説明

移動通信方法

【課題】ゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合であっても移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる。
【解決手段】本発明に係る移動通信方法は、交換局MMEが、移動局UEのアクセス可能なCSG-IDを規定するアクセス情報を管理する工程と、交換局MMEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWから、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを取得する工程と、交換局MMEが、無線基地局eNBから受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDに基づいて、アクセス情報及び組み合わせを参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
E-UTRAN方式の移動通信システムでは、「Hybrid Access」方式や「Closed Access」方式で運用されている無線基地局HeNB(Home eNodeB)に接続している移動局UEが、アタッチ(Attach)処理やサービス要求(Service Request)処理やハンドオーバ処理を行う場合に、交換局MMEが、移動局UEが無線基地局HeNB配下のCSG(Closed Subscriber Group)セルにアクセス権を有しているか否かについてチェックする「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0003】
図11を参照して、かかる「Accessibility Check」の一例について簡単に説明する。
【0004】
図11に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、PCI(Physical Cell ID)のみを含む「Measurement Report(ステップS1001A)」、或いは、PCI及びE-CGI(E-UTRA Cell Global ID)を含む「Measurement Report(ステップS1001B)」を送信する。
【0005】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるPCI(ステップS1002A)或いはE-CGI(ステップS1002B)に基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS1003において、かかる無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0006】
ステップS1004において、交換局MMEは、「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を参照して、受信した「HO Required」に含まれる無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」に対応するCSG-ID「#31」を抽出し、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内にCSG-ID「#31」が含まれているか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0007】
なお、交換局MMEは、各無線基地局HeNBとの間でS1コネクションを確立する際に、無線基地局HeNBのeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせ(エントリ)を含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を取得するように構成されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】TS36.300 Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E‐UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E‐UTRAN); Overall description; Stage 2
【非特許文献2】TS36.401 General Packet Radio Service(GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E‐UTRAN) access
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のE-UTRAN方式の移動通信システムでは、交換局MMEと無線基地局HeNBとの間にゲートウェイ装置HeNB-GWを設けることができるように構成されている。
【0010】
かかるゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合、図12に示すように、交換局MMEは、ゲートウェイ装置HeNB-GWに収容されている各無線基地局HeNBのeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを把握することができないため、ステップS2004において、上述の移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができないという問題点があった。
【0011】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、複数の無線基地局を収容するゲートウェイ装置が設けられている場合であっても、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる移動通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の特徴は、移動通信方法であって、交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を管理する工程と、前記交換局が、第2無線基地局を収容するゲートウェイ装置から、該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせを取得する工程と、第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルから前記第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の識別情報に基づいて、前記アクセス情報及び前記組み合わせを参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0013】
本発明の第2の特徴は、移動通信方法であって、交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を管理する工程と、第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報と該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせとを含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、前記アクセス情報を参照して、前記移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0014】
本発明の第3の特徴は、移動通信方法であって、交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を管理する工程と、第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記交換局が、前記ゲートウェイ装置を介して前記第2無線基地局に対して、ハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記第2無線基地局が、前記ハンドオーバ要求信号に応じて、前記ゲートウェイ装置を介して前記交換局に対して、該第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報を通知する工程と、前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び通知された前記第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、前記アクセス情報を参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0015】
本発明の第4の特徴は、移動通信方法であって、交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を、第1無線基地局に対して通知する工程と、前記第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記アクセス情報を参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0016】
本発明の第5の特徴は、移動通信方法であって、第1無線基地局が、移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局に対して、該移動局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記交換局が、前記ゲートウェイ装置を介して前記第2無線基地局に対して、前記移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報及び該移動局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記第2無線基地局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び管理している該第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、該ハンドオーバ要求信号に含まれる前記アクセス情報を参照して、前記移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0017】
