移動表示装置
【課題】従来の表示装置の三次元地図画像は縦方向が見にくく把握が困難である。
【解決手段】移動表示装置は、地図座標に関連付けた施設及び景観の画像入りの広域三次元地図画像を蓄積した地図メモリと、前記広域地図画像の一部を表示できる地図画面を有する地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部の前記地図画面に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側に見えるように前記地図画像を前記地図画面内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段とよりなる。
【解決手段】移動表示装置は、地図座標に関連付けた施設及び景観の画像入りの広域三次元地図画像を蓄積した地図メモリと、前記広域地図画像の一部を表示できる地図画面を有する地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部の前記地図画面に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側に見えるように前記地図画像を前記地図画面内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段とよりなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地図情報の表示装置に関する。本発明はまた立体地図情報を、地方又は都市の施設と商品、サービス、イベント、その他の情報と組み合わせて表示できる携帯式又は移動式の表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
都市や観光地の各種施設やサービスに関する情報を収集検出することができる方法及び装置は従来から知られている。例えばインターネットは検索手段(サーチエンジン)を使用して世界中の膨大な情報から所望の情報を得ることができる。このような検索手段は都市の設備やサービスを娯楽、文化、教育、産業といった大ざっぱなカテゴリーに分類をすることにより利用者がより速く目的の施設を検索できるようにしているが、情報の内容がバラバラであって分類が系統化されていないために相互に内容を同一水準で比較検討し、又配置や機能の相関関係を充分に把握することができない。
【0003】
この問題を解決するために、本発明者は特開2001−60201号において集積情報をツリー状の階層構造で整理したデータベースを構築し、それを表示装置付きの携帯コンピュータ又はPC端末の画面に3階層に表示し、表示された画像又は文字を頼りに任意の階層及び任意の情報に容易にアクセスできるようにした。
【0004】
すなわち、少なくとも2階層の地域又はさらに施設とそこに存在する商品、サービス、地域や施設に関連した歴史背景、文学表現等を上位から下位の順に系統的にツリー状に関連づけたデータをデータベースに蓄積し、前記ツリー状に関連づけたデータの任意の階層を選択して、前記選択された階層のデータをその近接する上下階層のデータと共に表示装置の画面に表示するようにした情報検索方法である。
【0005】
すなわち、上記特開2001−60201号では、立体地図又は景観画像を地図メモリに地図座標と共に記憶し、該地図画像に関連づけて少なくとも2階層の地域又はさらに施設とそこに存在する商品又はサービス等の系統を上位から下位の順にツリー状に関連づけた画像(実像、仮想映像、文字情報等を可視表示した画像)を階層メモリに蓄積し、前記ツリー状に関連づけた画像のうち任意階層の画像を選択し、前記選択された階層及び近接した上下階層に対応する画像を前記階層メモリから読み出して、前記階層の順に、表示部の対応する複数の画面に表示するようにしたものであり、階層間の画像の相互関係が一目瞭然に判別できる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−60201号公報
【特許文献2】特開平11−328223号公報
【特許文献3】特開平11−328217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の階層構造の画面選択方式では、対象施設と地図上の関係が分かりにくい。通常、歩行ナビ装置等の移動ナビゲーション装置に使用される地図表示部は、現在地から目的地に向けて地図画像を遠方ほど圧縮した3次元立体図として表示され、又重要な施設(建物、公園、遺跡等)を立体的に見える実像又は仮想像が地図画像上に一緒に表示されることが多いが、道路の進行方向に添った遠方側の施設は手前の施設の画像に隠されて道路側の壁面がわずかに見えるだけであり、施設を具体的に把握しがたい。特に歩行ナビ装置をショッピングや飲食の案内情報源として利用したい場合には施設の把握が困難である。
【0008】
従って、本発明は、特に進行方向に表示する施設入り地図又は写真(施設画像を有する街路表示である点で写真も地図と等価である)を利用者に見やすいように再表示するための移動式表示装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、従来の方式の欠点を改良して、迅速に所望の情報源にアクセスして表示することを可能にした移動表示装置を提供することを目的とする。ここに移動表示装置とは携帯電話、PDA、情報提供型デジタルカメラ、車載ナビゲーション装置、歩行ナビゲーション装置における表示装置を指す。
【0009】
これに加えて本発明はさらに同一情報を2以上に分類して2以上の画面として切り替え表示を可能にすることにより情報源へのアクセスを高速化し、簡易性と自由度を増し、片手操作等を要求される移動表示装置の利便性、実用性を向上することを目的とする。
本発明はさらに、地図画像と階層画像を選択的に、又は並列的に表示し、そして両画像の対応関係を表示することにより地図画像と階層画像の相互関係を把握し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、施設又は景観画像入りの立体地図画像と地図座標を蓄積した地図メモリと、前記地図画像を表示できる地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を前記地図メモリから読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側になるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段と、よりなる移動表示装置を提供する。
【0011】
これにより、任意の道路に沿った施設の画像を正面又はそれに近い位置から見えるように表示部に表示させ、それらを具体的に把握できるようにし、特に歩行ナビ装置を街歩き、街並み検索、歴史探索、ショッピングや飲食の案内情報源として利用したい場合には施設や街路の把握を容易にする。
【0012】
上記の移動表示装置において、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる前記地図表示回路は、従来と同様に、前記表示部(又は移動表示装置)の向きを検出して前記所望の地図座標から遠方を見た状態で前記地図画像を前記地図表示部に表示するように構成されている。これには移動表示装置の向きを方位測定により自動的に検出する従来技術が使用できる。
【0013】
本発明ではさらに、上記の移動表示装置において、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報、及びそれらの内容に関する多数の階層画像を蓄積した階層メモリと、前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像、直近の同位階層画像、直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる階層表示部(前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像を表示する2以上の階層画面を有する階層表示窓と、直近の同位階層画像を表示する同位階層表示部と、前記一つの階層画像と直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる選択画面表示部とを含む)と、前記階層表示部に表示された階層画面から前記直近の上位階層、直近の同位階層、及び直近の複数の下位階層の階層画像が表示された複数の階層画面のいずれか一つを選択し確定できる選択確定手段と、前記選択し確定されたときに前記メモリからその選択された階層画面に対応する階層画像とその直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記表示部に送る読出し表示回路とを有し、表示された階層画像中に地名を示す階層画面が存在する場合には、当該階層画面の下位階層に表示された地図見出しを示す階層画像を表示した階層画面を前記選択確定することにより、前記地図画像を前記地図表示部に表示するようにする。
これによりツリー状に分類して整理して階層画像間の切り替え移動が容易になり、情報源へのアクセスが容易になる。
【0014】
本発明はまた、地図画像の再配置と階層画像を協同させ、上に述べたように地図画像をスクロールさせることにより前記地図表示部に表示された任意の施設の画像を選択確定する手段を設け、それにより、当該施設に関連した前記階層画面を前記階層表示部に表示するようにした。地図表示部と階層表示部は別々に設けるのが好ましいが、移動表示装置の表示部のスペースが限定される場合には、地図表示部と階層表示部(少なくとも選択画面表示部と同位階層表示部)を同一の個所に設けて選択的に切り替えて表示するようにしても良い。
【0015】
