説明

真空処理装置及びプログラム

【課題】処理室が連結されている搬送機構部に、複数の搬送ロボットが配され、複数の搬送ロボット間で被処理体の受け渡しが行われる線形ツールの真空処理装置で、処理に要する時間が安定しない状況下において、効率の良い搬送の制御方法を提供する。
【解決手段】処理室毎に、処理中、及びその処理室へ搬送中の未処理ウェハの枚数を数え、その未処理ウェハの枚数が投入制限数と同じか、それ以上であったら、ウェハの搬送先を決定する際に、その処理室を除いて搬送先を決定する事を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空処理装置に係り、特に半導体処理装置の処理室等の間で、半導体被処理体(以下、「ウェハ」という。)を搬送する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体処理装置、特に、減圧された装置内において処理対象を処理する装置においては、処理の微細化、精密化とともに、処理対象であるウェハの処理の効率の向上が求められてきた。このために、近年では、一つの装置に複数の処理室が接続されて備えられたマルチチャンバ装置が開発され、クリーンルームの設置面積あたりの生産性の効率を向上させることが行われてきた。このような複数の処理室を備えて処理を行う装置では、それぞれの処理室が、内部のガスやその圧力が減圧可能に調節され、且つ、ウェハを搬送するためのロボット等が備えられた搬送室に接続されている。
【0003】
このようなマルチチャンバ装置においては、搬送室の周囲に放射状に処理室が接続されたクラスタツールと呼ばれる構造の装置が広く普及している。しかし、このクラスタツールの装置は、大きな設置面積を必要とし、特に、近年のウェハの大口径化に伴い、ますます設置面積が大きくなる問題を抱えている。そこで、この問題を解決するために、線形ツールと呼ばれる構造の装置が登場した(例えば、特許文献1を参照)。線形ツールの特徴は、複数の搬送室を有し、それぞれの搬送室に処理室が接続され、且つ、搬送室同士も直接接続、若しくは、中間に受渡しのスペース(以下、「中間室」)を挟んで接続される構造である。
【0004】
このように設置面積を小さくするために線形ツールという構造が提案されているが、一方、生産性の向上についてもいくつもの提案がなされている。生産性の向上には、処理時間の短縮や搬送の効率化が重要であるが、特に、効率的な搬送方法に関して、いくつもの提案がなされている。代表的な方法として、スケジューリングによる方法が知られている。スケジューリングによる方法とは、事前に搬送動作を決めておき、それに基づいて搬送を行うもので、搬送動作の決め方の一例として、処理完了時間の早い処理室から順に搬送先として割り当て、搬送動作を決定していく方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【0005】
このスケジューリングによる方法は、エッチングや成膜などの処理時間が、その処理に要する標準的な時間の前後で安定しているという条件の下で、高い生産性を実現する方法である。しかし、新しい装置を導入したり、新しい製品を処理したりするなどした場合、処理時間が安定せず、その処理に要する標準的な時間よりも、数倍延びると言った事もしばしば起こり得る。このような状況では、複数ある処理室の内、ある処理室で処理時間の延長が起こると、その処理室で処理される予定のウェハがスケジュール通りに搬送されず、装置内で待機することになり、他の処理室で処理される予定のウェハの搬送経路を塞いでしまい、生産性を低下させることがあった。
【0006】
具体的に説明すると、例えば、処理室が二つあり、処理室Aでは、20秒後に処理が終わる予定であり、処理室Bでは、50秒後に処理が終わる予定であったとする。この時に、処理室Aで次に処理される予定のウェハW1がロードロックで待機しているとする。処理室Aで予定通り20秒後に処理が終われば、ウェハW1がロードロックより取りだされ、処理室Aで処理が行われる。そうなれば、ロードロックは空になるので、処理室Bで次に処理されるウェハW2を取りこむ事が出来るので、処理室Bの処理が終わればすぐにウェハW2を処理室Bで処理出来る。しかし、処理室Aの処理が予定の20秒が経っても終わらない場合は、ロードロックで待機しているウェハW1がそのままロードロックを占有し続けるので、ウェハW2はロードロックに入る事ができない。よって、処理室Aの処理が長引き、先に処理室Bの処理が終わったとしても、次に処理室Bで処理する予定のウェハW2は処理室Bへ搬送出来ないため、処理が行えない。故に、生産性が低下してしまう。
【0007】
このように、ある処理室で処理される予定のウェハがスケジュール通りに搬送されず、他の処理室で処理される予定のウェハの搬送を妨害してしまう場合の解決策として、スケジュール通りに搬送されないウェハが発生した場合、スケジュール通りに搬送されないウェハを回収したり、一時退避用のスペースへ移動したりするなど、搬送スケジュールを組み直す方法が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特表2007−511104号公報
【特許文献2】特開平10−189687号公報