本発明の第6の特徴は、移動通信方法であって、ゲートウェイ装置が、該ゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局から、該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせを取得し、交換局から、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を取得する工程と、第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルから前記第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記交換局が、前記ゲートウェイ装置に対して、前記移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、前記ゲートウェイ装置が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の識別情報に基づいて、前記アクセス情報及び前記組み合わせを参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0018】
本発明の第7の特徴は、移動通信方法であって、第1無線基地局が、移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、該第2無線基地局のアクセスモードに基づいて、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定するべきか否かについて決定する工程を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、複数の無線基地局を収容するゲートウェイ装置が設けられている場合であっても、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる移動通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの機能ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る移動通信システムの機能ブロック図である。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第5の実施形態に係る移動通信システムの機能ブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る移動通信システムの機能ブロック図である。
【図11】従来の移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図12】従来の移動通信システムの動作の問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
【0022】
本実施形態に係る移動通信システムは、E-UTRAN方式の移動通信システムであって、図1に示すように、交換局MMEと、ゲートウェイ装置HeNB-GWと、無線基地局eNBと、無線基地局HeNBとを具備している。
【0023】
図1を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0024】
なお、本実施形態に係る移動通信システムでは、ハンドオーバに係る信号(Handover Signaling)は、交換局MMEにて終端されるように構成されている。
【0025】
図1に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、PCIのみを含む「Measurement Report(ステップS101A)」、或いは、PCI及びE-CGIを含む「Measurement Report(ステップS101B)」を送信する。
【0026】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるPCI(ステップS102A)或いはE-CGI(ステップS102B)に基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS103において、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0027】
ここで、本実施形態に係る移動通信システムにおいて、移動局UEの識別情報は、「TMSI:Temporary Mobile Subscriber Identity」や「eNB UE S1AP ID」や「MME UE S1AP ID」であってもよい。
【0028】
ステップS104において、交換局MMEは、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせ(エントリ)を含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を参照して、受信した「HO Required」に含まれる無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」に対応するCSG-ID「#31」を抽出し、受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内にCSG-ID「#31」が含まれているか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0029】
なお、交換局MMEは、無線基地局HeNB2収容するゲートウェイ装置HeNB-GWとの間でS1コネクションを確立する際に、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を取得するように構成されている。
【0030】
図2に示すように、本実施形態に係る移動通信システムにおいて、無線基地局HeNB2は、管理部11と、報告部12とを具備し、ゲートウェイ装置HeNB-GWは、受信部21と、管理部22と、報告部23とを具備し、交換局MMEは、受信部31と、管理部32と、判定部33とを具備している。
【0031】
無線基地局HeNB2の管理部11は、無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」及びCSG-ID「#31」を管理するように構成されている。
【0032】
無線基地局HeNB2の報告部12は、所定タイミングで、例えば、ゲートウェイ装置HeNB-GWと無線基地局HeNB2との間でS1コネクションを確立する際に、ゲートウェイ装置HeNB-GWに対して、無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」及びCSG-ID「#31」を報告するように構成されている。
【0033】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの受信部21は、収容している無線基地局HeNB2及びHeNB3によって報告された無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを受信するように構成されている。
【0034】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの管理部22は、受信部21によって受信された無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを管理するように構成されている。
【0035】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの報告部23は、所定タイミングで、例えば、例えば、ゲートウェイ装置HeNB-GWと交換局MMEとの間でS1コネクションを確立する際に、収容している無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを報告するように構成されている。
【0036】
交換局MMEの受信部31は、ゲートウェイ装置HeNB-GWによって報告された無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを受信するように構成されている。
【0037】
交換局MMEの管理部32は、受信部31によって受信された無線基地局HeNB1乃至HeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を管理するように構成されている。
【0038】
また、交換局MMEの管理部32は、各移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を管理するように構成されている。ここで、「UE CSG Subscription info」は、移動局UEのアクセス可能なCSG-ID(無線基地局グループ識別情報)やアクセス可能な時間等を規定するアクセス情報である。
【0039】
交換局MMEの判定部33は、無線基地局eNBによって送信された「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」及び「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0040】
