説明

眼瞼衛生を維持するための新規な組成物及び方法

本発明は、眼瞼衛生の維持(例えば、治療処置及び予防法)に有効な新規な組成物及び方法に向けられている。本発明は、更に、コンプライアンスを増進させ且つ、眼瞼衛生の維持のための容易で安全な眼瞼への制御された投与量での直接的塗布を含む日々の予防法に有用な洗浄剤組成物及び方法を提供する。本発明の洗浄剤組成物は、泡の形態であってよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「ドライアイ」は、最も一般的な眼の病気である。「ドライアイ」は、涙液膜の量的及び/又は質的な欠乏を指す。それは、流行性及び汎流行性のものとして記載されている。
【0002】
涙液膜は、内層、中間層及び外層よりなる動的ユニットである。これらの合わされた3つの層は、約3ミクロンの全厚であって、該ユニットの任意の部分の成分の僅かな変化も涙液膜全体を急速に劣化させるであろう。涙の欠乏は、角膜への栄養と酸素の欠乏を生じる。
【0003】
ドライアイの症状発現は、最初、眼の「不快」として起き、これには、刺激による痛み、砂の入った感覚、夜間視力の喪失及び過度の流涙が含まれ、ときに、コンタクトレンズの脱落又はLASIK外科手術の不満足の状態を生じる。治療せずにおくと、ドライアイの結果は、重大でありえて、視力の喪失さえ生じうる(例えば、角膜上皮の完全な乾燥、角膜の潰瘍形成及び穿孔、又は感染症の増大した罹患率による)。
【0004】
ドライアイには、2つの主要な原因がある。
1) 涙産生の欠如(「涙欠乏性ドライアイ」)。
涙欠乏性ドライアイは、更に、「シェーグレン症候群」に関連するか「非シェーグレン症候群」かで分類されうる。シェーグレン症候群は、白血球細胞が、湿気生成腺(涙液膜を産生するものを含む)を攻撃する慢性疾患である。ドライアイ症候群の非シェーグレン症候群関連型は、眼が涙腺の障害例えばビタミンAの欠乏、コンタクトレンズの摩擦、並びに糖尿病及び眼の感染症の故に涙を産生しないものである。
【0005】
2) 涙液膜の蒸発の増大(「蒸発性ドライアイ」)。
蒸発製ドライアイの第一の症状発現は、外側の脂質層の機能不全である。通常、全涙液膜の蒸発は、全涙液膜の「水分の多い」部分を保護する薄い、油性の、外側層によって防止される。このサブミクロンの脂質層は、この涙液膜の全多水層の上に、全3ミクロンの1/70の層として浮いており、厚さにおいて、石鹸の泡のサブミクロン膜に似ていて、同様に機能もする。石鹸の泡を破れば、その中の空気が逃げる。この脂質層の機能不全は、涙の蒸発を引き起こし、「解消(break up)」に至る。これは、数秒で測定されえて、涙解消時間(「TBUT」)と呼ばれている。この臨界的であるが極めて薄く且つ脆弱な脂質層は、眼の外側に位置する小さな腺により、眼瞼皮膚内で生成されている。
【0006】
この脂質層の機能不全の第一の原因は、すべて炎症に関係している(前方及び後方眼瞼炎/マイボーム腺機能不全、麦粒腫、ものもらい及び酒さ)。
【0007】
これらのすべての炎症の病因は、細菌(及び寄生虫)の増殖過剰及びそれらの有毒な排泄物である。これらの細菌は、脂質涙液膜の機能不全を引き起こすのみならず、非常に脂質産生性の基礎構造を、眼瞼皮膚内の基底部にある腺を攻撃することにより破壊してブロックもする。不幸にして、炎症/感染症を引き起こす特定の種類の細菌及び寄生虫が一般的である。これらを眼瞼上に有する機会は、ほぼ100%である。本来は、それらは、危険ではないが、回避しなければならないのは、それらの瞼縁及び睫毛における過剰増殖と毒性の排泄物である。これらの細菌及び寄生虫が炎症を起こし、集団化して増殖することは防がなければならない(特に、ドライアイの患者と診断されている場合、又はドライアイの症状を有する増大した危険がある場合例えばLASIK患者及びコンタクトレンズ装着者)。
【0008】
従って、細菌感染により悪化したドライアイの場合、非常に不可欠な(毎日の又は毎日2回の)眼瞼衛生が、医師により指示され、世界中の健康団体により推奨されることは、驚くことではない。(患者の生涯にわたって、ドライアイは、上記のように、慢性的であり、治癒することは知られておらず、年齢と共に悪化するのみであるので)。
【0009】
そして、ここに問題がある。人々は、洗顔はするが、眼瞼を洗う傾向がない。たとえ毎日又は毎日2回の眼瞼衛生が非常に重要であっても、それに従う者がない。選択肢の欠如のために、典型的には「乳児用洗髪液」が推奨されている。この眼の衛生のための現行の「処方」は、有意の不従順の問題を有している。例えば、乳児用洗髪液の実際の適用は、該洗髪液の眼瞼疾患の治療剤としての有効利用に関する答えのないままの多くの疑問に困惑させられている。説明のために、どれくらいの水を加えるべきであり、いつどのように適用すべきであり、そしてどのくらい適用するのが安全であろうか?明らかに、この「治療剤」に関する標準投薬量はない。従って、この乳児用洗髪液は、温水又は熱水のカクテルと多くの異なる割合で混合されてから、該溶液を、滅菌してない怪しげな塗布器具(先に綿のついたへらから不衛生な洗面用タオルに及ぶ)を用いて適用される。従って、患者を危険にさらすのみならず、事実上、殆どコンプライアンスを保証しない。
【0010】
高価な市販の「眼瞼用スクラブ」を利用することもできる。これらの市販の眼瞼用「スクラブ」は、含浸させ、予備加湿したペーパータオル/パッド型か又は瓶詰めされた清浄剤の2つの種類に分けることができる。瓶詰めされた洗浄剤は、滅菌してない塗布器具に塗布してから、洗浄剤組成物をしみ込ませた塗布器具の振動により造られた、不確定の、標準化されてない投薬量の泡にて塗布される。
【0011】
これらの「選択肢」だけでは、眼瞼衛生に対するコンプライアンスが殆ど又は全くないのは驚くことではない。それは、更に、眼のケアのための製品の販売路によって証明されており、それは、人々が彼らの眼瞼を単に洗わないことを明確に示している。米国の目薬(コンタクトレンズ用液を除く)のアイケア市場が10億ドルであるのに対して、現在の眼瞼スクラブは小売で800万ドル未満である。
【0012】
コンプライアンスの問題に加えて、現在の洗浄剤組成物は、しばしば、眼周囲の皮膚の特殊な性質を見落としている。眼周囲の皮膚は、他の部分の皮膚より一層透過性であり、一層薄く、そして一層虚弱であり、そして一定の運動をしている。事実、眼瞼用スクラブは、典型的には高pHの溶液であり、病原体の更なる経路を生成しうるので、基本的に眼周囲の皮膚には有害である。それ故、これらの眼瞼用スクラブは、正に、塗布器具により皮膚に対して研磨的であるからだけでなく成分からも該皮膚に有害でありうる(眼病治療の場合と同程度に、毎日、高頻度で用いるならば)。
【0013】
従って、最も一般的な眼病であるドライアイの悪化因子は、一般的な細菌及び寄生虫の眼瞼における過剰増殖並びにそれらの毒性の排泄物である。これらの微生物は、涙液膜の機能を邪魔するだけでなく、涙の産生のための基礎構造をも破壊する。ドライアイは、治癒することが知られておらず、該基礎構造の最適化が極めて重要である。この理由のために、眼瞼における細菌及び寄生虫の如何なる炎症開始及び増殖をも持続的に防止することが極めて重要と考えられる。毎日の又は毎日2回の眼瞼の衛生は、極めて重要と規定されている。しかしながら、簡単な方法及び組成物の欠如のために、非常に僅かなコンプライアンスしかなく、従って、この要求は、本気で取り組まれたことはなかった。