好ましくは、前記地図表示部と前記階層表示部とは並列して設けられ、前記地図表示部に表示される地図画像上の所望の点を選択確定するとその個所にポインタが表示され、前記階層画像表示回路は、前記ポインタが指示する施設又は景観に対応する階層画像と、その直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記階層表示部に表示させる。好ましくはポインタは地図表示部の画面中心部及び階層表示部の見出し画面に固定し、画面のスクロールでポインタが画像に対して相対的に動くような感じをえるようにする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、地図上の設備の把握が容易となり、これに階層構造を併用することによりなお一層所望の情報源へのアクセスが容易になる。
すなわち、特に街路の前方(進行)方向の見えにくい又は見えない設備を容易に表示することが可能となる。
【0017】
さらには地図表示装置上の画面に表示された地図画像からスクロール等により選択した施設を指定することにより、階層画像への選択的な切り替え、又は地図画像と階層画像の並列表示が可能であり、それにより上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報へ容易にアクセスできる。
またこのような階層構造から地図表示に切り替えることにより、地図上の施設の把握と探索を便利に行うことが可能となる。
【0018】
なお、「画像」の語はメモリ内にあるときは画像データのことを指し、表示部の画面に表示されたときには画像データに対応する可視画像のことを言う。
「地図画像」とは立体地図画像を指し、地図座標に関連づけられている施設又は景観画像(仮想像又は実写像)と場合により地名、施設名などを含む三次元画像。地図座標と方位を指定することにより座標周辺の地図画像が一定の向きで読み出され地図表示部に表示される。
【0019】
「階層画像」はツリー状に上下階層化された、地名、地域、施設、施設内部、商品、サービス、説明等の画像である。特定の階層位置を指定することによりその階層位置の階層画像とそれに関連の複数の階層画像が読み出されてそれらに対応する階層表示部(階層窓、同位階層表示部、選択画面表示部)の複数の階層画面に同時に表示される。地名、地域、施設、施設内部、商品、サービス、説明等の画像には実際の映像でよりもむしろ内容が簡潔にわかる「見出し」で代表できる。
【0020】
「階層表示部」は、一つの選択された階層とその直近の1つ以上の上位階層を表示する階層窓と、一つの選択された階層とその直近の階層を表示する選択画面表示部と、同位階層表示部に分かれる。
【0021】
地図表示部と選択画面表示部及び同位階層表示部とは同一個所で選択的に切り替え表示されても良いが、好ましくは並列的に且つ関連づけて表示される。
「スクロール」とは選択と確定の動作の代わりに、地図表示部に関しては、手動手段により、画像の切り替え機構を使用しないで同一の画面内で画像を流し、画面に現れていない続きの地図を表示する操作。階層画面に関しては、手動手段により、確定した階層の下位階層の同位の画面を表示部内に移動させることにより下位階層に属する見えない部分の階層画像をその画面と共に表示部内に移動させて表示させる操作。
【0022】
「選択と確定」とは画面を選択し確定することであり、それにより、選択画面とその直近の下位階層が選択画像表示部の複数の画面に表示される。選択はポインタが複数画面間を移動するだけであり、画面は切り替わらない。選択手段は手動の例えばジョイスティックであり、確定は確定ボタンである。確定ボタンを押す表示部にはポイントした画面を中心にして表示し直す。階層画面間の切り換えと、地図表示部と階層表示部の相互間を切り替える場合に使用する。
【0023】
「地図画像の回転」は特定方向の道路に添った地図画像を地図表示部内で水平方向へ向けて任意角度又は水平まで回転させることである。
「自己見出し」は選択画面表示部の一つの画面に表示された代表画像であり、そこをクリックすることで2種の画面を交互に切り替える。一つは自己見出しに表示された施設を説明する説明、写真、地図、及び電話、住所、他は下位の階層の画像が表示された複数画面からなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明では、景観や施設の画像入りの立体地図画像と地図座標を蓄積した地図メモリが使用される。地図画像はベクトルであるが、立体地図画像もまた情報を圧縮するためにベクトルを利用するのが現に利用されている。例えば建物の外観は地図座標を起点として骨組みが三次元的にベクトル表示され、表面部が画像としてこの骨組みの周りに電子的に貼着して合成される。これらの情報は固定メモリに記憶されていても良いし、インターネット等を経由して地図提供業者から入手して書き換え可能なメモリに予め記憶されてもよい。さらに地図画像を表示できる地図表示部が設けられる。使用者が所望の地図座標を選択したとき(デフォルトでは現在位置が自動的に指定される)、その座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路が使用される。現在位置に対応する地図座標の選択は宇宙衛星等の施設を使用して自動的に割り出され、移動表示装置に内蔵されたジャイロ等を利用した方位検出器により移動表示装置の組みを検出し、現在位置(歩行者の視座)から遠方に遠近図として地図表示部に表示持される。かかる移動表示装置は周知である。
【0025】
移動表示装置の表示部には地図画像を表示する地図表示部が設けられる。これは同位及び階層表示部と並べて配置されるか(後述の図16)、又はスペースが足りない場合には地図表示部と階層表示部(特に選択画面表示部及び同位階層表示部)は同じ表示場所に表示することができ、選択的に切り替えて表示される。後者の場合、これらの間の切り替えは、階層表示部と地図表示部でそれぞれの特定条件が満足されたときに自動的に行うことができる。
【0026】
本発明では、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側になるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段とを必須とする。
【0027】
本発明では、地図表示部に表示された地図画像を縦方向及び横方向にスクロールさせる選択手段と、選択を確定させる確定手段を使用する。このような手段は上下左右の4方向スクロールボタンと確定ボタンを有する通常のジョイスティック等が任意に使用できる。本発明では更に、表示された地図上の任意の道路の任意の側を正面側に回転させる画像回転手段を必要とする。例えば左右回転スイッチを設け、画面上の地図画像の道路をポインタで示し、右又は左スイッチにより右スイッチを押したときに地図画像を左回転させ、左スイッチを押したときに地図画像を右回転させ、且つ正面側以外の映像は全て省略する。
【0028】
本発明はまた、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス、及び/又はイベント、或いはこれらに関連する情報であって画面に表示できる画像(階層画像)を蓄積した階層情報を、例えばインターネットサイトから無線或いは有線でダウンロードして移動表示装置の階層メモリに蓄積し、或いはハードディスクなどから移動表示装置の階層メモリに蓄積しておき、それを利用して本発明の移動表示装置の一部を構成する。
【0029】
移動表示装置には、前記階層メモリ内の1以上の階層の複数の画像に対応した複数の画面に同時に可視表示できる階層表示部(階層表示窓、同位階層表示部、及び同位階層表示部)と、表示された特定画面から前記ツリーに従って直近の上位階層の単一の画面を選択する上位画面と、直近の同位又は直近の下位階層の複数の階層画面のいずれか一つを選択できる画面選択手段と、前記階層画面の一つが選択され確定されたときに前記メモリから選択された見出しに対応する階層画像を読み出して前記表示部に送る読み出し回路とを有する移動表示装置を用いる。
【0030】
ここに選択表示される各画面に表示される階層画像は階層メモリに画像として記憶されており、各画像はテキスト画像及び/又は映像画像から構成されその各画像にはそのアドレス(ツリー状に階層化された各階層に割り振られた位置)に関連づけた見出し情報が含まれる。所望の画像を選択し確定すると画像が移動表示装置の表示部の選択画面に表示される。従って、選択画面は選択した画像に対応した画面として表示されるものであり、表示部に表示される画像の階層関係はメモリにおける階層関係と対応するものである。
【0031】
図1〜7は本発明の表示装置とその画面を示し、メモリに記憶されたツリー状の階層構造の情報は、本発明の画面構成に従って表示される。
図9は本発明の移動表示装置の外観を示し、表示部1、ジョイスティック2、確定ボタン3、戻りボタン4、画面A内容切替ボタン7、上位階層を選択する上位ボタン9、キーボード5、およびアンテナ6を含む。メモリは図示していないがアンテナ6を経て受信した画面データ信号を携帯装置の内部に上記した階層構造の画面データとして記憶している。
【0032】
表示部1はジョイスティック(又はコマンドナビゲーションボタン)2、確定ボタン(又はクリックボタン)3、戻りボタン4、画面A内容切替ボタン7、上位ボタン9、キーボード5に割り付けた役割に応じてこれらの選択手段を操作することにより図1〜7の各種表示画面を表示することができる。本例ではジョイスティック2は4方向選択が可能であり階層表示部内に表示される複数の階層画面の見出しを任意にポイントでき確定ボタン3を押す(クリックする)ことによりメモリから特定の画面の画像を読み出して選択された画面(選択画面)に表示する。本発明では同時に同位階層にある2つの隣接画像が自動的に表示されるようになっている。
【0033】
戻りボタン4はジョイスティックで確定した選択画面の直前の画面に戻ることができるボタンであり、直前に選択されていた上位階層又は直前の下位階層の画面へ戻ることができる。
確定ボタン3にはさらに選択画面のうち選択した画面に表示される階層画像(この例では自己見出し)を押すことにより選択画面の自己見出しを有する他の画面に切り替える機能を有する。又は自己見出しボタンを別に設けて同様な機能を持たせてもよい。
画面A内容切替ボタン7は画面Aに表示された各種が見出しに属する複数の内容を循環して切り替えるためのボタンである。
上位ボタン9は直近の上位階層の画面に戻るためのボタンである。
