説明

移動発生源および固定発生源における汚染低減のための機械的に融合された材料

機械的に融合された成分を含む触媒複合物、その触媒複合物を作製する方法、および汚染低減用途等においてその触媒複合物を使用する方法を記載する。本触媒複合物は、コアと、前記コアを少なくとも実質的に被覆する外殻とを含み、外殻は、コアと機械的に融合し、互いに機械的に融合した粒子を含み、コアと外殻の粒子とのサイズ比は、少なくとも約10:1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2009年1月29日に出願された係属中の米国特許出願第12/361714号に対する優先権を主張し、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
機械的に融合された成分を含有する触媒複合物、触媒複合物を作製する方法、および汚染低減用途等において触媒複合物を使用する方法を記載する。
【背景技術】
【0003】
汚染は、汚染物質の環境への望ましくない導入に伴って生じる。汚染は、しばしば、汚染物質と呼ばれ、物理的なシステムまたは環境の中で生きている全ての生物に、不安定性、混乱、害、または不快をなどの多数の有害な効果をもたらす。汚染物質は、いずれも化学物質、微粒子、臭い等を含む多数の形式をとる。汚染源または汚染物質は、異物(人工物質等)であるか、または自然発生し得る。典型的に、自然発生汚染源は、自然レベルを超過した時に、そのように呼ばれる。
【0004】
自動車排気は、移動汚染源から大気汚染をもたらす主な原因の1つである。固定汚染源は、化学プラント、石炭の火力発電所、精油所、石油化学プラント、核廃棄物処理活動、焼却炉、大規模畜産場(乳牛、ブタ、家禽等)、PVC工場、金属製造工場、プラスチック工場、および他の重工業を含む。汚染による質の悪い空気は、人間を含む多くの生物を害し、さらには殺す危険性がある。例えば、大気汚染は、呼吸器疾患、心血管疾患、気管の炎症、胸痛、およびうっ血のうちの1つ以上をもたらすまたは悪化させると疑われている。
【0005】
汚染管理は、大気、水、および/または土壌に導入される排出量および流出量を最小化し、それによって管理することを伴う。汚染管理は重要である、というのも、汚染管理無しでは、消費することによる産業廃棄物、暖房、農業、採掘、製造、輸送、および他の人間の活動が、蓄積するか分散するかに関わらず、自然環境を劣化させ続けるからである。汚染を管理および減少させる種々の試みは、現在実行されているところである。汚染を管理する試みにもかかわらず、汚染は、顕著な問題であるままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下は、本明細書に記載の幾つかの態様の基本的な理解を提供するために、本発明の簡易化した概要を表す。この概要は、特許請求される主題の広範な要旨ではない。特許請求される主題の鍵または重要な要素を識別することも、主題の発明の範囲を示すことも意図しない。後で表されるより詳細な記載の前段階として、簡易化した形式で、特許請求される主題の幾つかの概念を表すことのみを目的とする。
【0007】
汚染低減に有用な機械的に融合した触媒複合物を本明細書に提供する。本発明の一態様は、コアと、コアを少なくとも実質的に被覆する外殻を含む、汚染低減のための触媒複合物に関し、外殻は、コアと機械的に融合し、互いに機械的に融合した粒子を含み、かつ活性触媒および収着材を含み、コアと外殻の粒子とのサイズ比は、少なくとも約10:1である。
【0008】
本発明の別の態様は、触媒複合物を提供するために、コア材料および外殻材料の混合物の機械的な融合を行うことを伴い、外殻材料は、活性触媒および吸着材を含み、コア材料と外殻材料の粒子との粒径比が、少なくとも約10:1である、汚染低減のための触媒複合物の作製方法に関する。
【0009】
本発明のさらなる別の態様は、実質的にコア粒子を囲む外殻材料を含む汚染低減フィルムを提供するために、コア材料および外殻材料を混合し、外殻材料は、活性触媒および収着材を含み、コア材料と外殻材料の粒子との粒径比が、少なくとも約10:1であり、コア材料および外殻材料の混合物に機械的な融合を行うことを伴う、コアを囲む汚染低減フィルムの形成方法に関する。
【0010】
なお、本発明のさらなる別の態様は、排気を含む汚染物質を、コアと、少なくとも実質的にコアを被覆する外殻を含む触媒複合物と接触させ、外殻は、コアと機械的に融合し、互いに機械的に融合した粒子を含み、外殻は、活性触媒および収着材を含むことを伴い、コアと外殻の粒子とのサイズ比が少なくとも約10:1である、汚染物質を低減する方法に関する。
【0011】
以下の記載および付属の図は、特許請求される主題の特定の例示的な態様を詳細に述べる。しかしながら、これらの態様は、本発明の原理が採用され得る種々の方法のほんの幾らかの例を示すものであり、特許請求される主題が、全てのかかる態様およびそれらと同等のものを含むことを意図する。特許請求される主題の他の利点および新規の特徴は、図と共に考慮される時、本発明の以下の詳細な記載から明らかとなるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】主題の発明の一態様に従う、実施例1の触媒複合物からの要素Zr、Si、およびCuにおけるX線蛍光データを示す。
