説明

移動通信システム及び無線基地局

【課題】無線基地局eNB#10において「eICIC」に用いられるサブフレームを正確に把握する。
【解決手段】本発明に係る移動通信システムにおいて、無線基地局eNB#10は、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームの中に、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、かかるMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システム及び無線基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)方式において、セル間の干渉を低減するために、「eICIC(Enhanced Inter Cell Interference Coordination、セル間干渉調整)」を用いることが検討されている。
【0003】
ここで、「eICIC」の制御法の一種である「Time domain resource partitioning」では、セル間の干渉を低減するために、ABS(Almost Blank Subframe)だけでなく、MBSFN(Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレームを用いることができるように構成されている。
【0004】
具体的には、無線基地局eNB#1配下のセル#1(例えば、Macroセル)内に無線基地局eNB#10配下のセル#10(例えば、PicoセルやFemtoセル)が地理的に重畳して配置されている移動通信システムにおいて、「Time domain resource partitioning」が適用されている場合、セル#1においてABS及びMBSFNサブフレームを設定することによって、セル#1からセル#10に対する干渉を低減することができるように構成されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP寄書 R1-105779
【非特許文献2】3GPP TS36.423
【非特許文献3】3GPP TS36.300
【非特許文献4】3GPP TS36.211
【非特許文献5】3GPP TS36.305
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のLTE方式では、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームは、「eICIC」に用いられる場合もあれば、無線基地局eNB#1からのMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)用データを送信する場合や、「OTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)」による移動局位置測位に用いるPositioning Reference Signalを送信する場合や、Energy Savingに用いられる場合もあるため、無線基地局eNB#10は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームのうち、「eICIC」に用いられるサブフレームを把握することができないという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、無線基地局eNB#10において「eICIC」に用いられるサブフレームを正確に把握することができる移動通信システム及び無線基地局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴は、第1無線基地局配下の第1セル内に第2無線基地局配下の第2セルが地理的に重畳して配置されている移動通信システムであって、前記第1無線基地局は、第1サブフレームとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいて第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、前記第1無線基地局は、第2サブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみ第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームの中に、前記第2サブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、該第2サブフレームとして設定されているサブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されていることを要旨とする。
【0009】
本発明の第2の特徴は、第1無線基地局配下の第1セル内に第2無線基地局配下の第2セルが地理的に重畳して配置されている移動通信システムにおいて該第2無線基地局として機能することができる無線基地局であって、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームの中に、第2サブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、該第2サブフレームとして設定されているサブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されており、前記第1無線基地局は、前記第1サブフレームとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいて第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、前記第1無線基地局は、前記第2サブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみ第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、無線基地局eNB#10において「eICIC」に用いられるサブフレームを正確に把握することができる移動通信システム及び無線基地局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#1の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の動作を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNB#10の動作を説明するための図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。本実施形態では、本実施形態に係る移動通信システムとして、LTE方式の移動通信システムを例示して説明するが、本発明は、LTE方式以外の移動通信システムにも適用可能である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、セル#1を管理する無線基地局eNB#1と、セル#10を管理する無線基地局eNB#10とを具備している。
【0014】
例えば、セル#1は、Macroセルであり、セル#10は、CSGセルやFemtoセルやMicroセルやPicoセル等である。
【0015】
また、本実施形態に係る移動通信システムでは、図1に示すように、無線基地局eNB#1配下のセル#1内に無線基地局eNB#10配下のセル#10が地理的に重畳して配置されている。
【0016】
また、本実施形態に係る移動通信システムでは、セル#1からセル#10への干渉を低減するために、「eICIC」の一種である「Time domain resource partitioning」を適用することができるように構成されている。
【0017】