なお、各種ボタンは機械的なボタンの他、表示部1に画像として表示されるボタンでもよい。
【0034】
表示部1は選択画面表示部11と同位階層表示部12とを有する。13は現在の選択画面表示部11に表示されている見出しとその直近の1以上の上位階層の階層画像(見出し)を表示する階層窓である。
【0035】
選択画面表示部11は次の4種の画面の1つを表示することができるように設計されている。
(1)最上位の階層からそれより下位の或る階層までに選択画面表示部に表示される選択画面は、直近の下位階層の複数の下位見出しの配列よりなる。この部分はツリー状の階層構造を見出し(メニューの項目)の選択により次第に下位の画面に選択移行するのに好都合である。この部分は公知である。このような階層構造と選択(検索)は本出願人による特開平11−328223号や特開平11−328217号「情報収集検索装置」に記載されている。
(2)前項(1)で選択される最下位階層の画面及びそれよりも下位階層の選択画面は自己見出しとそれに属する情報の内容を表示する画面Aを有する。
(3)前項(2)と同じ見出しを有する別の画面として、選択画面の下位階層の複数の見出しを示す画面Bを有する。これらの画面Aと画面Bは相互に又は画面Aから画面Bに切り替えて表示できる。
(4)前項(2)及び(3)と同じ見出しを有する別の画面として、選択画面の自己見出しと、直近の下位階層の複数の第1下位見出しと、該下位見出しのうちの特定の見出しの直近の下位階層の複数の第2下位見出しとを同時に表示する画面Cを含み、前記画面選択手段により前記画面Cの見出しを選択することにより前記第1又は第2下位画面に切り替えて表示するようにする。
この画面Cを併せて使用することにより前記画面A、B、Cを順に切り替えて表示できる。
【0036】
上記(2)〜(3)の画面を選択して表示することにより所望の情報を検索して画面表示することが可能となる。
【0037】
上記(1)の具体例は図1に示されている。現在の選択画面に対して直近の関係にある上位階層の画面の見出し(階層画像)は別の階層窓13に表示され、現階層の選択画面は選択画面表示部11に表示されている。この例では表示画面の見出しは「新宿西口」であり上位階層の画面の見出しは「東京」であることが分かる。そして上位階層の各画面は図1に示した選択画面と同様な構成であることができる。選択画面表示部11に表示される選択画面は、選択画面(この例では「新宿西口」を表示した画面)の直近の下位階層の複数の下位見出しの配列(この例では9個)よりなる。
【0038】
ここでジョイスティック2により任意の見出し(この例では「パークタワー」)を選択し(例えば反転表示)、次いで確定ボタン3を押すと、図2の画面Aが選択画面表示部11に表示される。逆にこの画面から上位の画面に戻りたい場合は直前の選択画面が上位なら戻りボタン4を押す。単に上位ボタン9を押しても良い。別法として選択画面内の見出しに1〜9の番号を付記しておき、その番号を数字キーボード5のキーから入力することにより同じことを行わせてもよい。
【0039】
なお、図1の画面において、ジョイスティック2により画面内の左右端部の見出し(例えば「住友ビル」)を選択し、確定しないでジョイスティック2を右に倒し続けると表示された画面には表せない隠れた他の画面にスクロールするようにすることが好ましい。
【0040】
図2は上記(2)に相当する画面であり上記(1)で選択される最下位階層の画面及びそれよりも下位階層の選択画面は自己見出しとそれに属する情報の内容の画像を表示する画面Aである。この例では自己見出しは「パークタワー」であり自己見出しの名称で表される対象情報の内容は「説明、写真、住所電話番号、地図」でありパークタワーを紹介する情報の画像の画面表示である。各内容は複数の画面から構成されていてもよく(図8の例ではパークタワーの外観や内部を表す写真n枚)、たとえば「写真」の区画をジョイスティックで選択して確定すると、図8に示すように写真1が表示される。その時ボタン7が画像として同時に現れ、ポインタがボタン7に自動的に付着されボタンの選択状態となる(確定前の状態)。そこでボタン7を確定する度に、写真1から写真nまでの画像が選択画面表示部に順に循環表示される。
【0041】
選択画面の画像は選択画面表示部11に大きく表示され、それと同位階層の2つの画面の見出しの画像が同位階層表示部12に同時に表示されている。表示された見出しは全て選択の対象になるから、上位階層に戻らなくても表示された左右の同位階層表示部12、12の見出しを選択し確定することにより図2の表示部に表示された画面構成と同様な構成の他の画面に移行することが可能となる。この点は図2と均等な図4の画面表示から図5の画面表示への切り替える場合について後述する。
【0042】
このようにして同位階層の任意の画面(この例では図1の9個の見出しを有する画面)の任意の一つを選択することができる。
図2の画面表示において自己見出し11’「パークタワー」を選択して確定すると、選択画面表示部11は図3の選択画面Bに切り替わる。
【0043】
図3は前記(3)に相当する画面Bである。この画面は図2の選択画面表示部と同じ自己見出し11’「パークタワー」を有する別の画面として、選択画面表示部の下位階層の複数の見出し「PARK・HYATT・HOTEL」他の6個の見出しを示す画面Bを有する。これらの各見出しはポイントして確定することにより選択することができる。
これにより自己見出し11’「パークタワー」に属する施設がどのようなものか分かる。ここで見出し「PARK・HYATT・HOTEL」を選択すると、図4の画面が現れる。
【0044】
なお、図3の画面Bにおいて、ジョイスティック2により画面内の端部の見出し(例えば「PARK TOWER HALL」)を選択し(確定しないで)ジョイスティック2を右に倒し続けると、画面Bに表示されない隠れた画像にスクロールして選択できるようにすることが好ましい。
【0045】
図4の画面は図2の画面構成と同様な画面Aであり、自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」で代表される画像が選択画面表示部11にまたこれと同位階層の2つの他の施設の画像が同位階層表示部12、12に同時に表示される。
【0046】
図5は図4において同位階層表示部12の見出し(この例では「OZONE」)を選択し確定した場合の選択画面である画面Aであり、図2及び図4と同等であるので詳細は図2の説明を参照されたい。
【0047】
図4において自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」を再度選択し確定すると、図6の自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」の直近の下位階層の見出しリストを示す画面Bに切り替わる。この画面の構成は図3に示した画面Bと同等であるので詳しくは図3の説明を参照されたい。図6において自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」を再度選択すると、図7の画面に切り替わる。
【0048】
図7は選択画面表示部11に前記(4)で説明した画面Cを表示するものである。この選択画面表示部はその自己見出し11’と、その直近の下位階層の複数の第1下位見出し(「ピーク」、「ジランドール」、「ニューヨークグリル」)と、該下位見出しのうちの特定の見出し例えばレストラン「ジランドール」の直近の下位階層の複数の第2下位見出し例えば料理メニューとを同時に表示する画面Cを含み、それぞれの見出しは選択することが可能である。
【0049】
また前記画面Cの自己見出しを選択することにより同じ自己見出しを有する画面AまたはB(すなわち図4または図6の画面)へ切り替えて表示することができる。後で図10により説明する例では画面A、B及びCが循環表示される。
なお、図3は図6と均等な画面構成であり、図3の選択画面から図7と同様な構成の画面に切り替えることが可能である。
【0050】
まとめると、実施例と画面の対応を示すと、同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面A(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の説明等を表示する)を表示する例は図2、図4及び図5にある。
【0051】
同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面B(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の直近の下位階層に属する見出しのリスト)を表示する例は図3及び図6にある。
【0052】
同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面C(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の直近の下位階層に属する見出しのリストと、下位階層の特定の見出しで代表される複数の下位施設又は商品等のリスト)を表示する例は図7にある。
【0053】
理解をさらに助けるために上記の画面選択動作と表示のフローを図10に示す。まず、図1において下位見出し「パークタワー」を選択し確定したものとする。これにより見出し11’「パークタワー」を有する画面Aが表示され、またその直近の2つの同位画面表示部12、12に同位画像が表示され、次の入力待ちとなる。
【0054】
もしも、右又は左の同位画面表示部の見出し12を選択し確定すると、読み出し表示回路は確定画面が右か左かを判断して右又は左の画面の画面Aを選択画面表示部11に表示する。
もしも、自己見出し11’を選択し確定すれば、読み出し表示回路は、選択画面を図3の画面Bに切り替える。再度自己見出し11’を選択し確定すれば画面Cに切り替える。さらにもう一度自己見出し11’を選択し確定すれば、読み出し表示回路は画面Aに切り替える。以下同様である。