【特許文献3】特表2002−506285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来技術では、次のような点について課題があった。
【0010】
処理時間が安定しない状況において、生産性の低下を軽減するため、搬送スケジュールを組み直したとしても、ウェハを回収したり、一時退避用のスペースへ搬送したりするなど、本来必要ない動作を行う事になり、生産性の低下は避けられず、必ずしも効率的な搬送方法とは言えなかった。
【0011】
又、効率的な搬送方法は、ウェハの処理工程によって効率的な搬送方法は異なることがある。処理室にて一回の処理を行って処理を完了する処理工程もあれば、複数回の処理を行って処理を完了する処理工程もある。更に、運用条件によっても異なることがある。ウェハの処理予定の処理室をいつでも自由に変える事が出来る運用条件もあれば、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件もある。ウェハの処理予定の処理室をいつでも自由に変えられる運用条件とは、処理に用いるガスの種類など処理条件が複数の処理室で同じであり、どの処理室で処理しても処理後のウェハの品質に違いが無い場合である。又、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件とは、処理に用いるガスの種類など処理条件が複数の処理室で同じだが、あるウェハに対して、一度処理予定の処理室が決定されたら、膜厚などそのウェハ特有の状態に応じて処理条件を微調整する運用が行われる場合や、処理に用いるガスの種類など処理条件が処理室によって異なる場合である。
【0012】
そこで、本発明の目的は、線形ツールにおいて、処理室にて一回の処理を行って処理を完了する処理工程で、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件の下で、処理時間が安定しない状況において、ある処理室で処理される予定のウェハが、他の処理室で処理される予定のウェハの搬送を妨害することがなく、搬送効率ないしスループットの高い半導体処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
処理室毎に投入される未処理ウェハの枚数を制限することで、仮にある処理室で処理時間が延びても、他の処理室へ搬送されるウェハの搬送経路を塞がないように制御する。
【0014】
処理室毎に投入される未処理ウェハの枚数を制限する手段として、処理室毎に、処理中、及びその処理室へ搬送中の未処理ウェハの枚数を数える手段と、その未処理ウェハの枚数が投入制限数と同じか、それ以上であったら、ウェハの搬送先を決定する際に、その処理室を除いた搬送先候補を計算する手段とを有する。
【0015】
更に、処理室毎の投入制限数を算出する手段として、処理室が属するブロックのウェハの保持可能数と処理室数から、投入制限数を算出する手段を有する。
更に、処理室毎の投入制限数を算出する手段は、処理室が属するブロックのウェハ保持可能数を処理室数で割った時の商に1を加えた値を投入制限数とする特徴を持つ。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、処理時間が安定しない状況において、ある処理室で処理される予定のウェハが、他の処理室で処理される予定のウェハの搬送を妨害することがなく、搬送効率ないしスループットの高い半導体処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】半導体処理装置の全体構成の概略を説明した図である。
【図2】半導体処理装置の機械部の構成を説明した図である。
【図3】半導体処理装置の機械部のウェハ保持構造について説明した図である。
【図4】半導体処理装置の動作制御システムの全体フローを説明した図である。
【図5】動作指示計算の処理と入出力情報について説明した図である。
【図6】搬送先決定計算の処理と入出力情報について説明した図である。
【図7】未処理ウェハ枚数計算の詳細な計算処理を説明した図である。
【図8】割り当て対象処理室計算の詳細な計算処理を説明した図である。
【図9】搬送先計算の詳細な計算処理を説明した図である。
【図10】投入制限数計算の処理と入出力情報について説明した図である。
【図11】投入制限数計算の詳細な計算処理を説明した図である。
【図12】コンソール端末の画面の例を示した図である。
【図13】装置状態情報の例を示した図である。
【図14】処理対象情報の例を示した図である。
【図15】処理室情報の例を示した図である。
【図16】搬送先情報の例を示した図である。
【図17】動作指示情報の例を示した図である。
【図18】動作指示ルール情報の例を示した図である。
【図19】動作シーケンス情報の例を示した図である。
【図20】未処理ウェハ枚数情報の例を示した図である。
【図21】割り当て対象処理室情報の例を示した図である。
【図22】投入制限数情報の例を示した図である。
【図23】ウェハ保持可能数情報の例を示した図である。
【図24】ブロック情報の例を示した図である。
【図25】半導体処理装置の機械部とブロックの関係を説明した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
