説明

着座センサ、及び、それを用いた座席装置

【課題】 配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる着座センサを提供することを目的とする。
【解決手段】 着座センサ1は、座席内部に配置されて人の着座を検知する着座センサであって、可撓性を有する一対の絶縁シート11、21と、一対の絶縁シート11、21の間に介在し、少なくとも1つの開口34Aが形成されたシート状のスペーサ30と、一対の絶縁シート11、21のそれぞれの表面上に設けられ、開口34Aを介して互いに対向する一対の電極14A、24Aと、一対の絶縁シート11、21のスペーサ30側とは反対側にそれぞれ設けられ、絶縁シート11、21を介して開口34Aの少なくとも一部を覆う一対のクッション部材51、52とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着座センサ、及び、それを用いた座席装置に関し、特に配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる着座センサ、及び、それを用いた座席装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、車両における安全システムの一つとして、人の乗車時にシートベルトの着用を検知し、シートベルトが着用されていない場合に警告を発するアラームシステムが実用化されている。このようなアラームシステムは、人の着座を検知して、人の着座時にシートベルトが着用されていない場合に警告を発する。この人の着座の検知には、座席の着座部分の内側に配置されて、人の着座による荷重を検知する着座センサが用いられる場合がある。
【0003】
下記特許文献1には、このような着座センサが記載されている。この下記特許文献1に記載の着座センサは、複数のオン・オフタイプの感圧スイッチを有しており、それぞれの感圧スイッチは、互いに所定の間隔をあけて対向する一対の電極を有している。この一対の電極は、シート状のスペーサの両面に貼着された絶縁シートの表面に設けられると共に、スペーサに形成された開口を介して互いに対向している。このような感圧スイッチに圧力がかかると、一対の絶縁シートのうち少なくとも一方が撓むことにより、開口内において一対の電極が接触して、感圧スイッチがオン状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−315199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図1は、座席に人が正規着座した状態で、座席のクッションパッドが、表皮を介して、人から受ける荷重の分布を示す図である。図1において、色の濃い部分程、クッションパッドが高い荷重を受けている状態を示す。一般的な座席において、人とクッションパッドとの間には、表皮のみが介在する。従って、人の荷重はクッションパッドに略直接伝わり、図1に示すように、クッションパッド上においては、人の臀部が位置する部分に最も大きな荷重が加わる。そして、上記特許文献1に記載の着座センサは、感圧スイッチが、クッションパッド上における人の臀部が位置する部分に配置されることにより、人の着座を検出することができる。
【0006】
しかし、上記特許文献1に記載の着座センサにおいては、着座センサが配置される場所により、感圧スイッチがオンとなるための荷重が異なり、人の着座を検出するための荷重が異なるという問題がある。例えば、上述のように着座センサが、固い平面上に配置される場合、着座センサに人の着座による荷重がかかっても、着座センサが配置された平面が変形しないため、平面側の絶縁シートは撓まずに、人の臀部により押圧される側の絶縁シートのみが撓んで感圧スイッチがオンになり、着座の検出がなされる。これに対して、上記特許文献1に記載の座席装置のように、着座センサが座席の表皮とクッションパッドとの間に配置される場合、人体による荷重がかかると、着座センサが配置されるクッションパッド及び表皮の両方が変形するため、一対の絶縁シートの両方が撓んで感圧スイッチがオンになり、着座の検出がなされる。このように着座センサが変形しない物の上に配置される場合には、一方の絶縁シートのみが撓んで感圧スイッチがオンになるのに対し、着座センサが変形する物の上に配置される場合には、両方の絶縁シートが撓んで感圧スイッチがオンになる。従って、着座センサが配置される場所により、感圧スイッチの電極が設けられる絶縁シートの撓み方が異なり、着座の検出荷重が異なるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる着座センサ、及び、それを用いた座席装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため本発明は、座席に配置されて人の着座を検知する着座センサであって、可撓性を有する一対の絶縁シートと、前記一対の絶縁シートの間に介在し、少なくとも1つの開口が形成されたシート状のスペーサと、前記一対の絶縁シートのそれぞれの表面上に設けられ、前記開口を介して互いに対向する一対の電極と、前記一対の絶縁シートの前記スペーサ側とは反対側にそれぞれ設けられ、前記絶縁シートを介して前記開口の少なくとも一部を覆う一対のクッション部材と、を備えることを特徴とするものである。
【0009】
このような着座センサによれば、押圧力が加えられた場合、一対のクッション部材が潰れるように変形して、その弾性力によりそれぞれの絶縁シートを押圧する。このとき、各クッション部材は、それぞれの絶縁シートがスペーサの開口に入り込むように、絶縁シートを押圧し、一対の電極が電気的に接続されて導通状態となる。従って、クッションパッドの下方の物と絶縁シートとにクッション部材が挟まれる状態で、当該物の上に着座センサを配置した場合、その物が荷重により変形しないものであったとしても、クッション部材によって人の着座時に絶縁シートを撓ませることが可能となる。また、着座センサを配置すべき場所の下側が空間となる場合、空間側の絶縁シートは撓まないものの、クッションパッド側の絶縁シートを、クッションパッドが比較的硬い場合であったとしても、人の着座時に絶縁シートを撓ませることが可能となる。こうして、配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる。
【0010】
なお、上記特許文献1に記載の座席装置においては、上述のように着座センサが表皮とクッションパッドとの間に配置されるため、座席に着座する人が、表皮を介してクッションパッドによる感触と異なる感触を着座センサから受け、座席の着座部分に違和感を覚える場合がある。しかし、本発明の着座センサを、例えば、座席のクッションパッドの下でクッションパッドを支えているシートパン等の支持部材上に配置し、支持部材とクッションパッドとにより着座センサが挟まれる構成とした場合には、着座する人に対して、着座センサによる違和感を与えることを防止することができる。
【0011】
なお、本明細書において、クッション部材とは、クッション性を有する部材であり、具体的には弾性力を有し、圧力が加わると潰れるように変形する部材を意味する。
【0012】
また、上記着座センサにおいて、前記一対のクッション部材は、互いに同じ弾性力を有することが好ましい。
【0013】
人の着座により着座センサに圧力が同等に加わる場合、一対のクッション部材からそれぞれの絶縁シートに同じ弾性力が加わり、それぞれの絶縁シートが同じように撓むことができる。従って、一方の絶縁シートの撓み量が大きくなるということを抑制でき、着座の検出感度を向上させることができる。
【0014】
さらに、上記着座センサにおいて、前記一対のクッション部材は、同じ厚さであることが好ましい。
【0015】
このような着座センサによれば、一対のクッション部材が同様の特性になるため、着座センサとして上下を区別する必要をなくすことができる。従って、座席内部への配置が容易になる。
【0016】
また、上記着座センサにおいて、前記一対のクッション部材は、同じ材料からなることとしても良い。
【0017】
また、上記着座センサにおいて、前記一対のクッション部材が潰れる厚さの合計は、前記一対の電極間の距離以上であることが好ましい。
【0018】
このような着座センサによれば、クッション部材が撓まずに潰れる変形をすることのみによって、感圧スイッチをオンにすることができるため、確実に着座の検出を行うことができる。
【0019】
また、上記着座センサにおいて、前記一対のクッション部材は、シリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂から成ることが好ましい。
【0020】
このような着座センサによれば、クッション部材が、温度特性に優れるシリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂から成るため、温度の変化による弾性力の変化が少なく、着座センサが自動車等の環境温度の変化が大きい場所に配置される場合においても、着座の検出荷重の変化を抑制することができる。
【0021】
また、本発明の座席装置は、上記の着座センサと、クッションパッドとを備えることを特徴とするものである。
【0022】
このような座席装置によれば、上述したように、クッションパッドの下方の物と絶縁シートとにクッション部材が挟まれる状態で、当該物の上に着座センサを配置した場合や、着座センサを配置すべき場所の下側が空間となる場合であったとしても、着座の検出荷重が異なることを抑制することができる。
【0023】
また、本発明の座席装置は、前記クッションパッドの下方に設けられ、前記着座センサが載置される載置部材をさらに備え、前記載置部材と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれる状態で、前記載置部材と前記クッションパッドとの間に前記着座センサが配置されることを特徴とするものである。
【0024】
このような座席装置によれば、クッションパッドの下方の載置部材に着座センサが配置されているため、当該着座センサによる違和感を防止することができる。そして、人の着座により着座センサに押圧力が加えられると、載置部材と絶縁シートにより挟まれたクッション部材が、載置部材側の絶縁シートを押圧し、クッションパッドが他方の絶縁シートを押圧する。従って、両方の絶縁シートが適切に撓むことができ、人の着座を適切に検出することができる。また、載置部材と絶縁シートとの間に配置されるクッション部材が、感圧スイッチの載置部材からの高さを調節するため、載置部材とクッションパッドとの間に隙間が生じている場合においても、感圧スイッチをオンさせるための荷重が著しく高くなることを抑制することができる。
