説明

研磨材を含まない歯磨剤組成物

歯磨剤組成物は、(a)親水性粘土材と、(b)フィチン酸化合物と、(c)有効量の口腔ケア活性物質と、(d)極性溶媒キャリアとを含み、組成物は、実質的に研磨材を含まない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に研磨材を含まず、それでもなお通常の練り歯磨きの洗浄利益を保持できる歯磨剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
練り歯磨き等の歯磨剤組成物は、口腔ケア衛生レジメンの一部として消費者により日常的に使用される。口腔ケア製品が消費者に、治療上及び美容上両方の健康法の利益を提供できることは周知である。治療上の利益としては、虫歯防止、歯肉炎防止及び過敏症調節が挙げられるが、これらに限定されない。美容上の利益としては、歯垢及び歯石処方の調節、歯汚れの除去及び防止、歯の白化、呼吸フレッシュニング並びに爽やかな感覚又はつるつるした感覚の感触等の口感触の審美性が挙げられるがこれらに限定されない。
【0003】
シリカ等の研磨材の使用は長い間、歯磨剤組成物の上記治療上及び美容上の利益を提供するために重要と考えられていた。研磨材は、歯ブラシと歯の間に物理的な磨耗を加えて歯垢、染み及び歯石を洗浄し、同時に全体的な処方の熱安定性を保持するため歯磨剤のレオロジー及び構造も構築する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、同時に、研磨材の使用は、全体的な処方に対してあるネガティブな影響を有する場合もある。例えば、シリカ自体の原価は、高価である。更に、シリカは、活性物質剤類、フレーバ類及び発泡剤類等の典型的な歯磨剤組成物の構成成分を吸着し、そのため、これらの構成成分の濃度は、シリカによる損失を見越して調製されなければならない。更に、塩化セチルピリジニウム等のある活性物質剤類は、シリカとの相溶性が劣り、従って、その周知の効果にもかかわらず歯磨剤組成物に含めることができない。別の態様において、歯を余りにも強く磨くと、研磨材がエナメル質を浸蝕する場合があるというのが一般消費者の概念である。
【0005】
上記に基づき、研磨剤を含まない歯磨剤組成物が必要であり、今までどおり通常の歯磨剤組成物の利益を提供できるものである。具体的には、熱的に安定している研磨剤を含まない歯磨剤組成物が必要であり、研磨剤を含む組成物と同じ洗浄効果を市場に提供できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(a)親水性粘土材と、
(b)フィチン酸化合物と、
(c)有効量の口腔ケア活性物質と、
(d)極性溶媒キャリアとを含む歯磨剤組成物であって、
前記組成物が、実質的に研磨材を含まない歯磨剤組成物を目的とする。
【0007】
本発明は、更に研磨剤なしに歯を洗浄する方法を目的とする。
【0008】
添付の特許請求の範囲と共に本明細書の開示内容を読むことによって、本発明におけるこれら並びにその他の特徴、態様、及び利点が当業者に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次のリストは本明細書において使用する用語の定義である。
【0010】
「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語には、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語が包含される。
【0011】
特に記述されない限り、全ての百分率は、組成物全体の重量によるものである。
【0012】
引用した参照文献はすべて、それらの全体が本明細書に参考として組み込まれる。いかなる参照文献の引用も、特許請求した発明の従来技術としての有用性についての限定に関する容認ではない。
【0013】
特に記載のない限り、全ての比率は重量比である。
【0014】
本発明をその生成物及びプロセス態様に関して、次のように詳細に記載する。
【0015】
a)親水性粘土材
本発明の組成物は、極性溶媒の存在で膨潤又は増粘し、歯磨剤組成物のバインダとして作用する親水性粘土材を含む。親水性粘土材は、安全で口腔ケア用途向けに審美的に許容できる任意の既知のものであってよい。親水性粘土材は、ブラッシング液体類、ジェル類及び練り歯磨きを含み、T−Eスピンドルを使用しB型粘度計で測定したとき約1mPa〜約450,000Paの粘度を有する種々の製品形態の本歯磨剤組成物に好適なレオロジーを付与する。1つの非常に好ましい実施形態において、本歯磨剤組成物は、好適な粘り及び粘性のジェル又は練り歯磨きであり、粘度は、約10,000Pa〜約450,000Pa、好ましくは約10,000Pa〜約250,000Paである。以下で議論するように、そのような好適なレオロジーを付与するため追加のバインダが加えられてよい。
【0016】
驚いたことに親水性粘土材が、組成物中に研磨材が存在しない状態で比較的少量及び比較的低コストで上記の好適な安定性を提供することを見出した。
【0017】
親水性粘土材は、好ましくは全組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約5重量%で構成される。
【0018】
本明細書で有用な親水性粘土材としては、天然及び合成層状ケイ酸塩鉱物類、ヒュームドシリカ類、増粘沈殿シリカ及びこれらの混合物が挙げられる。層状ケイ酸塩鉱物類は、自然に発生したものか、又は合成されてよく、鉱物の特定部分で置換されたマグネシウムを有する。ヒュームドシリカ類は、約5μm未満、典型的には約1ナノメートル〜約1μmの粒径を有する非常に小さいか、又は全く研磨機能を備えないものである。増粘沈殿シリカは、少なくとも約150mL/100g、好ましくは少なくとも約250mL/100gのDOA値、及び約1μm〜約50μmの粒径を有するものである。増粘沈殿シリカは、DOA値で定義されるようにその高い油吸収性により研磨シリカ材と区別できる。そのような特性が、増粘性を提供する。
【0019】
本明細書で有用な市販の親水性粘土材としては、ロックウッド・アディティブス社(Rockwood Additives Limited)及びサザンクレー社(Southern Clay Company)から入手可能な商標名ラポナイト(LAPONITE)シリーズによる合成層状ケイ酸マグネシウム、カボット&デグサ社(Cabot & Degussa Corporation)から入手可能な商標名エアゾール(AEROSOL)シリーズ及びカブ−オ−ジル(CAB-O-SIL)による約12ナノメートルの平均粒径を有するヒュームドシリカ、J.M.ヒューバー社(Huber Company)からの商標名ゼオデント(ZEODENT)165及びグレースダビジョン(Grace Davision)からのシロックス(SYLOX)15による非晶質沈殿シリカ並びにローディア(Rhodia)からの商標名ティクソシル(TIXOSIL)による沈殿シリカが挙げられる。
【0020】
b)フィチン酸化合物
本発明の組成物は、それが歯に有効な洗浄を提供する量でフィチン酸化合物を含む。ミオ−イノシトールヘキサホスフェート又はイノシトールヘキサリン酸としても周知のフィチン酸は、EDTAのそれと匹敵できるキレート性能を有する液体形態の天然植物系生分解性キレート剤である。フィチン酸化合物が見いだされる植物の起原としては、穀物グレイン類、豆果類、木の実脂肪種子類、花粉、胞子及び有機土壌類が挙げられる。
【0021】