【図2】主題の発明の一態様に従う、実施例2の触媒複合物からの要素Zr、Ce、およびAlのためのX線蛍光データを示す。
【図3】主題の発明の一態様に従う、実施例3の触媒複合物からの要素Al、Ce、Pd、La、およびCuにおけるX線蛍光データを示す。
【図4】主題の発明の一態様に従う、実施例4の触媒複合物からの要素Al、Zr、Nd、Pr、およびCeにおける、X線蛍光データおよび3つの異なる図を示す。
【図5】主題の発明の一態様に従う、粉砕される前後の実施例4の触媒複合物のトップコートの顕微鏡写真を示す。
【図6】主題の発明の一態様に従う、実施例5の触媒複合物からのX線蛍光データのオーバーレイと共に、要素Ce、Pd、Al、およびLaにおける顕微鏡写真およびX線蛍光を示す。
【図7】主題の発明の一態様に従う、実施例6の触媒複合物からの要素Pd、Ai、Ni、La、およびCeにおける顕微鏡写真およびX線蛍光を示す。
【図8】主題の発明の一態様に従う、実施例6の触媒複合物から収集されたX線回折データを示す。
【図9】主題の発明の一態様に従う、実施例7の触媒複合物からの要素Si、Al、Pd、およびPtにおける、X線蛍光データおよび2つの異なる図を示す。
【図10】開始物質および実施例7の結果としてできる触媒複合物のBETと共に、実施例7の触媒複合物から収集されたX線回折データを示す。
【図11】実施例8の触媒複合物からの要素Zr、Al、La、およびPdにおける、X線蛍光データおよび2つの異なる図を示す。
【図12】主題の発明の一態様に従う、実施例1の触媒複合物の粒径分布の写真およびヒストグラムを示す。
【図13】主題の発明の一態様に従う、実施例2の触媒複合物の粒径分布の写真およびヒストグラムを示す。
【図14】主題の発明の一態様に従う、実施例3の触媒複合物の粒径分布の写真およびヒストグラムを示す。
【図15】本発明の態様に従う、自動車排気から汚染源を変換/吸収する触媒複合物の性能を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
コアおよび外殻を含む触媒複合物を本明細書に記載する(本明細書において、それぞれホスト材およびゲスト材と表すことがある)。触媒複合物は、少なくとも2つの外殻、少なくとも3つの外殻、等を含むことができる。外殻は、コアに機械的に融合し、外殻の成分は、互いの間に機械的に融合する。外殻は、活性触媒および収着材を含む。活性触媒および収着材の両方は、汚染物質を低減するのに効果的である。
【0014】
機械的な融合は、機械的なエネルギーで粒子に圧力を印加することを伴う。印加された圧力は、いずれの結合剤も使用せずに、粒子に粒子付着をもたらす。機械的な融合は、次の要素、粒子間の脱凝集、粒子間の収斂、粒子間の接触エリアの増大、粒子の圧縮−誘導変形、粒子の衝撃−誘導変形、粒子のせん断力−誘導変形、粒子間の化学架橋、および粒子の表面エネルギーの低下のうちの少なくとも1つ(典型的には次の要素の1つ以上)を伴う。少なくとも2つのセットの粒子(平均粒径により区別された2つのセット)が採用される場合に、機械的な融合は、コア周囲の相対的により小さい粒子のセットにより構成される外殻、相対的により大きい粒子のセットから構成される外殻の形成をもたらす。
【0015】
粒子の融合のために、外殻は、相対的に高密度で、コア−外殻粒子は、基本的に外殻成分の特性を有する。すなわち、外殻は、コアを囲むゆるやかに結合した粒子としてではなく、固体と実質的に同一の方法で、行動する。結果的に、同一サイズの粒子と比較すると、外殻が相対的に高価な成分を含む時、性能を犠牲にすることなく、特にコア−外殻粒子の顕著な経費節約を実現することができる。
【0016】
一般的に言って、コアのために採用される粒子と、外殻を形成するために採用される粒子を比較すると、少なくとも約10:1のサイズ差異が必ずある。別の実施形態において、コアのために採用される粒子と外殻を形成するために採用される粒子とのサイズ差異は、少なくとも約20:1である。さらなる別の実施形態において、コアのために採用される粒子と外殻を形成するために採用される粒子とのサイズ差異は、少なくとも約40:1である。さらなる別の実施形態において、コアのために採用される粒子と外殻を形成するために採用される粒子とのサイズ差異は、少なくとも約50:1である。コアのために採用される粒子と外殻を形成するために採用される粒子とのサイズ差異を比較する時、同一の粒子標準が両方の群で使用される。例えば、d50サイズのコア粒子および外殻粒子が、所与の比較で使用される。
【0017】
コアは、典型的に触媒支持材から構成される。コアまたはホスト材の例は、アルミナ、希土安定化アルミナ、プラチナ群金属(PGM)、含浸アルミナ、ジルコニア、希土類酸化物、アルカリ土類酸化物、および混合金属酸化物(アルミナ、ジルコニア、イットリア、希土類酸化物、アルカリ土類酸化物のうちの少なくとも1つを含む混合金属酸化物等)を含む。上述の材料のうちの2つ以上を採用することができる。
【0018】
