説明

積層貫通コンデンサ

【課題】信号用内部電極の湾曲を抑制した積層貫通コンデンサを提供すること。
【解決手段】積層貫通コンデンサ1は、コンデンサ素体2と、信号用内部電極10と、主電極部20aを有する接地用内部電極20と、非形成領域5e,5f及び信号用内部電極10の両外縁10e,10f上に配置される信号用段差吸収層12と、非形成領域5c,5d及び主電極部20aの周縁22a上に配置される接地用段差吸収層22と、信号用端子電極3,3と、接地用端子電極4,4とを備えている。接地用内部電極20の主電極部20aは、一方の縁部21bの厚みが他方の縁部21aの厚みよりも薄く、主電極部20aの周縁22a上に配置される接地用段差吸収層22は、一方の縁部21b上の厚みが他方の縁部21a上の厚みよりも厚くなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層貫通コンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
積層貫通コンデンサを含む積層コンデンサとして、誘電体層上に配置された内部電極を複数積層してなるコンデンサが一般的に知られている。このような積層コンデンサでは、内部電極が形成されていない誘電体層上の領域(非形成領域)の存在により、誘電体層やその上に配置された内部電極を積層して圧着する際に歪みが生じ、亀裂などの内部構造欠陥を発生させてしまう虞があった。そこで、例えば特許文献1に記載のように、内部電極が形成されていない誘電体層上の非形成領域にセラミックペースト層を更に設けて各層の厚みを略同一とし、内部構造欠陥の発生を抑制させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−204920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、信号用内部電極と接地用内部電極とを交互に積層する積層貫通コンデンサでは、スクリーン印刷等によって接地用内部電極を形成する際、印刷方向における終端部側で電極ペーストの滲みが発生してしまう場合があった。このため、積層貫通コンデンサでは、印刷方向における始端部と終端部とで接地用内部電極の厚みが異なる虞があった。特に、積層貫通コンデンサが小型化や多層化されてくると、この接地用内部電極における両端部の厚みの違いが段差となり、積層方向に隣接して配置される信号用内部電極に影響を与え、場合によっては信号用内部電極を湾曲させてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、信号用内部電極の湾曲を抑制することができる積層貫通コンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る積層貫通コンデンサは、誘電体層を積層してなるコンデンサ素体と、誘電体層の積層方向と交差する第1の方向に伸びるように誘電体層上に配置され、コンデンサ素体の第1の方向に対向する第1及び第2の側面に両端が露出する信号用内部電極と、信号用内部電極と積層方向に対向する電極部を有し、電極部から第1の方向及び積層方向に交差する第2の方向に引き出されるように別の誘電体層上に配置され、コンデンサ素体の第2の方向に対向する第3及び第4の側面に両端が露出する接地用内部電極と、信号用内部電極が配置される誘電体層上において信号用内部電極が形成されていない第1の非形成領域、及び、信号用内部電極の第1の方向に伸びる両外縁の上に配置される信号用段差吸収層と、接地用内部電極が配置される誘電体層上において接地用内部電極が形成されていない第2の非形成領域、及び、接地用内部電極の電極部の周縁の上に配置される接地用段差吸収層と、コンデンサ素体の第1及び第2の側面それぞれに配置され、信号用内部電極の両端に電気的に接続される信号用端子電極と、コンデンサ素体の第3及び第4の側面それぞれに配置され、接地用内部電極の両端に電気的に接続される接地用端子電極と、を備えている。
【0007】
この積層貫通コンデンサでは、接地用内部電極の電極部は、第1の方向における一方の縁部の厚みが他方の縁部の厚みよりも薄くなっており、電極部の周縁上に配置される接地用段差吸収層は、第1の方向における一方の縁部上の厚みが他方の縁部上の厚みよりも厚くなっていることを特徴としている。
【0008】
本発明に係る積層貫通コンデンサでは、このように、接地用内部電極の電極部の両端の厚みと、その電極部上に配置される接地用段差吸収層の両端の厚みとのバランスを取る構成となっている。この場合、接地用内部電極と接地用段差吸収層とを合わせた層の厚みが平坦化されるため、接地用内部電極に隣接して積層圧着される信号用内部電極の湾曲を効果的に抑制することができる。そして、信号用内部電極の湾曲が抑制されるため、この積層貫通コンデンサによれば、信号用内部電極の直流抵抗Rdcの増加を抑制することが可能となる。さらに、信号用内部電極の湾曲が抑制されているため、信号用内部電極の電極が途切れてしまうといったことも抑制できる。
【0009】
