説明

積層体

【課題】優れたラミネート強度を有し、かつ揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用しても蒸着薄膜層とシーラント層間のラミネート強度が低下せず、さらには高度なガスバリア性を有していることを特徴とする積層体を提供する。
【解決手段】プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられている積層基材の蒸着薄膜層上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で積層して設けられていて、接着層は、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなることを特徴とする積層体を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層を有する積層基材上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で設けられてなる積層体であって、特に、優れたラミネート強度を有し、かつ揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用しても蒸着薄膜層とシーラント層間のラミネート強度が低下せず、さらには高度なガスバリア性を有していることを特徴とする積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品や医薬品などを包装するための包装材料として、例えば、層構成が、紙層/ポリエチレン層/アルミ箔層/ポリエステル層/シーラント層となっている積層体が広く使用されている。このような積層体のポリエステル層とシーラント層との貼り合わせは、通常はポリエステルフィルム上に二液硬化型ポリウレタン系のアンカーコート剤を塗布してから、シーラント層を押出ラミネートすることにより行っていた。そして、このような積層体は適度のラミネート強度やガスバリア性を有しており、食品や医薬品などを包装するための包装材料として広く使用されている。
【0003】
しかしながら、上述のような構成の積層体を包装材料として用い、例えば酸性物質、アルカリ性物質、香料、界面活性剤、有機溶剤などの揮発性物質を包装した場合、揮発性物質の強い浸透力によってアンカーコート剤が悪影響を受け、ポリエステル層とシーラント層間のラミネート強度が経時で低下し、その結果デラミネーション(剥離)を引き起こすことがあった。
【0004】
このようなデラミネーションは、前述したような構成の積層体の製造工程におけるラミネート加工に際して使用されるアンカーコート剤、例えばポリエステルポリオールなどの主剤とイソシアネート化合物からなる硬化剤を配合した二液硬化型ポリウレタン系のアンカーコート剤からなる接着層に上記のような強浸透性内容物が悪影響を及ぼし、接着層の主剤樹脂成分を膨潤させたり分子量を低下させ、接着層の凝集力が低下したような時に起きるものと考えられる。
【0005】
このような状況の下、プラスチック基材上に接着層を介してシーラント層が少なくとも設けられてなる積層体において、揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用してもプラスチック基材とシーラント層間のラミネート強度が低下しない、包装材用途に好適に使用できる積層体の開発が強く望まれている。
【0006】
そして、前述のような構成の積層体の製造工程中におけるラミネート加工に際して使用される接着剤の検討が種々行われている。例えば、プラスチック基材と、該プラスチック基材の少なくとも一方の面に形成された、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、該蒸着薄膜層上に設けられた接着層と、該接着層上に設けられたシーラント層とを有する積層体において、その接着層を構成する接着剤としてイソシアネート化合物および金属アルコキシドを含む組成物からなり、該組成物中におけるイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの質量比が、99:1〜60:40であるものを使用することにより、特に、優れたラミネート強度が付与され、かつ揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用してもプラスチック基材上の蒸着薄膜層とシーラント層間のラミネート強度を低下しないようにした提案がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
しかし、上述のような接着剤は、プラスチック基材上の蒸着薄膜層に対するレベリング性(濡れ性)が悪く、極薄塗工で接着層を構成すると、十分なラミネート強度が得られる
部分とそうでない部分が交互に存在するようになり、ラミネート強度に不均一が生じることがあった。また、極薄塗工で接着層を形成するメリットとしては、接着層が非常に薄くなるので乾燥時間がより少なくて済むこと、反応時間がより短くて済むこと、低いコストで作製できることなどを挙げることができるが、前述のような組成の接着剤を用いた場合には、極薄塗工により上述したようなメリットが享受できるような接着層が形成できなかった。
【0008】
一般に、固体表面に対する液体のレベリング性(濡れ性)を向上させ、極薄塗工を可能にするためには、その液体中に表面張力を低下させ、薄く広がり易くさせる化合物を添加する手法が取られている。この表面張力とは、分子同士が引き合う結果生じる力のことで、この力が小さい化合物を添加された液体は、物体の表面で薄く広がる傾向がある。その添加する化合物としては、水に溶解した時に親水基の部分が陰イオンに電離する陰イオン界面活性剤、水に溶解した時に親水基の部分が陽イオンに電離する陽イオン界面活性剤、水に溶解した時にアルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す両面活性剤、水に溶解した時にイオン化しない親水基を持っている非イオン界面活性剤などがある。
【0009】
