説明

磁気式酸素計

【課題】流量計ごとの特性の違いによって生じる影響を、作業者の技能によらずに除去することができる磁気式酸素計を実現する。
【解決手段】分岐した測定ガスの一方の流路に磁界を印加するとともに、分岐した測定ガス流路に補助ガスを流す補助ガス流路のそれぞれに流量計を配置し、これらの流量計出力の差に基づいて測定ガス中の酸素濃度を測定する磁気式酸素計において、前記流量計の出力をそれぞれデジタル値に変換する変換部と、この変換部の出力値に対し、前記それぞれの流量計の入出力特性を揃える補正演算を行う補正演算部と、この補正演算部から出力されるそれぞれの流量値の差を求める差分演算部と、この差分演算部の出力に基づいて前記測定ガス中の酸素濃度を求める酸素濃度演算部と、を有することを特徴とする磁気式酸素計。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定ガス中の酸素濃度を測定する磁気式酸素計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3は従来の磁気式酸素計の一例を示す図である。図3(a)において、リングセル111は、円環形状に形成された測定ガス流路112に連通して設けた測定ガス導入口113と、この測定ガス導入口113の反対側に設けたガス導出口114と、円環形状の測定ガス流路112の中心位置を通り、対向する側のそれぞれに連通させて形成した第1及び第2の補助ガス流路115a、115bと、測定ガス流路112の一方の測定側測定ガス流路112aに磁界を形成するヨーク(図示せず)と、第1及び第2の補助ガス流路115a、115bの中心位置に連通され補助ガスを供給する補助ガス供給口116と、第1及び第2の補助ガス流路115a、115b内部に補助ガス供給口116を中心として等距離の位置に配置された第1及び第2のサーミスタ117a、117bとを備えた構成になっている。リングセル111とサーミスタ117a、117bは恒温槽100内に設置されており、温度制御によって一定温度に保たれている。
【0003】
サーミスタ117aは定抵抗回路102aに接続され、サーミスタ117aと定抵抗回路102aで流量計を構成する。また、サーミスタ117bは定抵抗回路102bに接続され、サーミスタ117bと定抵抗回路102bで流量計を構成する。作動増幅器108は、定抵抗回路102a、102bからの出力信号を受信し、これらの出力信号の差を増幅する。
【0004】
図3(b)はサーミスタ117aおよび定抵抗回路102aの構成を示す図である。なお、サーミスタ117bおよび定抵抗回路102bも図3(b)と同様の構成であるとする。
サーミスタ117a(抵抗値:Rh)と、定抵抗回路102aにおける比較抵抗(抵抗値R1,R2)でブリッジ回路が構成されている。これはサーミスタの温度変化を検出するための一般的な回路であり、サーミスタ117aがガスの流れによって冷却される効果を抵抗値Rhの低下として検出するものである。
【0005】
定抵抗回路102aはサーミスタ117aへの供給電力を制御する回路であり、サーミスタ117aを一定の温度、すなわち定抵抗となるように自己発熱させる。定抵抗回路102aは、サーミスタ117aがガスの流れによって冷却されても、サーミスタ117aが一定温度(定抵抗)となるように帰還VLをかける。そして、この帰還量VLを補助ガス流路115aを流れる補助ガスQの流量値として出力する。
【0006】
なお、サーミスタ117a、117bは周囲温度の変動によって影響されるため、定抵抗回路102a、102bの制御出力も影響を受ける。しかし、周囲温度の変動はサーミスタ117a、117bに対して共通に影響するため、差動増幅器108によってその影響を打ち消すことができる。
【0007】
このような構成のリングセル111において、測定ガス導入口113から導入された測定ガスは二方向に分流したのち、ガス導出口114へ合流するように流れる。また、補助ガス供給口116から供給された補助ガスは、第1および第2の補助ガス流路の二方向に分流したのち、第1及び第2のサーミスタ117a、117bをそれぞれ経由し、その後、測定ガス流路112a、112bとの接続部付近でそれぞれ測定ガスと合流し、測定ガスと共にガス導出口114へ流れる。