上記の積層貫通コンデンサにおいて、接地用内部電極の電極部の一方の縁部の厚みと電極部の一方の縁部上の接地用段差吸収層の厚みとの合計が、電極部の他方の縁部の厚みと電極部の他方の縁部上の接地用段差吸収層の厚みとの合計と略同じであることが好ましい。この場合、接地用内部電極の電極部等による第1の方向における両端での段差をより一層抑制することができ、これにより、信号用内部電極の湾曲を抑制することで、直流抵抗Rdcの増加抑制等を更に確実なものとすることができる。
【0010】
上記の積層貫通コンデンサにおいて、接地用内部電極の電極部の一方の縁部の第1の方向の長さL1が、電極部全体の第1の方向の長さLの2.5%以上であることが好ましい。積層貫通コンデンサが小型化されると、接地用内部電極において、このように厚みの異なる一方の縁部の長さL1が大きくなる傾向があるが、そのような場合において特に信号用内部電極の直流抵抗Rdcの増加抑制を行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、信号用内部電極の湾曲を抑制した積層貫通コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る積層貫通コンデンサの斜視図である。
【図2】図1に示した積層貫通コンデンサのII-II線断面図である。
【図3】(a)は、誘電体層上に配置された信号用内部電極の平面図であり、(b)は、別の誘電体層上に配置された接地用内部電極の平面図である。
【図4】図3の平面図に更に段差吸収層を積層した状態を示した平面図であり、(a)は、信号用内部電極が配置された誘電体層上に段差吸収層を積層した平面図であり、(b)は、接地用内部電極が配置された誘電体層上に段差吸収層を積層した平面図である。
【図5】接地用内部電極が配置された誘電体層上に段差吸収層を積層した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0014】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1の構成について説明する。積層貫通コンデンサ1は、コンデンサ素体2と、信号用端子電極3,3と、接地用端子電極4,4と、信号用内部電極10と、接地用内部電極20とを備えて構成されている。
【0015】
コンデンサ素体2は、図2に示されるように複数の誘電体層5が積層されて形成され、略直方体形状をなしている。コンデンサ素体2は、図1に示されるように、Z方向(誘電体層5の積層方向)に対向する矩形形状の第1及び第2の主面2a,2bと、Y方向(第1の方向)に対向する第1及び第2の側面2c、2dと、X方向(第2の方向)に対向する第3及び第4の側面2e,2fとを有する。
【0016】
第1及び第2の側面2c,2dは、第1及び第2の主面2a,2b間を連結するように第1及び第2の主面2a,2bの短辺方向に伸びている。第3及び第4の側面2e,2fは、第1及び第2の主面2a,2b間を連結するように第1及び第2の主面2a,2bの長辺方向に伸びている。誘電体層5は、例えばBaTiO系、Ba(Ti,Zr)O系、(Ba,Ca)TiO系といった電歪特性を有する誘電体材料によって形成される。
【0017】
信号用端子電極3,3は、コンデンサ素体2の第1及び第2の側面2c,2dを覆うようにそれぞれ形成され、Y方向に互いに対向して配置されている。信号用端子電極3は、多層化されており、コンデンサ素体2に接する内側の層には、例えばCu,Ni,Ag−Pdなどが用いられ、外側の層には、例えばNi−Snなどのめっきが施されている。信号用端子電極3,3は、後述する信号用内部電極10の両端に電気的に接続される。
【0018】
接地用端子電極4,4は、コンデンサ素体2の第3及び第4の側面2e,2fの略中央に第1の主面2aから第2の主面2bに跨るようにそれぞれ形成され、X方向に互いに対向して配置されている。接地用端子電極4は、信号用端子電極3と同様の材料によって多層化されている。接地用端子電極4,4は、後述する接地用内部電極20の両端に電気的に接続される。なお、接地用端子電極4は、コンデンサ素体2の表面において、信号用端子電極3とは互いに電気的に絶縁されている。
【0019】
信号用内部電極10と接地用内部電極20とは、図2に示されるように、コンデンサ素体2内において、少なくとも1層の誘電体層5を挟むようにして交互に複数積層されている。信号用内部電極10と接地用内部電極20との間に介在する誘電体層5の厚さは、例えば0.5〜2μm程度に薄層化されている。
【0020】
信号用内部電極10は、図3(a)に示されるように、矩形形状を呈し、誘電体層5上のX軸方向の略中央に配置される。信号用内部電極10は、接地用内部電極20と積層方向に対向して静電容量部を形成する主電極部10aと、主電極部10aの両端から同じ幅で両側面2c,2dに引き出される引き出し電極部10b,10cとを含んでいる。信号用内部電極10は、Y方向に伸びるように形成されており、側面2c,2dにその両端が露出し、これにより、信号用端子電極3,3を互いに電気的に接続させる。誘電体層5上には、信号用内部電極10が形成されない矩形形状を呈する非形成領域5e,5f(第1の非形成領域)が存在する。
【0021】