コアを形成するために使用される材料は、適した平均粒径を有し、外殻を形成するために使用される粒子と少なくともa10:1の重量サイズ比を確立する。一実施形態において、コアを形成するために使用される材料は、約5マイクロメートル〜約1mmの平均粒径を有する。別の実施形態において、コアを形成するために使用される材料は、約10マイクロメートル〜約700マイクロメートルの平均粒径を有する。さらなる別の実施形態において、コアを形成するために使用される材料は、約25マイクロメートル〜約500マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0019】
外殻は、活性触媒および収着材から構成される。外殻は、任意に支持材および/または添加物をさらに含むことができる。活性触媒および収着材は、同一の材料または異なる材料で構成することができる。外殻材料の例は、アルミナ、希土安定化アルミナ、PGM含浸アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリア、イットリウム塩、希土類酸化物、希土塩、アルカリ土類酸化物、ゼオライト、バナジア、バナジウム塩、酸化タングステン、酸化マンガン、タングステン塩、セリウム、セリア、および混合金属酸化物(アルミナ、ジルコニア、イットリア、希土類酸化物、アルカリ土類酸化物のうちの少なくとも1つを含む混合金属酸化物等)を含む。外殻材料のさらなる実施例は、銅、酸化銅、パラジウム、酸化パラジウム、ロジウム、酸化ロジウム、プラチナ、酸化プラチナ、ルテニウム、酸化ルテニウム、ニッケル、酸化ニッケル、金、酸化金、コバルト、酸化コバルト、スズ、酸化スズ、イリジウム、酸化イリジウム等の、触媒金属/金属酸化物を含む。上述の材料のうちの2つ以上を採用することができる。活性触媒が汚染物質を害のより少ない物質に変換することを促進する間、収着材は、汚染物質を吸着および/または吸収する。
【0020】
外殻を形成するために使用される材料は、適した平均粒子サイズ(重量)を有し、コアを形成するために使用される粒子と少なくとも約10:1のサイズ比を確立し、一実施形態において、外殻を形成するために使用される材料は、約10nm〜約100マイクロメートルの平均粒径を有する。別の実施形態において、外殻を形成するために使用される材料は、約25nm〜約5マイクロメートルの平均粒径を有する。さらなる別の実施形態において、外殻を形成するために使用される材料は、約100nm〜約1マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0021】
コアおよび/または外殻は、任意に添加物を含むことができる(外殻はさらなる支持材を含むことができる)。添加物は、混合、機械的な融合、触媒複合物の取扱/貯蔵、および/または汚染低減を促進するいずれかの材料を含む。添加物は、流体力学制御剤、結合剤、表面活性剤、分散剤、および金属硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、および酸化物を含む。
【0022】
一実施形態において、コアおよび外殻のいずれかまたは両方が、1つ以上の任意の添加物を含む場合に、触媒複合物が、少なくとも1つの添加物を約0.01重量%〜約10重量%含む。別の実施形態において、触媒複合物が、少なくとも1つの添加物を約0.1重量%〜約5重量%含む。
【0023】
外殻およびコアを含む触媒複合物の作製は、任意に、コアおよび外殻を形成するために使用される材料を共に混合した後、混合物を機械的な融合に供することを伴う。
【0024】
コアおよび外殻の材料および全ての任意の成分は、湿性または乾燥混合器で任意に混合することができる。乾燥混合を使用する1つの利点は、機械的な融合の前に、成分を乾燥させる必要がないことである。均一な混合物を入手することは必要ではないが、幾らかの混合が要求される。等の水と高せん断混合器および流体力学制御剤。一実施形態において、混合は、Littleford Day,Inc.(Florence,KY)の利用可能なLittleford Mixerにより提供される等の高強度環境で行われる。混合は、微細で均一な混合をもたらすように十分な時間行われる。
【0025】
一実施形態において、コアおよび外殻材料および任意の添加物の混合物は、約5分〜約100分、高強度混合器で混合される。別の実施形態において、コアおよび外殻材料および任意の添加物の混合物は、約10分〜約60分、高強度混合器で混合される。
【0026】
任意の混合の後、混合された材料は、機械的な融合に晒され、コア−外殻粒子を産生する。機械的な融合は、ロータアームの端と容器壁の間のスリットを通じて、粒子に遠心力を適用し、粒子を配向することを伴う。
【0027】
機械的な融合の間、コア−外殻触媒複合物の形成を促進するために、適温が維持される。一実施形態において、機械的な融合の間の温度は、約10℃〜約100℃である。別の実施形態において、機械的な融合の間の温度は、約20℃〜約80℃である。さらなる別の実施形態において、機械的な融合の間の温度は、約30℃〜約70℃である。温度は、ある温度範囲内で変化してもよいことに留意する。例えば、温度は、機械的な融合活動の間、徐々に上がるまたは着実に上昇し得る。
