説明

空調装置、並びに、環境試験装置

【課題】除湿手段の再生のために供給する気体の加熱に伴うエネルギーロスを最小限に抑制すると共に、再生後に安定した除湿能力を発揮可能な空調装置、並びに、当該空調装置を備えた環境試験装置の提供を目的とした。
【解決手段】空調装置10は、再生側領域34に加熱手段14によって加熱された外気を供給することにより除湿ロータ12を再生することができる。加熱手段14によって加熱される空気の設定温度Tは、外気温検知手段16によって検知される外気温tが所定の閾温度Aよりも高い場合に、閾温度A以下である場合よりも高温に設定される。これにより、除湿ロータ12に再生用として供給される空気の湿度が安定すると共に、加熱手段14におけるエネルギーロスを最小限に抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理対象である気体の湿度を調整可能な空調装置、並びに、当該空調装置を備えた環境試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、下記特許文献1に開示されているような空調装置が提供されている。この種の空調装置は、除湿手段と加熱手段とを備えており、処理対象である空気を通過させることにより当該空気中に含まれている水分を吸着して除湿すると共に、加熱手段で加熱された外気を通過させることにより除湿手段に吸着されている水分を放出させ、除湿手段の吸水能力を再生させることができる構成とされている。
【特許文献1】特許第2933265号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に開示されているような従来技術の空調装置では、どのような温度や湿度の外気が加熱手段に供給されても、外気の湿度が除湿手段の再生に適した状態になるよう、加熱手段において常に一定に外気を加熱して除湿手段に供給していた。そのため、従来技術の空調装置では、除湿手段を再生する際に加熱手段によって外気が必要以上に高温に加熱される場合があり、その分だけエネルギーロスが発生していた。
【0004】
また、上記したように、外気の湿度が高い場合に備えて外気を高温に加熱する場合は、湿度が過度に低い外気が再生用として除湿手段に供給されることとなり、再生後の除湿手段の除湿能力が過剰になる。これとは逆に、再生後における除湿手段の除湿能力が過度に高くなるのを防止すべく、加熱手段における外気の加熱設定温度が低く設定されると、湿度が高い外気が導入された際に除湿手段を十分再生することができなくなる。よって、外気の湿度を考慮せず外気を一定の温度に加熱して除湿手段に供給して再生することとすると、除湿手段の除湿能力が不安定になってしまうという問題もあった。
【0005】
そこで、本発明は、除湿手段の再生のために供給する気体の加熱に伴うエネルギーロスを最小限に抑制すると共に、再生後に安定した除湿能力を発揮可能な空調装置、並びに、当該空調装置を備えた環境試験装置の提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために提供される本発明の空調装置は、処理対象である気体を通過させることにより当該気体中に含まれている水分を吸着して除湿すると共に、加熱された再生用の気体を通過させることにより吸着されている水分を放出させ、水分の吸収能力を再生可能な除湿手段と、外部から供給された気体を所定の設定温度に加熱し、再生用の気体として前記除湿手段に供給可能な加熱手段と、当該加熱手段に外部から供給される気体の温度および湿度のいずれか一方又は双方を検知可能な外気状態検知手段と、を有し、前記除湿手段に供給される再生用の気体の設定温度が、前記外気状態検知手段の検知温度あるいは検知湿度が高い場合の方が、当該検知温度あるいは当該検知湿度が低い場合よりも高温に設定されることを特徴としている(請求項1)。
【0007】
本発明の空調装置は、加熱手段に外部から供給される気体の温度や湿度を外気状態検知手段で検知している。ここで、一般的に、加熱手段に供給される外気などの気体は、高温である場合に湿度が高く、低温である場合に湿度が低くなる傾向にある。そのため、加熱手段に供給される気体が高温である場合は、湿度が高い分だけ除湿手段の再生能力が低く、加熱手段によって高温に加熱して除湿手段に供給しないと吸着されている水分を十分放出させることができない可能性がある。その反面、外部から加熱手段に供給される気体が低温である場合は、湿度が低いため、加熱手段によってさほど高温に加熱して除湿手段に供給しなくても除湿手段に吸着されている水分を十分放出させることができる。よって、外部から加熱手段に供給される気体が低温である場合は、高温の場合と同様の温度まで気体を加熱すると、その分だけエネルギーロスが発生してしまう。