本発明の半導体処理装置の全体構成の概略について、図1を用いて説明する。半導体処理装置は、大きく分けると、処理室や搬送機構を含む機械部101と動作制御部102とコンソール端末103から成っている。機械部101は、ウェハに対してエッチングや成膜などの処理を施すことができる処理室とウェハの搬送を行うロボットなどを備えた搬送機構で構成されている。動作制御部102は、処理室や搬送機構の動作を制御するコントローラであり、演算処理を行う演算部104と各種情報を記憶する記憶部105から成っている。演算部104には、利用者が指定した「手動」若しくは「自動」の制御モードによって、制御システムの内部処理を切り替える制御モード設定部106と、処理室や搬送機構を実際に動作させるための演算を行う動作指示計算部107と、未処理のウェハ枚数を計算する未処理ウェハ枚数計算部108と、新たに投入するウェハの搬送先の候補となる処理室を計算する割り当て対象処理室計算部109と、新たに投入するウェハの搬送先処理室を計算する搬送先計算部110と、各処理室に対して、投入する処理予定のウェハ枚数を制限する投入制限数を算出する投入制限数計算部111と、がある。又、記憶部105には、装置状態情報112、処理対象情報113、処理室情報114、搬送先情報115、動作指示情報116、動作指示ルール情報117、動作シーケンス情報118、未処理ウェハ枚数情報119、割り当て対象処理室情報120、投入制限数情報121、ウェハ保持可能数情報122、ブロック情報123の情報が記憶されている。コンソール端末103は、利用者が制御方法を入力したり、装置の状態を確認したりするためのもので、キーボードやマウスやタッチペンなどの入力機器と情報を出力する画面が備わっている。又、半導体処理装置は、ネットワーク125を介して、ホストコンピュータ124と接続されており、処理に利用するガスの種類や濃度等のレシピや処理に要する標準的な時間など、必要な情報を必要な時に、ホストコンピュータ124よりダウンロードすることができる。
【0020】
次に、処理室及び搬送機構を含む機械部の構成について、図2を用いて説明する。図2は、機械部を上面から俯瞰した図である。機械部は、大きく分けて、大気側機械部232と真空側機械部233に分けられる。大気側機械部232は、大気圧下で、ウェハが収納されているカセットから、ウェハを取り出したり収納したりといったウェハの搬送等を行う部分である。真空側機械部233は、大気圧から減圧された圧力下でウェハを搬送し、処理室内において処理を行う部分である。そして、大気側機械部232と真空側機械部233との間に、ウェハを内部に有した状態で圧力を大気圧と真空圧との間で上下させる部分であるロードロック211を備えている。
【0021】
大気側機械部232には、ロードポート201、202と、アライナー234と、大気ロボット203と、大気ロボットの可動エリアを覆う筐体204がある。このロードポート201、202に処理対象のウェハを収納したカセットが置かれる。そして、ウェハを保持することのできるハンドを有する大気ロボット203が、カセットの中に収納されているウェハを取り出して、ロードロック211の中へ搬送したり、逆に、ロードロック211の中からウェハを取り出し、カセットの中に収納したりする。この大気ロボット203は、ロボットアームを伸縮させたり、上下移動したり、旋回することができ、更に、筐体204の内部を水平移動することもできる。又、アライナー234とは、ウェハの向きを合わせるための機械である。但し、大気側機械部232は、一例であり、本発明の装置が、二つのロードポートを有する装置に限定されるものではなく、ロードポートの数が二つより少なくても、多くてもよい。加えて、本発明の装置が、一つの大気ロボットを有する装置に限定されるものではなく、複数の大気ロボットを有していてもよい。加えて、本発明の装置が、一つのアライナーを有する装置に限定されるものではなく、複数のアライナーを有していても良いし、アライナーが無くても良い。
【0022】
真空側機械部233には、処理室205、206、207、208、209、210と搬送室214、215、216と中間室212、213がある。処理室205、206、207、208、209、210は、ウェハに対してエッチングや成膜などの処理を行う部位である。これらは、ゲートバルブ222、223、226、227、230、231を介して、それぞれ搬送室214、215、216と接続されている。ゲートバルブ222、223、226、227、230、231は、開閉するバルブを有しており、処理室内部の空間と搬送室内部の空間を区切ったり、空間を繋げたりすることができる。
【0023】
搬送室214、215、216には、真空ロボット217、218、219がそれぞれ備わっている。この真空ロボット217、218、219は、ウェハを保持することのできるハンドを備えており、ロボットアームが伸縮や旋回や上下移動することが出来、ウェハをロードロックに搬送したり、処理室に搬送したり、中間室に搬送したりする。
【0024】
