説明

睡眠時呼吸障害の予防及び治療方法及び手段

いびき、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)及び/又は中枢性睡眠時無呼吸(CSA)を治療又は予防する方法であって、アセチルホモタウリン(AcHT)の塩、例えばカルシウムアカンプロセート(CA)、の薬理学的有効量を患者に投与することを含む上記の方法。いびき、OSA及び/又はCSAを治療又は予防するための医薬、診断器具、キット又は組成物の製造への、AcHT及びCAの使用;AcHT又はCAを含む保護用パッチ;及びAcHT又はCA、及びいびき、OSA及び/又はCSAの作用を緩和することができる薬剤を、いびき、OSA及び/又はCSAの治療に有効な組み合わせた量、及び担体を含む薬学的組成物も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は睡眠時呼吸障害の予防及び治療方法、及び該方法を実施するための手段に関する。本発明はまた、睡眠時呼吸障害の診断方法及び対応する手段に関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠時無呼吸、即ち、睡眠中の一時的な呼吸停止、は、中枢性、閉塞性、及び混合した起源であり得、しばしばそのように分類される。
【0003】
中枢性睡眠時無呼吸(CSA)は、呼吸筋肉組織を制御する神経活動の完全な停止により特徴付けられる。
【0004】
閉塞性睡眠無呼吸(OSA)は、睡眠中の鼻及び口での空気流の間欠的停止と一般に定義されている。無呼吸の連続的期間は無呼吸性事象(apneic event)と名付けられる。その持続期間は変化し得るが、慣例により、持続期間が少なくとも10秒の無呼吸性事象は重大と考えられる。しかしながら、無呼吸性事象は2−3分まで続き得、そして気流の完全な(無呼吸)又は部分的(呼吸低下)停止を引き起こし得る。この出願で、無呼吸の用語は呼吸低下を含み、そして無呼吸性事象の用語は呼吸低下事象を含む。呼吸低下事象を含む無呼吸性事象はかたまった状態で起こるか、又は一般的な通気の減少と重なって現れることもあり、これにより継続的又は持続した通気低下を生じる。本発明の文脈で、OSAは異物による又は粘液のような身体から排泄された物質による閉塞症を含まない。OSAにおいて、上気道筋肉の神経制御は不適当にみえるが呼吸神経駆動は継続するにもかかわらず、気流は中断される。OSAは上気道、通常中咽喉の高さの上気道、の閉鎖の結果起き、睡眠時無呼吸の最も普及した形態である。いびきは全ての形態の睡眠時呼吸障害の主な症状である。習慣的ないびきはそれ自体が治療を必要とするであろう。
【0005】
混合型睡眠時無呼吸は初期の中枢的要素(central
component)と、それに続く閉塞性無呼吸とから成る。OSAは下記の1種以上の共通の特徴を有する広範囲の上気道流の変化に及ぶ;:覚醒(睡眠からの短い目覚め)、組織血液ガス及びpH内容物(content)の変更、並びに内分泌腺、傍分泌、血流力学及び血管の変化。その最も簡単な形態では、症状は、典型的には睡眠断片化を伴う僅かな気道収縮により特徴付けられ、日中の眠気又は種々の程度の認識不全、並びに非回復性睡眠を示唆する種々の症状を生じる結果となる。日中の症状、特に日中の極度の眠気、を伴うOSAは一般に、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と呼ばれる。極度の眠気の上に、認識及び気分変化はこの状態の基本的健康にかなりの負担を与えるようである。極度の眠気は、減少した労働及び運動の成果を含む合併症と関連付けられた。更に、心臓血管合併症、特に高血圧、心不全、心筋梗塞及び発作はOSAに共通している。全てではないがかなりの数の観察されたOSA患者は体重過剰であり、OSAはメタボリックシンドロームとしばしば共存すると記載されていた。OSAは増加したインスリン抵抗、糖尿病、肥満、脂質代謝の変化、及び増加した血小板凝集性と関連付けられていた。かかる症状及び合併症は重症な事例に限らず、部分的OSAの場合、及び日中の極度の眠気の明らかな印しがないOSA患者にも観察される。
【0006】
成人集団のOSAの患者数は、症状に適用される臨床的労働遮断評価(cut-off values)に依存する。疫学的研究は、5又はそれ以上の無呼吸−呼吸低下指数(睡眠1時間当たりの無呼吸回数)として定義されるOSAは、就労成人男性の24%及び成人女性の9%に起きることを示唆する。進んだ日中の症状(OSAS)と組合わさったOSAの患者数は男性に4%、そして女性に2%の割合で観察された。明確な睡眠関連呼吸妨害により誘発される少ない日中の症状の患者数は知られていない。しかしながら、習慣的いびきは成人集団の15−25%と報告された共通の現象である。OSAの完全な且つ詳細な病態生理学はまだ充分に明らかにされていない。
