説明

空気金属電池充電装置、空気金属電池アセンブリ及びそれを備える空気金属電池充電システム

本発明は、空気金属電池充電装置、空気金属電池アセンブリ及びそれを備える空気金属電池充電システムに関する。本発明は、負極ゲルを含む2次空気金属電池、及び前記2次空気金属電池を内部に収容するケースを備える空気金属電池アセンブリを充電する空気金属電池充電装置において、外部電源を利用して前記空気金属電池アセンブリに供給する供給電力を発生させ、前記供給電力を前記空気金属電池アセンブリに供給する充電部と、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、前記空気金属電池アセンブリと連結された加湿空気供給口を介して前記加湿空気を前記ケースの内部に供給する加湿空気供給部と、を備えることを特徴とする空気金属電池充電装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気金属電池充電装置、空気金属電池アセンブリ及びそれを備える空気金属電池充電システムに係り、さらに詳細には、充電可能な空気金属電池である2次空気金属電池が放電すれば、電気的に2次空気金属電池を充電する空気金属電池充電装置、前記空気金属電池充電装置によって充電される2次空気金属電池を備える空気金属電池アセンブリ及びそれを備える空気金属電池充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学電力源は、電気エネルギーが電気化学反応によって生成され得る装置である。この装置は、空気亜鉛電池及び空気アルミニウム電池のような空気金属電池を備える。空気金属電池は、放電中に金属酸化物に変換される金属からなる負極を採用し、正極としては水分子を含む透過性の膜であって、空気中の酸素と接触して水酸化イオンを発生させる空気正極膜を採用する。
【0003】
このような空気金属電池は、従来の水素燃料電池に比べて多くの利点を有する。特に、亜鉛のような燃料が金属またはその酸化物として十分に存在し得るため、空気金属電池から提供されたエネルギーの供給が可視的に枯渇しないという利点がある。また、従来の水素燃料電池は再充填が要求されるが、それに対し、空気金属電池は電気的に再充電して使用可能であり、通常の燃料電池(<0.8V)より高い出力電圧(1ないし4.5V)を伝達することができる。
【0004】
図1は、正極集電体112を備え、内壁に沿って形成された正極110、亜鉛金属と電解質を混合した負極ゲル122及び負極集電体124を備える負極120、及び正極110と負極120を分離する分離膜130を備える2次空気金属電池100を示す。ここで、正極110としては、前述のように空気正極膜を使用することができる。
【0005】
前記のような2次空気金属電池100は、正極110に備えられる正極集電体112及び負極120に備えられる負極集電体124を介して負荷に電源を供給、すなわち放電する。
【0006】
これについて詳細に説明すれば、空気または他の供給源に供給された酸素は、2次空気金属電池100の正極110に対する反応物として使用される。酸素が正極110内の反応サイトに到逹する場合、水と共に水酸化イオンに変換される。このような反応は、次の化学式で示されることができる。
【0007】
【化1】

【0008】
これと同時に、電子が外部回路から電気として流動するようにリリースされる。水酸化イオンは、負極ゲル122を含む負極120に移動する。水酸化イオンが負極120に到逹する場合、水酸化亜鉛が負極120の表面上に形成される。水酸化亜鉛は亜鉛酸化物に分解され、水を放出してアルカリ水溶液になる。このような反応は次の化学式で示されることができる。
【0009】
【化2】

【0010】
前記のような反応によって、2次空気金属電池100は放電されて外部に電気エネルギーを供給する。その後、2次空気金属電池100が放電限界に到逹して外部への電気エネルギーの供給が中断すれば、正極集電体112及び負極集電体124を使用して電気的充電を行うことで再使用が可能となる。
【0011】
しかし、前記のように、2次空気金属電池100の放電及び充電過程が繰り返されれば、負極120に含まれた負極ゲル122内の水分が減少して、負極ゲル122、すなわち電解質と亜鉛金属との混合物が硬化して、2次空気金属電池100の再使用が不可能となるという問題点がある。
【0012】
また、負極ゲル122が硬化するまでの放電及び充電の回数が、ニッケル水素充電バッテリー、リチウムイオン充電バッテリーのような既存の充電バッテリーの放電及び充電の回数に比べて少ないという問題点、すなわち2次空気金属電池100の寿命が既存の充電バッテリーに比べて短いという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
