眼の疾患または状態を治療するための製剤
種々の治療剤(限定されないがラパマイシンが挙げられる)を長期間にわたって被験体に送達する液体製剤を開示する。この液体製剤は、水性媒体に配置されたときに非分散性の塊を形成する。非分散性の塊を形成する液体製剤は、水性媒体においてゲルまたはゲル様の物質を形成する。液体製剤は治療剤およびポリマーを含んでいる。また、この液体製剤を用いて、治療剤を被験体に長期間にわたって送達するための方法を開示する。液体製剤は、被験体の水性媒体に眼内投与または眼周囲投与を介して配置されてもよいし、被験体において治療されるべき疾患または状態の部位の近傍に配置されてもよい。また、方法は、血管新生、脈絡膜新血管新生、または加齢黄斑変性症もしくは滲出型加齢黄斑変性症を治療または予防するために、ラパマイシンを投与するために使用されてもよい。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラパマイシンの繰返し投与によって、ヒト被験体における黄斑浮腫を治療する方法であって、
該ヒト被験体の眼に2用量以上のラパマイシン製剤を投与する工程を包含しており、連続して投与する期間が、少なくとも8週間であり、該2用量以上におけるラパマイシンの累積した量が、少なくとも16週間の長期間にわたって該ヒト被験体における黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項2】
前記連続して投与する期間は、少なくとも12週間であり、
前記2用量以上におけるラパマイシンの累積した量は、少なくとも24週間の長期間にわたって前記ヒト被験体における黄斑浮腫を治療するに有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2用量以上のラパマイシン製剤が、結膜下への配置によって投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ラパマイシン製剤は、溶媒系に溶解されたラパマイシンの溶液である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記溶媒系はポリエチレングリコールを含んでいる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記溶媒系はエタノールをさらに含んでいる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ラパマイシン製剤は、ラパマイシンの粒子の懸濁液を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ラパマイシンの繰返し投与によってヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療する方法であって、
該ヒト被験体の眼に、2用量以上のラパマイシン製剤を投与する工程を包含しており、
該ラパマイシン製剤は、ラパマイシンおよびポリエチレングリコールを含んでいる溶液であり、
該ラパマイシン製剤は、該被験体の眼の強膜と結膜との間に各用量が配置されることによって投与され、
連続して投与する期間が、少なくとも8週間であり、
該2用量以上におけるラパマイシンの累積した量が、少なくとも16週間の長期間にわたって該ヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項9】
前記連続して投与する期間は、少なくとも12週間であり、
前記2用量以上におけるラパマイシンの累積した量は、少なくとも24週間の長期間にわたって前記ヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ラパマイシン製剤はエタノールをさらに含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
各用量の前記ラパマイシン製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
各用量の前記ラパマイシン製剤は、約220μg、約440μg、約880μg、または約1320μgのラパマイシンを含有している、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ラパマイシン製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ラパマイシン製剤は、約4(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ラパマイシン製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ラパマイシン製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記ラパマイシン製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記ラパマイシン製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
(a)約0.001%(w/w)〜約1.0%(w/w)のラパマイシン、
(b)エトキシル化されたp−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのポリマー、およびポリオキシル35ヒマシ油からなる群より選択される第1の成分、ならびに
(c)グリセロールカプリレートおよびグリセロールカプレートからなる群より選択される第2の成分
を含んでいる液体製剤。
【請求項20】
(d)エタノール、プロピレングリコール/エタノールのキャリア中に存在するホスファチジルコリン、およびプロピレングリコールモノラウレートからなる群より選択される第3の成分をさらに含んでいる、請求項19に記載の液体製剤。
【請求項21】
水をさらに含んでいる、請求項19または20に記載の液体製剤。
【請求項22】
約0.01%(w/w)〜約0.1%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項19または20に記載の液体製剤。
【請求項23】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量のラパマイシンを含有している所定容量の請求項19または20に記載の液体製剤を、眼への局所的な送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項24】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記加齢黄斑変性症は、滲出型加齢黄斑変性症である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記眼疾患はドライアイである、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約1日である、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を予防または治療するに有効な量の治療剤を含有している所定容量の液体製剤を、局所的な送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該液体製剤は、1日につき少なくとも約40μLの容量で6日間、ウサギの眼に局所的に適用されたときに、
(a)8日目の該ウサギの眼の角膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、
(b)8日目の該ウサギの眼の網膜の脈絡膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、および
(c)8日目の該ウサギの眼の強膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、
