説明

移動通信システムにおける無線プロトコル処理方法及び移動通信送信機

【課題】移動通信システムの好適な無線プロトコルを提供する。
【解決手段】移動通信システムの無線プロトコルに関し、特に、UMTSから進化したE−UMTSにおいてPDCP層及びRLC層のプロトコルを実行する装置及び方法に関する。PDCP層は、上位層から受信したデータ(すなわち、PDCP SDU)を暗号化し、暗号化されたデータと暗号化されていないデータ(すなわち、PDCP層が直接生成したROHCフィードバックパケット)とを区別するためのインジケータを生成し、前記暗号化されたデータを前記インジケータと共に下位層(すなわち、MAC層)に送信する。前記データを暗号化するためのアルゴリズムによってPDCP SNを定義して暗号化を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムの無線プロトコルに関し、特に、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)から進化したE−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)においてPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層及びRLC(Radio Link Control)層の手順(プロトコル)を実行する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来の移動通信システムであるLTEシステムのネットワーク構造を示す図である。LTEシステムは、既存のUMTSシステムから進化したシステムであり、基礎的な標準化作業が3GPPにより行われている。
【0003】
LTEネットワークは、大きくE−UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)とCN(Core Network)とに区分される。E−UTRANは、端末(User Equipment;UE)と、基地局(Evolved NodeB;eNB)と、ネットワークのエンドに位置して外部ネットワークに接続するアクセスゲートウェイ(Access Gateway;aGW)とから構成される。aGWは、ユーザトラフィック処理を担当する部分と制御トラフィック処理を担当する部分とに分けられる。この場合、新しいユーザトラフィック処理のためのaGWと制御トラフィック処理のためのaGW間では、新しいインタフェースを使用して通信することもできる。1つのeNBには1つ以上のセルが存在する。eNB間ではユーザトラフィック又は制御トラフィックの送信のためのインタフェースを使用することもできる。CNは、aGWとその他のUEのユーザ登録などのためのノードなどとから構成することもできる。E−UTRANとCNとを区分するためのインタフェースを使用することもできる。
【0004】
図2は、3GPP無線アクセスネットワーク規格に準拠したUEとE−UTRAN間の無線インタフェースプロトコルの制御プレーン(C−plane)の構造を示す図である。図3は、3GPP無線アクセスネットワーク規格に準拠したUEとE−UTRAN間の無線インタフェースプロトコルのユーザプレーン(U−plane)の構造を示す図である。
【0005】
以下、図2及び図3を参照して、UEとE−UTRAN間の無線インタフェースプロトコルの構造を説明する。
【0006】
無線インタフェースプロトコルは、水平的には、物理層、データリンク層、及びネットワーク層からなり、垂直的には、データ情報の送信のためのユーザプレーン、及び制御信号の送信のための制御プレーンからなる。図2及び図3のプロトコル層は、通信システムでよく知られている開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)参照モデルの下位3層に基づいて、L1(第1層)、L2(第2層)、L3(第3層)に区分される。このような無線プロトコル層は、UEとE−UTRANに対で存在し、無線区間のデータ送信を担当する。
【0007】
以下、図2の無線プロトコルの制御プレーン及び図3の無線プロトコルのユーザプレーンの各層を説明する。
【0008】
第1層である物理(Physical;PHY)層は、物理チャネルを利用して上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。PHY層は、上位の媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層とトランスポートチャネルを介して接続されており、このトランスポートチャネルを介してMAC層とPHY層間のデータの移動が行われる。ここで、トランスポートチャネルは、チャネルが共有されるか否かによって、大きく専用トランスポートチャネルと共通トランスポートチャネルとに分けられる。また、異なるPHY層間、すなわち送信側PHY層と受信側PHY層間では、無線リソースを使用した物理チャネルを介してデータの移動が行われる。
【0009】
第2層には様々な層が存在する。まず、MAC層は、様々な論理チャネルを様々なトランスポートチャネルにマッピングする役割を果たし、様々な論理チャネルを1つのトランスポートチャネルにマッピングする論理チャネル多重化の役割も果たす。MAC層は、上位層であるRLC層と論理チャネルを介して接続されており、この論理チャネルは、送信される情報の種類によって、大きく制御プレーンの情報を送信する制御チャネルとユーザプレーンの情報を送信するトラフィックチャネルとに分けられる。