前述の問題点を解決するために、本発明は、2次空気金属電池に電源を供給して2次空気金属電池を充電するとともに、所定の水分を含む空気を2次空気金属電池に供給して、2次空気金属電池に含まれた負極ゲルが硬化することを防止するための空気金属電池充電装置、前記2次空気金属電池を備え、前記空気金属電池充電装置から電源及び所定の水分を含む加湿空気が供給される空気金属電池アセンブリ及びそれを備える空気金属電池充電システムを提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明は、負極ゲル(Gel)を含む2次空気金属電池、及び前記2次空気金属電池を内部に収容するケースを備える空気金属電池アセンブリを充電する空気金属電池充電装置において、外部電源を利用して前記空気金属電池アセンブリに供給する供給電力を発生させ、前記供給電力を前記空気金属電池アセンブリに供給する充電部と、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、前記空気金属電池アセンブリと連結された加湿空気供給口を介して前記加湿空気を前記ケースの内部に供給する加湿空気供給部と、を備えることを特徴とする空気金属電池充電装置を提供する。
【0015】
前記空気金属電池充電装置は、前記充電部及び前記加湿空気供給部のうち一つ以上を選択的に動作させることができるスィッチをさらに備えることができる。
【0016】
前記加湿空気供給部は、前記加湿空気を発生させるために必要な水を貯蔵する貯水部と、前記貯水部から供給された水を使用して前記加湿空気を発生させ、前記加湿空気供給口に前記加湿空気を排出する加湿空気発生及び排出部と、を備えることができる。
【0017】
前記加湿空気供給部は、前記負極ゲルの硬化度によって前記加湿空気発生及び排出部の加湿量を調節する加湿量調節部をさらに備えることができる。
【0018】
前記加湿量調節部は、前記負極ゲルの硬化度別の流入電流量情報及び硬化度別の加湿量情報を含むデータである加湿量調節データを保存することができる。
【0019】
前記加湿量調節部は、前記充電部が前記空気金属電池アセンブリに供給する供給電流量を前記充電部から獲得し、前記加湿量調節データから前記供給電流量に該当する特定の加湿量調節データを抽出し、前記特定の加湿量調節データに含まれた加湿量情報を利用して前記加湿空気発生及び排出部の加湿量を調節することができる。
【0020】
また、本発明の他の目的によれば、負極ゲル、正極集電体及び負極集電体を備える2次空気金属電池を備える空気金属電池アセンブリにおいて、前記空気金属電池アセンブリの外観を構成し、内側に前記2次空気金属電池を収容するための収容空間を備え、一側に吸気口を形成し、他側に排気口を形成したケースと、前記正極集電体及び前記負極集電体を介して出力される放電電力を外部の負荷に供給し、前記2次空気金属電池を充電するための供給電力を空気金属電池充電装置から受けて前記正極集電体及び前記負極集電体に伝達する受電及び給電部と、を備えることを特徴とする空気金属電池アセンブリを提供する。
【0021】
前記ケースは、前記吸気口を開閉する吸気口カバー及び前記排気口を開閉する排気口カバーを備えることができる。
【0022】
前記ケースは、一つ以上の前記2次空気金属電池を収容することができる。
【0023】
前記受電及び給電部は、一端が前記正極集電体及び前記負極集電体にそれぞれ連結され、他端には前記外部の負荷または前記空気金属電池充電装置と電気的に接続するためのコネクターまたは端子が形成されることができる。
【0024】
また、本発明のさらに他の目的によれば、負極ゲル、正極集電体及び負極集電体を備える2次空気金属電池、内側に前記2次空気金属電池を収容するための収容空間を備え、一側に吸気口を形成し、他側に排気口を形成するケースと、前記正極集電体及び前記負極集電体を介して出力される放電電力を外部の負荷に供給し、前記2次空気金属電池を充電するための供給電力を前記正極集電体及び前記負極集電体に伝達する受電及び給電部とを備える空気金属電池アセンブリと、前記供給電力を発生させて前記空気金属電池アセンブリに供給する充電部と、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、加湿空気供給口を介して前記加湿空気を前記吸気口に供給する加湿空気供給部とを備える空気金属電池充電装置と、を備える空気金属電池充電装置と、を備えることを特徴とする空気金属電池充電システムを提供する。
【0025】
