説明

磁性体基板、コモンモードフィルタ、磁性体基板の製造方法及びコモンモードフィルタの製造方法

【課題】本発明は、磁性体基板、コモンモードフィルタ、磁性体基板の製造方法及びコモンモードフィルタの製造方法に関する。
【解決手段】本発明は、絶縁層及び前記絶縁層内部に形成された導体パターンを含むコイル部と、前記コイル部の片面または両面に結合された磁性体基板と、を含み、前記磁性体基板は、静電吸収物質からなる静電吸収層と、前記静電吸収層の片面または両面に備えられ、磁性物質からなる磁性層と、前記磁性層と静電吸収層との間に備えられ、導電物質からなる電極と、を含み、静電気放電現象を防止することができるとともに、コモンモードフィルタの高効率特性を維持することができるという有用な効果を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性体基板、コモンモードフィルタ、磁性体基板の製造方法及びコモンモードフィルタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の高速化と多機能化に伴って、高速データ伝送のためのインタフェースの適用が増加している。特に、差動伝送方式による高速インタフェース(USB2.0、USB3.0、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)など)のための回路ではコモンノードノイズを除去するためのフィルタが必要である。
【0003】
最近、信号伝送に使用される周波数が徐々に高周波帯域に移動しており、各種ポータブル電子機器の小型化及び薄型化の傾向に伴って、コモンモードフィルタの小型化及び高性能化のための研究が続けられている。
【0004】
通常、コモンモードフィルタは、磁性体層、非磁性絶縁体層、非磁性絶縁体層内部の導体コイル、リード端子線及び前記リード端子線に連結される外部電極を含んで構成されている。
【0005】
一方、コモンモードフィルタの急激な電圧変化を防止するためにバリスタ(Varistor)などの静電気放電(Electrostatic Discharge;ESD)保護素子がコモンモードフィルタの内部に適用されている。
【0006】
特許文献1にはインダクタ素子と静電気放電保護素子とを結合して構成された複合電子部品が紹介された。
【0007】
しかし、特許文献1に開示された複合電子部品は、磁性体、静電吸収層及び導体パターンが備えられた絶縁層が同時に焼成されて製作されるが、この場合、それぞれの層間収縮率の差によって印刷にじみ、積層歪みなどの問題が発生してコモンモードフィルタの特性が低下するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】日本特許公開第2006−114801号
【特許文献2】韓国公開特許第10−2010−0037000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記のような問題点を解決するために導き出された本発明は、静電吸収層と電極を備える磁性体基板を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、静電吸収層と電極を備える磁性体基板とコイル部を含むコモンモードフィルタを提供することを他の目的とする。
【0011】
また、本発明は、前記磁性体基板を製造するための磁性体基板の製造方法及び前記コモンモードフィルタを製造するためのコモンモードフィルタの製造方法を提供することをまた他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような問題点を解決するために導き出された本発明の一実施形態による磁性体基板は、静電吸収物質からなる静電吸収層と、前記静電吸収層の片面または両面に備えられ、磁性物質からなる磁性層と、前記磁性層と静電吸収層との間に備えられ、導電物質からなる電極と、を含むことができる。
【0013】
この際、前記静電吸収物質は酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックであってもよい。
【0014】
また、前記磁性物質はNi、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)であってもよい。
【0015】
また、前記導電物質は、Ag、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金であってもよい。
【0016】
本発明によるコモンモードフィルタは、絶縁層及び前記絶縁層内部に形成された導体パターンを含むコイル部と、前記コイル部の片面または両面に結合された磁性体基板と、を含み、前記磁性体基板は、静電吸収物質からなる静電吸収層と、前記静電吸収層の片面または両面に備えられ、磁性物質からなる磁性層と、前記磁性層と静電吸収層との間に備えられ、導電物質からなる電極と、を含むことができる。
【0017】
本発明による磁性体基板の製造方法は、(A)磁性物質で第1磁性層を形成する段階と、(B)前記第1磁性層に導電物質を印刷して第1電極を形成する段階と、(C)前記第1磁性層及び第1電極に静電保護物質からなる第1静電吸収層を積層する段階と、(D)前記第1磁性層、前記第1電極、及び前記第1静電吸収層全てを同時に焼成する段階と、を含むことができる。
【0018】
この際、前記(C)段階と(D)段階との間に、(X1)前記第1静電吸収層に導電物質を印刷して第2電極を形成する段階をさらに含むことができる。
【0019】
また、前記(X1)段階と(D)段階との間に、(X2)前記第1静電吸収層及び第2電極に磁性物質からなる第2磁性層を積層する段階をさらに含むことができる。
【0020】
本発明によるコモンモードフィルタの製造方法は、磁性体基板を提供する段階と、前記磁性体基板の上部面に第1絶縁層を形成する段階と、前記第1絶縁層上に導体パターンを形成する段階と、前記第1絶縁層及び導体パターンの上部面に絶縁物質を塗布する段階と、塗布された前記絶縁物質を硬化する段階と、を含み、前記磁性体基板を提供する段階は、(A)磁性物質で第1磁性層を形成する段階と、(B)前記第1磁性層に導電物質を印刷して第1電極を形成する段階と、(C)前記第1磁性層及び第1電極に静電保護物質からなる第1静電吸収層を積層する段階と、(D)前記第1磁性層、前記第1電極、及び前記第1静電吸収層全てを同時に焼成する段階と、を遂行して製作された磁性体基板を提供するものであってもよい。
【0021】