【0014】
発明の概要
現時点で、有意の誤差限界を有さず、眼をつつく危険が少なく、泡形態で正しく規定された投薬量を与える眼瞼の清浄化のための単純で簡単な方法(例えば、ペーパータオル、Qチップス、又は洗面用タオル)に対する要求がある。
【0015】
本発明は、眼瞼衛生の維持に有効な新規な組成物及び方法(例えば、治療及び予防法)に向けられている。ここに開示したこれらの方法及び組成物は、コンプライアンスを増進させ、毎日の予防方に有用である。これらの方法は、眼瞼衛生の維持に有効な制御された投与量での、制御された泡の眼瞼への容易で安全な直接的塗布含む。従って、不確定な泡洗浄剤組成物の眼への塗布による眼のまわりの眼周囲皮膚のデリケートな最上層の破壊、並びに、目をつつき、引っ掻き又は感染を生じうる危険な塗布器具の必要性は、回避される。この方法において、本発明の方法は、日々の眼瞼衛生の維持における増大されたコンプライアンスに対する有意のステップを代表している。
【0016】
定義
この発明を、下記の定義を参照して説明するが、便宜のために、該定義をここに集めた。
【0017】
用語「制御された濃度」は、活性成分の非活性成分に対する比を規定されたレベルに制御可能な混合物であって、それ故、明確な量の該混合物及びそれに含まれる成分を送達/分配することのできる当該混合物の特性として定義される。かかる特性は、制御可能な投薬養生法(即ち、送達される投与量の予測精度の改良)の提供において有用である。
【0018】
用語「制御された濃度の泡」は、活性成分の非活性成分(例えば、脱イオン水)に対する制御された濃度の混合物として形成された泡として定義される。この制御された濃度の泡は、更なる調製(例えば、眼瞼への塗布の前の希釈及び/又は泡立てのための攪拌)を必要とする液体溶液と対照的である。
【0019】
用語「眼瞼の清浄化」は、ここでは、ほこり、屑、或は望ましくない物質例えば細菌の量を眼瞼から有意に減少させる行為を記載するために用いられる。
【0020】
用語「直接的塗布」は、ここでは、洗浄剤組成物の患者(例えば、患者の眼瞼)への、該洗浄剤の更なる処理又は調製(例えば、眼瞼への塗布の前の手作業での泡立て)なしでの塗布を記載するために用いられる。
【0021】
用語「分散」は、塗布器具と直接接触して保存されていなかった洗浄剤組成物を塗布器具に送達する行為として定義される(例えば、対照的に、市販の眼瞼用スクラブは、そのスポンジが洗浄剤液と直接接触して保存されている)。
【0022】
用語「ドライアイ」は、当分野で、涙の質及び/又は量の欠乏を有する患者の状態として知られている。ドライアイは、しばしば、加齢と関連した病気である。マイボーム腺の機能不全は、ドライアイの最も高頻度の原因であり、眼瞼縁の付着物、ものもらい、麦粒腫又は他の結合組織の炎症としての形態で現れる。マイボーム腺の機能不全は、一般に、他の眼の酒さ、眼瞼炎及び他の眼瞼の炎症と結合している。これらの皮膚の炎症のすべては、細菌感染と関係している。
【0023】
用語「眼瞼」は、ここで用いる場合、眼の表面(眼瞼の内面及び外面の両方)、眼瞼縁、眼瞼縁内及び周囲の腺、目の毛嚢、睫毛、及び眼の周囲の皮膚を包含する。眼瞼の伸張させた前方及び側面図を、それぞれ、図1A及び1Bに示していある。
【0024】
用語「眼瞼疾患」は、眼瞼内にある涙産生腺の炎症又は脂質産生腺の炎症を生じる疾患として定義される。典型的な眼瞼疾患には、眼球突出症、外反症、内反、不完全な瞬き、翼状片瞼裂斑、結膜弛緩、眼瞼縁外殻、ものもらい、麦粒腫又は他の結合組織の炎症、及び夜間兎眼が含まれるが、これらに限られない。
【0025】
用語「局所的及び持続的マッサージ」は、ここで用いる場合、患者の眼瞼の振動方法を規定する。このマッサージは、眼瞼を清浄化させるのに十分な時間にわたって眼瞼に集中さ、眼瞼の腺の有意の振動を生じる。この期間は、例えば眼瞼を含む顔全体の洗浄と連動した眼瞼の副次的振動とは区別しうるものである。ある具体例においては、このマッサージは、少なくとも5秒間維持され、できれば10〜30秒間維持される。
【0026】
用語「眼病」は、ここで用いる場合、眼の表面の病気、眼周囲の皮膚の病気、及び眼瞼疾患を包含し、特に、ドライアイ及びそれに関連した症状を包含する。典型的な眼の病気には、涙液膜の機能不全、眼瞼真皮の炎症が含まれるが、これらに限られない。
【0027】
用語「スポンジ」は、ここで用いる場合、すべての吸収用材料例えばパッド、綿棒、ティッシュペーパー、Qチップス、洗面用タオル、又は任意の種類の繊維製塗布器具(泡立てを起こすため及び/又は眼瞼洗浄剤用塗布器具として用いることのできるもの)を包含する。
【0028】
用語「一時的に安定な泡」は、ここでは、患者の眼瞼への塗布において有用であるのに十分な時間にわたって泡の性状を維持する泡を規定するために用いられる。一時的に安定な泡は、いつまでも泡の形態で存在している必要はなく、むしろ、分配された泡を眼瞼に塗布するのに十分な時間を患者に与えるのに必要な長さだけ存在すればよい。
【0029】
用語「治療」は、ここで用いる場合、眼病の患者の予防的処置(例えば、毎日の予防的利用)又は、眼病の少なくとも一つの症状の軽減、緩和、又は除去を生じる治療処置(例えば、単独の治療又は治療のコース)として規定される。
【0030】
方法及び組成物
眼瞼及び周囲組織の健康を維持することは、眼瞼の涙及び脂質を産生する腺の機能の改善において極めて重要なステップである。事実、眼の問題を引き起こすのは、細菌の種類でもその量でもなく、それらの皮膚を透過する能力である。健康な皮膚は、感染又は炎症によって一層透過性でない。図2は、細菌の皮膚の侵入口(例えば、小胞)からの侵入を示している。従って、本発明は、本発明の組成物及び方法を利用する治療に加えて予防法による眼瞼衛生の維持を強調することを意図している。本方法は、眼瞼の局所的且つ持続的マッサージを含み、一般的な細菌及び寄生虫の任意の過剰増殖の排除を助成し、該排除は、涙産生腺の機能不全並びに眼瞼の部分の感染及び炎症を頻繁に引き起こす(即ち、涙液膜の機能不全のサイクルを更に加速しうる)これらの微生物により放出された排泄物の除去を含む。
【0031】
従って、この発明は、制御された濃度の泡の形態の洗浄剤組成物に向けられており、それは、眼瞼衛生の維持に有効な患者の眼瞼への直接塗布に適している。この泡は、実質的にスポンジのない環境で生成されうる。加えて、この洗浄剤組成物は、特に、眼病例えば涙産生腺の炎症又は脂質産生腺の炎症から選択される眼病の治療のために配合されうる。
【0032】
この発明は、更に、患者の眼瞼を清浄化する方法又は患者の眼病を治療することに向けられている。この方法は、洗浄剤組成物を含む分配装置であって、該装置は、制御された濃度の眼瞼洗浄剤組成物を該分配装置から一時的に安定な泡の形態で分配し、該泡を眼瞼に塗布して、該眼瞼を眼瞼泡の該眼瞼への局所的且つ持続的マッサージにより振動させる、当該分配装置を提供するステップを含んでいる。この泡は、指先上に分配されえて、該指先は、眼瞼を振動させるのに利用される。この治療を必要とする患者は、前以て診断しておくことができる。
【0033】
その上、この分配装置は、一時的に安定な泡を塗布器具例えば指に、ポンプ機構又は圧搾機構を利用して送達することができる。上記の方法は、制御された濃度の泡を、任意の機構的に研磨クリーニング技術(例えば、市販の眼瞼スクラブ)と共に利用することができるということも又、当業者によって理解されよう。
