説明

真空吸着制御機構装置、フィルム貼付装置、表示装置

【課題】 構造が単純で、かつフィルムを精度よく被貼付物に貼付できるフィルム貼付装置を提供する。
【解決手段】 フィルム貼付装置1は貼付ヘッド3を有し、貼付ヘッド3の表面3aと対向するように、貼付定盤15が設けられている。
また、貼付定盤15と対向するように、貼付ローラ21が設けられている。
貼付ヘッド3は内部に空間11を有し、貼付ヘッド3の表面3aには、複数の吸着穴9が、表面3aから空間11へと貫通して設けられている。
空間11内には、内部を2つの領域に仕切る移動こま5が設けられている。
貼付ヘッド3は、第1領域11aの内壁から貼付ヘッド3の側面3bに貫通して設けられた接続部13を有し、接続部13には図示しない減圧源が接続される。
第1領域11aと接触する吸着穴は、第1領域11aと接続部13を介して減圧源と接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空吸着制御機構装置、真空吸着制御機構装置を有するフィルム貼付装置、およびフィルム貼付装置により製造された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶等を用いた表示装置は、表示用電極を有する一対のガラス等の基板の間に液晶等を充填させ、一方の面上に偏向フィルムを貼り付けることにより形成されている。
【0003】
基板上にフィルムを貼り付ける装置としては、種々の構造のものがあるが、特許文献1に示すような、表面に吸着穴を有する貼付部(貼付ヘッド)を用いたものがある。
【0004】
具体的には、特許文献1の段落番号〔0028〕に記載されているように、フィルム支持体22の湾曲形状を有する吸着面を、複数の吸着穴が穿設されたプレートで構成し、吸着孔に吸着バルブを接続する。
【0005】
そして、段落番号〔0037〕に記載するように、フィルム支持体22を回転させてフィルムを供給する供給装置A側に移動し、吸着バルブを切り替えて吸着孔より脱気することにより、フィルムを吸着する。
【0006】
フィルムを吸着したら、フィルム支持体22を回転させて基板(液晶パネル)上に移動して基板上にフィルムを貼り付ける。
【0007】
その後、吸着バルブを切り替え、給気することにより、吸着を解除して、フィルム支持体22を基板上から切り離す。
【0008】
また、段落番号〔0046〕に記載するように、フィルムの貼付の際の位置ずれを防止するために、貼付の際にエアをフィルムに吹き付けている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−42315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このように真空吸着を利用してフィルムを貼り付ける構造では、吸着穴の吸着を吸着バルブによって制御しているため、吸着穴の数に応じた数のバルブを用意する必要があり、構造が複雑になるという問題があった。
【0011】
また、吸着や貼付の際に、エアを吹き付ける構造とすることにより、装置の構造が複雑になり、また、エアの吹き付けにより、ゴミや空気が貼付面に混入し、貼付精度を低下させる恐れがあるという問題があった。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、構造が単純で、かつフィルムを精度よく被貼付物に貼付できるフィルム真空吸着制御機構装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した目的を達成するために、第1の発明は、内部に空間を有する貼付ヘッドと、前記貼付ヘッドの表面から内部の前記空間へと貫通するように設けられ、フィルムを吸着する複数の吸着穴と、前記空間の内部を、前記吸着穴と接触しながら前記貼付ヘッドに対して相対的に移動するように設けられ、前記空間を2つの領域に仕切る移動こまと、2つの前記領域のうちの1つである第1の領域に設けられ、減圧源に接続可能な接続部と、を有することを特徴とする真空吸着制御機構装置である。
【0014】
前記移動こまは、貼付時に前記貼付ヘッドに対して移動可能に設けられていてもよい。
【0015】
前記貼付ヘッドは、貼付時に前記移動こまに対して移動可能に設けられていてもよい。
【0016】
前記真空吸着制御機構は、被貼付物を保持する貼付定盤をさらに有し、前記貼付ヘッドと前記貼付定盤との相対位置を変化させることが可能であってもよい。
【0017】
前記相対位置の変化が、貼付ヘッドまたは貼付定盤の移動によるものであってもよい。
【0018】
前記貼付ヘッドおよび/または前記貼付定盤は弾性を有してもよい。
【0019】
前記貼付定盤と対向するように設けられ、貼付の際にフィルムを押さえるための補助具をさらに有してもよい。
【0020】
前記補助具は、回転可能な貼付ローラであってもよいし、バー状のスキージであってもよい。
