説明

磁性金属異物を検出する方法およびそのための装置

【課題】複数の磁気センサを使用して磁性金属異物を検出する方法と装置とにおいて、センサが正常に動作するものであるか否かを容易に確認できるように改良を施す。
【解決手段】配管2の内側を流れる流体に含まれた磁性金属異物からの磁力線を磁気センサ11によって測定して金属異物を検出する。配管2の外側には、複数個の磁気センサ11を配管2の周方向へ間欠的に並べる。配管2の外側にはまた、磁気センサ11の上流側および下流側のいずれかにおいて、コイル81を複数回巻回し、コイル81に電流を一時的に流すことにより磁力線を発生させ、磁気センサ11にはその磁力線を検出させる。その磁力線を検出しない磁気センサ11については、動作に異常があると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲料や液状食品等の流体に含まれる磁性金属異物を検出するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料等の流体を製造する工程において、その流体に混入している磁性金属異物を検出するための装置は公知である。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された検出装置は、磁性金属異物が混入している流体を上流側から下流側に向かって流す配管と、その配管の上流側に設けられて磁性金属異物を帯磁する帯磁装置と、帯磁装置の下流側に設けられて磁性金属異物における残留磁気を検出する検出部とを有している。
【0004】
検出部は、残留磁気の検出方向と配管の中心線との交差角度が90度であるセンサを複数有している。これらのセンサは、上流側から下流側に向かって見たときに、配管を囲むように環状に配置してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−98117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
配管の中を流れる流体に対して複数の磁気センサを使用して磁性金属異物を検出する場合にあっては、すべての磁気センサが正常に動作しなければならない。そのためには、配管に流体を流し始めることに先立って、磁気センサが正常に動作するものであることを確認しておくことが必要になる。そして、磁気センサの使用個数が多くなるほど、それらについての動作の確認作業は手間のかかるものになる。しかしながら、前記従来技術は、その確認作業を簡便にするための手段までは開示していない。
【0007】
そこで、この発明では、複数の磁気センサを使用して磁性金属異物を検出する方法と装置とに対して、それらのセンサが正常に動作するものであるか否かを容易に確認することができるように改良を加えることを課題にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためのこの発明には、磁性金属異物を検出する方法に係る第1発明と、装置に係る第2発明とがある。
【0009】
その第1発明が対象とするのは、配管の内側を流れる流体に含まれた磁性金属異物からの磁力線を磁気センサによって測定して前記金属異物を検出する方法である。
【0010】
かかる第1発明が特徴とするところは、以下のとおりである。すなわち、前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数個の磁気センサによって前記磁力線を測定して前記金属異物を検出する。前記配管の外側には、前記磁気センサの上流側および下流側のいずれかにおいて、コイルを複数回巻回して前記コイルに電流を一時的に流すことにより磁力線を発生させる一方、前記磁気センサのそれぞれには前記磁力線を検出させる。前記磁力線を検出する前記磁気センサについては動作が正常であると判断し、前記磁力線を検出しない前記磁気センサについては動作に異常があると判断する。
【0011】
第1発明の実施態様の一つにおいて、前記配管を非磁性材料によって形成するとともに、前記配管の外側には非磁性材料で形成した被覆管を設け、前記コイルを前記被覆管に対して巻回して前記磁力線を発生させる。
【0012】
第1発明の実施態様の一つにおいて、前記配管と前記被覆管との間には断熱材を充填する。
【0013】
前記第2発明が対象とするのは、第1発明に係る方法を実施するための装置であって、その第2発明が特徴するところは、前記装置が下記構成を有することにある。
イ.流体を一方向へ連続的に流すことが可能な配管、