【0008】
ここで、酸素(常磁性の気体)は磁界の強い方に引きつけられ、その部分の圧力が上昇するという性質がある。
測定ガス中に酸素分子が含まれていない場合、測定ガス流路112aに磁界が印加されても酸素分子は引き寄せられず、その部分の圧力は上昇しない。そのため補助ガス流路115a、115bの流量Q、Qは等しくなる。
一方、測定ガス中に酸素分子が含まれている場合には、磁界の発生側である補助ガス流路115aの流量Qは、磁界が酸素分子に作用する力により、補助ガス流路115bの流量Qより小さくなる。この流量の差(Q−Q)は測定ガス中に含まれる酸素分子の量に比例するため、この差を検出することにより測定ガス中の酸素量を測定することができる。
【0009】
差動増幅器108からは酸素信号として定抵抗回路102aと102bの出力信号の差が変換部103に出力される。酸素信号は変換部103においてAD変換され、演算部104に出力される。演算部104では、AD変換された信号が酸素濃度に変換され、酸素濃度表示の出力レンジに応じたアナログ出力回路105を経て外部に出力される。
【特許文献1】特開昭64−6753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記のような従来技術では、流量計はサーミスタおよび定抵抗回路などのハードウェアで実現されているため、各流量計の感度自体に個体差が存在する。各流量計の感度や温度特性に差があると、周囲温度が変動した際などに各流量計の出力に現れる影響の度合いに差が生じ、差動増幅器108で減算してもその影響を打ち消すことができなくなってしまう。
【0011】
そのため現状では、磁気式酸素計の組立時に定抵抗回路102a、102bのループゲインをそれぞれ調節することによって、サーミスタ117a、117bの感度差を補い、周囲温度の変動による影響の差を小さくしている。
【0012】
ところが、このループゲインの調整は、サーミスタの周囲温度を実際に変化させ、出力の変動値によってゲイン抵抗を調節しなければならず、多大な時間を要する。また、調整しても周囲温度の変動による影響差を完全に除去することは困難である。さらに、調整作業は作業者がサーミスタの出力温度をモニタしながら手作業で定抵抗回路の抵抗値を調節するため、熟練した調整技能が必要となるなど、問題があった。
【0013】
本発明は、上記のような従来の問題をなくし、流量計ごとの特性の違いによって生じる影響を、作業者の技能によらずに除去することができる磁気式酸素計を実現することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記のような目的を達成するために、本発明の請求項1では、分岐した測定ガスの一方の流路に磁界を印加するとともに、分岐した測定ガス流路に補助ガスを流す補助ガス流路のそれぞれに流量計を配置し、これらの流量計出力の差に基づいて測定ガス中の酸素濃度を測定する磁気式酸素計において、
前記流量計の出力をそれぞれデジタル値に変換する変換部と、
この変換部の出力値に対し、前記それぞれの流量計の入出力特性を揃える補正演算を行う補正演算部と、
この補正演算部から出力されるそれぞれの流量値の差を求める差分演算部と、
この差分演算部の出力に基づいて前記測定ガス中の酸素濃度を求める酸素濃度演算部と、
を有することを特徴とする。
【0015】
請求項2では、請求項1に記載の磁気式酸素計において、前記補正演算部は、前記流量計ごとにあらかじめ記憶した個別の補正係数および流量計周辺の温度情報を利用して補正演算を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項3では、請求項2に記載の磁気式酸素計において、前記補正係数は、前記流量計の入出力特性を他方の流量計の入出力特性と一致させる係数であることを特徴とする。
【0017】
請求項4では、請求項2または3のいずれかに記載の磁気式酸素計において、前記補正係数は、異なる2点の温度における、前記一方の流量計の測定値Va1,Va2と、前記他方の流量計の測定値Vb1,Vb2から、下記の式により求められることを特徴とする。
補正係数={(Va2−Va1)/(Vb2−Vb1)}×C (C:定数)
【0018】