【0021】
第2の発明は、第1の発明記載の真空吸着制御機構装置を有することを特徴とするフィルム貼付装置である。
【0022】
第3の発明は、請求項9記載のフィルムの貼付方法を用いて被貼付物にフィルムを貼り付けることにより製造されたことを特徴とする表示装置である。
【0023】
前記フィルムは可撓性を有してもよい。
【0024】
前記フィルムは光学フィルムであり、前記被貼付物は、可視光を透過させる基板であってもよい。
【0025】
前記光学フィルムは、偏光フィルムであり、前記表示装置は液晶表示装置であってもよい。
【0026】
前記被貼付物は、ガラスであってもよい。
【0027】
第1の発明および第2の発明では真空吸着制御機構装置が、貼付ヘッド内部の空間を2つの領域に仕切る移動こまを備えており、移動こまが仕切る領域の一方である、第1の領域と接する吸着穴のみが吸着力を有する。
【0028】
そのため、フィルムを貼り付ける際に、移動こまの移動のみで吸着の制御ができ、構造が単純で、かつフィルムのずれやゴミ、空気の混入を招くことなく、フィルムを精度よく被貼付物に貼付できる。
【0029】
第3の発明では、表示装置が第2の発明を用いて製造されるので、表示装置の品質を向上させることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、構造が単純で、かつフィルムを精度よく被貼付物に貼付できるフィルム貼付装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
【0032】
まず、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態に係るフィルム貼付装置1の概略構成を説明する。
【0033】
ここでは、フィルム貼付装置1として、被貼付物としての液晶表示装置のガラス基板に、フィルムとしての可撓性を有する偏向フィルムを貼り付けるためのフィルム貼付装置が例示されている。
【0034】
図1〜図3に示すように、真空吸着制御機構装置としてのフィルム貼付装置1は貼付ヘッド3、貼付定盤15および貼付補助具としての貼付ローラ21を有している。
【0035】
ここでは、貼付補助具を具備した例として、貼付ローラ21を例示して説明するが、貼付ローラ21の代わりにバー状のスキージを用いてもよいし、貼付ヘッド3の端部をスキージとして利用して貼付補助具の役割をさせてもよい。
【0036】
図1〜図3に示すように、フィルム貼付装置1は後述するフィルム17を吸着するブロック形状の貼付ヘッド3を有している。
【0037】
貼付ヘッド3を構成する材料は特に限定されないが、少なくともフィルム17と接する部位は弾性を有する材料であるのが望ましく、硬度がSRIS 0101規格で20〜40度のゴムや樹脂であることがより望ましい。
【0038】
貼付ヘッド3をこのような材料で構成することにより、ガラス基板19上にフィルム17を貼り付ける際に均等に貼付圧力が生じるため、貼付圧力が局所的に集中してガラスが割れるのを防ぐことができ、ガラス基板19の薄板化が可能となる。
【0039】
また、均等に貼付圧力が生じるため、貼付の際に貼付面に気泡が混入するのを防ぐことができ、ガラス基板19の材料として、平坦度の悪い低級ガラスの使用が可能となる。
【0040】
また、貼付ヘッド3は図示しないアクチュエータによって、図3のC1、C2、F1、F2の向きに移動可能である。
【0041】
また、貼付ヘッド3の表面3aと対向するようにして、被貼付物を保持する平板状の貼付定盤15が設けられている。
【0042】
貼付定盤15は図2のC1、C2、F1、F2の向きに移動可能に設けられていてもよい。さらに、貼付定盤の水平度を調整するθの向きも調整可能な構造としてもよい。
【0043】
貼付定盤15を構成する材料は特に限定されないが、貼付ヘッド3と同様に、弾性を有する材料であるのが望ましく、硬度がSRIS 0101規格で20〜40度のゴムや樹脂であることがより望ましい。
【0044】
貼付定盤15をこのような材料で構成することにより、貼付ヘッド3をこのような材料で構成した場合と同様の効果を奏する。
【0045】
また、貼付定盤15の上面15aと対向するようにして、貼付の際にフィルム17を押さえるための円筒状の貼付ローラ21が設けられている。
【0046】
なお、貼付ローラ21は回転可能であってもよく、図2のC1、C2、F1、F2の向きに移動可能に設けられていてもよい。
【0047】
次に、貼付ヘッド3の構造の詳細について、図2〜図4を用いて説明する。
【0048】
図2〜図4に示すように、貼付ヘッド3の内部には空間11が設けられている。
【0049】
貼付ヘッド3の表面3aには、複数の吸着穴9が、表面3aから空間11へと貫通して設けられている。
【0050】
空間11内には移動こま5が設けられている。
【0051】