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、交換局MMEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWから報告された無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを利用することができるので、移動局UEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWに収容されている無線基地局HeNB2配下のセルへハンドオーバする場合であっても、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる。
【0041】
(変更例1)
図3を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例1に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0042】
ここで、図3を参照して、本変更例1に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0043】
図3に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、ステップS201において、PCIとE-CGIとCSG-IDとを含む「Measurement Report」を送信する。
【0044】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるE-CGIに基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS203において、移動局UEの識別情報と無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」及びCSG-ID「#31」の組み合わせとを含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0045】
ステップS204において、交換局MMEは、受信した「HO Required」に含まれる無線基地局HeNB2のCSG-ID「#31」が、受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内に含まれているか否かについてチェックすることによって、受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0046】
ここで、本変更例1に係る移動通信システムでは、移動局UEを信用することができることを前提としており、移動局UEによって送信されたPCIとE-CGIとCSG-IDとは正しい情報であるものとする。
【0047】
本変更例1に係る移動通信システムでは、図2に示す交換局MMEの判定部33は、無線基地局eNBによって送信された「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNBに対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0048】
なお、本変更例1に係る移動通信システムでは、交換局MMEの受信部31は、ゲートウェイ装置HeNB-GWから、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを取得する必要はない。
【0049】
本変更例1に係る移動通信システムによれば、交換局MMEが、移動局UEによって報告された無線基地局HeNB2のCSG-IDを利用することによって、ゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合であっても、「Accessibility Check」を行うことができる。
【0050】
(変更例2)
図4を参照して、本発明の変更例2に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例2に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0051】
ここで、図4を参照して、本変更例2に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0052】
図4に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、PCIのみを含む「Measurement Report(ステップS301A)」、或いは、PCI及びE-CGIを含む「Measurement Report(ステップS301B)」を送信する。
【0053】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるPCI(ステップS302A)或いはE-CGI(ステップS302B)に基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS303において、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0054】
ステップS304において、交換局MMEは、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して無線基地局HeNB2に対して、「HO Request」を送信する。
【0055】
ステップS305において、無線基地局HeNB2は、「HO Request」に応じて、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して交換局MMEに対して、無線基地局HeNB2のCSG-ID「#31」を含む「HO Request ACK」を送信する。
【0056】
ステップS306において、交換局MMEは、受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内に、「HO Request ACK」に含まれるCSG-ID「#31」が含まれているか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0057】
本変更例2に係る移動通信システムでは、図2に示す交換局MMEの判定部33は、無線基地局eNBによって送信された「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2によって送信された「HO Request ACK」に含まれる無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNBに対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0058】
なお、本変更例2に係る移動通信システムでは、交換局MMEの受信部31は、ゲートウェイ装置HeNB-GWから、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを取得する必要はない。
【0059】
本変更例2に係る移動通信システムによれば、交換局MMEが、無線基地局HeNB2によって報告された無線基地局HeNB2のCSG-IDを利用することによって、ゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合であっても、「Accessibility Check」を行うことができる。
【0060】
(変更例3)
図5及び図6を参照して、本発明の変更例3に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例3に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0061】
ここで、図5を参照して、本変更例3に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0062】
図5に示すように、ステップS400において、交換局MMEは、無線基地局eNBに対して、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を報告する。
【0063】
無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、ステップS401において、PCIとE-CGIとCSG-IDとを含む「Measurement Report」を送信する。
【0064】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるCSG-IDが、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内に含まれているか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0065】
かかる「Accessibility Check」が「OK」である場合に、無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に含まれるE-CGIに基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0066】
ここで、本変更例3に係る移動通信システムでは、移動局UEを信用することができることを前提としており、移動局UEによって送信されたPCIとE-CGIとCSG-IDとは正しい情報であるものとする。
【0067】
図5に示すように、本変更例3に係る移動通信システムでは、交換局MMEは、管理部32と、報告部34とを具備しており、無線基地局eNBは、受信部41と、管理部42と、判定部43とを具備している。
【0068】
交換局MMEの管理部32は、各移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を管理するように構成されている。
【0069】
交換局MMEの報告部33は、所定タイミングで、例えば、「Initial Context Setup手順」や「E-RAB Setup手順」や「E-RAB Modify手順」や「UE Context Modification手順」等において、無線基地局eNBに対して、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を報告するように構成されている。