この非形成領域5e,5fには、図4(a)に示されるように、更に信号用段差吸収層12,12がそれぞれ形成される。信号用段差吸収層12は、信号用内部電極10の積層方向の厚み(段差)による内部構造欠陥の発生を防止するための段差吸収層である。信号用段差吸収層12は、誘電体層5と同様の誘電体材料からなる誘電体ペーストを所定の厚みで誘電体層5上に印刷することで形成される。
【0022】
信号用段差吸収層12は、製造時のズレを考慮し、信号用内部電極10の両外縁10e,10fにかかるように形成されるため、信号用内部電極10が配置される誘電体層5上において信号用内部電極10が形成されていない非形成領域5e,5fだけでなく、信号用内部電極10のY方向に伸びる両外縁10e,10fの上にも配置される。
【0023】
接地用内部電極20は、図3(b)に示されるように、略十字形状を呈し、信号用内部電極10が配置される誘電体層5とは別の誘電体層5上の中心部に配置される。接地用内部電極20は、信号用内部電極10と積層方向に対向する矩形形状の主電極部20a(電極部)と、主電極部20aのY方向に伸びる両外縁の中央から主電極部20aよりも狭い幅で両側面2e,2fに引き出される引き出し電極部20b,20cとを含んでいる。
【0024】
接地用内部電極20は、引き出し電極部20b,20cがX方向に伸びるように形成されており、側面2e,2fにその両端が露出し、これにより、接地用端子電極4,4を互いに電気的に接続させる。接地用内部電極20が配置される誘電体層5上には、接地用内部電極20が形成されないコ字形状を呈する非形成領域5c,5d(第2の非形成領域)が存在する。
【0025】
この非形成領域5c,5dには、図4(b)に示されるように、更に接地用段差吸収層22が形成されている。接地用段差吸収層22は、接地用内部電極20の積層方向の厚み(段差)による内部構造欠陥の発生を防止するための段差吸収層である。接地用段差吸収層22は、誘電体層5と同様の誘電体材料からなる誘電体ペーストを所定の厚みで誘電体層5上に印刷することで形成される。
【0026】
接地用段差吸収層22は、製造時のズレを考慮し、接地用内部電極20の主電極部20aの周縁22a及び引き出し電極部20b,20cの全面にかかるように形成されるため、接地用内部電極20が配置される誘電体層5上において接地用内部電極20が形成されていない非形成領域5c,5dだけでなく、接地用内部電極20の主電極部20aの周縁22a及び引き出し電極部20b,20cの全面の上にも配置される。
【0027】
ここで、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1の接地用内部電極20の主電極部20aの厚みの変化について、図3〜図5を参照して説明する。接地用内部電極20を電極ペーストの印刷等によって形成する場合、印刷方向Rの終端(縁部21b)側において、電極ペーストの滲みが発生する場合があり、Y方向における一方の縁部21b(図中の波線で表示)の積層方向の厚みが他方の縁部21aの厚みよりも薄くなる場合がある。
【0028】
この厚みが薄い一方の縁部21bのY方向の長さL1は、製造条件等によって定まる固定的な値であり、積層貫通コンデンサ1が小型化するにつれて、主電極部20aの全長Lに対する比率が大きくなるものである。例えば、積層貫通コンデンサ1のサイズが1005タイプ(コンデンサの長さ1.0mm、幅0.5mm)であるとすると、主電極部20aの全長Lが800μm程度であるのに対し、この縁部21bの長さL1は、20〜40μm程度であり、主電極部20aの全長Lの2.5〜5%程度の長さとなるが、積層貫通コンデンサ1がより小型化しても、縁部21bの長さL1はそれほど変わらないため、縁部21bの長さL1は、主電極部20aの全長Lの2.5%以上の長さとなってしまう。
【0029】
そこで、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1では、主電極部20aの周縁22a上に配置される接地用段差吸収層22において、一方の縁部21b上に配置される層部22dの厚みが、他方の縁部21a上に配置される層部22cの厚みよりも厚くなるようになっている。しかも、本実施形態では、接地用内部電極20の主電極部20aの一方の縁部21bの厚みと主電極部20aの一方の縁部21b上の接地用段差吸収層22dの厚みとの合計が、主電極部20aの他方の縁部21aの厚みと主電極部20aの他方の縁部21a上の接地用段差吸収層22cの厚みとの合計と略同じHであるようになっており平坦化されている。
【0030】
なお、上述したように、一方の縁部21b上に配置される層部22dの厚みが、他方の縁部21a上に配置される層部22cの厚みよりも厚くなるようにするには、段差吸収層22を形成する際に、印刷方向をRとして誘電体ペーストを印刷し、層部22c付近に誘電体ペーストの滲みを積極的に発生させることで、例えば、容易に形成することができる。
【0031】
また、接地用内部電極20の引き出し電極部20b,20cにおいても、上述したのと同様な滲みが発生する場合があり得るが(図中の波線)、引き出し電極部20b,20cはその引き出し長さが短いこと及び引き出し電極部20b,20cが信号用内部電極10と積層方向に対向するものではないため、信号用内部電極10の湾曲にはそれほど影響を与えない。