図2に示すように、無線基地局eNB#1は、設定部11と、送信部12とを具備している。
【0018】
設定部11は、「eICIC」に用いるべきサブフレーム(ABS又はMBSFNサブフレーム)を決定するように構成されている。
【0019】
ここで、無線基地局eNB#1は、ABSとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいて、PDSCHデータを送信することができず、CRS(Cell Reference Signal、第1セル用の参照信号)等の制御信号を送信することができるように構成されている。
【0020】
また、無線基地局eNB#1は、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみCRSを送信することができるように構成されている。
【0021】
すなわち、無線基地局eNB#1は、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームでは、全てのOFDMシンボルにおいてPDSCHデータを送信せず、先頭のOFDMシンボル以外のOFDMシンボルにおいてCRS等の制御信号を送信しないように構成されている。
【0022】
一方、無線基地局eNB#1は、「eICIC」に用いられない通常のMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームでは、MBMS用データを送信することができるように構成されている。
【0023】
設定部11は、ABSとして設定されるべきサブフレーム及びMBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームを、時間的に重なるように設定してもよい。
【0024】
なお、設定部11は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームのうち、MBMS用データが送信されているサブフレームを、ABSとして設定されるべきサブフレームとしないように構成されていてもよい。
【0025】
送信部12は、無線基地局eNB#10に対して、ABS又はMBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(ABSのパターン又はMBSFNサブフレームのパターン)を通知するように構成されている。
【0026】
例えば、送信部12は、無線基地局eNB#10に対して送信される「(X2)eNB Configuration Update」や「X2 Setup Request」によって、MBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(MBSFNサブフレームのパターン)を通知するように構成されている。
【0027】
なお、送信部12は、無線基地局eNB#10に対して送信される「X2 Setup Request」によって、MBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(MBSFNサブフレームのパターン)を通知するように構成されていてもよい。
【0028】
また、送信部12は、無線基地局eNB#10に対して送信される「Load Information」によって、ABSとして設定されるべきサブフレームに係る情報(ABSのパターン)を通知するように構成されている。
【0029】
図3に示すように、無線基地局eNB#10は、受信部21と、設定部22とを具備している。
【0030】
受信部21は、無線基地局eNB#1から、ABS又はMBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(ABSのパターン又はMBSFNサブフレームのパターン)を受信するように構成されている。
【0031】
例えば、受信部21は、無線基地局eNB#1によって送信された「(X2)eNB Configuration Update」や「X2 Setup Request」を介して、MBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(MBSFNサブフレームのパターン)を受信するように構成されている。
【0032】
なお、受信部21は、無線基地局eNB#1によって送信された「X2 Setup Response」を介して、MBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(MBSFNサブフレームのパターン)を受信するように構成されていてもよい。
【0033】
また、受信部21は、無線基地局eNB#1によって送信された「Load Information」を介して、ABSとして設定されるべきサブフレームに係る情報(ABSのパターン)を受信するように構成されている。
【0034】
設定部22は、「eICIC」に用いられているサブフレームを検出するように構成されている。
【0035】
具体的には、設定部22は、図4及び図5に示すように、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべき1つ又は複数のサブフレームが、MBSFNサブフレームとして設定されていない場合、かかるサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0036】
例えば、図4に示すように、設定部22は、受信部21によって無線基地局eNB#10によって送信された「Load Information」が受信された時点で、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが存在しないと判断した場合、例えば、無線基地局eNB#10によってMBSFNサブフレームのパターンが通知されていないと判断した場合には、かかる「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべき1つ又は複数のサブフレーム(A)が、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0037】
かかる場合、設定部22は、サブフレーム(A)が、「eICIC」に用いられるABSとして設定されていると看做すように構成されている。
【0038】
また、図5に示すように、設定部22は、受信部21によって無線基地局eNB#10によって送信された「Load Information」が受信された時点で、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレーム(E1)が存在すると判断した場合であっても、かかる「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべき1つ又は複数のサブフレーム(E2)とサブフレーム(E1)とが時間的に重なっていない場合には、サブフレーム(E2)が、「eICIC」に用いられていると看做し、サブフレーム(E1)において、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていてもよい。
【0039】
かかる場合、設定部22は、サブフレーム(E2)が、「eICIC」に用いられるABSとして設定されていると看做し、サブフレーム(E1)が、「eICIC」に用いられない通常のMBSFNサブフレームとして設定されていると看做すように構成されている。
【0040】
また、設定部22は、図6乃至図8に示すように、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームの中に、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、かかるMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0041】