【0070】
無線基地局eNBの受信部41は、交換局MMEによって報告された移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を受信するように構成されている。
【0071】
無線基地局eNBの管理部42は、受信部41によって受信された移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を管理するように構成されている。
【0072】
無線基地局eNBの判定部43は、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0073】
本変更例3に係る移動通信システムによれば、無線基地局eNBが、移動局UEによって報告された無線基地局HeNB2のCSG-ID及び交換局MMEによって報告された移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を利用することによって、ゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合であっても、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる。
【0074】
(変更例4)
図7及び図8を参照して、本発明の変更例4に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例4に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0075】
ここで、図7を参照して、本変更例4に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0076】
図7に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、PCIのみを含む「Measurement Report(ステップS501)」、或いは、PCI及びE-CGIを含む「Measurement Report」を送信する。
【0077】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるPCI(ステップS502)或いはE-CGIに基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS503において、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0078】
ステップS504において、交換局MMEは、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して無線基地局HeNB2に対して、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」及び移動局UEの識別情報を含む「HO Request」を送信する。
【0079】
ステップS505において、無線基地局HeNB2は、受信した「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内に、管理している無線基地局HeNB2のCSG-ID「#31」が含まれているか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0080】
図8に示すように、本変更例3に係る移動通信システムでは、無線基地局HeNB2は、管理部11と、判定部13とを具備している。
【0081】
無線基地局HeNB2の判定部13は、交換局MMEからゲートウェイ装置HeNB-GWを介して受信した「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報及び管理部11によって管理されている無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、かかる「HO Request」に含まれる移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0082】
本変更例4に係る移動通信システムによれば、無線基地局HeNB2が、交換局MMEによって報告された移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を利用することによって、ゲートウェイ装置HeNB-GWが設けられている場合であっても、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる。
【0083】
(変更例5)
図9及び図10を参照して、本発明の変更例5に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例5に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0084】
ここで、図9を参照して、本変更例5に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際に、かかる移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う動作について説明する。
【0085】
図9に示すように、無線基地局eNB配下のセルに在圏している移動局UEは、無線基地局eNBに対して、PCIのみを含む「Measurement Report(ステップS601)」、或いは、PCI及びE-CGIを含む「Measurement Report」を送信する。
【0086】
無線基地局eNBは、受信した「Measurement Report」に基づいて、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定すると、かかる「Measurement Report」含まれるPCI(ステップS602)或いはE-CGIに基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を決定し、ステップS603において、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」を含む「HO Required」を、交換局MMEに対して送信する。
【0087】
ステップS604において、交換局MMEは、ゲートウェイ装置HeNB-GWに対して、無線基地局HeNB2のeNB-IDを含む「HO Request」を送信する。
【0088】
ステップS605において、ゲートウェイ装置HeNB-GWは、「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を参照して、「HO Request」に含まれる無線基地局HeNB2のeNB-ID「yyy.001」に対応する無線基地局HeNB2のCSG-ID「#31」を抽出し、「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報によって特定される移動局UE用の「UE CSG Subscription info」内に、無線基地局HeNB2のCSG-ID「#31」が含まれるか否かについてチェックすることによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う。
【0089】
なお、ゲートウェイ装置HeNB-GWは、交換局MMEから、「HO Request」を介して、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を取得してもよいし、交換局MMEとの間のS1コネクションを設定する際に、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を取得してもよい。
【0090】
図10に示すように、本変更例5に係る移動通信システムでは、無線基地局HeNB2は、管理部11と、報告部12とを具備しており、ゲートウェイ装置HeNB-GWは、受信部21と、管理部22と、判定部24とを具備している。
【0091】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの受信部21は、所定タイミングで、交換局MMEから移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を取得するように構成されている。
【0092】
また、ゲートウェイ装置HeNB-GWの受信部21は、収容している無線基地局HeNB2及びHeNB3との間でS1コネクションを設定する際に、無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを取得するように構成されている。
【0093】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの管理部22は、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」や、収容している無線基地局HeNB2及びHeNB3のeNB-ID及びCSG-IDを含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を管理するように構成されている。
【0094】
ゲートウェイ装置HeNB-GWの判定部23は、交換局MMEからの「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDに基づいて、「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」及び移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うように構成されている。
【0095】
