説明

移動棚とその台枠

【課題】棚の間口を広げるために連数を増加させたときであっても蛇行や斜行を防止することができ、また、短時間での組み立てが可能な移動棚の台枠を提供する。
【解決手段】物品が載置される棚板を備え、走行車輪を介して並列に敷設されているレール上を移動可能な移動棚の台枠であって、レール上に配置され、走行車輪を回転可能に支持すると共に棚板が取り付けられる支柱を支持するサドル7と、レールの敷設方向と直交方向である間口方向に配置され、レール上に配置されている一対のサドル7同士を平面視形状が矩形となるように連結する一対の間口パネル8と、矩形の略対角線状に配置された一対のブレース9と、を備え、サドル7と間口パネル8とブレース9とは、固定用ボルトBにより、ブレース9の長手方向端部であって走行車輪の車輪芯の近傍で固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動棚とその台枠に関し、特に、棚の間口を広げるために連数を増加させたときであっても蛇行や斜行を防止することができ、また、短時間での組み立てが可能な構造に関する。
【背景技術】
【0002】
移動棚は、台枠上に直立させて設けられている棚受けと、棚受けの直立方向に沿って複数取り付けられた棚板と、を備えた棚部と、棚部の底部に位置して棚部分を搭載する台枠と、を備えている。台枠には、サドルなどの支持部材を介して、床上に並列に敷設されているレール上を転動可能な走行車輪が設けられている。走行車輪は、棚部の正面パネルに設けられている回転ハンドル、あるいは、正面パネルに装備されている制御部の操作などにより駆動される駆動モータなどによって回転駆動される。
【0003】
移動棚の間口を広げるために、既設のレールと並列するように新たなレールを敷設し、新たな敷設したレール上に設置する新たな移動棚と既存の移動棚とを連設して移動棚の間口方向の連数を増加させることが行われている。ここで、間口とは、移動棚の移動方向(つまり、レールの敷設方向)と直交する方向である。
【0004】
移動棚は、棚部に収納される物品の重量などによって、間口の寸法や移動方式(人手によるハンドル方式や、駆動モータによる電動方式など)などが決定される。間口の寸法や移動方式が決定されると、走行車輪は台枠に溶接固定されるため、従来の移動棚において間口方向の連数や移動方式を変更するには、台枠全体を交換しなければならなかった。
【0005】
これまでにも、走行車輪の着脱や交換を容易に行うことができ、棚の移動方式の変更を容易にすると共に、溶接を用いずに組み立て可能な移動棚のサドル構造が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−167154号公報
【特許文献2】特開2006−167160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の移動棚の台枠は、移動方式や連数の変更を容易に実現するために組み付けや解体を容易に可能とする簡易な構造が採用されているため、間口方向の連数を増加させたときの蛇行や斜行の問題があった。また、サドルを構成する部材を多数のボルトで締結して構成する構造が採用されているため、設置現場での連設作業に長時間を要するという問題があった。
【0008】
本発明は、以上説明した従来技術の問題点を解消するためになされたもので、棚の間口を広げるために連数を増加させたときであっても蛇行や斜行を防止することができ、また、短時間での組み立てが可能な移動棚の台枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる移動棚の台枠は、物品が載置される棚板を備え、走行車輪を介して並列に敷設されているレール上を移動可能な移動棚の台枠であって、レール上に配置され、走行車輪を回転可能に支持すると共に棚板が取り付けられる支柱を支持するサドルと、レールの敷設方向と直交方向である間口方向に配置され、レール上に配置されている一対のサドル同士を平面視形状が矩形となるように連結する一対の間口パネルと、矩形の略対角線状に配置された一対のブレースと、を備え、サドルと間口パネルとブレースとは、固定用ボルトにより、ブレースの長手方向端部であって走行車輪の車輪芯の近傍で固定されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、サドルと間口パネルとブレースのそれぞれには、固定用ボルトの挿入孔が設けられていて、サドルと間口パネルとブレースのそれぞれは、挿入孔に挿入される固定用ボルトにより同時に固定されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、サドルは、開口縁に間口方向外側に延長されたフランジが設けられている断面形状がハット状の本体を備え、サドルに設けられている挿入孔は、フランジの走行車輪の車輪芯の近傍に設けられていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、本体には、走行車輪を回転可能に支持する車輪固着ユニットと、走行車輪の車輪固着ユニット内での位置決めをする車輪固着位置決め金具と、が溶接固定されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、本体は、開口側が下向きとなるように配置され、本体の上面には、支柱が挿入される支柱差込口が設けられていて、本体には、支柱差込口から差し込まれる支柱の下端を支持する支柱受金具が溶接固定されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、サドルと間口パネルと支柱差込口に差し込まれた支柱とは、支柱固定ボルトにより、同時に固定されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる移動棚の台枠は、間口パネルは、断面形状がチャンネル状の部材を備え、チャンネル片の下片には、サドルに設けられている挿入孔とブレースに設けられている挿入孔のそれぞれと連通する間口パネルに設けられている挿入孔が設けられ、チャンネル片の上片には、固定用ボルトを締めるための工具が挿入される作業孔が設けられていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる移動棚は、物品が載置される棚板と、レール上を走行する走行車輪と、走行車輪を回転可能に支持する台枠とを備え、走行車輪の回転によりレールに沿って移動可能な移動棚であって、台枠は、本発明にかかる移動棚の台枠であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、棚の間口を広げるために間口方向に連数を増加させたとしても、移動棚がレール上を移動する際の台枠の蛇行や斜行を防止することができる。その結果、従来の方式よりも連数の多い棚の増設が可能となる。
【0018】
また、現地での組み立て工数を削減することができ、短時間で移動棚の組み立てが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明にかかる移動棚の実施の形態を示す説明図である。
【図2】棚の間口側から見た本発明にかかる移動棚の台枠の構成を示す説明図である。
【図3】上記台枠を構成するサドルの外観図である。
【図4】上記サドルの正面図である。
【図5】上記サドルの平面図である。
【図6】上記サドルの底面図である。
【図7】上記台枠を構成する間口パネルの外観図である。
【図8】上記間口パネルの要部拡大図である。
【図9】上記台枠を構成するサドルと間口パネルとブレースの連結方法を示す説明図である。
【図10】上記サドルに挿入された支柱と上記間口パネルとの固定方法を示す説明図である。
【図11】上記サドルに挿入された支柱と上記間口パネルとの固定方法を示す別の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる移動棚とその台枠の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明にかかる移動棚の実施の形態を示す説明図である。
移動棚1は、床F上に敷設されたレールRを走行可能な走行車輪2を支持する台枠3と、台枠3の上部に設けられている棚部6とを有してなる。棚部6は、台枠3に支持されている支柱4と、支柱4の直立方向に沿って並置された複数の棚板5とから構成されている。
【0022】
なお、図1には、複数の移動棚1が記載されているが、各移動棚の構成は同様である。また、移動棚の数は、複数に限らず、1のみでもよい。
【0023】
移動棚1の走行車輪2の駆動方式には、直接手で押したり引いたりする手引き式、人手により回転操作されるハンドル式、電動モータなどの電動駆動源を用いる電動式のものなどがある。台枠3は、これら駆動方式に応じたものが用いられる。すなわち、たとえば、電動式であれば、台枠3は、走行車輪2を回転駆動するための電動モータや電動モータからの動力を走行車輪2に伝達するための減速ギヤ群などを備える。