請求項5では、請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気式酸素計において、前記流量計の周囲温度を制御する温度制御手段を有し、前記流量計の周囲温度を異なる2点間で変化させ、その際に得られる前記流量計の測定値を利用して前記補正係数を求めることを特徴とする。
【0019】
請求項6では、請求項5に記載の磁気式酸素計において、前記温度制御手段は恒温槽であることを特徴とする。
【0020】
請求項7では、請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気式酸素計において、前記流量センサはサーミスタであることを特徴とする。
【0021】
請求項8では、請求項7に記載の磁気式酸素計前記サーミスタは定抵抗制御されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
このように、各定抵抗回路の出力をそれぞれ直接変換部に入力し、デジタル値に直してから補正演算部に取り込むことによって、感度補正や減算処理、酸素濃度への変換などすべての処理を演算により行うことができ、流量計ごとの特性の違いによって生じる影響を、作業者の技能によらずに除去することができる磁気式酸素計を実現することができる。
【0023】
従来例では定抵抗回路の温度係数を合わせるためのループゲインの調整をハードウェアで行っているため、作業者の手作業による調整工数が必要であった。本発明では、この調整をすべてソフトウェアで実現することができるため、手作業工数をほぼゼロにすることができ、調整工程の時間を削減することができる。また、熟練した調整技能も必要でないため、誰でも流量計の特性が揃った状態を安定して実現することができる。
【0024】
また、補正演算に用いる補正係数を、一方の流量計の入出力特性を他方の流量計の入出力特性と一致させるようなものとすれば、一方の流量計の出力に対してのみ補正演算を行うだけで各流量計の特性が揃うため、演算処理を簡素化することができる。
【0025】
さらに、流量計の周囲温度を制御する温度制御手段で流量計の周辺温度を変化させ、補正係数の算出に必要なデータを収集することにより、補正係数を自動で求めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を用いて本発明の磁気式酸素計を説明する。
【実施例1】
【0027】
図1は本発明の磁気式酸素計の一実施例を示す図である。測定の原理は従来例の磁気式酸素計と同様であり、11はリングセル、12aと12bは測定ガス流路、13は測定ガス導入口、14はガス導出口、15aと15bは補助ガス流路、16は補助ガス供給口、17aと17bは補助ガス流路に配置されたサーミスタである。従来例と同様に、リングセル11とサーミスタ17a、17bは恒温槽1内に設置されており、温度制御によって一定温度に保たれている。
【0028】
サーミスタ17a、17bはそれぞれ定抵抗回路2a、2bに接続され、流量計を構成する。サーミスタ17a、17bと定抵抗回路2a、2bの構成および作用は図3(b)の従来例と同様である。定抵抗回路2a、2bはそれぞれサーミスタ17a、17bへの供給電力を制御する回路であり、サーミスタ17a、17bを一定の温度、すなわち定抵抗となるように自己発熱させる。
【0029】
定抵抗回路2aはサーミスタ17aがガスの流れによって冷却されても、サーミスタ17aが一定温度(定抵抗)となるように帰還VLをかけ、この帰還量VLを補助ガス流路15aを流れる補助ガスQの流量値として出力する。同じく、定抵抗回路2bはサーミスタ17bが一定温度(定抵抗)を保つように帰還VRをかけ、この帰還量VRを補助ガス流路15bを流れる補助ガスQの流量値として出力する。
【0030】
定抵抗回路2a、2bから出力される帰還量VL,VRは直接変換部3に入力される。差動増幅器に入力して差分を取る従来例とは異なり、低抵抗回路2a、2bの出力は両方とも直接変換部3に入力される。変換部3は定抵抗回路2a、2bの出力値をAD変換し、デジタル値に変換後の各定抵抗回路の出力値をCPU4に入力する。
【0031】
CPU4は補正演算部41、差分演算部42、酸素濃度演算部43からなり、変換部3の出力はまず補正演算部41に入力される。