しかし、特許文献1の接着剤を構成する、イソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合物では希釈溶剤として酢酸エチルを用いていて水に溶解しないため、上述の各種界面活性剤を使用することができず、その結果極薄塗工ができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−94051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層を有する積層基材上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で設けられている積層体であって、特に、優れた初期ラミネート強度を有し、かつ揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用しても積層基材の蒸着薄膜層とシーラント層間のラミネート強度が低下せず、しかもこれらの優れた特性が極薄の接着層でも発揮できるようにした積層体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題点を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられている積層基材の蒸着薄膜層上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で積層して設けられていて、接着層は、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなることを特徴とする積層体である。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層体において、前記2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物が、2官能のイソシアネートモノマー、またはそのアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプの3官能化させたモノマーの誘導体のいずれかであることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の積層体において、前記金属ア
ルコキシドの金属が、ケイ素、アルミニウム、チタン、またはジルコニウムのいずれかであることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体において、前記金属アルコキシドが、シランカップリング剤であることを特徴とする。
【0016】
さらにまた、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体において、前記接着層の厚みが1μm以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の積層体は、プラスチック基材と無機酸化物からなる蒸着薄膜層と接着層とシーラント層の少なくとも四層構成となっていて、その接着層が、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物、詳しくは2官能のイソシアネートモノマー、またはそのアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプの2官能化されたモノマーの誘導体のいずれかと、金属アルコキシド、詳しくはその金属が、ケイ素、アルミニウム、チタン、またはジルコニウムであるアルコキシド、その中でも特にシランカップリング剤との混合からなり、その割合が、99:1〜60:40(質量比)であり、これらに対して0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物を添加したものからなることから、強浸透性内容物の影響を受けず、かつ接着層が非常に薄くても緻密な層を形成するため、プラスチック基材上の蒸着薄膜層に対して優れたラミネート強度を示す。よって、例えば酸性物質、アルカリ性物質、香料、界面活性剤、有機溶剤などの揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物を保存する包装材料として使用してもプラスチック基材上の蒸着薄膜層とシーラント層間のラミネート強度が低下することがなく、デラミネーションを起こすことがない。しかも、プラスチック基材上の蒸着薄膜層に対する接着層のレベリング性(濡れ性)が優れるため、極薄塗工で得られた1μm以下の薄い層であっても上記した優れた特性を確実に発現させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
本発明の積層体は、プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられている積層基材の蒸着薄膜層上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で積層して設けられていて、接着層は、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなることを特徴とするものである。
【0020】
本発明の積層体を構成する無機酸化物からなる蒸着薄膜層を設けるためのプラスチック基材としては、ポリエステルフィルムのノーマルタイプ、共重合タイプ、易接着タイプのものや、ナイロンフィルムのノーマルタイプ、易接着タイプのもの、あるいはポリプロピレンフィルムの未静防タイプ、静防タイプのものなど、様々なタイプのものが使用可能である。
【0021】
また、脂肪族ポリエステルフィルムや脂肪族芳香族ポリエステルフィルムなども使用可能である。さらに、プラスチック基材の構成材料としては、乳酸を主成分とするポリマー、例えば、乳酸のみからなるホモポリマーや、乳酸を主成分とし乳酸以外のモノマー、例えばリンゴ酸、グリコール酸などのオキシ酸、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシヴァリレート、カプロラクトン、およびコハク酸、アジピン酸などのジカルボン酸類とエチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのジオール類などを共重合したコポリマー、あるいはこれらの混合物などが使用可能である。それに加えて、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸などのジカルボン酸類と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのジオール類との共重合体、例えばテレフタル酸を有するポリエチレンテレフタレート−サクシネート、ポリブチレンアジペート−テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート−テレフタレートなども使用可能である。
そして、このようなプラスチック基材には、その一方の面にコロナ処理やプラズマ処理などの表面処理が施されていて、その上に後述する蒸着薄膜層が安定的に形成できるようになっていればより好ましい。また、その厚みも特に限定されるものではない。
【0022】
前記プラスチック基材上の無機酸化物からなる蒸着薄膜層は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化錫あるいはそれらの混合物などを構成材料とする蒸着薄膜からなり、酸素や水蒸気などに対するガスバリア性を有するものであればよい。その中でも特に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、および酸化マグネシウムが酸素透過率および水蒸気透過率の点で優れるので好ましい。ただしこの蒸着薄膜層の構成材料は、上述した化合物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば何れのものでも使用可能である。
【0023】