中間室212、213は、搬送室214、215、216の間に接続されており、ウェハを保持する機構を備えている。真空ロボット217、218、219が、この中間室212、213にウェハを置いたり、取り出したりすることで、搬送室間でウェハを受渡しすることができる。この中間室212、213は、ゲートバルブ224、225、228、229を介して、それぞれ搬送室214、215、216と接続している。このゲートバルブ224、225、228、229は、開閉するバルブを有しており、搬送室内部の空間と中間室内部の空間を区切ったり、空間を繋げたりすることができる。但し、真空側機械部233は、一例であり、本発明の装置が、六つの処理室を有する装置に限定されるものではなく、処理室数が六つより少なくても、多くてもよい。又、本実施例では、一つの搬送室に二つの処理室が接続される装置として説明するが、本発明の装置が、一つの搬送室に二つの処理室が接続された装置に限定されるものではなく、一つの搬送室に一つの処理室や三つ以上の処理室が接続された装置であってもよい。加えて、本発明の装置が、三つの搬送室を有する装置に限定されるものではなく、搬送室が三つより少なくても、多くてもよい。又、本実施例では搬送室と中間室の間にゲートバルブを備えた装置として説明するが、このゲートバルブはなくてもよい。
【0025】
ロードロック211は、ゲートバルブ220、221を介して、それぞれ大気側機械部232と真空側機械部233に接続しており、ウェハを内部に有した状態で圧力を大気圧と真空圧との間で上下させることができる。
【0026】
次に、機械部を側面から俯瞰した図3を用いて、ウェハを保持する構造について説明する。ウェハは、ロードロック305や、中間室310、315に保持することができる。これらロードロック305や中間室310、315は、複数のウェハをそれぞれ別々の保持できる構造(以降、保持段と呼ぶ)に保持する。物理的には、任意のウェハをどの保持段に置くことも可能であるが、運用として、一部の保持段には未処理ウェハのみ、又、別の一部の保持段には処理済ウェハのみを置くという運用が一般的である。これは、処理済ウェハには、処理に利用した腐食性ガスなどが付着しており、保持段にガスを残すことがある。このガスに未処理ウェハが触れると、ウェハに変質が起き、ウェハの品質を落としてしまうことがあるためである。よって、例えば、図3に示すようにロードロックに4段の保持段があったとした場合、2段を未処理ウェハ用の保持段、残り2段を処理済ウェハ用の保持段とする、というような運用が行われる。
なお、番号301はロードポートに置かれたカセットを、番号302は大気ロボットの可動エリアを覆う筐体を、番号303は大気ロボットを、番号307、312、318は搬送室を、番号308、313、317は真空ロボットを、番号304、306、309、311、314、316はゲートバルブを、番号319、320、321、322、323、324、325はウェハを、それぞれ意味する。
【0027】
次に、本発明の半導体処理装置の動作制御システムの全体フローについて、図4を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、本発明では、線形ツールにおいて、処理室にて一回の処理を行って処理を完了する一工程処理のみを扱うものとし、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件の下で搬送を行うものとする。
【0028】
コンソール画面401から、利用者が制御モードの「手動」か「自動」を選択することができる。ここで、「自動」を選択した場合、更に、処理時間が不確実に変動することに対応した制御を行うか否かを選択することができる。ここで選択された制御モードや処理時間の不確実対応の有無によって、制御の計算処理が異なるため、制御モード設定部402が、指定された制御モードや不確実対応の有無に応じて、制御の計算処理を切り替える。例えば、制御モードで「手動」が指定されれば、手動搬送先設定403が実行される。一方、制御モードが「自動」で処理時間不確実変動対応が「なし」が指定されれば、処理時間不確実対応なしの搬送先決定計算404が実行される。又一方、制御モードが「自動」で処理時間不確実変動対応が「あり」が指定されれば、処理時間不確実対応ありの搬送先決定計算405が実行される。
【0029】
この演算処理403、404、405のいずれも、これから投入するウェハの搬送先処理室を決める処理であり、出力として搬送先情報406を出力する。この搬送先情報406と装置状態情報408をもとにして、動作命令計算407にて、動作命令409が算出され、機械部410がその動作命令409に基づいて、動作を行う。そして、動作を行う事で、装置内の状態が変化し、装置状態情報408が更新される。そして、再び、搬送先情報406と装置状態情報408をもとに動作命令計算407にて、動作命令409が算出され、機械部410は次に動作を行うことになる。
【0030】
又、搬送先処理室を自動で決定する演算処理404、405は、新たな処理対象の搬送先を決定する時に、都度実行され、搬送先情報406を更新する。例えば、大気ロボットがあるウェハの搬送を終了し、新たなウェハに対する動作を行える状態になった時に、その新たなウェハの搬送先を計算する、といった具合である。
【0031】
本発明は、制御モード「自動」で、処理時間不確実対応「あり」の場合の効率的な制御方法に関するものであるので、以降、制御モード「自動」で、処理時間不確実対応「あり」の場合の制御方法について説明する。よって以降、搬送先決定計算とは、処理時間不確実対応ありの搬送先決定計算405を指すものとする。
まず、図4で示した動作命令計算407について、図5を用いて詳細に説明する。図5は、動作命令計算407の処理と入出力情報の関係を詳細に示した図である。動作命令計算407は、動作指示計算504と動作命令生成507の二つの演算処理から構成される。
