説明

知識情報管理および知識情報管理方法

【課題】複数の知識情報のそれぞれの関連付けを高い精度で迅速に行うことができる知識情報管理装置10を提供する。
【解決手段】本発明の知識情報管理装置10は、既存知識格納部100に登録されているそれぞれの知識情報のIDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報を示す情報および当該知識情報に関連する下位階層の知識情報を示す情報の少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報のそれぞれについて、当該知識情報の各項目を予め定められた重み情報と共に出力し、新たに追加される新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを予め定められた重み情報と共に出力し、出力された情報に基づいて、新規知識に対する類似度を、既存知識格納部100に登録されている知識情報毎に算出して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクトの価値やプロジェクトの有益性を評価するための評価方法として、一般的に、財務(有益資本)評価と非財務(知的資本)評価とがある。特に非財務評価については、従来、経験や勘、またはチェックリスト等を使った定性的な評価が行われていた。また、評価対象のデータの構造が木構造によって表されたデータベースを用いて、非財務評価を定量的に評価する場合がある。評価対象をプロジェクトによって獲得できる知識情報としたとき、各知識情報と他の知識情報との関連を考慮して木構造の知識情報のデータベースを作成するには、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている方法がある。
【0003】
特許文献1には、辞書などから知識情報データベースを作成する方法として、1つのタイトルに対してその説明文の中から定義語や関連語を抽出して知識情報として関連付けるというように、1つの上位知識を決定し、そこに複数の知識情報が関連付けられる技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、製品設計業務において、製品設計などの手順に応じた必要ドキュメントから知識情報データベースを作成する方法として、設計仕様、構成部品、設計項目の関係を選択的に定義したデータベースにドキュメントなどの知識情報を関連付けるというように、あらかじめ決められた階層構造の項目のいずれかに知識情報を関連付ける技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−341976号公報
【特許文献2】特開2004−362558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、知識情報データベースを構造的に作成する場合、これから登録しようとする新規の知識情報は、既にデータベースに登録されている既存の知識情報の中で、もっとも関連性が高いものに関連付けられて登録される必要がある。しかし、既に膨大な数の既存の知識情報がデータベース内に登録されている場合には、膨大な数の既存の知識情報の中から、新規の知識情報と関連性の高いものを特定することは困難な場合が多い。
【0007】
また、新規の知識情報との関連性が高いか否かの判断は、当該知識情報データベースを作成するオペレータの主観によって行われる場合があり、オペレータの知識等の違いによって知識情報データベースの構造が異なる場合があった。そのため、作成された知識情報データベースの構造によって、プロジェクト評価の精度が異なる場合があった。
【0008】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、複数の知識情報のそれぞれの関連付けを高い精度で迅速に行うことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の知識情報管理装置は、データベースに既に登録されているそれぞれの知識情報のIDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報を示す情報および当該知識情報に関連する下位階層の知識情報を示す情報の少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報のそれぞれについて、当該知識情報の各項目を予め定められた重み情報と共に出力し、新たに追加される新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを予め定められた重み情報と共に出力し、出力された情報に基づいて、新規知識に対する類似度を、データベースに既に登録されている知識情報毎に算出して出力する。
【0010】
例えば、本発明の第1の態様は、階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置であって、それぞれの知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベースと、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段と、知識情報データベースおよび既存知識重み情報格納手段を参照して、知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力手段と、新たに知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段と、新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力手段と、入力手段によって受け付けられた新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を新規知識重み情報格納手段から抽出し、新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力手段と、既存知識重み情報出力手段および新規知識重み情報出力手段から出力された情報に基づいて、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報について、入力手段によって受け付けられた新規知識に対する類似度を算出する類似度算出手段と、類似度算出手段によって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示手段とを備えることを特徴とする知識情報管理装置を提供する。
【0011】
また、本発明の第2の態様は、階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置の知識情報管理方法であって、知識情報管理装置は、それぞれの知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベースと、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段と、新たに知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段とを備え、知識情報データベースおよび既存知識重み情報格納手段を参照して、知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力ステップと、新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力ステップと、入力ステップにおいて受け付けた新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を新規知識重み情報格納手段から抽出し、新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力ステップと、既存知識重み情報出力ステップおよび新規知識重み情報出力ステップにおいて出力した情報に基づいて、入力ステップにおいて受け付けた新規知識に対する、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報の類似度を算出する類似度算出ステップと、類似度算出ステップによって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示ステップとを実行することを特徴とする知識情報管理方法を提供する。