本変更例5に係る移動通信システムによれば、ゲートウェイ装置HeNB-GWが、交換局MMEによって報告された移動局UE用の「UE CSG Subscription info」及び収容している無線基地局HeNBからの情報によって生成した「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を利用することによって、移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うことができる。
【0096】
(変更例6)
なお、上述の「UE CSG Subscription info」は、CSG-IDごとにアクセス可能な移動局UEの識別情報を示すリストの形態であってもよい。
【0097】
また、上述の説明では、移動局UEが無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際の「Accessibility Check」を行うケースを例に挙げて説明したが、本発明は、かかるケースに限定されるわけではなく、移動局UEが無線基地局HeNB2配下のセルから無線基地局eNB配下のCSGセルにハンドオーバする際の「Accessibility Check」を行うケースや、移動局UEが無線基地局HeNB1配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルにハンドオーバする際の「Accessibility Check」を行うケースにも適用可能である。
【0098】
(変更例7)
上述の第1の実施形態及び変更例1乃至6に係る移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元の無線基地局eNBは、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードを管理するように構成されていてもよい。
【0099】
ハンドオーバ元の無線基地局eNBは、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードについて、「Closed」モード、「Hybrid」モード或いは「Open」モードのいずれかとして管理することができる。
【0100】
ここで、「Closed」モードは、対象のセルのCSGに属する移動局UEのみに対して使用を許可するモードである。
【0101】
「Hybrid」モードは、対象のセルのCSGに属する移動局UEに対しては高品質の通信を許可し、それ以外の移動局UEに対してはベストエフォート品質の通信を許可するモードである。
【0102】
「Open」モードは、マクロセルと同様に、全ての移動局UEに対して使用を許可するモードである。
【0103】
ここで、ハンドオーバ元の無線基地局eNBは、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードが「Closed」モード或いは「Hybrid」モードであるときは、ハンドオーバ対象の移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うべきであると判定し、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードが「Open」モードであるときは、ハンドオーバ対象の移動局UEに対する「Accessibility Check」を行う必要はないと判定するように構成されていてもよい。
【0104】
なお、ハンドオーバ元の無線基地局eNBは、かかる「Accessibility Check」の要否について示すビットを、上述の「HO Required」に含めて、交換局MMEに送信するように構成されていてもよい。
【0105】
ここで、ハンドオーバ元の無線基地局eNBは、移動局UEから送信された「Measurement Report」等に含まれるPCIに基づいて、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードを判定するように構成されていてもよい。
【0106】
かかる場合、「Closed」モードのPCIの範囲、「Hybrid」モードのPCIの範囲及び「Open」モードのPCIの範囲が、別々に規定されていてもよい。
【0107】
ここで、交換局MMEやゲートウェイ装置HeNB-GWや無線基地局HeNB等の「Accessibility Check」を行うように構成されているノードが、上述の「Accessibility Check」の要否について示すビットに基づいて、上述のハンドオーバ対象の移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うべきであるか否かについての判定を行うように構成されていてもよい。
【0108】
或いは、交換局MMEやゲートウェイ装置HeNB-GWや無線基地局HeNB等の「Accessibility Check」を行うように構成されているノードが、上述の「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」等において、ハンドオーバ先の無線基地局HeNB配下のセルのアクセスモードを管理し、上述のハンドオーバ対象の移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うべきであるか否かについての判定を行うように構成されていてもよい。
【0109】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0110】
本実施形態の第1の特徴は、移動通信方法であって、交換局MMEが、移動局UEのアクセス可能なCSG-ID(無線基地局グループ識別情報)を規定する移動局UE用の「UE CSG Subscription info(アクセス情報)」を管理する工程と、交換局MMEが、無線基地局HeNB2(第2無線基地局)を収容するゲートウェイ装置HeNB-GWから、無線基地局HeNB2のeNB-ID(識別情報)及びCSG-IDの組み合わせ(エントリ)を含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を取得する工程と、無線基地局eNB(第1無線基地局)が、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局MMEに対して、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDを含む「HO Required(ハンドオーバ要求信号)」を送信する工程と、交換局MMEが、「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」及び「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0111】
本実施形態の第2の特徴(変更例1)は、移動通信方法であって、交換局MMEが、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を管理する工程と、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局MMEに対して、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のCSG-IDを含む「HO Required」を送信する工程と、交換局MMEが、受信した「HO Required」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNBに対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0112】
本実施形態の第3の特徴(変更例2)は、移動通信方法であって、交換局MMEが、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を管理する工程と、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局MMEに対して、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDを含む「HO Required」を送信する工程と、交換局MMEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して無線基地局HeNB2に対して、「HO Request(ハンドオーバ要求信号)」を送信する工程と、無線基地局HeNB2が、受信した「HO Request」に応じて、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して交換局MMEに対して、無線基地局HeNB2のCSG-IDを通知する工程と、交換局MMEが、受信した「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報及び通知された無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0113】
本実施形態の第4の特徴(変更例3)は、移動通信方法であって、交換局MMEが、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を、無線基地局eNBに対して通知する工程と、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0114】
本実施形態の第5の特徴(変更例4)は、移動通信方法であって、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局MMEに対して、移動局UEの識別情報を含む「HO Request」を送信する工程と、交換局MMEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWを介して無線基地局HeNB2に対して、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」及び移動局UEの識別情報を含むハンドオーバ要求信号「HO Request」を送信する工程と、無線基地局HeNB2が、ハンドオーバ要求信号「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報及び管理している無線基地局HeNB2のCSG-IDに基づいて、受信した「HO Request」に含まれる移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0115】