【0025】
また、前記載置部材は、前記クッションパッドを支持するシートパンであり、前記シートパンの上面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれることとしても良い。或いは、前記載置部材は、座部フレームに張り渡される複数のばねの一部分に着脱可能とされ、前記着座センサを前記ばねの上方で載置する台座であり、前記台座の座面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれることとしても良い。或いは、前記載置部材は、複数のばねが張り渡される座部フレームであり、前記座部フレームの上面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれることとしても良い。或いは、前記着座センサは、前記クッションパッドの底面に固定され、前記底面に固定される前記着座センサの下側は空間とされることとしても良い。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明によれば、配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる着座センサ、及び、それを用いた座席装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】座席に人が正規着座した状態で、座席のクッションパッドが、表皮を介して、人から受ける荷重の分布を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る着座センサを示す平面図である。
【図3】図2に示す第1電極シートを示す平面図である。
【図4】図2に示す第2電極シートを示す平面図である。
【図5】スペーサを示す平面図である。
【図6】図2のV−V線における断面の様子を示す図である。
【図7】図2に示す着座センサの回路構成を等価回路で示す回路図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る座席装置を示す図である。
【図9】座席装置に人が正規着座した状態で、シートパンが、表皮及びクッションパッドを介して、人から受ける荷重の分布を示す概念図である。
【図10】図8のように着座センサが座席内に配置された状態で、感圧スイッチがオンする様子を図6と同じ視点で示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る着座センサを示す平面図である。
【図12】図11に示す第1電極シートを示す平面図である。
【図13】図11に示す第2電極シートを示す平面図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る着座センサを示す平面図である。
【図15】台座を示す上視図及び断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る座席装置の様子を示す図である。
【図17】図16の座席装置に人が正規着座したときに、座部フレーム及びばねが、クッションパッドを介して受ける荷重の分布を示す概念図である。
【図18】本発明の第4実施形態に係る着座センサの一部、及び、座席装置の一部の様子を示す図である。
【図19】電極とクッションパッドとの関係の説明に供する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る着座センサ、及び、それを用いた座席装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係る着座センサを示す平面図である。図2に示すように、着座センサ1は、第1電極シート10と、第1電極シート10に重ねられる第2電極シート20と、第1電極シート10と第2電極シート20とで挟まれるスペーサと、第1電極シート10及び第2電極シート20のスペーサとは反対側に配置されるクッション部材を主な構成要素として備える。
【0030】
図3は、図2に示す第1電極シート10を示す平面図である。図3に示すように、第1電極シート10は、可撓性を有するフィルム状の第1絶縁シート11と、第1絶縁シート11の表面に形成される第1電極14A〜14Fと、第1絶縁シート11の表面に形成される端子42A、42Bとを主な構成要素として備える。
【0031】
第1絶縁シート11は、互いに形状が同じであり、互いに平行な一組の帯状の側部部位11A、11Bと、側部部位11A、11Bの間において、側部部位11A、11Bに対して垂直方向に延在すると共に、側部部位11A、11Bのそれぞれの中間部分と連結している帯状の中間部位11Cと、中間部位11Cに対して垂直方向に延在する(側部部位11A、11Bに対して平行な方向に延在する)と共に、中間部位11Cの中間部分に一端が連結されて他端が自由端とされる帯状のテール部位11Dから構成されている。このようにして第1絶縁シート11において、一組の側部部位11A、11Bと中間部位11Cとにより略H字型の形状が形成され、中間部位11Cとテール部位11Dとにより略T字型の形状が形成されている。
【0032】
また、第1電極14A〜14Fは、略円形の形状をしている。そして、第1電極14A〜14Fは、一組の側部部位11A、11B上に設けられている。具体的には、第1電極14A〜14Cは、側部部位11Aの表面上に設けられている。そして、第1電極14A、14Cは、側部部位11Aの両端の端縁から所定の間隔をあけて設けられており、第1電極14Bは、中間部位11Cが連結されている部分に設けられている。このようにして、第1電極14A〜14Cは、側部部位11Aの表面上において、互いに間隔をあけて直線状に並んでいる。
【0033】
さらに、第1電極14A及び第1電極14Bは、側部部位11Aの表面上において第1電極14Aと第1電極14Bとの間に設けられる直線状の第1配線16Aと接続されており、第1電極14B及び第1電極14Cは、側部部位11Aの表面上において第1電極14Bと第1電極14Cとの間に設けられる直線状の第1配線16Bと接続されている。
【0034】
さらに、第1電極14Bは、中間部位11Cの表面上において、中間部位11Cの長手方向に沿って設けられる第1配線16Eと接続されている。そして、第1配線16Eは、テール部位11Dが連結される部分において、テール部位11Dの長手方向に沿って延在する第1配線16Gと接続されている。
【0035】
一方、第1電極14D〜14Fは、側部部位11Bの表面上に設けられている。そして、第1電極14D、14Fは、側部部位11Bの両端の端縁から所定の間隔をあけて設けられており、第1電極14Eは、中間部位11Cが連結されている部分に設けられている。このようにして、第1電極14D〜14Fは、側部部位11Bの表面上において、互いに間隔をあけて直線状に並んでいる。
【0036】
さらに、第1電極14D及び第1電極14Eは、側部部位11Bの表面上において第1電極14Dと第1電極14Eとの間に設けられる直線状の第1配線16Cと接続されており、第1電極14E及び第1電極14Fは、側部部位11Bの表面上において第1電極14Eと第1電極14Fとの間に設けられる直線状の第1配線16Dと接続されている。
【0037】
さらに、第1電極14Eは、中間部位11Cの表面上において、中間部位11Cの長手方向に沿って設けられる第1配線16Fと接続されている。そして、第1配線16Fは、テール部位11Dが連結される部分において、テール部位11Dの長手方向に沿って延在する第1配線16Hと接続されている。
【0038】
また、端子42A、42Bは、略四角形の形状をなし、端子42A、42Bは、テール部位11Dの表面における自由端側の端縁から所定の間隔をあけた位置に、テール部位11Dの長手方向に垂直な方向に沿って並設されている。そして、端子42Aは、上述のように一端が第1配線16Eと接続された第1配線16Gの他端と接続されており、端子42Bは、上述のように一端が第1配線16Fと接続された第1配線16Hの他端と接続されている。
【0039】
こうして第1電極14A〜14Cと端子42Aとは、第1配線16A、16B、16E、16Gにより電気的に接続されている。同様に第1電極14D〜14Fと端子42Bとは、第1配線16C、16D、16F、16Hにより電気的に接続されている。
【0040】
図4は、図2に示す第2電極シートを示す平面図である。図4に示すように、第2電極シート20は、可撓性を有するフィルム状の第2絶縁シート21と、第2絶縁シート21の表面に形成される第2電極24A〜24Fを主な構成要素として有する。
【0041】
第2絶縁シート21は、第1絶縁シート11における側部部位11A、11Bと形状及び大きさが同じである一組の帯状の側部部位21A、21Bと、第1絶縁シート11における中間部位11Cと形状及び大きさが同じである中間部位21Cと、第1絶縁シート11のテール部位11Dと幅が同じで、長さが短い形状とされるテール部位21Dとから構成される。そして、側部部位21A、21B、及び、中間部位21Cは、第1電極シート10と第2電極シート20を重ね合わせたときに、第1絶縁シート11における側部部位11A、11B、及び、中間部位11Cと完全に重なるようにそれぞれ連結されている。また、第2絶縁シート21のテール部位21Dは、第1電極シート10と第2電極シート20を重ね合わせたときに、第1電極シートのテール部位11Dと重なって、第1電極シート10の端子42A、42Bが露出するように、中間部位21Cと連結されている。なお、本実施形態においては、第2絶縁シート21と第1絶縁シート11とは、同じ可撓性を有し、同じ力が加えられる場合に、同じように撓むように構成されている。
【0042】
また、第2電極24A〜24Fは、第1電極14A〜14Fと同じ形状、大きさとされている。さらに、第2電極24A〜24Fは、第2電極シート20が第1電極シート10と重ね合わせられたときに、第2絶縁シート21の第1電極シート10側の表面において、第1電極14A〜14Fと完全に重なる位置にそれぞれ設けられている。
【0043】
