説明

立体視画像視聴システム及びシャッタメガネ

【課題】左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止する。
【解決手段】表示装置20において、右目用画像と左目用画像とを交互に表示する際に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像を、右目用画像の表示前に期間t表示し、左目用画像の表示前に期間t(t≠t)表示する。右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bを備えたシャッタメガネ40において、内蔵カメラ42でディスプレイ画像を検出し、ディスプレイ画像を画像認識して、ディスプレイ画像が識別用画像か否かを判定し、識別用画像の表示期間がtの場合には現フレームが右目用画像、tの場合には現フレームが左目用画像であると判定する。そして、識別用画像の表示期間及び1フレームの表示期間に応じて、次フレームの画像表示のタイミングに対応した右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉タイミングを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体視画像視聴システム及びシャッタメガネに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置に右目用画像と左目用画像とを交互に表示し、表示装置に表示された右目用画像と左目用画像との切り換わりのタイミングに同期して右目用シャッタと左目用シャッタとを切り換えるシャッタメガネを装着して、表示装置に表示された画像を視聴することにより、立体視画像を視聴することが行われている。
【0003】
ここで、左右の画像の切換タイミングとシャッタメガネの左右の切換タイミングとが同期していない場合には、左目に映るべき画像と右目に映るべき画像とが逆になる逆視が生じる。逆視は視覚疲労や不快感の原因となるため、左右の画像の切換タイミングとシャッタメガネの左右の切換タイミングとの同期を図る技術が提案されている。
【0004】
例えば、シャッタメガネに設けられた光センサにより、一対の左右フレーム毎またはそれ以上のフレーム毎に表示される所定の画像フレームを検出することにより、シャッタメガネの切換と左右の画像の切換とを同期させる視聴装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、画面上の所定の位置に表示されたマークをフォトセンサにより感知して、フォトセンサの出力信号に基づいて、その出力信号の直後にある垂直同期信号から次の垂直同期信号までの期間に立体ビデオ映像鑑賞用めがねの制御信号を作成する立体ビデオ映像観賞用めがねの制御装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、表示画面上の表示像中の走査線による発光を受光して電気信号に変換し、電気信号の位相を調整して左右画像の切換タイミングを調整して、観察用めがねの左右の遮光を切り換える立体テレビジョン用遮光制御装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−507950号公報
【特許文献2】特開平10−126815号公報
【特許文献3】特開昭63−60689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術では、右目用画像と左目用画像とを一対として、一対の左右フレーム毎またはそれ以上のフレーム毎に所定の画像フレームを挿入しているため、シャッタメガネのいずれか一方の切換タイミングが左右画像の切換タイミングに同期しない可能性がある、という問題がある。
【0009】
また、特許文献2の技術では、視聴用の画像上にマークが表示されるため、画像の一部が欠けて目立つ、という問題がある。
【0010】
また、特許文献3の技術では、右目用画像と左目用画像とを区別することができないため、逆視が生じる可能性がある、という問題がある。
【0011】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる立体視画像視聴システム及びシャッタメガネを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、第1の発明の立体視画像視聴システムは、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、前記右目用画像の表示前に第1の所定期間表示され、前記左目用画像の表示前に前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が前記識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、前記識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、を含んで構成されている。
【0013】
第1の発明の立体視画像視聴システムは、表示装置において、表示手段に、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される。また、表示制御手段が、表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、右目用画像の表示前に第1の所定期間表示され、左目用画像の表示前に第1の所定期間とは異なる第2の所定期間表示されるように制御する。
そして、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネにおいて、検出手段が、表示手段に表示された画像を検出し、設定手段が、検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が識別用画像か否かを判定し、識別用画像であると判定された場合には、識別用画像の表示期間に基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを設定する。駆動手段は、設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉を駆動する。
【0014】
このように、表示装置において、右目用画像及び左目用画像の表示前に、各々異なる表示期間で識別用画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像の表示期間に基づいて、右目用画像及び左目用画像を区別することができるため、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0015】
また、第1の発明において、前記表示制御手段は、前記右目用画像の表示前に表示する前記識別用画像と、前記左目用画像の表示前に表示する前記識別用画像との色及び模様の少なくとも一方を異ならせて表示するように制御し、前記設定手段は、前記識別用画像の表示期間並びに色及び模様の少なくとも一方に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定するようにすることができる。これにより、より精度良く右目用画像及び左目用画像を区別することができる。
【0016】
