説明

突出し窓用開閉装置

【課題】突出し窓の開閉操作を簡便にし、確実な施錠を可能とする。
【解決手段】窓枠3に固定され貫通孔7が形成された台座5と、先端が突出し障子4に連結され、前記貫通孔7内にスライド可能に挿通された突出しアーム6とからなり、開窓状態と、突出しアーム6を室内側方向にスライドさせ、障子連結板9の室内側端部が貫通孔7内に形成された段差部20に衝合した状態から更にバネ材19の付勢力に抗して引込み、係合突部16と係合孔17cとの係合を解除するとともに、アーム本体8の凹状溝10に施錠位置規制用凸部11を位置決めした状態で、施錠位置空間21側に回動させ、凹状溝10が施錠位置規制用凸部11を乗り越えた段階でバネ材19の付勢力によって台座5側に引き込まれ、アーム本体8が施錠位置規制用凸部11によって回動不能に保持された施錠状態との間で切り換え操作可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、突出し窓の開閉操作を容易にするとともに、確実な施錠を可能にした突出し窓用開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、窓枠の内側に設けた突出し障子に備えられたハンドルの押操作によってその突出し障子を屋外に向けて回動させるようにした突出し窓においては、突出し障子を開けたときの開き幅を制限するため、その突出し障子と窓枠とを連結するチェーンやアーム等の開き幅制限装置を備えている。しかし、突出し障子の開閉操作時に、前記ハンドルと開き幅制限装置とを両手で操作する形態のものが多く、操作が困難であった。
【0003】
また、突出し窓においては、防犯の点から、閉窓状態で確実な施錠がされ、安全性の点から、開窓状態で堅固な開き幅制限装置による開き幅の確保が望まれていた。
【0004】
近年では、このような問題を解決すべく、幾つかの形態の開き幅制限装置構造が提案されている。例えば、下記特許文献1では、窓枠に取付けられる受具と、突出し障子に取付けられる掛具とから成り、掛具は障子枠に取付けられる座と、その座の対向側板によって下部が回動自在に支持されたハンドルと、そのハンドルの下方に配置され、座の対向側板によって一端部が回動自在に支持されたラッチとを有し、上記ハンドルの下端部に支持片を設け、ラッチの一端部には上記支持片上に係合する係合片を形成し、ラッチの他端部に円弧面を設け、前記座の下方に突出する円弧面の下端部と受具に設けた係合部との係合によって突出し障子を閉じた状態に保持する突出し窓用カムラッチハンドルにおいて、前記ラッチを第1ラッチ片と第2ラッッチ片とに分割し、第1ラッチ片の円弧面の半径を第2ラッチ片の円弧面の半径より小径とし、各ラッチの円弧面の下端部が座の側板下方に突出する方向に各ラッチを個別のスプリングで押圧したことを特徴とする突出し窓用カムラッチハンドルが提案されている。
【0005】
また、下記特許文献2では、建築物の外壁等に形成の開口部に固設される枠体と、該枠体に支持機構の配在下に連繋される窓本体とを有して、窓本体を枠体に対して屋内側と屋外側との間でスライド移動し得るように設定されてなる突出し窓において、窓本体の左右各部の中央部に連設される一対の本体側ブラケットと、該一対の本体側ブラケットに対応するように枠体に連設される一対の枠体側ブラケットと、先端が本体側ブラケットに回動可能に連結され先端部から後端部にかけてに形成されたガイド孔に左右の枠体側ブラケットに植設のガイドピンを挿通させてなる左右一対の揺動アームと、該一対の揺動アームの後端に連結されるハンドルとを有してなる突出し窓のハンドル構造が提案されている。
【特許文献1】特開平8−165831号公報
【特許文献2】特開平10−2149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、障子の閉鎖時に第1ラッチ片の円弧面が係合部に係合するため、閉窓状態を確実に保持できるようになるものの、開窓状態の開き幅制限手段については考慮されていない。また、上記特許文献2では、突出し窓の上下方向の中央部を横切るように配在されるハンドルを引き起こしたり押し下げたりすることで窓の施錠を行うもので、容易に施錠状態が解除されるなど安全性に問題があった。
【0007】
そこで、本発明の主たる課題は、突出し障子の開閉操作が簡便にでき、確実な施錠を可能とした突出し窓用開閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、窓枠に固定されるとともに、室内外方向の貫通孔が形成された台座と、先端が突出し障子に連結され、前記貫通孔内にスライド可能に挿通された突出しアームとからなり、