この際、前記絶縁物質を硬化する段階以降、硬化された前記絶縁物質の上部面に磁性体基板を接合する段階をさらに含むことができる。
【0022】
また、コモンモードフィルタの特性を具現する第1絶縁層及び導体パターンは薄膜及び厚膜工法を適用して形成されることができる。
【0023】
この際、薄膜及び厚膜工法は、導体パターンを形成するためにフォトリソグラフィ工程を適用したものであってもよく、導体パターンの層間及び上、下部には絶縁性樹脂や絶縁性ガラスなどを備えて硬化させるものであってもよい。
【発明の効果】
【0024】
前記のように構成された本発明による磁性体基板は、磁性体層と静電吸収層とを同時に焼成して製作されることができ、前記磁性体基板上に薄膜工法でコイル部を形成することにより、従来技術の問題点として指摘された層間収縮率の差による印刷にじみ、積層歪みなどによるコモンモードフィルタの特性低下を防止することができるという有用な効果を提供する。
【0025】
また、本発明によるコモンモードフィルタは、静電気放電現象を防止することができるとともに、コモンモードフィルタの高効率特性を維持することができるという有用な効果を提供する。
【0026】
また、本発明による磁性体基板の製造方法は、磁性体層と静電吸収層とを備える磁性体基板を効率的に製造することができるという有用な効果を提供する。
【0027】
また、本発明によるコモンモードフィルタの製造方法は、高効率特性を維持するとともに、静電気放電現象を防止することができるコモンモードフィルタを効率的に製造することができるという有用な効果を提供する。
【0028】
また、コイル部を形成する過程で焼成温度のような高温熱処理に対する制限がないため様々な材質で絶縁層を具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態による磁性体基板を概略的に例示した分解斜視図である。
【図2】本発明の他の実施形態による磁性体基板を概略的に例示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタを概略的に例示した断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態によるコモンモードフィルタを概略的に例示した断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図7】本発明のまた他の一実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを果たす技術は、添付図面とともに詳細に後述される実施形態を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施形態に限定されず、相異なる多様な形態で具現されることができる。本実施形態は、本発明の開示が完全になるようにするとともに、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に伝達するために提供されることができる。明細書全体において、同一参照符号は同一構成要素を示す。
【0031】
本明細書で用いられる用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定しようとするものではない。本明細書で、単数型は文句で特別に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprise)」及び/または「含んでいる(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作及び/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除しない。
【0032】
以下では添付された図面を参照して本発明の構成及び作用効果をより詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態による磁性体基板100を概略的に例示した分解斜視図である。
【0034】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による磁性体基板100は、静電吸収層110、磁性層120及び電極130を含むことができる。
【0035】
静電吸収層110は、静電吸収物質からなってもよく、この際、静電吸収物質としては酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックを使用してもよい。前記静電吸収層110は、コモンモードフィルタにおける急激な電圧変化を緩衝する機能を遂行する。
【0036】
磁性層120は、磁性物質からなってもよく、この際、磁性物質としてはNi、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)を使用してもよい。
【0037】
電極130は、導電物質からなってもよく、導電物質としてはAg、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金を使用してもよい。
【0038】
前記電極130にはリード部131が備えられ、以降にコモンモードフィルタに具現された時に接地端子に連結された別途の外部端子60に連結され、静電吸収層110から吸収された電荷を放出する機能を遂行することができる。
【0039】
この際、本実施形態による磁性体基板100には電極130一つのみが備えられるため、他の電極130はコモンモードフィルタの導体パターン52に代替することができる。
【0040】
図2は、本発明の他の実施形態による磁性体基板200を概略的に例示した分解斜視図である。
【0041】
図2を参照すると、図1に例示した場合と異なり、静電吸収層210の上部面にも電極230´が形成され、磁性層220´が積層されて磁性体基板200が具現されることができるということが理解できる。
【0042】
一方、本実施形態による磁性体基板200は、静電吸収層210の両面に電極230、230´が備えられるため、キャパシタンスが発生する可能性があるが、電極230の形状を様々な形態で具現することにより前記キャパシタンスを調節することができる。
【0043】
これにより、本発明の一実施形態による磁性体基板100、200それぞれは、静電吸収層110、210を含む完成された状態でコモンモードフィルタを製造する際に投入されることができる。
【0044】