動作指示計算504とは、装置状態情報501と搬送先情報502と動作指示ルール情報503を入力とし、動作指示情報506を出力するものである。装置状態情報501は、図13に例示するような情報であり、各部位の状態やそこにあるウェハの番号や処理の状態を表した情報である。例えば、「部位:ロードロック221_段1、状態:真空、ウェハ番号:W11、ウェハ状態:未処理」というデータは、ロードロック221の保持段の1段目の状態を示しており、ロードロックの状態は真空状態、ウェハ番号W11のウェハが保持されており、そのW11は未処理ウェハであるということを意味している。搬送先情報502は、図16に例示するような情報であり、各ウェハの搬送先処理室を表した情報である。動作指示ルール情報503は、図18に例示するような情報であり、動作指示と、その動作指示を行う条件を記述した情報である。例えば、「ロードロック211から中間室212へ搬送」という動作指示は、「ロードロック211に搬送先が処理室205、206以外の未処理ウェハがあり、かつ、ロードロック211が真空状態である」「中間室212に空きの保持段がある」「真空ロボット217の少なくとも片方のハンドが待機状態である」という条件が揃ったときに指示が行われるということを意味する。動作指示情報506は、図17に例示するような情報であり、搬送の動作指示と搬送対象のウェハ番号を持つ情報である。動作指示計算504では、装置状態情報501、搬送先情報502を参照し、動作指示ルール情報503の動作指示条件が全て満たされた動作指示を抽出し、その動作指示を動作指示情報506として出力する。
【0032】
動作命令生成507とは、動作指示情報506と動作シーケンス情報505を入力とし、動作命令508を出力し、機械部へ動作命令を伝達するものである。動作シーケンス情報505は、図19に例示するような情報である。これは、動作指示について、大気ロボットや真空ロボットの動作や、ロードロックや中間室や処理室のゲートバルブの開閉動作や、ロードロックの真空引きを行うポンプの動作等、各部位の具体的な動作内容を記述したものであり、動作順序に記された番号の若い順より動作を実行するという事を意味している。この動作シーケンス情報505は、各動作指示について、各々定義されるものである。
【0033】
動作命令生成507では、動作指示情報506にある動作指示について、動作シーケンス情報505から該当する動作指示の動作シーケンスデータを抽出し、動作順序の番号の若い順より、動作命令として機械部へ伝達する。
【0034】
次に、図4で示した搬送先決定計算405について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、搬送先決定計算405の処理と入出力情報の関係を詳細に示した図である。搬送先決定計算405は、未処理ウェハ枚数計算605と割り当て対象処理室計算607と搬送先計算609の三つの演算処理から構成される。
【0035】
未処理ウェハ枚数計算605とは、装置状態情報601を入力とし、未処理ウェハ枚数情報606を出力するものである。未処理ウェハ枚数情報606とは、図20に例示するような情報であり、各処理室について、その処理室が搬送先となっている未処理ウェハの枚数を表した情報である。ここで、未処理ウェハとは、処理室にて処理が完全に終了する前のウェハの事を指すものと定義する。本実施例は、ウェハの状態を「未処理」、「処理中」、「処理済」と3つの状態で管理する例であり、この場合、未処理ウェハとは、ウェハの状態が「未処理」、または「処理中」のものを指す。未処理ウェハ枚数計算605の詳細な計算処理は後述する。
【0036】
割り当て対象処理室計算607とは、投入制限数情報602と処理室情報603と未処理ウェハ枚数情報606を入力とし、割り当て対象処理室情報608を出力するものである。投入制限数情報602とは、図22に例示するような情報であり、各処理室について、その処理室で処理中のウェハとその処理室へ向けて搬送中の未処理ウェハの枚数の上限を意味する情報である。処理室情報603とは、図15に例示するような情報であり、各処理室の稼働状況を表す情報である。状態が「稼働」であれば、処理を行う事が出来る状態を意味し、状態が「停止」であれば、処理を行う事ができない状態を意味する。割り当て対象処理室情報608とは、図21に例示するような情報であり、ウェハの搬送先を計算する際に、搬送先の割り当て候補となる処理室をリストアップした情報である。割り当て対象処理室計算607の詳細な計算処理は後述する。
【0037】
搬送先計算609とは、処理対象情報604と搬送先情報610と割り当て対象処理室情報608を入力とし、搬送先情報610を更新する。処理対象情報604とは、図14に例示するような情報であり、処理対象のウェハを識別するウェハ番号が記述された情報である。搬送先計算609の詳細の計算処理は後述する。
【0038】