の1つ以上を達成するに十分な量の治療剤を送達する、方法。
【請求項31】
前記液体製剤は、局所的に適用されたときに、前記(a)、(b)および(c)の1つ以上を達成し、さらに、(d)8日目の該ウサギの血液中の治療剤の平均濃度が、前記角膜、前記網膜の脈絡膜、および前記強膜の1つ以上における該治療剤の平均濃度未満であること、を達成する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記治療剤は、ラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記治療剤は、ダサチニブ、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記眼疾患が、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項30〜33の何れか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記眼疾患はドライアイである、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記液体製剤を連続して投与する期間が少なくとも約1日である、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記液体製剤を連続して投与する期間は、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記液体製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記液体製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記液体製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
治療剤を含んでいる液体製剤を該被検体に局所的に投与する工程を包含しており、
該液体製剤は、少なくとも約40μLの容量でウサギの眼に局所的に適用されたときに、
(a)該ウサギの眼の角膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、
(b)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、および
(c)該ウサギの眼の強膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、
の1つ以上を達成するに十分な量の治療剤を送達する、方法。
【請求項44】
前記液体製剤は、局所的に適用されたときに、前記(a)、(b)および(c)の1つ以上を達成し、さらに、(d)7日目の該ウサギの血液中の治療剤の平均濃度が、前記角膜、前記網膜の脈絡膜、および前記強膜の1つ以上における該治療剤の平均濃度未満であること、を達成する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記治療剤は、ラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記眼疾患が、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記加齢黄斑変性症は、滲出型加齢黄斑変性症である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記眼疾患はドライアイである、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記液体製剤は、約0.001%(w/w)〜約10%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記液体製剤は、約0.01%(w/w)〜約1.0%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記液体製剤は、ポリエチレングリコールをさらに含んでいる、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約1日である、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記液体製剤を連続して投与する期間は、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
眼の結膜浮腫を引き起こすことなく、被験体の眼に液体製剤を眼周囲経路を介して投与する方法であって、
該被験体の眼の強膜と結膜との間に40μL未満の該液体製剤を投与する工程を包含しており、
該液体製剤は治療剤および溶媒を含んでおり、
該液体製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる液体製剤の吸湿性よりも、80%以上高い吸湿性を有している、方法。
【請求項56】
前記治療剤はラパマイシンである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記溶媒はポリエチレングリコールを含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記ポリエチレングリコールはポリエチレングリコール400(PEG400)である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
約1μg〜約5000μgのラパマイシンが前記被験体に投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
約220μg、約440μg、約880μg、または約1320μgのラパマイシンが前記被験体に投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量の治療剤を、請求項59に記載の方法によって該被験体に投与する工程を包含しており、
該眼疾患は加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、およびドライアイからなる群より選択される、方法。
【請求項62】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記眼疾患はドライアイである、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
(a)該ヒト被験体への眼内送達または眼周囲送達によって、所定容量の第1の製剤を該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)該ヒト被験体への眼周囲送達によって、所定容量の第2の製剤を該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該所定容量の第1の製剤は、所定量のラニビズマブまたはベバシズマブを含んでおり、
該所定容量の第2の製剤は、所定量のラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含んでおり、
該所定量のラニビズマブまたはベバシズマブおよび該所定量のラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルは共に、該ヒト被験体に投与されたときに該眼疾患を治療するに有効である、方法。
【請求項68】
前記第1の製剤は、硝子体内に配置されることによって投与され、
前記第2の製剤は、結膜下に配置されることによって投与される、
請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症または黄斑浮腫である、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記所定容量の第1の製剤は、約100μg〜約500μgのラニビズマブまたはベバシズマブを含有している、請求項68に記載の方法。
【請求項75】