【0012】
また、本発明の第3の態様は、階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置を制御するプログラムであって、知識情報管理装置を、それぞれの知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベース、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段、知識情報データベースおよび既存知識重み情報格納手段を参照して、知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力手段、新たに知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段、新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力手段、入力手段によって受け付けられた前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を新規知識重み情報格納手段から抽出し、新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力手段、既存知識重み情報出力手段および新規知識重み情報出力手段から出力された情報に基づいて、知識情報データベース内のそれぞれの知識情報について、入力手段によって受け付けられた新規知識に対する類似度を算出する類似度算出手段、および類似度算出手段によって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示手段として機能させることを特徴とするプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の知識情報管理装置によれば、複数の知識情報のそれぞれの関連付けを高い精度で迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る知識情報管理装置10の構成を例示するブロック図である。知識情報管理装置10は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、新規知識重み情報格納部104、登録部105、表示部106、入力部107、既存知識重み情報出力部108、新規知識重み情報出力部109、既存知識重み情報格納部110、既存知識重み情報保持部111、新規知識重み情報保持部112、類似度算出部113、および類似度情報保持部114を備える。
【0016】
類義語格納部101は、一般的な類義語辞書と同様の構成であり、例えば図2に示すように、見出し語1011および当該見出し語1011に対応する類義語1012を、類義語ID1010に対応付けて予め格納している。図2には、1つの見出し語に対して1つの類義語が対応付けられている例が示されているが、1つの見出し語に対して複数の類義語が対応付けられていてもよい。
【0017】
階層情報格納部102は、例えば図3に示すように、階層の内容を示す階層情報1021を、それぞれの階層を識別する階層レベル1020に対応付けて予め格納している。階層の分け方は、当業者であれば、それぞれの知識情報がいずれの階層に該当するかを一意に決定することができるように分けられているので、当業者であれば、誰が知識情報に階層情報を割り当てても同一の結果が得られる。
【0018】
カテゴリ情報格納部103は、例えば図4に示すように、カテゴリの内容を示すカテゴリ情報1031を、それぞれのカテゴリを識別するカテゴリID1030に対応付けて予め格納している。カテゴリの分け方は、当業者であれば、それぞれの知識情報がいずれのカテゴリ情報に該当するかを一意に決定することができるように分けられているので、当業者であれば、誰が知識情報にカテゴリ情報を割り当てても同一の結果が得られる。
【0019】
既存知識格納部100は、既に登録されている知識情報である既存知識を格納しており、例えば図5に示すように、対象となる知識情報を識別する知識ID1000に対応付けて、対象となる知識情報の名称を示す知識名称1001、関連する上位階層の知識情報である上位知識の知識IDを示す上位ID1002、関連する下位階層の知識情報である下位知識の知識IDを示す下位ID1003、対象となる知識情報の階層レベル1004、対象となる知識情報のカテゴリID1005、および対象となる知識情報の類義語ID1006を格納する。
【0020】
図5に示す例では、既存知識格納部100には8つの知識情報が既存知識として格納されており、それらは、例えば図6に示すような関係を有する。図6において、例えば、「設計」の既存知識20bの上位知識は「配管」の既存知識20aであり、「設計」の既存知識20bの下位知識は「計画」の既存知識20dおよび「図面」の既存知識20eである。
【0021】
既存知識格納部100内のそれぞれの既存知識は、1つ以上の他の既存知識と関連性を有しており、上位IDまたは下位IDの少なくともいずれか一方に、他の既存知識の知識IDを有する。本実施形態において、それぞれの既存知識は、1つ以上の上位知識、1つ以上の下位知識、またはその両方と関連性を持たせることが可能であり、複数の既存知識は束構造を形成している。また、既存知識格納部100内のそれぞれの既存知識は、自身よりも上位階層または下位階層の他の既存知識との間で関連性を有することができ、自身と同階層の他の既存知識との間で関連性を有することはできない。
【0022】
また、それぞれの既存知識は、当該既存知識の1つ以上上位または下位の階層の他の既存知識との間で関連性を有することができる。例えば図6において、階層レベルが1(プロジェクト)の「配管」に対応する既存知識20aは、階層レベルが3(作業)の「図面」に対応する既存知識20eに上位知識として関連付けられることができる。なお、それぞれの既存知識は、上位知識として自身よりも下位階層の他の既存知識と関連付けられたり、下位知識として自身よりも上位階層の他の既存知識と関連付けられることはできない。また、他の形態として、既存知識格納部100内のそれぞれの既存知識は、図5に示した情報以外の情報を有していてもよい。
【0023】
既存知識重み情報格納部110は、例えば図7に示すように、対象となる既存知識に関する情報、当該既存知識の上位知識に関する情報、および当該既存知識の下位知識に関する情報の項目1100毎に、重み情報1101を予め格納している。対象となる既存知識に関する情報には、当該既存知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報の各項目が含まれる。対象となる既存知識の上位知識に関する情報には、当該上位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報の各項目が含まれる。対象となる既存知識の下位知識に関する情報には、当該下位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報の各項目が含まれる。
【0024】
既存知識重み情報格納部110内に設けられる各項目は、類似度の算出に用いられる項目である。重み情報は、後述する類似度の算出処理において、対応する項目の類似度を、対象となる既存知識の類似度に反映させる度合いを示している。
【0025】
既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100内の既存知識毎に、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、既存知識重み情報格納部110に含まれる項目毎に文字列と重み情報からなる類似度算出用データを複数生成し、生成した類似度算出用データを、対象となる既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111へ出力する。既存知識重み情報保持部111は、例えば図8に示すように、上位知識1111、対象知識1112、および下位知識1113毎の類似度算出用データを、知識ID1110に対応付けて保持する。
【0026】
ここで、既存知識重み情報出力部108が、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、類似度算出用データを出力する過程についてさらに詳しく説明する。
【0027】