【0032】
以上のように、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1では、接地用内部電極20の主電極部20aの両縁部21a,21bの厚みと、その主電極部20a上に配置される接地用段差吸収層の両端22c,22dの厚みとのバランスが取られた構成となっている。このため、接地用内部電極20と接地用段差吸収層22とを合わせた厚みがHに平坦化され、接地用内部電極20に隣接して配置され、積層圧着される信号用内部電極10の湾曲を効果的に抑制することができる。
【0033】
そして、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1では、信号用内部電極10の湾曲が抑制されるため、信号用内部電極10が仮に湾曲等してしまった場合に起こり得る信号用内部電極10の直流抵抗Rdcの増加といった現象を抑制することが可能となる。さらに、信号用内部電極10の湾曲が抑制されるため、信号用内部電極10の電極が途切れてしまうといったことも抑制できる。
【0034】
また、本実施形態に係る積層貫通コンデンサ1では、接地用内部電極20の主電極部20aの一方の縁部21bの厚みと主電極部20aの一方の縁部21b上の接地用段差吸収層22dの厚みとの合計が、主電極部20aの他方の縁部21aの厚みと主電極部20aの他方の縁部21a上の接地用段差吸収層22cの厚みとの合計と略同じである。このため、この積層貫通コンデンサ1によれば、接地用内部電極20の主電極部20a等によるY方向における両端での段差をより一層抑制することができ、これにより、信号用内部電極10の直流抵抗Rdcの増加を更に抑制する等が可能となる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、引き出し電極部20b,20cにおいては、特にその厚みを平坦化するようにしていないが、その部分を更に平坦化させるようにしてもよい。また、上記実施形態では、引き出し電極部20b,20cの全面に段差吸収層22を配置されているが、引き出し電極部20b,20cの周縁のみに段差吸収層22を配置させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1…積層貫通コンデンサ、2…コンデンサ素体、3…信号用端子電極、4…接地用端子電極、5…誘電体層、5c〜5f…非形成領域、10…信号用内部電極、12…信号用段差吸収層、20…接地用内部電極、20a…主電極部、21a…他方の縁部、21b…一方の縁部、22…接地用段差吸収層。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層を積層してなるコンデンサ素体と、
前記誘電体層の積層方向と交差する第1の方向に伸びるように前記誘電体層上に配置され、前記コンデンサ素体の前記第1の方向に対向する第1及び第2の側面に両端が露出する信号用内部電極と、
前記信号用内部電極と前記積層方向に対向する電極部を有し、前記電極部から前記第1の方向及び前記積層方向に交差する第2の方向に引き出されるように別の前記誘電体層上に配置され、前記コンデンサ素体の前記第2の方向に対向する第3及び第4の側面に両端が露出する接地用内部電極と、
前記信号用内部電極が配置される前記誘電体層上において前記信号用内部電極が形成されていない第1の非形成領域、及び、前記信号用内部電極の前記第1の方向に伸びる両外縁の上に配置される信号用段差吸収層と、
前記接地用内部電極が配置される前記誘電体層上において前記接地用内部電極が形成されていない第2の非形成領域、及び、前記接地用内部電極の前記電極部の周縁の上に配置される接地用段差吸収層と、
前記コンデンサ素体の前記第1及び第2の側面それぞれに配置され、前記信号用内部電極の両端に電気的に接続される信号用端子電極と、
前記コンデンサ素体の前記第3及び第4の側面それぞれに配置され、前記接地用内部電極の両端に電気的に接続される接地用端子電極と、を備え、
前記接地用内部電極の前記電極部は、前記第1の方向における一方の縁部の厚みが他方の縁部の厚みよりも薄く、
前記電極部の周縁上に配置される前記接地用段差吸収層は、前記第1の方向における一方の縁部上の厚みが他方の縁部上の厚みよりも厚くなっていることを特徴とする積層貫通コンデンサ。
【請求項2】
前記接地用内部電極の前記電極部の一方の縁部の厚みと前記電極部の一方の縁部上の前記接地用段差吸収層の厚みとの合計が、前記電極部の他方の縁部の厚みと前記電極部の他方の縁部上の前記接地用段差吸収層の厚みとの合計と略同じであることを特徴とする請求項1に記載の積層貫通コンデンサ。
【請求項3】
前記接地用内部電極の前記電極部の一方の縁部の前記第1の方向の長さL1が、前記電極部全体の前記第1の方向の長さLの2.5%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層貫通コンデンサ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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