本実施形態の第6の特徴(変更例5)は、移動通信方法であって、ゲートウェイ装置HeNB-GWが、無線基地局HeNB2から、無線基地局HeNB2のeNB-ID及びCSG-IDの組み合わせを含む「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」を取得し、交換局MMEから、移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を取得する工程と、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルから無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局MMEに対して、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDを含む「HO Required」を送信する工程と、交換局MMEが、ゲートウェイ装置HeNB-GWに対して、移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDを含む「HO Request」を送信する工程と、ゲートウェイ装置HeNB-GWが、受信した「HO Request」に含まれる移動局UEの識別情報及び無線基地局HeNB2のeNB-IDに基づいて、「eNB-ID←→CSG-IDテーブル」及び移動局UE用の「UE CSG Subscription info」を参照して、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを要旨とする。
【0116】
本実施形態の第7の特徴は、移動通信方法であって、無線基地局eNBが、移動局UEの無線基地局eNB配下のセルからゲートウェイ装置HeNB-GWに収容されている無線基地局HeNB2配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、無線基地局HeNB2のアクセスモード(「Closed」モード、「Hybrid」モード或いは「Open」モード)に基づいて、移動局UEが無線基地局HeNB2に対してアクセス可能であるか否かについて判定するべきか否か(移動局UEに対する「Accessibility Check」を行うか否か)について決定する工程を有することを要旨とする。
【0117】
なお、上述の無線基地局eNB/HeNBや移動局UEやゲートウェイ装置HeNB-GWや交換局MMEの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0118】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0119】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、無線基地局eNB/HeNBや移動局UEやゲートウェイ装置HeNB-GWや交換局MME内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして無線基地局eNB/HeNBや移動局UEやゲートウェイ装置HeNB-GWや交換局MME内に設けられていてもよい。
【0120】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0121】
eNB、HeNB…無線基地局
HeNB-GW…ゲートウェイ装置
MME…交換局
11、22、32、42…管理部
12、23、34…報告部
13、24、33、43…判定部
21、31、41…受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を管理する工程と、
前記交換局が、第2無線基地局を収容するゲートウェイ装置から、該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせを取得する工程と、
第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルから前記第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の識別情報に基づいて、前記アクセス情報及び前記組み合わせを参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を管理する工程と、
第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報と該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせとを含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、前記アクセス情報を参照して、前記移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項3】
交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を示すアクセス情報を管理する工程と、
第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記交換局が、前記ゲートウェイ装置を介して前記第2無線基地局に対して、ハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記第2無線基地局が、前記ハンドオーバ要求信号に応じて、前記ゲートウェイ装置を介して前記交換局に対して、該第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報を通知する工程と、
前記交換局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び通知された前記第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、前記アクセス情報を参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項4】
交換局が、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を、第1無線基地局に対して通知する工程と、
前記第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記アクセス情報を参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項5】
第1無線基地局が、移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、交換局に対して、該移動局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記交換局が、前記ゲートウェイ装置を介して前記第2無線基地局に対して、前記移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報及び該移動局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記第2無線基地局が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び管理している該第2無線基地局の無線基地局グループ識別情報に基づいて、該ハンドオーバ要求信号に含まれる前記アクセス情報を参照して、前記移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項6】
ゲートウェイ装置が、該ゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局から、該第2無線基地局の識別情報及び無線基地局グループ識別情報の組み合わせを取得し、交換局から、移動局のアクセス可能な無線基地局グループ識別情報を規定するアクセス情報を取得する工程と、
第1無線基地局が、前記移動局の該第1無線基地局配下のセルから前記第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、前記交換局に対して、該移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記交換局が、前記ゲートウェイ装置に対して、前記移動局の識別情報及び該第2無線基地局の識別情報を含むハンドオーバ要求信号を送信する工程と、
前記ゲートウェイ装置が、前記ハンドオーバ要求信号に含まれる前記移動局の識別情報及び前記第2無線基地局の識別情報に基づいて、前記アクセス情報及び前記組み合わせを参照して、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項7】
第1無線基地局が、移動局の該第1無線基地局配下のセルからゲートウェイ装置に収容されている第2無線基地局配下のセルへのハンドオーバを行うことを決定した場合に、該第2無線基地局のアクセスモードに基づいて、該移動局が該第2無線基地局に対してアクセス可能であるか否かについて判定するべきか否かについて決定する工程を有することを特徴とする移動通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−41236(P2011−41236A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189598(P2009−189598)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】