また、第1の発明において、前記表示制御手段は、前記識別用画像の色及び模様の少なくとも一方が、前記右目用画像及び前記左目用画像に対してコントラストが高くなるように制御することができる。これにより、より確実に識別用画像を検出することができる。
【0017】
また、第1の発明において、前記表示制御手段は、前記左目用画像の表示期間と前記右目用画像の表示期間とが同一になるように、前記識別用画像が表示されるように制御することができる。これにより、表示画像のちらつきを抑制することができる。
【0018】
また、第1の発明において、前記表示制御手段は、前記識別用画像が、前記第1の所定期間内においては第1の周期で表示される第1周期画像を含み、前記第2の所定期間においては前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示される第2周期画像を含んで表示されるように制御し、前記設定手段は、前記識別用画像の表示期間及び表示される周期に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定するようにすることができる。
【0019】
また、第2の発明の立体視画像視聴システムは、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた右識別用画像が、前記右目用画像の表示前に所定期間表示され、前記右識別用画像とは異なる色及び模様の少なくとも一方が予め定められた左識別用画像が、前記左目用画像の表示前に前記所定期間表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が前記右識別用画像または前記左識別用画像か否かを判定し、前記右識別用画像または前記左識別用画像であると判定された場合には、前記右識別用画像か前記左識別用画像か、及び該右識別用画像または該左識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、を含んで構成されている。
【0020】
第2の発明の立体視画像視聴システムによれば、表示装置において、表示手段に、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される。また、表示制御手段が、表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた右識別用画像が、右目用画像の表示前に所定期間表示され、右識別用画像とは異なる色及び模様の少なくとも一方が予め定められた左識別用画像が、左目用画像の表示前に所定期間表示されるように制御する。
【0021】
そして、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネにおいて、検出手段が、表示手段に表示された画像を検出し、設定手段が、検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が右識別用画像または左識別用画像か否かを判定し、右識別用画像または左識別用画像であると判定された場合には、右識別用画像か左識別用画像か、及び該右識別用画像または該左識別用画像の表示期間に基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを設定する。駆動手段は、設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉を駆動する。
【0022】
このように、表示装置において、右目用画像及び左目用画像の表示前に、各々異なる右識別用画像または左識別用画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像の色および模様の少なくとも一方に基づいて、右目用画像及び左目用画像を区別することができるため、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0023】
また、第2の発明において、前記表示制御手段は、前記右識別用画像及び前記左識別用画像の色及び模様の少なくとも一方が、前記右目用画像及び前記左目用画像に対してコントラストが高くなるように制御することができる。これにより、より確実に識別用画像を検出することができる。
【0024】
また、第2の発明において、前記表示制御手段は、前記右識別用画像が第1の周期で表示される第1周期画像を含み、前記左識別用画像が前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示される第1周期画像を含んで表示されるように制御し、前記設定手段は、前記右識別用画像及び前記左識別用画像の色及び模様の少なくとも一方、表示される周期、並びに該周期で表示される期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定するようにすることができる。これにより、より精度良く右識別用画像及び左識別用画像を検出することができる。
【0025】
また、第3の発明の立体視画像視聴システムは、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、前記右目用画像の表示期間中に第1の周期で表示され、前記左目用画像の表示期間中に前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期及び該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、を含んで構成されている。
【0026】
第3の発明の立体視画像視聴システムによれば、表示装置において、表示手段に、右目用画像と左目用画像とが交互に表示される。また、表示制御装置が、表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、右目用画像の表示期間中に第1の周期で表示され、左目用画像の表示期間中に第1の周期とは異なる第2の周期で表示されるように制御する。
【0027】
そして、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネにおいて、検出手段が、表示手段に表示された画像を検出し、設定手段が、検出手段により検出された画像を認識して、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、識別用画像であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期及び該周期が切り替わるタイミングに基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを設定する。駆動手段は、設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉を駆動する。
【0028】
このように、表示装置において、右目用画像及び左目用画像の表示期間中に、各々異なる周期で識別用画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像の色および模様の少なくとも一方に基づいて、右目用画像及び左目用画像を区別することができるため、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0029】
