説明

空調付きブロー成形機

【課題】外気温度(建屋内の温度)が変動する場合であっても最終形状であるボトルの計量値を安定させて生産することが可能な空調付きブロー成形機を提供する。
【解決手段】加熱ゾーン1から吸引した高温空気を1次フィルタ6及び2次フィルタ7によって濾過し、冷却水コイル8と熱交換を行わせ、送風機10によって圧送させて低温空気とし、その低温空気の一部を戻りダクト13を介してブローゾーン2へ戻すように構成する。なお、制御装置23は、イン側温度センサ18の帰還信号に基づいて、1次電磁弁81および2次電磁弁91または電動機11或いはこれらを組み合わせて駆動することにより、そのブローゾーン2へ戻される低温空気の温度を設定温度となるように温度制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調付きブロー成形機、特に、プリフォームを基にしたボトルの二軸延伸ブロー成形において、自身が置かれた環境の温度が変動する場合であっても最終形状であるボトルの計量値を安定させて生産することが可能な空調付きブロー成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
ペットボトル等のプラスチック容器を成形する方法として二軸延伸ブロー成形法が広く用いられている。この成形方法は、射出成形によって得られたプリフォーム(半製品)の胴壁部をヒータによって加熱した後に、その加熱プリフォームを温度調節されたブロー用金型にセットし、その加熱プリフォームの内部に延伸ロッドを挿入し、その延伸ロッドによって加熱プリフォームを軸方向に伸ばしながら同時に延伸ロッドの側面から高圧空気を噴射して半径方向に対しても伸ばしながら成形する方法である。
ところで、上記二軸延伸ブロー成形において、射出金型に結露が生じプリフォームの成形に影響を与えることを防止するために、プリフォームを成形する射出成形ステーションとプリフォームを延伸ブローするブロー成形ステーションとを隔離シートで隔て、更に射出成形ステーションの空気を空調装置によって吸引し、除湿装置を通過させて、乾燥度を高めた空気を再び射出成形ステーションに吹き込むことによって、射出金型に結露が生じることを防止するように構成された射出延伸ブロー成形機の空調装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−202895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外気温度が変動すると、ブロー成形機が置かれた建屋内の温度が変動し、その結果、ブロー成形機内の雰囲気温度が変化し、プリフォームの加熱温度やブロー成形用の金型の温度が設定温度であるにもかかわらず、最終形状であるボトルの計量値が変化し、安定してボトルを生産することが困難な場合がある。
しかしながら、上記射出延伸ブロー成形機の空調装置では、射出成形ステーションの除湿のみを行い、延伸ブロー成形が行われるブロー成形ステーションの空調管理は行われておらず、依然として外気の温度変動により最終形状のボトルの計量値が変化する問題が内包したままとなっている。
そこで、本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的はプリフォームを基にしたボトルの二軸延伸ブロー成形において、自身が置かれた環境の温度が変動する場合であっても最終形状であるボトルの計量値を安定させて生産することが可能な空調付きブロー成形機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために請求項1に記載の空調付きブロー成形機では、プリフォームを加熱する加熱ゾーンと、該プリフォームを二軸に延伸ブローするブローゾーンとを備え、更に該加熱ゾーンには吸込口および該ブローゾーンには吹出口が各々配設されて成るブロー成形機であって、前記加熱ゾーンから吸引した空気を濾過し清浄な空気とし、該空気を更に前記吹出口において一定の温度/温度範囲かつ一定の流量/流量範囲となるように温度調節かつ流量調節し、該空気の一部又は全部を該吹出口から前記ブローゾーンへ再び戻して該ブローゾーンから前記加熱ゾーンの方向へ連続して流すことにより該加熱ゾーン及び該ブローゾーンの各雰囲気温度を一定に保持することを特徴とする。