前記所定容量の第2の製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項68に記載の方法。
【請求項76】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
(a)所定量の第1の治療剤を含んでいる所定容量の第1の製剤を、眼内送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)所定量のラパマイシンを含んでいる所定容量の第2の製剤を、眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該第2の製剤は、ラパマイシン、エタノールおよびポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になり、
該所定量の第1の治療剤および該所定量のラパマイシンは共に、該ヒト被験体に投与されたときに該眼疾患を治療するに有効である、方法。
【請求項77】
前記第1の治療剤は、ラニビズマブ、ベバシズマブ、およびベルテポルフィンからなる群より選択される、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記第2の製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記第2の製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記第2の製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
前記第1の製剤は、硝子体内への配置、結膜下への配置、テノン嚢下への配置からなる群より選択される経路を介して投与され、前記第2の製剤は、結膜下への配置またはテノン嚢下への配置によって投与される、請求項77に記載の方法。
【請求項82】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症または黄斑浮腫である、請求項77に記載の方法。
【請求項85】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項77に記載の方法。
【請求項87】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
ヒト被験体における滲出型加齢黄斑変性症または糖尿病性黄斑浮腫を治療するための方法であって、
(a)所定容量の第1の製剤を硝子体内に配置することによって該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)所定容量の第2の製剤を結膜下に配置することによって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該所定容量の第1の製剤は、所定量のラニビズマブまたはベバシズマブを含んでおり、
該所定容量の第2の製剤は、所定量のラパマイシン、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはエステルを含んでおり、
該所定量のラニビズマブまたはベバシズマブ、および該所定量のラパマイシン、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはエステルは共に、ヒト被験体に投与されたときに、滲出型加齢黄斑変性症または糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項89】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記所定容量の第1の製剤は、約100μg〜約500μgのラニビズマブまたはベバシズマブを含有している、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記所定容量の第2の製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項88に記載の方法。
【請求項93】
前記第2の製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項94】
前記第2の製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項95】
前記第2の製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項96】
(i)N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセタミン(DMA)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群より選択される溶媒、
(ii)ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)、または、
プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、およびポリエチレングリコール400(PEG400)からなる群より選択される溶媒、ならびに、
(iii)治療剤、
を含んでいる液体製剤。
【請求項97】
請求項1に記載の液体製剤であって、
(a)ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達するか、
(b)ウサギの眼にテノン嚢下注入によって投与されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達するか、あるいは、
(c)ウサギの眼の硝子体内に注入されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも100ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達する、液体製剤。
【請求項98】
約0.001%(w/w)〜約10%(w/w)の前記治療剤を含んでいる、請求項97に記載の液体製剤。
【請求項99】
前記治療剤はラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項98に記載の液体製剤。
【請求項100】
前記治療剤は、ダサチニブ、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項98に記載の液体製剤。
【請求項101】
約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、液体製剤。
【請求項102】
約1.0〜4.0%(w/w)のラパマイシン、約2.0〜4.0%(w/w)のエタノール、約20〜30%(w/w)のノーマルセーライン、および製剤の総重量%を100%と等しくするに十分な量のPEG400から本質的になる、液体製剤。
【請求項103】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における眼疾患を治療するに有効な量の治療剤を含有している所定容量の請求項99〜102の何れか一項に記載の液体製剤を、眼内送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項104】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項104に記載の方法。
【請求項107】
前記眼疾患はドライアイである、請求項104に記載の方法。
【請求項108】
前記液体製剤は、硝子体内投与、結膜下投与、またはテノン嚢下投与によって投与される、請求項104に記載の方法。
【請求項109】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