このプラスチック基材上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層を設ける際には、蒸着薄膜層との密着性を良くするために前処理としてコロナ処理、低圧プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、フレーム処理、イオンボンバード処理などの表面処理、さらには薬品処理、溶剤処理などの表面処理を施しておいてもかまわない。また、必要に応じて無機化合物を有する蒸着用プライマーの薄膜をプラスチック基材上に設けておいてもよい。さらに、金属箔並の高度なガスバリア性を付与するために蒸着薄膜層上に無機化合物を有するガスバリア性被膜層を設けておいてもかまわない。
【0024】
前記プラスチック基材上の無機酸化物からなる蒸着薄膜層に積層されている接着層は、厚みが1μm以下程度の薄い層が好ましく、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなるものである。
【0025】
蒸着薄膜層上に設けられる接着層がイソシアネート化合物のみからなる場合は、プラスチック基材上の蒸着薄膜層と接着層間のラミネート強度が弱く、十分な初期強度が得られない。一方、接着層が金属アルコキシドのみからなる場合には、接着層とシーラント層間のラミネート強度が弱く十分な初期強度が得られない。
【0026】
このような状況に対して、本発明の積層体においては、蒸着薄膜層と接着層間、および接着層とシーラント層間の双方に十分な初期のラミネート強度が得られ、しかも接着層の揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物に対する影響をより確実に回避できるようにすべく、無機酸化物からなる蒸着薄膜層とシーラント層とに挟まれる接着層を、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなるものとした。
【0027】
ポリジメチルシロキサン化合物は、他の液体に比べて表面張力が非常に小さいため、物体の表面で薄く広がる傾向がある。また、接着層の希釈溶剤として用いている酢酸メチルにも溶解することから、接着層の一部を構成する2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合物に対して、ポリジメチルシロキサン化合物を上記のように少量添加することにより、形成される接着層の蒸着薄膜層に対するレベリング性(濡れ性)が格段に向上し、極薄塗工により均一な層厚を確保することが可能となる。
【0028】
しかも、蒸着薄膜層と接着層間、および接着層とシーラント層間の双方に十分な初期ラミネート強度が得られ、接着層の揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物に対する影響をより確実に回避できるようになる。
【0029】
このような接着層構成用材料の一部を構成するイソシアネート基を有するイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその水素添加体などの各種ジイソシアネート系モノマーなどが挙げられる。また、これらのジイソシアネートモノマーを、トリメチロールプロパンやグリセロールなどの3官能の活性水素含有化合物と反応させたアダクトタイプや、水と反応させたビューレットタイプや、イソシアネート基の自己重合を利用したトリマー(イソシアヌレート)タイプなど3官能性の誘導体やそれ以上の多官能性の誘導体を使用してもかまわない。
【0030】
また、接着層構成用材料の一部を構成する金属アルコキシドの金属としては、ケイ素、アルミニウム、チタン、またはジルコニウムを使用することが可能である。具体的には、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリメトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドなどが挙げられる。以上のように金属アルコキシドには種々あるが、取り扱い性、コストなどを考えればケイ素のアルコキシドが好ましいが、テトラアルコキシドに限定されることはなく、イソシアネート基、エポキシ基、またはアミノ基などを含有するシランカップリング剤を適宜選定して使用することがより好ましい。
【0031】
また、ポリジメチルシロキサン化合物としては、ポリジメチルシロキサンを基本骨格とする化合物で、代表的なジメチルシロキサンポリマーや、そのメチル基の一部がフェニル基によって置換されたメチルフェニルシロキサンポリマーや、そのメチル基の一部が水素原子で置換されたメチルハイドロジェンシロキサンポリマーなどが挙げられる。また、ジメチルシロキサンポリマーのメチル基の一部がアルキル基に置換されたアルキル変性シロキサンポリマー、高級脂肪酸に置換された高級脂肪酸変性シロキサンポリマー、フッ素基を有する官能基に置換されたフッ素変性シロキサンポリマー、アミノ基を有する官能基に置換されたアミノ変性シロキサンポリマー、エポキシ基を有する官能基に置換されたエポキシ変性シロキサンポリマー、カルボキシル基を有する官能基に置換されたカルボキシル変性シロキサンポリマー、水酸基を有する官能基に置換された水酸基含有シロキサンポリマー、メタクリル基を有する官能基に置換されたメタクリル変性シロキサンポリマーなども挙げることができる。上記イソシアネート基を有するイソシアネート化合物の希釈溶剤としては主に酢酸エチルが使用されることから、酢酸エチルに溶解するポリジメチルシロキサン化合物が好適に使用できる。
【0032】
上記したような組成の接着層構成用材料においては、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物が、2官能のイソシアネートモノマー、またはそのアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプの3官能化させたモノマーの誘導体のいずれかであることが好ましい。
【0033】
また、金属アルコキシドの金属としては、ケイ素、アルミニウム、チタン、またはジルコニウムのいずれかであることが好ましい。
【0034】
さらにまた、金属アルコキシドは、シランカップリング剤であることが好ましい。
【0035】
ポリジメチルシロキサン化合物の添加量は、上述したように、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合物に対して、0.01〜0.5質量%とするが、0.01〜0.2質量%程度であればより好ましい。0.5重量%を超える添加は、プラスチック基材上の蒸着薄膜層に対する接着層のレベリング性(濡れ性)を向上させるのには過剰な添加量であり、また反応後に接着層の凝集力低下を来すことになる。一方、0.01未満であると所期のレベリング性(濡れ性)を発現させることができなくなってしまう。
【0036】
このような組成の接着層構成用材料からなる接着層は、積層基材上の蒸着薄膜層上に、例えば、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合物に対して、ポリジメチルシロキサン化合物0.01〜0.5質量%からなる酢酸エチルを希釈溶剤として用いたその固形分割合を0.01〜3質量%、好ましくは0.05〜2質量%の割合で含む塗工液の薄膜を塗工して設ければよい。また、この接着層の厚みは薄い方が好ましく、具体的にはその乾燥時の厚みが1μm以下程度の薄層となるように設ければよい。