上記空調付きブロー成形機では、加熱ゾーンから吸引し濾過した清浄な空気の一部又は全部を、吹出口において一定の温度および一定の流量にまで温度調節かつ流量調節した後にブローゾーンへ再び供給しブローゾーンから加熱ゾーンへ連続して流すことにより、ブローゾーン及び加熱ゾーンの各雰囲気温度を一定に保つようにする。このように一定の温度および一定の流量に調節された空気による冷却は、水冷等の間接冷却と違い、対象物に直接接触して熱を奪うため、冷却効率が非常に高くなる。それに加えて、その空気の流れをブローゾーンから加熱ゾーンへと整流することにより、対流による伝熱の影響を最小限に抑え、安定してブローゾーン及び加熱ゾーンの各雰囲気温度を一定に保つことが出来るようになる。また、加熱ゾーンから吸引した空気は濾過された清浄な状態になっているため、装置が置かれた建屋内にそのまま放出することが可能となる。従って、建屋内を陽圧に保持したい場合は、その空気の一部を建屋内に放出することにより、建屋内の空調管理も併せて行うことが出来るようになる。その結果、建屋内の温度が変動する場合であっても、最終形状のボトルの計量値が安定すると共に、ブローゾーン及び加熱ゾーンの温度管理ならびに建屋内の陽圧保持にかかるトータルのランニングコストが低減するようになる。また、清浄な空気をブローゾーンから加熱ゾーンへ連続して流すことは、本成形機内の清浄クリーン化も好適に達成されることになる。
【0006】
請求項2に記載の空調付きブロー成形機では、前記加熱ゾーンから吸引された空気は、流量調節機能を備えた第1冷却手段と対向し、更に送風手段によって圧送されながら前記第1冷却手段と熱交換を行うように構成されていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、加熱ゾーンから吸引した高温の空気と第1冷却手段との間で熱交換を行う際に、第1冷却手段または送風手段のいずれか一方または双方を操作することにより、熱交換の熱伝達量を操作することが可能となり、その結果、精度の良い空気の温度制御が出来るようになる。
【0007】
請求項3に記載の空調付きブロー成形機では、前記第1冷却手段は、別途設けられた流量調節機能を備えた第2冷却手段と熱交換を行うように構成されていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、第1冷却手段が高温の空気から奪った熱は第2冷却手段によって好適に回収されるため、第1冷却手段の温度上昇が好適に抑制され、その結果、第1冷却手段と高温の空気との間の熱交換が好適に成され、精度良い空気の温度制御が出来るようになる。
【0008】
請求項4に記載の空調付きブロー成形機では、前記送風手段から下流の流路は複数の流路に分岐され、一の分岐流路は前記ブローゾーンに帰還されるように構成されていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、ブローゾーン及び加熱ゾーンの冷却に使用された清浄な空気の再利用が出来るようになる。
【0009】
請求項5に記載の空調付きブロー成形機では、前記ブローゾーンに帰還される一の分岐流路は流量調節手段を備えていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、一定流量に調節された一定温度の清浄な空気をブローゾーンへ再び供給することが出来るようになる。
【0010】
請求項6に記載の空調付きブロー成形機では、前記複数の分岐流路を流れる複数の空気流の内、少なくとも一の空気流は自身の置かれた建屋内に放出されるように構成されていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、成形機が設置されている建屋内の温度管理または圧力管理等も併せて行うことが出来るようになる。
【0011】
請求項7に記載の空調付きブロー成形機では、前記吹出口から戻される空気の温度制御は、温度センサからの帰還信号を基に前記第1冷却手段および前記第2冷却手段または前記送風手段あるいはこれらの組み合わせを操作する制御手段によって行われるように構成されていることとした。