【0034】
この洗浄剤組成物の清浄化剤は、一時的に安定な泡を制御された濃度で形成するように配合することのできる任意の水溶液であってよい(但し、この組成物は、眼の快適さ又は健康に対して有意に有害ではなく且つ/又は使用のコンプライアンスを減じないものとする)。例えば、この洗浄剤組成物は、制御された濃度の泡を生成するように工作された分配装置から一時的に安定な泡を生成するのに十分な添加剤を配合された水性配合物であってよい。
【0035】
眼周囲の皮膚は、身体の他の皮膚と、殆どすべての重要な機能において異なっており、特に、加齢に関連した変化が現れる最初の部位であるので、特別の注意を要する。同時に、この独特の眼周囲の皮膚は又、涙液膜に責任を負う殆どすべての重要な涙産生腺(例えば、マイボーム腺、例えば、ツァイス、モル及びクラウゼ腺)に対する適応をも提供する。それ故、本洗浄剤は、好ましくは、眼周囲の皮膚の独特の性質に帰するように配合される。これらの性質には、一層低い脂質値、他の皮膚領域と比較して増大した虚弱さ、角質層における一層少ない層数、一層大きい剥離速度、感染に導く温暖湿潤な環境、加齢関連変化、及び極めて重要な涙産生腺が局在している領域であるという事実が含まれるが、これらに限られない。
【0036】
この洗浄剤組成物は、下記の成分を含むことができる:
・双極性イオン性有機化合物誘導体、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンN’(12−プロパンスルホン酸)(HEPES)の類似体、HEPESのウレタン誘導体、又はピペラジン−N’プロパンスルホン酸から合成された脂肪族エステル、例えば、HEPESの酢酸エステル、オレイン酸エステル及びリノール酸エステル又は長鎖脂肪族エステルよりなる群から選択するHEPESのエステルよりなる群から選択する、約0.01〜7.7重量%の範囲内の抗炎症剤;
・プロパンのカルボン酸誘導体よりなる群から選択する、約0.05〜7.5重量%の範囲内のpH制御剤及び抗酸化剤;
・アラントイン及びパンテノールよりなる群から選択する、約0.01〜1重量%の範囲内の第一の組織治癒剤;
・ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウムポリソルベート60、トリデシルリン酸カリウムポリソルベート60、ラウリルリン酸カリウム及びトリデシルリン酸カリウムよりなる群から選択する、約0.02〜20重量%の範囲内で存在する第一の水溶性界面活性剤、眼瞼第一界面活性剤、例えば、約0.3〜20重量%の範囲のラウリル硫酸ナトリウム;
・二ナトリウムラウロアンホジアセテート及びリノレアミドプロピルPG−ジアンモニウムクロリドホスフェートよりなる群から選択する、約0.01〜7.0重量%の範囲内のやはり脂質置換を助成する第二の水溶性界面活性剤;
・リン脂質必須脂肪酸を約0.1〜5.0重量%の範囲で含む皮膚調整剤及び抗菌剤;
・フェノキシエタノール及びジアゾリジニルウレアプロピレングリコール/メチル−プロピルパラベンよりなる群から選択する、約0.01〜5.7重量%の範囲で存在する防腐剤;及び
・塩化水素酸のアルカリ金属塩の一つから選択する約0.1〜6重量%の範囲内の粘度調節剤。
【0037】
この組成物は、更に、可溶化剤(例えば、ソルビトールの脂肪酸エステルの誘導体)及び/又はジアゾリジニルウレアプロピレングリコール、及びメチル−プロピルパラベン、及び/又は第三の界面活性剤のナトリウムボレージ−アミドプロピルヒドロキシホスフェートよりなる群から選択する第二の防腐剤を約0.01〜5重量%の範囲内で含んでいる。
【0038】
本組成物は、抗ホスホリパーゼ及び抗炎症性化合物として薬理学的に活性なHEPES誘導体(例えば、HEPESの脂肪族誘導体)を、特に、活性成分が、N置換されたタウリンベースの選択した双極性イオン性化合物のある種の長鎖エステルである場合に、用いることができる。一般に、この発明の有用なHEPES誘導体は、HEPESのアルカリ金属塩をアルキル置換された飽和又は不飽和の脂肪族塩例えばメチルオレエート、メチルリノレエート、メチルパルミテート、メチルステアレート、メチルミリステート、及びメチルベヘネートと触媒的に反応させることにより生成することができる。これらの反応物質は、等モル量で反応させる(アセトンなどの非水性溶媒を用いて又は用いずに、0℃〜選択した溶媒の還流温度の温度範囲で行われる)。
【0039】
粗エステルの精製は、有機溶媒中での結晶化により行われ、メタノールに溶解され、そして再結晶される。2000年9月5日に交付された米国特許第6,114,337号は、HEPESの類似体及びウレタン誘導体を含むここで有用な双極性有機化合物の詳細な合成例を与えている。
【0040】
他の具体例において、本発明は、抗炎症剤、pH制御剤及び抗酸化剤、組織治癒剤、少なくとも一種の界面活性剤を含む石鹸、水溶性界面活性剤、皮膚調節剤及び抗菌剤、防腐剤システム、オスモル濃度剤及び脱イオン水を有する洗浄剤組成物を提供する。この洗浄剤組成物は、更に、カモミレの水性抽出物などの芳香剤を含むことができる。この洗浄剤組成物の溶液のオスモル濃度は、約200mオスモル/kg未満、好ましくは約150mオスモル/kg未満であってよい。この洗浄剤組成物は、好ましくは、必須ではないが、制御された泡の形態である。
【0041】
抗炎症剤は、組成物の約0.01〜7.7重量%の範囲で存在してよい。この抗炎症剤は、ピペラジン−N’プロパンスルホン酸例えばHepesアセテートから合成された双極性有機化合物誘導体を含むことができる。
【0042】
pH制御剤及び抗酸化剤は、組成物の約0.05〜7.5重量%の範囲で存在する。好適なpH制御剤は、プロパンのカルボン酸誘導体、クエン酸及びこれらの混合物である。
【0043】
組織治癒剤は、組成物の約0.01〜1重量%の範囲で存在してよい。治癒剤の例は、制限はしないが、アラントイン、パンテノール及びこれらの混合物である。
【0044】
この洗浄剤組成物は、石鹸を、水溶性界面活性剤の形態で、組成物の約0.02〜20重量%の範囲で含む。この石鹸は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、ナトリウムボレージアミドプロピルヒドロキシホスフェート、トリデシルリン酸カリウム、モノアルキルリン酸カリウム、PEG−80、ソルビタンラウレート、トリデシル硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ナトリウムラウロアンホアセテート、PEG−150ジステアレート、ナトリウムラウレス−13カルボキシレート及びオクチルフェノールエトキシレート(TRITON X−100)の一つ以上を含むことができる。この石鹸は、水、PEG−80、ソルビタン金酸塩、トリデシル硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ナトリウムラウロアンホアセテート、PEG−150ジステアレート、及びナトリウムラウレス−13カルボキシレートを含むColadetBSBであってもよい。
【0045】
第二の水溶性界面活性剤は、通常、組成物中に、約0.01〜7.0重量%の範囲で存在する。この界面活性剤は、コカミドプロピルPG−ジモニウムクロリド(COLALIPID C(商標))、二ナトリウムラウロアンホジアセテート又はこれらの化合物の混合物であってよい。