もしも、画面Aにおいて内容見出し、例えば写真見出しを選択し確定したら図8の第1画像(写真1)が選択画面表示部11に表示される。画面に内容ボタン7が表示されるから、そのボタンを繰り返して押すことにより写真1から写真5に、次いで写真1に戻る。以下同様である。
【0055】
また、表示されている任意の選択画面で上位ボタン9を押すと、直近の上位階層の画面が表示される。
また、表示されている任意の選択画面で戻りボタン4を押すと直前に表示された画面が選択画面に表示される。
【0056】
さらに、次の変形を施すことが可能である。
図4〜7に示したように画面A、BまたはCと共に選択画面に対応する欲望充足事項の選択見出し(この例では食事、買物等のアクティビティーの見出し)を表示する補助表示部14を設け、そのいずれかを選択する手段を設けることによりいずれかのカテゴリーに属する施設(レストラン、店舗等)の画面に飛ぶことを可能にする。このような補助表示画面は予め特定のカテゴリー分類に関連づけておく。この関連づけについては特開平11−328223号公報、特開平11−328217号公報に詳しい記載がある。
【0057】
なお、図11は表示装置20(例えば車載ナビゲーション)と遠隔操作器が分離され、赤外センサ21に信号を送って表示装置20の表示部1の画面を操作するシステムを例示するが、発明の構成と動作は上に説明した実施例と同一である。なおボタン7としてトグルボタンを使用しても良い。
【0058】
図12は本発明により地図画像の街路に沿った見えにくい施設を表示するために、所定地点の街路沿いの地図画像の正面を地図表示部に表示するための手段を示す。図13は階層画面中の特定の画面から地図表示部に切り替える方法を示す図である。
【0059】
先ず、図1〜図11に関連して説明した階層構造を利用した表示方法において、図13のように、直近の上位階層が銀座、選択されている現在の階層が銀座4丁目、同位階層が銀座3丁目と銀座5丁目の画像をそれぞれ表示しているものとする。銀座4丁目の階層にはその写真、説明、地図等が表示される。
【0060】
ここで見出し画像が地図である画面をポイント(20)して地図見出しを選択すると、図12のフローに従って表示部から階層表示部が消えて地図表示部に切り替わり(或いは、階層表示部と地図表示部が並列している場合には図16の画面IまたはIIのように階層表示部と地図表示部に画像が並行的に表示される)、現在位置と移動表示装置の方位が内部回路とGPS等により決定され(段階S1、S2)、それにより地図画像が地図表示部に表示される(S3)。地図画像は地図表示部に現在位置からの立体形式で表示されることが望ましい(図14参照)。地図表示部には地図画像と共に建物等の施設の実映像又は仮想映像が表示されている。例えば銀座4丁目の交差点から一定の方向に向いた街路と建物が表示されているとすると、少し離れた建物の画像は手前の建物に邪魔されてよく見えないから、使用者は表示されている街路のうち、自分が見たい街路とその見たい側(図14の左側L又は右側R)をジョイスティックによりスクロールしてポイント(選択)し、確定ボタンにより確定する(S4)。移動表示装置の内部回路はポイントされた地図の座標と現在位置を使用して選択確定した街路が現在地なのかどうかを判断し(S5)、もしも現在地でなければポイントした地点の地図画像を地図表示部に表示する(S6)。次いでポイントした地点が現在地から見て街路の右側Rか左側Lかを判断し(S7)、左側Lならばポイントした地点を中心にして地図画像を右に回転して左側の街路に沿った施設の画像を正面に表示する(S8)。右側Rならばポイントした地点を中心にして地図画像を左に回転して右側の街路に沿った施設の画像を正面に表示する(S9)。図15がこの状態を示す。
【0061】
次いで表示されている地図表示部内の画像を左右にスクロールすることにより所望の施設をポイント(選択)し、確定する(S10)。すると画面は例えば図2、図4に相当するA画面(他の画面B、Cに移行するようにプログラムしてもよい)とその両隣の同位画面(両隣の施設の画像)を有する階層画面に切り替わる。別法として図16のように階層表示部と地図表示部が並列している場合には、地図表示部上のポインタの下に入った施設画像が着色又は反転表示などで識別され、地図表示(街並表示)を左右にスクロールすると、識別される施設の画像が移動し、ポインタの下に新たに入る施設の対応する階層表示部も、それに対応したものになる。地図表示部上のポイントした施設画像をポインタの下に入ったことで表示し、階層画面のうちの11”に対応する自己見出し11’とそれに関連した階層構造を同時に表示する。なお、右又は左の12”の画像がポインタの下に移動すると、階層画面も右又は左の12が自己見出し画面となる。
【0062】
以上のように本発明によれば、地図画像とその座標を利用して、見えにくい施設を表示し、選択、確定することが可能である。また移動表示装置において、表示画面から同位階層の他の画面を直接選択することができ、さらに同一見出しの下に画面A、B、Cを選択表示できるので目的情報の検索が迅速に行える作用効果が得られる。なお実施例では地図画像の回転は水平方向に行ったが、水平方向に至らない見やすい任意角度に行ってもよい。
移動表示装置に余裕があれば図16のように階層画像と地図画像をそれぞれ階層と地図表示部とに並列して表示することにより、位置関係が非常にわかりやすい表示が行える。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の移動表示装置の階層表示部の選択画面と同位画面の一例を示す図である。
【図2】図1の選択画面に表示された下位階層の見出しを選択したときに表示された選択画面Aを示す図である。
【図3】図2の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Bを示す図である。
【図4】図3の選択画面に表示された下位階層の見出しを選択したときに表示される選択画面Aを示す図である。
【図5】図4の同位階層に表示された見出しを選択したときに表示される選択画面Aを示す図である。
【図6】図4の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Bを示す図である。
【図7】図5の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Cを示す図である。
【図8】図2の画面Aの内容として写真を選択した際に、複数の写真を順に切り替えて表示することを示す図である。
【図9】本発明の移動表示装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の移動表示装置の動作を示すフロー図である。
【図11】本発明の他の移動表示装置の構成を示す図である。
【図12】本発明の移動表示装置において地図画像を回転させる手段の構成と動作を示す図である。
【図13】本発明の移動表示装置の階層表示部と地図表示部の切り替え又は並列表示を説明する図である。
【図14】表示部の地図表示部に地図画像を表示した状態を示す図である。
【図15】表示部の地図表示部内で地図画像を回転し手前側の省略して表示した状態を示す図である。
【図16】本発明の移動表示装置に階層画面と地図表示部が並列的に使用される実施例を説明する図である。
【符号の説明】
【0064】
1 表示部
2 ジョイスティック
3 確定ボタン
4 戻りボタン
5 キーボード
6 アンテナ
7 画面A内容切替ボタン
9 上位ボタン
11 選択画面表示部
11’ 自己見出し
11” ポインタ
12 同位階層表示部
13 階層窓
14 補助表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は地図情報の表示装置に関する。本発明はまた立体地図情報を、地方又は都市の施設と商品、サービス、イベント、その他の情報と組み合わせて表示できる携帯式又は移動式の表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
都市や観光地の各種施設やサービスに関する情報を収集検出することができる方法及び装置は従来から知られている。例えばインターネットは検索手段(サーチエンジン)を使用して世界中の膨大な情報から所望の情報を得ることができる。このような検索手段は都市の設備やサービスを娯楽、文化、教育、産業といった大ざっぱなカテゴリーに分類をすることにより利用者がより速く目的の施設を検索できるようにしているが、情報の内容がバラバラであって分類が系統化されていないために相互に内容を同一水準で比較検討し、又配置や機能の相関関係を充分に把握することができない。
【0003】
この問題を解決するために、本発明者は特開2001−60201号において集積情報をツリー状の階層構造で整理したデータベースを構築し、それを表示装置付きの携帯コンピュータ又はPC端末の画面に3階層に表示し、表示された画像又は文字を頼りに任意の階層及び任意の情報に容易にアクセスできるようにした。
【0004】
すなわち、少なくとも2階層の地域又はさらに施設とそこに存在する商品、サービス、地域や施設に関連した歴史背景、文学表現等を上位から下位の順に系統的にツリー状に関連づけたデータをデータベースに蓄積し、前記ツリー状に関連づけたデータの任意の階層を選択して、前記選択された階層のデータをその近接する上下階層のデータと共に表示装置の画面に表示するようにした情報検索方法である。
【0005】
すなわち、上記特開2001−60201号では、立体地図又は景観画像を地図メモリに地図座標と共に記憶し、該地図画像に関連づけて少なくとも2階層の地域又はさらに施設とそこに存在する商品又はサービス等の系統を上位から下位の順にツリー状に関連づけた画像(実像、仮想映像、文字情報等を可視表示した画像)を階層メモリに蓄積し、前記ツリー状に関連づけた画像のうち任意階層の画像を選択し、前記選択された階層及び近接した上下階層に対応する画像を前記階層メモリから読み出して、前記階層の順に、表示部の対応する複数の画面に表示するようにしたものであり、階層間の画像の相互関係が一目瞭然に判別できる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−60201号公報