さらに、第2電極24A及び第2電極24Bは、側部部位21Aの表面上において第2電極24Aと第2電極24Bとの間に設けられる直線状の第2配線26Aと接続されており、第2電極24B及び第2電極24Cは、側部部位21Aの表面上において第2電極24Bと第2電極24Cとの間に設けられる直線状の第2配線26Bと接続されている。同様に第2電極24D及び第2電極24Eは、側部部位21Bの表面上において第2電極24Dと第2電極24Eとの間に設けられる直線状の第2配線26Cと接続されており、第2電極24E及び第2電極24Fは、側部部位21Bの表面上において第2電極24Eと第2電極24Fとの間に設けられる直線状の第2配線26Dと接続されている。
【0044】
さらに第2電極24Bと第2電極24Eは、それぞれ第2絶縁シート21の中間部位21Cの長手方向に沿って、中間部位21Cの表面上に設けられる第2配線26Eと接続されている。
【0045】
こうして第2電極24A〜24Fは、第2配線26A〜26Eにより電気的に接続されている。
【0046】
図5は、第1電極シート10と第2電極シート20との間に挟まれるスペーサを示す平面図である。スペーサ30は、可撓性を有する絶縁シート31からなる。そして、図5に示すように、スペーサ30は、外形が第2電極シート20と一致している。
【0047】
また、スペーサ30には、それぞれ同じ大きさである開口34A〜34Fが形成されている。開口34A〜34Fは、周縁が略円形の形状であり、第1電極14A〜14Fよりも直径が僅かに小さく形成されている。そして、開口34A〜34Fは、スペーサ30を第1電極シート10と重ね合わせて、スペーサ30に垂直な方向に沿ってスペーサ30を見る場合に、第1電極14A〜14Fのそれぞれの外周内にそれぞれの開口34A〜34Fが収まるような位置に形成されている。
【0048】
さらにスペーサ30には、空気抜け用のスリットであり開口34A〜34Fを空間的に接続するスリット36A〜36E形成されている。具体的には、開口34A及び開口34Bは、スリット36Aと接続されており、開口34B及び開口34Cは、スリット36Bと接続されており、開口34D及び開口34Eは、スリット36Cと接続されており、開口34E及び開口34Fは、スリット36Dと接続されており、さらに、開口34B及び開口34Eは、スリット36Eと接続されている。さらにスペーサ30には、気体流出口35と、この気体流出口35とスリット36Eとを接続するスリット36Fが形成されている。従って、それぞれの開口34A〜34Fは、気体流出口35及びスリット36A〜36Fを介して、スペーサ30の外側と空間的に接続されている。
【0049】
なお、スペーサ30の両面には、第1電極シート10及び第2電極シート20と接着されるための図示しない接着剤が塗布されている。
【0050】
図6は、図2に示すV−V線に沿った断面の様子を示す図である。図2、図6に示すように、着座センサ1は、上述のように、第1電極シート10と第2電極シート20とがスペーサ30を挟んで重ね合わせられており、スペーサ30の両面に塗布された接着剤により互いに固定されて一体化されている。
【0051】
このように第1電極シート10とスペーサ30と第2電極シート20とが、一体化された状態で、着座センサ1に対して垂直な方向から見た場合に、第1電極シート10の第1電極14A、及び、第2電極シート20の第2電極24Aは、完全に重なっており、スペーサ30に形成されている開口34Aは、第1電極14A及び第2電極24Aの外周内に収まっている。そして、第1電極14Aと第2電極24Aとは、図6に示すようにスペーサ30により所定の間隔を空けて互いに対向している。このようにして、第1、第2絶縁シート11、21と、開口34Aが形成されたスペーサ30と、開口34Aを介して互いに対向する一対の電極14A、24Aとを有する感圧スイッチ40Aが構成されている。同様に他の第1電極14B〜14Fと、他の第2電極24B〜24Fとが、それぞれスペーサ30の開口34B〜34Fにおいて所定の間隔をあけて対向し、図2に示すように感圧スイッチ40B〜40Fが構成されている。
【0052】
また、図6に示すように、第1絶縁シート11のスペーサ30側とは反対側には、弾性力を有し、圧力が加えられると潰れるように変形するクッション部材51が設けられており、第2絶縁シート21のスペーサ30側とは反対側には、クッション部材51と同様のクッション部材52が設けられている。これらのクッション部材51、52は、多数の空孔が設けられたスポンジ状の樹脂や、弾性力を有する樹脂製の繊維が絡み合った不織布や、ゴム等から構成される。そして、この一対のクッション部材51、52は、第2絶縁シート21に垂直な方向から見た場合に合同であり、図2に示すように第2絶縁シート21の外周内に収まるような形状をしている。そして、クッション部材51は、スペーサ30に垂直な方向から見る場合に、第1絶縁シート11を介して少なくともスペーサ30の開口34A〜34Fを覆い、クッション部材52は、第2絶縁シート21を介して、少なくともスペーサ30の開口34A〜34Fを覆うように配置されている。
【0053】
なお、本実施形態においては、一対のクッション部材51、52が潰れる厚さの合計は、それぞれの感圧スイッチ40A〜40Fにおける、対向する電極間の距離以上とされている。また、クッション部材51、52は、互いに同じ厚さとされ、それぞれのクッション部材51、52は同じ弾性力を有して、同じ圧力が印加される場合に、同じように潰れるように構成されている。従って、着座センサ1は、第1電極シート10と第2電極シート20のどちらを上にして、使用しても着座の検出感度を同じようにすることができる。
【0054】
図7は、図2に示す着座センサの回路構成を等価回路で示す回路図である。上述のように構成される感圧スイッチ40A〜40Fは、図7に示すように、第1絶縁シート11の表面に形成される第1配線16A〜16D、及び、第2絶縁シート21の表面に形成される第2配線26A〜26Eにより互いに接続されている。このように各感圧スイッチ40A〜40Fが接続されることで、着座センサ1の回路が構成されている。
【0055】
そして、感圧スイッチ40A及び感圧スイッチ40B及び感圧スイッチ40Cから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されており、感圧スイッチ40D及び感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されている。さらに、感圧スイッチ40A及び感圧スイッチ40B及び感圧スイッチ40Cから成る感圧スイッチ群と、感圧スイッチ40D及び感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fから成る感圧スイッチ群とにより、AND回路が構成されている。こうして、着座センサ1においては、感圧スイッチ40A〜40Fにより、AND−OR回路が形成されている。
【0056】
図8は、図2に示す着座センサが配置された本実施形態に係る座席装置を示す図である。具体的には、図8の(A)は、着座センサ1が配置された座席装置9の様子を上方から示す図であり、図8の(B)は、着座センサ1が配置された座席装置9の様子を側方から示す図である。図8の(A)及び(B)に示すように、座席装置9は、シートパン92と、シートパン92の上に配置されるクッションパッド93と、背もたれ96と、シートパン92上に配置され、シートパン92とクッションパッド93とにより挟まれている着座センサ1とを備える。
【0057】
シートパン92は、クッションパッド93の下方に配置されてクッションパッド93を支持する支持部材であり、着座センサを載置する載置部材でもある。本実施形態のシートパン92は、剛性の高い金属板が折曲げ加工されて構成されており、図8の(A)に示すように、クッションパッド93の前後方向に平行で幅方向の中心を通る中心線(クッションパッド93の幅方向の中心を通る鉛直平面上の線)Lを基準として、線対称の形状をしている。また、シートパン92には、略中央に略四角形の孔94Aが形成されており、この孔94Aは、人が座席装置9に正規着座する場合におけるヒップポイントHPよりも前方に形成されており、ヒップポイントHPの後方に孔94Bが形成されている。
【0058】
なお、「正規着座」とは、臀部が座面の奥深くに位置して、背中が背もたれ96に接触する状態で着座することを意味し、「ヒップポイント」とは、図9の(B)に示すように、人が着座した状態で、臀部が最も下側に出ている点をいう。
【0059】
そして、このシートパン92により、クッションパッド93が支えられている。このクッションパッド93は、発泡ウレタンから構成されており、クッション性を有する。すなわち、クッションパッド93は、弾性力を有し、押圧力が加わると潰れるように変形する。また、クッションパッド93は、図示しない布製の表皮に覆われている。また、背もたれ96は、クッションパッド93の後方において、クッションパッド93に接触するように、図示しない手段によりシートパン92と接続されている。
【0060】
また、図8の(B)に示すように、着座センサ1は、クッションパッド93の下方において、クッションパッド93から押圧力を受けるように配置される。具体的には、着座センサ1は、車両等の座席装置9におけるシートパン92上に配置され、シートパン92とクッションパッド93とにより挟まれている。また、着座センサ1がこのように配置された状態において、第2絶縁シート21がクッションパッド93側に配置されて、クッション部材52がクッションパッド93と第2絶縁シート21とにより挟まれ、さらに、第1絶縁シート11がシートパン側に配置されて、クッション部材51がシートパン92と第1絶縁シート11とにより挟まれている。
【0061】