ロ.前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数個の磁気センサ、
ハ.前記磁気センサの上流側および下流側のいずれかにおいて前記配管の外側に複数回巻回してあって、電流を一時的に流して磁力線を一時的に発生させることが可能なコイル、および
ニ.前記磁気センサによる前記磁力線の検出の有無を示すための表示手段。
【0014】
第2発明の実施態様の一つにおいて、前記配管を非磁性材料によって形成するとともに、前記配管の外側には非磁性材料で形成した被覆管を設け、前記コイルを前記被覆管に対して巻回して前記磁力線を発生させる。
【0015】
第2発明の実施態様の一つにおいて、前記配管と前記被覆管との間には断熱材を充填する。
【発明の効果】
【0016】
この発明に係る方法と装置とにおいては、配管の外側に巻回してあるコイルに電流を一時的に流すと磁力線が発生するから、磁気センサのそれぞれがその磁力線を検出しているか否かを確認することによって磁気センサの動作が正常であるか否かを簡単に知ることができる。配管に流体を流し始めることに先立って、磁気センサのそれぞれについてこのように確認する作業を行うことによって、磁性金属異物を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】検出装置が含まれている配管の部分図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】実施態様の一例を示す図3と同様な図。
【図5】図4のV−V線断面図。
【図6】実施態様の一例を示す図2と同様な図。
【図7】実施態様の一例を示す図6と同様な図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面を参照して磁性金属異物の検出方法とそのための装置とに係るこの発明の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0019】
図1は、この発明に係る方法を実施するのに好適な磁性金属異物検出装置の一例が含まれた配管の部分図であって、一部分が破断して示されている。図示例における検出装置1は、清涼飲料水やジュース、ヨーグルト、マヨネーズ等の流体(図示せず)が矢印Aで示された一方向へ連続的および間欠的いずれかの態様で流れる円筒状の配管2と、配管2の上流側において配管2の外側に設置された帯磁装置3と、帯磁装置3の下流側に配管2を外側から囲むように設置された検出部4と、検出部4の下流側において配管2に組み込まれている三方弁5と、検出部4と三方弁5とに電気的につながる制御部6とを含んでいる。
【0020】
配管2は、合成樹脂等の非磁性体によって作られるもので、被検査体である流体が食品である場合にはPPSU樹脂(ポリフェニールサルフォン樹脂)、PVDF樹脂(フッ化ビニリデン樹脂)等の合成樹脂を使用することが好ましい。配管2はまた、その長さ方向のうちで検出部4を貫通している部分が被覆管71によって覆われている。配管2と被覆管71との間にはスペーサ72が介在している。被覆管71は合成樹脂やアルミニウム等の非磁性体によって形成され、スペーサ72もまたゴムや合成樹脂、ガラス繊維等の非磁性体によって形成されている。スペーサ72として合成樹脂の発泡体やガラス繊維等の断熱効果を有する材料が使用される場合には、それらの材料がパッキングや断熱材を兼ねるものになる。
【0021】
帯磁装置3は、流体に金属異物として含まれる金属粒子、例えば直径が0.3〜2mm程度の微細な磁性金属粒子(図示せず)を磁化することのできるもので、当該分野において慣用の永久磁石等によって作られる。
【0022】
検出部4は、それぞれが磁気センサ11を含む複数のセンサユニット10(図3参照)と、センサユニット10を外部環境の磁気から遮蔽するシールド12とを含んでいる。磁気センサ11には、流体中の金属異物からの磁力線を捉えることが可能であって、配管2に対してその周方向へ複数個配置することを容易にする小型のものが使用される。そのような磁気センサ11の一例にはMIセンサやフラックスゲートセンサ等があり、中でも常温高感度フラックスゲートセンサは、この発明を実施するうえにおいて特に好ましいものの一つである。これらのセンサに使用される素子には、例えばMI(磁気インピーダンス)効果素子やホール素子、磁気抵抗効果素子、コイル(静磁界検出用コイルを含む)等がある。センサユニット10には、磁気センサ11で捉えた磁力線を制御部6への電気信号に変換するためのセンサ回路(図示せず)も含まれている。