移動こま5は空間11の内部を第1領域11aおよび第2領域11bに仕切るように設けられており、吸着穴9に接触しながら図2のD1、D2の向きに移動可能である。
【0052】
また、貼付ヘッド3は、第1領域11aの内壁から貼付ヘッド3の側面3bに貫通して設けられた接続部13を有している。
【0053】
接続部13には図示しない真空ポンプ等の減圧源が接続されている。
【0054】
ここで、図3に示すように、複数の吸着穴9のうち、第1領域11aと接触する吸着穴である吸着穴群9aの各吸着穴は、第1領域11aを介して接続部13と接続されるため、減圧源と接続される。
【0055】
この状態で減圧源を稼動すると、吸着穴群9aの各吸着穴内が排気され、フィルム17を吸着できる。
【0056】
一方、吸着穴群9a以外の吸着穴、具体的には第2領域11bまたは移動こま5と接触する吸着穴は、接続部13との接続を移動こま5によって切断されるので、減圧源と接続されない。
【0057】
この状態では、これらの吸着穴9内は排気されないので、フィルム17を吸着できず、既にフィルム17を吸着していた場合は、フィルム17がこれらの吸着穴9から離れる。
【0058】
このように、フィルム貼付装置1は、第1領域11aと接触する吸着穴と減圧源を接続する。
【0059】
なお、貼付ヘッド3は、表面3aが貼付定盤15の上面15aに対して所定の傾斜角度αとなるように設けられている。また貼付ヘッド3は、E1、E2の向きに移動可能であり、移動によって傾斜角度αを変更可能である。
【0060】
次に、フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける手順について、図5〜図8を用いて説明する。
【0061】
フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付けるためには、フィルム17を貼付ヘッド3に吸着させる工程と、貼付ヘッド3上のフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける工程が必要となる。
【0062】
まず、フィルム17を貼付ヘッド3に吸着させる工程について、図5および図6を用いて説明する。
【0063】
最初に、図5(a)に示すように、貼付定盤15上にフィルム17を載置して固定する。
【0064】
フィルム17は台紙19aに貼り付けられており、台紙19aとの接触面には図示しない粘着層が設けられている。
【0065】
なお、フィルム17の固定の手段としては公知の手段を用いることができ、例えば真空吸着やクランプにより固定する。
【0066】
次に、貼付ヘッド3の移動こま5を図5(a)のD1の向きに移動させ、全ての吸着穴9が第2領域11bまたは移動こま5と接触する位置にセットする。
【0067】
なお、移動こま5は、貼付ヘッド3に対して相対移動すればよいので、移動こま5ではなく、貼付ヘッド3を移動させてもよい。
【0068】
これにより、全ての吸着穴9が吸着力を失う。
【0069】
次に、この状態で、貼付ヘッド3もしくは貼付定盤15を図2のC1、C2、F1、F2の向きに移動し、また貼付ヘッド3をE2の向きに移動して、図5(b)に示すように全ての吸着穴9をフィルム17の表面に接触させ、図示しない減圧源を排気する。
【0070】
なお、吸着穴9をフィルム17の表面に接触させる際は、図5(b)に示すように、フィルム17の端部が若干、貼付ヘッド3の右端からはみだすようにする。これは、貼付の際に貼付ローラ21にテンションをかけるためである。
【0071】
また、移動の際は図示しないセンサやカメラ等によってフィルム17の位置を特定し、その位置に基づいて、図示しないアクチュエータを駆動して貼付ヘッド3もしくは貼付定盤15を移動する。
【0072】
次に、図5(b)の状態から、移動こま5をD2の向きに移動させる。
【0073】
すると、吸着穴9は図5の右端の吸着穴から順番に第1領域11aと接触し、第1領域11aと接触した順に減圧源と接続されて排気され、フィルム17を吸着する。
【0074】
なお、移動こま5ではなく、貼付ヘッド3および貼付定盤15を移動させてもよい。
【0075】
例えば、図6(a)は吸着途中を示す図だが、第1領域11aと接触する吸着穴である吸着穴群9aの各吸着穴は、第1領域11aを介して接続部13と接続されるため、減圧源と接続され、フィルム17を吸着している。
【0076】
なお、吸着力は、フィルム17の表面粗さや可撓性に依存するが、本実施形態のような液晶パネル用の偏向フィルムであれば、2.0×10Pa〜4.9×10Pa程度が望ましい。
【0077】
そして、図6(b)に示すように、移動こま5が左端に移動し、全ての吸着穴9が第1領域11aと接触すると、貼付ヘッド3を図2のE1の向きに傾斜させてもとの傾斜角度α(図3参照)にもどし、貼付ヘッド3もしくは貼付定盤15を図2のC1、C2、F1、F2の向きに移動して、貼付ヘッド3を貼付定盤15から離す。