【0008】
また、外部から加熱手段に供給される気体の温度や湿度によらず同一条件で気体を加熱して除湿手段に供給することとすると、再生用として供給される気体の湿度が不均一となり、再生後における除湿手段の除湿能力にバラツキが生じる。具体的には、外部から加熱手段に供給される気体の温度や湿度が低いにもかかわらず、気体の温度や湿度が高い場合と同様の条件で加熱手段で加熱すると、除湿手段に再生用として供給される気体の湿度が過剰に低く、再生後における除湿手段の除湿能力が過剰に高くなる可能性がある。これとは逆に、外部から加熱手段に供給される気体の温度や湿度が高いにもかかわらず、気体の温度や湿度が低い場合と同様の条件で加熱手段で加熱すると、除湿手段に再生用として供給される気体の湿度が高く、除湿手段の除湿能力を十分回復できない可能性がある。
【0009】
そこで、かかる知見に基づき、本発明の空調装置では、外気状態検知手段を設け、これによって検知された検知温度や検知湿度が高い場合における再生用の気体の設定温度を、検知温度や検知湿度が低い場合の設定温度よりも高くすることとしている。そのため、本発明の空調装置では、再生用の気体を加熱手段で加熱する際のエネルギーロスを最小限に抑制できる。
【0010】
また、上記した構成とすることにより、加熱手段で加熱された後、再生用として除湿手段に供給される気体の湿度を安定させることができる。そのため、本発明によれば、再生後における除湿手段の除湿能力が不安定になるのを防止できる。
【0011】
本発明の空調装置は、除湿手段が、気体が通過可能であって水分の吸着および放出が可能な除湿ロータを有し、当該除湿ロータが、処理対象の気体が流れる処理側領域と、再生用の気体が流れる再生側領域とを通過するように回転可能なものであってもよい(請求項2)。
【0012】
かかる構成によれば、除湿手段による処理対象である気体の除湿と、除湿手段の再生とを連続的に実施でき、除湿手段の除湿能力の経時的劣化を防止することができる。
【0013】
本発明の環境試験装置は、請求項1又は2に記載の空調装置と、空調空間と、を有し、当該空調空間に前記空調装置の除湿手段を通過した気体を供給可能であることを特徴としている(請求項3)。
【0014】
本発明の環境試験装置は、上記した空調装置を備えたものであるため、加熱手段におけるエネルギーロスが少ない。また、上記した構成とした場合、空調装置において加熱手段で加熱された後、再生用として除湿手段に供給される気体の湿度を安定させることができる。そのため、本発明によれば、空調装置における除湿能力が安定しており、空調空間内の湿度を安定化させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、除湿手段の再生のために供給する気体の加熱に伴うエネルギーロスを最小限に抑制すると共に、再生後に安定した除湿能力を発揮可能な空調装置、並びに、当該空調装置を備えた環境試験装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
続いて、本発明の一実施形態の空調装置10および環境試験装置100について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、環境試験装置100(以下、試験装置100とも称す)は、空調装置10と、空調空間50と、循環流路60とを有する。空調装置10は、いわゆるデシカント式の除湿機によって構成されている。図1や図2に示すように、空調装置10は、除湿ロータ12(除湿手段)や、加熱手段14、外気温検知手段16(外気状態検知手段)、給気温度センサ18、送風機20を備えている。
【0017】