【0010】
第2層のRLC層は、上位層から受信したデータを分割(segmentation)及び連結(concatenation)して、下位層における無線区間のデータ送信に適するようにデータサイズを調節する役割を果たす。また、各無線ベアラ(Radio Bearer;RB)が要求する様々なQoSを保証するために、透過モード(Transparent Mode;TM)、非応答モード(Un−acknowledged Mode;UM)、及び応答モード(Acknowledged Mode;AM)の3つの動作モードを提供する。特に、AMモードで動作するRLC層(以下、AM RLC層という)は、信頼性のあるデータ送信のために、自動再送要求(Automatic Repeat Request;ARQ)機能を利用した再送機能を実行する。
【0011】
第2層のPDCP層は、IPv4やIPv6などのIPパケットを帯域幅の小さい無線区間で効率的に送信するために、相対的にサイズが大きくて不要な制御情報を含むIPパケットのヘッダのサイズを小さくするヘッダ圧縮機能を実行する。これは、データのヘッダ部分で必ず必要な情報のみを送信させることにより、無線区間の送信効率を向上させる役割を果たす。
【0012】
第3層の最上位に位置するRRC層は、制御プレーンでのみ定義され、無線ベアラ(RB)の設定、再設定、及び解除に関連して論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルの制御を担当する。ここで、RBとは、UEとUTRAN間のデータ送信のために無線プロトコルの第1層及び第2層により提供される論理パスを意味し、一般に、RBの設定とは、特定のサービスを提供するために必要な無線プロトコル層及びチャネルの特性を規定し、それぞれの具体的なパラメータ及び動作方法を設定する過程を意味する。
【0013】
前述したLTEの各無線プロトコル層は、基本的にUMTSの無線プロトコル層に基づいている。UMTSの無線プロトコル層は、前述したLTEの無線プロトコル層とほぼ同様の役割を果たす。ここでは、第2層のうち、本発明に関連するAM RLC層及びPDCP層のデータ処理方法について詳細に説明する。
【0014】
図4は、UMTSのAM RLC層及びPDCP層の送信側が上位層からデータを受信し、その受信したデータを加工し、その加工したデータを送信する、処理順序を示す図である。
【0015】
以下、図4を参照して、UMTSのAM RLC層及びPDCP層の送信側が上位層から受信したデータを処理する順序を説明する。SDU(Service Data Unit)とは、上位層から受信したデータをいい、PDU(Protocol Data Unit)とは、上位層から受信したデータを加工して下位層に送信するデータをいう。
【0016】
PDCP層は、下位層に送信するデータ(PDCP SDU)を上位層から受信する(S1)。PDCP層は、前記受信したデータ(PDCP SDU)のヘッダを圧縮して下位のRLC層に送信する。ここで、PDCP層のヘッダ圧縮機(Header Compressor)は、PDCP SDUとは関係なく、ヘッダ圧縮されたフィードバックパケットを独自に生成する。前記ヘッダ圧縮されたPDCP SDU又はフィードバックパケットは、PDCP PDUを構成し、下位のRLC層に送信される(S2)。
【0017】
AM RLC層は、上位のPDCP層からRLC SDU、すなわちPDCP PDUを受信すると、定められたサイズに分割又は連結する(S3)。AM RLC層は、前記分割又は連結されたデータブロックに順次RLC SN(Sequence Number)を付加する(S4)。ここで、AM RLC層は、RLC SDUとは関係なく、RLC Control PDUを独自に生成する。ここで、RLC Control PDUにはRLC SNが付加されない。図4のステップS4に示すように、RLC PDUは、RLC SNの付加されたデータブロック又はRLC SNのないRLC Control PDUから構成される。このように構成されたRLC PDUは、RLC PDUバッファに保存される(S5)。これは、今後必要となり得る再送のためである。
【0018】
AM RLC層は、RLC PDUを送信又は再送する際、RLC PDU SNを利用して暗号化を行う(S6)。この場合、前記暗号化がRLC PDU SNを利用するため、SNのないRLC PDU、すなわちRLC Control PDUは暗号化されない。前記暗号化されたRLC PDU又は前記暗号化されていないRLC Control PDUは、下位のMAC層に順次送信される。
【0019】
LTEにおいては、様々な面でL2プロトコルを向上させることにした。特に、PDCP層及びAM RLC層に対しては、次のような要件を満たすことが期待されていた。
【0020】
第1に、ハンドオーバー時における未確認の(unconfirmed)PDCP SDUの送信又は再送において、送信側が受信側に受信されていないSDUのみを送信又は再送する。これを選択的送信(selective forwarding)又は選択的再送(selective retransmission)という。
【0021】