上記空調付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、精度良い空気の温度制御が成されるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の空調付きブロー成形機によれば、加熱ゾーンから吸引・濾過され吹出口において一定の温度および一定の流量に調節された清浄な空気の一部又は全部をブローゾーンへ再び戻し、ブローゾーンから加熱ゾーンに連続して流すことにより、ブローゾーン及び加熱ゾーンの各雰囲気温度を一定に保持することが出来るようになる。これにより、外気温度(建屋内の温度)が変動する場合であっても、最終形状のボトルの計量値が安定し、ボトルの安定生産が可能となる。また、ブローゾーンへ戻される空気は加熱ゾーンを通り高温空気となって、吸込口から吸引されて第1冷却手段との間で熱交換を行い、更に送風手段によって圧送され低温空気となって、再利用されるように構成されている。一方、再利用されない残りの低温空気は建屋内に放出されるように構成されている。これにより、本成形機が設置されている建屋内の温度管理または圧力管理等も併せて行うことが出来るようになる。結果、ブローゾーン及び加熱ゾーンの温度管理ならびに建屋内の温度管理等にかかるトータルのランニングコストが低減するようになる。更に、ブローゾーンの吹出口から流出する空気は濾過された清浄な空気であり、その清浄な空気がブローゾーンから加熱ゾーンへ連続して供給されるため、ブローゾーンおよび加熱ゾーンの清浄クリーン化が好適に達成される。
また、ブローゾーンへ戻される空気の温度調節は、第1冷却手段および第2冷却手段の操作、または送風手段の操作あるいはこれらを適宜組み合わせた形態で成されるため、精度良く成されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の空調付きブロー成形機100を示す構成説明図である。
この空調付きブロー成形機100は、プリフォームPをヒータHによって予熱を行う加熱ゾーン1と、予熱したプリフォームPを金型Mへセットし延伸ロッドR及び高圧ガスによって二軸延伸ブロー成形を施すブローゾーン2と、これらのゾーンを覆うハウジング3と、加熱ゾーン1の高温空気を吸引する吸込口4と、吸込口4から流入した高温空気が流れる高温ダクト5と、その高温空気を濾過する粗目の1次フィルタ6と、同細目の2次フィルタ7と、高温空気から熱を奪う冷却水が流れる、第1冷却手段としての冷却水コイル8と、その冷却水の流量を調節する1次電磁弁81と、冷却水が奪った熱量を回収する冷水が流れる、第2冷却手段としての冷水コイル9と、その冷水の流量を調節する2次電磁弁91と、低温空気を下流へ送り出す送風手段としての送風機10と、送風機を駆動する電動機11と、低温空気が流れる低温ダクト12と、ブローゾーンへ通じる戻りダクト13と、ブローゾーンへ流れる低温空気の流量を調節する1次流調弁14と、建屋内へ通じる抽気ダクト15と、建屋内へ放出する低温空気の流量を調節する2次流調弁16と、低温空気が流出する吹出口17と、ブローゾーンへ流入する低温空気の温度を計測するイン側温度センサ18と、加熱ゾーンから流出する高温空気の温度を計測するアウト側温度センサ19と、イン側温度センサ18及びアウト側温度センサ19からの計測信号を取り込んでその温度測定値を表示すると共にユーザが設定温度を入力するイン側温度モニタ20およびアウト側温度モニタ21と、戻りダクト13を流れる流量を計測する流量計22と、温度測定値と設定温度との偏差に基づいて1次電磁弁81,2次電磁弁91および電動機11の回転数を制御する制御手段としての制御装置23とを具備して構成されている。なお、図示の都合上、冷水コイル9は冷却水コイル8と並列に高温空気と対向するように描かれているが、実際は高温空気と対向せずに冷却水コイル8と熱交換を行う形態で配設されている。
【0015】
加熱ゾーン1とブローゾーン2とは、気体の流入出が可能な簡易仕切Sによって仕切られ、空気の流れはブローゾーン2から加熱ゾーン1へ向かうように構成されている。また、後述するように、吹出口17から流出する空気は、その温度および流量が一定に保持された清浄な空気であり、その空気を連続して流すことにより、ブローゾーン2及び加熱ゾーン1の各雰囲気温度を一定に保持することが出来るようになる。従って、従来のブロー成形機に見られた、加熱温度や金型の温度が一定に制御されているにもかかわらず、外気温度の変動により、最終形状のボトルの計量値が変化するという問題は起きにくくなる。