本明細書におけるフィチン酸化合物は、アルカリ金属塩類及びアルカリ土類金属塩類を含むがこれらに限定されないフィチン酸自身及び/又はその経口で許容できる塩類であってよい。有用なフィチン酸塩類としては、フィチン酸ナトリウム、フィチン酸カリウム、フィチン酸マグネシウム、フィチン酸カルシウム、フィチン酸スズ、フィチン酸亜鉛、フィチン酸銅、フィチン酸鉄及びこれらの混合物が挙げられる。
【0022】
驚いたことに、フィチン酸化合物は、本研磨剤を含まない組成物において消費者が気付くほどの染みもなく良好な洗浄効果を提供し、本極性溶媒キャリア並びに広範囲の口腔ケア活性物質成分と両立できることを見出した。理論に束縛されないが、フィチン酸化合物は、歯の間を流れることによりその液体形態のため特有の良好な洗浄を提供すると思われる。そのような流れが、ある意味では固体研磨材と異なる洗浄を提供すると思われる。更に、フィチン酸化合物は、歯エナメル質を酸溶解から保護する明白な効果及び抗歯石効果を提供すると思われる。
【0023】
本明細書で有用な市販のフィチン酸化合物としては、シチュアン・チェング・ヤソン(Sichuan Chengdu Yason)、シキシマ・スターチ・マニュファクチャリング社(Shikishima Starch Manufacturing Company)及びニビオ(Nibbio)から入手可能なフィチン酸溶液、フィチン酸ナトリウム、フィチン酸マグネシウム、フィチン酸カルシウム及びフィチン酸スズが挙げられる。
【0024】
c)口腔ケア活性物質
本発明の組成物は、意図した治療上の口腔ケア利益を提供する口腔ケア活性物質を含む。本明細書で有用な口腔ケア活性物質としては、抗結石剤類、スズイオン源類、フッ化物イオン源類、白化剤類、抗菌剤類、抗歯垢剤類、抗炎症剤類、栄養素類、酸化防止剤類、抗ウイルス薬類、鎮痛及び麻酔剤類、亜鉛含有層状物質及びこれらの混合物が挙げられる。
【0025】
c−1)抗結石剤
本明細書で有用な口腔ケア剤としては、抗結石剤が挙げられ、一つの実施形態において口腔ケア組成物の約0.05重量%〜約50重量%、他の実施形態において約0.05重量%〜約25重量%が存在してよい。抗結石剤は、ポリホスフェート類(ピロホスフェートを含む)及びその塩類、ポリアミノプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩類、ポリオレフィンスルホネート類及びその塩類、ポリビニルホスフェート類及びその塩類、ポリオレフィンホスフェート類及びその塩類、ジホスホン酸エステル類及びその塩類、ホスホノアルカンカルボン酸及びその塩類、ポリホスホン酸エステル類及びその塩類、ポリビニルホスホン酸エステル類及びその塩類、ポリオレフィンホスホン酸エステル類及びその塩類、ポリペプチド類、及びそれらの混合物から成る群から選択できる。一つの実施形態において、塩類はアルカリ金属塩類である。ポリホスフェート類は、一般に、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩及びこれらの混合物のような、全体的に又は部分的に中和された水溶性アルカリ金属塩類として使用される。無機ポリホスフェート塩類には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)トリポリホスフェート、テトラポリホスフェート、二酸ジアルキル金属(例えば、二ナトリウム)、一酸トリアルキル金属(例えば、三ナトリウム)、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウム、及びアルカリ金属(例えば、ナトリウム)ヘキサメタホスフェート、並びにこれらの混合物が挙げられる。テトラポリホスフェートよりも大きいポリホスフェート類は、通常は無定形のガラス状物質として生じる。一つの実施形態において、ポリホスフェート類は、FMC社(FMC Corporation)により製造されたものであり、ソダホス(Sodaphos)(n≒6)、ヘキサホス(n≒13)及びグラス(Glass)H(n≒21、ヘキサメタリン酸ナトリウム)及びこれらの混合物として商業的に周知である。本発明に有用なピロホスフェート塩類には、アルカリ金属ピロホスフェート類、ジ−、トリ−及びモノ−カリウム又はナトリウムピロホスフェート、ジアルカリ金属ピロホスフェート塩類、テトラアルカリ金属ピロホスフェート塩類、並びにこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、ピロホスフェート塩は、ピロリン酸三ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム(Na)、ピロリン酸二カリウム、ピロリン酸四ナトリウム(Na)、ピロリン酸四カリウム(K)、及びこれらの混合物からなる群より選択される。ポリオレフィンスルホネート類には、オレフィン基が2個以上の炭素原子を含有するもの及びそれらの塩が挙げられる。ポリオレフィンホスホネート類には、オレフィン基が2個以上の炭素原子を含有するものが挙げられる。ポリビニルホスホネート類には、ポリビニルホスホン酸が挙げられる。ジホスホネート類及びそれらの塩類には、アゾシクロアルカン−2,2−ジホスホン酸類及びこれらの塩類、アゾシクロアルカン−2,2−ジホスホン酸類のイオン類及びこれらの塩類、アザシクロヘキサン−2,2−ジホスホン酸、アザシクロペンタン−2,2−ジホスホン酸、N−メチル−アザシクロペンタン−2,3−ジホスホン酸、EHDP(エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸)、AHP(アザシクロヘプタン−2,2−ジホスホン酸)、エタン−1−アミノ−1,1−ジホスホネート、ジクロロメタン−ジホスホネートなどが挙げられる。ホスホノアルカンカルボン酸又はそのアルカリ金属塩類には、それぞれ酸又はアルカリ金属塩類として、PPTA(ホスホノプロパントリカルボン酸)、PBTA(ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)が挙げられる。ポリオレフィンホスフェート類には、オレフィン基が2個以上の炭素原子を含有するものが挙げられる。他の有用な材料としては、例えば、米国特許第4,627,977号に記載されたようなポリアクリレート類、無水マレイン酸又は酸のコポリマー類及びメチルビニルエーテル(例えば、ガントレズ(Gantrez))並びに、例えばポリアミノプロパンスルホン酸(AMPS)、クエン酸亜鉛三水和物、ポリホスフェート類(例えば、トリポリホスフェート、ヘキサメタホスフェート)、ジホスホン酸エステル類(例えば、EHDP、AHP)、ポリペプチド類(ポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸)及びこれらの混合物を含む合成アニオン性ポリマー類が挙げられる。加えて、口腔ケア組成物は、米国特許第6,682,722号及び同第6,589,512号、及び米国特許出願10/424,640及び10/430,617に記載されるもののようなポリマーキャリアを含むことができる。
【0026】
c−2)スズイオン源