図3は、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタ300を概略的に例示した断面図である。
【0045】
図3を参照すると、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタ300は、前記の磁性体基板100に絶縁層51と導体パターン52からなるコイル部50を形成し、外部端子60を結合することにより具現されることができる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施形態によるコモンモードフィルタ400を概略的に例示した断面図である。
【0047】
図4を参照すると、本発明の他の実施形態によるコモンモードフィルタ400は、図2に例示した磁性体基板100にコイル部50を形成し、外部端子60を結合することにより具現されることができる。
【0048】
従来のコモンモードフィルタと異なり、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタ300、400では、磁性体基板100、200が完成された状態で提供されることができるため、磁性体基板100、200にコイル部50を形成することにより、コモンモードフィルタ300、400を製造する過程における導体パターン52の印刷にじみ現象や層間収縮率の差による歪み現象などの問題を予め防止することができる。
【0049】
また、コイル部50を形成する過程で焼成温度のような高温熱処理に対する制限がないため様々な材質で絶縁層51を具現することができる。
【0050】
図5は、本発明の一実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【0051】
図5を参照すると、先ず、磁性物質で第1磁性層を形成する(S110)。
【0052】
次に、第1磁性層に導電物質を印刷して第1電極を形成する(S120)。
【0053】
その後、第1磁性層及び第1電極に静電保護物質からなる第1静電吸収層を積層する(S130)。
【0054】
最後に、前記第1磁性層、前記第1電極、及び前記第1静電吸収層全てを同時に焼成する(S160)。
【0055】
図6は本発明の他の実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【0056】
図6を参照すると、第1静電吸収層積層(S130)の後、第1静電吸収層に導電物質を印刷して第2電極を形成(S140)することができる。
【0057】
これにより、前記第1電極及び第2電極により、第1静電吸収層に吸収された電荷が接地端子に移動することができる。
【0058】
図7は、本発明のまた他の一実施形態による磁性体基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【0059】
図7を参照すると、前記第2電極を形成(S140)した後、第1静電吸収層及び第2電極に磁性物質からなる第2磁性層を積層(S150)することもできる。
【0060】
図8は、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【0061】
図8を参照して、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法によると、先ず、前記のように予め完成された磁性体基板を提供する(S210)。
【0062】
次に、磁性体基板の上部面に第1絶縁層を形成する(S220)。
【0063】
次に、第1絶縁層上に導体パターンを形成する(S230)。
【0064】
次に、第1絶縁層及び導体パターンの上部面に絶縁物質を塗布する(S240)。
【0065】
次に、以前段階の絶縁物質を硬化させる(S245)。
【0066】
一方、必要に応じて、導体パターン形成及び絶縁物質塗布過程を2回以上繰り返すことにより、2層以上の導体パターンが形成されたコイル部を具現することもできる。
【0067】
図9は、本発明の他の実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【0068】
図9を参照すると、第1絶縁層及び導体パターンの上部面に絶縁物質を塗布し(S240)、絶縁物質を硬化(S245)した後、硬化された絶縁物質の上部面に磁性体基板をさらに接合することができる(S250)。
【0069】
これにより、本発明の一実施形態による磁性体基板は、静電吸収層を含む完成された状態でコモンモードフィルタ製造する際に投入されることができる。
【0070】
即ち、従来のコモンモードフィルタの製造方法と異なり、本発明の一実施形態によるコモンモードフィルタの製造方法では、磁性体基板が完成された状態で提供されることができるため、磁性体基板にコイル部を形成することにより、コモンモードフィルタを製造する過程における導体パターンの印刷にじみ、層間収縮率の差による歪み現象などの問題を予め防止することができる。
【0071】
また、コイル部を形成する過程で焼成温度のような高温熱処理に対する制限がないため、様々な材質で絶縁層を具現することができる。
【0072】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、上述の内容は本発明の好ましい実施形態を示して説明するものに過ぎず、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で用いることができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、述べた開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。上述の実施例は本発明を実施するにおいて最善の状態を説明するためのものであり、本発明のような他の発明を用いるにおいて当業界に公知された他の状態での実施、そして発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。従って、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むと解釈されるべきであろう。
【符号の説明】
【0073】
100、200 磁性体基板
110、210 静電吸収層
120、220 磁性層
130、230 電極
131、231 リード部
50 コイル部
51 絶縁層
52 導体パターン
60 外部端子
300、400 コモンモードフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電吸収物質からなる静電吸収層と、