約200μg〜約5000μgのラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含んでいる所定容量の液体製剤を、該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項110】
前記所定容量の液体製剤は、約200μg〜約1500μgのラパマイシンを含有している、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記液体製剤は、前記被験体の硝子体に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約100μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記液体製剤の前記所定容量は約25μL以下である、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記液体製剤は、前記被験体の強膜と結膜との間に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約1000μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項114】
前記所定容量の液体製剤は約50μL以下である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記液体製剤は、前記被験体のテノン嚢下の空間に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約5000μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項116】
前記液体製剤の所定容量は約100μL以下である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項109に記載の方法。
【請求項118】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記眼疾患はドライアイである請求項117に記載の方法。
【請求項121】
ラパマイシン、ポリビニルピロリドン、リン脂質溶液、およびポリエチレングリコールを含んでいる固形製剤。
【請求項122】
γトコフェロールおよびアスコルビン酸パルミテートの1つまたは両方をさらに含んでいる、請求項121に記載の固形製剤。
【請求項123】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量のラパマイシンを含有している所定容量の請求項121に記載の固形製剤を、局所的な送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体の眼に投与する工程を包含している、方法。
【請求項124】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記固形製剤中の有効な量のラパマイシンは、少なくとも2週間、少なくとも4週間、少なくとも6週間、または少なくとも8週間の長期間にわたって、前記ヒト被験体における前記眼疾患を治療するに有効である、請求項123に記載の方法。
【請求項1】
ラパマイシンの繰返し投与によって、ヒト被験体における黄斑浮腫を治療する方法であって、
該ヒト被験体の眼に2用量以上のラパマイシン製剤を投与する工程を包含しており、連続して投与する期間が、少なくとも8週間であり、該2用量以上におけるラパマイシンの累積した量が、少なくとも16週間の長期間にわたって該ヒト被験体における黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項2】
前記連続して投与する期間は、少なくとも12週間であり、
前記2用量以上におけるラパマイシンの累積した量は、少なくとも24週間の長期間にわたって前記ヒト被験体における黄斑浮腫を治療するに有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2用量以上のラパマイシン製剤が、結膜下への配置によって投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ラパマイシン製剤は、溶媒系に溶解されたラパマイシンの溶液である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記溶媒系はポリエチレングリコールを含んでいる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記溶媒系はエタノールをさらに含んでいる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ラパマイシン製剤は、ラパマイシンの粒子の懸濁液を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ラパマイシンの繰返し投与によってヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療する方法であって、
該ヒト被験体の眼に、2用量以上のラパマイシン製剤を投与する工程を包含しており、
該ラパマイシン製剤は、ラパマイシンおよびポリエチレングリコールを含んでいる溶液であり、
該ラパマイシン製剤は、該被験体の眼の強膜と結膜との間に各用量が配置されることによって投与され、
連続して投与する期間が、少なくとも8週間であり、
該2用量以上におけるラパマイシンの累積した量が、少なくとも16週間の長期間にわたって該ヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項9】
前記連続して投与する期間は、少なくとも12週間であり、
前記2用量以上におけるラパマイシンの累積した量は、少なくとも24週間の長期間にわたって前記ヒト被験体における糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ラパマイシン製剤はエタノールをさらに含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
各用量の前記ラパマイシン製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
各用量の前記ラパマイシン製剤は、約220μg、約440μg、約880μg、または約1320μgのラパマイシンを含有している、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ラパマイシン製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ラパマイシン製剤は、約4(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ラパマイシン製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ラパマイシン製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記ラパマイシン製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記ラパマイシン製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
(a)約0.001%(w/w)〜約1.0%(w/w)のラパマイシン、
(b)エトキシル化されたp−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのポリマー、およびポリオキシル35ヒマシ油からなる群より選択される第1の成分、ならびに
(c)グリセロールカプリレートおよびグリセロールカプレートからなる群より選択される第2の成分
を含んでいる液体製剤。
【請求項20】