第2に、RLC PDUのサイズを送信する度に無線環境に応じて柔軟に構成する。
【0022】
第3に、RLC PDUを送信又は再送する度に暗号化することを防止する。
【0023】
このような要件は従来のUMTS L2プロトコルでは満たされないため、LTEにおいては新しいL2プロトコルの設計が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、従来のUMTS L2プロトコルの技術的問題を解決するためになされたもので、LTEにおいて新しいL2プロトコルの設計を提供することを目的とする。
【0025】
つまり、本発明は、UMTSから進化したものであり、ハンドオーバー時における選択的再送をサポートし、RLCの可変のPDUサイズをサポートし、RLC PDUを送信する度に行われていた暗号化過程のオーバーヘッドを減らすなどの、新しいシステムの様々な要件に適した、新しい第2層構造設計方法を提供する。
【0026】
一方、ハンドオーバー時における未確認のPDCP SDUの送信又は再送において(すなわち、PDCP SDUが受信側に正常に受信されていない場合)、送信側が受信側に正常に受信されていないSDUのみを送信又は再送するためには、従来技術において端末とネットワークが暗示的に(implicitly)PDCP SNを管理していたのとは異なり、PDCP SDU毎に明示的に(explicitly)PDCP SNを付加して送信しなければならない。つまり、PDCP SNはRLC SNと同様に明示的に使用される。
【0027】
このような明示的な(explicit)PDCP SNの使用は、RLCではない上位のPDCP層でも暗号化を行えるようにする。PDCP層による暗号化は、RLC層がPDUを送信又は再送する度に暗号化することを防止できるので、プロトコル動作面でより有利である。この場合、上位から受信したPDCP SDUは、各SDUに対応するPDCP SNが存在するため、暗号化が可能である。それに対して、PDCP層が独自に生成したROHC(Robust Header Compression)フィードバックパケットは、これに対応するPDCP SNが存在しないため、暗号化が不可能である。従って、PDCP PDU毎にPDUの有効データ(ペイロード)部分が暗号化されているか否かを確認する必要がある。これは、受信側では、PDCP PDUを受信した後、暗号化されたデータ(すなわち、PDUのペイロード部分)と、暗号化されていないデータ(すなわち、ROHCフィードバックパケット)とを区別して、暗号化されたデータのみを復号化すべきであるからである。
【0028】
そこで、本発明は、E−UMTSにおいてPDCP PDUの有効データ(ペイロード)部分が暗号化されているか否かを示すインジケータを提供する。さらに、前記インジケータは、暗号化されていないROHCフィードバックパケット(すなわち、PDCP層が独自に生成したパケット)と、暗号化されたPDCP PDUの有効データとを区別する機能を果たす。従って、受信側は暗号化されたPDCP PDUの有効データのみを復号化するように指示することができる。
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明は、上位層からデータを受信して前記データに関する第1のSNを設定する第1のSN設定モジュールと、前記受信したデータのヘッダを圧縮するヘッダ圧縮モジュールと、前記ヘッダ圧縮されたデータを暗号化する暗号化モジュールと、前記暗号化されたデータに第2のSNを付加して下位層に送信する第2のSN設定モジュールとを含む移動通信送信機を提供する。
【0030】
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記暗号化モジュールにより暗号化されたデータにインジケータを付加するか、又は前記第2のSN設定モジュールにより前記第2のSNが付加されたデータにインジケータを付加することが好ましい。
【0031】
前記移動通信送信機は、前記上位層から受信したデータを保存する第1のバッファをさらに含むことが好ましい。
【0032】
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記上位層から受信したデータとは別に、データを独自に生成することが好ましい。
【0033】
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、前記暗号化モジュールにより暗号化されないことが好ましい。
【0034】
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、前記上位層から受信したデータと関連のないフィードバックデータであることが好ましい。
【0035】
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、ROHCフィードバックパケットであることが好ましい。
【0036】
前記移動通信送信機は、前記第2のSNが付加されたデータを受信して保存する第2のバッファと、前記第2のバッファに保存されたデータを分割及び/又は連結する分割及び連結モジュールと、前記分割及び/又は連結されたデータに第3のSNを付加する第3のSN設定モジュールと、前記第3のSN設定モジュールにより前記第3のSNが付加されたデータを保存する第3のバッファとをさらに含むことが好ましい。