接着層を非常に薄くすることで、接着層形成時の反応時間や乾燥時間を短くすることができ、低いコストで作製できるようになる。しかも、本発明の積層体は、その一部を構成する接着層の厚みが1μmより薄くても、そのレベリング性(濡れ性)が優れるため、優れたラミネート強度を確保することができ、さらにはその優れたラミネート強度が強浸透性物質が作用しても低下することがない。
【0037】
一方、このような構成の接着層上に積層して設けられているシーラント層としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂からなる層を具体的な例として挙げることができる。このようなシーラント層の形成用材料としては、さらに、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体などのエチレン系樹脂や、ホモ・ブロック・ランダムの各ポリプロピレン樹脂や、プロピレン−αオレフィン共重合体などのプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチルやエチレン−アクリル酸エチルやエチレン−メタクリル酸メチルやエチレン−メタクリル酸エチルなどのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、亜鉛イオンで架橋した、エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−無水マレイン酸グラフト共重合体やエチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物などを挙げることができる。
【0038】
また、脂肪族ポリエステルや脂肪族芳香族ポリエステルも使用可能である。より具体的な例としては、コハク酸、アジピン酸などのジカルボン酸類と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのジオール類との共重合体(例えば、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート−アジペート)、微生物産生のポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート−ヴァリレート、ポリヒドロキシブチレート−ヘクサノエート、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸などのオキシ酸の重合体またはこれらの共重合体、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン−ブチレンサクシネート、アミド結合を有するポリエステル、カーボネート結合を有するポリエステルなどの脂肪族ポリエステル、あるいはテレフタル酸を有するポリエチレンテレフタレート−サクシネート、ポリブチレンアジペート−テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート−テレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステルから選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物などが挙げられる。また、上記した組成の接着層構成用材料の中には、必要に応じて各種添加剤(酸化防止剤、粘着付与剤、充填剤、各種フィラーなど)を添加してもかまわない。
【0039】
本発明の積層体において、プラスチック基材およびシーラント層の構成用材料としてともに脂肪族ポリエステルまたは脂肪族芳香族ポリエステルを使用すると、高度なガスバリア性と強浸透性内容物耐性だけでなく、生分解性機能も併せ持つこととなる。このとき積層基材の蒸着薄膜層とシーラント層間に存在する接着層は生分解性を有していないが、接着層の厚みが1μm以下の非常に薄い層であれば積層体の生分解性を阻害することはない。
【0040】
以上、本発明に係る積層体について説明したが、本発明の積層体は上記のような構成のものに限定されるものではなく、包装材料としての用途を考慮し、包装材料として要求される剛性や耐久性などを向上する目的で、他の層を介在させた構成であってもよい。
【0041】
そして、このような構成の積層体は、例えば、積層基材の蒸着薄膜層上に、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料の薄膜を、厚みが1μm以下程度の極薄となるように押出ラミネート機の塗工部において塗工して設けてからオーブンにて乾燥させた後、例えばポリエチレンなどをTダイから押し出してシーラント層を積層することにより得ることができる。
【0042】
以上のような製造方法によれば、積層基材の蒸着薄膜層と接着層間、および接着層とシーラント層間の初期のラミネート強度が良好で、かつ揮発性物質が含まれている各種強浸透性内容物が作用しても蒸着薄膜層と接着層間、および接着層とシーラント層間のラミネート強度が低下しない積層体を得ることができる。しかも、蒸着薄膜層に対する接着層のレベリング性(濡れ性)が優れているため、その接着層が1μm以下程度の極薄なものであっても、優れたラミネート強度を確保することができるとともに、その優れたラミネート強度が各種強浸透性内容物が作用しても低下することがない。さらに、高度なガスバリア性を有しており、しかも材料を選定することにより生分解性を具備させることも可能となる。以下、本発明の実施例を述べる。
【実施例1】
【0043】
まず、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層を形成させることにより積層基材を得た。次に、イソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネートモノマーを、金属アルコキシドとしてテトラエトキシシランを、95:5(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.01質量%のジメチルシロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製し、前の工程で得られた積層基材の蒸着薄膜層の上にその薄膜を塗工し、さらにオーブンにて乾燥後、厚みが40μmの低密度ポリエチレンをダイ下温度320℃、加工速度80m/minで押出ラミネート法により押し出し、積層基材上の蒸着薄膜層上にシーラント層を積層させ、その後50℃で3日間のエージングを施し、実施例1に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは45nmであった。
【実施例2】
【0044】