【0078】
このようにフィルム貼付装置1は、フィルム17を吸着する際に、第1領域11aと接触した吸着穴から順番に減圧源と接続され、フィルム17を吸着する。
【0079】
そのため、吸着の際にフィルム17がずれることがなく、フィルム17を精度よく吸着できる。
【0080】
次に、吸着したフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける工程について、図7および図8を用いて説明する。
【0081】
最初に、図7(a)に示すように貼付定盤15上に、ガラス基板19を固定する。固定手段はフィルム17を固定する場合と同様である。
【0082】
次に、フィルム17を吸着した貼付ヘッド3もしくは貼付定盤15を図2のC1、C2、F1、F2の向きに移動し、フィルム17の右端を、ガラス基板19の所望の位置に接触させる。
【0083】
さらに、フィルム17の右端を貼付ローラ21で押さえる。
【0084】
なお、所望の位置へのアライメントは図示しないセンサやカメラ等によってガラス基板19の所望の位置を特定し、その位置に基づいて、図示しないアクチュエータを駆動して貼付ヘッド3もしくは貼付定盤15を移動することにより行う。
【0085】
そして、貼付定盤15をC1の向きに移動させ、また移動と同期するように移動こま5を図7(a)のD1の向きに移動させる。
【0086】
なお、貼付ヘッド3および貼付ローラ21は移動させない。
【0087】
すると、フィルム17は貼付ローラ21の押圧により、右端からガラス基板19に貼り付けられるが、この際、吸着穴9は左端から順番に第1領域11aとの接触が解除されて、吸着力を失う。
【0088】
そのため、フィルム17は貼付ヘッド3の表面3aに吸着された状態でテンションを保ちつつ、貼付ヘッド3の表面をD1の向きに移動しながらガラス基板19に貼り付けられる。
【0089】
例えば、図7(b)および図8(a)は貼付途中を示す図だが、第1領域11aと接触する吸着穴である吸着穴群9aの各吸着穴は、第1領域11aを介して接続部13と接続されるため、減圧源と接続され、フィルム17を吸着している。
【0090】
図8(b)に示すように、フィルム17の貼付が完了すると、貼付定盤15の移動を停止する。
【0091】
このようにして、ガラス基板19にフィルム17が貼り付けられ、液晶パネルが完成する。
【0092】
このようにフィルム貼付装置1は、フィルム17をガラス基板19に貼り付ける際に、吸着穴9の左端から順番に吸着力を失うように移動こま5が移動し、フィルム17は貼付ヘッド3の表面3aに吸着された状態で、貼付ヘッド3の表面をD1の向きに移動しながらガラス基板19に貼り付けられる。
【0093】
そのため、貼付の際にフィルム17がずれたり、空気やゴミが混入したりすることがなく、フィルム17を精度よく貼付できる。
【0094】
このように、本実施形態によれば、フィルム貼付装置1は複数の吸着穴9および空間11を有する貼付ヘッド3と、空間11内を2つの領域に仕切る移動こま5を有し、第1領域11aと接する吸着穴9と減圧源が接続、切断される。
【0095】
従って、フィルム貼付装置1は吸着の制御のために複数のバルブを設ける必要がなく、構造が単純である。
【0096】
また、エアの吹き付けが不要であるため、貼付の際にフィルム17がずれたり、空気やゴミが混入したりすることがなく、フィルム17を精度よく貼付できる。
【0097】
さらに、フィルム貼付装置1を用いてガラス基板19上にフィルム17を貼り付けて表示装置を製造することにより、製造された表示装置の品質を向上させることができる。
【実施例】
【0098】
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
【0099】
本発明の実施例として、図1に示すフィルム貼付装置1を用意し、対角2インチ〜60インチのガラス基板19に偏向フィルムの貼付を行った。
【0100】
なお、貼付に用いた偏向フィルムの表面粗さは0.3μm≦Ra≦3.0μm、厚さは0.1〜0.5mmである。
【0101】
また貼付の際の各吸着穴の吸着力は2.0×10Pa〜4.9×10Pa程度とした。
【0102】
その結果、貼付時に偏向フィルムが貼付ヘッド3から落下することなく、また貼付時の偏向フィルムのスライドにも不都合がないことが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0103】
上記した実施形態では、本発明を、液晶表示基板に偏向フィルムを貼り付ける装置に適用した場合について説明したが、本発明は、何等、これに限定されることなく、被貼付物にフィルムを貼り付けるすべての装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】フィルム貼付装置1を示す斜視図である。