まず、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100を参照して、既存知識を1つ選択する。そして、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識の名称を既存知識格納部100から取得し、取得した知識名称に対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得した知識名称と対応する重み情報とから類似度算出用データを1つ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0028】
次に、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識の類義語を既存知識格納部100および類義語格納部101を参照して取得し、取得した類義語に対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得した類義語と対応する重み情報とから類似度算出用データを1つ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0029】
次に、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識の階層情報を既存知識格納部100および階層情報格納部102を参照して取得し、取得した階層情報に対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得した階層情報と対応する重み情報とから類似度算出用データを1つ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0030】
次に、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識のカテゴリ情報を既存知識格納部100およびカテゴリ情報格納部103を参照して取得し、取得したカテゴリ情報に対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得したカテゴリ情報と対応する重み情報とから類似度算出用データを1つ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0031】
次に、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識の上位知識がある場合には、選択した既存知識における類似度算出用データ生成処理と同様に、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該上位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0032】
次に、既存知識重み情報出力部108は、選択した既存知識の下位知識がある場合には、選択した既存知識における類似度算出用データ生成処理と同様に、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該下位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する。
【0033】
なお、本実施形態において、既存知識重み情報格納部110内に格納される情報は、知識情報を追加したり編集したりするオペレータではなく、知識情報データベースの構成を設計する、高度な知識を有する知識情報管理装置10の管理者等によって予め設定される。また、既存知識重み情報格納部110内の重み情報に、対応する情報を類似度の算出に用いない旨を示す値(本例では0)が格納されている場合、既存知識重み情報出力部108は、対応する項目の類似度算出用データを出力しない。
【0034】
また、対象となる既存知識が複数の上位知識に関連付けられている場合、既存知識重み情報出力部108は、上位知識の各項目に対する重み情報として既存知識重み情報格納部110内に格納されている重み情報を、複数の上位知識のそれぞれに対して共通に使用する。同様に、対象となる既存知識が複数の下位知識に関連付けられている場合、既存知識重み情報出力部108は、下位知識の各項目に対する重み情報として既存知識重み情報格納部110内に格納されている重み情報を、複数の下位知識のそれぞれに対して共通に使用する。
【0035】
また、図7に示した例において、既存知識重み情報格納部110は、対象となる既存知識に対して、当該既存知識に直接関連付けられている上位層または下位階層の既存知識に関する重み情報を格納しているが、他の形態として、既存知識重み情報格納部110は、対象となる既存知識に対して、1つ以上の既存知識を介して関連付けられている上位層または下位階層の既存知識に対しても重み情報を適用する旨を格納するようにしてもよい。
【0036】
例えば、既存知識重み情報格納部110内に2レベルまでの上位知識を重み情報の出力対象とする旨が格納されている場合、図6に示した例において、既存知識重み情報出力部108は、「設計」に加えて「配管」の既存知識20aについても、「図面」に対する上位知識として類似度算出用データを生成して出力する。この場合、「配管」の既存知識20aには、「設計」の既存知識20bに対して適用される重み情報と同一の重み情報が適用される。
【0037】
また、他の形態として、既存知識重み情報格納部110は、知識名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報以外の既存知識格納部100内に格納されている情報に対応する重み情報を格納するようにしてもよい。
【0038】
新規知識重み情報格納部104は、例えば図9に示すように、新たに既存知識格納部100に追加する知識情報である新規知識に関して、類似度の算出に用いられる項目1040を、類似度に反映させる度合いを示す重み情報1041に対応付けて予め格納している。新規知識重み情報格納部104内の情報は、既存知識重み情報格納部110の場合と同様に、知識情報を操作するオペレータではなく、知識情報データベースの構成を設計する、高度な知識を有する知識情報管理装置10の管理者等によって予め設定されている。なお、以下では、例えば図10に示すように、知識名称が「管理」、階層レベルが4(技術)、カテゴリ情報が1(原子力発電プラント)、類義語IDが5(マネジメント)である新規知識を、既存知識格納部100に追加する場合について説明する。
【0039】
入力部107は、キーボードやマウス等の入力装置を介して、図10に示した新規知識30の知識名称31、階層レベル32、カテゴリID33、および類義語ID34を受け付け、受け付けた情報を新規知識重み情報出力部109に送る。新規知識重み情報出力部109は、入力部107を介して受け付けた新規知識に基づいて類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および新規知識重み情報格納部104を参照し、新規知識重み情報格納部104に含まれる項目毎に文字列と重み情報からなる類似度算出用データを1つ以上生成し、生成した類似度算出用データを新規知識重み情報保持部112へ出力する。新規知識重み情報保持部112は、例えば図11に示すように、知識名称1120、類義語1121、階層情報1122、およびカテゴリ情報1123毎に、新規知識の類似度算出用データを保持する。
【0040】
類似度算出部113は、新規知識重み情報保持部112に格納されている新規知識の類似度算出用データと、既存知識重み情報保持部111に格納されているそれぞれの既存知識の類似度算出用データとを用いて、それぞれの既存知識の、新規知識に対する類似度を算出する。類似度算出部113は、例えば特開2003−281186号公報等に開示されている公知の類似度算出アルゴリズムを用いて、新規知識重み情報保持部112に格納されている全ての類似度算出用データと、類似度算出対象の既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111内に格納されている全ての類似度算出用データとから、対象となる既存知識の、新規知識に対する類似度を算出する。
【0041】
そして、類似度算出部113は、例えば図12に示すように、算出した類似度1141を、当該類似度1141の算出対象の既存知識の知識ID1140に対応付けて類似度情報保持部114に格納する。表示部106は、類似度情報保持部114を参照して、例えば図13に示すような表示画面40をLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置に表示する。表示画面40には、既存知識表示領域400、新規知識表示領域401、および類似度表示領域405が含まれる。