本明細書で有用な口腔ケア剤は、スズイオン源を含む。スズイオンは、フッ化第一スズ及び/又は他のスズ塩類から提供されてもよい。フッ化第一スズは、歯肉炎、歯垢、敏感度の低減、及び改善された息の利益に役立つことが見出されている。口腔用組成物に提供されるスズイオン類は、組成物を使用する対象者に効能をもたらす。効能は、歯肉炎の低減以外の利益を含むことができるが、効能は、その場の歯垢代謝における顕著な低減の量として定義される。そのような効能をもたらす製剤は、典型的には、フッ化第一スズ及び/又は他のスズ塩類により提供され、組成物全体で約3,000ppm〜約15,000ppmのスズイオンの範囲である、スズ濃度を含む。約3,000ppm未満のスズではスズの有効性は十分ではない。スズイオンは、約4,000ppm〜約12,000ppm、一つの実施形態では、約5,000ppm〜約10,000ppmの量で存在する。他のスズ塩類には、酢酸第一スズ、グルコン酸第一スズ、シュウ酸第一スズ、マロン酸第一スズ、クエン酸第一スズ、第一スズエチレングリコキシド、ギ酸第一スズ、硫酸第一スズ、乳酸第一スズ、酒石酸第一スズなどのような有機カルボン酸第一スズ類が挙げられる。他のスズイオン供給源には、塩化第一スズ類、臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ、及び塩化第一スズ二水素化物(dihydride)のようなスズハロゲン化物が挙げられる。一つの実施形態において、スズイオン供給源はフッ化第一スズであり、別の実施形態では、塩化第一スズ二水和物(stannous chloride dihydrate)である。合わせたスズ塩類は、組成物の約0.001重量%〜約11重量%の量で存在してもよい。スズ塩類は、組成物の、一つの実施形態では約0.01重量%〜約7重量%、別の実施形態では約0.1重量%〜約5重量%、別の実施形態では約1.5重量%〜約3重量%の量で存在してもよい。
【0027】
c−3)フッ化物イオン源
本明細書で有用な口腔ケア剤は、フッ化物イオン源を含み抗カリエス効果を提供する。これらの物質に含まれるのは、可溶性アルカリ金属フッ化物塩類、例えばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム及びヘキサフルオロケイ酸ナトリウム等の無機フッ化物塩類である。フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム及びこれらの混合物等のアルカリ金属フッ化物類が好ましい。
【0028】
フッ素供与塩の量は、一般に約0.0〜約3.0重量%の濃度で口腔用組成物中に存在する。そのような塩の任意の好適な最小量が使用されてよいが、十分なフッ化物塩を使用し、約50ppm〜約3500ppm、好ましくは約300ppm〜約2,000ppmのフッ化物イオンを放出するのが好ましい。
【0029】
c−4)白化剤
本明細書で有用な口腔ケア剤は、白化剤を含む。白化に好適な活性物質類は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属過酸化物類、金属亜塩素酸塩類、モノ及び四水和物を含む過ホウ酸塩類、過リン酸塩類(perphoshates)、過炭酸塩類、ペルオキシ酸類、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸リチウム等のアルカリ金属過硫酸塩類並びにこれらの混合物から成る群から選択される。好適な過酸化物化合物には、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化カルシウム、過酸化カルバミド、過酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、過酸化ストロンチウム、及びこれらの混合物が挙げられる。一つの実施形態において、過酸化物化合物は過酸化カルバミドである。好適な亜塩素酸金属塩には、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸バリウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、及び亜塩素酸カリウムが挙げられる。追加的白化活性物質は、次亜塩素酸塩及び二酸化塩素であってもよい。一つの実施形態において、亜塩素酸塩は亜塩素酸ナトリウムである。別の実施形態において、過炭酸塩は過炭酸ナトリウムである。一つの実施形態では、過硫酸塩類はオキソン類である。これらの物質の濃度は、分子が、染みを漂白するために提供できる、利用可能な酸素又は塩素それぞれによって左右される。一つの実施形態において、白化剤は、組成物の約0.01重量%〜約40重量%、別の実施形態では、約0.1重量%〜約20重量%、別の実施形態では約0.5重量%〜約10重量%、別の実施形態では約4重量%〜約7重量%の濃度で存在してもよい。
【0030】
c−5)抗菌剤
本明細書で有用な口腔ケア剤は、他の抗菌剤を含む。前記剤としては、通常トリクロサンと呼ばれる5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール、8−ヒドロキシキノリン及びその塩類、塩化銅(II)、硫酸銅(II)、酢酸銅(II)、フッ化銅(II)及び水酸銅(II)を含むがこれらに限定されない銅II化合物類、マグネシウムフタル酸モノカリウムを含む米国特許第4,994,262号に開示されたものを含むがこれらに限定されないフタル酸及びその塩類、クロルヘキシジン、アレキシジン、ヘキセチジン、サンギナリン、塩化ベンザルコニウム、サリチルアニリド、臭化ドミフェン、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化テトラデシルピリジニウム(TPC)、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム(TDEPC)、オクテニジン(octenidine)、ヨード、スルファニルアミド類、ビスビグアナイド類、フェノール類、デルモピノール(delmopinol)及び他のピペリジノ誘導体類、ナイアシン製剤類、酸化亜鉛、乳酸亜鉛及びクエン酸亜鉛等の亜鉛又はスズイオン剤、ナイスタチン、グレープフルーツ抽出物、リンゴ抽出物、タイム油、チモール、オウグメンチン、アモキシシリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾル、ネオマイシン、カナマイシン、塩化セチルピリジニウム及びクリンダマイシン等の抗生物質類、上記の類似物及び塩、チモール、ゲラニオール、カルバクロール、シトラール、ヒノキチオール、ユーカリプトール、カテコール(特に4−アリルカテコール)及びこれらの混合物を含む芳香油類、サリチル酸メチル、過酸化水素、亜塩素酸の金属塩類、並びに上記の全ての混合物が挙げられてよいが、これらに限定されない。抗菌剤構成成分は、組成物の約0.001重量%〜約20重量%存在してよい。
【0031】
c−6)抗歯垢剤
本明細書で有用な口腔ケア剤は、ジメチルイソソルビド、銅塩類、ストロンチウム塩類、マグネシウム塩類又はジメチコンコポリオール等の他の抗歯垢剤を含む。ジメチコンコポリオールは、C12〜C20アルキルジメチコンコポリオール及びこれらの混合物から選択される。一つの実施形態において、ジメチコンコポリオールは、商標名アビル(Abil)EM90として市販されたセチルジメチコンコポリオールである。一つの実施形態において、ジメチコンコポリオールは、組成物の約0.001重量%〜約25重量%、他の実施形態において、約0.01重量%〜約5重量%、他の実施形態において、約0.1重量%〜約1.5重量%のレベルで存在できる。
【0032】
c−7)抗炎症剤