前記突出しアームは、アーム本体と、このアーム本体の先端側に連結された障子連結板とからなり、前記アーム本体は、突出し障子の開窓状態で前記台座に係止して該突出しアームをスライド不能に保持するストッパー係止部を備えるとともに、中間に幅方向に沿って凹状溝が形成され、前記障子連結板はアーム本体に形成された室内外方向の長孔に係合するピン部材によって連結されるとともに、バネ材による付勢力によって室内側方向に付勢保持され、かつアーム本体側に形成された係合孔に係合する係合突部を有し、係合状態でアーム本体に対して直線的に保持され、
前記台座は、前記貫通孔内の壁面に前記障子連結板の室内側端部が衝合する段差部を有するとともに、前記貫通孔の室内側位置から屈曲方向に連続して前記突出しアームの施錠位置空間とを有し、前記貫通孔の室内側であって前記施錠位置空間との略境界部に施錠位置規制用凸部を備え、
突出し窓への取付け状態で、前記突出しアームを室外側方向にスライドさせ、前記アーム本体のストッパー係止部を台座に係止させ、該突出しアームをスライド不能に保持した突出し障子の開窓状態と、
前記ストッパー係止部の係止を解除し、前記突出しアームを室内側方向にスライドさせ、前記障子連結板の室内側端部が前記貫通孔内に形成された段差部に衝合した状態から更に前記バネ材の付勢力に抗して引込み、前記係合突部と係合孔との係合を解除するとともに、前記アーム本体に形成された前記凹状溝の形成範囲が前記施錠位置規制用凸部に位置決めされた状態で、前記アーム本体を前記ピン部材を回動中心として前記施錠位置空間側に回動させ、前記凹状溝が前記施錠位置規制用凸部を乗り越えた段階で前記バネ材の付勢力によって台座側に引き込まれ、前記アーム本体が前記施錠位置規制用凸部によって回動不能に保持された突出し障子の施錠状態との間で切り換え操作可能としたことを特徴とする突出し窓用開閉装置が提供される。
【0009】
上記請求項1に係る本発明では、前記突出しアームを室内外方向にスライドすることにより突出し障子の開閉が簡便にでき、施錠に当たっては、前記突出しアームを摘んだまま、若干室内側に引き込むことにより回動操作が可能となり、回動操作を終えた時点で自動的に引き込まれ、回動不能に保持されるようにしたため、確実な施錠が可能となる。
【0010】
請求項2に係る本発明として、前記アーム本体の室内側端部が摘み部とされ、該摘み部に形成された押釦により前記ストッパー係止部の解除操作可能としてある請求項1記載の突出し窓用開閉装置が提供される。
【0011】
上記請求項2に係る本発明では、アーム本体の摘み部にストッパー係止部の解除操作するための押釦を設けるようにしたため、開窓状態から施錠状態の一連の操作が摘み部を摘んだ状態で行えるようになり、突出し障子の開閉操作を簡便に行うことができる。
【0012】
請求項3に係る本発明として、前記アーム本体に形成された凹状溝は室内側に膨出する弧状曲線を成す請求項1,2いずれかに記載の突出し窓用開閉装置が提供される。
【0013】
上記請求項3に係る本発明では、前記アーム本体に形成された前記凹状溝の形成範囲が前記施錠位置規制用凸部に位置決めされた状態で、前記アーム本体を前記ピン部材を回動中心として前記施錠位置空間側に回動させる際、前記凹状溝が室内側に膨出する弧状曲線状に形成されていることにより、アーム本体のスムーズな回動が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
以上詳説のとおり本発明によれば、突出し窓の簡便な開閉操作及び確実な施錠が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係る突出し窓用開閉装置1を突出し窓2に取り付けた状態を示す縦断面図、図2は突出し窓用開閉装置1の(A)開窓状態、(B)施錠状態を示す斜視図、図3はその施錠状態を示す(A)平面図、(B)側面図、(C)正面図である。
【0016】
前記突出し窓2は、図1に示されるように、例えば方形状、円形、又は矩形等の窓枠3の内部に、一方側端部において軸回りに回動自在に支持され、他方側端部の押操作により屋外に向けて開窓させるようにした突出し障子4が配設されたものである。
【0017】
前記窓枠3及び突出し障子4の他方側端部の室内側には、突出し障子4の簡便な開閉と閉窓状態の確実な施錠とを図るため、本発明に係る突出し窓用開閉装置1が設けられる。
【0018】
前記突出し窓用開閉装置1は、図2及び図3に示されるように、窓枠3に固定されるとともに、室内外方向の貫通孔7が形成された台座5と、先端が突出し障子4に連結され、前記貫通孔7内にスライド可能に挿通された突出しアーム6とから構成される。