除湿ロータ12は、外観が円板状とされており、例えば板状の素材紙と波形の素材紙とを貼り合わせたものを巻き上げたものなどによって構成されている。除湿ロータ12は、ハニカム形状とされており、その厚み方向に気体が通過可能とされている。除湿ロータ12にはシリカゲルなどの吸湿剤が担持されており、この除湿剤により除湿ロータ12を通過する気体に含まれている水分を吸着し、除湿することができる。また、除湿ロータ12は、加熱された再生用の気体を通過させることにより、前記したようにして吸湿剤に吸着されている水分を放出させ、吸湿能力を再生することができる。
【0018】
また、除湿ロータ12は、空調装置10を構成するケーシング(図示せず)の内部に収容されており、モータ(図示せず)など動力源から動力を受けて所定の速度で回転可能とされている。図2に示すように、除湿ロータ12が収容されているケーシング(図示せず)内の空間は、仕切30によって処理側領域32と、再生側領域34とに分かれている。図2に矢印で示すように、除湿ロータ12が回転すると、処理側領域32と再生側領域34とを交互に通過する。
【0019】
処理側領域32は、除湿対象の空気(気体)が流れる領域である。処理側領域32には、循環流路60が接続されており、この循環流路60の中途に送風機62が設けられている。そのため、送風機62を作動させることにより、除湿ロータ12と空調空間50との間で空気を循環させることができる。
【0020】
再生側領域34は、除湿ロータ12の吸湿能力を再生させるための空気(気体)が流れる領域である。再生側領域34に対して吸湿能力を再生させるための空気(以下、再生用空気とも称す)の流れ方向上流側には、再生用空気を再生側領域34に導入するための外気導入路36が設けられている。また、再生側領域34に対して、再生用空気の流れ方向下流側には、除湿ロータ12を通過した再生用空気を排気するための排気路38が設けられている。
【0021】
外気導入路36の中途には、上述した加熱手段14や、外気温検知手段16、給気温度センサ18、送風機20が設けられており、加熱手段14および送風機20を作動させることにより、外部から取り込まれた空気(外気)を加熱し、再生用空気として上述した再生側領域34に導入することができる。加熱手段14は、従来公知の電気ヒーターなどによって構成されている。加熱手段14の出力は、外気導入路36を流れる再生用の空気の流れ方向下流側に設けられた給気温度センサ18の検知温度に基づき、再生側領域34に送り込まれる空気の温度が設定温度Tになるようにフィードバック制御されている。
【0022】
加熱手段14により加熱された後に供給される再生用空気の設定温度Tは、加熱手段14や送風機20よりも空気の流れ方向上流側に設けられた外気温検知手段16の検知温度(以下、外気温tとも称す)に基づいて調整される。具体的には、外気温tが高い場合の設定温度Tの方が、外気温tが低い場合の設定温度Tよりも高温に設定される。本実施形態の空調装置10および試験装置100では、外気温tが所定の閾温度Aよりも高い(t>A)場合に、設定温度Tが140℃に設定され、外気温tが閾温度A以下(t≦A)である場合に、設定温度Tが100℃に設定される。
【0023】
試験装置100は、上記した空調装置10を備えているため、空調装置10を作動させることにより、空調空間50内の湿度を調整することができる。具体的には、空調空間50内の湿度調整を行う場合は、除湿ロータ12がモータなどの動力源(図示せず)から動力を受け、回転する。これにより、除湿ロータ12が仕切30で区分けされた処理側領域32と再生側領域34とを交互に通過するように回転する。また、空調空間50の湿度調整を行う場合は、循環流路60に設けられた送風機62や、外気導入路36に設けられた送風機20、加熱手段14が作動する。
【0024】
送風機62が作動すると、空調空間50から取り出された空気が処理側領域32を通過し、空調空間50に戻る循環流が発生する。この際、循環流路60を循環する空気は、除湿ロータ12を通過する。これにより、空調空間50から取り出された空気中に含まれている水分が、除湿ロータ12に担持されている吸湿剤に吸収され、除湿された状態になる。除湿された空気は、循環流路60を介して空調空間50に戻される。これにより、空調空間50内が除湿された状態になる。
【0025】
一方、送風機20が作動すると、外気導入路36に外気が取り込まれる。外気導入路36に取り込まれた外気は、加熱手段14において、外気温検知手段16に検知された外気温tに基づき、上述したようにして設定された設定温度Tに加熱され、再生用空気として再生側領域34に供給される。すなわち、外気は、外気温tが閾温度Aよりも高い場合は140℃に加熱され、外気温tが閾温度A以下である場合は100℃に加熱された状態で再生用空気として再生側領域34に供給される。