本明細書で有用な口腔ケア剤は、抗炎症剤を含む。このような剤には、非ステロイド性抗炎症剤オキシカム類、サリチラート類、プロピオン酸類、酢酸類及びフェナメート類を挙げてもよいが、これらに限定されない。このようなNSAID類には、ケトロラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、ジクロフェナク、エトドラク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ケトプロフェン、フェノプロフェン、ピロキシカム、ナブメトン、アスピリン、ジフルニサル、メクロフェナム酸、メフェナム酸、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、及びアセトアミノフェンが挙げられるが、これらに限定されない。ケトロラク等のNSAIDの使用が、米国特許第5,626,838号で請求されている。そこに開示されているのは、口腔又は中咽頭に対してNSAIDの有効量を局部的に投与することにより口腔又は中咽頭の初期及び再発した扁平上皮細胞癌を防止及び/又は治療する方法である。好適なステロイド性抗炎症剤には、フルオシノロン(fluccinolone)及びヒドロコルチゾンのような副腎皮質ホルモン類が挙げられる。
【0033】
c−8)栄養素類
本明細書で有用な口腔ケア剤は、口腔の状態を改善する栄養素類を含む。栄養素には、ミネラル、ビタミン、経口栄養補給剤、経腸栄養補給剤、及びこれらの混合物が挙げられる。有用なミネラル類には、カルシウム、リン、亜鉛、マンガン、カリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。ビタミン類は、ミネラル類と共に包含されることができるか、又は別個に使用されることもできる。好適なビタミン類には、ビタミンC及びD、チアミン、リボフラビン、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、葉酸、ニコチンアミド、ピリドキシン、シアノコバラミン、パラ−アミノ安息香酸、バイオフラボノイド類、及びこれらの混合物が挙げられる。経口栄養補給剤には、アミノ酸類、脂肪親和物質、魚油、及びこれらの混合物が挙げられる。アミノ酸類には、L−トリプトファン、L−リジン、メチオニン、スレオニン、レボカルニチン又はL−カルニチン及びこれらの混合物が挙げられるが、それらには限定されない。脂肪親和物質には、コリン、イノシトール、ベタイン、リノール酸、リノレン酸、及びこれらの混合物が挙げられるが、それらには限定されない。魚油は、大量のオメガ3(N−3)多不飽和脂肪酸類、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含有する。経腸栄養補給剤には、タンパク質製品、グルコースポリマー類、コーン油、ベニバナ油、中鎖トリグリセリド類が挙げられるが、それらには限定されない。ミネラル類、ビタミン類、経口栄養補給剤及び経腸栄養補給剤が、「薬剤の事実と比較(Drug Facts and Comparisons)」(ルーズリーフ式薬剤インフォメーションサービス(loose leaf drug information service))ミズリー州セントルイス(St. Louis)、ウォルターズ・クルワー社(Wolters Kluer Company)(著作権)1997年、3〜17頁及び54〜57頁により詳細に記載されている。
【0034】
c−9)酸化防止剤類
本明細書で有用な口腔ケア剤は、酸化防止剤類を含む。抗酸化剤は、「抗酸化剤便覧(The Handbook of Antioxidants)」(版権)(カデナス&パッカー(Cadenas and Packer)1996年、マーセル・デッカー社(Marcel Dekker, Inc.))などのテキストに開示されている。本発明に有用な酸化防止剤には、ビタミンE、アスコルビン酸、尿酸、カロチノイド類、ビタミンA、フラボノイド類及びポリフェノール類、薬草抗酸化剤、メラトニン、アミノインドール類、リポ酸類及びこれらの混合物が挙げられるが、それらには限定されない。
【0035】
c−10)抗ウイルス薬類
本明細書で有用な口腔ケア剤は、ウイルス感染を治療するために使用される抗ウイルス薬類を含む。前記抗ウイルス薬類としては、ホスホノ蟻酸、シオシン(cyosine)誘導体類、アデノシン、グアノシン及びイノシン類似体等のプリン類似体類、シチジン(citidine)及びチミジン等のピリミジン塩基類、アマンタジン類、リマンタジンHCl、リバビリン、ザナミビル、オセルタミビルホスフェート、トリフルリジン(trifluridine)、複素環式染料類、アシクロビール、ファミクロビール(famciclovir)、バラシクロビール(valacyclovir)、シドホビール(cidofovir)、ガンシクロビール、レバミゾール(levimisole)、イドクスウリジン、親油性β−ケトン類、及びチオセミカルバゾン類が挙げられるがこれらに限定されない。これらの抗ウイルス薬類が、「薬剤の事実と比較(Drug Facts and Comparisons)」(ルーズリーフ式薬剤インフォメーションサービス(loose leaf drug information service))ミズリー州セントルイス(St. Louis)、ウォルターズ・クルワー社(Wolters Kluer Company)(著作権)2001年、1400〜1423(b)頁及びカーク・オスマー(Kirk-Othmer)、「工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)」、第4版、第3巻、ウイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ(Wiley-Interscience Publishers)(1992年)576〜607頁に記載されている。
【0036】
c−11)鎮痛剤及び麻酔剤
本明細書で有用な口腔ケア剤は、鎮痛剤又は減感剤を含む。鎮痛剤は、意識を撹乱させることなく、又はその他の感覚様相を変えることなく、痛みの閾値を上げるように中枢的に作用することによって痛みを緩和する剤である。前記剤としては、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、フッ化ナトリウム、硝酸ナトリウム、アセトアニリド、フェナセチン、アセトファン(acertophan)、チオルファン、スピラドリン(spiradoline)、アスピリン、コデイン、テバイン、レボフェノール(levorphenol)、ヒドロモルフォン、オキシモルフォン、フェナゾシン、フェンタニール、ブプレノルフィン、ブタファノール(butaphanol)、ナルブフィン、ペンタゾシン、虫こぶナッツ等の天然ハーブ類、アサルム(Asarum)、クベビン(Cubebin)、ガランガ(Galanga)、黄岑(scutellaria)、リアングミアンゼン(Liangmianzhen)、及びバイジ(Baizhi)が挙げられるがこれらに限定されない。アセトアミノフェン、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸トロラミン、リドカイン及びベンゾカイン等の麻酔剤類又は局所鎮痛剤も存在してよい。これらの鎮痛活性剤は、カーク・オスマー(Kirk-Othmer)、「工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)」、第4版、2巻、ワイリー−インターサイエンス・パブリッシャーズ(Wiley-Interscience Publishers)(1992年)、729〜737頁に、詳細に記載されている。
【0037】
c−12)亜鉛含有層状物質