前記空気金属電池充電装置は、前記充電部及び前記加湿空気供給部のうち一つ以上を選択的に動作させることができるスィッチをさらに備えることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、空気金属電池充電装置において、空気金属電池アセンブリに備えられた2次空気金属電池を充電するとき、所定の水分を含む加湿空気を空気金属電池アセンブリに供給して、2次空気金属電池の負極ゲルが加湿空気に含まれた水分を吸収することができるため、2次空気金属電池の反復使用による負極ゲルの硬化を遅延または防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】2次空気金属電池の構成の概略を示す図面である。
【図2】本発明の実施形態による空気金属電池充電装置の概略を示すブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態による加湿空気供給部の概略を示すブロック構成図である。
【図4】本発明の実施形態による加湿量調節部をさらに備える加湿空気供給部の概略を示すブロック構成図である。
【図5】本発明の実施形態による加湿量調節データを例示的に示す図面である。
【図6】本発明の実施形態による空気金属電池アセンブリの概略を示すブロック構成図である。
【図7】本発明の実施形態による空気金属電池充電システムの概略を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
後述する本発明についての詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施形態は、当業者がその実施をすることができる程度に十分に記載されている。当然、本発明の様々な実施形態は、異なるものであるが、必ずしも相互に相容れないわけではない。例えば、一実施形態に関連してここで記載される特定の特徴、構成、又は特性は、本発明の精神及び適用範囲から逸脱することなく他の実施形態の範囲内で実施されてよい。加えて、当然、夫々の開示される実施形態の範囲内にある個々の要素の位置又は配置は、本発明の精神及び適用範囲から逸脱することなく変更されてよい。従って、以下の詳細な記載は限定の意味で捉えられるべきではなく、本発明の適用範囲は、添付の特許請求の範囲が取り得る均等の全範囲とともに、適切に解釈される特許請求の範囲によってのみ定義される。図面において、同じ参照符号は、複数の図にわたって同一の又は類似する機能性を表す。
【0029】
以下、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図2は、本発明の実施形態による空気金属電池充電装置の概略を示すブロック構成図である。
【0031】
本発明の実施形態による空気金属電池充電装置200は充電部210及び加湿空気供給部220を備える。
【0032】
充電部210は、外部電源を利用して後述する空気金属電池アセンブリ600、すなわち負極ゲルを含む2次空気金属電池100、及び2次空気金属電池100を内部に収容するケース610を備える空気金属電池アセンブリ600に供給する供給電力を発生させ、電力供給ライン212を介して供給電力を空気金属電池アセンブリ600に供給する。言い替えれば、充電部210は、空気金属電池アセンブリ600に備えられた2次空気金属電池100を充電する。
【0033】
図2においては、図示していないが、充電部210は、外部電源と連結されるコネクター、コネクターを介して入力される交流電源を直流に変換して出力するアダプダ、アダプダから出力された直流電力を一定に保つレギュレーター、及びレギュレーターから直流電力を受けて供給電力に変換して出力する充電駆動回路を備えることができる。
【0034】
本発明の実施形態による加湿空気供給部220は、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、加湿空気供給口222を介して加湿空気を空気金属電池アセンブリ600に供給する。ここで、加湿空気供給部220は、空気金属電池アセンブリ600に備えられた2次空気金属電池100の充電の際に加湿空気を空気金属電池アセンブリ600に供給、すなわち充電部210と並行して動作することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、充電部210の動作と関係なく動作することも可能である。
【0035】
本発明の実施形態において、加湿空気供給部220が充電部210の動作と関係なく動作する場合、空気金属電池充電装置200は、充電部210及び加湿空気供給部220のうち一つ以上を選択的に動作させ得るスィッチ(図示せず)をさらに備えることが好ましい。
【0036】
