説明

破砕ハンマの使用率測定方法、破砕ハンマおよび測定装置

本発明は、破砕ハンマの使用率測定方法および測定装置、ならびに削岩装置に関する。測定装置(10)は、衝撃装置(4)の動作によって生じる物理現象を測定するセンサ(11)を含む。測定結果を処理し、これを使って衝撃装置の動作の開始時間と終了時間を測定する。タイミング装置(61)を用いて、衝撃サイクル(IC)の期間長を測定し、これを時間カウンタ(62)へ加算することができる。時間カウンタへ累積的に加算した衝撃サイクルの期間長は破砕ハンマの総衝撃時間を示す。衝撃サイクル間で衝撃中断(IP)もモニタし、所定の時間限界値(tstop2)より短い中断は使用率の一部として考慮される。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、破砕ハンマの使用率測定方法に関するものである。破砕ハンマは衝撃装置を含み、これは、その作業サイクルの結果として衝撃パルスを生成し、衝撃パルスは処理中の原料に工具によって伝えられて材料を破壊するものである。衝撃装置が作動すると、センサで測定される物理現象を引き起こす。測定結果を分析して衝撃装置の作業サイクルを特定でき、それに基づいて、衝撃装置の使用率を表わす量を定義できる。衝撃装置の動作中に測定される使用率は累積的にカウンタへ加算され、破砕ハンマの操作者に示される。
【0002】
本発明はさらに破砕ハンマに関し、その使用率は測定装置を用いて測定される。本発明は測定装置にも関し、これによって破砕ハンマの使用率を測定することができる。本発明の分野は本特許出願の独立請求項の前段に詳細に記述されている。
【0003】
破砕ハンマを使って岩石、コンクリート等のような堅い材料を破壊する。破砕ハンマは、破砕ハンマに接続可能な破壊工具に衝撃パルスを生成する衝撃装置を含む。衝撃装置には通常、たとえば掘削機などの親機に補助装置として接続される。親機には通常、とりわけサービス寿命の満了を監視する稼動時間計を備えている。しかし、親機の稼動時間に基づく破砕ハンマの使用率測定は非常に不正確である。破砕ハンマは、親機の稼動時間と比較して一部の時間しか使われていないからである。すなわち、親機の稼動時間の一部は、親機の移動やブームによる破砕ハンマの位置決めに使われる。さらに、掘削機などの親機は、バケットなどの他の補助装置とともに用いられることがある。
【0004】
そこで、親機と無関係な破砕ハンマの使用率を測定する測定装置が開発されてきている。米国特許6,510,902 B1号公報、米国特許第6,737,981 B2号公報および米国特許第6,170,317 B1号公報は、別々のセンサを用いて破砕ハンマの衝撃を区別する装置を開示している。これらの公報では、破砕ハンマの保守の必要性は衝撃回数に基づいて判定される。しかし実際上、個々の衝撃の全数を信頼性をもって測定するのが難しいことは分かっている。得られた測定結果はかなり不明確なことがあることが分かっている。その結果、破砕ハンマの点検は遅過ぎたり早過ぎたりする。さらに、英国特許公開第2442629 A号公報には、破砕ハンマを動作させるポンプの圧力を測定し、圧力に基づいて衝撃装置の稼動時間すなわち衝撃時間を判定することが記載されている。米国特許公開第2003/0110667 A1号公報には、破砕ハンマの圧力系統に圧力スイッチを備え、これを使って衝撃装置の稼動時間を測定することが記載されている。しかし、衝撃を発生させないときでも負荷が破砕ハンマに向けられることがある。このような負荷は従来の方式では全く考慮されていない。したがって、衝撃率または衝撃時間の測定を基にした上述の各装置は、たとえば先行保守の目的で、破砕ハンマに向けられる負荷に関する情報を十分正確に提供するものではない。
【発明の簡単な説明】
【0005】
本発明の目的は、破砕ハンマの使用率を測定する新規かつ改良した方法および測定装置を提供ことにあり、さらにこのタイプの測定装置を備えた新規かつ改良された破砕ハンマを提供することにある。
【0006】
本発明の方法は、各衝撃サイクルの間での衝撃中断を検出してそれら期間長をモニタし、所定の時間限界値より短い期間長の衝撃中断を検出して使用率の一部としてこれを考慮に入れることを特徴とする。
【0007】
本発明の破砕ハンマは以下の点を特徴とする。すなわち、測定装置は破砕ハンマに固定され、それによって親機とは分離した別の装置であり、測定装置はまた、各衝撃サイクルの間での衝撃中断を検出し、その期間をモニタするように構成され、測定装置は、所定の時間限界値より短い期間長の衝撃中断を検出してこれを考慮に入れるように配設されていることである。
【0008】
本発明の測定装置は以下の点を特徴とする。すなわち、制御装置はまた、各衝撃サイクルの間での衝撃中断を検出し、その期間長をモニタするように配設され、制御装置は、所定の時間限界値より短い期間長の衝撃中断を検出し、これを考慮に入れるように配設されていることである。
【0009】