【0042】
表示部106は、既存知識格納部100および類似度情報保持部114を参照して、それぞれの既存知識の知識名称403を、当該既存知識の類似度402と共に、既存知識表示領域400に表示する。また、表示部106は、類似度情報保持部114内の知識IDに基づいて既存知識格納部100を参照し、同一の階層情報を有する既存知識を既存知識表示領域400の横方向について同一の位置に表示すると共に、関連性を有する複数の既存知識の間に接続線を描画する。これにより、新規知識を追加するオペレータは、複数の既存知識の関係を視覚的に認識することができる。また、表示部106は、新規知識表示領域401に新規知識の知識名称404を表示する。
【0043】
また、表示部106は、既存知識格納部100および類似度情報保持部114を参照して、類似度の高い順に割り当てた順位406に対応付けて、類似度の高い順に、知識ID407、知識名称408、および類似度409を類似度表示領域405に表示する。また、表示部106は、類似度表示領域405において、それぞれの既存知識に関する情報に対応付けて、新規知識をいずれの既存知識に関連付けるかを選択するための選択欄410を表示する。
【0044】
新規知識を追加するオペレータが、マウス等の入力装置を用いて、いずれかの既存知識に関する情報に対応する選択欄410を選択し、ボタン411をクリックするか、あるいは、新規知識表示領域401内の知識名称404を、マウス等の入力装置を用いて、既存知識表示領域400内のいずれかの知識名称403上にドラック&ドロップを行うと、登録部105は、新規知識を、選択された既存知識に関連付けて既存知識格納部100に登録する。新規知識を追加した後の既存知識格納部100内のデータは、例えば図14に示すようになる。
【0045】
より詳細には、登録部105は、既存知識格納部100内の既存知識に割り当てられていない知識IDを新規知識に割り当てて、選択された既存知識の階層情報と新規知識の階層情報とを比較する。新規知識の方が上位階層である場合には、登録部105は、選択された既存知識の上位IDに新規知識の知識IDを追加すると共に、新規知識の下位IDに当該選択された既存知識の知識IDを追加する。新規知識の方が下位階層である場合には、登録部105は、選択された既存知識の下位IDに新規知識の知識IDを追加すると共に、新規知識の上位IDに当該選択された既存知識の知識IDを追加する。なお、新規知識の階層情報と選択された既存知識の階層情報とが同一の階層を示している場合には、登録部105は、表示部106を介して、エラーを通知して、既存知識を再度選択するよう促すメッセージを表示する。
【0046】
なお、本実施形態において、類似度算出部113は、類似度を、例えば0から999までの間で表す。また、他の形態として、類似度算出部113は、類似度を0から998までの間で表し、既存知識の名称と新規知識の名称とが同一の場合に、類似度として999を出力するようにしてもよい。これにより、新規知識と同一の名称の既存知識を発見することができ、同一名称の知識情報を二重に登録してしまうことを防止することができると共に、実際は異なる知識情報であるにもかかわらず同一の名称で登録してしまうことを防止することができる。
【0047】
図15は、知識情報管理装置10の機能を実現する情報処理装置50の構成を例示するハードウェア構成図である。情報処理装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、ROM(Read Only Memory)53、HDD(Hard Disk Drive)54、通信インターフェイス55、入出力インターフェイス56、およびメディアインターフェイス57を備える。
【0048】
CPU51は、ROM53およびHDD54に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM53は、情報処理装置50の起動時にCPU51が実行するブートプログラムや、情報処理装置50のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0049】
HDD54は、CPU51が実行するプログラムおよびCPU51が使用するデータ等を格納する。通信インターフェイス55は、通信ネットワークを介して他の機器からデータを受信してCPU51へ送ると共に、CPU51が生成したデータを、通信ネットワークを介して他の機器へ送信する。
【0050】
CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、キーボードやマウス、LCD等の入出力装置を制御する。CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、キーボードやマウス等からデータを取得する。また、CPU51は、生成したデータを、入出力インターフェイス56を介してLCD等へ出力する。
【0051】
メディアインターフェイス57は、記録媒体58に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM52に提供する。RAM52を介してCPU51に提供されるプログラムは、記録媒体58に格納されている。当該プログラムは、記録媒体58から読み出されて、RAM52を介して情報処理装置50にインストールされ、CPU51によって実行される。
【0052】
HDD54には、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、新規知識重み情報格納部104、既存知識重み情報格納部110、既存知識重み情報保持部111、新規知識重み情報保持部112、および類似度情報保持部114内のデータが格納される。情報処理装置50にインストールされて実行されるプログラムは、情報処理装置50を、登録部105、表示部106、入力部107、108、新規知識重み情報出力部109、および類似度算出部113として機能させる。
【0053】
記録媒体58は、例えばDVD、PD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。情報処理装置50は、これらのプログラムを、記録媒体58から読み取って実行するが、他の例として、他の機器から、通信ネットワークを介して、これらのプログラムを取得してもよい。なお、知識情報管理装置10は、複数台の新規知識30を用いて実現されていてもよい。
【0054】
図16は、知識情報管理装置10によって実行される知識情報管理処理を例示するフローチャートである。例えば電源が投入される等の所定のタイミングで、知識情報管理装置10は、本フローチャートに示す知識情報管理処理を開始する。
【0055】
まず、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100内の既存知識毎に、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、既存知識重み情報格納部110に含まれる項目毎の類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを、対象となる既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111へ出力する既存知識重み情報出力処理を実行する(S300)。
【0056】
そして、新規知識重み情報出力部109は、入力部107を介して新規知識が入力されたか否かを判定する(S320)。新規知識が入力されていない場合(S320:No)、新規知識重み情報出力部109は、新規知識が入力されるまでステップS320を繰り返す。新規知識が入力された場合(S320:Yes)、新規知識重み情報出力部109は、入力部107を介して入力された新規知識に基づいて類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および新規知識重み情報格納部104を参照し、新規知識重み情報格納部104に含まれる項目毎の類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを新規知識重み情報保持部112へ出力する(S321)。
【0057】