次に、図6で示した未処理ウェハ枚数計算605の詳細な計算処理を図7のフローチャートを用いて説明する。未処理ウェハ枚数計算605は、処理室毎に、その処理室を搬送先とする未処理のウェハ枚数を算出する処理である。まず、未処理ウェハ枚数情報のデータをクリアする。次に、処理ステップ701で、装置状態情報から部位が「ロードポート」以外で、且つ、ウェハの状態が「未処理」、または「処理中」のデータを全て抽出する。そして、処理ステップ702で、処理ステップ701で抽出したデータの一つを選択し、そのデータのウェハ番号と、同じウェハ番号を持つ搬送先情報のデータを抽出し、その搬送先情報のデータの搬送先となっている処理室番号を取得し、未処理ウェハ枚数情報の、その処理室番号の未処理ウェハ枚数を1増加させる。次に、処理ステップ703で、処理ステップ701で抽出した全てのデータについて、処理ステップ702を行ったかチェックし、全てのデータに対して処理ステップ702を行っていれば、未処理ウェハ枚数計算605は終了する。一方、全てのデータに対して処理ステップ702を行っていなければ、処理ステップ702に戻り繰り返す。
【0039】
次に、図6で示した割り当て対象処理室計算607の詳細な計算処理を図8のフローチャートを用いて説明する。割り当て対象処理室計算607は、ウェハの搬送先を決定する際に、割り付ける処理室の候補を決める処理である。まず、割り当て対象処理室情報をクリアする。次に、処理ステップ801で、処理室情報より、状態が「稼働」の処理室を全て抽出する。次に、処理ステップ802で、処理ステップ801で抽出した処理室情報のデータの内、一つを選択する。未処理ウェハ枚数情報から、選択されたデータの処理室番号を同じ処理室番号を持つデータを抽出し、そのデータの未処理ウェハ枚数を取得する。又、投入制限数情報から、選択されたデータの処理室番号を同じ処理室番号を持つデータを抽出し、そのデータの投入制限数を取得する。次に、処理ステップ803で、処理ステップ802で取得した未処理ウェハ枚数と投入制限数を比較し、未処理ウェハ枚数が投入制限数より少ない場合は、処理ステップ804へ進み、未処理ウェハ枚数が投入制限数と同じか大きい場合は、処理ステップ805へ進む。処理ステップ804では、処理ステップ802で選択した処理室を割り当て対象処理室にするため、その処理室番号を割り当て対象処理室情報に加える。次に、処理ステップ805で、処理ステップ801で抽出した全ての処理室について、処理ステップ802、803を行ったかチェックし、全ての処理室について処理室ステップ802、803が行われていれば、割り当て対象処理室計算607を終了する。一方、全ての処理室について処理室ステップ802、803が行われていなければ、処理ステップ802へ戻り繰り返す。
【0040】
次に、図6で示した割り当て搬送先計算609の詳細な計算処理を図9のフローチャートを用いて説明する。搬送先計算609は、これから装置内へ投入されるウェハに対し、搬送先の処理室を決める処理である。まず、処理ステップ901で、これから装置内へ投入されるウェハのウェハ番号を取得する。具体的な処理としては、処理対象情報から、搬送先情報にないウェハ番号のデータを抽出し、その中から最もウェハ番号の小さいものを取得し、これをこれから装置内へ投入するウェハとする。次に、処理ステップ902で、搬送先情報から最もウェハ番号の大きいデータを抽出し、そのデータの搬送先の処理室を取得する。そして、次に、処理ステップ903で、割り当て対象処理室情報にある全ての処理室番号を抽出し、その中から処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号があれば、その処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号の中で最も小さい処理室番号の処理室を、搬送先処理室とする。もし、処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号がなければ、割り当て対象処理室情報にある全ての処理室番号のうち、最も小さい処理室番号の処理室を、搬送先処理室とする。最後に、処理ステップ904で、処理ステップ901で取得したウェハの搬送先処理室として、処理ステップ903で取得した搬送先処理室を割り当て、搬送先情報に追加する。但し、本実施例で説明した搬送先を決定するアルゴリズムは一例であって、本発明がこのアルゴリズムに限定されるものではない。未処理ウェハ枚数情報をもとに計算された割り当て対象処理室情報を入力として、ウェハの搬送先を計算するアルゴリズムであれば、他のアルゴリズムでも良い。
【0041】
ここで、図6で説明した装置状態情報601や処理室情報603は、機械部をモニターした情報であり、次々刻々と更新され、又、処理対象情報604は、処理対象のウェハが入ったカセットがロードポートに到着した時に、ホストコンピュータよりダウンロードされるものである。一方、投入制限数情報602は、装置の機械部の構造が決まった時点で事前に計算しておくものである。以下、その投入制限数情報602の計算方法について説明する。
【0042】
図10は、投入制限数計算の処理と入出力情報の関係を説明した図である。投入制限数計算1004は、処理室情報1001とブロック情報1002とウェハ保持枚数情報1003を入力として、投入制限数情報1005を出力する処理である。