【0019】
ここで、前記突出しアーム6は、図4に示されるように、アーム本体8と、このアーム本体8の先端側に連結された障子連結板9とから主に構成される。
【0020】
前記アーム本体8は、図示例では断面略方形状の棒状体であって、その室内側端部に断面が大きく形成された摘み部8aが一体的に設けられている。このアーム本体8の中間部上面には、幅方向に沿って凹状溝10が形成されている。この凹状溝10は、施錠操作時に、前記突出しアーム6を引込んで、凹状溝10の形成範囲が後述する施錠位置規制用凸部11に位置決めされることにより前記突出しアーム6を回動可能な状態にするとともに、回動操作を終えた時点で、すなわち前記凹状溝10が前記施錠位置規制用凸部11を乗り越えた時点で、自動的に引き込まれ、回動不能に保持するためのものである。前記突出しアーム6のスムーズな回動を可能とするため、前記凹状溝10は室内側に膨出する弧状曲線状に形成することが好ましい。
【0021】
また、前記アーム本体8には、図4に示されるように、突出し障子4の開窓状態で前記台座5に係止し該突出しアーム6をスライド不能に保持するストッパー12を備えるようにする。前記ストッパー12は、ストッパー本体12aにストッパー解除操作のための押釦12bと、開窓状態で前記台座5に係止し前記突出しアーム6のスライドを不能にするためのストッパー係止部12cとが設けられた部材であり、前記押釦12bとストッパー係止部12cとがそれぞれアーム本体8に形成された開口8b、8cに内部から嵌合されるとともに、スプリング13の付勢力によって外部に突出するように付勢保持される。このストッパー12は、前記押釦12bが前記アーム本体8の摘み部8aに形成され、前記押釦12bの押圧によりストッパー係止部12cが没入して、ストッパー機能を解除できるようになっている。前記ストッパー12の配設後、裏面には保護カバー14がビス15によって固定される。
【0022】
前記障子連結板9は、図4に示されるように、室内側にアーム本体8と連結するための支持孔9aが形成されるとともに、室外側に突出し障子4の連結軸4aと遊嵌状態で連結される連結孔9bとが形成され、これら支持孔9aと連結孔9bとの中間には、板面をコ字状に切り欠き起立させることにより室内側に向けてL字状に屈曲する係合突部16が設けられている。
【0023】
この障子連結板9は、アーム本体8に一体的に取付けられる裏板17に対し、ピン部材18により連結される。前記裏板17は、アーム本体8に対する取付けのために組立ピン孔8d、8dが設けられるとともに、室外側に形成された起立片に係合孔17cが形成され、かつ中間に室内外方向の長孔17aが形成され、さらに室内側端部にバネ係止用立設片17bが形成された部材である。前記障子連結板9は、前記裏板17の長孔17aに貫通するピン部材18によって連結されるとともに、このピン部材18と前記裏板17のバネ係止用立設片17bとを連結するように配設されたバネ材19による付勢力によって室内側方向に付勢保持されている。そして、前記障子連結板9は、前記係合突部16がアーム本体8の先端に形成された係合孔17cに係合することにより、アーム本体8に対して直線的に保持されるようになっている。
【0024】
一方、前記台座5は、図5及び図6に示されるように、略直方体のブロック形状を成し、室内外方向に前記突出しアーム6をスライド可能に挿通状態で保持する貫通孔7が設けられている。この貫通孔7内の壁面(図示例では下面)に、前記突出しアーム6の先端に備えられる障子連結板9の室内側端部が衝合して該障子連結板9の室内方向へのスライドを制限するための段差部20が設けられている。
【0025】
また、前記台座5は、前記貫通孔7の室内側位置から屈曲方向に連続して前記突出しアーム6を回動させて施錠を図るための施錠位置空間21が設けられ、前記貫通孔7の室内側であって前記施錠位置空間21との略境界部に施錠位置規制用凸部11が設けられている。なお、前記台座5には、室外側位置に、窓枠3にネジ固定するための2箇所のネジ取付孔5a、5aが設けられている。さらに、前記アーム本体8のストッパー係止部12cを係止させるための係止部5bが前記貫通孔7の側面室内側に設けられているとともに、施錠時にアーム本体8の先端が係合するための嵌合凹部5cが設けられている。前記施錠位置規制用凸部11は、後述するように、突出しアーム6をスムーズに回動させることができるように、四分円形状に形成することが好ましい。
【0026】