【0024】
なお、移動棚1は、ハンドルや電動モータの回転方向によって、レールR上の移動方向、つまり、図1の紙面左右方向を選択することができる。
【0025】
ある移動棚の棚板5への荷物の出し入れの際には、この移動棚およびこれに隣接する移動棚の間に、作業者が立ち入って荷物の出し入れ作業をするためのスペースを形成すべく、前述のハンドルや電動モータを回転させて隣接する移動棚のいずれか一方あるいは双方を移動させる。
このような移動棚によれば、作業に必要な移動棚同士の間にのみ通路を形成し、他の移動棚は収束させておくことができるので、限られた空間を荷物の収納空間として有効に活用することができる。
【0026】
次に、本発明にかかる移動棚の台枠について説明する。
図2は、棚の間口側から見た台枠3の構成を示す説明図である。
台枠3は、レールR上に配置され、走行車輪2を回転可能に支持すると共に支柱4を支持するサドル7と、レールRの敷設方向と直交方向である間口方向に配置され、レールR上に配置されている一対のサドル7同士を平面視形状が矩形となるように連結する一対の間口パネル8と、矩形の略対角線状に配置された一対のブレース9と、で構成されている。
後述するように、台枠を構成するサドル7と間口パネル8とブレース9とは、固定用ボルトにより、ブレース9の長手方向端部であって走行車輪2の車輪芯の近傍で同時に固定されている。
【0027】
以下、サドル7について説明する。
【0028】
図3は、サドル7の外観図である。
符号7Aは、サドル7の本体を示している。本体7Aには、走行車輪2を回転可能に支持する車輪固着ユニット10と、車輪固着ユニット10の位置決めをする車輪固着位置決め金具(不図示)と、支柱4の下端を支持する支柱受金具12とが溶接固定されて構成されている。
【0029】
車輪固着ユニット10は、断面形状が略コ字状で開口側が下側になるように本体7Aに溶接固定される。車輪固着ユニットの長手方向側面の両側には、逆U字状の凹部10Aが形成されている。凹部10Aには、走行車輪10の車輪芯が嵌め込まれる。
【0030】
車輪固着金具11は、車輪固着ユニット10の開口内に配置される板部材であって、車輪固着ユニット10に対する走行車輪2の固着位置の位置決めに用いられる。
【0031】
支柱受金具12は、基片と、基片の両端部から直角に同じ方向に起立した起立片とを備えた、断面凹状の部材である。基片の長手方向一端には、起立片と同じ方向に折り返された折り返し片12Bが設けられている。また、基片には、支柱を固定するためのボルトが挿入される挿入孔が設けられている。
支柱受金具12は、折り返し片12Bが下側(床F側)となるように、本体7Aに溶接固着される。
【0032】
図4は、サドル7の正面図である。
本体7Aは、断面形状がハット状の部材であり、開口側が下向きとなるように配置され、両開口縁には間口方向に張り出すフランジ7A1を備えている。
【0033】
図5は、サドル7の平面図である。
サドル7の本体7Aの上面には、支柱4が挿入される支柱差込口7A2が形成されている。本体7Aの側面には、後述する間口パネル8に設けられている嵌合片8Cが差し込まれる嵌合部7A3が設けられている。
本体7Aの開口縁に形成されている間口方向に張り出すフランジ7A1には、間口パネル8とブレース9のそれぞれに設けられているボルトの挿入孔と連通する挿入孔7Cが設けられている。
【0034】
図6は、サドル7の底面図である。
車輪固着ユニット10と、車輪固着位置決め金具11と、支柱受金具12とが、断面形状がハット状の本体7Aの開口内に配置されて溶接固定されていることを示している。
ここで、車輪芯2Aの軸心から挿入孔7Cの中心点までの距離は、たとえば、80mm程度に設定されている。
【0035】
以下、間口パネル8について説明する。
【0036】
図7は、間口パネル8の外観図である。また、図8は、間口パネル8の長手方向端部の拡大図である。
間口パネル8の長手方向両端のそれぞれには、断面形状がチャンネル状のブレース載置部84が設けられている。ブレース載置部84のチャンネル片の下片84Bには、サドル7に設けられている挿入孔7Cとブレース9に設けられている挿入孔のそれぞれと連通する挿入孔84BCが設けられている。また、チャンネル片の上片84Tには、固定用ボルトを締めるための工具が挿入される作業孔84TCが設けられている。作業孔84TCは、間口パネル8の頂面に形成されている締結作業用孔8Bに連通する。