【0016】
また、濾過され、温度調節および流量調節された空気を抽気して抽気ダクト15を介して建屋内に放出することにより、建屋内の陽圧保持に寄与することが出来るようになる。
【0017】
吹出口17からブローゾーン2へ戻される空気は、例えば20℃に保持され、ブローゾーン2から加熱加熱ゾーン1へ流れる過程で、熱を享受し、吸込口4の近傍では例えば50〜55℃にまで昇温している。その昇温した高温空気は高温ダクト5を通り、1次フィルタ6および2次フィルタ7を通過し、所定の清浄度レベルまで浄化される。
【0018】
所定の清浄度レベルまで浄化された高温空気は、冷却水コイル8と接触しながら自身の熱を冷却水コイル8に与えると同時に冷却水コイル8からは冷熱を受け、更に送風機10によって圧送されて約20℃まで低下した低温空気となって、低温ダクト12を流れる。そして、低温ダクト12を流れる低温空気は、その一部が戻りダクト13を通りブローゾーン2へ再び戻り、その残りの低温空気は、抽気ダクト15を通り建屋内に放出される。なお、ブローゾーン2へ戻される空気の温度はイン側温度センサ18によって計測され、その計測信号はイン側温度モニタ20および制御装置23へ送信される。計測信号を受信したイン側温度モニタ20は温度指示を行い、他方、制御装置23は、その温度指示と設定温度の偏差をチェックし偏差が生じる場合は、1次電磁弁81を駆動して冷却水コイル8を流れる冷却水の流量を調節して高温空気と冷却水コイルの熱伝達量を増減させ、イン側温度センサ18の指示値が設定温度近傍となるように制御する。なお、制御装置23は1次電磁弁81を駆動して冷却水コイル8の流量を変える場合は、冷却水コイル8の余剰熱を冷水コイル9により回収させるために、その1次電磁弁81の駆動に合わせて2次電磁弁91を駆動して冷水コイル9の冷水の流量を増減させる。
【0019】
一方、ブローゾーン2へ戻される低温空気の流量の調節は、1次流調弁14の開度の調節によって成される。その開度の調節は、流量計22の指示値に基づいて手動によって成されても良く、流量計22の計測信号を制御装置23に帰還させて制御装置23によって1次流調弁14の開度調節が自動的に行われるように構成しても良い。また、低温空気の残りについても、その流量の調節は同様な手法によって2次流調弁16の開度の調節によって成される。
【0020】
また、加熱ゾーン1の雰囲気温度は、アウト側温度センサ19によって計測され、その計測信号はアウト側温度モニタ21および制御装置23へ送信される。計測信号を受信したアウト側温度モニタ21は温度指示を行い、他方、制御装置23は、その温度指示と設定温度の偏差をチェックし偏差が生じる場合は、例えば電動機11のインバータINVを操作して送風機10の風量を調節し低温空気の流量を増減して、アウト側温度センサ19の指示値が設定温度近傍となるように制御する。
【0021】
なお、本実施形態では冷水コイル9は、高温空気と対向せずに冷却水コイル8との間で熱交換を行っているが、それに限らずに高温空気と対向して高温空気との間で熱交換を行うように構成しても良い。この場合、高温空気の熱は、冷却水コイル8および冷水コイル9の双方によって好適に回収されることになる。
【0022】
以上、上記空調付きブロー成形機100によれば、加熱ゾーン1から吸引・濾過され吹出口17において一定の温度および一定の流量に調節された清浄な空気の一部又は全部をブローゾーン2へ再び戻し、ブローゾーン2から加熱ゾーン1に連続して流すことにより、ブローゾーン2及び加熱ゾーン1の各雰囲気温度を一定に保持することが出来るようになる。これにより、外気温度が変動する場合であっても、最終形状のボトルの計量値が安定し、ボトルの安定生産が可能となる。また、ブローゾーン2へ戻される空気は加熱ゾーン1を通り高温空気となって、吸込口4から吸引されて冷却水コイル8との間で熱交換を行い、更に送風機10によって圧送され低温空気となって、再利用されるように構成されている。一方、再利用されない残りの低温空気は建屋内に放出されるように構成されている。これにより、本成形機100が設置されている建屋内の温度管理または圧力管理等も併せて行うことが出来るようになる。結果、ブローゾーン2及び加熱ゾーン1の温度管理ならびに建屋内の温度管理等にかかるトータルのランニングコストが低減するようになる。更に、ブローゾーン2の吹出口17から流出する空気は濾過された清浄な空気であり、その清浄な空気がブローゾーン2から加熱ゾーン1へ連続して供給されるため、ブローゾーン2および加熱ゾーン1の清浄クリーン化が好適に達成される。