本発明の発想は、衝撃装置の作業サイクルによって生じる1つ以上の物理現象を測定し、衝撃装置の衝撃サイクルの開始と終了を測定結果に基づいて検出することにある。さらに、各衝撃サイクルの期間長を衝撃サイクルの開始時間と終了時間に基づいて検出する。衝撃サイクルの期間長は時間カウンタに累積される。総衝撃サイクルだけでなく一連の衝撃サイクル間での衝撃中断も検出し、それらの期間長をモニタする。時間限界値を制御系においてあらかじめ定義し、時間限界値より短い衝撃中断を検出して使用率の一部として考慮に入れる。
【0010】
本発明の有利な点は、衝撃時間に加えてハンマ作業に特徴的な短い衝撃中断も使用率の測定に考慮することである。通常、各衝撃サイクルの間で、すなわち衝撃中断の期間中、破砕ハンマはとりわけ破壊済岩の工具による移動に使われ、工具は破砕ハンマに大きな負荷を生じさせる。本発明の装置は、これらの比較的短い衝撃中断を考慮に入れ、それによって破壊装置の負荷はより詳細に明らかなる。したがって、破砕ハンマの点検はあらかじめ、かつより詳細に計画することができる。また、破砕ハンマの稼動寿命は、部品の将来の交換時期の場合のように、良好に分かる。
【0011】
一実施例の思想は、所定のまたは設定した時間限界値内にある衝撃中断の期間長を検出してこれを累積的に加算し、総中断時間を得ることである。総中断時間は、破砕ハンマに向かう負荷と点検の必要性を調べるときに、考慮に入れることが可能である。総中断時間が長いときは通常、多くの岩の移動を破砕ハンマで行ない、そのため正規の打撃動作とは異なる負荷が破砕ハンマに向けられていることを意味する。
【0012】
一実施例の思想は、破砕ハンマの稼動時間を所望のモニタサイクル中に測定して全衝撃時間および全中断時間を合計することである。破砕ハンマの総稼動時間は、破砕ハンマの状況および保守の必要性の図式的発想を提供する。
【0013】
一実施例の思想は、測定結果の値が所定のトリガレベルを超えるとクロック周期を計数し、トリガレベルを超えてから新たにトリガレベルを超えることなく所定の時間tstop1経過後にクロック周期の計数を中断することである。時間tstop1は、ハンマの作業サイクルより明らかに長いが、ハンマ作業における典型的な中断時間より明らかに短い。さらに、トリガレベルを最後に超えたことを検出し、これに続くクロック周期を衝撃サイクルの終了時間として定義する。最後に、衝撃サイクルの開始時点と終了時点の間のクロック周期を時間カウンタに加える。中断時間もクロック周期に基づいて測定する。トリガレベルを超えて以来、新たにトリガレベルを超えることなく所定の時間tstop1が経過すると、この経過時間を衝撃中断として解釈し、そこで衝撃中断をその期間長に応じて、より短い中断サイクルまたはより長い停止サイクルとして分類することができる。
【0014】
一実施例の思想は、ハンマ作業中の各衝撃サイクルの間の典型的な中断時間より長い時間tstop2を衝撃中断における時間限界値として設定することである。
【0015】
一実施例の思想は、衝撃中断の時間限界値tstop2が可調整パラメータであることである。時間限界値は、たとえば制御装置にプログラムし、または何らかの他の方法で調整するとよい。
【0016】
一実施例の思想は、制御装置内のタイミング装置のクロック周期について測定結果を分析することである。
【0017】
一実施例の思想は、衝撃装置の作業サイクルによって生じる振動などの加速励起を1つ以上のセンサで測定することである。センサはたとえばピエゾ-センサでもよく、衝撃装置の本体または衝撃装置を保護する筺体に緊締されていてもよい。
【0018】
一実施例の思想は、破砕ハンマが油圧式であることである。衝撃装置の動作はその圧力系に圧力変動を引き起こし、これをモニタすることで、衝撃サイクルの開始時点と終了時点を見つけることができ、これらに基づいて、各衝撃サイクルの衝撃時間を測定することが可能である。さらに、圧力変動の終了時点と開始時点に基づいて衝撃中断およびその期間長を測定することが可能である。また、圧力センサが破砕ハンマに配されている。
【0019】
一実施例の思想は、測定装置が独立して動作する装置であることである。測定装置は、測定、結果処理および結果表示に必要な装置をすべて含む。さらに測定装置は、自身の本体または保護カバー、および破砕ハンマにそれを緊締する緊締手段を含む。その上さらに、測定装置は必要な動作電源用蓄電装置を含み、蓄電装置とは蓄電器、蓄電池等である。このタイプの測定装置は親機とは完全に分離した別個の装置である。
【0020】
一実施例の思想によれば、独立した測定装置はいずれの破砕ハンマにも容易に配置でき、また容易に着脱できる。
【0021】
一実施例の思想によれば、独立した測定装置は恒久的に破砕ハンマに固定され、それによってつねに同じ破砕ハンマに付随する破砕ハンマ固有の装置になる。
【0022】
一実施例の思想は、測定装置が時間カウンタに累積された時間を少なくとも1つ所定の限界値と比較し、限界値を超えたことを表示することである。測定装置は累積した総使用時間、衝撃時間または中断時間をこれらのそれぞれに対して設定された限界値と比較してもよい。