【0023】
シールド12は、例えばPCパーマロイによって作ることができるが、外部環境の磁気に対して広範囲なシールド効果を有するものにするために、好ましくは図示例の如く、二重構造を有するPCパーマロイ製の磁気シールド12aと、その内側にセットされたアルミ製の高周波シールド12bとを組み合わせて使用する。二重構造の磁気シールド12aは、センサユニット10とシールド12bとを収容することができるように作られている円筒状のハウジング部分13a,13bと、ハウジング部分13a,13bのそれぞれから上流側に向かって延びる円筒状の前方スリーブ部分14a,14bと、ハウジング部分13a,13bのそれぞれから下流側に向かって延びる円筒状の後方スリーブ部分15a,15bとを有する(図2参照)。前方スリーブ部分14a,14bと後方スリーブ部分15a,15bとは、被覆管71を囲むように、かつ、被覆管71の外周面73との間の間隙が極力小さくなるように作られていて、外部環境の磁気がその外周面73に沿ってハウジング部分13a,13bへ侵入することを防いでいる。
【0024】
磁気シールド12aの内側において、被覆管71には、コイル81が巻回されている。コイル81は、直径0.1〜1mm程度の電線82に絶縁被覆(図示せず)を施して被覆管71に数回〜数十回程度巻き付けたものであって、その電線82は磁気シールド12aに形成された小さな透孔(図示せず)を通り、後記操作パネル6にまで延びている。電線82には、5〜15オームの抵抗83が直列につなげられている。コイル81は、被覆管71に沿っての磁気センサ11との離間距離Lが極力小さくなるように、磁気センサ11に接近配置されている。ここでいう離間距離Lは磁気センサ11とコイル81との間の最短距離を意味している。好ましい装置1において、離間距離Lは10〜50mmの範囲にある。
【0025】
三方弁5は、複数の磁気センサ11からの信号に基づいて金属異物の存在を検出した制御部6が出す信号によって開口する方向が所要の時間だけ切り替えられるもので、金属異物を含む部位の流体を配管2の外へ排出して、流体から金属異物を取り除くために使用される。
【0026】
制御部6は、配管2に流体が流れている装置1の稼働時において、磁気センサ11からの電気信号にアルゴリズム等の処理を施し、電気信号に含まれる外部環境からのノイズを除去し、磁気センサ11からの信号を拡大して、その信号が予め定めた閾値の外にある場合には、金属異物が存在すると判断することのできる電子回路を備えている。制御部6はまた、その判断した結果に基づいて三方弁5の開口を切り替えて、金属異物を含んでいる部分の流体を配管2から排出させることができる。制御部6はさらにまた、磁気センサ11からの信号を記録したり保存したり、金属異物が存在すると判断したときには、後記表示部80において警報を発したりすることができる。制御部6に接続されたパーソナルコンピュータ87では、磁気センサ11からの信号が時間の経過とともに変化する様子を示すことができる。
【0027】
制御部6はまた、配管2に流体を流し始めることに先立つ始業点検等において、点検スイッチ88を一時的にオンにすると、コイル81に微弱な電流、例えば0.5〜10mAの電流を流すことができ、それに伴ってコイル81に磁界が発生する。点検スイッチ88をオンにするときには、制御部6において磁気センサ11もオンにしておくことによって、磁気センサ11はその磁界を検出して信号を出すから、その信号を増幅して制御部6に送る。制御部6では、信号が予め設定された閾値内にあればその信号を出した磁気センサ11の動作が正常であると判断して、制御部6の表示部80において正常であることを示すランプ86を点灯させる。信号が閾値の外にあれば、その信号を出した磁気センサ11の動作が異常であると判断して、制御部6において異常であることを示すランプ84を点灯させたり、ブザー85を鳴らしたりすることができる。
【0028】
制御部6では、コイル81に磁界が発生している間に、磁気センサ11の一つずつについて、手動操作または自動操作によって、その磁界を検出させる。その検出結果によって磁気センサ11の動作に異常があるか否かを簡単に知ることができ、装置1についての始業点検を短時間で終わらせることができる。
【0029】