【特許文献2】特開平11−328223号公報
【特許文献3】特開平11−328217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の階層構造の画面選択方式では、対象施設と地図上の関係が分かりにくい。通常、歩行ナビ装置等の移動ナビゲーション装置に使用される地図表示部は、現在地から目的地に向けて地図画像を遠方ほど圧縮した3次元立体図として表示され、又重要な施設(建物、公園、遺跡等)を立体的に見える実像又は仮想像が地図画像上に一緒に表示されることが多いが、道路の進行方向に添った遠方側の施設は手前の施設の画像に隠されて道路側の壁面がわずかに見えるだけであり、施設を具体的に把握しがたい。特に歩行ナビ装置をショッピングや飲食の案内情報源として利用したい場合には施設の把握が困難である。
【0008】
従って、本発明は、特に進行方向に表示する施設入り地図又は写真(施設画像を有する街路表示である点で写真も地図と等価である)を利用者に見やすいように再表示するための移動式表示装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、従来の方式の欠点を改良して、迅速に所望の情報源にアクセスして表示することを可能にした移動表示装置を提供することを目的とする。ここに移動表示装置とは携帯電話、PDA、情報提供型デジタルカメラ、車載ナビゲーション装置、歩行ナビゲーション装置における表示装置を指す。
【0009】
これに加えて本発明はさらに同一情報を2以上に分類して2以上の画面として切り替え表示を可能にすることにより情報源へのアクセスを高速化し、簡易性と自由度を増し、片手操作等を要求される移動表示装置の利便性、実用性を向上することを目的とする。
本発明はさらに、地図画像と階層画像を選択的に、又は並列的に表示し、そして両画像の対応関係を表示することにより地図画像と階層画像の相互関係を把握し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、施設又は景観画像入りの立体地図画像と地図座標を蓄積した地図メモリと、前記地図画像を表示できる地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を前記地図メモリから読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側になるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段と、よりなる移動表示装置を提供する。
【0011】
これにより、任意の道路に沿った施設の画像を正面又はそれに近い位置から見えるように表示部に表示させ、それらを具体的に把握できるようにし、特に歩行ナビ装置を街歩き、街並み検索、歴史探索、ショッピングや飲食の案内情報源として利用したい場合には施設や街路の把握を容易にする。
【0012】
上記の移動表示装置において、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる前記地図表示回路は、従来と同様に、前記表示部(又は移動表示装置)の向きを検出して前記所望の地図座標から遠方を見た状態で前記地図画像を前記地図表示部に表示するように構成されている。これには移動表示装置の向きを方位測定により自動的に検出する従来技術が使用できる。
【0013】
本発明ではさらに、上記の移動表示装置において、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報、及びそれらの内容に関する多数の階層画像を蓄積した階層メモリと、前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像、直近の同位階層画像、直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる階層表示部(前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像を表示する2以上の階層画面を有する階層表示窓と、直近の同位階層画像を表示する同位階層表示部と、前記一つの階層画像と直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる選択画面表示部とを含む)と、前記階層表示部に表示された階層画面から前記直近の上位階層、直近の同位階層、及び直近の複数の下位階層の階層画像が表示された複数の階層画面のいずれか一つを選択し確定できる選択確定手段と、前記選択し確定されたときに前記メモリからその選択された階層画面に対応する階層画像とその直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記表示部に送る読出し表示回路とを有し、表示された階層画像中に地名を示す階層画面が存在する場合には、当該階層画面の下位階層に表示された地図見出しを示す階層画像を表示した階層画面を前記選択確定することにより、前記地図画像を前記地図表示部に表示するようにする。
これによりツリー状に分類して整理して階層画像間の切り替え移動が容易になり、情報源へのアクセスが容易になる。
【0014】
本発明はまた、地図画像の再配置と階層画像を協同させ、上に述べたように地図画像をスクロールさせることにより前記地図表示部に表示された任意の施設の画像を選択確定する手段を設け、それにより、当該施設に関連した前記階層画面を前記階層表示部に表示するようにした。地図表示部と階層表示部は別々に設けるのが好ましいが、移動表示装置の表示部のスペースが限定される場合には、地図表示部と階層表示部(少なくとも選択画面表示部と同位階層表示部)を同一の個所に設けて選択的に切り替えて表示するようにしても良い。
【0015】
好ましくは、前記地図表示部と前記階層表示部とは並列して設けられ、前記地図表示部に表示される地図画像上の所望の点を選択確定するとその個所にポインタが表示され、前記階層画像表示回路は、前記ポインタが指示する施設又は景観に対応する階層画像と、その直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記階層表示部に表示させる。好ましくはポインタは地図表示部の画面中心部及び階層表示部の見出し画面に固定し、画面のスクロールでポインタが画像に対して相対的に動くような感じをえるようにする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、地図上の設備の把握が容易となり、これに階層構造を併用することによりなお一層所望の情報源へのアクセスが容易になる。
すなわち、特に街路の前方(進行)方向の見えにくい又は見えない設備を容易に表示することが可能となる。
【0017】
さらには地図表示装置上の画面に表示された地図画像からスクロール等により選択した施設を指定することにより、階層画像への選択的な切り替え、又は地図画像と階層画像の並列表示が可能であり、それにより上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報へ容易にアクセスできる。
またこのような階層構造から地図表示に切り替えることにより、地図上の施設の把握と探索を便利に行うことが可能となる。
【0018】
なお、「画像」の語はメモリ内にあるときは画像データのことを指し、表示部の画面に表示されたときには画像データに対応する可視画像のことを言う。
「地図画像」とは立体地図画像を指し、地図座標に関連づけられている施設又は景観画像(仮想像又は実写像)と場合により地名、施設名などを含む三次元画像。地図座標と方位を指定することにより座標周辺の地図画像が一定の向きで読み出され地図表示部に表示される。
【0019】
「階層画像」はツリー状に上下階層化された、地名、地域、施設、施設内部、商品、サービス、説明等の画像である。特定の階層位置を指定することによりその階層位置の階層画像とそれに関連の複数の階層画像が読み出されてそれらに対応する階層表示部(階層窓、同位階層表示部、選択画面表示部)の複数の階層画面に同時に表示される。地名、地域、施設、施設内部、商品、サービス、説明等の画像には実際の映像でよりもむしろ内容が簡潔にわかる「見出し」で代表できる。
【0020】
「階層表示部」は、一つの選択された階層とその直近の1つ以上の上位階層を表示する階層窓と、一つの選択された階層とその直近の階層を表示する選択画面表示部と、同位階層表示部に分かれる。
【0021】
地図表示部と選択画面表示部及び同位階層表示部とは同一個所で選択的に切り替え表示されても良いが、好ましくは並列的に且つ関連づけて表示される。
「スクロール」とは選択と確定の動作の代わりに、地図表示部に関しては、手動手段により、画像の切り替え機構を使用しないで同一の画面内で画像を流し、画面に現れていない続きの地図を表示する操作。階層画面に関しては、手動手段により、確定した階層の下位階層の同位の画面を表示部内に移動させることにより下位階層に属する見えない部分の階層画像をその画面と共に表示部内に移動させて表示させる操作。
【0022】
「選択と確定」とは画面を選択し確定することであり、それにより、選択画面とその直近の下位階層が選択画像表示部の複数の画面に表示される。選択はポインタが複数画面間を移動するだけであり、画面は切り替わらない。選択手段は手動の例えばジョイスティックであり、確定は確定ボタンである。確定ボタンを押す表示部にはポイントした画面を中心にして表示し直す。階層画面間の切り換えと、地図表示部と階層表示部の相互間を切り替える場合に使用する。
【0023】
「地図画像の回転」は特定方向の道路に添った地図画像を地図表示部内で水平方向へ向けて任意角度又は水平まで回転させることである。