【0023】
一実施例の思想によれば、測定装置は使用時間を操作者に示す少なくとも1つの表示器を含む。表示器は、使用者に視覚的にまたは音で、使用時間を示してもよく、またはあらかじめ設定した警告限界を超えたことを示してもよい。測定装置は使用時間を示す1個以上のLEDを有してもよく、またはLEDは点滅により使用時間の長さを示すように構成してもよい。
【0024】
一実施例の思想によれば、測定装置は1つ以上のデータ通信装置を含み、これによってデータ転送接続を測定装置と外部制御装置または読込み装置との間に設定することができる。その最も簡単には、データ通信装置は接続手段を含んでもよく、これにデータ転送ケーブルを接続して有線のデータ転送を行なってもよい。または、データ通信装置は、無線データ転送手段を含んでもよく、その場合、データ転送手段は送信機と、場合によっては受信機も含んでよい。測定装置は、使用時間に関するデータを連続的に、またはデータ供給の要求を制御装置で受けたのちに、転送するように構成されていてもよい。
【0025】
一実施例の思想は、1つ以上のセンサが衝撃装置の打撃素子またはそれを制御する弁の動きを測定することである。
【0026】
一実施例の思想は、1つ以上のセンサが衝撃装置の作業サイクルにより生じた音を測定することである。
【0027】
一実施例の思想は、1つ以上のセンサが衝撃装置の作業サイクルにより破砕ハンマ構体に生じた応力を測定することである。
【0028】
一実施例の思想は、破砕ハンマの動作を所定のモニタ時間中モニタし、その間、数回の衝撃サイクルを検出することである。衝撃サイクルの期間長をモニタすることによって、破砕ハンマの使用についての付加情報ならびに該使用および作業現場についてのその適合性を得る。衝撃サイクルの期間長を使って保守の必要性を判定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明のいくつかの実施例を添付図面にてより詳細に説明する。
【図1】は補助装置として掘削機に配した破砕ハンマの概略図、
【図2】は、破砕ハンマにおける測定装置で受信したモニタ期間中のハンマの使用率に関するいくつかの測定結果の概略図、
【図3】および
【図4】は、衝撃サイクルが加速度センサによって検出されたときの使用時間の計算原理を概略的に示すグラフ、
【図5】は、衝撃時間の計測停止ならびに中断サイクルおよび停止サイクルの検出を概略的に示すグラフ、
【図6】は図3ないし図5で用いた概念を概略的に示すグラフ、
【図7】は、衝撃装置を駆動する油圧回路ならびに衝撃装置の作業サイクル、衝撃サイクルおよび衝撃中断を検出するいくつかの方法を示す概略図、
【図8】は、破砕ハンマ、およびそれに接続され使用に関する時間を測定する測定装置の概略図、
【図9】は本発明の測定装置の概略図、および
【図10】は、検出した衝撃サイクルをそれらの期間に応じて分類した概略的なヒストグラムである。
【0030】
各図において、明確化のために本発明の実施例が簡略化されて図示されている。各図において同様の部分は同じ参照符号で示す。
【発明のいくつかの実施例の詳細な説明】
【0031】
図1は、掘削機などの作業機械2におけるブーム3の自由端に配した破砕ハンマ1を示す。または、ブーム3は、何らかの可動台車-または破砕装置の固定台上に配設してもよい。破砕ハンマ1は衝撃パルスを生成する衝撃装置4を含む。破砕ハンマ1は、ブーム3によって被破砕材料5へ押圧することができ、破砕ハンマ1に接続された工具6に衝撃装置4で衝撃を同時に生成することができ、ハンマは衝撃パルスを被破砕材料5に伝える。衝撃装置4は油圧式でもよく、これによって衝撃装置は、少なくとも1本の供給経路7および少なくとも1本の排出経路8を通じて作業機械2の油圧系に接続することができる。衝撃パルスは衝撃装置4において衝撃部材を用いて生成され、衝撃部材は、油圧流体の影響下で衝撃方向および復帰方向に往復動可能である。さらに、破砕ハンマ1は保護用覆い9を含んでもよく、保護用覆いの内側には、衝撃装置4が配設されてもよい。破砕ハンマ1は通常、実際の岩石を破壊するだけでなく、作業現場で被破砕岩5a等や破砕済のものの移動にも使われる。操作者はそこで、岩に対して工具6または覆い9を配置し、ブーム3を動かすことで岩を動かす。ここで、強い横向きの負荷が工具6および破砕ハンマの構体に向けられ、たとえばハンマのベアリングおよび保護用覆いに負担をかける。その上、とくに数多くの短い衝撃サイクルがあると、通常より大きな負荷が破砕ハンマに向けられる。使用する破砕ハンマ1が作業に対して強力でありすぎると、たくさんの短い衝撃サイクルを生じることが知られている。その場合、破砕ハンマ1で供される衝撃パルスは非常に速く岩石を破砕してしまうため、衝撃サイクルが引き続ききわめて短いままであり、工具6の直下で岩石があまりに急速に破壊するので、操作者は破壊に備えることができない。そのような場合、破砕ハンマの保護用覆い9の底部は被破壊対象5にぶつかることが多い。このタイプの繰返し使用によって、破砕ハンマは早期に磨耗し機能しなくなることがある。また、被破砕材料が急激に壊れて工具前方の抗力がなくなると、短い衝撃サイクルが多くの「空」の衝撃を含む可能性がある。そこで、衝撃装置の構造は工具の保持機構を介して衝撃力を受けるようにしなければならない。この空の衝撃は衝撃装置に通常の衝撃動作以上のかなり強い歪みを与える。