【0028】
機械的な融合の間、特異的に汚染低減に効果的なコア−外殻触媒複合物の形成を促進するために、適した回転割合が維持される。一実施形態において、機械的な融合は、約1,000rpm〜約10,000rpmのロータ速度を使用して行われる。別の実施形態において、機械的な融合は、約2,000rpm〜約8,000rpmのロータ速度を使用して行われる。さらなる別の実施形態において、機械的な融合は、約2,500rpm〜約5,000rpmのロータ速度を使用して行われる。
【0029】
機械的な融合の間、特異的に汚染低減に効果的なコア−外殻触媒複合物の形成を促進するために、容器壁クリアランスに適したスリットが維持される。一実施形態において、機械的な融合は、約0.5mm〜約10mmの容器壁クリアランスのスリットを使用して行われる。別の実施形態において、機械的な融合は、約1mm〜約5mmの容器壁クリアランスのスリットを使用して行われる。
【0030】
機械的な融合の時間の長さは、温度、コアおよび外殻材料のサイズ、関連設備の設定(容量、rpm、スリット−容器クリアランス等)、および成分の独自性(特定のタイプの活性触媒、特定の吸着、および任意の添加物)に、主に依存して行われる。一実施形態において、機械的な融合は、約30秒〜約5時間行われる。別の実施形態において、機械的な融合は、約1分〜約2時間行われ、さらなる別の実施形態において、機械的な融合は、約5分〜約1時間行われる。
【0031】
一実施形態において、機械的な融合が行われる大気は、不活性ガス、空気、酸素、蒸気流または水蒸気、および二酸化炭素のうちの少なくとも1つを含む。不活性ガスは、希ガスおよび窒素を含む。希ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンを含む。
【0032】
機械的な融合は、商品名Nobiita(商標登録)およびMechanofusion(商標登録)AMSのHosokawa Micron LTDからの利用可能な機器で実行することができる。
【0033】
上記パラグラフに応じて、典型的なコア−外殻複合物材料を以下のように形成することができる。コアと外殻の粒子との比率は、重量が10対1より大きいことが好ましい。コアおよび外殻材料は、標的コア粒子パーセント組成を産生するために計算される。組成比率を維持するために、バッチサイズは、約a9.0L負荷を産生するように調整される。最初に、材料は、2分間、Hosokawa Micron LTD機器のおよそ10%のスピード(およそ260rpm)で、混合される。その後、モータースピード(rpm)を、瞬間パワー6.5kW程度を標的として、材料のKgあたりおよそ2(kW−時)の特定のエネルギーに達するように上昇させる。実行中、冷水をリアクタのジャケットを通過させることを使用して、温度が約50℃未満に管理される。上述のように、温度はある範囲を超えて変化することが可能であり、本発明の他の実施形態は、50℃より高い温度を採用することができる。
【0034】
機械的な融合の後、触媒複合物は、任意に乾燥およびか焼され、全ての残存液体を除去する(典型的に残存水を除去する)。乾燥は、乾燥器、真空(減圧)下、高周波、または伝導を介したうちの少なくとも1つで行われる。か焼は、対流、伝導、高周波、および/または300℃で、または300℃超で熱処理を提供することができるいずれかの前記炉を使用して行われる。か焼(焼成)は、全ての残存揮発性種を触媒複合物から除去するのに十分な期間実行される。
【0035】
触媒複合物が、乾燥およびか焼される方法は、決定的ではないが、多くの場合で、乾燥条件は、主に、触媒複合物の寸法、触媒複合物の形状、および触媒複合物が保持される方法のうちの少なくとも1つに依存する。一実施形態において、乾燥した触媒複合物は、自由水分約3重量%未満を含む。別の実施形態において、乾燥した触媒複合物は、自由水分約1重量%未満を含む。さらなる別の実施形態において、乾燥した触媒複合物は、自由水分約0.5重量%未満を含む。
【0036】
一実施形態において、乾燥は、上昇した温度(約35℃超)を一晩、乾燥を一晩、および真空下で一晩のうちの少なくとも1つを維持することを伴う。上昇した温度を採用する時、一実施形態において、触媒複合物は、約5秒〜約6時間の間、約35℃〜約150℃に加熱する。別の実施形態において、触媒複合物は、約30秒〜約30分の時間、約40℃〜約300℃に過熱し、さらなる別の実施形態において、触媒複合物は、約1分〜約1時間の間、約50℃〜約500℃に加熱する。
【0037】
結果として生じる触媒複合物は、主に機械的な融合パラメータを変更することおよび外殻中の成分の相対量を変更することにより、管理可能な厚さおよび多孔度のレベルを有する、外殻層を持つ。多孔度も、管理可能であってもよく、または流体力学制御剤等の添加物の量およびタイプにより、さらに管理可能である。
【0038】
触媒複合物の形状は、実質的にコア材料の一般的な形状に相当する。典型的に、結果として生じる触媒複合物の形状は、球形、実質的に球形、または楕円である。
【0039】