本発明の実施形態において、加湿空気供給部220は、図3に示すように、加湿空気供給口222、貯水部224、加湿空気発生及び排出部226、及び水供給管228を備える。
【0037】
貯水部224は、後述する加湿空気発生及び排出部226で加湿空気を発生させるために必要な水を貯蔵する。
【0038】
加湿空気発生及び排出部226は、貯水部224から供給された水を使用して加湿空気を発生させ、加湿空気供給口222に加湿空気を排出する。図3に図示していないが、加湿空気発生及び排出部226は、水を気化させる気化部、及び加湿空気を加湿空気供給口222に排出するファンモーターを備えることができる。
【0039】
一方、本発明の実施形態による加湿空気供給部220は、図4に示すように、空気金属電池アセンブリ600の負極ゲルの硬化度によって加湿空気発生及び排出部226の湿度を調節する加湿量調節部410をさらに備えることができる。ここで、負極ゲルの硬化度は、充電部210が空気金属電池アセンブリ600に供給する供給電流量によって分かる。
【0040】
言い替えれば、負極ゲルの硬化度が高いほど供給電流量が減少する。したがって、空気金属電池アセンブリ600の使用程度によってそれぞれ異なる硬化度を有する負極ゲルに流入する流入電流量(供給電流量と同一である)をそれぞれ測定して、それぞれの硬化度に対応する硬化度別の流入電流量をデータとして生成することができ、これを利用して供給電流量による負極ゲルの硬化度が分かる。
【0041】
さらに詳細に説明すれば、加湿量調節部410は、充電部210が空気金属電池アセンブリ600に供給する供給電流量を充電部210から獲得し、図5に示すように、硬化度別の流入電流量情報及び硬化度別の加湿量情報を含むデータである加湿量調節データから供給電流量に該当する特定の加湿量調節データを抽出し、特定の加湿量調節データに含まれた加湿量情報を利用して加湿空気発生及び排出部226の加湿量を調節する。
【0042】
言い替えれば、加湿量調節部410が加湿量情報によって加湿空気発生及び排出部226を制御して、加湿空気発生及び排出部226で加湿量情報に該当する加湿量で空気を加湿するようにする。
【0043】
図6は、本発明の実施形態による空気金属電池アセンブリの概略を示すブロック構成図である。
【0044】
本発明の実施形態による空気金属電池アセンブリ600は、ケース610、受電及び給電ライン620、及び2次空気金属電池100を備える。ここで、2次空気金属電池100の構成は前述の通りであり、以下ではそれについての詳細な説明を省略する。
【0045】
ケース610は、空気金属電池アセンブリ600の外観を構成し、内側に2次空気金属電池100を収容するための収容空間を備え、外部空気または所定の水分を含む加湿空気を内側に吸い込む吸気口612を一側に形成し、内側に流入した外部空気または加湿空気を外部に排出する排気口614を他側に形成する。ここで、加湿空気は前述の空気金属電池充電装置200から供給されることは言うまでもない。
【0046】
このようなケース610は、内側に備える収容空間に2次空気金属電池100を収容し、吸気口612を介して外部空気または加湿空気をケース610の内部に流入させることによって、2次空気金属電池100で放電を引き起こし、内部に流入した外部空気または加湿空気を排気口614を介してケース610の外部に排出する。
【0047】
また、収容空間に収容された2次空気金属電池100の充電の際には、吸気口612を介して加湿空気を内側に流入させてケース610の内部の湿度を上昇させることによって、2次空気金属電池100の負極ゲルに所定の水分を吸収させる。
【0048】
ここで、ケース610は、吸気口612を開閉する吸気口カバー(図示せず)及び排気口614を開閉する排気口カバー(図示せず)を備えることができる。
【0049】
一方、図6では、説明の便宜上、ケース610が唯一つの2次空気金属電池100を収容しているが、本発明を実際に適用する場合には、ケース610が一つ以上の2次空気金属電池100を収容することができることは言うまでもない。
【0050】
受電及び給電部620は、前述の2次空気金属電池100の正極集電体112及び負極集電体124を介して出力される2次空気金属電池100の放電電力を外部の負荷に供給し、空気金属電池充電装置200から供給された供給電力を正極集電体112及び負極集電体124に伝達する。
【0051】