例えば、図6に示すように、設定部22は、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレーム(B)とMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレーム(B)とが一致している場合、かかるサブフレーム(B)が、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0042】
かかる場合、設定部22は、サブフレーム(B)が、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームとして設定されていると看做すように構成されている。
【0043】
また、図7に示すように、設定部22は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレーム(C1)及び(C2)の中に、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレーム(C1)が含まれている場合、かかるサブフレーム(C1)が、「eICIC」に用いられていると看做し、サブフレーム(C2)において、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていてもよい。
【0044】
かかる場合、設定部22は、サブフレーム(C1)が、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームとして設定されていると看做し、サブフレーム(C2)が、「eICIC」に用いられない通常のMBSFNサブフレームとして設定されていると看做すように構成されている。
【0045】
また、図8に示すように、設定部22は、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレーム(D1)及び(D2)の中に、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレーム(D1)が含まれている場合、かかるサブフレーム(D1)及び(D2)が、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0046】
かかる場合、設定部22は、サブフレーム(D1)が、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームとして設定されていると看做し、サブフレーム(D2)が、「eICIC」に用いられるABSとして設定されていると看做すように構成されている。
【0047】
以下、図9を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
【0048】
図9に示すように、ステップS1001において、無線基地局eNB#1は、無線基地局eNB#10に対して、MBSFNサブフレームとして設定されるべきサブフレームに係る情報(MBSFNサブフレームのパターン)を含む「(X2)eNB Configuration Update」若しくは「X2 Setup Request」を送信する。
【0049】
ステップS1002において、無線基地局eNB#10は、無線基地局eNB#1に対して、「(X2)eNB Configuration Update Acknowledgement」若しくは「X2 Setup Response」を送信する。
【0050】
ここで、無線基地局eNB#10は、MBSFNサブフレームのパターンによって指定されているサブフレームを、MBSFNサブフレームとして設定する。なお、かかる時点では、無線基地局eNB#10は、「eICIC」に用いられるMBSFNサブフレームと「eICIC」に用いられないMBSFNサブフレームとを区別することができない。
【0051】
ステップS1003において、無線基地局eNB#1は、無線基地局eNB#10に対して、ABSとして設定されるべきサブフレームに係る情報(ABSのパターン)を含む「Load Information」を送信する。
【0052】
ステップS1004において、無線基地局eNB#10は、ABSのパターンによって指定されているサブフレームを、ABSとして設定し、上述の図4乃至図8に示すように、「eICIC」に用いられているサブフレームを検出する。
【0053】
本実施形態に係る移動通信システムによれば、無線基地局eNB#10は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレーム、及び、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームの関係に基づいて、「eICIC」に用いられているサブフレームを検出することができる。
【0054】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0055】
本実施形態の第1の特徴は、無線基地局eNB#1(第1無線基地局)配下のセル#1(第1セル)内に無線基地局eNB#10(第2無線基地局)配下のセル#10(第2セル)が地理的に重畳して配置されている移動通信システムであって、無線基地局eNB#1は、ABS(第1サブフレーム)として設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいてCRS(第1セル用の参照信号)を送信することができるように構成されており、無線基地局eNB#1は、MBSFNサブフレーム(第2サブフレーム)として設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみCRSを送信することができるように構成されており、無線基地局eNB#10は、無線基地局eNB#1によって「Load Information(負荷情報)」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームの中に、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、かかるMBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが、「eICIC(セル間干渉調整)」に用いられていると看做すように構成されていることを要旨とする。
【0056】
本実施形態の第1の特徴において、無線基地局eNB#10は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームの中に、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームが存在する場合、かかるABSとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームにおいて、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていてもよい。
【0057】
本実施形態の第1の特徴において、無線基地局eNB#10は、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームが、MBSFNサブフレームとして設定されていない場合、かかるサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0058】
本実施形態の第1の特徴において、無線基地局eNB#1は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームのうち、MBMS用データが送信されているサブフレームを、ABSとして設定されるべきサブフレームとしないように構成されていてもよい。
【0059】