触媒複合物の外殻は、そこで均一に混合されたその成分(活性触媒および吸着剤およびいずれか任意の材料)を有する。機械的な融合に関連する1つの利点は、類似サイズの粒子の均一混合である。結果的に、類似サイズだが異なるタイプの外殻粒子は、異なる粒子が共に融合される前に、均一に混合される。
【0040】
触媒複合物は、汚染物質の低減を促進する適量のコア材料を含む。一実施形態において、触媒複合物は、コア材料を約60重量%以上および約99.9重量%以下含む。別の実施形態においては、触媒複合物は、コア材料を約70重量%以上および約99重量%以下含み、さらなる別の実施形態においては、コア材料を約70重量%以上および約99重量%含み、さらなる別の実施形態においては、触媒複合物は、コア材料を約80重量%以上および約95重量%以下含む。
【0041】
触媒複合物は、汚染物質の低減を促進するために適量の外殻材料を含む。一実施形態においては、触媒複合物は、外殻材料を約0.1重量%以上および約40重量%以下含む。別の実施形態においては、触媒複合物は、外殻材料を約1重量%以上および約30重量%以下含む。さらなる別の実施形態においては、触媒複合物は、外殻材料を約5重量%以上および約20重量%以下含む。
【0042】
コア周囲の外殻の厚さは、実質的に均一かもしれないし、そうでないかもしれない。一実施形態においては、触媒複合物は、約10nm〜約100マイクロメートルの平均の厚さを有する外殻を含む。別の実施形態においては、触媒複合物は、約30nm〜約5マイクロメートルの平均の厚さを有する外殻を含む。さらなる別の実施形態においては、触媒複合物は、約100nm〜約1マイクロメートルの平均の厚さを有する外殻を含む。
【0043】
結果として生じる触媒複合物粒子は、汚染低減適用の実効的な使用のために平均サイズを有する。一実施形態においては、触媒複合物粒子は、約5マイクロメートル〜約1mmの平均サイズを有する。別の実施形態においては、触媒複合物粒子は、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均サイズを有する。
【0044】
一実施形態においては、触媒複合物は、かさ密度1リットルあたり約400グラム〜1リットルあたり約1,000グラムを有する。別の実施形態においては、触媒複合物は、かさ密度1リットルあたり約500グラム〜1リットルあたり約800グラムを有する。
【0045】
概して、触媒複合物の表面積は、外殻の表面積であり、外殻成分の表面積の加重平均から機械的な融合に関連する端数処理因子を控除したものに相当する。しかしながら、機械的な融合のプロセスは、入手可能な最大表面積を限定する傾向がある。一実施形態においては、触媒複合物の表面積は、約5m2/g以上および約200m2/g以下である。別の実施形態においては、触媒複合物の表面積は、約10m2/g以上および約150m2/g以下である。さらなる別の実施形態においては、触媒複合物の表面積は、約20m2/g以上および約100m2/g以下である。
【0046】
触媒複合物は、概して、汚染低減に有利に寄与する独特な分布の気孔サイズを有する。いずれの理論に束縛されることも望まないが、触媒複合物の気孔サイズの最小表面積および/または分布は、汚染低減特性の改善に寄与すると信じられている(約1,000Åより大きい等、相対的により大きい気孔サイズで多孔度を最大化することにより)。
【0047】
触媒複合物は、概して、機械的な融合無しで作製される従来の複合物に比較して、より長い寿命および/またはより高い汚染低減活性を有する。換言すれば、触媒複合物は、概して、従来のように混合された汚染低減触媒よりも、より低い非活性化割合を有する。
【0048】
本明細書に記載された触媒複合物は、移動発生源および固定発生源の汚染低減のために採用することができる。例えば、本明細書に記載された触媒複合物は、煙道ガスおよび排気ガスの汚染低減のために採用することができる。別の実施形態においては、本明細書に記載された触媒複合物は、移動汚染源または固定汚染源からの、酸化窒素排出、微粒子排出、またはすす排出のうちの1つ以上、硫黄酸化物排出、一酸化炭素排出、炭化水素排出(特に不完全燃焼の炭化水素)、オゾン、揮発性有機物のうちの1つ以上、を削減するために採用することができる。一般的に言って、移動発生源または固定発生源からの排出を含む汚染物質は、本明細書に記載された触媒複合物を含む。触媒複合物は、炭素酸化物/窒素酸化物/硫黄酸化物の削減、炭化水素、オゾン、吸収、吸着等の削減または酸化のうちの1つ以上を触媒するように機能する。
【0049】
移動汚染源は、車、トラック、バス、列車、自動二輪車、建築機材、ボート、船、飛行機、飛行船等の乗り物を含む。
【0050】
触媒複合物は、ディーゼル排気フィルタ等のディーゼルエンジンの排気システム内、または触媒変換器等のガソリンエンジンの排気システム内で採用することができる。固定汚染源は、発電所(特に、石炭―火力発電所)、産業用地、ジェネレータ、機械、工場、建物等を含む。
【0051】
以下の実施例は、主題の発明を例示する。以下の実施例、明細書、または特許請求の範囲の別の箇所に示されない限り、全ての部分およびパーセントは重量であり、全ての温度は摂氏度であり、圧力は大気圧またはその付近においてである。