さらに詳細に説明すれば、受電及び給電部620は、一端が2次空気金属電池100の正極集電体112及び負極集電体124にそれぞれ連結され、他端には外部の負荷または空気金属電池充電装置200と電気的に接続するためのコネクターまたは端子が形成される。したがって、空気金属電池アセンブリ600に備えられた2次空気金属電池200から出力される放電電力をコネクターまたは端子に接続した外部の負荷に伝達するか、またはコネクターまたは端子に接続した空気金属電池充電装置200から供給された供給電力を一端にそれぞれ連結された正極集電体112及び負極集電体124に伝達する。これにより、2次空気金属電池100は、正極集電体112及び負極集電体124を介して伝達された供給電力を利用して充電を行う。
【0052】
以上で説明したように、本発明の実施形態による空気金属電池アセンブリ600は、ケース610に構成された吸気口612及び排気口614を介して加湿空気を内部に流入及び排出させて、2次空気金属電池100が収容された内部空間に加湿空気を充填させるため、放電及び充電によって硬化中の2次空気金属電池100の負極ゲルがケース610の内部空間に充填された加湿空気から適正量の水分を吸収してさらに柔軟化されることができる。
【0053】
これについては図7を参照して詳細に説明する。
【0054】
図7は、本発明の実施形態による空気金属電池充電システムの概略を示すブロック構成図である。
【0055】
本発明の実施形態による空気金属電池充電システム700は、前述のように、負極ゲル、正極集電体112及び負極集電体124を備える2次空気金属電池100と、内側に2次空気金属電池100を収容するための収容空間を備え、一側に吸気口612を形成し、他側に排気口614を形成するケース610と、正極集電体112及び負極集電体124を介して出力される放電電力を外部の負荷に供給し、2次空気金属電池100を充電するための供給電力を正極集電体112及び負極集電体124に伝達する受電及び給電部620とを備える空気金属電池アセンブリ600、及び供給電力を発生させて空気金属電池アセンブリ600に供給する充電部210と、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、加湿空気供給口222を介して加湿空気を吸気口612に供給する加湿空気供給部220とを備える空気金属電池充電装置200を備える。
【0056】
前記のような空気金属電池充電システム700において、空気金属電池充電装置200の充電部210は、電力供給ライン212を介して空気金属電池アセンブリ600の受電及び給電部620と接続して供給電力を受電及び給電部620に伝達し、受電及び給電部620を介して伝達された供給電力によって空気金属電池アセンブリ600に備えられた2次空気金属電池100が充電される。
【0057】
一方、空気金属電池充電装置200の加湿空気供給部220は、加湿空気供給口222を介して空気金属電池アセンブリ600の吸気口612と結合して所定の水分を含む加湿空気を吸気口612に伝達する。
【0058】
吸気口612を介して空気金属電池アセンブリ600のケース610の内部に伝達された加湿空気は、図7の点線の矢印で示すように、ケース610の内部に均一に充填された後、排気口614を介してケース610の外部に排出される。
【0059】
前記のように、空気金属電池アセンブリ600の充電の際に加湿空気が空気金属電池アセンブリ600のケース610の内部に充填されれば、放電及び充電によって硬化が進行中の2次空気金属電池100の負極ゲルが加湿空気に含まれた水分を吸収して再び柔軟化されることによって、2次空気金属電池100の寿命を従来より延ばすことができる。
【0060】
以上述べたように、本発明は、限定された実施形態及び図面と具体的な構成要素などの特定の事項とによって説明されたが、これは、本発明の全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、このような記載から多様な修正及び変形を図ることができる。
【0061】
したがって、本発明の思想は、前記説明された実施形態に限定されるものではなく、後述する特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等な、または等価的に変形されたすべてのものは、本発明の思想の範疇に属するものと解釈すべきである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極ゲルを含む2次空気金属電池、及び前記2次空気金属電池を内部に収容するケースを備える空気金属電池アセンブリを充電する空気金属電池充電装置において、
外部電源を利用して前記空気金属電池アセンブリに供給する供給電力を発生させ、前記供給電力を前記空気金属電池アセンブリに供給する充電部と、
所定の水分を含む加湿空気を発生させ、前記空気金属電池アセンブリと連結された加湿空気供給口を介して前記加湿空気を前記ケースの内部に供給する加湿空気供給部と、
を備えることを特徴とする空気金属電池充電装置。
【請求項2】