前記静電吸収層の片面または両面に備えられ、磁性物質からなる磁性層と、
前記磁性層と静電吸収層との間に備えられ、導電物質からなる電極と、
を含む磁性体基板。
【請求項2】
前記静電吸収物質は、酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックである請求項1に記載の磁性体基板。
【請求項3】
前記磁性物質は、Ni、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)である請求項1に記載の磁性体基板。
【請求項4】
前記導電物質は、Ag、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金である請求項1に記載の磁性体基板。
【請求項5】
絶縁層及び前記絶縁層内部に形成された導体パターンを含むコイル部と、
前記コイル部の片面または両面に結合された磁性体基板と、
を含み、
前記磁性体基板は、
静電吸収物質からなる静電吸収層と、
前記静電吸収層の片面または両面に備えられ、磁性物質からなる磁性層と、
前記磁性層と静電吸収層との間に備えられ、導電物質からなる電極と、
を含むコモンモードフィルタ。
【請求項6】
前記静電吸収物質は、酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックである請求項5に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項7】
前記磁性物質は、Ni、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)である請求項5に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項8】
前記導電物質は、Ag、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金である請求項5に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項9】
(A)磁性物質で第1磁性層を形成する段階と、
(B)前記第1磁性層に導電物質を印刷して第1電極を形成する段階と、
(C)前記第1磁性層及び第1電極に静電保護物質からなる第1静電吸収層を積層する段階と、
(D)前記第1磁性層、前記第1電極、及び前記第1静電吸収層全てを同時に焼成する段階と、
を含む磁性体基板の製造方法。
【請求項10】
前記(C)段階と(D)段階との間に、
(X1)前記第1静電吸収層に導電物質を印刷して第2電極を形成する段階
をさらに含む請求項9に記載の磁性体基板の製造方法。
【請求項11】
前記(X1)段階と(D)段階との間に、
(X2)前記第1静電吸収層及び第2電極に磁性物質からなる第2磁性層を積層する段階
をさらに含む請求項10に記載の磁性体基板の製造方法。
【請求項12】
前記静電吸収物質は、酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックである請求項9に記載の磁性体基板の製造方法。
【請求項13】
前記磁性物質は、Ni、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)である請求項9に記載の磁性体基板の製造方法。
【請求項14】
前記導電物質はAg、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金である請求項9に記載の磁性体基板の製造方法。
【請求項15】
磁性体基板を提供する段階と、
前記磁性体基板の上部面に第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁層上に導体パターンを形成する段階と、
前記第1絶縁層及び導体パターンの上部面に絶縁物質を塗布する段階と、
塗布された前記絶縁物質を硬化する段階と、
を含み、
前記磁性体基板を提供する段階は、
(A)磁性物質で第1磁性層を形成する段階と、
(B)前記第1磁性層に導電物質を印刷して第1電極を形成する段階と、
(C)前記第1磁性層及び前記第1電極に静電保護物質からなる第1静電吸収層を積層する段階と、
(D)前記第1磁性層、前記第1電極、及び前記第1静電吸収層全てを同時に焼成する段階と、
を遂行して製作された磁性体基板を提供するコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項16】
前記絶縁物質を硬化する段階以降に、
硬化された前記絶縁物質の上部面に磁性体基板を接合する段階
をさらに含む請求項15に記載のコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項17】
前記(C)段階と(D)段階との間に、
(X1)前記第1静電吸収層に導電物質を印刷して第2電極を形成する段階
をさらに含む請求項15に記載のコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項18】
前記(X1)段階と(D)段階との間に、
(X2)前記第1静電吸収層及び第2電極に磁性物質からなる第2磁性層を積層する段階
をさらに含む請求項16に記載のコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項19】
前記静電吸収物質は、酸化亜鉛(ZnO)系のセラミックである請求項15に記載のコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項20】
前記磁性物質は、Ni、Zn、Cu及びMn系から選択される何れか一つのフェライト(ferrite)である請求項15に記載のコモンモードフィルタの製造方法。
【請求項21】
前記導電物質は、Ag、Cu、Al、Ni、Pd、Ag−Pdから選択される何れか一つの金属または何れか二つ以上の合金である請求項15に記載のコモンモードフィルタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−55335(P2013−55335A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180068(P2012−180068)
【出願日】平成24年8月15日(2012.8.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】