本明細書で有用な口腔ケア剤は、高亜鉛反応活性度のため有効な抗菌剤及び抗歯肉炎利益を有する亜鉛含有層状物質である。特に本明細書で有用なこれらの亜鉛含有層状物質は、約25%を超える相対亜鉛反応活性度を有するものであり、約20μ未満の平均粒径と高表面積を有する。一つの好ましい実施形態において、本明細書における亜鉛含有層状物質は、下記で議論するようにアニオン性界面活性剤を含有する組成物に組み入れられる。
【0038】
亜鉛反応活性度は、亜鉛イオンの化学的利用能の基準である。溶液中で他の化学種と錯体を形成しない可溶性亜鉛塩は、定義上100%の相対亜鉛反応活性度を有する。部分的に可溶性形態の亜鉛塩の使用及び/又はマトリクスへの潜在的錯体(complexants)の組み込みは、一般に亜鉛反応活性度を定義された最大100%未満に実質的に低下させる。有効な亜鉛含有層状物質の選択によって、又は既知の方法により有効な亜鉛含有層状物質をその場で生じさせることによって、反応活性度の高い亜鉛が維持される。
【0039】
亜鉛反応活性度は、希釈亜鉛含有溶液又は分散液と金属クロム染料キシレノールオレンジ(XO)とを組み合わせ、特定条件下で色の変化の程度を測定することによって評価する。色形成の大きさは、反応活性度の高い亜鉛の濃度に比例する。開発された手順は、水性界面活性剤製剤について最適化されているが、他の物理製品形態にも同様に適応できる。
【0040】
分光光度計を使用して、XOに関して最適な色変化の波長である572nmでの色の変化を定量する。分光光度計は、潜在的に反応度の高い形態の亜鉛以外を除く、試験製品の組成に近い製品対照を利用して、572nmでの吸光度を0に設定する。次いで、対照及び試験製品を、次のように同様に処理する。50μLの製品試料を瓶に分配し、95mLの脱気した蒸留水を添加し、攪拌する。pH5.0の5mLの23mg/mLキシレノールオレンジ原液を試料ジャー内にピペットで分注し、これを時間0とみなす。次に、希釈したHCl又はNaOHを使用してpHを5.50±0.01に調節する。10.0分後、試料の一部を濾過し(0.45μ)、吸光度を572nmで測定する。次いで、測定した吸光度を、別に測定した対照と比較して相対亜鉛反応活性度(0〜100%)を決定する。100%反応活性度の対照を、亜鉛基準で等濃度にて組み込まれた可溶性亜鉛物質(例えば硫酸亜鉛)の利用を除いて、試験製品と同様にマトリックスに調製する。100%反応活性度の対照の吸光度を、上記で試験物質について測定したように測定する。相対亜鉛反応活性度は、好ましくは約15%より高く、より好ましくは約20%より高く、更に好ましくは約25%よりも高い。
【0041】
この方法を使用して、以下の実施例は、固有の反応活性度が低い物質(ZnO)と比較して、アニオン性界面活性剤系での反応活性度が本質的に高い物質(塩基性炭酸亜鉛)を実証する。
【表1】

【0042】
亜鉛含有層状構造は、主として二次元で生じる結晶成長を有するものである。層構造は、全ての原子が明確な層に組み込まれているものとしてだけではなく、ギャラリーイオン(gallery ion)と呼ばれる、層の間にイオン又は分子があるものとすることが慣例的である(A.F.ウェルズ(A. F. Wells)の「構造無機化学(Structural Inorganic Chemistry)」、クラレンドン出版(Clarendon Press)、1975年)。亜鉛含有層状物質(ZLM)は、亜鉛を層に組み込んで有してもよく、及び/又はギャラリーイオンの構成成分であってもよい。
【0043】
多くのZLMが鉱物として自然発生する。一般例としては、水亜鉛鉱(炭酸水酸化亜鉛)、塩基性炭酸亜鉛、水亜鉛銅鉱(炭酸水酸化銅亜鉛)、亜鉛孔雀石(炭酸水酸化亜鉛銅)、及び亜鉛が含まれている多くの関連する鉱物が挙げられる。天然のZLMもまた発生可能であり、その際、粘土型鉱物(例えばフィロシリケート)のようなアニオン性層の種には、イオン交換した亜鉛ギャラリーイオンが含有されている。これらの天然物質の全てはまた、合成的に得ることもでき、又は組成物中にその場で若しくは製造プロセスの間に生じさせることもできる。
【0044】
多くの場合合成であるが合成であるとは限らないZLMの他の一般の種類は、二重層状水酸化物であり、一般に式[M2+1−xM3+x(OH)2]x+Am−x/m・nH20で表わされ、二価イオン(M2+)の一部又は全てが亜鉛イオンで表わされる(EL.クレパルディ(Crepaldi)、PC.パバ(Pava)、J.トロント(Tronto)、J、バリム(Valim)、JBJ.コロイド・インターファク(Colloid Interfac.)Sci.2002年、248頁、429〜442頁)。
【0045】
ヒドロキシ複塩と呼ばれる、ZLMの更に他の種類を調製することができる(H.モリオカ(Morioka,H.)、H.タガヤ(Tagaya,H.)、M.カラス(Karasu,M)、J.カドカワ(Kadokawa,J)、K.チバ(Chiba,K)、「無機化学(Inorg.Chem.)」、1999年、38頁、4211〜4216頁)。ヒドロキシ複塩は、一般式[M2+1−xM2+1+x(OH)3(1−y)]+An−(1=3y)/n・nH20(式中、2つの金属イオンは異なっていてよく、それらが同じで亜鉛で表わされる場合、式は[Zn1+x(OH)2]2x+2xA−・nH20に簡略化される)で表わすことができる。この後者の式(式中、x=0.4)は、ヒドロキシ塩化亜鉛及びヒドロキシ硝酸亜鉛のような一般物質を表す。これらは水亜鉛鉱にも関連し、その際、二価のアニオンは一価のアニオンを置き換える。これらの物質はまた、組成物中にその場で又は製造プロセスの間に生じさせることもできる。
【0046】
ZLMのこれらの種類は、一般カテゴリーの比較的一般的な例を表すが、この定義に合うより広範囲の物質に関する限定を意図するものではない。
【0047】
塩基性炭酸亜鉛の市販の供給源には、炭酸亜鉛塩基(Zinc Carbonate Basic)(ケイター・ケミカルズ(Cater Chemicals)、米国イリノイ州ベンセンビル)、炭酸亜鉛(Zinc Carbonate)(シェパード・ケミカルズ(Shepherd Chemicals)、米国オハイオ州ノーウッド)、炭酸亜鉛(Zinc Carbonate)(CPSユニオン社(CPS Union Corp.)、米国ニューヨーク州ニューヨーク)、炭酸亜鉛(Zinc Carbonate)(エレメンティス・ピグメンツ(Elementis Pigments)、英国ダーラム)、及び炭酸亜鉛AC(Zinc Carbonate AC)(ブリュッグマン・ケミカル(Bruggemann Chemical)、米国ペンシルベニア州ニュータウンスクエア)が挙げられる。
【0048】
塩基性炭酸亜鉛はまた、商業的には「炭酸亜鉛」又は「炭酸亜鉛塩基」又は「ヒドロキシ炭酸亜鉛」と呼ばれる場合もあるが、天然起源の水亜鉛鉱に類似した物質から成る合成の種類である。理想的な化学量論は、Zn5(OH)6(CO3)2で表わされるが実際の化学量論的な比率は、僅かに変化し、他の不純物が、結晶格子内に組み込まれてもよい。
【0049】
d)極性溶媒キャリア
本発明の組成物は、必須成分を提供し、親水性粘土材に好適なレオロジーを付与するため極性溶媒キャリアを含む。極性溶媒は、水溶性口腔ケア活性物質及びその他の構成成分を組み込むための溶媒としての働きもする。
【0050】
極性溶媒は、全組成物の約1重量%〜約95重量%、好ましくは約30重量%〜約70重量%で構成される。
【0051】
本明細書で有用な極性溶媒としては、水、多価アルコール類、例えばグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、プロパンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ソルビトール、及び周囲温度にて液体形態のその他の糖類が挙げられる。本明細書で有用なものはまた、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー類、例えばポリエチレングリコールである。