【0007】
アルコール依存症は睡眠時無呼吸を進展させる危険性が大きいようである。更に、中ないし高量の消費アルコールは、それに続く睡眠時間中に空気通路を狭め、そうでなければOSAの徴候を示さない人でさえも無呼吸のエピソードを引き起こすことがある。アルコールの呼吸制御メカニズムに対する一般的抑制効果は無呼吸の持続期間を増加させ得る。
【0008】
OSAを治療又は予防するための主な形態には、減量、上気道の手術、口腔内下顎向上(advancement)器具及び正の気道圧(PAP)を用いた長期の治療が含まれる。PAP治療は、気道崩壊に対向して機械的気道添え木(splint)を生成させることにより手術する。この方法は技術的に効果的であるが、低い耐性と気道粘膜からの頻繁な副作用により長期の承諾が少ないことにより妨げられる。手術及び口腔内下顎向上(advancement)器具は、均一に有効なわけではない。特に手術は、初めは優れた治療結果となった場合でも症状のかなりの再発を伴った。様々な形態の薬理学的治療、例えばアセタゾールアミド、及び他の炭酸脱水酵素阻害剤、三環性抗鬱剤、テオフィリン、プロゲステロン、セロトニン性神経伝達に影響を及ぼす薬剤、コリンエステラーゼ阻害剤、ゾニサミド(zonisamide)及びトピラメート(topiramate)が使用されたが、まだ広い臨床的使用に至らない。
【0009】
このように、OSA及びCSA、そしてまた混合起源の無呼吸を治療又は予防するための改良方法に対する要求がある。特に、それらの薬理学的治療は、多くが不十分な救済を与えるのみでありそしていくつかは患者に煩わしい、現在使用されている侵攻的又は非侵攻的方法よりも明確な利益を与えるであろう。
【0010】
カルシウムアカンプロセートが特許文献1に開示されている。特許文献2では、それは遅発性ジスキネジー及びその他の運動障害の治療に提案されている。カルシウムアカンプロセートは中枢神経系(CNS)中でGABAの産生を向上させる。アカンプロセートの正確な作用態様は不完全に知られているだけであるが、該化合物はNMDA−受容体複合体に特異的に結合し、CNSグルタメート作用を調節する。特許文献3でアカンプロセートは薬物乱用の依存症の治療及び薬物乱用依存症に伴う行動の修正用に提案された。カルシウムアカンプロセートはアルコール依存症の治療に有効である(特許文献4)。
【特許文献1】米国特許第4,355,043号
【特許文献2】米国特許第5,952,389号
【特許文献3】米国特許第6,890,951号
【特許文献4】米国特許第6,323,239号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、当業界で知られた方法の欠点の少なくともいくつかを減少及び/又は除く、いびき、睡眠時無呼吸、及び睡眠時呼吸障害の他の形態を治療する方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、本発明の方法を実施するための手段を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、患者におけるOSAの存在を検出する方法、及び該方法に使用するための手段を提供することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、以下の本発明の簡単な記載、多くのその好ましい態様、及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によると、OSA、CSA及び/又は混合した起源の無呼吸を治療又は予防する方法であって、アセチルホモタウリン(3−アセトアミド−1−プロパンスルホン酸)の薬学的許容塩、特にカルシウム塩(カルシウムアカンプロセート)、の薬理学的有効量を、治療又は予防を必要とする患者に投与することを含む上記の方法が提供され、但し、粘膜のような気道の外部機構的妨害物により引き起こされた睡眠時呼吸障害を除く。カルシウム塩に加えて、アセチルホモタウリンの薬学的許容塩には、ナトリウム塩、カリウム塩、及びマグネシウム塩が含まれる。
【0016】
アセチルホモタウリン又はその塩、特にカルシウムアカンプロセート、は以前はいびき、OSA、CSA又は混合した起源の無呼吸の治療用に考えられなかった。
【0017】
アセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の薬理学的有効量は、15分から12時間の1期間の睡眠の実質的部分、例えば該期間の少なくとも20%、又は80%以上、の間、いびき、OSA、CSA又は混合した起源の無呼吸の徴候を除く又は実質的に減少させる量である。
【0018】