まず、厚みが15μmのナイロンフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層を形成させることにより積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてアルミニウムトリイソプロポキシドを、90:10(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.01質量%のメチルフェ
ニルシロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調整した。そして、これらの積層基材と塗工液を使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、実施例2に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは45nmであった。
【実施例3】
【0045】
まず、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化ケイ素からなる蒸着薄膜層を形成させることにより積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてチタニウムテトラエトキシドを、85:15(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.3質量%のメチルハイドロジェンシロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、シーラント層の構成用材料としてエチレン−メタクリル酸共重合体を使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、実施例3に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは60nmであり、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は280℃であった。
【実施例4】
【0046】
まず、厚みが15μmのナイロンフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化ケイ素からなる蒸着薄膜層を形成させてなる積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてキシリレンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてジルコニウムテトライソプロポシキドを、80:20(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.3質量%のジメチルシロキサンポリマーのメチル基の一部がアミノ基を有する官能基に置換されたアミノ変性シロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、シーラント層の構成用材料として亜鉛アイオノマーを使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、実施例4に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは60nmであり、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は300℃であった。
【実施例5】
【0047】
まず、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その処理面に下記組成のプライマーからなるプライマー層を塗布、乾燥した後、酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層を形成させ、さらにその上に下記組成のガスバリア性コーティング剤を塗布、乾燥させてガスバリア性被膜層を形成させて積層フィルムを得た。次に、接着層形成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネートのビューレットタイプを、金属アルコキシドとしてイソシアネート系シランカップリング剤を、70:30(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.5質量%のジメチルシロキサンポリマーのメチル基の一部がエポキシ基を有する官能基に置換されたエポキシ変性シロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、これらの積層フィルムと塗工液と、シーラント層の構成用材料としてのランダムポリプロピレンを使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、実施例5に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは85nmであり、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は275℃であった。
【0048】
[プライマーの組成]
下記A液のアクリルポリオールの水酸基に対して下記B液のイソシアネート基が当量となるよう混合し、この混合溶液の固形分割合が2.0質量%となるように希釈したもの。
A液:希釈溶媒(酢酸エチル)中、γ−イソシアネートプロピルトリメチルシラン
1.0質量%と、アクリルポリオール10質量%との混合溶液
B液:イソシアネート化合物であるXDIとIPDIの7:3(質量比)混合物
【0049】
[ガスバリア性コーティング剤の組成]
下記C液と下記D液を60:40(質量比)で混合したもの。
C液:テトラエトキシシラン10.4gに0.1N塩酸89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3.0質量%(SiO換算)の加水分解溶液
D液:ポリビニルアルコール3.0重量%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール=90:10、質量比)
【実施例6】
【0050】
プラスチック基材として実施例5と同様の厚みが15μmのポリ乳酸フィルムを用いた。そして、このプラスチック基材の一方の面に酸化ケイ素からなる蒸着薄膜層を設けて積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートタイプを、金属アルコキシドとしてアミノ系シランカップリング剤を、60:40(質量比)となるよう混合し、これらに対して固形分比が0.5質量%のジメチルシロキサンポリマーのメチル基の一部がカルボキシル基を有する官能基に置換されたカルボキシル変性シロキサンポリマーを加えた、固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、これらの積層基材と接着層形成用の塗工液と、シーラント層の構成材料としてポリブチレンサクシネートを使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、実施例6に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは85nmであり、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は280℃であった。