次に、類似度算出部113は、新規知識重み情報保持部112に格納されている新規知識の類似度算出用データと、既存知識重み情報保持部111に格納されているそれぞれの既存知識の類似度算出用データとを用いて、それぞれの既存知識の、新規知識に対する類似度を算出し、算出した類似度を算出対象の既存知識の知識IDに対応付けて類似度情報保持部114に格納する(S322)。表示部106は、既存知識格納部100および類似度情報保持部114を参照して、それぞれの既存知識を、類似度の高い順に表示装置に表示する(S323)。
【0058】
次に、登録部105は、新規知識を追加するオペレータによって選択された既存知識と新規知識とを関連付けて、新規知識を既存知識格納部100に登録する登録処理を実行する(S330)。そして、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100内の変更のあった既存知識について、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、既存知識重み情報格納部110に含まれる項目毎の類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを、対象となる既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111へ出力する重み情報再出力処理を実行し(S340)、新規知識重み情報出力部109は、再びステップS320に示した処理を実行する。
【0059】
図17は、ステップS300における既存知識重み情報出力処理を例示するフローチャートである。まず、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100を参照して、未選択の既存知識を1つ選択する(S301)。
【0060】
そして、既存知識重み情報出力部108は、ステップS301で選択した既存知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報を、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103からそれぞれ取得し、取得したデータに対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得したそれぞれのデータと対応する重み情報とから類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを、ステップS301で選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S302)。
【0061】
次に、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100を参照して、ステップS301で選択した既存知識に上位知識が関連付けられているか否かを判定する(S303)。ステップS301で選択した既存知識に上位知識が関連付けられていない場合(S303:No)、既存知識重み情報出力部108は、ステップS305に示す処理を実行する。
【0062】
ステップS301で選択した既存知識に上位知識が関連付けられている場合(S303:Yes)、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該上位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、ステップS301で選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S304)。なお、ステップS304において、既存知識重み情報出力部108は、ステップS301で選択した既存知識に複数の上位知識が関連付けられている場合には、それぞれの上位知識について類似度算出用データを生成する。
【0063】
次に、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100を参照して、ステップS301で選択した既存知識に下位知識が関連付けられているか否かを判定する(S305)。ステップS301で選択した既存知識に下位知識が関連付けられていない場合(S305:No)、既存知識重み情報出力部108は、ステップS307に示す処理を実行する。
【0064】
ステップS301で選択した既存知識に下位知識が関連付けられている場合(S305:Yes)、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該下位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、ステップS301で選択した既存知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S306)。なお、ステップS306において、既存知識重み情報出力部108は、ステップS301で選択した既存知識に複数の下位知識が関連付けられている場合には、それぞれの下位知識について類似度算出用データを生成する。
【0065】
次に、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100内の全ての既存知識について重み情報を出力したか否かを判定する(S307)。全ての既存知識について重み情報を出力していない場合(S307:No)、既存知識重み情報出力部108は、ステップS301に示した処理を実行する。全ての既存知識について重み情報を出力した場合(S307:Yes)、既存知識重み情報出力部108は、本フローチャートに示した既存知識重み情報出力処理を終了する。
【0066】
図18は、ステップS330における登録処理を例示するフローチャートである。まず、登録部105は、入力部107を介して新規知識を関連付ける既存知識の選択を受け付けたか否かを判定する(S331)。新規知識を関連付ける既存知識の選択を受け付けていない場合(S331:No)、登録部105は、新規知識を関連付ける既存知識の選択を受け付けるまでステップS331を繰り返す。
【0067】
新規知識を関連付ける既存知識の選択を受け付けた場合(S331:Yes)、登録部105は、受け付けた新規知識に、既存知識格納部100内の既存知識に割り当てられていない知識IDを新たに割り当てる(S332)。そして、登録部105は、ステップS331で選択された既存知識の階層情報と新規知識の階層情報とを比較することにより、ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも上位階層か否かを判定する(S333)。
【0068】
ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも上位階層である場合(S333:Yes)、登録部105は、既存知識格納部100内において、ステップS331で選択された既存知識の下位IDに新規知識の知識IDを追加すると共に、当該選択された既存知識の知識IDを上位IDとする新規知識を既存知識格納部100に追加し(S334)、登録部105は、本フローチャートに示した登録処理を終了する。
【0069】
ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも上位階層でない場合(S333:No)、登録部105は、ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも下位階層であるか否かを判定する(S335)。ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも下位階層でない場合(S335:No)、登録部105は、表示部106を介して、既存知識を再度選択するよう促すメッセージ等のエラー通知を行い(S337)、再びステップS331に示した処理を実行する。
【0070】
ステップS331で選択された既存知識が新規知識よりも下位階層である場合(S335:Yes)、登録部105は、既存知識格納部100内において、ステップS331で選択された既存知識の上位IDに新規知識の知識IDを追加すると共に、当該選択された既存知識の知識IDを下位IDとする新規知識を既存知識格納部100に追加し(S336)、登録部105は、本フローチャートに示した登録処理を終了する。
【0071】
図19は、ステップS340における重み情報再出力処理を例示するフローチャートである。まず、既存知識重み情報出力部108は、既存知識として新たに既存知識格納部100に登録された新規知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報を、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103からそれぞれ取得し、取得したデータに対応する重み情報を既存知識重み情報格納部110から取得する。そして、既存知識重み情報出力部108は、取得したそれぞれのデータと対応する重み情報とから類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを、既存知識として新たに既存知識格納部100に登録された新規知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S341)。
【0072】
次に、既存知識重み情報出力部108は、既存知識として新たに既存知識格納部100に登録された新規知識に上位知識が関連付けられているか否かを判定する(S342)。当該新規知識に上位知識が関連付けられていない場合(S342:No)、既存知識重み情報出力部108は、ステップS345に示す処理を実行する。
【0073】
当該新規知識に上位知識が関連付けられている場合(S342:Yes)、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該上位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、新規知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S343)。
【0074】
そして、既存知識重み情報出力部108は、当該上位知識の下位知識として、新規知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、当該上位知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に追加格納する(S344)。
【0075】
ここで、ステップS343および344における処理を、図14に示した例を用いて説明する。図14に示したように、新規知識である「管理」が、既存知識である「工程」に関連する下位知識として既存知識格納部100に登録された場合において、既存知識重み情報出力部108は、「管理」に関する類似度算出用データを新たに生成し、生成した類似度算出用データを、当該「管理」の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S343)。そして、既存知識重み情報出力部108は、「工程」の下位知識として「管理」に関する類似度算出用データを生成し、生成した類似度算出用データを、当該「工程」の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に追加格納する(S344)。
【0076】
次に、既存知識重み情報出力部108は、既存知識として新たに既存知識格納部100に登録された新規知識に下位知識が関連付けられているか否かを判定する(S345)。新規知識に下位知識が関連付けられていない場合(S345:No)、既存知識重み情報出力部108は、本フローチャートに示した重み情報再出力処理を終了する。
【0077】
新規知識に下位知識が関連付けられている場合(S345:Yes)、既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、および既存知識重み情報格納部110を参照して、当該下位知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、新規知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に格納する(S346)。
【0078】
そして、既存知識重み情報出力部108は、当該下位知識の上位知識として、新規知識の名称、類義語、階層情報、およびカテゴリ情報に対応する類似度算出用データをそれぞれ生成し、生成した類似度算出用データを、当該下位知識の知識IDに対応付けて既存知識重み情報保持部111に追加格納し(S347)、本フローチャートに示した重み情報再出力処理を終了する。
【0079】
以上、本発明の実施の形態について説明した。
【0080】
上記説明から明らかなように、本発明の知識情報管理装置10によれば、複数の知識情報のそれぞれの関連付けを高い精度で迅速に行うことができる。
【0081】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0082】
例えば、図20は、本発明の他の形態に係る知識情報管理装置10の構成を例示するブロック図である。知識情報管理装置10は、既存知識格納部100、類義語格納部101、階層情報格納部102、カテゴリ情報格納部103、新規知識重み情報格納部104、登録部105、表示部106、入力部107、既存知識重み情報出力部108、新規知識重み情報出力部109、既存知識重み情報格納部110、既存知識重み情報保持部111、新規知識重み情報保持部112、類似度算出部113、類似度情報保持部114、検索部120、および編集部121を備える。なお、以下に説明する点を除き、図20において、図1と同じ符号を付した構成は、図1における構成と同一または同様の機能を有するため説明を省略する。
【0083】
検索部120は、入力部107を介して既存知識の名称または知識IDを受け付けた場合に、既存知識格納部100を参照して、対応する既存知識を検索し、検索した既存知識を表示部106を介して表示装置に表示する。なお、他の例として、検索部120は、検索した既存知識に加えて、それに関連する少なくとも1つ以上の他の既存知識を表示部106を介して表示装置に表示してもよい。
【0084】
編集部121は、検索された既存知識に関するデータの変更を受け付けた場合に、変更された既存知識で、既存知識格納部100内の対応する既存知識を更新する。既存知識重み情報出力部108は、既存知識格納部100内の既存知識が変更された場合に、変更された既存知識について、類似度算出用データを再度生成し、生成した類似度算出用データを、対応する既存知識の知識IDと共に既存知識重み情報保持部111に格納する。これにより、知識情報管理装置10は、ユーザの必要に応じて既存知識および既存知識どうしの関連を変更する機能を提供することができる。
【0085】
また、上記した実施形態において、知識情報管理装置10は、新規知識を1つずつ追加する機能を有するが、本発明はこれに限られない。他の形態として、知識情報管理装置10は、互いに関連性を有する複数の新規知識をまとめて既存知識格納部100に追加するようにしてもよい。具体的には、入力される複数の新規知識のそれぞれには、ユーザによって仮の知識IDが割り当てられ、当該それぞれの新規知識は、少なくとも1つの他の新規知識に、上位知識または下位知識として関連付けられている。入力部107は、これらの新規知識をユーザから受け付ける。
【0086】
新規知識重み情報出力部109は、複数の新規知識の中で、類似度の算出対象とする新規知識を入力部107を介してユーザから1つ受け付け、受け付けた新規知識について類似度算出用データを生成し、類似度算出部113は、既存知識格納部100内のそれぞれの既存知識について、当該新規知識との類似度を算出する。そして、登録部105は、類似度の算出対象の新規知識を関連付ける既存知識の指定を入力部107を介してユーザから受け付けると共に、他の新規知識の情報を入力部107から取得する。
【0087】
そして、登録部105は、類似度の算出対象の新規知識および他の新規知識に対して、既存知識格納部100内の既存知識に割り当てられていない知識IDを新たに割り当てる。そして、登録部105は、類似度の算出対象の新規知識を関連付ける既存知識の上位IDまたは下位IDに、類似度の算出対象の新規知識の知識IDを追加する。そして、登録部105は、類似度の算出対象の新規知識を関連付ける既存知識の知識IDを、類似度の算出対象の新規知識の上位IDまたは下位IDとすると共に、複数の新規知識を既存知識として既存知識格納部100に登録する。
【0088】
これにより、知識情報管理装置10は、複数の新規知識をまとめて登録することができると共に、複数の新規知識においてユーザによって定められた関連性を維持したまま、複数の新規知識を既存知識格納部100に登録することができる。
【0089】