【0037】
なお、締結用作業孔8Bと、作業孔84TCと、ボルト挿通孔84BCとは、同一中心線上に設けられている。
【0038】
ブレース載置部84には、間口パネル8の長手方向端面近傍に嵌合片85が折り曲げ加工により形成されている。
嵌合片85は、サドル7の本体7Aの立ち上がり片に設けられている嵌合部7A3に差し込まれる部材であり、嵌合片85が嵌合部7A3に差し込まれることで、間口パネル8がサドル7の本体7Aに連結される。
【0039】
符号8Dは、間口パネル8の端部に設けられた舌片であり、舌片8Dは、本体7Aの頂面に載置されることにより不用意な脱落を防止する部材として機能する。
【0040】
次に、サドル7と間口パネル8とブレース9とを連結して台枠3を組み立てる方法について説明する。
【0041】
図9は、サドルと間口パネルとブレースの連結方法を示す説明図である。
【0042】
まず、サドル7に溶接固定されている車輪固着金具10には、走行車輪2の車輪芯2Aが嵌め込まれていて、サドル7は走行車輪2を介してレールR上に乗せてある。また、並列して敷設されている2本のレールR上のそれぞれに乗せられた一対のサドル7の対向する走行車輪間には、シャフトが取り付けられる。
【0043】
次に、サドル7の本体7Aに設けられている嵌合部7A3に、間口パネル8の嵌合片85が差し込まれて、サドル7と間口パネル8とが連結される。このとき、本体7Aのフランジ7A1に設けられたボルトの挿入穴7Cと、間口パネル8のブレース載置部84に設けられたボルトの挿入孔84BCとは、連通した状態となる。また、間口パネル8の舌片8Dは、サドル7の本体7Aの頂面に載置される。
ここで、サドル7と間口パネル8とは、平面視形状が矩形となるように、一対のサドル7の長手方向一端同士と他端同士とを一対の間口パネル8で連結する。
【0044】
次に、一対のブレース9を、一対のサドル7と一対の間口パネル8とで形成された矩形の略対角線状に配置する。このとき、ブレース9の長手方向両端に設けられているボルトの挿入孔(不図示)を、サドル7の挿入穴7Cと間口パネル8の挿入孔84BCの連通位置に整合させる。その上で、ネジまわしなどの工具を、間口パネル8の頂面82に形成されている締結作業用孔8Bの上側から下側(床F側)に向けて挿通し、ブレース9の挿入孔に装着したボルトBを締結する。サドル7の挿入孔7Cと間口パネル8の挿入孔84BCとブレース9の挿入孔とは連通しているため、1本のボルトBの締結により、サドル7と間口パネル8とブレース9とが一体化される。
【0045】
矩形の4角のそれぞれをボルトBで締結し、サドル7と間口パネル8とブレース9とが一体化された後に、一対のブレース9同士を、その交差位置の挿入孔でビス留めする。
なお、ブレース9には、その延長方向に複数の締結孔が設けられており、台枠3の移動方向および間口方向の寸法に応じて交差角および交差位置での締結孔を選択できるようになっている。
【0046】
以上の手順により、台枠3が組み立ては完了する。
【0047】
次に、組み立てられた台枠3に支柱4が取り付けられる。
支柱4は、サドル7の本体7Aの頂面に設けられている支柱差込口7A2に挿入され、支柱4の下端(床F側)は支柱受金具12の折り返し片12Bで受け止められる。
【0048】
図10と図11は、サドル7に挿入された支柱4と間口パネル8との固定方法を示す説明図である。ここでは、支柱4が挿入されている1本のサドル7に対して、間口方向の両側に2本の間口パネル8が、2本のボルトB1により、固定されている例を示している。ボルトB1は、間口パネル8のそれぞれに設けられている切欠部8C1(図7,8参照)の上から、支柱受金具12のボルトの挿入孔2C1,2C2(図4参照)および支柱4のボルト挿入孔を連通して締結される。
【0049】
なお、1本のサドル7に対して、間口方向の片側にのみ間口パネル8が固定される場合には、間口パネル8が配置される側の反対側には、化粧パネルなどが設置される。
【0050】
サドル7と間口パネル8とに連結された支柱4には、その袖孔に段ピッチごとに棚受け(不図示)が取り付けられ、棚受けに棚板5が嵌め込まれた上で、天板などが取り付けられて移動棚1が完成する。
【0051】
以上説明した実施の形態によれば、サドル7と間口パネル8とブレース9とを走行車輪2の車輪芯2Aの近傍(たとえば、車輪芯2Aから80mmの範囲内)で同時に連結して固定することで、台枠3の単体の水平と対角を強制したため、棚の間口を広げるために間口方向に連数を増加させたとしても、移動棚1がレールR上を移動する際の台枠3の蛇行や斜行を防止することができる。その結果、従来の方式よりも連数の多い棚の増設が可能となる。