そして、図8の(A)に示すように、シートパン92の孔94Aに対して左側の横に隣接する領域に感圧スイッチ40Cが配置され、感圧スイッチ40Cの前方に感圧スイッチ40B、感圧スイッチ40Aが配置されて、さらに、シートパン92の孔94Aに対して右側の横に隣接する領域に感圧スイッチ40Fが配置され、感圧スイッチ40Fの前方に感圧スイッチ40E、感圧スイッチ40Dが配置されている。従って、着座センサ1は、クッションパッド93の中心を通る中心線Lを基準とした左側に感圧スイッチ40A〜40Cが位置し、右側に感圧スイッチ40D〜40Fが位置するように配置されている。なお、感圧スイッチ40Aと感圧スイッチ40Dとを結ぶ線は、中心線Lに垂直となり、感圧スイッチ40Aと感圧スイッチ40Dとは、中心線Lと基準として、互いに線対称となる位置に配置されている。同様に、感圧スイッチ40Bと感圧スイッチ40Eとを結ぶ線は、中心線Lに垂直となり、感圧スイッチ40Bと感圧スイッチ40Eとは、中心線Lと基準として、互いに線対称となる位置に配置されている。さらに、感圧スイッチ40Cと感圧スイッチ40Fとを結ぶ線は、中心線Lに垂直となり、感圧スイッチ40Cと感圧スイッチ40Fとは、中心線Lと基準として、互いに線対称となる位置に配置されている。そして、上述のように感圧スイッチ40A〜40Cと、感圧スイッチ40D〜40Fとで、アンド回路が構成されるため、中心線Lの左側に配置された感圧スイッチ群と、中心線Lの右側に配置された感圧スイッチ群とで、アンド回路が構成されている。さらに、上述のように感圧スイッチ40A〜40Cから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されており、感圧スイッチ40D〜40Fから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されているので、中心線Lの左側に配置された複数の感圧スイッチ、及び、中心線Lの右側に配置された複数の感圧スイッチのそれぞれにより、OR回路が構成されている。
【0062】
そして、端子42A、42Bが、孔94Aから導出されて、外部の図示しない電源と測定部に電気的に接続され、端子42A、42Bに電圧が印加される。
【0063】
なお、本実施形態においては、クッションパッド93は、クッション部材51、52と同じ弾性力を有している。従って、クッションパッド93及びクッション部材51、52に対して、同じ押圧力が印加される場合、クッションパッド93とクッション部材51、52は、それぞれ同じように第1絶縁シート11、第2絶縁シート21を押圧する。
【0064】
次に、着座センサの動作について説明する。
【0065】
図9は、図1と同じように、座席装置9に人が正規着座した状態で、座席装置9のシートパン92が、表皮及びクッションパッド93を介して、人から受ける荷重の分布を示す概念図である。図9においては、シートパン92に形成された孔94Aと隣接する領域92aが、クッションパッド93から最も高い押圧力を受けており、更に領域92aの外側の領域92bが、次に高い押圧力を受けており、そして、領域92bの外側の領域92cが次に高い押圧力を受けている。
【0066】
図1を用いて説明したように、人が座席装置に着座する場合、クッションパッドの表面においては、人の臀部が位置する場所に押圧力が集中しているが、図9に示すように、シートパン92が人の荷重によりクッションパッド93から受ける押圧力は、シートパン92上に広く分散している。そして、図9に示すように、人の着座時において、シートパン92は、ヒップポイントHPよりも前方で、中心線L上に形成されている孔94Aと隣接する領域において、他の領域よりも強い力で押圧されている。
【0067】
これは、次のように考えられる。つまり、人が背もたれ96を備える座席装置9に正規着座するとき、人の背中が背もたれ96に接触して、背もたれ96により背中が押され、背中にかかる力が人の臀部を前方に押す。従って、着座する人の臀部は、重力により鉛直方向にクッションパッド93を押圧すると共に、背中からの力により前方に向かってクッションパッド93を押す。こうして、シートパン92がクッションパッド93から受ける押圧力は、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方において、他の部分よりも強くなる。そして、人が着座する際、通常、人はクッションパッドの幅方向の略中心に着座する。従って、クッションパッド93の幅方向の中心付近、すなわち、中心線Lの付近が、大きな力で押圧される傾向がある。こうして、ヒップポイントHPよりも前方で、クッションパッド93の幅方向の中心に形成されている孔94Aと隣接する領域が他の孔と隣接する領域よりも大きな力で押圧されている。なお、本実施形態においては、シートパン92がクッションパッド93から特に大きな押圧力を受ける場所(最大荷重領域)MGは、領域92aの中でも孔94Aに横方向に隣接する領域となっている。また、上述のように人が着座する際、通常、人はクッションパッドの幅方向の略中心において、左右対称に着座するため、シートパン92がクッションパッド93から受ける押圧力は、中心線Lに対して略対称になっている。また、人が座席装置9に正規着座するとき、人の骨盤は、中心線Lを基準に左右方向に対称に配置される。このため、シートパン92がクッションパッドから受ける押圧力の分布は、横方向にも広がる。こうして、押圧力の分布はシートパン92の前方方向及び幅方向に広がる。
【0068】
なお、本明細書において、最大荷重領域とは、シートパンがクッションパッドから最も押圧力を受けていない場所における押圧力を0として、シートパンがクッションパッドから最も大きな押圧力を受けている場所における押圧力を100とする場合に、シートパン92が90以上の押圧力をうける領域をいう。
【0069】
上述のように、シートパン92の孔94Aのそれぞれの横に隣接する領域に感圧スイッチ40C、40Fが配置され、感圧スイッチ40C、40Fの前方に感圧スイッチ40B、40Eが配置されて、さらに前方に感圧スイッチ40A、40Dが配置されている。そして、本実施形態においては、少なくとも感圧スイッチ40C、40F、及び、感圧スイッチ40B、40Eが配置されている場所が、最大荷重領域MGと重なっている。従って、それぞれの感圧スイッチ40C、40F、40B、40Eは、人が正規着座する場合に、適切に人の着座による押圧力を検知することができる。そして、感圧スイッチ40A、40Dも、人が正規着座する場合に、比較的大きな押圧力を受ける場所に配置されており、人が正規着座する場合に、適切に人の着座による押圧力を検知することができる。特に感圧スイッチ40A、40Dにより、人が座席装置9の前方に着座する場合においても、適切に人の着座による押圧力を検知することができる。
【0070】
図10は、図8のように着座センサが座席内に配置された状態で、感圧スイッチがオンする様子を図6と同じ視点で示す図である。なお、図10においては、理解の容易のため、シートパン92及びクッションパッド93は、一部分のみを示している。図10に示すように、着座センサ1が座席装置9内に配置された状態で、人が着座すると、着座センサ1の両面対して垂直な方向から矢印で示すように、人の荷重による押圧力がかかる。具体的には、クッション部材52は、座席のクッションパッド93から押圧力を受け、クッション部材51は、シートパン92から押圧力を受ける。このときクッション部材51、52は、押圧力により、潰れるように変形する。そして、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21は、クッション部材51、52の弾性力により、クッション部材51、52から押圧力を受けて、スペーサ30の開口34Aに入り込むようにして撓む。このため、スペーサの開口を介して対向する絶縁シート11、21に設けられた電極14A、24Aが接触する。こうして、感圧スイッチ40Aがオンとなる。
【0071】
なお、本実施形態の着座センサ1においては、上述のように、クッション部材51、52が潰れる厚さの合計が、電極14Aと電極24との間の距離以上とされている。従って、クッション部材51、52が撓まずに潰れる変形をすることのみによって、感圧スイッチ40Aをオンにすることができるため、感圧スイッチ40Aがオンし易くされており、着座を検出し易くされている。
【0072】
また、シートパン92及びクッションパッド93からは略同じ押圧力が着座センサ1に加えられる。従って、シートパン92からクッション部材51に加えられる押圧力と、クッションパッド93からクッション部材52に加えられる押圧力とは、略同じである。そして、本実施形態においては、上述のようにクッション部材51、52は、同じ弾性力を有するため、同じ押圧力が加えられると、クッション部材51、52が、絶縁シート11、21を同じ弾性力で押圧する。従って、絶縁シート11、21は、同じように撓み、一対の電極14A、24Aは、開口34A内において、スペーサ30の厚さ方向における、略中心付近において接触する。このため、一方の絶縁シートの撓み量が大きくなるということを抑制でき、着座の検出感度を向上させることができる。
【0073】
また、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が撓む際、開口34A内の空気は、図5に示すスリット36A、36E、36Fを介して気体流出口35から排出される。従って、着座センサ1に押圧力がかかるとき、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21は適切に撓むことができる。
【0074】
同様に、他の感圧スイッチ40B〜40Fも、感圧スイッチ40Aと同様にして、クッション部材51、52の弾性力により、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が押圧されて撓むことでオンになる。このとき各開口34B〜34F内の空気は、スリット36B〜36Eを介して気体流出口35から排出される。従って、感圧スイッチ40Aがオンになるときと同様に、適切に第1絶縁シート11及び第2絶縁シートが撓むことができ、各感圧スイッチ40B〜40Fの一対の電極が接触し易くされている。
【0075】
そして、上述のように、感圧スイッチ40A〜40FによりAND−OR回路が形成されているため、感圧スイッチ40A及び感圧スイッチ40B及び感圧スイッチ40Cの少なくとも1つと、感圧スイッチ40D及び感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fの少なくとも1つとがオンになる場合に端子42Aと端子42Bとが導通する。こうして、着座センサ1により感知する感知信号を図示しない測定部が測定することにより人の着座を検出する。
【0076】