【図2】図1において貼付ヘッド3を点線で示した図である。
【図3】図2の側面図であって、貼付ヘッド3をA−A断面図で示した図である。
【図4】図3において、貼付ヘッド3をB−B断面図で示した図である。
【図5】フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける手順を示す図である。
【図6】フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける手順を示す図である。
【図7】フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける手順を示す図である。
【図8】フィルム貼付装置1を用いてフィルム17をガラス基板19上に貼り付ける手順を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1…………フィルム貼付装置
3…………貼付ヘッド
3a………表面
3b………側面
5…………移動こま
9…………吸着穴
9a………吸着穴群
11a……第1領域
11b……第2領域
13………接続部
15………貼付定盤
15a……上面
17………フィルム
19………ガラス基板
19a……台紙
21………貼付ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間を有する貼付ヘッドと、
前記貼付ヘッドの表面から内部の前記空間へと貫通するように設けられ、フィルムを吸着する複数の吸着穴と、
前記空間の内部を、前記吸着穴と接触しながら前記貼付ヘッドに対して相対的に移動するように設けられ、前記空間を2つの領域に仕切る移動こまと、
2つの前記領域のうちの1つである第1の領域に設けられ、減圧源に接続可能な接続部と、
を有することを特徴とする真空吸着制御機構装置。
【請求項2】
前記移動こまは、貼付時に前記貼付ヘッドに対して移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項3】
前記貼付ヘッドは、貼付時に前記移動こまに対して移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項4】
被貼付物を保持する貼付定盤をさらに有し、
前記貼付ヘッドと前記貼付定盤との相対位置を変化させることが可能であることを特徴とする請求項3記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項5】
前記相対位置の変化が、貼付ヘッドまたは貼付定盤の移動によるものであることを特徴とする請求項4記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項6】
前記貼付ヘッドおよび/または前記貼付定盤は弾性を有することを特徴とする請求項4記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項7】
前記貼付定盤と対向するように設けられ、貼付の際にフィルムを押さえるための補助具をさらに有することを特徴とする請求項4記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項8】
前記補助具は、回転可能な貼付ローラまたはバー状のスキージであることを特徴とする請求項7記載の真空吸着制御機構装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の真空吸着制御機構装置を有することを特徴とするフィルム貼付装置。
【請求項10】
請求項9記載のフィルムの貼付装置を用いて被貼付物にフィルムを貼り付けることにより製造されたことを特徴とする表示装置。
【請求項11】
前記フィルムは可撓性を有することを特徴とする請求項10記載の表示装置。
【請求項12】
前記フィルムは光学フィルムであり、
前記被貼付物は、可視光を透過させる基板であることを特徴とする請求項10記載の表示装置。
【請求項13】
前記光学フィルムは、偏光フィルムであり、前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項12記載の表示装置。
【請求項14】
前記被貼付物は、ガラスであることを特徴とする請求項12記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−62108(P2009−62108A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229159(P2007−229159)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(303018827)NEC液晶テクノロジー株式会社 (547)
【Fターム(参考)】