また、第3の発明において、前記表示制御手段は、前記右目用画像の表示期間中に表示する前記識別用画像と、前記左目用画像の表示期間中に表示する前記識別用画像との色及び模様の少なくとも一方を異ならせて表示するように制御し、前記設定手段は、前記識別用画像の色及び模様の少なくとも一方、表示される周期、並びに該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定するようにすることができる。これにより、より精度良く識別用画像を検出することができる。
【0030】
また、第3の発明において、前記表示制御手段は、前記識別用画像の色及び模様の少なくとも一方が、前記右目用画像及び前記左目用画像に対してコントラストが高くなるように制御することができる。これにより、より確実に識別用画像を検出することができる。
【0031】
また、第4の発明のシャッタメガネは、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、前記識別用画像の表示期間が第1の所定期間か該第1の所定期間とは異なる第2の所定期間かを判定し、前記識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含んで構成されている。
【0032】
また、第5の発明のシャッタメガネは、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が色及び模様の少なくとも一方が予め定められた右識別用画像か、または前記右識別用画像とは異なる色及び模様の少なくとも一方が予め定められた左識別用画像か否かを判定し、前記右識別用画像または前記左識別用画像であると判定された場合には、前記右識別用画像か前記左識別用画像か、及び該右識別用画像または該左識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含んで構成されている。
【0033】
また、第6の発明のシャッタメガネは、右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された画像を認識して、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期が第1の周期かまたは前記第1の周期とは異なる第2の周期かを判定し、該識別用画像の表示される周期及び該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含んで構成されている。
【発明の効果】
【0034】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置において、右目用画像及び左目用画像の表示前に、各々異なる表示期間で識別用画像を表示するか、もしくは各々異なる識別用画像を表示するか、または、右目用画像及び左目用画像の表示期間中に、各々異なる周期で識別用画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像を検出して、右目用画像及び左目用画像を区別することができるため、右目用シャッタ及び左目用シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施の形態に係る立体視画像視聴システムの概略を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る立体視画像視聴システムの表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る立体視画像視聴システムのシャッタメガネの概略構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態の立体視画像視聴システムの表示装置制御部において実行される表示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態における画像表示及びシャッタメガネ切換のタイムチャートである。
【図6】第1の実施の形態の立体視画像視聴システムのシャッタメガネ制御部において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の立体視画像視聴システムの表示装置制御部において実行される表示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態における画像表示及びシャッタメガネ切換のタイムチャートである。
【図9】第2の実施の形態の立体視画像視聴システムのシャッタメガネ制御部において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図10】第3の実施の形態の立体視画像視聴システムの表示装置制御部において実行される表示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図11】第4の実施の形態における画像表示及びシャッタメガネ切換のタイムチャートである。
【図12】第5の実施の形態の立体視画像視聴システムの表示装置制御部において実行される表示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図13】第5の実施の形態における画像表示及びシャッタメガネ切換のタイムチャートである。
【図14】第5の実施の形態の立体視画像視聴システムのシャッタメガネ制御部において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図15】第6の実施の形態の立体視画像視聴システムの表示装置制御部において実行される表示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図16】第6の実施の形態における画像表示及びシャッタメガネ切換のタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0037】
図1は、第1の実施の形態に係る立体視画像視聴システム10の概略を示す図である。同図に示すように、第1の実施の形態に係る立体視画像視聴システム10は、立体視画像を表示するディスプレイ22を含んで構成された表示装置20と、内蔵カメラ42、並びに右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bを含んで構成されたシャッタメガネ40を備えている。また、表示装置20には表示装置制御部30が設けられており、シャッタメガネ40にはシャッタメガネ制御部50が設けられている(図2及び図3参照)。
【0038】
本実施の形態の立体視画像視聴システム10で立体視画像を視聴する場合には、右目用画像と左目用画像とが交互に表示装置20に表示され、右目用画像が表示されたときに右目用液晶シャッタ44aが開、左目用液晶シャッタ44bが閉、左目用画像が表示されたときに左目用液晶シャッタ44bが開、右目用液晶シャッタ44aが閉となるように交互に液晶シャッタが駆動される。なお、以下では、右目用画像及び左目用画像を総称して表示画像ともいう。
【0039】
図2は、第1の実施の形態に係る立体視画像視聴システム10の表示装置20の概略構成を示すブロック図である。表示装置制御部30は、機能的には、画像取得部32、識別用画像重畳部34、及び表示制御部36を含んだ構成で表すことができる。
【0040】