ここで、ブロックについて図25を用いて説明する。ブロックとは、真空側機械部のいくつかの部位をひとまとめにして区切る単位である。ブロックを構成する部位は、一つの搬送室とその搬送室に接続する全ての処理室と、その搬送室に接続するロードロック、若しくはその搬送室に接続する中間室である。但し、搬送室にロードロックが接続されている場合は、そのロードロックはブロックを構成する部位に含めるが、その搬送室に接続されている中間室は含まない。その例が図25のブロック2503である。搬送室2505にロードロック2504が接続されており、又、中間室2508も接続されている。この場合、ブロック2503を構成する部位は、搬送室2505とロードロック2503と処理室2506、2507となる。又、一つの搬送室に二つの中間室が接続されている場合、その搬送室を含むブロックを構成する部位として、ロードロックに近い側の中間室をそのブロックに含め、もう一方の中間室はそのブロックには含めない。その例が図25のブロック2502である。搬送室2509には、中間室2508、2512が接続されている。この場合、搬送室2509を含むブロックには、ロードロックに近い側の中間室2508を含め、ロードロックから遠い側の中間室2512が含めない。よって、ブロック2502を構成する部位は、搬送室2509、中間室2508、処理室2510、2511となる。同様に、ブロック2501は、搬送室2513、中間室2512、処理室2514、2515から構成される。以上のルールでブロックを定義するものとする。
【0043】
以上のことから、ブロック情報1002とは、図24に例示するような情報であり、各ブロックとそれを構成する部位の対応を示したものである。又、ウェハ保持可能数情報1003とは、図23示すような情報であり、各ブロックのウェハを保持できる枚数を示すものである。これは、ウェハはロードロックや中間室に保持することが可能であり、そのブロックを構成するロードロックや中間室のウェハ保持可能数を意味する。又、ウェハ保持可能数は、未処理ウェハの保持可能数を意味するもので、例えば、中間室に4段の保持段があるケースで、そのうち2段を未処理ウェハを保持する保持段、他の2段を処理済ウェハを保持する保持段として運用する場合、ウェハ保持可能数は2となる。
【0044】
次に、投入制限数計算の詳細な計算処理について、図11を用いて説明する。まず、処理ステップ1101で、処理室情報から処理室を一つ選択し、ブロック情報からその処理室のデータを抽出し、そのデータのブロック番号を取得する。次に、処理ステップ1102で、ブロック情報から処理ステップ1101で取得したブロック番号を持つデータを全て抽出し、更に、その中から部位が処理室のデータに絞り込み、データ数を集計する。つまり、そのブロックを構成する処理室の数を集計するということである。次に、処理ステップ1103で、ウェハ保持可能数情報から、処理ステップ1101で取得したブロック番号を持つデータを抽出し、そのデータのウェハ保持可能数を取得する。次に、処理ステップ1104で、処理ステップ1103で取得したウェハ保持可能数を、処理室ステップ1102で取得した処理室数で割った時の商を求め、その商に1を加えた値を、処理ステップ1101で選択した処理室の投入制限数として、投入制限数情報に記録する。最後に、処理ステップ1105で、処理室情報にある全ての処理室について、処理室ステップ1102、1103、1104の処理を行ったかチェックし、処理室情報にある全ての処理室について、行っていれば終了し、処理室情報にある全ての処理室について、行っていなければ、処理室ステップ1101へ戻り繰り返す。
【0045】
最後に、図1に示したコンソール端末103の画面について、図12を用いて説明する。コンソール端末103は、入力部と出力部があり、入力部としてキーボードやマウス、タッチペン等が備わっている。又、出力部として画面が備わっている。その画面には、制御方法を選択するエリア1201と装置状態の概要を表示するエリア1202と装置状態の詳細データを表示するエリア1203とがある。制御方法を選択するエリア1201には、制御方法として「手動」「自動」を選択できるようになっている。更に、制御方法として「自動」を選択すると、処理室不確実対応の有無を選択出来るようになる。装置状態の概要を表示するエリア1202には、どのウェハがどこにあるのか、簡便に把握できるよう、装置とウェハの位置をビジュアルに表示する。ウェハが移動すると、ウェハの表示位置がそれに応じて、変更される。図中のエリア1202内の円形で記載したものがウェハ1204を表すものである。又、装置状態の詳細データを表示するエリア1203には、装置内にあるウェハの詳細な状態や処理室や搬送機構の詳細な状態を表示する。
【符号の説明】
【0046】
101:機械部、
102:動作制御部、
103:コンソール端末、
104:演算部、
105:記憶部、
106:制御モード設定部、
107:動作指示計算部、
108:未処理ウェハ枚数計算部、
109:割り当て対象処理室計算部、
110:搬送先計算部、
111:投入制限数計算部、
112:装置状態情報、
113:処理対象情報、
114:処理室情報、
115:搬送先情報、
116:動作指示情報、
117:動作指示ルール情報、
118:動作シーケンス情報、
119:未処理ウェハ枚数情報、
120:割り当て対象処理室情報、
121:投入制限数情報、
122:ウェハ保持可能数情報、
123:ブロック情報、
201,202:ロードポート、
203:大気ロボット、
204:筐体、
205,206,207,208,209,210:処理室、
211:ロードロック、
212,213:中間室、