また、他の形態として、知識情報管理装置10は、既存知識格納部100の中で、ユーザから指定された既存知識と、それ以外の既存知識のそれぞれとの類似度を算出し、算出した類似度を類似度の高い順に表示部106を介して表示装置に表示する機能をさらに有してもよい。これにより、知識情報管理装置10は、既存知識格納部100内の既存知識どうしの関連性を見直すメンテナンス機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の一実施形態に係る知識情報管理装置10の構成を例示するブロック図である。
【図2】類義語格納部101に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図3】階層情報格納部102に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図4】カテゴリ情報格納部103に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図5】既存知識格納部100に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図6】既存知識格納部100に格納される複数の知識情報の関係を例示する説明図である。
【図7】既存知識重み情報格納部110に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図8】既存知識重み情報保持部111に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図9】新規知識重み情報格納部104に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図10】追加される新規知識30を例示する説明図である。
【図11】新規知識重み情報保持部112に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図12】類似度情報保持部114に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図13】表示部106によって表示される表示画面40を例示する説明図である。
【図14】新規知識30が追加された後の既存知識格納部100に格納されるデータ構造を例示する説明図である。
【図15】知識情報管理装置10の機能を実現する情報処理装置50の構成を例示するハードウェア構成図である。
【図16】知識情報管理装置10によって実行される知識情報管理処理を例示するフローチャートである。
【図17】ステップS300における既存知識重み情報出力処理を例示するフローチャートである。
【図18】ステップS330における登録処理を例示するフローチャートである。
【図19】ステップS340における重み情報再出力処理を例示するフローチャートである。
【図20】本発明の他の形態に係る知識情報管理装置10の構成を例示するブロック図である。
【符号の説明】
【0091】
10・・・知識情報管理装置、100・・・既存知識格納部、101・・・類義語格納部、102・・・階層情報格納部、103・・・カテゴリ情報格納部、104・・・新規知識重み情報格納部、105・・・登録部、106・・・表示部、107・・・入力部、108・・・既存知識重み情報出力部、109・・・新規知識重み情報出力部、110・・・既存知識重み情報格納部、111・・・既存知識重み情報保持部、112・・・新規知識重み情報保持部、113・・・類似度算出部、114・・・類似度情報保持部、120・・・検索部、121・・・編集部、20・・・既存知識、30・・・新規知識、31・・・知識名称、32・・・階層レベル、33・・・カテゴリID、34・・・類義語ID、40・・・表示画面、50・・・情報処理装置、51・・・CPU、52・・・RAM、53・・・ROM、54・・・HDD、55・・・通信インターフェイス、56・・・入出力インターフェイス、57・・・メディアインターフェイス、58・・・記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置であって、
それぞれの前記知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベースと、
前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段と、
前記知識情報データベースおよび前記既存知識重み情報格納手段を参照して、前記知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、前記知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力手段と、
新たに前記知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段と、
前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって受け付けられた前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を前記新規知識重み情報格納手段から抽出し、前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力手段と、
前記既存知識重み情報出力手段および前記新規知識重み情報出力手段から出力された情報に基づいて、前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報について、前記入力手段によって受け付けられた新規知識に対する類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示手段と
を備えることを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の知識情報管理装置であって、
前記知識情報データベース内の各知識情報は、
当該知識情報の階層を示す階層情報および当該知識情報の種類を示すカテゴリ情報をさらに有し、
前記既存知識重み情報格納手段は、
対象となる知識情報の階層情報、当該対象となる知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の上位階層の知識情報の階層情報、当該対象となる上位階層の知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報の階層情報、および当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報のカテゴリ情報のそれぞれに対応付けて、重み情報をさらに格納し、
前記既存知識重み情報出力手段は、
前記知識情報データベースおよび前記既存知識重み情報格納手段を参照して、前記知識情報データベース内の知識情報毎に、対象となる知識情報の階層情報、当該対象となる知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の上位階層の知識情報の階層情報、当該対象となる上位階層の知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報の階層情報、および当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報のカテゴリ情報のそれぞれの重み情報をさらに抽出し、前記知識情報毎に、対象となる知識情報の階層情報、当該対象となる知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の上位階層の知識情報の階層情報、当該対象となる上位階層の知識情報のカテゴリ情報、当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報の階層情報、および当該対象となる知識情報の下位階層の知識情報のカテゴリ情報のそれぞれを、対応する重み情報と共にさらに出力することを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の知識情報管理装置であって、
前記既存知識重み情報格納手段内の重み情報が、対応する項目を類似度の算出に用いない旨を示す場合、前記既存知識重み情報出力手段は、当該重み情報に対応する項目の情報を出力せず、
前記新規知識重み情報格納手段内の重み情報が、対応する項目を類似度の算出に用いない旨を示す場合、前記新規知識重み情報出力手段は、当該重み情報に対応する項目の情報を出力しないことを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の知識情報管理装置であって、