画像取得部32は、図示しない記録メディアに記録されている動画像を読み込んだり、ネットワークを介して動画像をダウンロードしたりすることにより、右目用画像及び左目用画像を交互に1フレームずつ取得する。
【0041】
識別用画像重畳部34は、右目用画像と左目用画像との切換タイミングを検出するための識別用画像を、画像取得部32により取得された画像に重畳する。識別用画像は、色及び模様の少なくとも一方が定められた所定画像であり、例えば、画像全体を黒色とした全黒画像とすることができる。識別用画像重畳部34では、識別用画像が、右目用画像の表示開始からの所定期間t、及び左目用画像の表示開始からの所定期間t(t≠t)表示されるように、識別用画像を右目用画像及び左目用画像の各々に重畳する。
【0042】
表示制御部36は、識別用画像重畳部34により識別用画像が重畳された右目用画像及び左目用画像がディスプレイ22に表示されるように制御する。
【0043】
図3は、第1の実施の形態に係る立体視画像視聴システム10のシャッタメガネ40の概略構成を示すブロック図である。シャッタメガネ制御部50は、機能的には、タイミング設定部54、及び液晶シャッタ駆動部56を含んだ構成で表すことができる。
【0044】
タイミング設定部54は、内蔵カメラ42で撮影された撮影画像を取り込んで、撮影画像からディスプレイ22に表示されたディスプレイ画像を検出し、ディスプレイ画像を認識することにより、ディスプレイ画像の色及び模様の少なくとも一方が予め定めたもの(例えば、全黒画像)か否かに基づいて、ディスプレイ画像が識別用画像か否かを判定する。ディスプレイ画像が識別用画像であると判定された場合には、識別用画像の表示期間を算出して、表示期間がtかtかに基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定する。この判定結果に基づいて、次フレームまたは次フレーム以降のフレームの画像表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。
【0045】
次に、図4を参照して、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10の表示装置制御部30において実行される表示処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、図示しない操作スイッチが操作されて立体視画像の表示(動画像の再生)が指示されることによりスタートする。なお、ここでは、識別用画像として全黒画像を用いる場合について説明する。
【0046】
ステップ100で、図示しない記録メディアに記録されている動画像や、ネットワークを介してダウンロードした動画像の1フレーム目の画像を取得する。次に、ステップ102で、上記ステップ100で取得した1フレーム目の画像が右目用画像か左目用画像かを判定する。この判定は、動画像のヘッダ情報に基づいて判定したり、予め定められた規格に基づいて判定したりすることができる。
【0047】
次に、ステップ104で、上記ステップ102の判定結果に基づいて、1フレーム目が右目用画像の場合には全黒画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した右目用画像を表示する。また、1フレーム目が左目用画像の場合には全黒画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した左目用画像を表示する。例えば、1フレームの表示期間が1/120秒の場合には、1/120秒−tが右目用画像の表示期間、1/120秒−tが左目用画像の表示期間となる。
【0048】
次に、ステップ106で、次のフレームが存在するか否かを判定し、存在する場合には、ステップ108へ移行して、次フレームの画像を取得する。上記ステップ100で取得された画像が右目用画像の場合には、本ステップでは左目用画像が取得される。一方、上記ステップ100で取得された画像が左目用画像の場合には、本ステップでは右目用画像が取得される。
【0049】
次に、ステップ110で、上記ステップ104で表示した全黒画像の表示期間がtであった場合、すなわち表示画像が右目用画像であった場合には、全黒画像を期間t表示した後に、上記ステップ108で取得した左目用画像を表示する。また、上記ステップ104で表示した全黒画像の表示期間がtであった場合、すなわち表示画像が左目用画像であった場合には、全黒画像を期間t表示した後に、上記ステップ108で取得した右目用画像を表示する。
【0050】
そして、ステップ106へ戻って、ステップ108及び110の処理を繰り返す。繰り返し処理する際のステップ110では、前回処理におけるステップ110での全黒画像の表示期間(tまたはt)と逆の表示期間(tまたはt)で全黒画像を表示するようにする。これにより、図5の上段に示す画像表示のタイムチャートのように、右目用画像の表示前には全黒画像が期間t表示され、左目用画像の表示前には全黒画像が期間t表示される。
【0051】
次に、図6を参照して、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10のシャッタメガネ制御部50において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、シャッタメガネ40に設けられた図示しない電源スイッチがオンされることによりスタートする。なお、ここでは、上記表示処理に対応して、識別用画像として全黒画像を用いる場合について説明する。
【0052】
ステップ150で、内蔵カメラ42で撮影された撮影画像を取り込んで、撮影画像から、ディスプレイ22に表示されたディスプレイ画像が検出されたか否かを判定する。判定の処理は、例えば、撮影画像内に高輝度の矩形領域が検出された場合にディスプレイ画像が検出されたと判定することができる。ディスプレイ画像が検出された場合には、ステップ152へ移行し、検出されない場合には、ディスプレイ画像が検出されるまで、本ステップの処理を繰り返す。
【0053】
ステップ152では、上記ステップ150で検出されたディスプレイ画像を画像認識して、ディスプレイ画像の色及び模様の少なくとも一方が、認識用画像として予め定めたもの(ここでは、全黒画像)か否かを判定する。ディスプレイ画像が識別用画像、すなわち全黒画像であると判定された場合には、ステップ154へ移行して、全黒画像が検出されたタイミングを所定の記憶領域に記憶して、ステップ150へ戻る。一方、ディスプレイ画像が全黒画像ではないと判定された場合には、ステップ156へ移行する。
【0054】
ステップ156では、上記ステップ154で記録された全黒画像の検出タイミングと、上記ステップ152で全黒画像ではないと判定されたときのタイミングとに基づいて、全黒画像の表示期間を算出する。
【0055】
次に、ステップ158で、上記ステップ156で算出された全黒画像の表示期間が、期間tまたは期間tであるかを判定する。全黒画像の表示期間が期間tまたは期間tの場合には、ステップ160へ移行し、期間tまたは期間tのいずれでもない場合には、ステップ150へ戻る。なお、上記ステップ152で1度も否定判定されることなく本ステップへ移行した場合、すなわち全黒画像の検出タイミングの記録がない場合にも、本ステップで否定判定されてステップ150へ戻る。
【0056】