以上説明したように、本実施形態における着座センサ1によれば、人の着座により着座センサ1に圧力が加えられると、スペーサ30の開口34A〜34Fを覆う一対のクッション部材51、52が、潰れるように変形して、その弾性力によりそれぞれの絶縁シート11、21を押圧する。このとき、それぞれのクッション部材51、52は、それぞれの絶縁シート11、21がスペーサ30の開口34A〜34Fに入り込むように、それぞれの絶縁シート11、21を押圧する。こうして、それぞれの絶縁シート11、21が撓むことにより、スペーサ30の開口34A〜34Fを介して対向する第1電極14A〜14Fと第2電極24A〜24Fとが接触する。このように、それぞれのクッション部材51、52が潰れるように変形して、その弾性力により、それぞれの絶縁シート11、21がスペーサ30の開口34A〜34Fに入り込むように撓むため、着座センサ1が、シートパン92のように変形しない物の上に配置される場合においても、それぞれの絶縁シート11、21が適切に撓むことができる。従って、本実施形態の着座センサ1は、配置される場所により、感圧スイッチがオンになるオンになる荷重が異なることが抑制でき、このため、配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる。
【0077】
さらに、本実施形態の座席装置9によれば、シートパン92とクッションパッド93との間に着座センサ1が配置されるため、着座する人が、着座センサ1により、クッションパッド93の感触と異なる感触を受けることを防止することができる。そして、人の着座により着座センサに押圧力が加えられると、それぞれのクッション部材51、52は、それぞれの絶縁シート11、21がスペーサ30の開口34A〜34Fに入り込むように、それぞれの絶縁シート11、21を押圧する。従って、両方の絶縁シート11、21が適切に撓むことができ、人の着座を適切に検出することができる。
【0078】
また、シートパン92と第1絶縁シート11との間に配置されるクッション部材51が、感圧スイッチ40A〜40Fのシートパン92からの高さを調節し、クッション部材52が第2絶縁シートからクッションパッド93まで高さを調整するため、シートパン92とクッションパッド93との間に隙間が生じている場合においても、感圧スイッチをオンさせるための荷重が著しく高くなることを抑制することができる。
【0079】
また、座席に着座する人は、通常、クッションパッド93の幅方向の中心に着座する。一方、荷物は、クッションパッド93の幅方向の中心に置かれるとは限らない。従って、座席装置9によれば、感圧スイッチ40A〜40C及び感圧スイッチ40D〜Fが、クッションパッド93の幅方向の中心を通る中心線Lを基準とした左側及び右側に配置されるため、人の着座を適切に検出し、荷物を誤検出することを抑制することができる。
【0080】
さらに、座席に着座する人は、通常、座席の前方を向いて着座する。この時、人の臀部の左右の骨盤は、クッションパッド93の前後方向に垂直な方向に並んで、クッションパッド93を押圧する。従って、座席装置9によれば、中心線Lを基準とした左側及び右側に配置される感圧スイッチ40Aと感圧スイッチ40D、及び、感圧スイッチ40Bと感圧スイッチ40E、及び、感圧スイッチ40Cと感圧スイッチ40Fとが、クッションパッド93の前後方向に垂直な方向に並んでいるため、人の着座をより適切に検出することができる。
【0081】
さらに、座席に着座する人は、通常、クッションパッド93の幅方向の中心において、座席装置9の前方を向いて着座するため、人の臀部の左右の骨盤は、クッションパッド93の前後方向に平行で幅方向の中心を通る中心線Lを基準として、左右対称な位置に並んで、クッションパッドを押圧する。従って、座席装置9によれば、感圧スイッチ40Aと感圧スイッチ40D、及び、感圧スイッチ40Bと感圧スイッチ40E、及び、感圧スイッチ40Cと感圧スイッチ40Fとが、中心線Lに対して対称な位置に配置されているため、人の着座を更に適切に検出することができる。
【0082】
次に、着座センサ1を構成する材料について説明する。
【0083】
第1電極シート10の絶縁シート11、及び、第2電極シート20の絶縁シート21、及び、スペーサ30は、可撓性を有する絶縁性の樹脂から構成される。このような樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)等が挙げられる。中でもPENが耐熱性に優れる観点から好ましい。
【0084】
また、スペーサ30の両面に塗布される接着剤としては、アクリル系の接着剤が好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの一種または二種以上を単量体成分として用いたアクリル系重合体をベースとするものが挙げられる。
【0085】
また、第1電極14A〜14F、及び、第2電極24A〜24F、及び、第1配線16A〜16H、及び、第2配線26A〜26E、及び、端子42A、42Bは、導電性ペーストや、めっきにより形成される金属箔等から構成される。このうち一部を導電性ペーストにより構成し、他の部分をめっきによる金属箔により構成しても良い。導電性ペーストとしては、銀ペーストなどの各種金属ペーストやカーボンペースト等が挙げられる。また、めっきにより形成される金属箔としては、銅やニッケル、あるいは、これらの積層体等が挙げられる。
【0086】
また、クッション部材51、52は、上述のように弾性力を有し、潰れるように変形する部材である。このような部材を構成する材料であれば、特に制限されるものではないが、クッション部材51、52の材料としては、シリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂やゴムを挙げることができる。中でも、シリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂が、温度の変化による弾性力の変化が少ないため、着座センサ1が自動車等の環境温度の変化が大きい場所に配置される場合においても、着座の検出荷重の変化を抑制することができるため好ましい。
【0087】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図11〜図13を参照して詳細に説明する。なお、特に説明する場合を除き、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。図11は、本発明の第2実施形態に係る座席装置に用いられる着座センサを示す平面図である。
【0088】
図11に示すように、本実施形態における着座センサ2は、感圧スイッチ40A〜40Fの第1電極14A〜14Fが櫛歯電極から構成されている点において、第1実施形態の着座センサ1と異なる。
【0089】
図12は、図11に示す第1電極シートを示す平面図である。図12に示すように、第1電極14A〜14Fを構成する櫛歯電極は、互いに平行な複数本の導体が一方側において互いに接続されており、更に、互いに平行な他の複数本の導体が他方側において互いに接続されている。そして、一方側で接続された複数本の平行導体の間に、他方側で接続された他の複数本の平行導体が入り込むように配置されており、それぞれの導体が交互に並べられている。そして、一方側で接続された複数本の平行導体と、他方側で接続された他の複数本の平行導体とは、互いに一定の間隔をあけて、互いに絶縁されている。このように櫛歯電極においては、1つの電極内に互いに絶縁されている一組の平行導体を有する。
【0090】
そして、第1電極14Aにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、側部部位11Aの長手方向に沿って第1電極14Aから第1電極14Bまで延在する第1配線16Aの一端に接続されている。さらに、第1電極14Aにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、側部部位11Aの長手方向に沿って第1電極14Aから第1電極14Bまで延在する第1配線16Iの一端に接続されている。また、第1電極14Bにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、側部部位11Aの長手方向に沿って第1電極14Bから第1電極14Cまで延在する第1配線16Bの一端、及び、第1配線16Aの他端に接続されている。さらに、第1電極14Bにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、側部部位11Aの長手方向に沿って第1電極14Bから第1電極14Cまで延在する第1配線16Jの一端、及び、第1配線16Iの他端に接続されている。また、第1電極14Cにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、第1配線16Bの他端に接続され、さらに、第1電極14Cにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、第1配線16Jの他端に接続されている。
【0091】
また、第1電極14Dにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、側部部位11Bの長手方向に沿って第1電極14Dから第1電極14Eまで延在する第1配線16Cの一端に接続されている。さらに、第1電極14Dにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、側部部位11Bの長手方向に沿って第1電極14Dから第1電極14Eまで延在する第1配線16Kの一端に接続されている。また、第1電極14Eにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、側部部位11Bの長手方向に沿って第1電極14Eから第1電極14Fまで延在する第1配線16Dの一端、及び、第1配線16Cの他端に接続されている。さらに、第1電極14Bにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、側部部位11Bの長手方向に沿って第1電極14Eから第1電極14Fまで延在する第1配線16Lの一端、及び、第1配線16Kの他端に接続されている。また、第1電極14Fにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、第1配線16Dの他端に接続され、さらに、第1電極14Fにおける他方側で接続された他の複数本の平行導体は、第1配線16Lの他端に接続されている。
【0092】