【0037】
前記第2のバッファはRLC SDUバッファであり、前記第3のバッファはRLC PDUバッファであることが好ましい。
【0038】
前記第3のSN設定モジュールにより付加される第3のSNは、RLC SNであることが好ましい。
【0039】
前記第1のバッファはPDCP SDUバッファであり、前記下位層はRLC層であることが好ましい。
【0040】
本発明は、前述したLTEシステムが要求する条件を満たすように、無線プロトコルの第2層の構造及びデータ処理方法を提供する。
【0041】
さらに、本発明においては、LTEの必須機能の1つである暗号化過程を第2層で円滑に行うことができる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
上位層からデータを受信して前記データに関する第1のSN(Sequence Number)を設定する第1のSN設定モジュールと、
前記受信したデータのヘッダを圧縮するヘッダ圧縮モジュールと、
前記ヘッダ圧縮されたデータを暗号化する暗号化モジュールと、
前記暗号化されたデータに第2のSNを付加して下位層に送信する第2のSN設定モジュールと
を含むことを特徴とする移動通信送信機。
(項目2)
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記暗号化モジュールにより暗号化されたデータにインジケータを付加するか、又は前記第2のSN設定モジュールにより前記第2のSNが付加されたデータにインジケータを付加することを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目3)
前記インジケータは、前記暗号化されたデータが暗号化されているか否かを示すことを特徴とする項目2に記載の移動通信送信機。
(項目4)
前記インジケータは、前記第2のSN設定モジュールにより前記第2のSNが付加された前記暗号化されたデータの構造において、SNフィールドの前に付加されることを特徴とする項目2に記載の移動通信送信機。
(項目5)
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記上位層から受信したデータとは別に、データを独自に生成することを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目6)
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、前記暗号化モジュールにより暗号化されないことを特徴とする項目5に記載の移動通信送信機。
(項目7)
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、前記上位層から受信したデータと関連のないフィードバックデータであることを特徴とする項目6に記載の移動通信送信機。
(項目8)
前記ヘッダ圧縮モジュールにより独自に生成されたデータは、ROHC(Robust
Header Compression)フィードバックパケットであることを特徴とする項目7に記載の移動通信送信機。
(項目9)
前記第1のSNと前記第2のSNとは、同一のPDCP(Packet Data Convergence Protocol) SNであることを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目10)
前記第1のSN設定モジュールにより前記上位層から受信されるデータはPDCP SDU(Service Data Unit)であり、前記第2のSN設定モジュールにより前記下位層に送信されるデータはPDCP PDU(Protocol Data Unit)であることを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目11)
前記上位層から受信したデータを保存する第1のバッファをさらに含むことを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目12)
前記第2のSNが付加されたデータを受信して保存する第2のバッファと、
前記第2のバッファに保存されたデータを分割及び/又は連結する分割及び連結モジュールと、
前記分割及び/又は連結されたデータに第3のSNを付加する第3のSN設定モジュールと、
前記第3のSN設定モジュールにより前記第3のSNが付加されたデータを保存する第3のバッファと
をさらに含むことを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目13)
前記第2のバッファはRLC(Radio Link Control) SDUバッファであり、前記第3のバッファはRLC PDUバッファであることを特徴とする項目12に記載の移動通信送信機。
(項目14)
前記第3のSN設定モジュールにより付加される第3のSNは、RLC SNであることを特徴とする項目12に記載の移動通信送信機。
(項目15)
前記第1のバッファはPDCP SDUバッファであり、前記下位層はRLC層であることを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
(項目16)