ステップ160では、上記ステップ158の判定結果に基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定する。全黒画像の表示期間がtの場合には、現フレームは右目用画像であると判定され、全黒画像の表示期間がtの場合には、現フレームは左目用画像であると判定される。
【0057】
次に、ステップ162で、上記ステップ160での判定結果に基づいて、次フレームの画像表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。現フレームが右目用画像の場合には、上記ステップ152で検出された全黒画像の終了タイミングから右目用画像の表示期間(例えば、1/120秒−t)後の時点を、右目用液晶シャッタ44aの閉タイミングとして設定し、そこからさらに期間t後の時点を、左目用液晶シャッタ44bの開タイミングとして設定する。同様に、現フレームが左目用画像の場合には、上記ステップ152で検出された全黒画像の終了タイミングから左目用画像の表示期間(例えば、1/120秒−t)後の時点を、左目用液晶シャッタ44bの閉タイミングとして設定し、そこからさらに期間t後の時点を、右目用液晶シャッタ44aの開タイミングとして設定する。なお、ここでは、次フレームに対応した開閉タイミングを設定する場合について説明したが、次フレーム以降のフレームに対応した開閉タイミングを設定するようにしてもよい。
【0058】
次に、ステップ164で、シャッタメガネ40の電源がオフされたか否かを判定して、電源がオフされていない場合には、ステップ150へ戻って、処理を繰り返し、電源がオフされた場合には、処理を終了する。
【0059】
液晶シャッタ駆動部56では、上記シャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンを実行することにより設定された開閉タイミングに基づいて、右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bを開閉駆動する。これにより、図5の下段に示すシャッタメガネ切換のタイムチャートに示すように、全黒画像から右目用画像に切り換わるタイミングで右目用液晶シャッタ44aが開になり、右目用画像から全黒画像に切り換わるタイミングで右目用液晶シャッタ44aが閉になる。また、全黒画像から左目用画像に切り換わるタイミングで左目用液晶シャッタ44bが開になり、左目用画像から全黒画像に切り換わるタイミングで左目用液晶シャッタ44bが閉になる。
【0060】
以上説明したように、第1の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、表示装置において、右目用画像及び左目用画像の表示前に、各々異なる表示期間で識別用画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像の表示期間に基づいて、右目用画像及び左目用画像の表示期間を区別することができるため、右目用液晶シャッタ及び左目用液晶シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0061】
また、識別用画像の表示期間は、右目用液晶シャッタ及び左目用液晶シャッタのいずれもが閉状態となっているため、識別用画像が表示されることによる違和感を視聴者に与えることがない。
【0062】
なお、第1の実施の形態では、識別用画像を全黒画像とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、全赤画像や全青画像などの他の色を用いてもよい。また、画像全体を同一色にする場合だけでなく、予め定めた模様の識別用画像としてもよい。この場合、内蔵カメラで検出されたディスプレイ画像をパターン認識して、予め定めた模様と一致するか否かにより、ディスプレイ画像が識別用画像か否かを判定するようにするとよい。
【0063】
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、識別用画像の表示期間を異ならせることにより右目用画像と左目用画像とを区別する場合について説明したが、第2の実施の形態では、異なる識別用画像を用いて右目用画像と左目用画像とを区別する場合について説明する。なお、第2の実施の形態の立体視画像視聴システムは、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10と、識別用画像重畳部34及びタイミング設定部54が異なるのみであるため、異なる点以外の説明は省略する。
【0064】
識別用画像重畳部34は、右目用画像と左目用画像との切換タイミングを検出するための識別用画像として、右目用画像の表示前に表示する右識別用画像と左目用画像の表示前に表示する左識別用画像とを予め用意しておく。右識別用画像と左識別用画像とでは、色及び模様の少なくとも一方を異なるものとしておく。例えば、右識別用画像は、画像全体を赤色とした全赤画像とすることができ、左識別用画像は、画像全体を青色とした全青画像とすることができる。識別用画像重畳部34では、右識別用画像が右目用画像の表示開始からの所定期間t表示され、左識別用画像が左目用画像の表示開始からの所定期間t表示されるように、右識別用画像及び左識別用画像を右目用画像及び左目用画像の各々に重畳する。
【0065】
タイミング設定部54は、内蔵カメラ42で撮影された撮影画像から検出されたディスプレイ画像を画像認識することにより、ディスプレイ画像の色及び模様の少なくとも一方が予め定めた右識別用画像のものと一致するか否か、または左識別用画像のものと一致するか否かを判定する。右識別用画像または左識別用画像と判定された場合には、その判定結果に基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定して、次フレームまたは次フレーム以降のフレームの画像表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。
【0066】
次に、図7を参照して、第2の実施の形態の立体視画像視聴システム10の表示装置制御部30において実行される表示処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、図示しない操作スイッチが操作されて立体視画像の表示(動画像の再生)が指示されることによりスタートする。なお、ここでは、右識別用画像として全赤画像、左識別用画像として全青画像を用いる場合について説明する。また、第1の実施の形態の表示処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0067】
ステップ100で、1フレーム目の画像を取得し、次に、ステップ102で、1フレーム目の画像が右目用画像か左目用画像かを判定する。
【0068】
次に、ステップ204で、上記ステップ102の判定結果に基づいて、1フレーム目が右目用画像の場合には全赤画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した右目用画像を表示する。また、1フレーム目が左目用画像の場合には全青画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した左目用画像を表示する。
【0069】