【0026】
加熱手段14において加熱された外気が再生側領域34に供給されると、除湿ロータ12において再生側領域34を通過している部分に供給される。これにより、除湿ロータ12に担持された吸湿剤に吸収されている水分が放出され、除湿ロータ12が再生された状態になる。除湿ロータ12から放出された水分は、排気路38を介して除湿ロータ12を通過した空気(外気)と共に排出される。
【0027】
上記した空調装置10は、外気導入路36を介して加熱手段14に供給される外気の温度(外気温t)を外気温検知手段16で検知し、外気温tが閾温度Aよりも高いか否かで除湿ロータ12に再生用として供給する外気の設定温度Tを調整している。そのため、空調装置10では、外気温tが低く、外気中に含まれている水分量が少ない場合に、この外気を過度に加熱することなく除湿ロータ12に供給することができる。よって、上記した空調装置10や試験装置100によれば、加熱手段14におけるエネルギーロスを最小限に抑制できる。
【0028】
また、上記したように外気温tの高低に基づいて外気導入路36に取り込んだ外気中に含まれている水分量を想定して設定温度Tを調整することとすれば、除湿ロータ12に再生用として供給される再生用空気の湿度を安定化することができる。そのため、上記した空調装置10は、再生後における除湿ロータ12の除湿能力が安定している。また、上記した試験装置100によれば、空調空間50の湿度を安定させることができる。
【0029】
本実施形態では、除湿ロータ12が、除湿処理の対象であり循環流路60を循環する空気が流れる処理側領域32と、加熱手段14で加熱された空気(外気)が流れる再生側領域34とを通過するように回転する構成とされている。そのため、上記した空調装置10では、除湿ロータ12による空気の除湿と、除湿ロータ12の再生とを連続的に実施でき、除湿ロータ12の除湿能力が経時的に劣化するのを防止できる。
【0030】
上記実施形態では、外気温検知手段16で検知された外気温tが所定の閾温度Aを基準として高いか否かにより設定温度Tを100℃および140℃の2段階に切り替える例を例示したが、本発明はこれに限定されず、さらに閾温度Aを多段階に設け、これに応じて設定される設定温度Tになるように加熱手段14で外気を加熱して除湿ロータ12に供給することとしてもよい。また、設定温度Tは、前述した100℃、140℃に限定されず、再生用として供給される空気が除湿ロータ12の再生に適した湿度になるよう、適宜設定することが可能である。
【0031】
また、設定温度Tは、必ずしも外気温tに応じて段階的に設定しなければならない訳ではなく、外気温tと外気中に含まれている水分量との関係などに基づいて設定される数式や相関関係に基づいて設定温度Tを設定し、この設定温度Tに基づいて加熱手段14の出力を調整することとしてもよい。かかる構成とした場合についても、上記実施形態で示したのと同様に再生に適した状態に加熱された空気を再生側領域34に供給し、除湿ロータ12を再生することができる。
【0032】
上記実施形態では、外気温検知手段16によって検知された外気温tに基づいて設定温度Tを設定する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに詳細に説明すると、外気温検知手段16に代えて加熱手段14よりも上流側に再生用として外部から取り込んだ外気の湿度を検知可能な外気湿度検知手段22(外気状態検知手段)を別途設けた構成としてもよい。かかる構成とした場合、外気湿度検知手段22によって検知される湿度が高い場合は、上述した外気温tが高い場合と同様に、湿度が低い場合(外気温tが低い場合に相当)よりも設定温度Tを高く設定することにより、上述した実施形態の場合と同様に加熱手段14におけるエネルギーロスを抑制したり、除湿ロータ12の除湿能力を安定化することができる。
【0033】