(d)エタノール、プロピレングリコール/エタノールのキャリア中に存在するホスファチジルコリン、およびプロピレングリコールモノラウレートからなる群より選択される第3の成分をさらに含んでいる、請求項19に記載の液体製剤。
【請求項21】
水をさらに含んでいる、請求項19または20に記載の液体製剤。
【請求項22】
約0.01%(w/w)〜約0.1%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項19または20に記載の液体製剤。
【請求項23】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量のラパマイシンを含有している所定容量の請求項19または20に記載の液体製剤を、眼への局所的な送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項24】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記加齢黄斑変性症は、滲出型加齢黄斑変性症である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記眼疾患はドライアイである、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約1日である、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を予防または治療するに有効な量の治療剤を含有している所定容量の液体製剤を、局所的な送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該液体製剤は、1日につき少なくとも約40μLの容量で6日間、ウサギの眼に局所的に適用されたときに、
(a)8日目の該ウサギの眼の角膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、
(b)8日目の該ウサギの眼の網膜の脈絡膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、および
(c)8日目の該ウサギの眼の強膜における該治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度に等しいこと、
の1つ以上を達成するに十分な量の治療剤を送達する、方法。
【請求項31】
前記液体製剤は、局所的に適用されたときに、前記(a)、(b)および(c)の1つ以上を達成し、さらに、(d)8日目の該ウサギの血液中の治療剤の平均濃度が、前記角膜、前記網膜の脈絡膜、および前記強膜の1つ以上における該治療剤の平均濃度未満であること、を達成する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記治療剤は、ラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記治療剤は、ダサチニブ、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記眼疾患が、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項30〜33の何れか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記眼疾患はドライアイである、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記液体製剤を連続して投与する期間が少なくとも約1日である、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記液体製剤を連続して投与する期間は、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記液体製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記液体製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記液体製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
治療剤を含んでいる液体製剤を該被検体に局所的に投与する工程を包含しており、
該液体製剤は、少なくとも約40μLの容量でウサギの眼に局所的に適用されたときに、
(a)該ウサギの眼の角膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、
(b)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、および
(c)該ウサギの眼の強膜における該治療剤の平均濃度が、該液体製剤の投与後の少なくとも約7日間、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの平均濃度に等しいこと、
の1つ以上を達成するに十分な量の治療剤を送達する、方法。
【請求項44】
前記液体製剤は、局所的に適用されたときに、前記(a)、(b)および(c)の1つ以上を達成し、さらに、(d)7日目の該ウサギの血液中の治療剤の平均濃度が、前記角膜、前記網膜の脈絡膜、および前記強膜の1つ以上における該治療剤の平均濃度未満であること、を達成する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記治療剤は、ラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記眼疾患が、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、強膜炎、ブドウ膜炎、および角膜移植からなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記加齢黄斑変性症は、滲出型加齢黄斑変性症である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記眼疾患はドライアイである、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記液体製剤は、約0.001%(w/w)〜約10%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記液体製剤は、約0.01%(w/w)〜約1.0%(w/w)のラパマイシンを含んでいる、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記液体製剤は、ポリエチレングリコールをさらに含んでいる、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記液体製剤を連続して投与する期間が、少なくとも約1日である、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記液体製剤を連続して投与する期間は、少なくとも約7日間または少なくとも約14日間である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
眼の結膜浮腫を引き起こすことなく、被験体の眼に液体製剤を眼周囲経路を介して投与する方法であって、
該被験体の眼の強膜と結膜との間に40μL未満の該液体製剤を投与する工程を包含しており、
該液体製剤は治療剤および溶媒を含んでおり、
該液体製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる液体製剤の吸湿性よりも、80%以上高い吸湿性を有している、方法。
【請求項56】
前記治療剤はラパマイシンである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記溶媒はポリエチレングリコールを含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記ポリエチレングリコールはポリエチレングリコール400(PEG400)である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