次に、ステップ106及び108を実行して、次フレームの画像を取得し、次に、ステップ210で、上記ステップ204で表示した識別用画像が全赤画像であった場合、すなわち表示画像が右目用画像であった場合には、全青画像を期間t表示した後に、上記ステップ108で取得した左目用画像を表示する。また、上記ステップ204で表示した識別用画像が全青画像であった場合、すなわち表示画像が左目用画像であった場合には、全赤画像を期間t表示した後に、上記ステップ108で取得した右目用画像を表示する。
【0070】
そして、ステップ106へ戻って、ステップ108及び210の処理を繰り返す。繰り返し処理する際のステップ210では、前回処理におけるステップ210で表示した識別用画像(全赤画像または全青画像)と逆の識別用画像(全青画像または全赤画像)を表示するようにする。これにより、図8の上段に示す画像表示のタイムチャートのように、右目用画像の表示前には全赤画像が期間t表示され、左目用画像の表示前には全青画像が期間t表示される。
【0071】
次に、図9を参照して、第2の実施の形態の立体視画像視聴システム10のシャッタメガネ制御部50において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、シャッタメガネ40に設けられた図示しない電源スイッチがオンされることによりスタートする。なお、ここでは、上記表示処理に対応して、右識別用画像として全赤画像、左識別用画像として全青画像を用いる場合について説明する。また、第1の実施の形態のシャッタメガネ切換タイミング設定処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0072】
ステップ150でディスプレイ画像を検出すると、ステップ252へ移行して、上記ステップ150で検出されたディスプレイ画像を画像認識して、ディスプレイ画像の色及び模様の少なくとも一方が、右認識用画像として予め定めたもの(ここでは、全赤画像)か、または左認識用画像として予め定めたもの(ここでは、全青画像)か否かを判定する。ディスプレイ画像が右識別用画像または左識別用画像、すなわち、全赤画像または全青画像であると判定された場合には、ステップ254へ移行して、全赤画像または全青画像が検出されたタイミングを所定の記憶領域に記憶して、ステップ150へ戻る。一方、ディスプレイ画像が全赤画像または全青画像のいずれでもないと判定された場合には、ステップ256へ移行する。
【0073】
ステップ256では、上記ステップ254で記録された全赤画像または全青画像の検出タイミングと、上記ステップ252で全赤画像または全青画像ではないと判定されたときのタイミングとに基づいて、全赤画像または全青画像の表示期間を算出する。
【0074】
次に、ステップ258で、上記ステップ256で算出された全赤画像または全青画像の表示期間が、期間tであるかを判定する。全赤画像または全青画像の表示期間が期間tの場合には、ステップ260へ移行し、期間tではない場合には、ステップ150へ戻る。なお、上記ステップ252で1度も否定判定されることなく本ステップへ移行した場合、すなわち全赤画像または全青画像の検出タイミングの記録がない場合にも、本ステップで否定判定されてステップ150へ戻る。
【0075】
ステップ260では、上記ステップ252の判定結果に基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定する。識別用画像が全赤画像の場合には、現フレームは右目用画像であると判定され、全青画像の場合には、現フレームは左目用画像であると判定される。
【0076】
次に、ステップ162で、上記ステップ260での判定結果に基づいて、図8の下段のシャッタメガネ切換のタイムチャートに示すように、次フレームの画像表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。
【0077】
以上説明したように、第2の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、表示装置において、右目用画像の表示前に識別用画像として全赤画像を表示し、左目用画像の表示前に識別用画像として全青画像を表示し、シャッタメガネにおいて、識別用画像が全赤画像か全青画像かに基づいて、右目用画像及び左目用画像の表示期間を区別することができるため、右目用液晶シャッタ及び左目用液晶シャッタの開閉タイミングを各々適切に設定することができ、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0078】
また、右識別用画像及び左識別用画像の表示期間は、右目用液晶シャッタ及び左目用液晶シャッタのいずれもが閉状態となっているため、識別用画像が表示されることによる違和感を視聴者に与えることがない。
【0079】
なお、第2の実施の形態では、右識別用画像及び左識別用画像を全赤画像及び全青画像とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、右目用画像と左目用画像とを区別することができるように、色及び模様の少なくとも一方が異なるものであればよい。
【0080】
また、第1の実施の形態と組み合わせて、右識別用画像の表示期間と左識別用画像の表示期間を異ならせるようにしてもよい。この場合、シャッタメガネにおいて、識別用画像の色及び模様の少なくとも一方の相違と表示期間の相違とをあわせて判定することで、右目用画像と左目用画像とを区別する精度を向上することができる。
【0081】
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、識別用画像が右目用画像及び左目用画像に対してコントラストが高くなるようにする場合について説明する。なお、第3の実施の形態の立体視画像視聴システムは、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10と、識別用画像重畳部34が異なるのみであるため、異なる点以外の説明は省略する。
【0082】
識別用画像重畳部34は、右目用画像と左目用画像との切換タイミングを検出するための識別用画像として、輝度及び彩度の少なくとも一方を異ならせた複数の識別用画像を用意しておく。そして、右目用画像及び左目用画像の所定フレーム分の輝度及び彩度に基づいて、右目用画像及び左目用画像に対してコントラストが高くなる識別用画像を選択して、画像取得部32により取得された画像に重畳する。
【0083】
次に、図10を参照して、第3の実施の形態の立体視画像視聴システム10の表示装置制御部30において実行される表示処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、図示しない操作スイッチが操作されて立体視画像の表示(動画像の再生)が指示されることによりスタートする。なお、第1の実施の形態の表示処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0084】
ステップ300で、図示しない記録メディアに記録されている動画像や、ネットワークを介してダウンロードした動画像の所定期間先までの所定フレーム数の画像を取得する。次に、ステップ102で、上記ステップ100で取得した所定フレームのうち、1フレーム目の画像が右目用画像か左目用画像かを判定する。
【0085】
次に、ステップ302で、上記ステップ300で取得した所定フレーム数の画像の輝度及び彩度の平均値を算出する。