【0032】
破砕ハンマ1は1つ以上の測定装置10を備えてもよく、これは、加速度、圧力変化、音声、応力等のような衝撃装置4の作業サイクルで生じる物理現象を測定する1つ以上のセンサを含むことができる。衝撃装置4の本体に対してピエゾセンサなの加速度センサ11を固定して、衝撃装置4の作業サイクルにより生じる加速度および振動を測定してもよい。または、加速度センサ11は保護用覆い9に固定してもよい。さらに、供給経路7に第1の圧力センサ12を、また排出経路8には第2の圧力センサ13を配設して、衝撃装置の油圧回路に衝撃装置4の動作で生じた圧力パルスを測定してもよい。圧力センサ12、13はつねに破砕ハンマ内に配置され、作業機械2のポンプや他の箇所に接続されることはない。センサ11、12、13から受信した測定結果は測定装置10の制御装置に送られ、制御装置は、測定結果に基づいて衝撃装置4の作業サイクルおよび衝撃サイクルの期間を検出する。測定装置10は操作者が視認可能な方法で破砕ハンマ1に配設されるとよく、使用時間が操作者に可視的に示されるとよい。または、測定装置10から作業機械2の制御装置14へ、または破砕ハンマ1の外部の何らかの他の制御装置もしくは読取り装置15に情報を送ってもよい。
【0033】
図2は、選択した期間長のモニタ期間中、破砕ハンマ1の使用をモニタすることで得られた測定結果を示す。破砕ハンマ1に搭載された測定装置10を用いて、衝撃装置の動作の開始と終了を検出することができ、それによって衝撃サイクル、すなわち衝撃装置の作動時間が得られる。また、衝撃装置の動作をモニタすることによって、一連の衝撃サイクルの間の衝撃装置が動作しない時期を検出することが可能である。各衝撃サイクルの間の時間中、衝撃装置が停止していても依然として、負荷を衝撃装置に向ける作業にこれを用いることができる。かくして、各衝撃サイクルの間に破砕ハンマに向けられるこれらの負荷は、考慮することができる。作業機械の移動時間、操作者の休憩、保守または他の理由により破砕ハンマが完全に停止する時間は、破砕ハンマの使用率に関係しない。そのとき、破砕ハンマに向けられて破砕ハンマの保守の必要性、サービス寿命または使用を評価する際に観測すべき負荷はない。測定装置10には時間tstop2を設定することが可能であり、これは、使用率にとって意味のある衝撃中断を破砕ハンマの停止時間と区別するために用いるものである。衝撃装置の動作がtstop2より長い時間にわたって停止すると、これは通常、破砕動作において移動走行または他の中断が起こったことを意味する。
【0034】
図2は、1モニタ周期期間中に行なわれる衝撃サイクルの期間長を合計することによって得られる総衝撃時間を示す。総中断時間は、各衝撃サイクル間の破砕ハンマの動作の中断を合計して得られ、その各期間長は設定時間tstop2より短い。破砕ハンマの総使用時間は、総衝撃時間と総中断時間の和によって得られる。このモニタ期間には、使用時間の計算上無視可能な期間長を有する1つの長い停止サイクルが存在している。測定装置の制御装置は、上述したパラメータだけでなく、破砕ハンマの使用に影響する他のパラメータも計算できる。たとえば、総使用時間に対する総衝撃時間の割合、または同様に総使用時間に対する総中断時間の割合を定義することが可能である。測定装置の制御装置には、測定装置が破砕装置の動作をモニタし、測定結果および観測状況を分析し、操作者に警告または通知をする種々の手順を設定したりプログラムしたりすることができる。
【0035】
図3ないし図6において、横軸は時間[秒]を表わし、左の垂直軸はピエゾセンサ値[ボルト]を表わし、そして右の垂直軸は圧力[バール]を表わす。また、図3において、マークHは過去の時間を表わし、Fは未来の時間を表わす。図5において、表示を右端部で切り欠いて別な期間の現象を同じ表示で示すことができる。
【0036】
図3は、衝撃装置の動作によって生じる加速度測定に基づく衝撃時間の測定を示す。図3は、圧力パルス曲線25と加速度センサで得られる加速度曲線26の両方を同じ図に示している。測定装置の制御装置はさらに計時装置を含み、その操作を図3では一連のパルス27として示す。制御装置は、1ないし10ミリ秒のクロック周期ttickで走行するシステムクロックを用いたプロセッサであってよく、このクロック周期は、図6では方形パルス70の立上りエッジ間の間隔71で示されている。システムクロックのクロック周期ttickは、水晶発振素子すなわち発振器を用いて画成することができる。図3は、衝撃装置が作動して衝撃サイクルを生成することを圧力パルス曲線25および加速度曲線26に基づいて示す。衝撃装置の作業サイクルも曲線25および26から明瞭に分かる。加速度限界値、すなわちトリガレベル28はあらかじめ測定装置の制御装置に設定でき、加速度がこの値を超えると衝撃サイクルの検出がトリガされる。トリガレベル28を超える加速度を制御装置が検出すると、これは、衝撃装置が作動してクロック周期の計数を開始し衝撃サイクルの衝撃時間を測定すること意味する。クロック周期は衝撃装置の停止を検出するまで計数される。