約1μg〜約5000μgのラパマイシンが前記被験体に投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
約220μg、約440μg、約880μg、または約1320μgのラパマイシンが前記被験体に投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量の治療剤を、請求項59に記載の方法によって該被験体に投与する工程を包含しており、
該眼疾患は加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、およびドライアイからなる群より選択される、方法。
【請求項62】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記眼疾患はドライアイである、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
(a)該ヒト被験体への眼内送達または眼周囲送達によって、所定容量の第1の製剤を該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)該ヒト被験体への眼周囲送達によって、所定容量の第2の製剤を該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該所定容量の第1の製剤は、所定量のラニビズマブまたはベバシズマブを含んでおり、
該所定容量の第2の製剤は、所定量のラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含んでおり、
該所定量のラニビズマブまたはベバシズマブおよび該所定量のラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルは共に、該ヒト被験体に投与されたときに該眼疾患を治療するに有効である、方法。
【請求項68】
前記第1の製剤は、硝子体内に配置されることによって投与され、
前記第2の製剤は、結膜下に配置されることによって投与される、
請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症または黄斑浮腫である、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記所定容量の第1の製剤は、約100μg〜約500μgのラニビズマブまたはベバシズマブを含有している、請求項68に記載の方法。
【請求項75】
前記所定容量の第2の製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項68に記載の方法。
【請求項76】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
(a)所定量の第1の治療剤を含んでいる所定容量の第1の製剤を、眼内送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)所定量のラパマイシンを含んでいる所定容量の第2の製剤を、眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該第2の製剤は、ラパマイシン、エタノールおよびポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になり、
該所定量の第1の治療剤および該所定量のラパマイシンは共に、該ヒト被験体に投与されたときに該眼疾患を治療するに有効である、方法。
【請求項77】
前記第1の治療剤は、ラニビズマブ、ベバシズマブ、およびベルテポルフィンからなる群より選択される、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記第2の製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記第2の製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記第2の製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のPEG400から本質的になる、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
前記第1の製剤は、硝子体内への配置、結膜下への配置、テノン嚢下への配置からなる群より選択される経路を介して投与され、前記第2の製剤は、結膜下への配置またはテノン嚢下への配置によって投与される、請求項77に記載の方法。
【請求項82】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記眼疾患は加齢黄斑変性症または黄斑浮腫である、請求項77に記載の方法。
【請求項85】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記眼疾患は黄斑浮腫である、請求項77に記載の方法。
【請求項87】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
ヒト被験体における滲出型加齢黄斑変性症または糖尿病性黄斑浮腫を治療するための方法であって、
(a)所定容量の第1の製剤を硝子体内に配置することによって該ヒト被験体に投与する工程、および
(b)所定容量の第2の製剤を結膜下に配置することによって該ヒト被験体に投与する工程を包含しており、
該所定容量の第1の製剤は、所定量のラニビズマブまたはベバシズマブを含んでおり、
該所定容量の第2の製剤は、所定量のラパマイシン、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはエステルを含んでおり、
該所定量のラニビズマブまたはベバシズマブ、および該所定量のラパマイシン、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはエステルは共に、ヒト被験体に投与されたときに、滲出型加齢黄斑変性症または糖尿病性黄斑浮腫を治療するに有効である、方法。
【請求項89】
前記工程(a)は前記工程(b)と同時に実施される、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記工程(b)は前記工程(a)の後に実施される、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記所定容量の第1の製剤は、約100μg〜約500μgのラニビズマブまたはベバシズマブを含有している、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記所定容量の第2の製剤は、約200μg〜約2000μgのラパマイシンを含有している、請求項88に記載の方法。
【請求項93】
前記第2の製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約94%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項94】
前記第2の製剤は、約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項95】
前記第2の製剤は、約1%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約95%(w/w)のポリエチレングリコール400(PEG400)から本質的になる、請求項88に記載の方法。
【請求項96】
(i)N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセタミン(DMA)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群より選択される溶媒、