前記表示手段は、
前記類似度算出手段によって算出された類似度の高い順に、当該類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示することを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の知識情報管理装置であって、
前記入力手段は、
前記表示手段に表示されている名称に対応する知識情報の中で、前記新規知識をいずれに関連付けるかを示す指示を外部からさらに受け付け、
前記知識情報管理装置は、
前記入力手段を介して前記指示を受け付けた場合に、前記新規知識に知識IDを割り当てると共に、当該指示に対応する知識情報の知識IDを、前記新規知識の上位IDまたは下位IDとして前記知識情報データベースに登録する登録手段を
さらに備えることを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の知識情報管理装置であって、
前記新規知識は、
当該新規知識の知識IDと、当該新規知識に関連する上位階層の新規知識の知識IDである上位新規知識IDおよび当該新規知識に関連する下位階層の新規知識の知識IDである下位新規知識IDの少なくとも一方とをさらに有し、
前記入力手段は、
複数の前記新規知識を外部からさらに受け付けると共に、当該複数の新規知識のいずれを重み情報の抽出対象の新規知識とするかを指定する情報を外部からさらに受け付け、
前記新規知識重み情報出力手段は、
前記入力手段によって指定された新規知識について、重み情報を抽出し、
前記入力手段は、
前記表示手段に表示されている名称に対応する知識情報の中で、前記指定された新規知識をいずれに関連付けるかを示す指示を外部からさらに受け付け、
前記登録手段は、
前記入力手段を介して前記指示を受け付けた場合に、当該指示に対応する知識情報の知識IDを、前記指定された新規知識の上位IDまたは下位IDとすることにより、前記複数の新規知識を前記知識情報データベースに登録することを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の知識情報管理装置であって、
前記入力手段は、
前記知識情報の名称または知識IDを外部からさらに受け付け、
前記知識情報管理装置は、
前記知識情報の名称または知識IDを前記入力手段を介して受け付けた場合に、対応する知識情報を前記知識情報データベースから抽出して、抽出した知識情報を前記表示手段に表示させる既存知識検索手段と、
前記既存知識抽出手段からの指示によって前記表示手段が表示している知識情報内の各項目の変更を、前記入力手段を介して受け付け、変更された知識情報で、前記知識情報データベース内の対応する知識情報を更新する既存知識編集手段と
をさらに備えることを特徴とする知識情報管理装置。
【請求項8】
階層毎に分けられえた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置の知識情報管理方法であって、
前記知識情報管理装置は、
それぞれの前記知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベースと、
前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段と、
新たに前記知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段と
を備え、
前記知識情報データベースおよび前記既存知識重み情報格納手段を参照して、前記知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、前記知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力ステップと、
前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにおいて受け付けた前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を前記新規知識重み情報格納手段から抽出し、前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力ステップと、
前記既存知識重み情報出力ステップおよび前記新規知識重み情報出力ステップにおいて出力した情報に基づいて、前記入力ステップにおいて受け付けた新規知識に対する、前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報の類似度を算出する類似度算出ステップと、
前記類似度算出ステップによって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする知識情報管理方法。
【請求項9】
階層毎に分けられた複数の知識情報のそれぞれを、当該知識情報と他の知識情報との関連性を示す情報と共に管理する知識情報管理装置を制御するプログラムであって、
前記知識情報管理装置を、
それぞれの前記知識情報を識別する知識IDと、当該知識情報の名称と、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の知識IDである上位IDおよび当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の知識IDである下位IDの少なくとも一方と、当該知識情報の類義語とを有する複数の知識情報を格納する知識情報データベース、
前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報が有する、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報に関連する上位階層の知識情報の名称である上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報に関連する下位階層の知識情報の名称である下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している既存知識重み情報格納手段、
前記知識情報データベースおよび前記既存知識重み情報格納手段を参照して、前記知識情報データベース内の知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれの重み情報を抽出し、前記知識情報毎に、当該知識情報の名称、当該知識情報の類義語、当該知識情報の上位名称、当該上位階層の知識情報の類義語、当該知識情報の下位名称、および当該下位階層の知識情報の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する既存知識重み情報出力手段、
新たに前記知識データベースに追加される知識情報である新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれの項目に対応付けて、重み情報を予め格納している新規知識重み情報格納手段、
前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語を外部から受け付ける入力手段、
前記入力手段によって受け付けられた前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれに対応する重み情報を前記新規知識重み情報格納手段から抽出し、前記新規知識の名称および当該新規知識の類義語のそれぞれを、対応する重み情報と共に出力する新規知識重み情報出力手段、
前記既存知識重み情報出力手段および前記新規知識重み情報出力手段から出力された情報に基づいて、前記知識情報データベース内のそれぞれの知識情報について、前記入力手段によって受け付けられた新規知識に対する類似度を算出する類似度算出手段、および
前記類似度算出手段によって算出された類似度を、対応する知識情報の名称と共に表示する表示手段
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−293491(P2007−293491A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−119100(P2006−119100)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】