「自己見出し」は選択画面表示部の一つの画面に表示された代表画像であり、そこをクリックすることで2種の画面を交互に切り替える。一つは自己見出しに表示された施設を説明する説明、写真、地図、及び電話、住所、他は下位の階層の画像が表示された複数画面からなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明では、景観や施設の画像入りの立体地図画像と地図座標を蓄積した地図メモリが使用される。地図画像はベクトルであるが、立体地図画像もまた情報を圧縮するためにベクトルを利用するのが現に利用されている。例えば建物の外観は地図座標を起点として骨組みが三次元的にベクトル表示され、表面部が画像としてこの骨組みの周りに電子的に貼着して合成される。これらの情報は固定メモリに記憶されていても良いし、インターネット等を経由して地図提供業者から入手して書き換え可能なメモリに予め記憶されてもよい。さらに地図画像を表示できる地図表示部が設けられる。使用者が所望の地図座標を選択したとき(デフォルトでは現在位置が自動的に指定される)、その座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路が使用される。現在位置に対応する地図座標の選択は宇宙衛星等の施設を使用して自動的に割り出され、移動表示装置に内蔵されたジャイロ等を利用した方位検出器により移動表示装置の組みを検出し、現在位置(歩行者の視座)から遠方に遠近図として地図表示部に表示持される。かかる移動表示装置は周知である。
【0025】
移動表示装置の表示部には地図画像を表示する地図表示部が設けられる。これは同位及び階層表示部と並べて配置されるか(後述の図16)、又はスペースが足りない場合には地図表示部と階層表示部(特に選択画面表示部及び同位階層表示部)は同じ表示場所に表示することができ、選択的に切り替えて表示される。後者の場合、これらの間の切り替えは、階層表示部と地図表示部でそれぞれの特定条件が満足されたときに自動的に行うことができる。
【0026】
本発明では、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側になるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段とを必須とする。
【0027】
本発明では、地図表示部に表示された地図画像を縦方向及び横方向にスクロールさせる選択手段と、選択を確定させる確定手段を使用する。このような手段は上下左右の4方向スクロールボタンと確定ボタンを有する通常のジョイスティック等が任意に使用できる。本発明では更に、表示された地図上の任意の道路の任意の側を正面側に回転させる画像回転手段を必要とする。例えば左右回転スイッチを設け、画面上の地図画像の道路をポインタで示し、右又は左スイッチにより右スイッチを押したときに地図画像を左回転させ、左スイッチを押したときに地図画像を右回転させ、且つ正面側以外の映像は全て省略する。
【0028】
本発明はまた、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス、及び/又はイベント、或いはこれらに関連する情報であって画面に表示できる画像(階層画像)を蓄積した階層情報を、例えばインターネットサイトから無線或いは有線でダウンロードして移動表示装置の階層メモリに蓄積し、或いはハードディスクなどから移動表示装置の階層メモリに蓄積しておき、それを利用して本発明の移動表示装置の一部を構成する。
【0029】
移動表示装置には、前記階層メモリ内の1以上の階層の複数の画像に対応した複数の画面に同時に可視表示できる階層表示部(階層表示窓、同位階層表示部、及び同位階層表示部)と、表示された特定画面から前記ツリーに従って直近の上位階層の単一の画面を選択する上位画面と、直近の同位又は直近の下位階層の複数の階層画面のいずれか一つを選択できる画面選択手段と、前記階層画面の一つが選択され確定されたときに前記メモリから選択された見出しに対応する階層画像を読み出して前記表示部に送る読み出し回路とを有する移動表示装置を用いる。
【0030】
ここに選択表示される各画面に表示される階層画像は階層メモリに画像として記憶されており、各画像はテキスト画像及び/又は映像画像から構成されその各画像にはそのアドレス(ツリー状に階層化された各階層に割り振られた位置)に関連づけた見出し情報が含まれる。所望の画像を選択し確定すると画像が移動表示装置の表示部の選択画面に表示される。従って、選択画面は選択した画像に対応した画面として表示されるものであり、表示部に表示される画像の階層関係はメモリにおける階層関係と対応するものである。
【0031】
図1〜7は本発明の表示装置とその画面を示し、メモリに記憶されたツリー状の階層構造の情報は、本発明の画面構成に従って表示される。
図9は本発明の移動表示装置の外観を示し、表示部1、ジョイスティック2、確定ボタン3、戻りボタン4、画面A内容切替ボタン7、上位階層を選択する上位ボタン9、キーボード5、およびアンテナ6を含む。メモリは図示していないがアンテナ6を経て受信した画面データ信号を携帯装置の内部に上記した階層構造の画面データとして記憶している。
【0032】
表示部1はジョイスティック(又はコマンドナビゲーションボタン)2、確定ボタン(又はクリックボタン)3、戻りボタン4、画面A内容切替ボタン7、上位ボタン9、キーボード5に割り付けた役割に応じてこれらの選択手段を操作することにより図1〜7の各種表示画面を表示することができる。本例ではジョイスティック2は4方向選択が可能であり階層表示部内に表示される複数の階層画面の見出しを任意にポイントでき確定ボタン3を押す(クリックする)ことによりメモリから特定の画面の画像を読み出して選択された画面(選択画面)に表示する。本発明では同時に同位階層にある2つの隣接画像が自動的に表示されるようになっている。
【0033】
戻りボタン4はジョイスティックで確定した選択画面の直前の画面に戻ることができるボタンであり、直前に選択されていた上位階層又は直前の下位階層の画面へ戻ることができる。
確定ボタン3にはさらに選択画面のうち選択した画面に表示される階層画像(この例では自己見出し)を押すことにより選択画面の自己見出しを有する他の画面に切り替える機能を有する。又は自己見出しボタンを別に設けて同様な機能を持たせてもよい。
画面A内容切替ボタン7は画面Aに表示された各種が見出しに属する複数の内容を循環して切り替えるためのボタンである。
上位ボタン9は直近の上位階層の画面に戻るためのボタンである。
なお、各種ボタンは機械的なボタンの他、表示部1に画像として表示されるボタンでもよい。
【0034】
表示部1は選択画面表示部11と同位階層表示部12とを有する。13は現在の選択画面表示部11に表示されている見出しとその直近の1以上の上位階層の階層画像(見出し)を表示する階層窓である。
【0035】
選択画面表示部11は次の4種の画面の1つを表示することができるように設計されている。
(1)最上位の階層からそれより下位の或る階層までに選択画面表示部に表示される選択画面は、直近の下位階層の複数の下位見出しの配列よりなる。この部分はツリー状の階層構造を見出し(メニューの項目)の選択により次第に下位の画面に選択移行するのに好都合である。この部分は公知である。このような階層構造と選択(検索)は本出願人による特開平11−328223号や特開平11−328217号「情報収集検索装置」に記載されている。
(2)前項(1)で選択される最下位階層の画面及びそれよりも下位階層の選択画面は自己見出しとそれに属する情報の内容を表示する画面Aを有する。
(3)前項(2)と同じ見出しを有する別の画面として、選択画面の下位階層の複数の見出しを示す画面Bを有する。これらの画面Aと画面Bは相互に又は画面Aから画面Bに切り替えて表示できる。
(4)前項(2)及び(3)と同じ見出しを有する別の画面として、選択画面の自己見出しと、直近の下位階層の複数の第1下位見出しと、該下位見出しのうちの特定の見出しの直近の下位階層の複数の第2下位見出しとを同時に表示する画面Cを含み、前記画面選択手段により前記画面Cの見出しを選択することにより前記第1又は第2下位画面に切り替えて表示するようにする。
この画面Cを併せて使用することにより前記画面A、B、Cを順に切り替えて表示できる。
【0036】
上記(2)〜(3)の画面を選択して表示することにより所望の情報を検索して画面表示することが可能となる。
【0037】
上記(1)の具体例は図1に示されている。現在の選択画面に対して直近の関係にある上位階層の画面の見出し(階層画像)は別の階層窓13に表示され、現階層の選択画面は選択画面表示部11に表示されている。この例では表示画面の見出しは「新宿西口」であり上位階層の画面の見出しは「東京」であることが分かる。そして上位階層の各画面は図1に示した選択画面と同様な構成であることができる。選択画面表示部11に表示される選択画面は、選択画面(この例では「新宿西口」を表示した画面)の直近の下位階層の複数の下位見出しの配列(この例では9個)よりなる。
【0038】
ここでジョイスティック2により任意の見出し(この例では「パークタワー」)を選択し(例えば反転表示)、次いで確定ボタン3を押すと、図2の画面Aが選択画面表示部11に表示される。逆にこの画面から上位の画面に戻りたい場合は直前の選択画面が上位なら戻りボタン4を押す。単に上位ボタン9を押しても良い。別法として選択画面内の見出しに1〜9の番号を付記しておき、その番号を数字キーボード5のキーから入力することにより同じことを行わせてもよい。
【0039】
なお、図1の画面において、ジョイスティック2により画面内の左右端部の見出し(例えば「住友ビル」)を選択し、確定しないでジョイスティック2を右に倒し続けると表示された画面には表せない隠れた他の画面にスクロールするようにすることが好ましい。
【0040】
図2は上記(2)に相当する画面であり上記(1)で選択される最下位階層の画面及びそれよりも下位階層の選択画面は自己見出しとそれに属する情報の内容の画像を表示する画面Aである。この例では自己見出しは「パークタワー」であり自己見出しの名称で表される対象情報の内容は「説明、写真、住所電話番号、地図」でありパークタワーを紹介する情報の画像の画面表示である。各内容は複数の画面から構成されていてもよく(図8の例ではパークタワーの外観や内部を表す写真n枚)、たとえば「写真」の区画をジョイスティックで選択して確定すると、図8に示すように写真1が表示される。その時ボタン7が画像として同時に現れ、ポインタがボタン7に自動的に付着されボタンの選択状態となる(確定前の状態)。そこでボタン7を確定する度に、写真1から写真nまでの画像が選択画面表示部に順に循環表示される。