【0086】
次に、ステップ304で、上記ステップ302の算出結果に基づいて、複数用意した識別用画像の中から、表示画像に対して高コントラスト及び高色度差となる識別用画像を選択する。そして、上記ステップ102の判定結果に基づいて、1フレーム目が右目用画像の場合には選択した識別用画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した所定フレーム数の画像の1フレーム目の右目用画像を表示する。また、1フレーム目が左目用画像の場合には選択した識別用画像を期間t表示した後に、上記ステップ100で取得した所定フレーム数の画像の1フレーム目の左目用画像を表示する。
【0087】
次に、ステップ106で、次のフレームが存在すると判定された場合には、ステップ308へ移行して、次のフレームから所定期間先の所定フレーム数の画像を取得する。
【0088】
次に、ステップ309で、上記ステップ302と同様に、上記ステップ308で取得した所定フレーム数の画像の輝度及び彩度の平均値を算出する。
【0089】
次に、ステップ310で、上記ステップ309の算出結果に基づいて、複数用意した識別用画像の中から、表示画像に対して高コントラスト及び高色度差となる識別用画像を選択する。そして、上記ステップ304で表示した表示期間(tまたはt)と逆の表示期間(tまたはt)で識別用画像を表示した後に、次フレームの画像を表示して、ステップ106へ戻る。
【0090】
この場合、シャッタメガネ切換タイミング設定処理(図6)のステップ152では、ディスプレイ画像が、複数用意された識別用画像のいずれかであるか否かを判定するようにするとよい。
【0091】
なお、上記ステップ300で取得した所定フレーム分については、上記ステップ309を省略して、上記ステップ304で選択した識別用画像を用いるようにしてもよい。
【0092】
以上説明したように、第3の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができるという効果に加え、識別用画像が表示画像に対して高コントラスト及び高色度差となるため、識別用画像を精度よく検出することができる。
【0093】
なお、表示画像と識別用画像とのコントラストが高すぎる場合には、シャッタメガネを装着していない人にとってはちらつきのある画像に感じる場合もあるため、識別用画像を選択する際には、識別用画像の検出精度を考慮して、表示画像とのコントラスト及び色度差が必要最低限となる識別用画像を選択するようにするとよい。
【0094】
また、第2の実施の形態と組み合わせて、右識別用画像及び左識別用画像の各々について複数の識別用画像を用意しておくようにしてもよい。
【0095】
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、右目用画像の表示期間と左目用画像の表示期間とを同一とする場合について説明する。なお、第4の実施の形態の立体視画像視聴システムの構成は、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10の構成と同一であるので、説明を省略する。
【0096】
図11に示すように、第4の実施の形態では、表示装置20において識別用画像(ここでは、全黒画像とする)を表示する際に、右目用画像の表示期間と左目用画像の表示期間とが同一になるようなタイミングで表示する。例えば、右目用画像の表示前に表示する場合の全黒画像の表示期間をt、左目用画像の表示前に表示する場合の全黒画像の表示期間をt(t≠t)、1フレームの表示期間を1/120秒とすると、右目用画像及び左目用画像の表示期間tは、t=1/120−(t+t)/2で計算できる。
【0097】
この場合、表示処理(図4)のステップ104及び110では、右目用画像の表示前に全黒画像を期間t表示した後に、右目用画像を期間t表示し、左目用画像の表示前に全黒画像を期間t表示した後に、左目用画像を期間t表示する。
【0098】
以上説明したように、第4の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができるという効果に加え、右目用画像と左目用画像との表示期間を同一とすることで、左右画像の切り換わりによる輝度差のちらつきを抑え、視聴し易さを向上させることができる。
【0099】
次に、第5の実施の形態について説明する。第1〜第4の実施の形態では、識別用画像を表示画像の表示前の所定期間表示する場合について説明したが、第5の実施の形態では、表示画像の表示期間全体において、所定周期で識別用画像を表示する場合について説明する。なお、第5の実施の形態の立体視画像視聴システムは、第1の実施の形態の立体視画像視聴システム10と、識別用画像重畳部34及びタイミング設定部54が異なるのみであるため、異なる点以外の説明は省略する。
【0100】
識別用画像重畳部34は、色及び模様の少なくとも一方が定められた識別用画像(例えば、全黒画像)を予め用意しておき、右目用画像の表示期間中には周期Tで、左目用画像の表示期間中には周期Tで識別用画像を表示する。識別用画像の表示期間は、表示画像の表示期間に対して非常に短い時間とする。
【0101】
タイミング設定部54は、ディスプレイ画像から識別用画像を検出し、識別用画像が表示される周期を算出して、算出された周期に基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定する。そして、識別用画像が表示される周期の切り替わるタイミングに基づいて、次フレームまたは次フレーム以降のフレームの表示画像の表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。
【0102】
次に、図12を参照して、第5の実施の形態の立体視画像視聴システム10の表示装置制御部30において実行される表示処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、図示しない操作スイッチが操作されて立体視画像の表示(動画像の再生)が指示されることによりスタートする。なお、ここでは、識別用画像として全黒画像を用いる場合について説明する。また、第1の実施の形態の表示処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0103】
ステップ100で、1フレーム目の画像を取得し、次に、ステップ102で、1フレーム目の画像が右目用画像か左目用画像かを判定する。
【0104】
次に、ステップ504で、上記ステップ102の判定結果に基づいて、1フレーム目が右目用画像の場合には、右目用画像を表示すると共に、右目用画像の表示期間中に周期Tで全黒画像を表示する。また、1フレーム目が左目用画像の場合には、左目用画像を表示すると共に、左目用画像の表示期間中に周期Tで全黒画像を表示する。
【0105】
次に、ステップ106及び108を実行して、次フレームの画像を取得し、次に、ステップ510で、次フレームの画像を表示すると共に、上記ステップ504で全黒画像を表示した周期(TまたはT)とは逆の周期(TまたはT)で全黒画像を表示して、ステップ106に戻る。これにより、図13の上段に示す画像表示のタイムチャートのように、右目用画像の表示期間中には周期Tで、左目用画像の表示前には周期Tで全黒画像が表示される。
【0106】