【実施例1】
【0052】
40マイクロメートルのd50サイズを有する90重量%の酸化亜鉛粒子および1マイクロメートルのd50サイズを有する10重量%の銅−βゼオライト粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。29のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例2】
【0053】
65マイクロメートルのd50サイズを有する90重量%のランタン/アルミナ粒子(アルミナと混合させた4重量%La23)および、4マイクロメートルの50サイズを有する10重量%のセリア/ジルコニア粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。94.1のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例3】
【0054】
65マイクロメートルのd50サイズを有する90重量%のランタン/アルミナ粒子(アルミナと混合させた4重量%La23)、4マイクロメートルのd50サイズを有する8重量%のY23ZLa23ZCeO2ZZrO2粒子、および1マイクロメートルのd50サイズおよび10m2/gの表面積を有する2重量%のパラジウム粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。91.9のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。図3は、結果として生じるコア−外殻複合物材料の画像を示す。
【実施例4】
【0055】
4マイクロメートルのd50サイズを有する80重量%の粉砕されたSBa−150アルミナ粒子(Sasol North America)および0.5マイクロメートルのd50サイズを有する20重量%のセリア/ジルコニア粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。113.62のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例5】
【0056】
17マイクロメートルのd50サイズを有する97.5重量%のPd/アルミナ粒子(SBa−90アルミナと混合させた6重量%Pd)および0.015マイクロメートルのd50サイズを有する2.5重量%のナノ−CeO2粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填し、約2.02(kW−時)/Kgの特定のエネルギーに調整した。125.88のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例6】
【0057】
25マイクロメートルのd50サイズを有する97.5重量%のPd/LaNiOx/アルミナ粒子および0.015マイクロメートルのd50サイズを有する2.5重量%のナノ−CeO2粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填し、約2.17(kW−時)/Kgの特定のエネルギーに調整した。
【実施例7】
【0058】
18マイクロメートルのd50サイズを有する97重量%のPt/Pd/アルミナ粒子(5重量%のPt/Pdを1.75/1の割合でアルミナTM−100と混合)および1マイクロメートルのd50サイズを有する3重量%のβ−ゼオライト粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填し、約2.06(kW−時)/Kgの特定のエネルギーに調整した。124,63のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例8】
【0059】
18マイクロメートルのd50サイズを有する97重量%のPd/La/アルミナ粒子(6重量%Pdおよび4重量%La23をSBa−150アルミナと混合)および0.012マイクロメートルのd50サイズを有する3重量%ナノ−ZrO2粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填し、約2.1(kW−時)/Kgの特定のエネルギーに調整した。111.24のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例9】
【0060】
8.9マイクロメートルのd50サイズを有する98重量%のPd//CeO2/ZrO2−アルミナ粒子(8重量%Pd10重量%CeO2、および1重量%ZrO2をKR−160アルミナと混合)および0.012マイクロメートルのd50サイズを有する2重量%のナノ−ZrO2粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。139.17のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【実施例10】
【0061】