【0041】
選択画面の画像は選択画面表示部11に大きく表示され、それと同位階層の2つの画面の見出しの画像が同位階層表示部12に同時に表示されている。表示された見出しは全て選択の対象になるから、上位階層に戻らなくても表示された左右の同位階層表示部12、12の見出しを選択し確定することにより図2の表示部に表示された画面構成と同様な構成の他の画面に移行することが可能となる。この点は図2と均等な図4の画面表示から図5の画面表示への切り替える場合について後述する。
【0042】
このようにして同位階層の任意の画面(この例では図1の9個の見出しを有する画面)の任意の一つを選択することができる。
図2の画面表示において自己見出し11’「パークタワー」を選択して確定すると、選択画面表示部11は図3の選択画面Bに切り替わる。
【0043】
図3は前記(3)に相当する画面Bである。この画面は図2の選択画面表示部と同じ自己見出し11’「パークタワー」を有する別の画面として、選択画面表示部の下位階層の複数の見出し「PARK・HYATT・HOTEL」他の6個の見出しを示す画面Bを有する。これらの各見出しはポイントして確定することにより選択することができる。
これにより自己見出し11’「パークタワー」に属する施設がどのようなものか分かる。ここで見出し「PARK・HYATT・HOTEL」を選択すると、図4の画面が現れる。
【0044】
なお、図3の画面Bにおいて、ジョイスティック2により画面内の端部の見出し(例えば「PARK TOWER HALL」)を選択し(確定しないで)ジョイスティック2を右に倒し続けると、画面Bに表示されない隠れた画像にスクロールして選択できるようにすることが好ましい。
【0045】
図4の画面は図2の画面構成と同様な画面Aであり、自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」で代表される画像が選択画面表示部11にまたこれと同位階層の2つの他の施設の画像が同位階層表示部12、12に同時に表示される。
【0046】
図5は図4において同位階層表示部12の見出し(この例では「OZONE」)を選択し確定した場合の選択画面である画面Aであり、図2及び図4と同等であるので詳細は図2の説明を参照されたい。
【0047】
図4において自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」を再度選択し確定すると、図6の自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」の直近の下位階層の見出しリストを示す画面Bに切り替わる。この画面の構成は図3に示した画面Bと同等であるので詳しくは図3の説明を参照されたい。図6において自己見出し11’「PARK・HYATT・HOTEL」を再度選択すると、図7の画面に切り替わる。
【0048】
図7は選択画面表示部11に前記(4)で説明した画面Cを表示するものである。この選択画面表示部はその自己見出し11’と、その直近の下位階層の複数の第1下位見出し(「ピーク」、「ジランドール」、「ニューヨークグリル」)と、該下位見出しのうちの特定の見出し例えばレストラン「ジランドール」の直近の下位階層の複数の第2下位見出し例えば料理メニューとを同時に表示する画面Cを含み、それぞれの見出しは選択することが可能である。
【0049】
また前記画面Cの自己見出しを選択することにより同じ自己見出しを有する画面AまたはB(すなわち図4または図6の画面)へ切り替えて表示することができる。後で図10により説明する例では画面A、B及びCが循環表示される。
なお、図3は図6と均等な画面構成であり、図3の選択画面から図7と同様な構成の画面に切り替えることが可能である。
【0050】
まとめると、実施例と画面の対応を示すと、同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面A(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の説明等を表示する)を表示する例は図2、図4及び図5にある。
【0051】
同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面B(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の直近の下位階層に属する見出しのリスト)を表示する例は図3及び図6にある。
【0052】
同一階層の他の2つの画面の見出しと共に、画面C(画面の自己見出しと、見出しにより代表される施設等の直近の下位階層に属する見出しのリストと、下位階層の特定の見出しで代表される複数の下位施設又は商品等のリスト)を表示する例は図7にある。
【0053】
理解をさらに助けるために上記の画面選択動作と表示のフローを図10に示す。まず、図1において下位見出し「パークタワー」を選択し確定したものとする。これにより見出し11’「パークタワー」を有する画面Aが表示され、またその直近の2つの同位画面表示部12、12に同位画像が表示され、次の入力待ちとなる。
【0054】
もしも、右又は左の同位画面表示部の見出し12を選択し確定すると、読み出し表示回路は確定画面が右か左かを判断して右又は左の画面の画面Aを選択画面表示部11に表示する。
もしも、自己見出し11’を選択し確定すれば、読み出し表示回路は、選択画面を図3の画面Bに切り替える。再度自己見出し11’を選択し確定すれば画面Cに切り替える。さらにもう一度自己見出し11’を選択し確定すれば、読み出し表示回路は画面Aに切り替える。以下同様である。
もしも、画面Aにおいて内容見出し、例えば写真見出しを選択し確定したら図8の第1画像(写真1)が選択画面表示部11に表示される。画面に内容ボタン7が表示されるから、そのボタンを繰り返して押すことにより写真1から写真5に、次いで写真1に戻る。以下同様である。
【0055】
また、表示されている任意の選択画面で上位ボタン9を押すと、直近の上位階層の画面が表示される。
また、表示されている任意の選択画面で戻りボタン4を押すと直前に表示された画面が選択画面に表示される。
【0056】
さらに、次の変形を施すことが可能である。
図4〜7に示したように画面A、BまたはCと共に選択画面に対応する欲望充足事項の選択見出し(この例では食事、買物等のアクティビティーの見出し)を表示する補助表示部14を設け、そのいずれかを選択する手段を設けることによりいずれかのカテゴリーに属する施設(レストラン、店舗等)の画面に飛ぶことを可能にする。このような補助表示画面は予め特定のカテゴリー分類に関連づけておく。この関連づけについては特開平11−328223号公報、特開平11−328217号公報に詳しい記載がある。
【0057】
なお、図11は表示装置20(例えば車載ナビゲーション)と遠隔操作器が分離され、赤外センサ21に信号を送って表示装置20の表示部1の画面を操作するシステムを例示するが、発明の構成と動作は上に説明した実施例と同一である。なおボタン7としてトグルボタンを使用しても良い。
【0058】
図12は本発明により地図画像の街路に沿った見えにくい施設を表示するために、所定地点の街路沿いの地図画像の正面を地図表示部に表示するための手段を示す。図13は階層画面中の特定の画面から地図表示部に切り替える方法を示す図である。
【0059】
先ず、図1〜図11に関連して説明した階層構造を利用した表示方法において、図13のように、直近の上位階層が銀座、選択されている現在の階層が銀座4丁目、同位階層が銀座3丁目と銀座5丁目の画像をそれぞれ表示しているものとする。銀座4丁目の階層にはその写真、説明、地図等が表示される。
【0060】
ここで見出し画像が地図である画面をポイント(20)して地図見出しを選択すると、図12のフローに従って表示部から階層表示部が消えて地図表示部に切り替わり(或いは、階層表示部と地図表示部が並列している場合には図16の画面IまたはIIのように階層表示部と地図表示部に画像が並行的に表示される)、現在位置と移動表示装置の方位が内部回路とGPS等により決定され(段階S1、S2)、それにより地図画像が地図表示部に表示される(S3)。地図画像は地図表示部に現在位置からの立体形式で表示されることが望ましい(図14参照)。地図表示部には地図画像と共に建物等の施設の実映像又は仮想映像が表示されている。例えば銀座4丁目の交差点から一定の方向に向いた街路と建物が表示されているとすると、少し離れた建物の画像は手前の建物に邪魔されてよく見えないから、使用者は表示されている街路のうち、自分が見たい街路とその見たい側(図14の左側L又は右側R)をジョイスティックによりスクロールしてポイント(選択)し、確定ボタンにより確定する(S4)。移動表示装置の内部回路はポイントされた地図の座標と現在位置を使用して選択確定した街路が現在地なのかどうかを判断し(S5)、もしも現在地でなければポイントした地点の地図画像を地図表示部に表示する(S6)。次いでポイントした地点が現在地から見て街路の右側Rか左側Lかを判断し(S7)、左側Lならばポイントした地点を中心にして地図画像を右に回転して左側の街路に沿った施設の画像を正面に表示する(S8)。右側Rならばポイントした地点を中心にして地図画像を左に回転して右側の街路に沿った施設の画像を正面に表示する(S9)。図15がこの状態を示す。
【0061】
次いで表示されている地図表示部内の画像を左右にスクロールすることにより所望の施設をポイント(選択)し、確定する(S10)。すると画面は例えば図2、図4に相当するA画面(他の画面B、Cに移行するようにプログラムしてもよい)とその両隣の同位画面(両隣の施設の画像)を有する階層画面に切り替わる。別法として図16のように階層表示部と地図表示部が並列している場合には、地図表示部上のポインタの下に入った施設画像が着色又は反転表示などで識別され、地図表示(街並表示)を左右にスクロールすると、識別される施設の画像が移動し、ポインタの下に新たに入る施設の対応する階層表示部も、それに対応したものになる。地図表示部上のポイントした施設画像をポインタの下に入ったことで表示し、階層画面のうちの11”に対応する自己見出し11’とそれに関連した階層構造を同時に表示する。なお、右又は左の12”の画像がポインタの下に移動すると、階層画面も右又は左の12が自己見出し画面となる。