また、第1電極14Bにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、第1実施形態と同様の第1配線16Eに接続されており、第1電極14Eにおける一方側で接続された複数本の平行導体は、第1実施形態と同様の第1配線16Fに接続されている。さらに、第1電極14Aにおける他方側で接続された複数本の平行導体は、第1配線16Mの一端に接続されている。この第1配線16Mは、図12に示すように、第1電極14Aの一方側で接続された複数本の平行導体を迂回して、側部部位11Aの長手方向に延在して、側部部位11Aと、中間部位11Cとが連結されている部分において、垂直に曲がり、中間部位11Cの長手方向に沿って延在する。そして、第1配線16Mは、中間部位11Cと側部部位11Bとが連結されている部分において再び垂直に曲がり、第1電極14Dに向かって、側部部位11Bの長手方向に沿って延在する。そして、第1配線16Kは、第1電極14Dにおける一方側で接続された複数本の平行導体を迂回して、その他端が第1電極14Dにおける他方側で接続された複数本の平行導体に接続されている。
【0093】
図13は、図11に示す第2電極シートを示す平面図である。図13に示すように、本実施形態の第2電極シート20は、第2配線26A〜26Eが設けられていない点において、第1実施形態の第2電極シート20と異なる。
【0094】
そして、図11に示すように、図12に示す第1電極シート10と第2電極シート20とが、第1実施形態と同様のスペーサ30を介して重ねられて一体化されている。
【0095】
こうして、第1実施形態と同様にして、感圧スイッチ40A〜40Cから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されており、感圧スイッチ40D〜40Fから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されている。さらに、感圧スイッチ40A〜40Cから成る感圧スイッチ群と、感圧スイッチ40D〜40Fから成る感圧スイッチ群とにより、AND回路が構成されて、感圧スイッチ40A〜40Fにより、AND−OR回路が構成されている。
【0096】
本実施形態の着座センサ2は、第1実施形態の着座センサ1と同様に座席装置に配置され、座席装置に人が着座することにより、クッションパッド93とシートパン92からの押圧力により、クッション部材51(図示せず)及びクッション部材52が感圧スイッチ40A〜40Fを押圧する。すると、第2電極24A〜24Cの少なくとも一つが、第1電極14A〜14Cにおける平行導体に接触する。このため、第1電極14A〜14Cの少なくとも一つにおける互いに絶縁されている一組の平行導体同士が、第2電極24A〜24Cを介して、電気的に接続される。同様に第2電極24D〜24Fの少なくとも一つが、第1電極14D〜14Fにおける平行導体に接触する。このため、第1電極14D〜14Fの少なくとも一つにおける互いに絶縁されている一組の平行導体同士が、第2電極24D〜24Fを介して、電気的に接続される。こうして、感圧スイッチ40A〜40Cの少なくとも一つ、及び、感圧スイッチ40D〜40Fの少なくとも一つがオンとなる。こうして着座センサ2により人の着座が検出される。
【0097】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図14〜図17を参照して詳細に説明する。なお、特に説明する場合を除き、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。
【0098】
図14は、本発明の第3実施形態に係る着座センサを示す平面図である。図14に示すように、本実施形態は、着座センサ3と、台座6とを主な構成要素として備える。着座センサ3は、例えば、第1実施形態の着座センサ1、又は、第2実施形態の着座センサ2と同一の構成とされる。なお、図14に示す着座センサ3の形状は、便宜上、第1実施形態及び第2実施形態における着座センサのいずれとも異なる形状として示している。
【0099】
図15は、台座を示す上視図及び断面図である。具体的に図15の(A)は、台座を一方の面側から見た上視図であり、図15の(B)は、図15(A)のW−W線に沿った断面の様子を示す図である。
【0100】
図15の(A)に示すように、台座6は、座部フレームに張り渡される2本のばねの一部分に着脱可能とされ、着座センサ3をばねの上方で載置する部材である。本実施形態の場合、台座6は可撓性を有する樹脂製の板とされ、当該台座6における広面の一方には着座センサ3のクッション部材51(図14)が接着剤を介して設けられる。また、このクッション部材51が設けられる側とは逆となる台座6の一面には溝7が形成される。
【0101】
溝7は、座部フレームに張り渡される2本のばねそれぞれの部位に嵌め込み可能な空間SPを有するものとして形成される。本実施形態における溝7の形成方向は、座部フレームに隣り合う状態で張り渡される2本のばね部位の形成方向に対応して形成され、溝7の両端は台座6の側面で開放される。従って、この溝7は、クッションパッドの底面に沿って張り渡されるばねの中間にあるばね部位を、台座6の一面に嵌め入れさせることが可能となり、当該ばね部位を、台座6に形成された溝7の形成方向によって直感的に把握させることが可能となる。
【0102】
図15の(B)に示すように、溝7の鉛直断面の底部7aは、装着対象となるばねの鉛直断面の半円弧形状と同形状でなる。このため、溝7は、装着対象となるばねの表面と底部7aとに隙間を形成させることなく、座部フレームに張り渡されるばねの一部分を嵌め入れることが可能となる。
【0103】
また、溝7の側部7bは互いに平行とされ、その間の距離(溝幅)Wは、装着対象となるばねの直径と同程度とされる。溝7の深さDは、装着対象となるばねの直径よりも大きい深さとされる。このため、溝7は、溝幅方向へのばねの動きを規制する。この結果、溝7によって、装着対象となるばねの上方に配置される台座6の横揺れを大幅に低減することが可能となる。
【0104】
さらに、溝7における長方向の縁には、溝7の空間SPの内側に突出する一対の凸部8x,8yが連結される。これら凸部8x,8yは、可撓性を有する樹脂製の板でなり、溝7の長方向の中心から互いに同じ間隔を隔てて向き合う状態となっている。これら凸部8x,8yの一方の広面は、溝7が形成される台座6の広面と同じ面上とされる。また、凸部8x,8yにおいて溝7側へ最も突出する位置と、その溝7の最低位置との間の高さHは、座席装置に設けられるばねの直径よりも小さい関係とされる。このため、凸部8x,8y自身が元に戻ろうとする力が、溝7に嵌め込まれたばね部位を抑える力として働くことになる。この結果、凸部8x,8yは、ばね部位が溝7から外れるといった事態を大幅に低減することができる。
【0105】
図16は、本発明の第3実施形態に係る座席装置の様子を示す図である。具体的に図16の(A)は、着座センサ3が配置された座席装置90の様子を上方から示す図であり、図16の(B)は、着座センサ3が配置された座席装置90の様子を側方から示す図である。
【0106】
図16に示すように、座席装置90は、座部フレーム91と、複数のばね95と、着座センサ3と、第1実施形態と同一構成のクッションパッド93及び背もたれ96とを主な構成として備える。
【0107】
座部フレーム91は、前部位のフレームとして配置される前枠部材91aと、後部位のフレームとして配置される後枠部材91bと、左部位及び右部位のフレームとして配置される一対の側枠部材91c,91dを含むフレーム構造となっている。また、座部フレーム91は、これら部材91a〜91dにより囲まれた開口を有している。前枠部材91aと側枠部材91c,91dは、例えば板金のプレス成形品からなる。後枠部材91bは、例えば断面が円形の金属パイプからなり、車両の幅方向に延び、その両端は側枠部材91c,91dの後端部に連結される。
【0108】
複数のばね95は、クッションパッド93を支持する支持部材であり、互いに所定の間隔を隔てて座部フレーム91に張り渡される。本実施形態における各ばね95は、同一面上で繰り返しS字状に蛇行する形状の線材でなり、これらばね95の前端は前枠部材91aに取り付けられ、各ばね95後端は後枠部材91bに取り付けられる。
【0109】
なお、ばね95は、例えばZ字状のようにS字状に限らず様々な形状の蛇行状態となる線材を適用でき、また複数の形状が組み合わさる蛇行状態の線材を適用できる。また、ばね95は、1つ又は複数の形状に繰り返し連続して蛇行する線材であっても良く、所定間隔おきに1つ又は複数の形状に蛇行する線材であっても良く、蛇行することなくストレートとなる線材であっても良い。さらに、本実施形態の複数のばね95は前後方向に張り渡されるが、左右方向であっても良く、斜め方向であっても良い。
【0110】
着座センサ3を載置している台座6は、ばね95上に配置され、ばね95とクッションパッド93との間に挟み込まれている。この着座センサ3をばね95上に配置する手法は、ばね95のうち溝7に対応するばね部位を、その溝7の長方向の縁に連結される凸部8x,8yに当てた状態で、台座6を押し込む。そうすると、凸部8x,8yは可撓性を有しているため、その凸部8x,8yの開放端が、溝7の内部側にたわんで、ばね部位が溝7に入り込む。こうして、ばね95上に台座6が配置され、クッションパッド93を配置することにより、着座センサ1がクッションパッド93の下方において、クッションパッド93から押圧力を受けるように配置され、台座6とクッションパッド93とにより挟まれることになる。
【0111】
着座センサ3における感圧スイッチ40A〜40Fは、それぞれヒップポイントHPよりも前方に配置される。感圧スイッチ40Cと40Fとは、クッションパッドの幅方向に沿って、ばね95の鉛直上となる位置に配列され、中心線Lを基準として左右対称とされる。感圧スイッチ40Bと40Eとは、感圧スイッチ40C及び40Fの前方におけるクッションパッド93の幅方向に沿って、ばね95の鉛直上となる位置に配列され、中心線Lを基準として左右対称とされる。感圧スイッチ40Aと40Dとは、感圧スイッチ40B及び40Eの前方におけるクッションパッド93の幅方向に沿って、ばね95の鉛直上となる位置を避けて配列され、中心線Lを基準として左右対称とされる。
【0112】