前記下位層は、AM(Acknowledged Mode)で動作するRLC層であることを特徴とする項目1に記載の移動通信送信機。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来の移動通信システムであるLTEシステムのネットワーク構造を示す図である。
【図2】3GPP無線アクセスネットワーク規格に準拠したUEとE−UTRAN間の無線インタフェースプロトコルの制御プレーンの構造を示す図である。
【図3】3GPP無線アクセスネットワーク規格に準拠したUEとE−UTRAN間の無線インタフェースプロトコルのユーザプレーンの構造を示す図である。
【図4】UMTSのAM RLC層及びPDCP層の送信側が上位層からデータを受信し、その受信したデータを加工し、その加工したデータを送信する、処理順序を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による、L2プロトコル構造及び送信側のデータ処理順序を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による、データが暗号化されているか否かを示すインジケータを含むデータ構造及びPDCP送信側のデータ処理方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明はUMTSから進化したE−UMTSに適用される。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を適用できる全ての通信システム及び通信プロトコルに適用することができる。
【0044】
本発明の基本概念は、前述した要件を満たす無線プロトコル及びデータ構造を設計及び定義するというものである。すなわち、本発明においては、第一に、PDCP層は、上位層から受信したデータ(すなわち、PDCP SDU)を暗号化し、暗号化されたデータと暗号化されていないデータ(すなわち、PDCP層が直接生成したROHCフィードバックパケット)とを区別するためのインジケータを生成し、前記暗号化されたデータを前記インジケータと共に下位層(すなわち、RLC層)に送信する。第二に、PDCP層は、前記データを暗号化するためのアルゴリズムによってPDCP SNを定義して暗号化を行う。
【0045】
以下、本発明の構成及び動作を添付の図面を参照して説明する。
【0046】
図5は、本発明の第1の実施形態による、L2プロトコル構造及び送信側のデータ処理順序を示す図である。
【0047】
図5は、LTEのRLC層及びPDCP層の送信側が上位層から受信したデータを加工して送信する処理順序を示す。本発明で使用する用語のうち、SDUとは、上位層から受信したデータをいい、PDUとは、上位層から受信したデータを加工して下位層に送信するデータをいう。
【0048】
以下、図5を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
【0049】
S11:図5に示すように、PDCP層は、下位層に送信するデータ(PDCP SDU)を上位層から受信する。PDCP層は、各PDCP SDUに仮想(virtual)のSNを設定する。このとき、PDCP SDU SNは各PDCP SDUの区別のために順次設定される。ステップS11は第1のSN設定モジュールにより行われる。ステップS11においては、PDCP SDUに実際にSNが付加されるのではなく、異なるSNで区別される一種のポインタ(図示せず)により各PDCP SDUが管理されるのである。このような理由で、ステップS11においてSNを仮想のSNといい、かつ図5のステップS11においてPDCP SDUのSNを点線で示す。
【0050】
S12:PDCP層は、各PDCP SDUをPDCP SDUバッファに保存する。これは、ハンドオーバー時、ソース基地局(すなわち、ソースNodeB)が端末(UE)により受信確認されていないPDCP SDUをターゲット基地局(すなわち、ターゲットNodeB)に送信するか、又は端末がソースNodeBにより受信確認されていない(例えば、ソースNodeBがソースNodeBから送信されたPDCP SDUをターゲットNodeBが正常に受信したことを確認していない場合)PDCP SDUをターゲットNodeBに再送するためである。ハンドオーバー時にPDCP SDUを送信又は再送する際は、RLC層又はPDCP層の状態報告(status report)に応じて、受信側が正常に受信していないPDCP SDUのみを送信又は再送する。これを選択的送信/選択的再送という。ステップS12はPDCP SDUバッファにより行われる。前記仮想SN設定過程と前記PDCP SDUバッファ保存過程とは、同時に行ってもよい。PDCP層が選択的送信/選択的再送をサポートしない場合、前記PDCP SDUバッファは備えなくてもよい。
【0051】
S13:ヘッダ圧縮機(又は、ヘッダ圧縮モジュール)は、前記PDCP SDUにおいてヘッダ圧縮を順次行う。ここで、ヘッダ圧縮機は、PDCP SDUとは関係ない、ヘッダ圧縮フィードバックパケット又はPDCP STATUS PDUなどを独自に生成する。
【0052】