【0046】
皮膚調節剤及び抗菌剤は、組成物の約0.1〜5.0重量%の範囲で存在する。それは、リン脂質必須脂肪酸(PEFA)の第四化合物、キレート剤又はこれらの混合物を含む誘導体を含むことができる。例えば、皮膚調節剤及び抗菌剤は、リノレアミドプロピルPG−ジアンモニウムクロリドホスフェート又はキレート剤例えば二ナトリウムEDTAであってよい。
【0047】
この洗浄剤組成物は、組成物の約0.01〜11.4重量%の範囲で、防腐剤システムをも含むことができる。このシステムは、抗菌剤としての作用を含む様々な機能を遂行する防腐剤を含むことができる。これは、過ホウ酸ナトリウム、ホウ酸、二酸化塩素、エチドロン酸、ホスホン酸、TURPINAL SL(商標)、フェノキシエタノール、ジアゾリジニルウレア、プロピレングリコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びこれらの誘導体、水和物、塩、エステル及びこれらの混合物などの化合物を含むことができる。
【0048】
オスモル濃度剤は、この組成物中に、約0.1〜6重量%の範囲で存在する。それは、塩化ナトリウム及び塩化カリウムであってよいが、これらに限られない。水溶液(好ましくは、脱イオン水)は、この組成物中に、該組成物の約50〜99.5重量%の範囲で存在する。
【0049】
商業的応用
この発明の方法及び組成物は、コンプライアンスを増進させる眼瞼衛生のための方法及び組成物を有益に利用する多くの商業的応用を見出す。それ故、この発明は、患者における眼瞼衛生を維持するため(例えば、眼病の治療)のキットを含む。このキットは、清浄化剤水溶液から一時的に安定な泡を生成することのできる分配装置、及び下記を記載した説明書を含む:(1)一時的に安定な泡を生成するために配合される眼瞼清浄化剤水溶液の濃度、(2)該分配装置を如何に使用して一時的に安定な泡を生成するか、及び(3)患者の眼瞼衛生を維持するための塗布方法。このキットは、更に、一時的に安定な泡を生成するために配合される一の清浄化剤及び/又は塗布器具(例えば、スポンジ)含むことができる。この清浄化剤は、予め測定した量で存在してよい。好適な分配装置は、エアレスフォーミングデバイス(例えば、ミニエアレスフォーマー)である。
【0050】
このキットは、患者における眼瞼衛生の維持のために利用することができる(例えば、涙産生腺の炎症及び脂質産生腺の炎症よりなる群から選択する眼病の治療)。このキットは、一時的に安定な泡を生成するために配合された制御された濃度の洗浄剤組成物、及び一時的に安定な泡を眼瞼洗浄剤組成物から生成することのできる分配装置(例えば、エアレスフォーミングデバイス)を含む。このキットは、適宜、眼瞼衛生の維持において用いるための説明書と共にパッケージ化することができる。この洗浄剤組成物は、このキットにおいて、該分配装置内に存在してよく且つ/又はこのキットは、更に、塗布器具(例えば、スポンジ)を含むことができる。
【0051】
この発明の図面の簡単な説明
図1A及び1Bは、それぞれ、伸長させた眼瞼の前方又は側面図を描いている。
図2は、細菌の皮膚侵入口(例えば、小胞)からの侵入を描いている。
図3は、(a)典型的な眼瞼上に存在する6脚の寄生虫、(b)眼瞼にもぐり込もうとしている3匹の寄生生物、及び(c)典型的な眼瞼上に存在する8脚の寄生虫を描いている。
【0052】
発明の詳細な説明
涙液膜及び涙液膜基礎構造の最適化は、有効な眼瞼縁及び眼周囲皮膚の清浄化方法を包含すべきである。屑は、涙管をブロックすることによって問題を引き起こすだけでなく;それは又、暖かくて湿り気のある眼の環境に近い病原体の繁殖領域をも生成する。眼瞼を頻繁に清浄化する方法は、簡単で実際的であって、コンプライアンスを増進させるものでなければならない。
【0053】
ここに記載のように、患者の眼瞼を清浄化する方法は、洗浄剤組成物を含む分配装置を用意して、該分配装置から制御された濃度の洗浄剤組成物を一時的に安定な泡の形態で分配するステップを含む。この分配装置は、洗浄剤組成物を制御された濃度の泡の形態で送達する任意のデバイスであってよい。しかしながら、スポンジが洗浄剤液と直接接触して貯蔵されている市販の眼瞼用スクラブと対照的に、この発明の方法で有用な分配装置は、洗浄剤液(例えば、本発明の洗浄剤組成物)が塗布器具と直接接触して貯蔵されていないものであるということは理解されなければならない。例えば、これらの分配装置は、液体洗浄剤組成物(又は、液体清浄化剤及び別々に含まれる水性部分)を含むコンテナ部分、発動作用に際してコンテナから液体洗浄剤を溶かすために機能する誘導放出口、及び該誘導放出口から受けた液体組成物から制御された濃度の泡を生成する、該誘導放出口に結合された泡形成部分を有するデバイスであって良い。この誘導放出口は、ポンプ又は圧搾機構によって作動されうる。好適な分配装置は、エアレスフォーマー(例えば、ミニ−エアレスフォーマー)である。
【0054】
この発明の洗浄剤組成物は、一時的に安定な泡を生成するのに十分な添加物例えば界面活性剤又は界面活性剤様の作用を有する添加剤を含む任意の水溶液を含むことができる。例えば、この洗浄剤組成物は、眼に対して(特に、眼瞼衛生の維持に用いる濃度で)有害でない任意の洗剤を含むことができる。例えば、乳児用洗髪液は、当分野において、眼に対して刺激的でないと考えられている。この発明の組成物は、ある濃度(例えば、高濃度)では、眼に対するダメージ又は不快を生じうるが、眼瞼衛生の維持に用いる洗浄剤組成物又は泡の濃度では、眼の正常な機能を実質的に邪魔しない洗剤を含む。かかる組成物は、当配合分野で公知の標準的方法によって製造することができる。
【0055】
涙産生腺を毎日清浄化することは、特に、そうしないとこれらの腺の性能が量的及び質的に日々低下するであるならば、最善である。それ故、この洗浄剤組成物は、眼瞼への塗布が、たとえ頻繁な(例えば、毎日の)塗布であっても、実質的に眼瞼の皮膚にダメージを与えないように配合することができる。その上、この発明の洗浄剤組成物は、任意の所望の性質、例えば、実質的に非刺激的であること、眼瞼皮膚のpHの維持、ほこり及び屑を除去するための改良された能力、及び/又は制御された濃度の泡の安定性を増大させることのために配合することができる。
【0056】
この制御された濃度の泡は、一時的に安定な泡を生成するのに十分な添加物例えば界面活性剤又は界面活性剤様の作用を有する添加物を含む水溶液から泡を生成することによって調製することができる。この制御された濃度の泡は、標準化された、実質的に一定の、予め決めた量の清浄化剤を所定量の泡中に与え、そうして、眼瞼衛生維持のための投薬養生法を改善する。その上、一度生成されれば、この泡は、患者の眼瞼に直接塗布するのに適したものであり、該清浄化剤の投与量が、十分に規定され(即ち、制御され)ていて、正確な処方を助成するという利点を有している。これは、特に、眼瞼への塗布の前に泡を造るための更なる準備(例えば、希釈及び/又は攪拌)を必要とする液体溶液と対照的である。加えて、選択される希釈率は、所望の塗布に基づいて、カスタマイズすることができる(即ち、増大/増進された清浄化を必要とする塗布のためには、一層高濃度とする)。
【0057】