【0037】
衝撃装置の作動終了は、トリガレベル28を超える加速度がもはや検出されないことで検出される。衝撃の測定を向上させるため、衝撃サイクルの終了時点は正確に定義する必要がある。そこで、停止時間tstop1を制御装置において定義し、これは、衝撃装置の作業サイクルの期間長よりつねに長い期間長を有するものとする。一般に、衝撃装置の作業サイクルの期間長は20から200ミリ秒の間にあり、そのとき衝撃周波数5ないし50Hzである。衝撃装置に応じて、衝撃周波数も当然高くてよい。トリガレベル28を超える振動を制御装置が検出すると、トリガの開始時点から停止時間tstop1の計測を始める。トリガレベル28を超える新たな振動が停止時間tstop1の経過前に検出されると、衝撃時間の計測は途切れずに連続し、停止時間tstop1の計測は新たなトリガの開始時点から再開される。次のトリガの開始時点への停止時間tstop1の遷移は図3の矢印31で示される。
【0038】
図4は、圧力曲線25および加速度曲線26を調べることによって、1つの衝撃サイクル中の最後の3作業サイクルを示し、その後、衝撃装置が停止している。停止時間tstop1の計測は、トリガレベル28を超える最新の加速度が検出された時点32に開始した。トリガレベル28を超える新たな加速度が停止時間tstop1中に検出されないと、制御装置は、衝撃サイクルが終了したものと解釈する。この後、制御装置は、最新のトリガ時点32に続くクロック周期33を画成し、その時までに累積したクロック周期35を時間カウンタ34へ加える。この構成によれば、衝撃サイクルの終了時間は、タイミング装置の1クロック周期の精度に制限されることがある。衝撃サイクルの終了から衝撃中断が開始するが、それに応じてその期間長は中断サイクルか停止サイクルのいずれかと判定される。
【0039】
破砕ハンマの使用を分析する際に、とくに問題となる対象は、分析期間内おいて衝撃サイクルと中断サイクルの各期間からなるいわゆるハンマ作業時間である。残りの時間は停止サイクル、つまり停止時間を構成する。
【0040】
図5は、圧力曲線25と加速度曲線26の分析による衝撃サイクルICの終点と衝撃中断IPの始点の検出を示すものである。図5はまた、衝撃中断IPが短い期間の中断サイクルPCと長い期間の停止サイクルSCとに分かれていることも示す。新たな衝撃が第1の停止時間tstop1中に検出されないと、衝撃サイクルICは最後の衝撃に続くクロック周期で終ったと考えられる。衝撃中断IPはこの時点に始まる。トリガレベル28を超える次の加速度が検出されると、新たな衝撃サイクルICが始まる。同図はさらに、第2の停止時間tstop2を示し、その計測は第1の停止時間tstop1の計測と同時に始まる。新たな衝撃が第2の停止時間tstop2中に検出されないと、衝撃中断は停止サイクルSCとして解釈される。第2の停止時間tstop2が経過する前に衝撃が検出されると、衝撃中断IPは中断サイクルPCとして解釈される。なお、停止時間は、同一の計時カウンタで計測しても、または2つ以上の計時カウンタを用いてもよい。
【0041】
図5は振動のトリガレベル28および圧力信号のトリガレベル70を示す。衝撃サイクルICおよび衝撃中断IPの検出は、振動もしくは圧力のいずれか、または両方をモニタすることで行なうことができる。
【0042】
図6は図3ないし図5に示されるいくつかの概念を明確にするために提示する。
【0043】
図7は破砕ハンマの衝撃装置4を駆動する油圧系を示す。ブームに配置された破砕ハンマ1への管または同様の流路を通して伝えられる油圧は、作業機械2に配されたポンプ50で生成される。破砕ハンマ1は、油圧流体を衝撃装置4の第1作業圧力空間51aと第2作業圧力空間51bに送る供給経路7を有する。弁52を用いて、第2作業圧力空間51bの圧力に作用させて衝撃方向Bに衝撃部材53の動きを与えることが可能である。図示の状況では、弁52は第2作業圧力空間51bから排出ライン8やタンク54に圧力媒体を導く。このとき第1作業圧力空間51aに作用する圧力は衝撃部材53を復帰方向Aに移動させる。弁52の動きは制御圧力経路55に作用する圧力によって制御される。弁52および衝撃部材53は、圧力媒体が供給経路7に供給される限り往復運動を続ける。加速度センサ11または応力測定センサを衝撃装置4の本体56に直接配設してもよいし、衝撃装置の周りに配設される保護用覆い(図示せず)に配設してもよい。または、供給経路7の圧力は破砕ハンマ1に配設された圧力センサ12を用いて測定してもよい。センサ11および12から得られた測定結果は上述の方法で適用して、衝撃サイクルの開始および終了ならびに中断サイクル測定をトリガさせてもよい。第1運動センサ57によって衝撃部材53の移動を、また第2運動センサ58によって弁52の運動を測定することもできる。運動センサ57および58から受けた測定データに基づいて、衝撃装置4の作業中を検出することができる。その場合、衝撃時間を計算する目的で衝撃サイクルの開始時間を検出することも可能である。さらに、センサ57および58から検出データを受信しないと、衝撃サイクルは終了したものと解釈することができる。その場合、図3、図4、図5および図6に関連して説明したような同様の装置を衝撃サイクル計測の中断や中断サイクルの計測に適用することが可能である。