S14:PDCP層は、前記ヘッダ圧縮されたPDCP SDUを順次暗号化する。ここで、暗号化は、前記PDCP SDUを前記バッファに保存するときに設定した仮想のPDCP SNを利用して行う。すなわち、PDCP SNは、暗号化アルゴリズムで入力パラメータとして作用して、SDU毎に異なる暗号化マスクを生成させる役割を果たす。ステップS14は暗号化モジュールにより行われる。PDCP層では、暗号化動作に加えて、完全性保護(integrity protection)機能も含んでおり、セキュリティ機能を実行することができる。完全性保護の場合も、各PDCP SDUは仮想のPDCP SNを利用して完全性保護が行われる。PDCP層は、PDCP層が独自に生成するパケット、例えばヘッダ圧縮機が独自に生成するフィードバックパケット、PDCP層が独自に生成するPDCP STATUS PDUなどを含む。前記フィードバックパケットや前記PDCP STATUS PDUなどは、対応するPDCP SDUがなく、設定された仮想のPDCP SNがないため、暗号化されない。
【0053】
S15:ヘッダ圧縮及び暗号化された各PDCP SDUに対応する仮想のPDCP SN(すなわち、ステップS11で設定されたSN)を、PDCP PDUのヘッダに挿入することにより、PDCP PDUを構成する。すなわち、各SDUに対応する仮想のPDCP SN(例えば、ステップS11で設定されたSN)を、各PDCP PDUのPDCP PDUヘッダに挿入することにより、PDCP PDUを構成する。すなわち、PDCP PDUがRLC層に送信される際、ステップS11で設定された仮想のPDCP SNが明示的に各SDUに付加される。ステップS15は第2の設定モジュールにより行われる。この場合、ヘッダ圧縮機が独自に生成したフィードバックパケット、又はPDCP層が独自に生成したPDCP STATUS PDUなどは、設定された仮想のPDCP SNがないのでPDCP SNが付加されず、それ自体でPDCP PDUを構成する。PDCP層は、前記構成されたPDCP PDUを下位のRLC層に送信する。
【0054】
S16:RLC層は、上位のPDCP層からRLC SDU、すなわちPDCP PDUを受信すると、これをRLC SDUバッファに保存する。これは、RLC層のPDUのサイズを柔軟にサポートするためである。
【0055】
S17:RLC層は、RLC SDUを前記SDUバッファに保存しておき、送信時間毎に下位のMAC層が送信を要求すると、その要求されたサイズによって必要なだけRLC SDUを分割及び/又は連結する。ステップS17は分割及び連結モジュールにより行われる。
【0056】
S18:RLC層は、前記分割及び/又は連結されたデータブロックにRLC SNを順次付加する。ここで、RLC層は、RLC SDUと関係なく、RLC Control PDUを独自に生成する。RLC SNの付加されたデータブロック又はRLC SNのないRLC Control PDUは、RLC PDUを構成する。ステップS18は第3設定モジュールにより行われる。
【0057】
S19:AM RLC層は、再送をサポートするので、前記構成されたRLC PDUをRLC PDUバッファに保存する。これは、今後必要となり得る再送のためである。
【0058】
ステップS11及びS15のPDCP SNと、ステップS18のRLC SNとは、前述のように性格が異なる。すなわち、PDCP SNは、PDCP層で暗号化のために使用され、究極的には、受信側により受信確認されていないPDCPデータのみを送信又は再送するために使用される。それに対して、RLC SNは、RLC層で使用されるもので、PDCP SNとは目的が異なる。つまり、本発明によれば、SDUが上位層からPDCP層に受信されるとPDCP SNが付加され、前記PDCP SNの付加されたSDUがRLC層に受信されるとRLC SNが付加される。前記RLC SNは、使用法から見て、前記PDCP SNとは実質的に関連がない。
【0059】
以上、図5を参照してPDCP層でPDCP SNを利用して行う暗号化を説明した。PDCP層からRLC層に送信されるデータは2種類である。すなわち、1つはSNが付加されて暗号化されたデータであり、もう1つはSNで暗号化されるのではなく、PDCP層により独自に生成されたフィードバックパケットである。送信側が前記2種類のデータを受信側に送信する際、受信側は、これらのデータを復号するためには、暗号化されたものと暗号化されていないものとを区別しなければならない。従って、本発明においては、図6に示すように、これらを区別するためのインジケータが付加されたデータ構造を提案する。
【0060】
図6は、データが暗号化されているか否かを示すインジケータを含むデータ構造及びPDCP送信側のデータ処理方法を示す図である。
【0061】
前記暗号化インジケータは、PDCP PDUのヘッダの最初の部分に存在し、PDCP PDUの有効データ(ペイロード)部分が暗号化されているか否かを示す。ここで、送信側PDCP層は、上位層から受信したPDCP SDUに対しては、それぞれのPDCP SNを利用して暗号化を行うため、暗号化されていることを示す値(例えば、インジケータのフィールドが1ビットの場合に「1」)を設定し、独自に生成したパケット、すなわちROHCフィードバックパケットなどに対しては、暗号化を行わないため、暗号化されていないことを示す値(例えば、インジケータのフィールドが1ビットの場合に「0」)を設定する。PDCP層が独自に生成したControl PDUが存在する場合、Control PDUに対しても、暗号化を行わないため、暗号化されていないことを示す値を設定する。
【0062】