(ii)ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)、または、
プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、およびポリエチレングリコール400(PEG400)からなる群より選択される溶媒、ならびに、
(iii)治療剤、
を含んでいる液体製剤。
【請求項97】
請求項1に記載の液体製剤であって、
(a)ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達するか、
(b)ウサギの眼にテノン嚢下注入によって投与されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達するか、あるいは、
(c)ウサギの眼の硝子体内に注入されたときに、該液体製剤の投与後の少なくとも30日間、
(i)該ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、少なくとも100ng/mLのラパマイシンの濃度と等しいこと、または、
(ii)該ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、少なくとも0.01ng/gのラパマイシンの濃度と等しいこと、
の1つあるいは両方を達成するに十分な量の治療剤を送達する、液体製剤。
【請求項98】
約0.001%(w/w)〜約10%(w/w)の前記治療剤を含んでいる、請求項97に記載の液体製剤。
【請求項99】
前記治療剤はラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項98に記載の液体製剤。
【請求項100】
前記治療剤は、ダサチニブ、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである、請求項98に記載の液体製剤。
【請求項101】
約4%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノール、および約92%(w/w)のPEG400から本質的になる、液体製剤。
【請求項102】
約1.0〜4.0%(w/w)のラパマイシン、約2.0〜4.0%(w/w)のエタノール、約20〜30%(w/w)のノーマルセーライン、および製剤の総重量%を100%と等しくするに十分な量のPEG400から本質的になる、液体製剤。
【請求項103】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における眼疾患を治療するに有効な量の治療剤を含有している所定容量の請求項99〜102の何れか一項に記載の液体製剤を、眼内送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項104】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項104に記載の方法。
【請求項107】
前記眼疾患はドライアイである、請求項104に記載の方法。
【請求項108】
前記液体製剤は、硝子体内投与、結膜下投与、またはテノン嚢下投与によって投与される、請求項104に記載の方法。
【請求項109】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
約200μg〜約5000μgのラパマイシン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含んでいる所定容量の液体製剤を、該ヒト被験体に投与する工程を包含している、方法。
【請求項110】
前記所定容量の液体製剤は、約200μg〜約1500μgのラパマイシンを含有している、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記液体製剤は、前記被験体の硝子体に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約100μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記液体製剤の前記所定容量は約25μL以下である、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記液体製剤は、前記被験体の強膜と結膜との間に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約1000μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項114】
前記所定容量の液体製剤は約50μL以下である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記液体製剤は、前記被験体のテノン嚢下の空間に配置されることによって投与され、該液体製剤の前記所定容量は約5000μL以下である、請求項109に記載の方法。
【請求項116】
前記液体製剤の所定容量は約100μL以下である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項109に記載の方法。
【請求項118】
前記加齢黄斑変性症は滲出型加齢黄斑変性症である、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記黄斑浮腫は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記眼疾患はドライアイである請求項117に記載の方法。
【請求項121】
ラパマイシン、ポリビニルピロリドン、リン脂質溶液、およびポリエチレングリコールを含んでいる固形製剤。
【請求項122】
γトコフェロールおよびアスコルビン酸パルミテートの1つまたは両方をさらに含んでいる、請求項121に記載の固形製剤。
【請求項123】
ヒト被験体における眼疾患を治療するための方法であって、
該ヒト被験体における該眼疾患を治療するに有効な量のラパマイシンを含有している所定容量の請求項121に記載の固形製剤を、局所的な送達または眼周囲送達によって該ヒト被験体の眼に投与する工程を包含している、方法。
【請求項124】
前記眼疾患は、加齢黄斑変性症、黄斑浮腫、またはドライアイである、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記固形製剤中の有効な量のラパマイシンは、少なくとも2週間、少なくとも4週間、少なくとも6週間、または少なくとも8週間の長期間にわたって、前記ヒト被験体における前記眼疾患を治療するに有効である、請求項123に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−536797(P2010−536797A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521229(P2010−521229)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/073520
【国際公開番号】WO2009/023877
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(506092846)マクサイト, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/073520
【国際公開番号】WO2009/023877
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(506092846)マクサイト, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
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