214,215,216:搬送室、
217,218,219:真空ロボット、
220,221,222,223,224,225,226,227,228,229,230,231:ゲートバルブ、
232:大気側機械部、
233:真空側機械部、
224:アライナー、
301:カセット、
302:筐体、
303:大気ロボット、
307,312,318:搬送室、
308,313,317:真空ロボット、
304,306,309,311,314,316:ゲートバルブ、
319,320,321,322,323,324,325:ウェハ、
402:制御モード設定部処理、
403:手動搬送先設定、
404:処理時間不確実対応なしの搬送先決定計算、
405:処理時間不確実対応ありの搬送先決定計算、
407:動作命令計算、
409:動作命令、
504:動作指示計算、
507:動作命令生成、
605:未処理ウェハ枚数計算、
607:割り当て対象処理室計算、
609:搬送先計算、
701、702、703、801、802、803、804、805、901、902、903904、1101、1102、1103、1104、1105:処理ステップ、
1004:投入制限数計算、
1201:制御方法選択エリア、
1202:装置状態概要表示エリア、
1203:装置状態詳細データ表示エリア、
1204:ウェハ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気側に置かれた被処理体を真空側に取り込むロードロックを備えた真空処理装置において、
前記真空側に設けられ前記被処理体に所定の処理を施す複数の処理室と、
前記被処理体の受け渡しを行う真空ロボットを具備してなる複数の搬送機構部と、
前記搬送機構部間を連結し前記被処理体を中継搬送する複数の搬送中間部と、
前記ロードロックと前記搬送中間部に設けられた複数の前記被処理体を保持する保持機構部と、
前記被処理体の受け渡しおよび中継搬送を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記処理室、前記搬送機構部、前記搬送中間部、前記保持機構部のそれぞれにおける動作状態、並びに前記被処理体の有無およびその処理状態を示す装置状態情報を保持し、
該装置状態情報に基づいて、前記処理室毎に、処理中あるいは処理予定の処理室へ搬送中であって該処理室において未処理の前記被処理体の数を未処理な被処理体の数として算出する手段と、
算出された前記未処理の被処理体の数が、予め設定された投入制限数と同じか、それ以上であった場合に、該投入制限数と同じか、それ以上である処理室を除いた搬送先候補を算出する手段と、
前記搬送先候補から前記被処理体の搬送先を算出する手段とを有する
ことを特徴とする真空処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記投入制限数を算出する手段を有する
ことを特徴とする真空処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の真空処理装置において、
前記投入制限数を算出する手段は、前記投入制限数を、一つの処理室に接続された搬送機構部に繋がる前記ロードロック、若しくは前記搬送機構部に繋がった前記大気側に近い側の中間搬送部が有する保持機構部に保持可能な未処理の被処理体の数を、該一つの処理室に接続される搬送機構部に接続される全ての処理室の数で除算し、得られた商に1を加算した値、若しくはそれ以下の値に設定する
ことを特徴とする真空処理装置。
【請求項4】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記投入制限数が、前記保持機構部が保持可能な被処理体の数によって決定される
ことを特徴とする真空処理装置。
【請求項5】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記制御部にデータを入力する手段を有し、
該入力手段から前記被処理体の処理時間の不確実さに対応して、前記被処理体の搬送先の算出方法を選定できる
ことを特徴とする真空処理装置。
【請求項6】
大気側に置かれた被処理体を真空側に取り込むロードロックと、前記被処理体の受け渡しおよび中継搬送を制御する演算処理装置とを含む真空処理装置において、
前記演算処理装置を、
処理室において前記被処理体に所定の処理を施す処理手段と、
真空ロボットを用いて前記被処理体の受け渡しを行う搬送手段と、
前記搬送手段間を連結し前記被処理体を中継搬送する搬送中間手段と、
前記被処理体の受け渡しおよび中継搬送を制御する制御手段と、
前記処理室毎に、処理中、及び処理室へ搬送中の未処理の前記被処理体の数を算出する手段と、
未処理の前記被処理体の数が投入制限数と同じか、それ以上であった場合に、その処理室を除いた搬送先候補を算出する手段と、
前記搬送先候補から前記被処理体の搬送先を算出する手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−248600(P2012−248600A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117755(P2011−117755)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】