本発明のアセチルホモタウリンの塩、特にカルシウムアカンプロセート、は種々の経路で投与することができる。最も好ましい経路は経口投与である。この目的で、該塩の薬理学的有効量を、薬学的に許容される担体を含む錠剤、トローチ剤、カプセル又は類似の投与形態に含ませる。特に好ましいのは口の粘膜を通して摂取するように設計された経口用製剤、例えば舌下製剤である。同じく好ましいのは経皮投与である。カルシウムアカンプロセートの経皮供給用組成物は、例えば米国2004/0192683A1に開示され、それをそこで引用された文献を含めて本願に参照用に含める。経皮調合剤は簡便さ及び患者の快適さの見地から特に有利である。それは例えば経皮パッチの形態を取ることができる。
【0019】
カルシウムアカンプロセートの経口用組成物は、例えばスエーデンで登録商標Campralでマークされる。経口投与用の更なる製剤の調製に、Pharmaceutical Dosage Form:Tablets,Vol.1-3,HA Lieberman外、Eds.Marcel Dekker,New York and Basel,1989-1990を参照されたい。これを本願に参照用に含める。特に第7章(Special Tablets, JW Conine及びMJ Pikal著)、第8章(Chewable
Tablets, RW Mendes,OA Anaebonam及びJB Daruwala著)、及び第9章(Medicated Lozenges;D Peters著)を特別に参照されたい。
【0020】
睡眠時呼吸障害の治療のための経口投与における本発明のアセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の薬理学的有効量は、使用した該塩を含む特定の薬学的組成物、投与経路、薬学的組成物の放出プロフィール、病気の重症度、個々の薬物動態学的及び/又は薬力学的性質、並びに患者の状態により変化するであろう。例えば、本発明のアセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の成人、他の点では健康な人への経口投与用の用量範囲は24時間当たり500〜3000mgであろう;1000〜2000mgがOSAにおける経口投与用に使用される通常の範囲と予想される。適当な用量範囲は通常の実験における滴定により狭めることができる。アカンプロセートの血漿中の半減期は、投与量、投与経路、及び投与スキームにより約15〜30時間である。半減期は腎臓機能障害のある対象では延長される。
【0021】
上記の本発明の化合物の投与方法に加えて、非経口、鼻内及び直腸投与、並びに吸入による投与も有用であることができる。
【0022】
本発明のアセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の投与のタイミングは、使用した調合剤及び/又は投与経路によるであろう。大多数の場合、該化合物は長期治療投薬計画として投与され、これにより薬物動態学的定常状態に達するであろう。経口又は非経口投与用の投薬もまた特定の睡眠期間に直接関係して、例えば睡眠の予想される開始前の30分から2時間に与え得る。
【0023】
本発明の有利な側面によると、本発明のアセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、は一つの同じ薬学的製剤中で、いびき、OSA又はCSAの治療に有効な他の化合物、と組み合わられる。この他の化合物は、体重過剰又は肥満の治療に使用される薬剤(例えばシブトラミン(sibutramine)、トピラメート(topiramate)、ゾニサミド(zonisamide)、オーリステート(orlistate)、リモナバント(rimonabant)、アセタゾールアミド、及び他の炭酸脱水酵素阻害剤、セロトニン性神経伝達に影響を及ぼす薬剤、三環性抗鬱剤、テオフィリン、プロゲステロン及びコリンエステラーゼ阻害剤により例示されるが、これらに限定されない。この他の化合物は、2種又はそれ以上の成分の組み合わせの相加及び/又は相互作用の性質により、改良された効果を与えることになる。
【0024】
本発明の好ましい側面によると、本発明のアセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、はいびき、睡眠時無呼吸又は睡眠時呼吸障害の他の形態に関連する睡眠障害を診断して他のタイプの睡眠障害から分離するために使用される。本発明の診断方法は、OSAが疑われる人に該塩の薬理学的有効量を睡眠前又は睡眠時に増加した量で投与することを含む。薬理学的有効量は、薬理学的効果の滴定に備えるために、各々が薬理学的に有効でない用量の複数個から成ることができる。かかる投与後の睡眠時呼吸障害の重症度及び/又は睡眠時呼吸障害の事象の回数の減少、又は日中の眠気の減少及び/又は覚醒の増加が観察されたことは、閉塞性睡眠時無呼吸の存在を示す。
【0025】
本発明を、好ましいが限定的でない態様を参照して更に詳細に説明する。