前記突出しアーム6と台座5との組立ては、図4(B)に示されるように、アーム本体8にストッパー12、スプリング13及び保護カバー14を取り付けた後、図7(A)に示されるように、アーム本体8を先端部側から台座5の貫通孔7に挿入する。その後、同図(B)に示されるように、裏板17と一体的に連結された障子連結板9を突出しアーム6先端部分に組立ピン22,22によって固定する。
【0027】
このようにして組み立てられた突出し窓用開閉装置1は、図8に示されるように、突出しアーム6が台座5の貫通孔7内にスライド可能に取り付けられるとともに、障子連結板9がバネ材19の付勢力に抗して長孔17aの範囲内で室内外方向にスライド可能とされ、かつ係合突部16を裏板17の係合孔17cから係合解除した場合にはピン部材18を回動中心として回動可能となる。
【0028】
上述のように構成される突出し窓用開閉装置1においては、突出し窓2への取付け状態で、前記突出しアーム6を室外側方向にスライドさせ、前記アーム本体8のストッパー12の係止部12cを台座5の係止部5bに係止させ、該突出しアーム6をスライド不能に保持した突出し障子4の開窓状態と、前記ストッパー係止部12cの係止を解除し、前記突出しアーム6を室内側方向にスライドさせ、前記障子連結板9の室内側端部が前記貫通孔7内に形成された段差部20に衝合した状態から更に前記バネ材19の付勢力に抗して引込み、前記係合突部16と係合孔17cとの係合を解除するとともに、前記アーム本体8に形成された前記凹状溝10の形成範囲が前記施錠位置規制用凸部11に位置決めされた状態で、前記アーム本体8を前記ピン部材18を回動中心として前記施錠位置空間21側に回動させ、前記凹状溝10が前記施錠位置規制用凸部11を乗り越えた段階で前記バネ材19の付勢力によって台座5側に引き込まれ、前記アーム本体8の先端が台座5の嵌合凹部5cに嵌合するとともに、該前記アーム本体8が前記施錠位置規制用凸部11によって回動不能に保持された突出し障子4の施錠状態との間で切り換え操作される。
【0029】
これにより、本発明に係る突出し窓用開閉装置1は、突出しアーム6を室内外方向にスライドさせるだけの簡便な操作によって突出し障子4の開閉を可能とし、施錠状態で突出しアーム6を前記施錠位置規制用凸部11によって回動不能に保持して確実な施錠を可能とする。
【0030】
次に、図9に基づいて、突出し窓用開閉装置1の操作手順について具体的に詳述する。図9は突出し窓2に装着した状態の突出し窓用開閉装置1の水平断面図である。
【0031】
まず、図9(A)に示されるように、突出し障子4の開窓状態では、突出しアーム6を室外側方向にスライドさせ、前記アーム本体8のストッパー係止部12cを台座5に係止させ、突出しアーム6がスライド不能に保持されている。このストッパー12により、突出し障子4は安全に開窓状態が保持されるようになっている。この開窓状態から、摘み部8aに備えられた押釦12bを押圧してストッパー係止部12cの係止を解除した後、突出しアーム6を室内側方向にスライドさせる。この突出しアーム6のスライド操作により、突出し障子4の閉窓が開始される。
【0032】
その後、図9(B)に示されるように、突出し障子4が完全に閉窓されると同時に、障子連結板9の室内側端部が貫通孔7内に形成された段差部20に衝合する。これにより、前記障子連結板9は、室内側方向へのスライド及び回動が制限されるようになる。なお、この状態では、障子連結板9の係合突部16が係合孔17cに係合するとともに、アーム本体8の側面に施錠位置規制用凸部11が存在しているため、アーム本体8の回動は制限されている。
【0033】
次に、図9(C)に示されるように、前述の障子連結板9の室内側端部が貫通孔7内に形成された段差部20に衝合した状態から、更に前記バネ材19の付勢力に抗してアーム本体8を室内側へ引込み、前記障子連結板9の係合突部16を係合孔17cから解除するとともに、アーム本体8に形成された凹状溝10の形成範囲に前記施錠位置規制用凸部11を位置決めした状態にする。
【0034】
これによって、アーム本体8は、図9(D)に示されるように、前記ピン部材18を回動中心として施錠位置空間21側へ回動可能な状態となる。
【0035】
その後、図9(E)に示されるように、凹状溝10が施錠位置規制用凸部11を乗り越えた段階でバネ材19の付勢力によって自動的に台座5側に引き込まれ、前記アーム本体8の先端が嵌合凹部5cに嵌合するとともに、該アーム本体8が前記施錠位置規制用凸部11によって回動不能に保持された施錠状態となる。
【0036】