ペイロード部分がPDCP SDUの場合、前記暗号化インジケータはPDCP PDUの有効データ(ペイロード)部分が暗号化されていることを示す。この場合、暗号化に使用されたPDCP SNが存在するので、前記暗号化インジケータは、ペイロード部分が暗号化されていることを示すだけでなく、PDCP SNフィールドが存在するという情報をも示す。
【0063】
以下、図6を参照して説明する。
【0064】
図6に示すように、図6の一連のステップS11〜S13は図5のステップS11〜S13と同様であるので、図6のステップS11〜S13に関する説明は省略する。
【0065】
以下、図6のステップS14’及びS15’を説明する。
【0066】
S14’:PDCP層は、前記ヘッダ圧縮されたPDCP SDU、又はPDCP層が独自に生成したパケット(ROHCフィードバックパケット)を順次暗号化し、前記データ(すなわち、PDCP SDU及びROHCフィードバックパケット)が暗号化されているか否かを示す暗号化インジケータをヘッダに付加する。また、PDCP層では、PDCP SDUの暗号化に加えて、完全性保護機能も含んでおり、セキュリティ機能を実行することができる。完全性保護の場合も、各PDCP SDUは仮想のPDCP SNを利用して完全性保護が行われる。この場合、前記暗号化インジケータは、前記パケットが暗号化され、かつ完全性保護も行われていることを示す。PDCP層が独自に生成するパケット、すなわちヘッダ圧縮フィードバックパケット又はPDCP STATUS PDUなどは、対応するPDCP SDUがなく、設定された仮想のPDCP SNがないため、暗号化されず、PDCP層は、該当パケットが暗号化されていないことを示す暗号化インジケータを前記パケットのヘッダに付加する。
【0067】
S15’:前記ヘッダ圧縮及び暗号化された各PDCP SDUに対応する仮想のPDCP SNを、PDCP PDUのヘッダに挿入することにより、PDCP PDUを構成する。すなわち、PDCP PDUがRLC層に送信される際、仮想のPDCP SNが実際のPDCP SNとして各SDUに付加される。前記PDCP SNは、有効データ(ペイロード)部分が暗号化されている場合にのみ付加される。すなわち、ヘッダ圧縮機が独自に生成したフィードバックパケット、又はPDCP層が独自に生成したPDCP STATUS PDUなどは、暗号化されていないので、PDCP SNを付加せず、それ自体でPDCP PDUを構成する。PDCP層は、前記のように構成されたPDCP PDUを下位のRLC層に送信する。
【0068】
一方、前記暗号化インジケータは、ステップS14’ではなく、ステップS15’で付加してもよい。この場合、PDCP層は、有効データ(ペイロード)が暗号化されているか否かを継続して把握しなければならない。PDCP層は、有効データ(ペイロード)が暗号化されていると、前記暗号化インジケータ及びPDCP SNをPDCP PDUのヘッダに付加し、暗号化されていないと、前記暗号化インジケータのみPDCP PDUのヘッダに付加して、PDCP PDUを構成する。
【0069】
以下、本発明によるPDCP層で加工(処理)されるデータの構造を説明する。
【0070】
図5及び図6に示すように、PDCP PDUのデータ構造は、上位層から受信したSDU(又は、ペイロード)(ここで、SDUはヘッダ圧縮が行われたものである)と、前記SDUの前に付加されてPDCP SNが入るSNフィールドと、前記SNフィールドの前に付加されて前記SDUが暗号化されているか否かを示すインジケータとからなる。一方、図5に示すように、RLC SNが入るRLC SNフィールドは、RLC層に送信されるPDCP PDUのPDCP SNフィールドの前に付加される。
【0071】
以下、図5及び図6を参照して本発明による移動通信送信機を説明する。
【0072】
本発明による送信機は、端末(又は、UE、装置など)及び基地局の送信装置に含まれる。
【0073】
本発明による送信機は、図5及び図6を参照して説明した構成及び機能を実行する。すなわち、本発明による送信機は、1)上位層からデータ(すなわち、PDCP SDU)を受信して前記データに関する仮想のSNを設定する第1のSN設定モジュールと、2)前記受信したデータを保存する第1のバッファ(すなわち、PDCP SDUバッファ)と、3)前記受信したデータ(例えば、PDCP SDU)のヘッダ圧縮を行うヘッダ圧縮エンティティ(例えば、ヘッダ圧縮機、又はヘッダ圧縮機を含むエンティティ)と、4)前記ヘッダ圧縮されたデータを暗号化する暗号化モジュールと、5)前記暗号化されたデータに第2のSNを付加して下位層(すなわち、MAC層)に送信する第2のSN設定モジュールとを含む。ここで、前記第2のSN設定モジュールは、前記ヘッダ圧縮エンティティに一構成要素として含まれてもよい。前記1)〜5)の構成要素は、PDCP層のデータを加工(処理)する。
【0074】
また、本発明による移動通信送信機は、RLC層のデータを加工(処理)するための構成要素として、前記第2のSNが付加されたデータ(すなわち、RLC SDU)を受信して保存する第2のバッファと、前記第2のバッファに保存されたデータを分割及び/又は連結する分割/連結モジュールと、前記分割及び/又は連結されたデータに第3のSNを付加する第3のSN設定モジュールと、前記第3のSN設定モジュールにより前記第3のSNが付加されたデータ(すなわち、RLC PDU)を保存する第3のバッファとをさらに含む。