【0051】
[比較例1]
接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてテトラエトキシシランを、30:70(質量比)となるよう混合した固形分割合を0.5質量%とした塗工液を使用した以外は実施例1と同様の方法で、比較例1に係る積層体を得た。
【0052】
[比較例2]
まず、厚みが15μmのナイロンフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層を形成させて積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてアルミニウムトリイソプロポキシドを、20:80(質量比)となるよう混合した固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、これらの積層基材と塗工液使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、比較例2に係る積層体を得た。
【0053】
[比較例3]
まず、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸化ケイ素からなる蒸着薄膜層を形成させて積層基材を得た。次に、接着層構成用の塗工液として、キシリレンジイソシアネートのアダクトタイプの固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、これらの積層基材と塗工液と、シーラント層の構成材料としてのエチレン−メタクリル酸共重合体を使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、比較例3に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは60nm、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は280℃であった。
【0054】
[比較例4]
まず、厚みが15μmのナイロンフィルムの一方の面にコロナ処理を施し、その面に酸
化ケイ素からなる蒸着薄膜層を形成させて積層基材を得た、次に、接着層形成用の塗工液として、イソシアネート化合物としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプを、金属アルコキシドとしてイソシアネート系シランカップリング剤を、70:30(質量比)となるよう混合した固形分割合を0.5質量%とした塗工液を調製した。そして、これらの積層基材と塗工液と、シーラント層の構成材料としてのランダムポリプロピレンを使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で、比較例4に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは85nmであり、シーラント層を押出ラミネート法により接着層上に押し出して形成したときのダイ下温度は275℃であった。
【0055】
以上のような製造方法により得られた、初期のラミネート強度が十分に得られた実施例1〜6のそれぞれの積層体を用いてパウチを作製し、内容物として湿布薬(揮発性の強浸透性物質としてサリチル酸メチルやメントールを含有)と、浴用剤(揮発性の強浸透性物質として香料成分を含有)をそれぞれのパウチ内に充填、密封し、40℃の恒温室内に放置した。
【0056】
3ヶ月経過後にこれらのパウチを恒温室から取り出し、それぞれのパウチの各種積層基材とシーラント層間のラミネート強度[N/15mm]を測定し、恒温室に入れる前のパウチにおける初期のラミネート強度と比較した。このときのラミネート強度の測定条件は、試料幅15mmのT型剥離で、剥離速度300mm/minとした。恒温室投入前と後におけるラミネート強度の測定結果をまとめて表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
表1からも明らかなように、実施例1〜6に係る積層体の各種積層基材とシーラント層間における初期のラミネート強度は、シーラント切れを示すほど強固であった。また、揮発性物質を含む湿布薬や浴用剤を入れて40℃で3ヶ月間保存したパウチにおいてもラミネート強度に変化はなく、初期のラミネート強度を十分に保っていた。
【0059】
これらに対して、比較例1〜4に係る積層体の各種積層基材とシーラント層間における初期のラミネート強度は、接着層の積層基材に対してのレベリング性(濡れ性)が悪く、十分なラミネート強度が得られている部分とそうでない部分がランダムに存在し、ラミネート強度に不均一が生じていたことから、包装材料への使用には適さないことが判明した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック基材の少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられている積層基材の蒸着薄膜層上に、少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で積層して設けられていて、接着層は、2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と金属アルコキシドとの混合割合が99:1〜60:40(質量比)である組成物に対して、0.01〜0.5質量%のポリジメチルシロキサン化合物が添加されている接着層構成用材料からなることを特徴とする積層体。
【請求項2】
前記2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物が、2官能のイソシアネートモノマー、またはそのアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプの3官能化させたモノマーの誘導体のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の積層体。
【請求項3】
前記金属アルコキシドの金属が、ケイ素、アルミニウム、チタン、またはジルコニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の積層体。
【請求項4】
前記金属アルコキシドが、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
【請求項5】
前記接着層の厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。

【公開番号】特開2011−110741(P2011−110741A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267274(P2009−267274)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】