前記空気金属電池充電装置は、前記充電部及び前記加湿空気供給部のうち一つ以上を選択的に動作させることができるスィッチをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の空気金属電池充電装置。
【請求項3】
前記加湿空気供給部は、
前記加湿空気を発生させるために必要な水を貯蔵する貯水部と、
前記貯水部から供給された水を使用して前記加湿空気を発生させ、前記加湿空気供給口に前記加湿空気を排出する加湿空気発生及び排出部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の空気金属電池充電装置。
【請求項4】
前記加湿空気供給部は、前記負極ゲルの硬化度によって前記加湿空気発生及び排出部の加湿量を調節する加湿量調節部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の空気金属電池充電装置。
【請求項5】
前記加湿量調節部は、前記負極ゲルの硬化度別の流入電流量情報及び硬化度別の加湿量情報を含むデータである加湿量調節データを保存することを特徴とする請求項4に記載の空気金属電池充電装置。
【請求項6】
前記加湿量調節部は、前記充電部が前記空気金属電池アセンブリに供給する供給電流量を前記充電部から獲得し、前記加湿量調節データから前記供給電流量に該当する特定の加湿量調節データを抽出し、前記特定の加湿量調節データに含まれた加湿量情報を利用して前記加湿空気発生及び排出部の加湿量を調節することを特徴とする請求項5に記載の空気金属電池充電装置。
【請求項7】
負極ゲル、正極集電体及び負極集電体を備える2次空気金属電池を備える空気金属電池アセンブリにおいて、
前記空気金属電池アセンブリの外観を構成し、内側に前記2次空気金属電池を収容するための収容空間を備え、一側に吸気口を形成し、他側に排気口を形成したケースと、
前記正極集電体及び前記負極集電体を介して出力される放電電力を外部の負荷に供給し、前記2次空気金属電池を充電するための供給電力を空気金属電池充電装置から受けて前記正極集電体及び前記負極集電体に伝達する受電及び給電部と、
を備えることを特徴とする空気金属電池アセンブリ。
【請求項8】
前記ケースは、前記吸気口を開閉する吸気口カバー及び前記排気口を開閉する排気口カバーを備えることを特徴とする請求項7に記載の空気金属電池アセンブリ。
【請求項9】
前記ケースは、一つ以上の前記2次空気金属電池を収容することを特徴とする請求項7に記載の空気金属電池アセンブリ。
【請求項10】
前記受電及び給電部は、一端が前記正極集電体及び前記負極集電体にそれぞれ連結され、他端には前記外部の負荷または前記空気金属電池充電装置と電気的に接続するためのコネクターまたは端子が形成されることを特徴とする請求項7に記載の空気金属電池アセンブリ。
【請求項11】
負極ゲル、正極集電体及び負極集電体を備える2次空気金属電池と、内側に前記2次空気金属電池を収容するための収容空間とを備え、一側に吸気口を形成し、他側に排気口を形成するケースと、前記正極集電体及び前記負極集電体を介して出力される放電電力を外部の負荷に供給し、前記2次空気金属電池を充電するための供給電力を前記正極集電体及び前記負極集電体に伝達する受電及び給電部とを備える空気金属電池アセンブリと、
前記供給電力を発生させて前記空気金属電池アセンブリに供給する充電部と、所定の水分を含む加湿空気を発生させ、加湿空気供給口を介して前記加湿空気を前記吸気口に供給する加湿空気供給部とを備える空気金属電池充電装置と、
を備えることを特徴とする空気金属電池充電システム。
【請求項12】
前記空気金属電池充電装置は、前記充電部及び前記加湿空気供給部のうち一つ以上を選択的に動作させることができるスィッチをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の空気金属電池充電システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−505554(P2013−505554A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530790(P2012−530790)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【国際出願番号】PCT/KR2010/006746
【国際公開番号】WO2011/043565
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(507383378)イー.エム.ダブリュ.エナジー カンパニー リミテッド (10)
【Fターム(参考)】