【0052】
一つの好ましい実施形態において、本組成物は、コスト効果のある製品を提供するため比較的高レベルの水を含むことができる。そのような好ましい実施形態において、水は、全組成物の約30%〜約95%、より好ましくは約50%〜約70%で構成される。
【0053】
本明細書における市販の極性溶媒としては、アサヒデンカ(Asahi Denka)から入手可能なグリセリン、イノレックス(Inolex)から入手可能な商標名レクソル(LEXOL)PG−865/855を有するプロピレングリコール、BASFから入手可能な1,2−プロピレングリコールUSP、ダイセル・カガクコウギョウ(Daisel Kagaku Kogyo)から入手可能な1,3−ブチレングリコール、BASFから入手可能な同じ商標名を有するジプロピレングリコール、ソルベイ社(Solvay GmbH)から入手可能な商標名ジグリセロール(DIGLYCEROL)を有するジグリセリン(diglycerin)、ドーケミカル社(Doe Chemical Company)から入手可能な商標名PEG300を有するポリエチレングリコール、及びカリスタ(Khalista)(リウゾウ(Liuzhou))ケミカルインダストリーズ社(Chemical Industries, Ltd.)から入手可能なソルビトール70%溶液が挙げられる。
【0054】
研磨材なし
本発明の組成物は、実質的に研磨材を含まない。すなわち、本発明の組成物は、意図的に含有される研磨材を有しない。驚いたことに、本組成物は、洗浄、染み除去、歯垢除去、歯石除去及びその他等の典型的に研磨材の使用によるものを含む通常の歯磨剤組成物の利益を提供できることを見出した。研磨材を含まないことで塩化セチルピリジニウム等の特定の活性物質剤の包含にも順応し、さもないとシリカ等の研磨材との相溶性が悪く、従って、歯磨剤組成物に包含できない。更に、研磨材が存在しないため、歯磨き製品の様々な審美性を追求できる。例えば、透明な外観の組成物を作製できる。
【0055】
本組成物に実質的に存在しない研磨材は、約150mL/100g以下、好ましくは約100mL/100g以下のDOA値及び約5μm〜約50μmの粒径を有する材料として定義される。本明細書における研磨材は、本明細書においてバインダとして有用なこれらの材料と区別できる。
【0056】
本組成物に存在しない研磨材としては、シリカゲル及び沈殿等の無機ミネラル類、アルミナ類、水和アルミナ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、二酸化カルシウム並びに尿素及びホルムアルデヒドの微粒子縮合製品等の樹脂性研磨材が挙げられる。
【0057】
追加のバインダ材
本発明の組成物は、更に組成物にレオロジーを構築し、使用時特定の口感触を提供する追加のバインダ材を更に含んでよい。包含される場合、追加のバインダ材は、親水性粘土材と相溶するものから選択され、親水性粘土材と追加のバインダ材の合計量が全組成物の約0.1%〜約10%であるように含有され、約10,000Pa〜約450,000Pa、好ましくは約10,000Pa〜約250,000Paの粘度を備える。
【0058】
本明細書における変性セルロースポリマー類は、組成物に連続的な構造を構築するのに有用なバインダ材である。本明細書で有用な変性セルロースポリマー類としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルプロピルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。特に有用な市販の材料としては、ハーキュレス(Hercules)からの商標名ブラノーズ(BLANOSE)シリーズ、オプテイセル(OPTICEL)100及びアクアロン(AQUALON)シリーズによるカルボキシメチルセルロースナトリウム、ハーキュレス(Hercules)からの商標名クルセル(KLUCEL)シリーズによるヒドロキシエチルプロピルセルロース、イシング市(YIXING CITY)No.8ケミカルプラントからの商標名TF−E25及びハーキュレス(Hercules)からの商標名ベネセル(BENECEL)シリーズによるヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。
【0059】
本明細書においてカルボキシビニルアニオン性ポリマー類は、上記で開示した親水性粘土材と組合わせて三次元構造を構築するのに有用なバインダである。本明細書で有用なカルボキシビニルアニオン性ポリマー類としては、ノベオン社(Noveon Inc.)からのカーボポール(CARBOPOL)956、934、940、941、1342、ETD2020、ウルトレズ(ULTREZ)10、B.F.グッドリッチ(Goodrich)からのカーボポール(CARBOPOL)934、940、974P等のカーボポール(CARBOPOL)(又はカルボマー(CARBOMER))シリーズの商標名によるもの及び3V社(3V Company)から入手可能なシンサレン(SYNTHALEN)Kが挙げられる。
【0060】
本明細書において天然ガム由来のアニオン性ポリマー類は、粘性を有効に付加するのに有用なバインダ材である。本明細書で有用な天然ガム由来のアニオン性ポリマー類としては、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム及びローカストビーンガムが挙げられる。特に有用な市販の材料としては、CPケルコ(Kelco)から入手可能な商標名ケルデント(KELDENT)シリーズ及びローディア(Rhodia)から商標名ローディケア(RHODICARE)によるキサンタンガム、CPケルコ(Kelco)からの商標名ケルコゲル(KELCOGEL)シリーズによるジェランガム、並びにFMCバイオポリマー(BioPolymer)からの商標名ゲロイド(GELLOID)LBによるローカストビーンガムが挙げられる。
【0061】
又、本明細書において、デンプン及びカラギーナンは、バインダ材として有用である。カラギーナンは、FMCバイオポリマー(BioPolymer)からの商標名ビスカリ(VISCARI)シリーズ及びゲルカリン(GELCARIN)シリーズ、メイホール社(Meyhall AG)からの商標名メイプロ−ゾル(MEYPRO-SOL)シリーズ並びにCPケルコ(Kelco)からの商標名ゲヌビスコ(GENUVISCO)シリーズ、ゲヌ(GENU)シリーズ及びゲヌチン(GENUTINE)シリーズにより市販されている。
【0062】
追加の構成成分
本発明の組成物は他の追加的な構成成分を含んでもよく、それは最終的な製品の所望の特性によって当業者により選択されてもよく、それは組成物をより美容的又は審美的に許容可能なものにしたり、付加的な使用による利益を組成物に提供するのに好適なものである。こうした追加構成成分は、一般に組成物の約5重量%以下の濃度でそれぞれ使用される。
【0063】
界面活性剤類は、口腔に適用されたときに口腔全体にわたって歯磨剤の十分な分散を助け、並びに化粧品の受容性及び発泡性を改善するための成分として本発明の構成成分に組み込まれてよい。本組成物に包含できる界面活性剤類としては、アニオン性、非イオン性又は両性化合物が挙げられ、アニオン性化合物が好ましい。
【0064】