【0052】
また、サドル7を溶接構造の1ユニットとし、サドル7と間口パネル8とブレース9を同時に1本のボルトBで連結して固定する構成としたため、現地での組み立て工数を削減することができ、短時間で移動棚の組み立てが可能となる。
【0053】
なお、サドルは、ハンドル方式のスプロケット取り付け用のサドルや、電動方式のモータ取り付け用のサドルなど、移動棚の移動方式ごとに用意しておき、移動方式に応じたサドルを採用するようにしてもよい。また、移動方式を変更する場合であっても、台枠を構成するサドルと間口パネルとブレースとの連結箇所は従来に比べて少ないため、短時間でサドルを交換することができ、移動方式の変更も短時間で実現可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 移動棚
3 台枠
4 支柱
5 棚板
6 棚部
7 サドル
7A 本体
8 間口パネル
9 ブレース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が載置される棚板を備え、走行車輪を介して並列に敷設されているレール上を移動可能な移動棚の台枠であって、
上記レール上に配置され、上記走行車輪を回転可能に支持すると共に上記棚板が取り付けられる支柱を支持するサドルと、
上記レールの敷設方向と直交方向である間口方向に配置され、上記レール上に配置されている一対のサドル同士を平面視形状が矩形となるように連結する一対の間口パネルと、
上記矩形の略対角線状に配置された一対のブレースと、
を備え、
上記サドルと上記間口パネルと上記ブレースとは、固定用ボルトにより、上記ブレースの長手方向端部であって上記走行車輪の車輪芯の近傍で固定されている、
ことを特徴とする移動棚の台枠。
【請求項2】
上記サドルと上記間口パネルと上記ブレースのそれぞれには、上記固定用ボルトの挿入孔が設けられていて、
上記サドルと上記間口パネルと上記ブレースのそれぞれは、上記挿入孔に挿入される固定用ボルトにより同時に固定される、
請求項1記載の移動棚の台枠。
【請求項3】
上記サドルは、開口縁に上記間口方向外側に延長されたフランジが設けられている断面形状がハット状の本体を備え、
上記サドルに設けられている挿入孔は、上記フランジの上記走行車輪の車輪芯の近傍に設けられている、
請求項2記載の移動棚の台枠。
【請求項4】
上記本体には、
上記走行車輪を回転可能に支持する車輪固着ユニットと、
上記走行車輪の上記車輪固着ユニット内での位置決めをする車輪固着位置決め金具と、
が溶接固定されている、
請求項3記載の移動棚の台枠。
【請求項5】
上記本体は、開口側が下向きとなるように配置され、
上記本体の上面には、上記支柱が挿入される支柱差込口が設けられていて、
上記本体には、上記支柱差込口から差し込まれる支柱の下端を支持する支柱受金具が溶接固定されている、
請求項3記載の移動棚の台枠。
【請求項6】
上記サドルと上記間口パネルと上記支柱差込口に差し込まれた支柱とは、支柱固定ボルトにより、同時に固定される、
請求項5記載の移動棚の台枠。
【請求項7】
上記間口パネルは、断面形状がチャンネル状の部材を備え、
上記チャンネル片の下片には、上記サドルに設けられている挿入孔と上記ブレースに設けられている挿入孔のそれぞれと連通する上記間口パネルに設けられている挿入孔が設けられ、
上記チャンネル片の上片には、上記固定用ボルトを締めるための工具が挿入される作業孔が設けられている、
請求項1記載の移動棚の台枠。
【請求項8】
物品が載置される棚板と、レール上を走行する走行車輪と、上記走行車輪を回転可能に支持する台枠とを備え、上記走行車輪の回転により上記レールに沿って移動可能な移動棚であって、
上記台枠は、上記請求項1から7のいずれかに記載の移動棚の台枠である、
ことを特徴とする移動棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−178926(P2010−178926A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−25280(P2009−25280)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(000163833)金剛株式会社 (31)
【Fターム(参考)】