また、ブローゾーン2へ戻される空気の温度調節は、冷却水コイル8の冷却水の流量調節および冷水コイル9の冷水の流量調節、または送風機10の風量の調節あるいはこれらを適宜組み合わせた形態で成されるため、精度良く行われることになる。
【0023】
その他の実施形態として、上記吸込口4〜吹出口17〜制御装置23までの空調装置を、加熱ゾーン1とブローゾーン2に対し、別個独立に配設し各雰囲気温度を一定に保持するように構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の空調付きブロー成形機100は、プラスチックボトル等の二軸延伸ブロー成形を初めとするハウジング(保護カバー)内で行われる工程であって、ハウジング内の正確な温度コントロールが求められる工程に対して好適に適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の空調付きブロー成形機を示す構成説明図である。
【符号の説明】
【0026】
1 加熱ゾーン
2 ブローゾーン
3 ハウジング
4 吸込口
5 高温ダクト
6 1次フィルタ
7 2次フィルタ
8 冷却水コイル
9 冷水コイル
10 送風機
11 電動機
12 低温ダクト
13 戻りダクト
14 1次流調弁
15 抽気ダクト
16 2次流調弁
17 吹出口
18 イン側温度センサ
19 アウト側温度センサ
20 イン側温度モニタ
21 アウト側温度モニタ
22 流量計
23 制御装置
100 空調付きブロー成形機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリフォームを加熱する加熱ゾーンと、該プリフォームを二軸に延伸ブローするブローゾーンとを備え、更に該加熱ゾーンには吸込口および該ブローゾーンには吹出口が各々配設されて成るブロー成形機であって、前記加熱ゾーンから吸引した空気を濾過し清浄な空気とし、該空気を更に前記吹出口において一定の温度/温度範囲かつ一定の流量/流量範囲となるように温度調節かつ流量調節し、該空気の一部又は全部を該吹出口から前記ブローゾーンへ再び戻して該ブローゾーンから前記加熱ゾーンの方向へ連続して流すことにより該加熱ゾーン及び該ブローゾーンの各雰囲気温度を一定に保持することを特徴とする空調付きブロー成形機。
【請求項2】
前記加熱ゾーンから吸引された空気は、流量調節機能を備えた第1冷却手段と対向し、更に送風手段によって圧送されながら前記第1冷却手段と熱交換を行うように構成されている請求項1に記載の空調付きブロー成形機。
【請求項3】
前記第1冷却手段は、別途設けられた流量調節機能を備えた第2冷却手段と熱交換を行うように構成されている請求項2に記載の空調付きブロー成形機。
【請求項4】
前記送風手段から下流の流路は複数の流路に分岐され、一の分岐流路は前記ブローゾーンに帰還されるように構成されている請求項1から3の何れかに記載の空調付きブロー成形機。
【請求項5】
前記ブローゾーンに帰還される一の分岐流路は流量調節手段を備えている請求項4に記載の空調付きブロー成形機。
【請求項6】
前記複数の分岐流路を流れる複数の空気流の内、少なくとも一の空気流は自身の置かれた建屋内に放出されるように構成されている請求項4又は5に記載の空調付きブロー成形機。
【請求項7】
前記吹出口から戻される空気の温度制御は、温度センサからの帰還信号を基に前記第1冷却手段および前記第2冷却手段または前記送風手段あるいはこれらの組み合わせを操作する制御手段によって行われるように構成されている請求項1から6の何れかに記載の空調付きブロー成形機。

【図1】
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【公開番号】特開2008−207434(P2008−207434A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−45813(P2007−45813)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】