【0032】
補正演算部41は、各流量計ごとに決定される補正係数Rをあらかじめ記憶しておくとともに、各流量計周辺の温度情報を利用して、入力された流量計出力値の補正演算を行う。補正係数Rの求め方および補正演算の具体例については後述する。
【0033】
流量計はサーミスタや定抵抗回路などのハードウェアで実現されているため、感度や温度特性自体に個体差が存在する。たとえば、Δt℃だけ温度が変化した際に、サーミスタ17aの出力変化がΔVaであるのに対し、サーミスタ17bの出力はΔVb変化するなど、各流量計の変化は一致しない。
そのため、補正演算部41において、各流量計間の感度差や温度特性の差を揃えるために、あらかじめ求めておいた補正係数Rを用いて補正演算を行う。
【0034】
補正演算部41において各流量計間の特性の差を揃える演算が実施された後に、各定抵抗回路の出力値は差分演算部42に入力される。差分演算部42では、入力された補正後の各定抵抗回路の出力値の差分を算出し、補助ガス流路15aと補助ガス流路15bの流量の差を求める。補正演算部41から出力される補正後の値を用いて差分を算出するため、算出した値からサーミスタ17a、17bや定抵抗回路2a、2bの特性の差による誤差を除去することができる。
【0035】
算出した差分は差分演算部42から酸素濃度演算部43に入力される。酸素濃度演算部43では、入力された差分からその大きさに応じた酸素濃度に変換し、酸素濃度表示の出力レンジに応じたアナログ出力回路5を経て外部に出力される。
【0036】
以下に補正係数Rの求め方を説明する。なお、以下に説明する補正係数Rは、サーミスタ17bおよび定抵抗回路2bの入出力特性を、サーミスタ17aおよび定抵抗回路2aの入出力特性に合わせ込む補正を行うためのものである。このように、補正係数として一方の流量計を他方の流量計の特性に合わせる係数を求めておけば、一方の流量計の出力に対してのみ補正演算を行うだけで各流量計の特性が揃うため、演算処理を簡素化することができる。
【0037】
図2は各定抵抗回路の出力とその周囲温度との関係を示す図である。
(1)まず、磁気式酸素計の組み立て後、恒温槽1の内部を通常動作温度T(たとえばT=55℃)に設定する。恒温槽1内部の温度が十分安定したら、定抵抗回路2a、2bの制御出力をVa1、Vb1として補正演算部41に記憶する。
(2)次に、それぞれの定抵抗回路出力の周囲温度による影響度を測定するため、CPU4から恒温槽1の温度制御を行う温度制御部6に制御信号を出力し、恒温槽1の内部温度をΔt℃上昇させる。恒温槽1内部の温度が(T+Δt)℃で十分安定したら、定抵抗回路2a、2bの制御出力をVa2、Vb2として記憶する。
(3)以下の式により求まる値を補正係数Rとする。
R={(Va2−Va1)/(Vb2−Vb1)}×C ・・・式1
(C:実測により求める定数)
【0038】
式1右辺の(Va2−Va1)は、定抵抗回路2a出力に含まれる周辺温度による影響度である。また、(Vb2−Vb1)は定抵抗回路2b出力に含まれる周辺温度による影響度である。各流量計の周囲温度による影響度の違いが、酸素濃度値に周囲温度の影響として現れる。一方の流量計出力の周辺温度に対する傾きと、他方の流量計出力の周辺温度に対する傾きが違うため、この傾きの違いを補正演算によって同じにすることが本発明の趣旨である。
【0039】
なお、CPU4は、恒温槽1の温度を制御して異なる2点間の温度における定抵抗回路の出力値を取り込み、補正係数Rを求めるまでの動作を自動で行う。
【0040】
通常の測定時に補正演算部41が行う補正演算について説明する。
(1)まず、補正演算部41には、窒素ガスなどのゼロガスを流通させて行うゼロ校正時に、ゼロガス流通中の定抵抗回路2a、2bの出力をVza、Vzbとしてあらかじめ記憶させておく。
(2)通常測定時に変換部3からの出力として得られる定抵抗回路2a、2bの出力をVoa、Vobとし、補正演算後の定抵抗回路2bの出力をVob’とする。定抵抗回路2bの入出力特性を定抵抗回路2aに合わせるために、補正係数Rを用いて下記の演算を行う。
Vob’=(Vob−Vzb)×R+Vzb ・・・式2
【0041】