【0075】
上記本発明に適用されるPDCP層は、RFC 2507(IPヘッダ圧縮)及びROHC 3095ヘッダ圧縮プロトコルタイプをサポートしなければならない。
【0076】
RFC 3095(ROHC)は必ずサポートされ、RFC 2507は追加でサポートされるようにすることが好ましい。
【0077】
前述した本発明が様々な面で変形可能であることは明らかである。その変形は本発明の範囲から外れるものとみなされず、当該技術分野における通常の知識を有する者に明らかな全ての変形が添付の請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のSN(Sequence Number)設定モジュールと、ヘッダ圧縮モジュールと、暗号化モジュールと、第2のSN(Sequence Number)設定モジュールとを含むPDCP(Packet Data Convergence Protocol)エンティティを備える移動通信送信機であって、
前記第1のSN設定モジュールは、PDCP SDU(Service Data Unit)を受信し、前記受信されたPDCP SDUに関する第1のPDCP SNを設定するように構成されており、
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記受信されたPDCP SDUを圧縮するように構成されており、
前記暗号化モジュールは、前記第1のPDCP SNを用いて、前記ヘッダ圧縮されたPDCP SDUを暗号化するように構成されており、
前記第2のSN設定モジュールは、前記暗号化されたPDCP SDUに前記第1のPDCP SNを付加して、前記第1のPDCP SNが付加されたPDCP SDUをRLC(Radio Link Control)エンティティに送信するように構成されており、
前記PDCPエンティティは、ハンドオーバーにおけるPDCP SDU送信をサポートするように構成されている、送信機。
【請求項2】
前記暗号化モジュール又は前記第2のSN設定モジュールは、前記第1のPDCP SNが付加されたPDCP SDUが暗号化されたか否かを示すインジケータを付加するように構成されている、請求項1に記載の送信機。
【請求項3】
前記インジケータは、前記第1のSNが付加されたPDCP SDU中のSNフィールドの前に付加される、請求項2に記載の送信機。
【請求項4】
前記ヘッダ圧縮モジュールは、前記受信されたPDCP SDUとは別に、前記ヘッダ圧縮モジュール自体によりデータを生成するように構成されている、請求項1に記載の送信機。
【請求項5】
前記ヘッダ圧縮モジュール自体により生成されたデータは、前記暗号化モジュールにより暗号化されない、請求項4に記載の送信機。
【請求項6】
前記ヘッダ圧縮モジュール自体により生成されたデータは、前記受信されたPDCP SDUと関連のないフィードバックデータである、請求項5に記載の送信機。
【請求項7】
前記ヘッダ圧縮モジュール自体により生成されたデータは、ROHC(Robust Header Compression)フィードバックパケットである、請求項6に記載の送信機。
【請求項8】
前記第2のSN設定モジュールにより前記RLCエンティティに送信される前記第1のPDCP SNが付加されたPDCP SDUはPDCP PDU(Protocol Data Unit)である、請求項1に記載の送信機。
【請求項9】
前記受信されたPDCP SDUを保存するように構成された第1のバッファをさらに備える、請求項1に記載の送信機。
【請求項10】
前記RLCエンティティは、第2のバッファと、分割及び連結モジュールと、第3のSN設定モジュールとを含み、
前記第2のバッファは、前記第1のPDCP SNが付加されたPDCP SDUを受信して保存するように構成されており、
前記分割及び連結モジュールは、前記第1のPDCP SNが付加されたPDCP SDUを分割及び/又は連結するように構成されており、
前記第3のSN設定モジュールは、前記分割及び/又は連結されたデータにRLC SNを付加するように構成されている、請求項1に記載の送信機。
【請求項11】
前記第2のバッファは、RLC SDUバッファである、請求項10に記載の送信機。
【請求項12】
前記RLCエンティティは、前記RLC SNが付加されたデータを保存するように構成された第3のバッファをさらに含む、請求項11に記載の送信機。
【請求項13】
前記第3のバッファは、RLC PDU(Protocol Data Unit)バッファである、請求項12に記載の送信機。
【請求項14】
前記RLCエンティティは、AM(Acknowledged Mode)で動作するように構成されている、請求項1に記載の送信機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−62815(P2013−62815A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−225861(P2012−225861)
【出願日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【分割の表示】特願2009−552606(P2009−552606)の分割
【原出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】