この泡は、有用であるために、一時的に安定であるべきである。この泡は、いつまでも泡の形態で存在する必要はなく;むしろ、分配された泡を眼瞼に塗布するのに十分な時間を患者に与えるのに必要な長さだけ安定である必要がある。この安定な泡は、ほこり及び屑を眼瞼から穏やかに除去し、屑を捕捉することの知られている睫毛の間及び毛嚢内へ浸透するのに有用である。加えて、スポンジ塗布器具に依らずに塗布される安定な泡は、眼瞼を指でマッサージするステップを導入することにより、本発明の改善された効力に寄与する(指によるマッサージは、スポンジ塗布器具により行われる摩擦よりも一層効果的であり、涙腺にとって一層有益である)。
【0058】
患者の眼瞼への泡の塗布は、自分で施与してもよいし、訓練を受けた専門家(例えば、医師)によるものであってもよい。一層重要なことには、この泡の塗布は、直接的であってよく;例えば、それは、指先を用いて眼瞼に塗布することができる。手作業で泡立てて塗り付けることを含む公知の眼瞼清浄化方法(スポンジの振動を用いるか否かによらない)と対照的に、本発明は、洗浄剤を眼瞼に塗布する前の更なる処理又は調製を必要としない。この処理ステップを排除することの利点は、生成した泡における標準化された量の清浄化剤の存在を確実にすること(即ち、制御された濃度の泡の利用)である。
【0059】
塗布器具の必要性の排除は、該塗布器具に関係する危険(例えば、眼を塗布器具でつつくか引っ掻く危険又は滅菌してない塗布器具を用いることによる眼への細菌の導入)を減少させることによって、コンプライアンスを改善する。該塗布器具の排除は、更なる経済的利点(即ち、治療プロトコールの付加的要素のコストの排除)をも有しうる。その上、泡を生成するのに塗布器具を必要とする方法によっては、該泡の生成は、一層効率が低く、有効な泡の質及び量の低下を生じる。しかしながら、スポンジ又は塗布器具を用いて、眼瞼に、制御された濃度の泡を塗布することはできよう。例えば、制御された濃度の泡を、スポンジ又は塗布器具に分配することはでき、それは、公知の液体洗浄剤組成物を用いた場合に必要とされる泡立て/塗り付けのステップを排除して、眼瞼への規定された投薬量の送達を確実にしよう。
【0060】
眼瞼への泡の局所的で持続的なマッサージによって眼瞼を振動させることは、ほこり及び屑の眼瞼からの除去を、公知の方法と比較して改善する。マッサージは、眼瞼内の管及び腺の清浄化を実質的に刺激する(例えば、たまった皮脂の除去を十分な振動によって刺激する)のに十分な時間にわたって持続される。例えば、このマッサージは、少なくとも5〜30秒間にわたって維持されうる。
【0061】
この眼瞼を清浄化する方法は、更に、すすぎステップを含むことができる。このステップは、好ましくは、単純な水によるすすぎを含む。泡は、塗布及びマッサージの後に、例えば、手、指、又はこの目的に適した任意のコンテナを用いて十分な水を眼瞼及び睫毛にもたらすことによって、十分な水で眼瞼からすすぎ落とされうる。
【0062】
この発明の方法は、単独の作業のみを意味するものではない。この点において、これらの組成物及び方法は、当分野の現行法と共に用いることができる(組合せ療法/治療)ということは、本発明の企図の内にあるということは注意されるべきである。例えば、毎日の使用に適していないものでも、市販の眼瞼用スクラブを、本発明の組成物及び方法との組合せ治療の一部として利用することができる。この組合せ治療は、任意の順序で利用することができ、即ち、市販の眼瞼用スクラブを、本発明の治療組成物及び方法の前に、後に用い、又は散在させて用いることもできる。一層特に、この発明は、上記の眼瞼の清浄化に有用な製品を含むキットを提供し、適宜、眼瞼衛生の維持における利用ための説明書を該キットに付けてパッケージ化して提供する。
【0063】
従って、本発明は、改善された眼瞼清浄化の方法並びにこれらの方法を利用する眼病の治療方法であって、正確な規定された投薬量を泡形態で与える、単純で、簡単で、コンプライアンスを増進させる眼瞼清浄化方法への要求を満たす当該方法を提供する。事実、本発明の利点は、ほこり及び/又は皮膚屑の改善された除去、細菌及び寄生虫の有毒な排泄物(並びに、それらの卵)を含むたまった皮脂の眼瞼の刺激による改善された除去、眼瞼に対して非刺激的であること、扱いにくい塗布器具スポンジで眼をつつく減少した危険、増大したコンプライアンス、眼瞼へのダメージが実質的にない毎日の塗布、及び病原体の繁殖の場を造ることに寄与する因子の減少を含むが、これらに限られない。その上、本発明の方法は、洗浄、組織修復、予防保全、及び治療特性を、一つの実用的で消費者に親切な塗布に一体化している。
【0064】
この発明の典型具体例
本発明は、下記の非制限的実施例を読むことにより、一層、説明されうる。
【実施例】
【0065】
実施例1
この実施例は、本発明で用いることのできる洗浄剤組成物の幾つかの配合物を示す。好ましくは、この洗浄剤組成物は、予備混合された形態で発泡分配装置の瓶(例えば、Airspray International Inc.より入手可能なMinifoamer)内に置かれる。これは、この発明の方法で用いることのできる一時的に安定な泡を生成する。
【0066】
現在の研究は、皮膚における生理的過程は、弱酸性媒質中で最も良く起きることを強調している。従って、皮膚の機能を支持するためには、皮膚のpH5.5に理想的に近い生理的pHのスキンケア製品を用いることが重要である。加えて、皮膚の自然の保護的な酸外被を安定化させて、その感染に抵抗する能力を最適化させることは、重要である。従って、この組成物のpH範囲は、約5.5〜6.5(両端を含む)に維持するのが最良である。クエン酸は、好適なpH制御剤である。
【0067】
この組成物は、脱イオン水(組成物の20〜80%)、0.3〜20%の濃度のラウリル硫酸ナトリウム、カリウムC12−13モノアルキルホスフェートポリソルベート60(0.5〜15%)、カリウムC12−13モノアルキルホスフェート(0.5〜15%)、二ナトリウムラウロアンホジアセテート(0.02〜12%)、リノレアミドプロピルPG−ジアンモニウムクロリドホスフェート(0.01〜5.0%)、塩化ナトリウム(0.1〜6%)、HEPESアセテート(0.01〜7.7%)、クエン酸(0.5〜7.5%)ジアゾリジニルウレアプロピレングリコール/メチル−プロピルパラベン(0.01〜5.7%)、パンテノール(0.01〜10%)、グリオキシルジウレイド/アラントイン(0.01〜15%)、ポリソルベート80(0.01〜5%)及び芳香剤(0.005〜3%)を含むことができる。
【0068】
一面において、次の活性成分は、眼瞼洗浄剤として分かっている臨床的性能を有しているので、有用に組み合わされる:HEPES、オレエートエステル(抗炎症剤)(2.00s);pH制御剤のクエン酸(1.50s);第一の組織治癒剤のアラントイン(0.25s);カリウムC12−13モノアルキルホスフェート(第一の界面活性剤)(5.0s);二ナトリウムラウロアンホジアセテート(第二の界面活性剤)(4.0s);ジアゾリジニルウレアプロピレン(防腐剤)(1.00s);皮膚調節及び抗菌性リン脂質必須脂肪酸(0.1〜5.0s);及び塩化ナトリウム(7.00s)。適宜、苦行的理由により、天然の新鮮で清浄な芳香剤をこの配合物に含有させることができる。
【0069】