【実施例】
【0026】
実施例1:カルシウムアカンプロセートを用いた繰り返し投与の研究
繰り返しカルシウムアカンプロセート投与の研究をBMIが32.2の52歳の男性患者に行った。この患者は今回の投薬期間に先立つ3カ月の間、アルコールを全く消費しなかった。該患者は中程度のOSAを患っていた(前の臨床的8−チャンネル一夜監視研究の間、35を越えるAH指数により決定)。中枢性無呼吸からの寄与は低く、5%の閉塞性事象から成る。ベースライン睡眠ポリグラフ計記録(標準睡眠モンタージュ、鼻圧記録)をベースラインで行い、そしてカルシウムアカンプロセート療法を1日3回333mgの経口投与から始め(Campral(登録商標)錠剤)、2週間後に1日3回を333mgの2倍に増加させた。重要なパラメータ(指数)を最初の投薬時及び3週間の毎日の投薬後に記録した(表)。
【0027】
【表1】

略語:BMI(肥満度指数、kg/m2)、AI(無呼吸指数、睡眠1時間当たりの閉塞性無呼吸事象の回数)、HI(呼吸低下指数、睡眠1時間当たりの閉塞性呼吸低下事象の回数)、AHI(無呼吸/呼吸低下指数、睡眠1時間当たりの閉塞性無呼吸/呼吸低下事象の回数)、CSAI(中枢性睡眠時無呼吸指数、睡眠1時間当たりの中枢性無呼吸事象の回数)、MinSat(睡眠期間中に記録された最低酸素飽和値)、Sat<90/時(90%未満の酸素飽和度を有する睡眠1時間当たりの無呼吸/呼吸低下エピソードの回数)。
【0028】
中枢性事象及び混合事象の回数は少なく、閉塞性事象の回数に比例して減少したように見えた。睡眠ポリグラフ計で記録された睡眠変数は組織的に影響を及ぼされなかった。カルシウムアカンプロセートの投与後、全睡眠時間の臨床的に意義のある変化はなかった。ノン−REM段階1+2及び徐波睡眠、並びにREM睡眠の相対的割合は変化しないままであった。1週間後にはすでに、患者は自発的に日中の眠気が減少したことを報告した。更に、患者は、投薬の導入の初期に起きたいびきが著しく減少したことを報告した。該研究では著しい副作用は見られなかった。
【0029】
これらの所見は、睡眠時無呼吸におけるカルシウムアカンプロセートの強力な無呼吸低減効果、即ち、閉塞性換気障害を包含し、そして中枢性事象を包含するように見える効果、を実証する。更に、睡眠時無呼吸に対する有益な効果は研究期間全体にわたって維持されたようであった。該効果がBMIの変化によるものではないことは明らかであった。
【0030】
実施例2:カルシウムアカンプロセート及び体重減少剤を用いた繰り返し投薬、複数回投薬の研究
開始時に、周期的アルコール依存症の前歴がある63歳の男性患者は33.2のBMIを有しそして閉塞性睡眠時無呼吸を示す臨床的サイン及び症候を有していた。開始時に行った睡眠ポリグラフ調査(調査1)はAHIが30であることを示した。該患者は最近シブトラミン(Reductil(登録商標)カプセル、1日1回15mg)を減量少のために始めた。追跡睡眠調査(調査2)を126日後の患者が31.8のBMIを示した時に行った。この機会でのAHIは19であった。カルシウムアカンプロセート療法を1日3回、333mg経口(Campral(登録商標)錠剤)で始め、2週間後に1日3回、333mgの2倍に増量した。4週間のこの治療期間の終わりに(調査3)、BMIは調査2と比べて僅かだけ変化したが(31.6)、AHIは9に減少した。
【0031】
【表2】

略語:BMI(肥満度指数、kg/m2)、AHI(無呼吸/呼吸低下指数、睡眠1時間当たりの閉塞性無呼吸/呼吸低下事象の回数)、”−”は行わなかった又は得られなかったことを示す。“x”は投薬を示す。
【0032】
これらの所見は、睡眠時無呼吸を患う患者においてカルシウムアカンプロセートの強力な無呼吸減少効果を確認する。注目すべきは、この療法は減量用に使用される薬剤と組み合わせてもよく、そしてカルシウムアカンプロセートの効果は体重減少剤で得られる効果と比べて相加的であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
いびき、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)及び/又は中枢性睡眠時無呼吸(CSA)を治療又は予防する方法であって、アセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の薬理学的有効量を、治療又は予防を必要とする患者に投与することを含み、但し、粘液のような気道の外部機構的妨害物により引き起こされたいびき、睡眠時無呼吸及び睡眠時呼吸障害の治療又は予防を除く、上記の方法。
【請求項2】
上記薬理学的有効量が1回の睡眠期間の実質的部分の間に有効である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