図2は、図1の検出部4を拡大して示す図である。検出部4の外側シールド12aと内側シールド12bとにおけるハウジング部分13a,13bのそれぞれは、前方半体17a,17bと、後方半体18a,18bとによって形成されていて、前方半体17a,17bのそれぞれが後方半体18a,18bのそれぞれに内側から嵌合している。配管2の径方向において、磁気シールド12aと12aとの間には、ボルト21によって固定されたスペーサ22が介在している。磁気センサ11は、円盤24に取り付けられていて、その円盤24がハウジング部分13bにおける上流側の壁26にボルト27とナット28とを介して固定されている。円盤24の中心部には配管2と被覆管71とを通すための透孔29(図3参照)が形成されている。円盤24にはまた、制御部6から延びるコードのプラグ(図示せず)を接続するためのコネクタ31(図3参照)が取り付けられており、コネクタ31は磁気センサ11のそれぞれと電気的に接続されている。
【0030】
図3は、図2におけるIII−III線断面図である。配管2と被覆管71とは円盤24の透孔29に通されていて、被覆管71の外側には、被覆管71を囲むように複数のセンサユニット10が並べられている。センサユニット10のそれぞれは、磁気センサ11を含んでいて、図示例では12個の磁気センサ11が周方向へ一定のピッチで並べられている。その磁気センサ11は、被覆管71の外周面にできるだけ接近するようにしてセンサユニット10におけるFRP製の基板32に取り付けられている。
【0031】
このように形成されている検出装置1では、複数の磁気センサ11それぞれが、金属異物を含む流体からの磁力線を配管2の内径Dの二分の一よりも小さい距離で捉えることが可能になる。また、制御部6では、複数の磁気センサ11のうちの隣り合う磁気センサ11からの信号の差分を取り出して、その差分を金属異物からの磁力線の強さと判断することができる。それゆえ、この検出装置1は、磁気シールド12で防ぐことができずにハウジング部分13bに侵入した外部環境の磁気を消去した状態で金属異物からの磁力線を捉えることができる。磁気センサ11によって金属異物を含む流体からの磁力線を捉える図示例の発明ではまた、流体に塩分や気泡が含まれていてもそれらが磁気センサ11の検出精度に影響を与えることがないので、様々な種類の流体を対象にしたり、様々な条件の下で流れる流体を対象にしたりすることが可能である。例えば、マヨネーズやヨーグルト等の粘度が高くて気泡が消滅しにくい流体を対象にしたり、流体を配管2に流し始めて間もないときであって多くの気泡を含む可能性の高い流体を対象にしたりしたときに、金属異物を精度よく検出することが可能である。固形物を含む液体食品を検査対象にすることも可能である。
【0032】
被覆管71は、低温の流体が配管2を流れるときに、配管の外周面が結露することを防ぐことができる他に、高温の流体が配管2を流れるときには、被覆管71に巻き付けられている電線82の被覆(図示せず)が損傷することを防ぐこともできる。被覆管71によるこのような作用効果を確実なものにするために、スペーサ72には合成樹脂の発泡体やガラス繊維等の断熱効果のある材料を使用して、これらの材料をパッキング材として配管2と被覆管71との間に充填しておくことができる。ただし、スペーサ72は、図示例の如く被覆管71の長さとほぼ同じ長さを有していることを必須とするものではなく、たとえば被覆管71の両端部分のみに存在していてもよいものである。
【0033】
図4は、実施態様の一例を示す図3と同様な図である。図4におけるセンサユニット10には、図における水平方向と垂直方向とに配置された第1センサユニット10aと、第1センサユニット10aに対して45°傾斜した状態で配置された第2センサユニット10bとが含まれている。第1,第2センサユニット10a,10bのそれぞれは磁気センサ11を含んでいる。磁気シールド12aの内部におけるその他の構成は、図3における構成と同じである。
【0034】
図5は、図4におけるV−V線切断面を示す図である。図5において、第2センサユニット10bは、配管2に平行な水平線Hに対して角度αだけ傾斜している。その角度αは、45±10°範囲にあることが好ましい。図5に現われていない第1センサユニット10aは、図1,2におけるセンサユニット10と同様に、配管2と直交する垂直な円盤24に取り付けられている。コイル81は、被覆管71に巻き付けられていて、第1センサユニット10aにおける磁気センサ11との離間距離と、第2センサユニット10bにおける磁気センサ11との離間距離とがいずれも10〜50mmの範囲にある。コイル81に生じる磁界は、第1,第2センサユニット10a,10bにおける磁気センサ11の動作が正常であるか否かを判断するために使用することができる。
【0035】