この発明で有用な市販の水溶性の界面活性剤には、ラウリル硫酸ナトリウム(CALFOAM ES303)、カリウムC12−13モノアルキルホスフェート60(ARLATONE MAP230−T60);C12−14モノアルキルホスフェート(ARLATONE MAP230K40);二ナトリウムラウロアンホジアセテート(MONATERIC 949−J);及びリノレアミドプロピルPG−クロリドホスフェート(PHOSPHOLIPID EFA)が含まれるが、これらに限られない。
【0070】
本発明において有用な配合物の例を、下記の表I、II、III及びIVに、それぞれ、配合物A、B、C及びDとして示す。
【0071】
【表1】

【0072】
【表2】

【0073】
実施例2:配合物C及び配合物Dの調製
配合物C及びD(表III及びIV参照)を、次の手順を利用して調製した。水を最終混合容器に加えた。遅いプロペラによる攪拌を開始して、二ナトリウムEDTA及びアラントインをこの水に添加した。これらの成分を、溶解するまで混合した。Hepesアセテート、クエン酸の溶液、ホウ酸、パンテノール及び塩を一度に加えた。この溶液を、透明になるまで、必要なら僅かな加熱を利用して混合した。ColadetBSB(商標)を加えてから、ColalipidC(商標)を加えた。この溶液を、均質になるまで混合した。芳香剤を、トリトンX100(商標)と予備混合してから、このバッチに加えた。この溶液を、所望のpH5.5〜5.6が達成されるまで、必要であれば50%もの多量のクエン酸を用いて処理した。
【0074】
【表3】

【0075】
【表4】

【0076】
実施例3.比較殺菌力研究I
微生物を眼内炎患者から単離した。これらの微生物は、19株のS. epidermidis、8株のS. aureus、4株のP. aeruginosa、2株のメチシリン耐性S. aureus、3株のS. warneri、及び3株のS. marcescensを含んだ。接種物を、一晩培養により調製して、10μlのアリコートを、1)1mlのトリプシン処理した大豆ブロスを含む対照用チューブ、2)1mlのEyeCl−08及び3)1mlのEyeCl−12を含むチューブに接種した。EyeCl−08(0.28%過ホウ酸ナトリウム)及びEyeCl−12(0.56% 過ホウ酸ナトリウム)は、過ホウ酸ナトリウム防腐剤を用いて調製した配合物である。チューブを、非CO2インキュベーター中で一晩インキュベートした。すべての対照用チューブは、細菌の増殖を示したが、EyeCl−08及びEyeCl−12のチューブは、増殖を示さなかった。従って、EyeCl−08及びEyeCl−12は、抗菌性の眼瞼洗浄剤であって、眼内炎の発生率を低下させる助けとなりうる。
【0077】
実施例4.比較殺菌力研究II
他の実験において、4つの溶液を比較殺菌力研究において試験した。これらの配合物の3つは、次の異なる防腐剤を用いて調製した:EyeCl−08(0.28% 過ホウ酸ナトリウム)、EyeCl−10(0.3% ジアゾリジニルウレア)及びEyeCl−11(0.3% Quaternium 15)。第4の溶液は、対照用のGermaben溶液であった。
【0078】
結果を、表Vに描いてある。結果は、3つの領域の平均である(紙ディスクの縁から非増殖領域の縁までを測定)。結果は、mmで記録してある。これらの結果は、Germaben溶液が増殖を抑制しないことを示した。
【0079】
【表5】

【0080】
これらの結果は、過ホウ酸ナトリウム防腐剤システムが、種々の細菌に対して有益な効果を与えたことを示している。加えて、過ホウ酸ナトリウムからは何ら不快はなく、該溶液には、有意の痛みもなかった。
【0081】
参考文献の援用
ここで引用したすべての特許、公開された特許出願及び他の参考文献の全内容を、そっくりそのまま、参考として、本明細書中に援用する。
【0082】
同等物
当業者は、ここに記載したこの発明の特定の具体例に対する多くの同等物を認識し、日常的実験を用いてそれらを確認することができよう。かかる同等物は、後記の請求の範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】伸長させた眼瞼の前方又は側面図を描いている図である。
【図2】細菌の皮膚侵入口(例えば、小胞)からの侵入を描いている図である。
【図3】(a)典型的な眼瞼上に存在する6脚の寄生虫、(b)眼瞼にもぐり込もうとしている3匹の寄生生物、及び(c)典型的な眼瞼上に存在する8脚の寄生虫を描いている図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼瞼衛生の維持に有効な洗浄剤組成物であって、該洗浄剤組成物は、患者の眼瞼への直接的塗布に適した制御された濃度の泡の形態である当該洗浄剤組成物。
【請求項2】
泡が、実質的にスポンジのない環境で生成される、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記の洗浄剤組成物が、特に、涙産生腺の炎症及び眼瞼脂質産生腺の炎症よりなる群から選択する眼病の治療のために配合されている、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
眼病を、涙液膜の機能不全、マイボーム腺の機能不全(MGD)と結合した眼瞼真皮の炎症、眼瞼炎、酒さ、脂漏性皮膚炎、霰粒腫、麦粒腫、ものもらい及びこれらの任意の組合せよりなる群から選択する、請求項3に記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
眼病が、ドライアイである、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項6】
下記の成分を含む、請求項1に記載の洗浄剤組成物:
(a)ピペラジン−N’プロパンスルホン酸から合成された双極性イオン性有機化合物誘導体よりなる群から選択する、約0.01〜7.7重量%の範囲内の抗炎症剤;
(b)プロパンのカルボン酸誘導体よりなる群から選択する、約0.05〜7.5重量%の範囲内のpH制御剤及び抗酸化剤;
(c)アラントイン及びパンテノールよりなる群から選択する、約0.01〜1重量%の範囲内の第一の組織治癒剤;
(d)ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム、ポリソルベート60、トリデシルリン酸カリウム、ポリソルベート80、ラウリルリン酸カリウム及びトリデシルリン酸カリウムよりなる群から選択する、約0.02〜20重量%の範囲内で存在する第一の水溶性界面活性剤;
(e)二ナトリウムラウロアンホジアセテート及びリノレアミドプロピルPG−ジアンモニウムクロリドホスフェートよりなる群から選択する、約0.01〜7.0重量%の範囲内の第二の水溶性界面活性剤;
(f)リン脂質必須脂肪酸を約0.1〜5.0重量%の範囲で含む皮膚調整剤及び抗菌剤;
(g)フェノキシエタノール及びジアゾリジニルウレア、プロピレングリコール、メチル−パラベン及びプロピルパラベンよりなる群から選択する、約0.01〜5.7重量%の範囲で存在する防腐剤;及び、
(h)塩化水素酸のアルカリ金属塩の一つから選択する約0.1〜6重量%の範囲内の粘度調節剤。
【請求項7】
活性な双極性イオン性有機化合物が、ピペラジン−N’プロパンスルホン酸から合成された長鎖脂肪族エステルを含む、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項8】