アニオン性界面活性剤類の好適な例は、カリウム又は好ましくはラウリル硫酸ナトリウムのような高級アルキルサルフェート類、水素添加ココヤシ油脂肪酸類のモノ硫酸化モノグリセリドの塩類等の高級脂肪酸モノグリセリドモノスルフェート類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホネート類、高級脂肪スルホアセテート類、1,2ジヒドロキシプロパンスルホネートの高級脂肪酸エステル類である。
【0065】
水溶性非イオン性界面活性剤類の例は、それと反応しやすく疎水性長鎖(例えば、約12〜20個の炭素原子の脂肪族鎖)を有する種々の水素含有化合物類を有するエチレンオキシドの縮合生成物、例えばプルロニック(Pluronic)F127等のプルロニック(Pluronic)物質であって、その縮合生成物は、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪酸アミド類及びその他の脂肪酸部分並びにプロピレンオキシド及びポリプロピレンオキシド類を有するポリ(エチレンオキシド)の縮合生成物等の親水性ポリオキシエチレン部分を含有する。
【0066】
界面活性剤は、本組成物中に約0.5〜約10.0重量%、好ましくは約1〜約2重量%の濃度で存在できる。
【0067】
本発明の歯磨剤組成物に組み込まれてよいその他の成分としては、顔料、染料、香味材及び甘味材が挙げられる。例えば、ストリップ製品は、本発明により得られ、そこでは対照的な色の着色剤が本発明の実行で使用される構成成分の各々に組み込まれ、前記着色剤は、提案された量で使用したとき薬理学的及び生理学的に無害である。本発明に使用される着色剤としては、顔料及び染料の両方が挙げられる。
【0068】
本発明に有用な顔料としては、無害の二酸化チタン及び酸化クロムグリーン、ウルトラマリンブルー及びピンク、三酸化二鉄等の非水溶性無機顔料類、並びにFD&Cグリーン#1レーキ、FD&Cブルー#2レーキ、FD&C R&D#30レーキ、FD&C#5イエロー及びFD&Cイエロー#15レーキ等のFD&C染料のカルシウム又はアルミニウム塩をアルミニウム上に延ばすことにより調製される非水溶性染料レーキ類が挙げられる。本組成物中の染料の濃度は、約3重量%以下である。本明細書における顔料類は、研磨材と区別され、本明細書の顔料類は、100〜約1,000μ、好ましくは約250〜約500μの範囲の粒径を有するので本組成物は、実質的に研磨材を含まない。存在する場合、顔料類は、約0.5重量%〜約3重量%で本組成物中に含まれる。
【0069】
任意の好適な香味材又は甘味材が、本発明の構成成分中に組み込まれてよい。好適な香味料構成要素の例は、香味油、例えばスペアミント、ペパーミント、冬緑油、サッサフラス、クローブ、セージ、ユーカリ、マジョラム、桂皮の油、レモン、オレンジ及びサリチル酸メチルである。好適な甘味剤としては、スクロース、ラクトース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、シクラミン酸ナトリウム、ペリラチン(perillartine)及びサッカリンナトリウムが挙げられる。好適には香味及び甘味剤が共に、調剤品の0.01重量%〜5重量%又はそれ以上を含んでよい。
【0070】
酵素阻害剤、植物抽出物類、天然ハーブ抽出物類等が含まれもてよい。
【実施例】
【0071】
次の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態について更に記載し、実施するものである。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるので、これらの実施例は、単に例証を目的として与えるものにすぎず、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【0072】
下記の歯磨剤組成物は、本明細書に記載した調製方法を使用した以下の構成成分により形成される。
【表2】

【表3】

構成成分の定義
* 1フッ化ナトリウム NaF、ジナン・ケミカル・インダストリー社(Jinan Chemical Industry Co. Ltd)から入手可能
* 2ソルビトール(70%溶液)ソルビトール70%溶液、カリスタ(Khalista)(リウゾウ(Liuzhou))ケミカルインダストリーズ社(Chemical Industries, Ltd.)から入手可能
*3 グリセリン グリセリン、アサヒデンカ(Asahi Denka)から入手可能
*4 ポリエチレングリコール PEG−300、ドーケミカル社(Doe Chemical Company)から入手可能
*5 ラウリル硫酸ナトリウム(28%溶液) SLSS、ローディア・スペシャルテイ・ケミカル・ウィキシ社(Rhodia Specialty Chemical Wuxi Co. Ltd.)から入手可能
*6 カルボキシメチルセルロースナトリウム CMC、ザングジアガング市(Zhangjiagang city)サンフイ・ケミカル・インダストリー社(Sanhui Chemical Industry Co., Ltd)から入手可能
*7 カーボポール カルボマー956、ノベオン社(Noveon, Inc.)から入手可能
*8 キサンタンガム ケルデント(KELDENT)、CPケルコ社(CP Kelco Inc.)から入手可能
*9 カラギーナン ゲルカリン(GELCARIN)TP911FMC社(FMC Corporation)食料成分部門(food ingredients division)から入手可能
*10 合成層状ケイ酸マグネシウム0.2%フッ化物 ラポナイト(LAPONITE)DF、ロックウッド・アディティブス社(Rockwood Additives Limited)から入手可能
*11 合成層状ケイ酸マグネシウム ラポナイト(LAPONITE)D、ロックウッド・アディティブス社(Rockwood Additives Limited)から入手可能
*12 非晶質沈殿シリカ ゼオデント(ZEODENT)165、J.M.ハーバー社(Huber Company)から入手可能
*13 ヒュームドシリカ エアゾール(AEROSOL)、カボット&デグーサ社(Cabot & Degussa Corporation)から入手可能
*14 雲母、二酸化チタンコーティング ロナ(Rona)から入手可能
*15 水酸化ナトリウム溶液(50%) NaOH50%、グアングゾウケミカル社(Guangzhou Chemical Company)から入手可能
*16 ピロリン酸四ナトリウム ピロリン酸ナトリウム、テトラ(無水)、リアンユンガング・デウオリング・ファインケミカル社(Lianyungang Duoling Fine Chemical Co. Ltd.)から入手可能
*17 リン酸ナトリウム 一塩基酸、一水和物、MSP、ジアングス・チェンキング・ホスフェートケミカル社(Jiangsu Chengxing Phosphate Chemical Co. Ltd)から入手可能
*18 三塩基性リン酸ナトリウム TSP、ジアングス・ジアンギン・ホスフケミカルズ(Jiangsu Jiangyin Phosph Chemicals)から入手可能
*19 フィチン酸ナトリウム20%溶液 シチュアン・チェング・ヤソン(Sichuan Chengdu Yason)から入手可能
*20 サッカリンナトリウム スゾウ・ファインケミカル(Suzhou Fine Chemical)から入手可能
*21 フッ化第一スズ SnF2、ハシモト(Hashimoto)から入手可能