8.7マイクロメートルのd50サイズを有する98重量%のPd/CeO2/BaO−アルミナ粒子(6重量%Pd、4重量%CeO2、および6重量%BaOをKR−160アルミナと混合)および0.012マイクロメートルのd50サイズを有する2重量%のナノ−ZrO2粒子の混合物を、Hosokawa Micron LTDにより製造されたMechanofusion(商標登録)AMS装置に装填した。125.69のBET(m2/g)を有するコア−外殻複合物材料を得た。
【0062】
本明細書に開示する選択された実施例の開始物質およびコア−外殻複合物材料のためのBET(m2/g)、気孔容積、および気孔分布データを表1に示す。
【0063】
【表1】

【0064】
【表2】

【0065】
図は、上記記載のサンプルから収集したX線蛍光データおよびX線回折データを示す。図1は、実施例1の複合物から収集した要素Zr、Si、およびCuからのX線蛍光データを示す。Zrは、複合物粒子のコアにより高い濃度を有することが観察される。図2は、実施例2から収集された要素Zr、Ce、およびAlからのX線蛍光データを示す。Alは、複合物のコアにより高い濃度を有していることが観察されるが、ZrおよびCeは、複合物の表面上の薄い外殻により高い濃度を有していることが観察される。図3は、実施例3の複合物から収集された要素Al、Ce1Pd、およびLaからのX線蛍光データを示す。Alは、複合物のコアにより高い濃度を有していることが観察されるが、PdおよびCeは、複合物の表面上の薄い外殻により高い濃度を有していることが観察される。図4は、実施例4の複合物から収集した要素Ai、Nd、Ce、Zr、およびPrからのX線蛍光データを示す。図4は、実施例4の複合物から取得された3つの異なる図を示す。
【0066】
図5は、粉砕器を通過する前後の実施例4(トップコート)の複合物を示す。わずかな構造的な変化が、顕著な機械的な強度の実証生じさせる。図6は、実施例5の複合物から収集した要素Ce1Pd、Al、およびLaからのX線蛍光データを示す。要素Pd1AlおよびLaは、複合物のコアにより高い濃度で観察されるが、Ceは、複合物の表面上の薄い外殻で見出される。図7は、実施例6の複合物から収集された要素Pd1Al、Ni、La、およびCeからのX線蛍光データを示す(KaおよびLa遷移により観察された蛍光が記述される)。要素Alは、複合物のコアにより高い濃度で観察されるが、Ceは、複合物の表面の薄い外殻に見出される。図8は、実施例6の複合物から収集されたX線回折データを示す。パターンはCeO2を含む結晶相を明らかにし、ペロブスカイトを含む結晶相が存在し得るが、CeO2との重複のために明確ではない。
【0067】
図9は、実施例7の複合物から収集された要素Si、Al1Pt、およびPdからのX線蛍光データを示す(KaおよびLa遷移により観察された蛍光が記述される)。要素Alは、複合物のコアにより高い濃度で観察されるが、Siは、複合物の表面の薄い外殻に見出される。図10は、実施例7の複合物から収集されたX線回折データを示す。パターンは、示されるような、酸化アルミニウム、酸化パラジウム、β−ゼオライト、およびセリウムジルコニウム酸化物を含む結晶相を明らかにする。BETデータは、β−ゼオライトが、ゲスト材として、Pt/Pd/アルミナコアまたはホスト材に比較して実施例7の複合物の全体のBETを増大させることを示す。図11は、実施例8の複合物から収集された要素Zr、Ai、La、およびPdからのX線蛍光データを示す(KaおよびLa遷移により観察された蛍光が記述される)。要素Alは、複合物のコアにより高い濃度で観察されるが、Zrは、複合物の表面の薄い外殻に見出される。図12から14は、それぞれ、実施例1〜3の複合物のための、粒径の分布の写真およびヒストグラムを示す。
【0068】
機械的に融合した触媒は、大気下で、10%流、16時間、1000℃で熟成された後、触媒性能は、模擬自動移動排気からの炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、NOx(NO)の変換/吸収をモニターすることにより観察された。排気は、30,000hr−1の容積時間空間速度(VHSV)で触媒上を通過した。図12は、それぞれの機械的に融合した触媒で処理した後のHC、CO、およびNOの残留量を示し、残留パーセントは、未処理エンジン排気に関して測定される。以下の表2は、セリア基外殻を採用する実施例5に関してジルコニア基外殻を採用する実施例8および10の性能における改善パーセントに関して図12に数字形式で表されたデータを示す。
【0069】
【表3】

【0070】
表1および図12に示すように、改善された性能が、ジルコニア外殻を採用する機械的に融合した触媒で観察される。セリアは、酸素を吸収することが当技術分野で周知であることに留意する。いずれの1つの理論に束縛されることも望まないが、相対的により不活性のジルコニア外殻材料は、Pdおよび他の金属触媒をより担持することができる。しかしながら、ジルコニアまたはセリアを採用する機械的に融合した触媒は、自動車排気からのHCCO、およびNOを削減するように機能し、汚染低減に有用である。
【0071】