式2の演算をVobに対して行うことにより、定抵抗回路2bの入出力特性を定抵抗回路2aの入出力特性に合わせることができ、補正演算部41の後段の差分演算部42および酸素濃度演算部43において、各流量計の特性の差による影響を取り除いた酸素濃度の演算が可能になる。
【0042】
このように、定抵抗回路2a、2bの制御出力をまずAD変換し、その後CPU4に入力する構成としたことにより、差分演算や酸素濃度変換だけでなく、サーミスタの感度補正など個体差による影響の補正をすべて演算により行うことができるようになる。
【0043】
なお、本実施例では、流量計として定抵抗回路で制御されたサーミスタを用いたが、流量計はこの方式に限られない。本発明は、磁気式酸素計の2つの流量測定部の感度差を補う方法として応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は本発明の磁気式酸素計の一実施例を示す図。
【図2】図2は各定抵抗回路の出力とその周囲温度との関係を示す図。
【図3】図3は従来の磁気式酸素計の一例を示す図。
【符号の説明】
【0045】
1 恒温槽
11 リングセル
12a、12b 測定ガス流路
13 測定ガス導入口
14 ガス導出口
15a、15b 補助ガス流路
16 補助ガス供給口
17a、17b サーミスタ
2a、2b 定抵抗回路
3 変換部
4 CPU
41 補正演算部
42 差分演算部
43 酸素濃度演算部
5 アナログ出力回路
6 温度制御部
7 ヒータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分岐した測定ガスの一方の流路に磁界を印加するとともに、分岐した測定ガス流路に補助ガスを流す補助ガス流路のそれぞれに流量計を配置し、これらの流量計出力の差に基づいて測定ガス中の酸素濃度を測定する磁気式酸素計において、
前記流量計の出力をそれぞれデジタル値に変換する変換部と、
この変換部の出力値に対し、前記それぞれの流量計の入出力特性を揃える補正演算を行う補正演算部と、
この補正演算部から出力されるそれぞれの流量値の差を求める差分演算部と、
この差分演算部の出力に基づいて前記測定ガス中の酸素濃度を求める酸素濃度演算部と、
を有することを特徴とする磁気式酸素計。
【請求項2】
前記補正演算部は、前記流量計ごとにあらかじめ記憶した個別の補正係数および流量計周辺の温度情報を利用して補正演算を行うことを特徴とする請求項1に記載の磁気式酸素計。
【請求項3】
前記補正係数は、前記流量計の入出力特性を他方の流量計の入出力特性と一致させる係数であることを特徴とする請求項2に記載の磁気式酸素計。
【請求項4】
前記補正係数は、異なる2点の温度における、前記一方の流量計の測定値Va1,Va2と、前記他方の流量計の測定値Vb1,Vb2から、下記の式により求められることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の磁気式酸素計。
補正係数={(Va2−Va1)/(Vb2−Vb1)}×C (C:定数)
【請求項5】
前記流量計の周囲温度を制御する温度制御手段を有し、前記流量計の周囲温度を異なる2点間で変化させ、その際に得られる前記流量計の測定値を利用して前記補正係数を求めることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気式酸素計。
【請求項6】
前記温度制御手段は恒温槽であることを特徴とする請求項5に記載の磁気式酸素計。
【請求項7】
前記流量センサはサーミスタであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気式酸素計。
【請求項8】
前記サーミスタは定抵抗制御されていることを特徴とする請求項7に記載の磁気式酸素計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−111764(P2008−111764A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−295804(P2006−295804)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】