*22 トリクロサン チバガイギーケミカルズ社(Ciba-Geigy Chemicals Ltd.)から入手可能
*23 塩化セチルピリジニウム カンブレックス社(Cambrex company)から入手可能
*24 炭酸亜鉛 ブルゲマンケミカル(Bruggemann Chemical)から入手可能
【0073】
調製方法
実施例1〜10の歯磨剤組成物は、当業者に周知の任意の方法で作製でき、好適には以下のように調製される。
【0074】
先ず、親水性粘土材(構成成分番号10〜13)を室温で容器内の水の部分に溶解し、プロペラミキサー(Propeller Mixer)を使用して均質になるまで混合する。別の主要ミックスポット中で、ソルビトール溶液(構成成分番号2)、グリセリン(構成成分番号3)、ポリエチレングリコール(構成成分番号4)、水酸化ナトリウム溶液(構成成分番号1)、組成物中に存在するとき染料及び顔料(構成成分番号14)並びに水の残りの部分を高温、2.6ラジアン/秒(25rpm)〜3.7ラジアン/秒(35rpm)の回転速度で攪拌器を用いて一緒に混合する。
【0075】
香味料及び界面活性剤(構成成分番号5)を除いた全ての残りの構成成分を主要ミックスポットに添加する。ポットを気密にして閉じ、約13.3kPa(100mmHg)の真空を形成し、ホモジナイザーを251.3ラジアン/秒(2400rpm)〜366.5ラジアン/秒(3500rpm)の回転速度で回転する。得られた混合物を更に脱気する。
【0076】
第1工程で作製した混合物をこれに加える。得られた混合物を混合し、脱気する。最後に香味料及び界面活性剤(構成成分番号5)を添加し、ポットを再度気密にして閉じ、最終的に均質化するため2251.3ラジアン/秒(2400rpm)〜366.5ラジアン/秒(3500rpm)の回転速度で回転するホモジナイザーで混合し、脱気する。
【0077】
得られた生成物を容器からポンプで取り出し、ラミネートチューブ等の一次包装に供給する。
【0078】
本明細書の実施例の組成物は、歯磨剤製品向けに好適な多くの利益を有する。全ての組成物は、研磨材を含む練り歯磨きと比べて歯表面に対する磨耗がより少なく歯エナメル質に対してより安全である。全ての組成物は、研磨材を含む練り歯磨きと比べて柔らかい口感触、より容易な分散、歯間部分への改善された進入を提供する。全ての組成物は、研磨材及び同じ香味料の同じレベル含む練り歯磨きと比べてよりよく消費者が香味を知覚できる。更に、全ての組成物は、経済的なコストで製造できる。実施例1〜5の組成物は、抗カリエス、抗歯垢、白化及び抗結石効果を提供する。実施例6〜7の組成物は、抗カリエス、抗歯垢、白化、抗結石及び抗歯肉炎効果を提供する。実施例8〜9の組成物は、抗カリエス、抗歯垢、白化、抗結石及び抗菌効果を提供する。実施例10の組成物は、抗カリエス、抗歯垢及び抗結石効果を提供する。
【0079】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0080】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれているが、いずれの文献の引用も、本発明に対する先行技術であることの容認と解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味または定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味または定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味または定義を適用するものとする。
【0081】
本発明の特定の実施形態について例示及び説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な変更及び修正が可能なことが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更および修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)親水性粘土材と、
(b)フィチン酸化合物と、
(c)有効量の口腔ケア活性物質と、
(d)極性溶媒キャリアと
を含む歯磨剤組成物であって、
前記組成物が実質的に研磨材を含まない、歯磨剤組成物。
【請求項2】
(a)約0.1%〜約10%の前記親水性粘土材と、
(b)約0.01%〜約20%の前記フィチン酸化合物と
を含む、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項3】
前記親水性粘土材が、天然及び合成層状ケイ酸塩鉱物類、ヒュームドシリカ類、増粘沈殿シリカ及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項4】
前記親水性粘土材が、合成層状ケイ酸マグネシウムである、請求項3に記載の歯磨剤組成物。
【請求項5】
変性セルロースポリマー類、カルボキシビニルポリマー類、天然ガム由来アニオン性ポリマー類及びこれらの混合物から成る群から選択される追加の結合剤を更に含む、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項6】
前記口腔ケア活性物質が、抗結石剤類、スズイオン源類、フッ化物イオン源類、白化剤類、抗菌剤類、抗歯垢剤類、抗炎症剤類、栄養素類、酸化防止剤類、抗ウイルス薬類、鎮痛及び麻酔剤類、亜鉛含有層状物質並びにこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項7】
前記口腔ケア活性物質が、フッ化物イオン源類、スズイオン源類、ピロリン酸塩類、ポリリン酸塩類、過酸化水素、トリクロサン及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項6に記載の歯磨剤組成物。
【請求項8】
前記口腔ケア活性物質が、塩化セチルピリジニウム、スズイオン源類及びこれらの混合物から成る群から選択される抗キャビティ活性物質である、請求項6に記載の歯磨剤組成物。
【請求項9】
前記口腔ケア活性物質が、約25%を超える相対亜鉛反応活性度を有する亜鉛含有層状物質である、請求項6に記載の歯磨剤組成物。
【請求項10】
前記亜鉛含有層状物質が、塩基性炭酸亜鉛、炭酸水酸化亜鉛、亜鉛炭酸水酸化銅、水亜鉛銅鉱、銅炭酸水酸化亜鉛、亜鉛孔雀石、亜鉛イオン含有フィロシリケート、層状複水酸化物、ヒドロキシル複塩類及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項9に記載の歯磨剤組成物。
【請求項11】
前記亜鉛含有層状物質が、塩基性炭酸亜鉛である、請求項9に記載の歯磨剤組成物。
【請求項12】
前記極性溶媒キャリアが、全組成物の約30重量%〜約95重量%の水を含む、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項13】
請求項1の歯磨剤組成物で歯を磨く工程を含む、研磨材を使用しないで歯を洗浄する方法。

【公表番号】特表2009−513695(P2009−513695A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538490(P2008−538490)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054510
【国際公開番号】WO2007/063506
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】