実行された実施例またはその他に示されたものを除いて、本明細書および特許請求の範囲で使用される全ての数、値、および/または成分の量、反応条件等を参照する表現は、かかる数、値、および/または表現を入手する時に遭遇する種々の不確定要素を反映し、それゆえに「約」という用語により全ての場合に変更されることが理解されるだろう。さらに、本明細書で数値範囲が開示される場合、別途示されない限り、かかる範囲が、連続的であり、その最小値および最大値、ならびに全てのその間の値を範囲に包含し、さらに、1つ以上の範囲が所与の特徴を記載するために提供される場合、第1のかかる範囲からの値は、第2のかかる範囲からの値と結合して、所与の特徴の代替的な記載を提供する新規の範囲を作ることができることが理解されよう。
【0072】
本発明を特定の実施形態に関して説明したが、それらの種々の変更が、本明細書の閲覧によって、当業者に明らかになることが理解されよう。それゆえ、本明細書に開示される本発明は、付属の特許請求の範囲内に含まれるかかる変更を網羅することを意図されることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染低減のための触媒複合物であって、
コアと、コアを少なくとも実質的に被覆する外殻を含み、前記外殻は、前記コアと機械的に融合し、互いに機械的に融合した粒子を含み、かつ活性触媒および収着材を含み、
前記コアの前記外殻の粒子に対するサイズ比は、少なくとも約10:1である、触媒複合物。
【請求項2】
前記活性触媒は、汚染物質を害のより少ない物質に変換することを促進し、前記収着材は、汚染物質を吸着および/または吸収する、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項3】
前記コアは、約5マイクロメートル〜約1mmの平均サイズを有する、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項4】
前記外殻の前記粒子は、約10nm〜約100マイクロメートルの平均サイズを有する、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項5】
前記外殻は、約10nm〜約100マイクロメートルの厚さを有する、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項6】
前記コアは、アルミナ、希土安定化アルミナ、PGM含浸アルミナ、ジルコニア、希土類酸化物、アルカリ土類酸化物、および混合金属酸化物のうちの少なくとも1つを含み、
前記外殻は、アルミナ、希土安定化アルミナ、PGM含浸アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリア、イットリウム塩、希土類酸化物、希土塩、アルカリ土類酸化物、ゼオライト、バナジア、バナジウム塩、酸化タングステン、酸化マンガン、タングステン塩、セリウム、セリア、混合金属酸化物銅、酸化銅、パラジウム、酸化パラジウム、ロジウム、酸化ロジウム、プラチナ、酸化プラチナ、ルテニウム、酸化ルテニウム、ニッケル、酸化ニッケル、金、酸化金、コバルト、酸化コバルト、スズ、酸化スズ、イリジウム、および酸化イリジウムのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項7】
前記コアを約60重量%以上および約99.9重量%以下、および前記外殻を約0.1重量%以上および約40重量%以下含む、請求項1に記載の触媒複合物。
【請求項8】
汚染低減のための触媒複合物の作製方法であって、
前記触媒複合物を提供するために、コア材料および外殻材料の混合物に、約30秒〜約5時間、約10℃〜約100℃の温度で機械的な融合を行うことを含み、
前記外殻材料は、活性触媒および収着材を含み、前記コア材料の前記外殻材料に対する粒径比は、少なくとも約10:1である、方法。
【請求項9】
機械的な融合は、約1,000rpm〜約10,000rpmのロータ速度を使用して行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
機械的な融合は、約5分〜約1時間、約30℃〜約70℃の温度で行われる、請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図15】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−516235(P2012−516235A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548218(P2011−548218)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/022098
【国際公開番号】WO2010/088210
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(505470786)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (81)
【Fターム(参考)】