上記実質的部分が上記睡眠期間の20%以上である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
上記実質的部分が上記睡眠期間の80%以上である、請求項2記載の方法。
【請求項5】
上記1回の睡眠期間が30分から12時間である、請求項2ないし4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
投与が経口である、請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
投与が舌下である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
投与が局部的である、請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
投与が首及び胸の前部に限られる、請求項6記載の方法。
【請求項10】
治療的有効用量が持続放出用の組成物から1時間ないし12時間以上に及ぶ期間にわたって放出される、請求項6記載の方法。
【請求項11】
上記治療的有効用量の50%から100%が投与から3時間の期間内に放出される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
上記治療的有効用量の80%から100%が投与から5時間の期間内に放出される、請求項1記載の方法。
【請求項13】
上記治療的有効用量が100〜4000mgである、請求項10記載の方法。
【請求項14】
いびき、OSA及び/又はCSAを治療又は予防するための医薬の製造への、アセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、の使用であって、但し、粘液のような気道の外部機構的妨害物により引き起こされたいびき、睡眠時無呼吸又は睡眠時呼吸障害の予防又は治療を除く、上記の使用。
【請求項15】
上記医薬が経口投与用である、請求項14記載の使用。
【請求項16】
上記医薬が、投与から3時間以内に該塩の50%から100%を放出するように設計された持続放出用の経口薬学的組成物を含む、請求項14又は15記載の使用。
【請求項17】
上記医薬が、投与から5時間以内にカルシウムアカンプロセートの80%から100%を放出するように設計されている、請求項14又は15記載の使用。
【請求項18】
上記医薬が経皮投与用に設計されている、請求項14ないし17のいずれか1項記載の使用。
【請求項19】
上記医薬が経粘膜投与用に設計されている、請求項14ないし17のいずれか1項記載の使用。
【請求項20】
上記医薬が舌下投与用組成物を含む、請求項14ないし17のいずれか1項記載の使用。
【請求項21】
上記舌下投与用組成物がその粉末状成分の直接圧縮により調製される、請求項20記載の使用。
【請求項22】
いびき、OSA及び/又はCSAの治療において治療上有効な量のアチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、及び経皮又は経粘膜投与用に薬学的に許容される担体を含み、但し、粘液のような気道の外部機構的妨害物により引き起こされたいびき、睡眠時無呼吸及び睡眠時呼吸障害の治療を除く、保護用パッチ。
【請求項23】
睡眠時呼吸障害の診断用の診断器具、キット又は組成物の製造のための、アセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセートの使用。
【請求項24】
アセチルホモタウリンの薬学的許容塩、特にカルシウムアカンプロセート、及びいびき、OSA及び/又はCSAの作用を緩和することができる薬剤を、いびき、OSA及び/又はCSAの治療に有効な組み合わせた量で含む、薬学的組成物。
【請求項25】
上記薬剤がシブトラミン、トピラメート、ゾニサミド、オリステート、リモナバント又は他の抗肥満薬、アセタゾールアミド及び他の炭酸脱水酵素阻害剤、セロトニン性神経伝達に影響を及ぼす薬剤、三環性抗鬱剤、テオフィリン、プロゲステロン及びコリンエステラーゼ阻害剤から選ばれる、請求項24記載の組成物。

【公表番号】特表2009−508854(P2009−508854A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531047(P2008−531047)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【国際出願番号】PCT/SE2006/001010
【国際公開番号】WO2007/032720
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(508078673)セリューサイエンス アーベー (1)
【Fターム(参考)】