図6もまた、実施態様の一例を示す図2と同様な図である。ただし、図6においては、コイル81が高周波シールド12bにおける周壁76の内面77に対して巻き付けられている。このような状態のコイル81を使用することによって、コイル81と磁気センサ11とを接近させ、離間距離Lを小さくすることができる。
【0036】
図7もまた、実施態様の一例を示す図6と同様な図である。この発明において、コイル81は、配管2の外周面2a(図1参照)に巻き付けることも可能である。ただし、配管2を幅広い温度条件で使用することができるようにするためには、図1〜6に例示の如き態様にあることが好ましい。
【0037】
なお、図示例におけるコイル81は、磁気センサ11の上流側に設けられているのであるが、磁気センサ11の下流側に設けられていてもよいものである。
【0038】
配管2の外側にコイル81を巻回するこの発明によれば、配管2が食品等の衛生上の管理が重要視される流体を流すためのものであっても、磁気センサ11の動作を確認するために配管2の一部分を開放状態にしたり、配管2の内側に機器類を挿入したりする必要がないから、衛生上好ましい状態で磁気センサ11の動作を確認することができる。また、図示例の制御部6では、複数の磁気センサ11について順次その動作を確認したが、複数の磁気センサ11について同時に動作を確認することができるように制御部6を作ることもできる。さらにはまた、動作に異常のある磁気センサ11のみを表示することができるように制御部6を作ることもできる。
【符号の説明】
【0039】
1 検出装置
2 配管
11 磁気センサ
71 被覆管
80 表示手段(表示部)
81 コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の内側を流れる流体に含まれた磁性金属異物からの磁力線を磁気センサによって測定して前記金属異物を検出する方法であって、
前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数個の磁気センサによって前記磁力線を測定して前記金属異物を検出し、
前記配管の外側には、前記磁気センサの上流側および下流側のいずれかにおいて、コイルを複数回巻回して前記コイルに電流を一時的に流すことにより磁力線を発生させる一方、前記磁気センサのそれぞれには前記磁力線を検出させ、前記磁力線を検出する前記磁気センサについては動作が正常であると判断し、前記磁力線を検出しない前記磁気センサについては動作に異常があると判断することを特徴とする前記方法。
【請求項2】
前記配管を非磁性材料によって形成するとともに、前記配管の外側には非磁性材料で形成した被覆管を設け、前記コイルを前記被覆管に対して巻回して前記磁力線を発生させる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記配管と前記被覆管との間には断熱材を充填する請求項2記載の方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法を実施するための下記構成を有することを特徴とする金属異物を検出するための装置;
イ.流体を一方向へ連続的に流すことが可能な配管、
ロ.前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数個の磁気センサ、
ハ.前記磁気センサの上流側および下流側のいずれかにおいて前記配管の外側に複数回巻回してあって、電流を一時的に流して磁力線を一時的に発生させることが可能なコイル、および
ニ.前記磁気センサによる前記磁力線の検出の有無を示すための表示手段。
【請求項5】
前記配管を非磁性材料によって形成するとともに、前記配管の外側には非磁性材料で形成した被覆管を設け、前記コイルを前記被覆管に対して巻回してある請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記配管と前記被覆管との間には断熱材を充填する請求項5記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−220382(P2012−220382A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87692(P2011−87692)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(304027349)国立大学法人豊橋技術科学大学 (391)
【出願人】(598159997)アドバンスフードテック株式会社 (14)
【Fターム(参考)】