上述したように、外気湿度検知手段22を設ける場合についても、外気温tに基づいて設定温度Tを調整する場合と同様に、取り込んだ外気の湿度wが所定の閾湿度Bよりも高い場合に設定温度Tを高温に設定し、湿度wが閾湿度B以下である場合に設定温度Tを低温に設定することとしてもよい。また、閾湿度Bを複数段階に設定し、設定温度Tを各段階毎に設定することとしてもよい。さらに、設定温度Tを湿度wとの関係で関数的に設定し、この結果に基づいて加熱手段14の出力を調整することとしてもよい。
【0034】
また、空調装置10は、上述した外気温検知手段16および外気湿度検知手段22の双方を設けた構成とし、これらによって検知される外気温tおよび湿度wの双方を利用して設定温度Tを設定することとしてもよい。具体的には、外気温tおよび湿度wが高い場合の設定温度Tを、外気温tおよび湿度wが低い場合よりも高温に設定することとしてもよい。かかる構成によれば、より一層精度よく設定温度Tの高低を調整することができ、加熱手段14におけるエネルギーロスを最小限に抑制し、除湿ロータ12の除湿能力を安定化することができる。
【0035】
上記実施形態では、循環流路60を循環する空気を除湿するための除湿手段として、処理側領域32と再生側領域34を交互に通過するように回転する除湿ロータ12を採用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、除湿ロータ12に代わって通気により除湿および再生可能な他のタイプの除湿手段を採用したものであってもよい。
【0036】
上記実施形態では、除湿対象である気体および除湿ロータ12の再生用として加熱手段14で加熱して供給される気体(再生用気体)の双方が空気である構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方の気体が空気以外であってもよい。
【0037】
上記実施形態では、外気温検知手段16や外気湿度検知手段22を空調装置10の装置内に設けた例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外気温検知手段16や外気湿度検知手段22を装置外に設けた構成としてもよい。また、上記実施形態で示した空調空間50は、内部に加熱器や冷却器、加湿器等の空調機器を備えたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態にかかる環境試験装置、並びに、空調装置の装置構成図である。
【図2】図1に示す空調装置の構成を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
10 空調装置
12 除湿ロータ(除湿手段)
14 加熱手段
16 外気温検知手段(外気状態検知手段)
22 外気湿度検知手段(外気状態検知手段)
32 処理側領域
34 再生側領域
50 空調空間
60 循環流路
100 環境試験装置(試験装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象である気体を通過させることにより当該気体中に含まれている水分を吸着して除湿すると共に、加熱された再生用の気体を通過させることにより吸着されている水分を放出させ、水分の吸収能力を再生可能な除湿手段と、
外部から供給された気体を所定の設定温度に加熱し、再生用の気体として前記除湿手段に供給可能な加熱手段と、
当該加熱手段に外部から供給される気体の温度および湿度のいずれか一方又は双方を検知可能な外気状態検知手段と、を有し、
前記除湿手段に供給される再生用の気体の設定温度が、前記外気状態検知手段の検知温度あるいは検知湿度が高い場合の方が、当該検知温度あるいは当該検知湿度が低い場合よりも高温に設定されることを特徴とする空調装置。
【請求項2】
除湿手段が、気体が通過可能であって水分の吸着および放出が可能な除湿ロータを有し、
当該除湿ロータが、処理対象の気体が流れる処理側領域と、再生用の気体が流れる再生側領域とを通過するように回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の空調装置と、
空調空間と、を有し、
当該空調空間に前記空調装置の除湿手段を通過した気体を供給可能であることを特徴とする環境試験装置。

【図1】
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【図2】
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