また、感圧スイッチ40A、40B及び40Cから成る感圧スイッチ群と、感圧スイッチ40D、40E及び40Fから成る感圧スイッチ群とは並列接続されてOR回路として構成され、これらOR回路同士は直列接続されてAND回路として構成される。
【0113】
これら感圧スイッチ40A〜40Fに接続される端子42A、42Bは、座部フレーム91の下方から、外部の図示しない電源と測定部に電気的に接続される。
【0114】
図17は、図16の座席装置に人が正規着座したときに、座部フレーム及びばねが、クッションパッドを介して受ける荷重の分布を示す概念図である。具体的にこの図17では、クッションパッド93から最も高い押圧力を受ける領域を右斜線で示し、その次に高い押圧力を受ける領域を左斜線で示し、右斜線及び左斜線の領域に加わる荷重よりも小さい荷重が加わる領域を点で示している。なお、右斜線は、紙面右上と紙面左下とを結ぶ線に略平行となる線であり、左斜線は、紙面左上と紙面右下とを結ぶ線に略平行となる線である。
【0115】
図17に示すように、ヒップポイントHPの近傍にあるばね部分(左斜線部分)に比べて、ヒップポイントHPの前方にあるばね部分と座部フレーム部分(右斜線部分)に加わる荷重が大きくなる。これは、上述した場合と同様に、正規着座する人の臀部の重力とその臀部から前方向に延びる足の重力とが鉛直方向に働くことに加えて、前方向にも働くからであると考えている。
【0116】
上述したように、感圧スイッチ40A〜40Fは、ヒップポイントHPよりも前方に配置されているため、ヒップポイントHPに比べて強い押圧力が感圧スイッチ40A〜40Fに加わることになる。従って、それぞれの感圧スイッチ40A〜40Fは、人が正規着座する場合に、適切に人の着座による押圧力を検知することができる。
【0117】
なお、本実施形態では、クッションパッド93から最も高い押圧力を受ける領域(右斜線部分)に感圧スイッチ40B及び40Cが配置され、その次に高い押圧力を受ける領域(左斜線部分)に感圧スイッチ40A及び40Dが配置される。
【0118】
以上説明したように、本実施形態によれば、座部フレームに張り渡されるばねの一部に嵌め込み可能な溝7が形成される台座6の一面とは逆側の面に、感圧スイッチ40を有する着座センサ3が配置される。このため、複数のばね95の所定部位を溝7に嵌め込ませれば、ばね95の直径が小さい場合や、ばね95同士間の空間が大きい場合であっても、台座6を介して、ばね95の上方に感圧スイッチ40A〜40Fを配置することができる。従って、感圧スイッチ40A〜40Fを安定した状態で、ばね95と、そのばね95に載置されるクッションパッド93との間に配置することができる。なお、クッションパッド93を載置すべき対象がシートパン92であっても、感圧スイッチ40A〜40Fを安定した状態で配置することができる。
【0119】
ところで、感圧スイッチ40A〜40Fは、線材であるばね95の直径(溝7の溝幅)よりも大きい断面を有している。このため、ばね95の鉛直上に配置される感圧スイッチ40Bと40E、及び、40Cと40Fでは、そのばね95の鉛直上にある部分が、鉛直上にない部分に比べて大きな力が加わる傾向にある。つまり、1つの感圧スイッチに対する加圧力の分布が不均一となる傾向にある。この傾向は、線材であるばね95の直径が小さくなるほど顕著となる。これに対し、感圧スイッチ40Aと40Dは、ばね95の鉛直上の位置を避けて配置されるため、当該感圧スイッチ40A又は40Dにおける加圧力の分布はおおむね均一となる。従って、ばね95の鉛直上を避けて配置される感圧スイッチ40Aと40Dは、当該ばね95の鉛直上に配置される感圧スイッチ40Bと40Cに比べて、加圧力の不均一に伴う耐久性の低下が低減される。また、ばね95が張り渡される空間の周囲は、おおむね塞がれて通気性が不良となるため、一般に金属により成形されるばね95から熱を受け易くなる。従って、ばね95の鉛直上の位置を避けて配置される感圧スイッチ40Aと40Dは、当該ばね95の鉛直上に配置される感圧スイッチ40Bと40Cに比べて、加熱に伴う耐久性の低下が大幅に低減される。一方、上述したように、クッションパッド93から受ける押圧力に対向する力は、ばね95の鉛直上にない感圧スイッチ40Aと40Dに比べて、当該鉛直上にある感圧スイッチ40Bと40E、及び、40Cと40Fのほうが大きくなる。このため、感圧スイッチ40Bと40Cの感度は、感圧スイッチ40Aと40Dに比べて良好となる。
【0120】
これに加えて、ばね95の鉛直上となる位置に配置される感圧スイッチ40A(40D)と、その位置を避けて配置される感圧スイッチ40B又は40C(40E又は40F)とが並列接続されて、OR回路が構成されている。したがって、ばね95の鉛直上に感圧スイッチを配置することの利点と、その位置を避けて感圧スイッチを配置することの利点との双方を同等に得ることができる。
【0121】
なお、本実施形態の着座センサ3の底部にはクッション部材51が設けられているため、ばね95の鉛直上にある感圧スイッチ40B又は40Cに対する加圧力の分布が不均一になることを緩和できる。
【0122】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図18を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して、特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
【0123】
図18は、本発明の第4実施形態に係る着座センサの一部、及び、座席装置の一部の様子を示す図である。具体的には、図18は、着座センサ1の感圧スイッチ40A近傍の状態を示す図である。図18に示すように、本実施形態の着座センサ1は、第2絶縁シート21の表面に塗布された接着剤ADで、クッションパッド93の底面に貼着されて固定されることにより、クッションパッド93の下方に配置される点において、第1実施形態の着座センサ1と異なる。
【0124】
クッションパッド93には、凹部が形成され、この凹部にクッション部材52が入り込むことにより、クッション部材52がクッションパッド93に囲まれる構成とされても良く、或いは、クッションパッド93を弾性変形させながら、クッション部材52がクッションパッド93に囲まれる状態としても良い。
【0125】
このようにクッションパッド93の下面に貼着された着座センサ1は、次のようにして人の着座を検知する。すなわち、人が座席装置に着座すると、人の荷重によりクッションパッド93が潰れながら下側に撓む。このときクッションパッド93の下面は、ヒップポイントHPよりも前方に位置する特定の部位が最も下側となるように撓む。そして、クッションパッド93の下面に貼着された着座センサ1は、クッションパッド93から押圧力を受けるので、クッションパッド93に押圧されたクッション部材52が、感圧スイッチ40Aの開口34Aに入り込むように変形する。そしてクッション部材52に押される第2絶縁シート21が、第2絶縁シート21上に配置される第2電極24Aと共に、開口34Aに入り込むように変形して、第1電極14Aと第2電極24Aとが接触する。こうして、感圧スイッチ40Aがオンとなる。更に、クッションパッド93の下面の撓みに沿って、感圧スイッチ40Aは、クッションパッド93の下面の撓みに沿って撓む。つまり、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21は、同じ方向に撓む。このときクッションパッド93側に配置されている第2絶縁シート21は、第1絶縁シート11よりも撓みの内周側となる。従って、感圧スイッチ40Aにおいて、第1絶縁シート11と第2絶縁シート21との内外周差に起因して、第1電極14Aと第2電極24Aがより近づく。その結果、感圧スイッチ40Aは、よりオンし易い状況とされる。また、他の感圧スイッチ40B〜40Fも同様にオンとされる。
【0126】
本実施形態の着座センサ1及び座席装置によれば、着座センサ1を載置する載置部材が無くとも人の着座を検知することができるので、座席装置の構成を簡易にすることができる。
【0127】
ところで、着座センサ1を載置する載置部材が無い場合、着座センサ1の下側は空間となるが、この場合には着座センサ1が押圧力を受けても、空間側の絶縁シート11は撓まないものの、クッションパッド93側の絶縁シート21が撓むこととなる。クッションパッド93の硬さは、車種等に応じて様々となるため、着座センサ1がクッションパッド93から受ける押圧力は、クッションパッド93の種類に応じて変わる。しかしながら本実施形態では、クッションパッド93と絶縁シート21との間にクッション部材52が挟まれた状態にあるため、このクッション部材52が、クッションパッド93の硬さにかかわらず同じように変形して、感圧スイッチ40Aの開口34Aに入り込む。従って、クッションパッド93が比較的硬い場合であったとしても、クッション部材51によって適切に絶縁シートを撓ませることが可能となる。
【0128】
なお、本実施形態では、着座センサ1は、接着剤ADで貼着されることで、クッションパッド93の下面に固定されたが、着座センサ1の固定は、他の方法で固定されても良い。例えば、着座センサ1は、それぞれの感圧スイッチの周囲を貫通しクッションパッド93に刺される複数のピン等で、クッションパッド93の下面に固定されても良い。
【0129】
以上、本発明について、第1〜第4実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0130】
上記実施形態では感圧スイッチの数が6つとされた。しかしながら、感圧スイッチの数は5つ以下としてもよく、7つ以上としても良い。
【0131】
また、上記実施形態では、感圧スイッチ40A〜40Cの感圧スイッチ群、及び、感圧スイッチ40D〜40Fの感圧スイッチ群が並列接続されてOR回路として構成され、これら感圧スイッチ群が直列接続されてAND回路として構成された。しかしながら、感圧スイッチ40A〜40Fの回路構成は、他の回路構成を適用することができる。例えば、感圧スイッチ40A〜40F全体がそれぞれ並列接続されてOR回路として構成されても良く、感圧スイッチ40A〜40Fがそれぞれ直列接続されてAND回路として構成されても良い。
【0132】
また、上記実施形態では、着座センサ1〜3、第1電極シート10、第2電極シート及びスペーサ30の形状が、略H型とされた。しかしながら着座センサ1〜3、第1電極シート10、第2電極シート及びスペーサ30の形状は、様々な形状を適用することができる。なお、所定の押圧力で押圧する位置を基準とした単位面積での撓み量は、第1絶縁シート11と第2絶縁シート21とで同じとされたが、異なっていても良い。