【0044】
図8は、破砕ハンマ1およびそれに接続された測定装置10を非常に簡略化した方法で示す。測定装置10は、保護用覆い9または破砕ハンマの固定部59に固定した別個の装置でもよい。この別個の測定装置10は作業機械にまったく依存していない。測定装置10のセンサ11は、衝撃装置4の本体56に固定してもよく、測定結果は有線または無線でセンサ11から制御装置60に送ってもよい。
【0045】
図9は測定装置10を示し、センサ11が制御装置60の一部として一体化されている。制御装置60はタイミング装置61および時間カウンタ62も有する。さらに、制御装置60は、使用率を表示する1つ以上のLED 64を含む検出装置63を有してもよい。制御装置60はデータ通信装置65も含んでよく、データ通信装置を用いて制御装置60は有線または無線で外部装置15と情報を交換することができる。
【0046】
図10は期間長に基づく衝撃サイクルの処理を示す。衝撃サイクル期間長の測定および得られた測定結果はすなわち、上述以外の方法でも利用することができる。衝撃装置の動作は所定のモニタ期間にわたってモニタし、この期間中、数回の衝撃サイクルを検出し、個々の衝撃サイクルそれぞれの期間長を得てもよい。衝撃サイクルはそれらの期間長に基づいて分類してもよい。分類の根拠はたとえば、次のようでもよい。すなわち、t1秒より短い期間長、少なくともt1秒だがt2秒より短い期間長、少なくともt2秒だがt3秒より短い期間長、および少なくともt3秒の期間長である。この分類で、たとえば破砕ハンマの使用についての役立つ情報が得られる。この情報を分析することによって、各タスクごとに適切な破砕装置を選ぶことができ、操作者の誤った作業技術を検出することができる。さらに、分析された情報に基づいて保守の必要性を決めることができる。装置のモニタ期間にいくつか非常に短いまたは非常に長い衝撃サイクルが含まれていたとしたら、たとえ他の保守基準がまだ満たされていなかったとしても、その装置は早期に保守を受けることができるであろう。
【0047】
なお、タイミング装置としては、定義したクロック周期で走行し目的に適ういずれかの電気的タイミング装置であってそのクロック周期を電気的時間カウンタに加えることができるものであれば、使用することができる。タイミング装置はプロセッサに接続された結晶振動素子すなわち発振器であってもよい。さらに、タイミング装置は電子集積回路であってもよいし、プログラムまたは他の何らかの方法で実現してもよい。1つのタイミング装置を配設して衝撃時間と中断時間の両方をカウントするようにしてもよいし、または、複数のタイミング装置があってもよい。同様に、1つ以上のカウンタがあってもよい。
【0048】
本特許出願に開示された測定処理および測定結果の分析は、測定装置の制御装置、岩石破砕装置の制御装置、または何らかの他の制御装置でソフトウェア製品を実行することによって行なってもよい。ソフトウェア製品はメモリスティック、記憶ディスク、サーバ等のような記憶手段に格納してもよい。
【0049】
場合によっては、本出願に記載の特徴事項は他の特徴事項にかかわらず、それとして用いてもよい。他方、本出願に記載した各特徴事項は必要に応じて組み合わせて種々の組合せを得るようにしてもよい。
【0050】
図面およびその関連記載は本発明の思想を説明することだけを意図している。本発明は請求項の範囲内でその細部を変更できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
破砕ハンマ(1)に含まれ衝撃パルスを生成する衝撃装置(4)の動作により生じる少なくとも1つの物理現象を少なくとも1つのセンサ(11)によって測定し、
少なくとも1つのタイミング装置(61)を含む少なくとも1つの制御装置に前記センサ(11)から得られる測定結果を転送し、
前記衝撃装置(4)の作業サイクルおよび衝撃サイクル(IC)を前記測定結果に基づいて前記制御装置(60)において検出し、前記タイミング装置(61)を用いて前記衝撃サイクル(IC)の期間長を求め、
前記衝撃サイクル(IC)の期間長を前記制御装置(60)のカウンタへ累積的に加算して総衝撃時間を得る破砕ハンマの使用率測定方法において、該方法は、
前記衝撃サイクル(IC)の間での衝撃中断(IP)を検出してそれらの期間長モニタし、