上述のように、突出し障子4の開窓状態と施錠状態との間の切り換えが、突出しアーム6のスライド及び回動の一連の操作によって可能となり、突出し障子4の開閉操作が簡便になる。さらに、施錠状態を解除するには、前記アーム本体8を自動的に引込まれた方向と逆側に引き出し、回動させる動作が必要となるため、容易に解錠されず確実な施錠が確保され、更に防犯効果の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る突出し窓用開閉装置1を突出し窓2に取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】突出し窓用開閉装置1の(A)開窓状態、(B)施錠状態を示す斜視図である。
【図3】突出し窓用開閉装置1の施錠状態を示す(A)平面図、(B)側面図、(C)正面図である。
【図4】突出しアーム6の分解図である。
【図5】台座5を示す、(A)は上方からの斜視図、(B)は下方からの斜視図である。
【図6】台座5の水平断面図である。
【図7】突出し窓用開閉装置1の組立て要領を示す斜視図である。
【図8】障子連結板9の変形状態を示す突出し窓用開閉装置1の下方からの斜視図である。
【図9】(A)〜(E)は突出し窓用開閉装置1の操作手順図である。
【符号の説明】
【0038】
1…突出し窓用開閉装置、2…突出し窓、3…窓枠、4…障子、5…台座、6…突出しアーム、7…貫通孔、8…アーム本体、8a…摘み部、9…障子連結板、10…凹状溝、11…施錠位置規制用凸部、12…ストッパー、13…スプリング、14…保護カバー、15…ビス、16…係合突部、17…裏板、18…ピン部材、19…バネ材、20…段差部、21…施錠位置空間、22…組立ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠に固定されるとともに、室内外方向の貫通孔が形成された台座と、先端が突出し障子に連結され、前記貫通孔内にスライド可能に挿通された突出しアームとからなり、
前記突出しアームは、アーム本体と、このアーム本体の先端側に連結された障子連結板とからなり、前記アーム本体は、突出し障子の開窓状態で前記台座に係止して該突出しアームをスライド不能に保持するストッパー係止部を備えるとともに、中間に幅方向に沿って凹状溝が形成され、前記障子連結板はアーム本体に形成された室内外方向の長孔に係合するピン部材によって連結されるとともに、バネ材による付勢力によって室内側方向に付勢保持され、かつアーム本体側に形成された係合孔に係合する係合突部を有し、係合状態でアーム本体に対して直線的に保持され、
前記台座は、前記貫通孔内の壁面に前記障子連結板の室内側端部が衝合する段差部を有するとともに、前記貫通孔の室内側位置から屈曲方向に連続して前記突出しアームの施錠位置空間とを有し、前記貫通孔の室内側であって前記施錠位置空間との略境界部に施錠位置規制用凸部を備え、
突出し窓への取付け状態で、前記突出しアームを室外側方向にスライドさせ、前記アーム本体のストッパー係止部を台座に係止させ、該突出しアームをスライド不能に保持した突出し障子の開窓状態と、
前記ストッパー係止部の係止を解除し、前記突出しアームを室内側方向にスライドさせ、前記障子連結板の室内側端部が前記貫通孔内に形成された段差部に衝合した状態から更に前記バネ材の付勢力に抗して引込み、前記係合突部と係合孔との係合を解除するとともに、前記アーム本体に形成された前記凹状溝の形成範囲が前記施錠位置規制用凸部に位置決めされた状態で、前記アーム本体を前記ピン部材を回動中心として前記施錠位置空間側に回動させ、前記凹状溝が前記施錠位置規制用凸部を乗り越えた段階で前記バネ材の付勢力によって台座側に引き込まれ、前記アーム本体が前記施錠位置規制用凸部によって回動不能に保持された突出し障子の施錠状態との間で切り換え操作可能としたことを特徴とする突出し窓用開閉装置。
【請求項2】
前記アーム本体の室内側端部が摘み部とされ、該摘み部に形成された押釦により前記ストッパー係止部の解除操作可能としてある請求項1記載の突出し窓用開閉装置。
【請求項3】
前記アーム本体に形成された凹状溝は室内側に膨出する弧状曲線を成す請求項1,2いずれかに記載の突出し窓用開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−255053(P2007−255053A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80689(P2006−80689)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000155207)株式会社明工 (44)
【Fターム(参考)】