【0062】
以上のように本発明によれば、地図画像とその座標を利用して、見えにくい施設を表示し、選択、確定することが可能である。また移動表示装置において、表示画面から同位階層の他の画面を直接選択することができ、さらに同一見出しの下に画面A、B、Cを選択表示できるので目的情報の検索が迅速に行える作用効果が得られる。なお実施例では地図画像の回転は水平方向に行ったが、水平方向に至らない見やすい任意角度に行ってもよい。
移動表示装置に余裕があれば図16のように階層画像と地図画像をそれぞれ階層と地図表示部とに並列して表示することにより、位置関係が非常にわかりやすい表示が行える。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の移動表示装置の階層表示部の選択画面と同位画面の一例を示す図である。
【図2】図1の選択画面に表示された下位階層の見出しを選択したときに表示された選択画面Aを示す図である。
【図3】図2の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Bを示す図である。
【図4】図3の選択画面に表示された下位階層の見出しを選択したときに表示される選択画面Aを示す図である。
【図5】図4の同位階層に表示された見出しを選択したときに表示される選択画面Aを示す図である。
【図6】図4の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Bを示す図である。
【図7】図5の選択画面に表示された自己見出しを選択したときに表示される選択画面Cを示す図である。
【図8】図2の画面Aの内容として写真を選択した際に、複数の写真を順に切り替えて表示することを示す図である。
【図9】本発明の移動表示装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の移動表示装置の動作を示すフロー図である。
【図11】本発明の他の移動表示装置の構成を示す図である。
【図12】本発明の移動表示装置において地図画像を回転させる手段の構成と動作を示す図である。
【図13】本発明の移動表示装置の階層表示部と地図表示部の切り替え又は並列表示を説明する図である。
【図14】表示部の地図表示部に地図画像を表示した状態を示す図である。
【図15】表示部の地図表示部内で地図画像を回転し手前側の省略して表示した状態を示す図である。
【図16】本発明の移動表示装置に階層画面と地図表示部が並列的に使用される実施例を説明する図である。
【符号の説明】
【0064】
1 表示部
2 ジョイスティック
3 確定ボタン
4 戻りボタン
5 キーボード
6 アンテナ
7 画面A内容切替ボタン
9 上位ボタン
11 選択画面表示部
11’ 自己見出し
11” ポインタ
12 同位階層表示部
13 階層窓
14 補助表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図座標に関連付けた施設及び景観の画像入りの立体地図画像を蓄積した地図メモリと、前記地図画像の一部を表示できる地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側に見えるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段と、よりなる移動表示装置。
【請求項2】
前記地図表示回路は、前記移動表示装置の向きを検出して前記所望の地図座標から遠方を見た状態で前記地図画像を前記地図表示部に表示するように構成されている、請求項1の移動表示装置。
【請求項3】
さらに、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報、及びそれらの内容に関する多数の階層画像を蓄積した階層メモリと、前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像を表示する2以上の階層画面を有する階層表示窓と、直近の同位階層画像を表示する同位階層表示部と、前記一つの階層画像と直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる選択画面表示部とを含む階層表示部と、前記階層表示部に表示された前記一つの階層画面から前記直近の上位階層、直近の同位階層、及び直近の複数の下位階層の階層画像が表示された複数の階層画面のいずれか一つを選択し確定できる選択確定手段と、前記選択し確定されたときに前記階層メモリからその選択された階層画面に対応する階層画像とその直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記表示部に送る階層画像表示回路とを有し、表示された階層画像中に地名を示す階層画面が存在する場合には、当該階層画面の下位階層に表示された地図見出しを示す階層画像を表示した階層画面を選択確定することにより、前記地図画像を前記地図表示部に表示するようにした、請求項1または2の移動表示装置。
【請求項4】
前記地図表示部と前記同位階層表示部及び前記選択画面表示部とは並列して設けられ、前記地図表示部に表示される地図画像上の所望の点を選択確定するとその個所にポインタが表示され、前記階層画像表示回路は、前記ポインタが指示する施設又は景観に対応する選択階層画像と、その直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記階層表示部に表示させる請求項3の移動表示装置。
【請求項5】
前記地図表示部と前記同位階層表示部及び前記選択画面表示部とは同一の個所に設けられ、選択的に切り替えられる請求項3の移動表示装置。
【請求項6】
前記スクロールにより前記地図表示部に表示された任意の施設を選択確定する手段を有し、それにより、当該施設に関連した前記階層画面を前記階層表示部に表示するようにした請求項3または4の移動表示装置。
【請求項1】
地図座標に関連付けた施設及び景観の画像入りの立体地図画像を蓄積した地図メモリと、前記地図画像の一部を表示できる地図表示部と、使用者が所望の地図座標を選択したときその座標を中心とする一部の前記地図画像を読み出して前記地図表示部に表示させる地図表示回路と、使用者が操作したときに地図画像上の任意の道路の任意の側が正面側に見えるように前記地図画像を前記地図表示部内で回転させる地図画像回転手段と、使用者が操作したときに前記表示された地図画像を地図表示部の縦方向及び横方向にスクロールさせる手段と、よりなる移動表示装置。
【請求項2】
前記地図表示回路は、前記移動表示装置の向きを検出して前記所望の地図座標から遠方を見た状態で前記地図画像を前記地図表示部に表示するように構成されている、請求項1の移動表示装置。
【請求項3】
さらに、上位から下位にツリー状に階層化して関連づけた地域、地名、施設、商品又はサービス又はその他の情報、及びそれらの内容に関する多数の階層画像を蓄積した階層メモリと、前記階層メモリ内のツリー状に階層化した階層画像の一つとその直近の上位階層画像を表示する2以上の階層画面を有する階層表示窓と、直近の同位階層画像を表示する同位階層表示部と、前記一つの階層画像と直近の複数の下位階層画像を対応した複数の階層画面に同時に表示できる選択画面表示部とを含む階層表示部と、前記階層表示部に表示された前記一つの階層画面から前記直近の上位階層、直近の同位階層、及び直近の複数の下位階層の階層画像が表示された複数の階層画面のいずれか一つを選択し確定できる選択確定手段と、前記選択し確定されたときに前記階層メモリからその選択された階層画面に対応する階層画像とその直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記表示部に送る階層画像表示回路とを有し、表示された階層画像中に地名を示す階層画面が存在する場合には、当該階層画面の下位階層に表示された地図見出しを示す階層画像を表示した階層画面を選択確定することにより、前記地図画像を前記地図表示部に表示するようにした、請求項1または2の移動表示装置。
【請求項4】
前記地図表示部と前記同位階層表示部及び前記選択画面表示部とは並列して設けられ、前記地図表示部に表示される地図画像上の所望の点を選択確定するとその個所にポインタが表示され、前記階層画像表示回路は、前記ポインタが指示する施設又は景観に対応する選択階層画像と、その直近の上位、直近の同位、及び直近の下位の階層画像を読み出して前記階層表示部に表示させる請求項3の移動表示装置。
【請求項5】
前記地図表示部と前記同位階層表示部及び前記選択画面表示部とは同一の個所に設けられ、選択的に切り替えられる請求項3の移動表示装置。
【請求項6】
前記スクロールにより前記地図表示部に表示された任意の施設を選択確定する手段を有し、それにより、当該施設に関連した前記階層画面を前記階層表示部に表示するようにした請求項3または4の移動表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−106544(P2006−106544A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−295894(P2004−295894)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(597106600)有限会社ヴェルク・ジャパン (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(597106600)有限会社ヴェルク・ジャパン (4)
【Fターム(参考)】
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