所定の時間限界値(tstop2)より短い期間長の衝撃中断(IP)を検出して前記使用率の一部としてこれを考慮することを特徴とする破砕ハンマの使用率測定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、該方法は、
前記所定の時間限界値(tstop2)より短い期間長を有する衝撃中断(IP)の期間長を合計して前記総中断時間を求めることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、該方法は、
前記総衝撃時間と総中断時間を加えることで前記破砕ハンマの総使用時間を求めることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、該方法は、
前記測定結果に基づいて前記衝撃サイクル(IC)の開始時間および終了時間を検出し、
前記衝撃サイクル(IC)の前記検出した終了時間から前記衝撃中断(IP)の期間長の計測を開始し、
新たな衝撃サイクル(IC)の開始時間が検出されると、前記衝撃中断(IP)の期間長の計測を終了し、
たかだか前記定義した時間限界値(tstop2)まで前記衝撃中断(IP)の期間長を計測することを特徴とする方法。
【請求項5】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記破砕ハンマの前記使用中、実質的に何の負荷も前記破砕ハンマに向けられていないと、前記定義した時間限界値(tstop2)を超える期間長の衝撃中断(IP)を停止サイクル(SC)と解釈し、
前記破砕ハンマの使用率を測定する際、その停止サイクル(SC)を完全に無視することを特徴とする方法。
【請求項6】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記制御装置(60)における前記タイミング装置(61)の作動のクロック周期(ttick)に関連する前記衝撃装置の動作を調べ、
前記測定結果に対してあらかじめ設定した少なくとも1つの第1の基準を満たした後、前記時間サイクル(ttick)を前記時間カウンタ(62)へ累積的に加算し、
所定の第2の基準を満たすと、前記時間カウンタ(62)にクロック周期(ttick)への加算を中断し、
前記所定の第1の基準を再び満たすと、前記時間カウンタ(62)への前記クロック周期(ttick)の加算を続けることを特徴とする方法。
【請求項7】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記衝撃装置(4)の動作によって生じる振動を加速度センサ(11)で測定し、
前記制御装置(60)において前記タイミング装置(61)の作動のクロック周期(ttick)に関連する前記測定結果を調べ、
前記測定結果の値が所定のトリガレベル(28)を超えると、前記クロック周期(ttick)を計測し、
前記トリガレベル(28)の超過から該トリガレベル(28)を新たに超過することなく所定の停止時間(tstop1)を経た後、前記クロック周期(ttick)の計測を中断し、
前記トリガレベル(28)を最新に超えたことを検出し、これに続くクロック周期(ttick)を前記衝撃サイクル(IC)の終了時間として画成し、
前記衝撃サイクルの開始時間と終了時間の間のクロック周期(35)を前記時間カウンタ(62)へ加算することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれかに記載の方法において、該方法は、
前記破砕ハンマ(1)に配された圧力センサ(12)で前記衝撃装置(4)の圧力媒体回路に作用する圧力媒体の圧力を測定し、
衝撃サイクル(IC)中に前記衝撃装置(4)の作業サイクルで生じる圧力振動(25)を検出し、
前記圧力振動に基づいて前記衝撃サイクル(IC)の開始時間と終了時間を測定し、
該衝撃サイクル(IC)の開始時間と終了時間を用いて前記衝撃サイクル(IC)および衝撃中断(IP)を画成することを特徴とする方法。
【請求項9】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記時間カウンタ(62)に累積される使用時間を少なくとも1つ所定の衝撃時間限界値と比較し、該限界値を超えたことを表示することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項3に記載の方法において、該方法は、
前記時間カウンタ(62)に累積される使用時間を少なくとも1つ所定の使用時間限界値と比較し、該限界値を超えたことを表示することを特徴とする方法。
【請求項11】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記時間カウンタ(62)に累積される中断時間を少なくとも1つ所定の中断時間限界値と比較し、該限界値を超えたことを表示することを特徴とする方法。
【請求項12】