【0133】
また、上記実施形態では、各感圧スイッチ40A〜40Fにおける、第1電極14A〜14Fと第2電極24A〜24Fとは形状、大きさが一致しており、互いに完全に重なるものとされた。しかしながら第1電極14A〜14Fと第2電極24A〜24Fとの大きさや形状等は、押圧力を検知できる範囲であれば、第1電極14A〜14Fと第2電極24A〜24Fとで異なっていても良い。また、上記実施形態では、第1電極及び第2電極の大きさが開口よりも僅かに大きくされたが、当該開口と同程度又は開口よりも小さくされていても良い。ただし、感圧スイッチの感度を高める観点等では、第1電極及び第2電極を開口よりも大きくする方が好ましい。さらに、上記実施形態では、第1電極、第2電極及び開口の形状が円形状とされたが、当該円形状以外の形状であっても良い。
【0134】
また、上記実施形態では、クッション部材51と52とは、同じ弾性力を有し、同じ厚さとされた。しかしながらクッション部材51と52とが互いに異なる弾性力を有しても良く、互いに異なる厚さであっても良い。また、クッション部材51と52とが潰れる厚さの合計は、一対の電極間の距離以上でなくとも良い。
【0135】
また、上記実施形態では、クッション部材51、52とクッションパッド93とが、同じ弾性力を有するとされた。しかしながらクッション部材51、52とクッションパッド93とが互いに異なる弾性力を有しても良い。例えば、座席装置9又は90において、クッション部材51、52が有する弾性力は、クッションパッド93が有する弾性力よりも弱いこととすることができる。この場合、座席装置9又は90によれば、クッションパッド93よりも弾性力の弱いクッション部材51により、シートパン92又はばね95やクッションパッド93からの振動が感圧スイッチ40A〜40Fに伝達することを抑制することができ、より感圧スイッチ40A〜40Fが安定して動作し、安定して人の着座を検出することができる。或いは、座席装置9又は90において、クッション部材51、52が有する弾性力は、クッションパッド93が有する弾性力よりも強いこととすることができる。
【0136】
また、上記実施形態では、第1絶縁シート11を介してスペーサ30における開口34A〜34Fをまとめて覆うクッション部材51が適用された。しかしながら、開口34A〜34Fごとにそれぞれ個別に覆うクッション部材が適用されても良い。クッション部材52についても同様である。また、開口全体を覆うクッション部材51又は52が適用されたが、例えば図19に示すように、各開口34A〜34Fの一部を覆うクッション部材53が適用されても良い。あるいは、図示しないが、開口34Cと34Fの一部を覆い、それ以外の開口全体を覆うクッション部材が適用されても良い。要するに、第1絶縁シート11を介して各開口34A〜34Fの少なくとも一部を覆うクッション部材であれば良い。なお、開口ごとに、クッション部材が開口を覆う割合(開口に対するクッション部材の閉塞量)を相違させることで、感圧スイッチ40A〜40Fの感度を調整可能である。このようにすれば、感圧スイッチ40A〜40Fを配すべき各場所においてクッションパッド93から受ける押圧力に相違があったとしても、各感圧スイッチ40A〜40Fがオン状態となる均一性(バランス)を向上できる。
【0137】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、着座センサ1、2がシートパン92上に載置され、上記第3実施形態では、着座センサ3が台座6上に載置された。しかしながら、着座センサを載置する載置部材は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、座部フレーム91が適用可能である。具体的には、前枠部材91a、後枠部材91b、側枠部材91c又は91dの上面に載置することができる。なお、図17に示したように、これら部材91a〜91dのなかでは、前枠部材91aの上面がクッションパッド93から最も高い押圧力を受ける。このため、感圧スイッチの感度をより向上させる観点では、前枠部材91aの上面を着座センサの載置場所とするほうが好ましい。ところで、台座6の座面に配すべき感圧スイッチ数を多くする場合等では、台座6が大きくなる傾向にあり、当該台座6が大きくなるほどクッションパッド93のクッション性を阻害する可能性が高くなる。このような可能性を感圧スイッチ数等にかかわらず回避する観点では、シートパン92や座部フレーム91の上面等を着座センサの載置場所とするほうが好ましい。
【0138】
また、上記第3実施形態では、2本のばね95に支持可能な台座6が適用されたが、1本のばね95の屈曲部分に支持可能な台座が適用されても良い。このような台座としては、例えば、図15の(A)に示す台座6を、その長手方向の中心で切断した物の一方を挙げることができる。
【0139】
また、上記第3実施形態では、着座センサ3をばね95の上方で載置する台座6が適用されたが、当該ばね95の下方で載置する台座が適用されても良い。例えば、座の座面側に溝7を形成し、その溝7を2本のばね95の一部分に下方側から嵌め込んで、2本のばね95の下方で着座センサを載置する台座を挙げることができる。このような台座を採用する場合、感圧スイッチは、互いに隣り合うばねの間に配置されていても良く、ばねの直下に配置されていても良い。
【0140】
なお、本発明における着座センサ又は座席装置の構成要素は、上述した以外にも適宜組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明によれば、配置される場所により着座の検出荷重が異なることを抑制することができる着座センサ、及び、それを用いた座席装置が提供される。
【符号の説明】
【0142】
1〜3・・・着座センサ
6・・・台座
7・・・溝
8x、8y・・・凸部
9、90・・・座席装置
10・・・第1電極シート
11・・・第1絶縁シート
14A〜14F・・・第1電極
16A〜16M・・・第1配線
20・・・第2電極シート
21・・・第2絶縁シート
24A〜24F・・・第2電極
26A〜26E・・・第2配線
30・・・スペーサ
34A〜34F・・・開口
36A〜36F・・・スリット
40A〜40F・・・感圧スイッチ
42A、42B・・・端子
51〜53・・・クッション部材
91・・・座部フレーム
92・・・シートパン
93・・・クッションパッド
94A、94B・・・孔
95・・・ばね
96・・・背もたれ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席に配置されて人の着座を検知する着座センサであって、
可撓性を有する一対の絶縁シートと、
前記一対の絶縁シートの間に介在し、少なくとも1つの開口が形成されたシート状のスペーサと、
前記一対の絶縁シートそれぞれの表面上に設けられ、前記開口を介して互いに対向する一対の電極と、
前記一対の絶縁シートの前記スペーサ側とは反対側にそれぞれ設けられ、前記絶縁シートを介して前記開口の少なくとも一部を覆う一対のクッション部材と、
を備える
ことを特徴とする着座センサ。
【請求項2】
前記一対のクッション部材は、互いに同じ弾性力を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の着座センサ。
【請求項3】
前記一対のクッション部材は、同じ厚さである
ことを特徴とする請求項2に記載の着座センサ。
【請求項4】
前記一対のクッション部材は、同じ材料から成る
ことを特徴とする請求項2または3に記載の着座センサ。
【請求項5】
前記一対のクッション部材が潰れる厚さの合計は、前記一対の電極間の距離以上である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の着座センサ。
【請求項6】
前記一対のクッション部材は、シリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂から成る
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の着座センサ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の着座センサと、
クッションパッドと
を備えることを特徴とする座席装置。
【請求項8】
前記クッションパッドの下方に設けられ、前記着座センサが載置される載置部材
をさらに備え、
前記載置部材と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれる状態で、前記載置部材と前記クッションパッドとの間に前記着座センサが配置される
ことを特徴とする請求項7に記載の座席装置。
【請求項9】
前記載置部材は、前記クッションパッドを支持するシートパンであり、前記シートパンの上面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれる
ことを特徴とする請求項8に記載の座席装置。
【請求項10】
前記載置部材は、座部フレームに張り渡される複数のばねの一部分に着脱可能とされ、前記着座センサを前記ばねの上方で載置する台座であり、前記台座の座面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれる
ことを特徴とする請求項8に記載の座席装置。
【請求項11】
前記載置部材は、複数のばねが張り渡される座部フレームであり、前記座部フレームの上面と前記絶縁シートとに前記クッション部材が挟まれる
ことを特徴とする請求項8に記載の座席装置。
【請求項12】
前記着座センサは、前記クッションパッドの底面に固定され、前記底面に固定される前記着座センサの下側は空間とされる
ことを特徴とする請求項7に記載の座席装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−108113(P2012−108113A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231124(P2011−231124)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】