活性な双極性イオン性有機化合物が、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンN’(12−プロパンスルホン酸)(HEPES)の長鎖脂肪族エステルである、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項9】
活性な双極性イオン性有機化合物が、酢酸エステル、オレイン酸エステル及びリノール酸エステルよりなる群から選択するHEPESのエステルである、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項10】
活性な双極性イオン性有機化合物が、何れかのHEPESの類似体である、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項11】
活性な双極性イオン性有機化合物が、HEPESのウレタン誘導体である、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項12】
更に、可溶化剤を、約0.01〜5重量%の範囲内で含んでいる、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項13】
前記の可溶化剤が、ソルビトールの脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体を含む、請求項12に記載の洗浄剤組成物。
【請求項14】
第一の界面活性剤が、約0.3〜20重量%の範囲のラウリル硫酸ナトリウムを含む、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項15】
ジアゾリジニルウレアプロピレングリコール、及びメチル−プロピルパラベンよりなる群から選択する第二の防腐剤を更に含む、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項16】
pHの範囲が、約5.5〜6.5である、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項17】
第三の界面活性剤のナトリウムボレージ−アミドプロピルヒドロキシホスフェートを更に含む、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項18】
pH制御剤が、クエン酸である、請求項6に記載の洗浄剤組成物。
【請求項19】
患者の眼瞼を清浄化する方法であって、下記を含む当該方法:
洗浄剤組成物を含む分配装置を用意し;
該分配装置から制御された濃度の洗浄剤組成物を一時的に安定な泡の形態で分配し;
その泡を眼瞼に塗布し;そして
眼瞼への該泡の局所的で持続的なマッサージによって眼瞼を振動させる。
【請求項20】
泡が、実質的にスポンジのない環境で生成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
泡が、指先に分配されて、その指先を使って、眼瞼を振動させる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
洗浄剤組成物が、眼瞼への塗布に際して、該洗浄剤組成物が、眼瞼の皮膚に実質的にダメージを与えないように配合されている、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
患者の眼瞼の清浄化を含む患者における眼病を治療する方法であって、該清浄化が下記を含む当該方法:
洗浄剤組成物を含む分配装置を用意し;
該分配装置から制御された濃度の洗浄剤組成物を一時的に安定な泡の形態で分配し;
その泡を眼瞼に塗布し;そして
眼瞼への該泡の局所的で持続的なマッサージによって眼瞼を振動させる。
【請求項24】
治療を、治療を必要とする患者において実施する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
眼病を、涙液膜の機能不全、マイボーム(MGD)腺の機能不全と結合した眼瞼真皮の炎症、眼瞼炎、酒さ、脂漏性皮膚炎、霰粒腫、麦粒腫、ものもらい及びこれらの任意の組合せよりなる群から選択する、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
眼病が、ドライアイである、請求項25に記載の洗浄剤組成物。
【請求項27】
前記の一時的に安定な泡を、ポンプ機構及び圧搾機構よりなる群から選択するデバイスを利用して分配し、該デバイスが、該一時的に安定な泡を、患者の眼瞼への塗布のための塗布器具に送達する、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
塗布器具が、指先である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
制御された濃度の泡を、機械的摩擦による清浄化技術と組み合せて用いる、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
患者の眼瞼衛生の維持のためのキットであって、下記を含む当該キット:
一時的に安定な泡を清浄化剤水溶液から生成することのできる分配装置;及び
下記を示した指示書:
(1)一時的に安定な泡を生成するために配合される当該清浄化剤水溶液の濃度、
(2)一時的に安定な泡を生成するための分配装置の利用の仕方、及び
(3)患者の眼瞼衛生の維持のために塗布する方法。
【請求項31】
一時的に安定な泡を生成するために配合された清浄化剤を更に含む、請求項30に記載のキット。
【請求項32】
清浄化剤が、予め測定された量で存在する、請求項31に記載のキット。
【請求項33】
塗布器具を更に含む、請求項30に記載のキット。
【請求項34】
塗布器具が、スポンジである、請求項33に記載のキット。
【請求項35】
分配装置が、エアレスフォーミングデバイスである、請求項30に記載のキット。
【請求項36】
眼瞼衛生の維持が、涙産生腺の炎症及び脂質産生腺の炎症よりなる群から選択する患者の眼病の治療を含む、請求項30に記載のキット。
【請求項37】
眼病を、涙液膜の機能不全、マイボーム(MGD)腺の機能不全と結合した眼瞼真皮の炎症、眼瞼炎、酒さ、脂漏性皮膚炎、霰粒腫、麦粒腫、ものもらい及びこれらの任意の組合せよりなる群から選択する、請求項36に記載のキット。
【請求項38】
眼病が、ドライアイである、請求項30に記載のキット。
【請求項39】
患者における眼瞼衛生を維持するためのキットであって、下記を含む当該キット:
制御された濃度の一時的に安定な泡を生成するために配合された洗浄剤組成物;及び
清浄化剤水溶液から形成された該洗浄剤組成物から一時的に安定な泡を生成することのできる分配装置。
【請求項40】
洗浄剤組成物が、前記の分配装置内に存在する、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
分配装置が、泡を、患者の眼瞼への直接的塗布に適した制御された濃度の泡の形態で送達するようにデザインされている、請求項39に記載のキット。
【請求項42】
塗布器具を更に含む、請求項39に記載のキット。
【請求項43】
塗布器具が、スポンジである、請求項42に記載のキット。
【請求項44】
分配装置が、エアレスフォーミングデバイスである、請求項39に記載のキット。
【請求項45】
眼瞼衛生の維持が、涙産生腺の炎症及び脂質産生腺の炎症よりなる群から選択する患者の眼病の治療を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項46】