前記請求項のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
モニタ時間中、前記破砕ハンマ(1)の動作をモニタし、衝撃サイクル(IC)および各衝撃サイクルの期間長を検出し、
前記使用率の測定において前記衝撃サイクル(IC)の期間長の分布を一付加的基準として用いることを特徴とする方法。
【請求項13】
破砕ハンマ(1)を親機のブームに取外し可能に固定する緊締手段と、
衝撃パルスを生成する衝撃装置(4)と、
衝撃パルスを受け、被破砕材料(5)に衝撃パルスを伝えるように配される工具(6)と、
該破砕ハンマ(1)の使用率を測定する少なくとも1つの測定装置(10)とを含み、該測定装置(10)は、前記衝撃装置(4)の作業サイクルによって生じる少なくとも1つの物理現象を測定する少なくとも1つのセンサ(11)と、測定結果を処理し前記使用率を測定する少なくとも1つの制御装置(60)と、前記使用率を表わす値が累積的に加算される少なくとも1つのカウンタとを含み、
前記測定装置(10)はまた、前記センサ(11)で受けた測定結果に基づいて前記衝撃装置(4)の衝撃サイクル(IC)の開始と終了を検出し、これに基づいて前記衝撃サイクルの期間長を計算するように配された破砕ハンマにおいて、
前記測定装置(10)は該破砕ハンマ(1)に固定され、これによって該測定装置は前記親機とは分離した別の装置であり、
前記測定装置(10)はまた、衝撃サイクル(IC)の間での衝撃中断(IP)を検出し、その期間長をモニタするように配され、
前記測定装置(10)は、所定の時間限界値(tstop2)より短い期間長の衝撃中断(IP)を検出してこれを考慮に入れるように配されていることを特徴とする破砕ハンマ。
【請求項14】
請求項13に記載の破砕ハンマにおいて、該破砕ハンマは、
衝撃中断(IP)に対する所望の長さの時間限界値(tstop2)を前記測定装置(10)の制御装置(60)に設定可能であることを特徴とする破砕ハンマ。
【請求項15】
請求項13または14に記載の破砕ハンマにおいて、
前記センサは加速度センサ(11)であり、
該加速度センサ(11)は前記衝撃装置(4)の本体(56)に固定され、該衝撃装置の作業サイクルによって生じる振動を測定することを特徴とする破砕ハンマ。
【請求項16】
請求項13または14に記載の破砕ハンマにおいて、
前記センサは、前記衝撃装置の作業サイクルによって生じる振動を測定するために配された加速度センサ(11)であり、
前記衝撃装置(4)の周囲には少なくとも1つの保護用覆い(9)があり、
前記加速度センサ(11)は前記保護用覆い(9)に固定されていることを特徴とする破砕ハンマ。
【請求項17】
請求項13または14に記載の破砕ハンマにおいて、
前記衝撃装置(4)は油圧式であり、
前記センサは、前記衝撃装置の圧力媒体回路において前記衝撃装置の動作で生じる圧力振動(25)を測定するように配された圧力センサ(12)であり、
該圧力センサ(12)は該破砕ハンマ(1)に配設されていることを特徴とする破砕ハンマ。
【請求項18】
破砕ハンマ(1)に属する衝撃装置(4)の動作によって生じる少なくとも1つの物理現象の測定に用いる少なくとも1つのセンサ(11、12、57、58)と、
該センサで受けた測定結果を処理し、前記使用率を測定する少なくとも1つの制御装置(60)とを含み、
該制御装置(60)は、少なくとも1つのタイミング装置(61)および少なくとも1つの時間カウンタ(62)を含み、
前記制御装置(60)は、前記衝撃装置(4)の衝撃サイクルの開始と終了を前記測定結果に基づいて検出し、各衝撃サイクル(IC)の期間長を測定するように配され、
前記制御装置(60)は、前記衝撃サイクル(IC)の期間長を前記時間カウンタ(62)に累積的に加えるように配された破砕ハンマの使用率測定装置において、
前記制御装置(60)はまた、衝撃サイクル(IC)の間で衝撃中断(IP)を検出し、その期間長をモニタするように配され、
前記制御装置(60)は、所定の時間限界値(tstop2)より短い期間長の衝撃中断(IP)を検出し、これを考慮に入れるように配されていることを特徴とする破砕ハンマの使用率測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−514893(P2013−514893A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543859(P2012−543859)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/FI2010/051061
【国際公開番号】WO2011/077001
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(506286478)サンドビク マイニング アンド コンストラクション オサケ ユキチュア (70)
【氏名又は名称原語表記】SANDVIK MINING AND CONSTRUCTION OY
【Fターム(参考)】