本実施形態の第2の特徴は、無線基地局eNB#1配下のセル#1内に無線基地局eNB#10配下のセル#10が地理的に重畳して配置されている移動通信システムにおいて無線基地局eNB#10として機能することができる無線基地局eNBであって、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームの中に、第2サブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されており、無線基地局eNB#1は、ABSとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいてCRSを送信することができるように構成されており、無線基地局eNB#1は、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみCRSを送信することができるように構成されていることを要旨とする。
【0060】
本実施形態の第2の特徴において、MBSFNサブフレームとして設定されているサブフレームの中に、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームが存在する場合、かかるABSとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームにおいて、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていてもよい。
【0061】
本実施形態の第2の特徴において、無線基地局eNB#1によって「Load Information」で通知されたABSとして設定されるべきサブフレームが、MBSFNサブフレームとして設定されていない場合、かかるサブフレームが、「eICIC」に用いられていると看做すように構成されていてもよい。
【0062】
なお、上述の無線基地局eNB#1/#10の動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0063】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0064】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、無線基地局eNB#1/#10内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして無線基地局eNB#1/#10内に設けられていてもよい。
【0065】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0066】
eNB#1、eNB#10…無線基地局
11、22…設定部
12…送信部
21…受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1無線基地局配下の第1セル内に第2無線基地局配下の第2セルが地理的に重畳して配置されている移動通信システムであって、
前記第1無線基地局は、第1サブフレームとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいて第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、
前記第1無線基地局は、第2サブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみ第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、
前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームの中に、前記第2サブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、該第2サブフレームとして設定されているサブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されていることを特徴とする移動通信システム。
【請求項2】
前記第2無線基地局は、前記2サブフレームとして設定されているサブフレームの中に、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームが存在する場合、該第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームにおいて、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
【請求項3】
前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームが、前記第2サブフレームとして設定されていない場合、該サブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信システム。
【請求項4】
前記第1無線基地局は、前記第2サブフレームとして設定されているサブフレームのうち、MBMS用データが送信されているサブフレームを、前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームとしないように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の移動通信システム。
【請求項5】
第1無線基地局配下の第1セル内に第2無線基地局配下の第2セルが地理的に重畳して配置されている移動通信システムにおいて該第2無線基地局として機能することができる無線基地局であって、
前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームの中に、第2サブフレームとして設定されているサブフレームが存在する場合、該第2サブフレームとして設定されているサブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されており、
前記第1無線基地局は、前記第1サブフレームとして設定されているサブフレームでは、所定のOFDMシンボルにおいて第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されており、
前記第1無線基地局は、前記第2サブフレームとして設定されているサブフレームでは、先頭のOFDMシンボルにおいてのみ第1セル用の参照信号を送信することができるように構成されていることを特徴とする無線基地局。
【請求項6】
前記2サブフレームとして設定されているサブフレームの中に、前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームが存在する場合、該第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームと時間的に重ならないサブフレームにおいて、MBMS用データが送信されていると看做すように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の無線基地局。
【請求項7】
前記第1無線基地局によって負荷情報で通知された前記第1サブフレームとして設定されるべきサブフレームが、前記第2サブフレームとして設定されていない場合、該サブフレームが、セル間干渉調整に用いられていると看做すように構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の無線基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−90122(P2012−90122A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235978(P2010−235978)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】