眼病を、涙液膜の機能不全、マイボーム(MGD)腺の機能不全と結合した眼瞼真皮の炎症、眼瞼炎、酒さ、脂漏性皮膚炎、霰粒腫、麦粒腫、ものもらい及びこれらの任意の組合せよりなる群から選択する、請求項45に記載のキット。
【請求項47】
眼病が、ドライアイである、請求項39に記載のキット。
【請求項48】
眼瞼衛生の維持における利用のための指示書を付けてパッケージ化された、請求項39に記載のキット。
【請求項49】
患者の眼瞼への直接的塗布に適した眼瞼衛生の維持に有効な洗浄剤組成物であって、下記を含む当該洗浄剤組成物:
(a)ピペラジン−N’プロパンスルホン酸から合成された双極性イオン性有機化合物誘導体を約0.01〜7.7重量%の範囲内で含む抗炎症剤;
(b)プロパンのカルボン酸誘導体、クエン酸及びこれらの混合物よりなる群から選択する、約0.05〜7.5重量%の範囲内のpH制御剤及び抗酸化剤;
(c)アラントイン、パンテノール及びこれらの混合物よりなる群から選択する、約0.01〜1重量%の範囲内の第一の組織治癒剤;
(d)ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ナトリウムボレージアミドプロピルヒドロキシホスフェート、トリデシルリン酸カリウム、モノアルキルリン酸カリウム、PEG−80、ソルビタンラウレート、トリデシル硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ナトリウムラウロアンホアセテート、PEG−150ジステアレート、ナトリウムラウレス−13カルボキシレート及びオクチルフェノールエトキシレートよりなる群から選択する、約0.02〜20重量%の範囲内の、第一の水溶性界面活性剤の形態の石鹸;
(e)コカミドプロピルPG−ジモニウムクロリド、二ナトリウムラウロアンホジアセテート及びこれらの化合物の混合物よりなる群から選択する、約0.01〜7.0重量%の範囲の、第二の水溶性界面活性剤;
(f)リン脂質必須脂肪酸の誘導体、キレート剤及びこれらの混合物よりなる群から選択する、約0.1〜5.0重量%の範囲の、皮膚調節剤及び抗菌剤;
(g)過ホウ酸ナトリウム、ホウ酸、二酸化塩素、エチドロン酸、ホスホン酸、フェノキシエタノール、ジアゾリジニルウレア、プロピレングリコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びこれらの誘導体、水和物、塩、エステル及びこれらの混合物よりなる群から選択する、約0.01〜11.4重量%の範囲の、防腐剤システム;
(h)塩化ナトリウム及び塩化カリウムよりなる群から選択する、約0.1〜6重量%の範囲の、オスモル濃度剤;及び
(i)約50〜99.5重量%の範囲の脱イオン水。
【請求項50】
前記の防腐剤システムが、約0.01〜0.10重量%の過ホウ酸ナトリウム及びその水和物を含む、請求項49に記載の洗浄剤組成物。
【請求項51】
前記の防腐剤システムが、約0.01〜0.06重量%の過ホウ酸ナトリウム及びその水和物を含む、請求項50に記載の洗浄剤組成物。
【請求項52】
前記の防腐剤システムが、エチドロン酸、ホスホン酸、ホウ酸及びこれらの混合物よりなる群から選択する一の化合物を更に含む、請求項50に記載の洗浄剤組成物。
【請求項53】
前記のpH制御剤が、クエン酸及びその塩である、請求項52に記載の洗浄剤組成物。
【請求項54】
前記の第一の界面活性剤を、PEG−80、ソルビタンラウレート、オクチルフェノールエトキシレート及びこれらの混合物よりなる群から選択する、請求項53に記載の洗浄剤組成物。
【請求項55】
前記の第二の界面活性剤が、コカミドプロピルPG−ジモニウムクロリドを含む、請求項54に記載の洗浄剤組成物。
【請求項56】
オスモル濃度剤が、塩化ナトリウムである、請求項55に記載の洗浄剤組成物。
【請求項57】
前記の抗炎症剤が、Hepesアセテートである、請求項56に記載の洗浄剤組成物。
【請求項58】
前記の皮膚調節剤及び抗菌剤が、キレート剤であり、該キレート剤が、二ナトリウムEDTAである、請求項57に記載の洗浄剤組成物。
【請求項59】
芳香剤を更に含む、請求項49に記載の洗浄剤組成物。
【請求項60】
前記の芳香剤が、カモミレの水性抽出物である、請求項59に記載の洗浄剤組成物。
【請求項61】
溶液のオスモル濃度が、約200mオスモル/kg未満である、請求項49に記載の洗浄剤組成物。
【請求項62】
溶液のオスモル濃度が、約150mオスモル/kgである、請求項61に記載の洗浄剤組成物。
【請求項63】
溶液のオスモル濃度が、約200mオスモル/kg未満である、請求項50に記載の洗浄剤組成物。
【請求項64】
溶液のオスモル濃度が、約150mオスモル/kgである、請求項63に記載の洗浄剤組成物。
【請求項65】
制御された濃度の泡の形態である、請求項49に記載の洗浄剤組成物。
【請求項66】
制御された濃度の泡の形態である、請求項50に記載の洗浄剤組成物。
【請求項67】
前記の第一の界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、モノアルキルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ナトリウムボレージアミドプロピルヒドロキシホスフェート及びこれらの混合物を含む、請求項49に記載の洗浄剤組成物。
【請求項68】
前記の第二の界面活性剤が、二ナトリウムラウロアンホジアセテートを含む、請求項67に記載の洗浄剤組成物。
【請求項69】
前記のオスモル濃度剤が、塩化ナトリウムである、請求項68に記載の洗浄剤組成物。
【請求項70】
前記の抗炎症剤が、Hepesアセテートである、請求項69に記載の洗浄剤組成物。
【請求項71】
前記のpH制御剤が、クエン酸及びその塩である、請求項70に記載の洗浄剤組成物。
【請求項72】
前記の防腐剤システムが、ジアゾリジニルウレア、メチルパラベン、プロピルパラベン及びこれらの混合物よりなる群から選択する化合物を含む、請求項71に記載の洗浄剤組成物。
【請求項73】
前記の皮膚調節剤及び抗菌剤が、リノレアミドプロピルPG−ジアンモニウムクロリドホスフェートを含む、請求項72に記載の洗浄剤組成物。
【請求項74】
制御された濃度の泡の形態である、請求項73に記載の洗浄剤組成物。
【請求項75】
芳香剤を更に含む、請求項73に記載の洗浄剤組成物。
【請求項76】
前記の芳香剤が、カモミレの水性抽出物である、請求項75に記載の洗浄剤組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−531767(P2007−531767A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506549(P2007−506549)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/010881
【国際公開番号】WO2005/097130
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506333048)アドバンスト ビジョン リサーチ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】