次に、図14を参照して、第5の実施の形態の立体視画像視聴システム10のシャッタメガネ制御部50において実行されるシャッタメガネ切換タイミング設定処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、シャッタメガネ40に設けられた図示しない電源スイッチがオンされることによりスタートする。なお、ここでは、上記表示処理に対応して、識別用画像として全黒画像を用いるものとし、全黒画像を表示する周期T及びTをT>Tとする場合について説明する。また、第1の実施の形態のシャッタメガネ切換タイミング設定処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0107】
ステップ150及び152を実行して、ディスプレイ画像が全黒画像であると判定された場合には、ステップ154へ移行して、全黒画像が検出されたタイミングを所定の記憶領域に記憶して、ステップ150へ戻る。一方、ディスプレイ画像が全黒画像ではないと判定された場合には、ステップ550へ移行する。
【0108】
ステップ550では、引き続きディスプレイ画像を検出して、ディスプレイ画像が全黒画像か否かを判定する。ディスプレイ画像が全黒画像ではない場合には、ステップ551へ移行して、上記ステップ152で全黒画像ではないと判定されてからの経過時間がTを超えたか否かを判定する。Tを超えていない場合には、ステップ550へ戻り、Tを超えた場合には、ステップ150へ戻る。
【0109】
そして、ステップ550でディスプレイ画像が全黒画像であると判定されると、ステップ556へ移行して、上記ステップ154で記録された全黒画像の検出タイミングと、上記ステップ550でディスプレイ画像が全黒画像であると判定されたときのタイミングとに基づいて、全黒画像が表示される周期を算出する。
【0110】
次に、ステップ558で、上記ステップ556で算出された全黒画像が表示される周期がTまたはTであるか否かを判定する。全黒画像の表示される周期がTまたはTである場合には、ステップ560へ移行し、TまたはTのいずれでもない場合には、ステップ150へ戻る。なお、上記ステップ152で1度も否定判定されることなく本ステップへ移行した場合、すなわち全黒画像の検出タイミングの記録がない場合にも、本ステップで否定判定されてステップ150へ戻る。
【0111】
ステップ560では、上記ステップ558の判定結果に基づいて、現在表示されているフレームが右目用画像か左目用画像かを判定する。全黒画像の表示される周期がTの場合には、現フレームは右目用画像であると判定され、全黒画像の表示される周期がTの場合には、現フレームは左目用画像であると判定される。
【0112】
次に、ステップ162で、上記ステップ560での判定結果に基づいて、図13下段のシャッタメガネ切換のタイムチャートに示すように、次フレームの画像表示タイミングに応じた右目用液晶シャッタ44a及び左目用液晶シャッタ44bの開閉切換タイミングを設定する。
【0113】
以上説明したように、第5の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができるという効果に加え、識別用画像の検出ミスが生じても、1フレーム以内に再検出できる可能性が高いため、タイミングの設定の確実性を向上させることができる。
【0114】
なお、第5の実施の形態では、識別用画像を全黒画像とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、全赤画像や全青画像などの他の色や模様などを用いてもよい。また、右目用画像表示中に表示する識別用画像と、左目用画像表示中に表示する識別用画像とを異ならせてもよい。
【0115】
また、識別用画像を複数用意しておき、表示画像に対して高コントラスト及び高色度差となる識別用画像を選択するようにしてもよい。なお、この場合、画像のちらつきを防止するために、識別用画像の検出精度を考慮して、表示画像とのコントラスト及び色度差が必要最低限となる識別用画像を選択するようにするとよい。
【0116】
次に、第6の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、識別用画像を表示画像の表示期間中全体において所定周期で表示する場合について説明したが、第6の実施の形態では、表示画像の表示開始の所定期間において、所定周期で識別用画像を表示する場合について説明する。なお、第6の実施の形態の立体視画像視聴システムは、第5の実施の形態の立体視画像視聴システムと、識別用画像重畳部34が異なるのみであるため、異なる点以外の説明は省略する。
【0117】
識別用画像重畳部34は、色及び模様の少なくとも一方が定められた識別用画像(例えば、全黒画像)を予め用意しておき、右目用画像の表示開始の所定期間tにおいて周期Tで、左目用画像の表示開始の所定期間tにおいては周期Tで識別用画像を表示する。識別用画像の表示期間は、表示画像の表示期間に対して非常に短い時間とする。
【0118】
次に、図15を参照して、第6の実施の形態の立体視画像視聴システム10の表示装置制御部30において実行される表示処理ルーチンについて説明する。本ルーチンは、図示しない操作スイッチが操作されて立体視画像の表示(動画像の再生)が指示されることによりスタートする。なお、ここでは、識別用画像として全黒画像を用いる場合について説明する。また、第1の実施の形態の表示処理と同一の処理については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0119】
ステップ100で、1フレーム目の画像を取得し、次に、ステップ102で、1フレーム目の画像が右目用画像か左目用画像かを判定する。
【0120】
次に、ステップ604で、上記ステップ102の判定結果に基づいて、1フレーム目が右目用画像の場合には、右目用画像を表示すると共に、右目用画像の表示開始の所定期間tにおいて周期Tで全黒画像を表示する。また、1フレーム目が左目用画像の場合には、左目用画像を表示すると共に、左目用画像の表示開始の所定期間tにおいて周期Tで全黒画像を表示する。
【0121】
次に、ステップ106及び108を実行して、次フレームの画像を取得し、次に、ステップ610で、次フレームの画像を表示すると共に、上記ステップ604で全黒画像を表示した周期(TまたはT)とは逆の周期(TまたはT)で、表示画像の表示開始の所定期間tにおいて全黒画像を表示して、ステップ106に戻る。これにより、図16の上段に示す画像表示のタイムチャートのように、右目用画像の表示開始の所定期間tにおいて周期Tで、左目用画像の表示開始の所定期間tにおいて周期Tで全黒画像が表示される。
【0122】
この場合、シャッタメガネ切換タイミング設定処理は、図16中段のシャッタメガネ切換のタイムチャートに示すように、第5の実施の形態のシャッタメガネ切換タイミング設定処理と同様に処理することができる。また、図16下段のシャッタメガネ切換のタイムチャートに示すように、第2の実施の形態のシャッタメガネ切換タイミング設定処理と同様に処理して、右目用画像及び左目用画像の表示開始の期間tは、シャッタメガネが閉となるようにしてもよい。
【0123】
以上説明したように、第6の実施の形態の立体視画像視聴システムによれば、左右画像のいずれに対しても同期がとれ、逆視を防止することができる。
【0124】
なお、第6の実施の形態では、識別用画像を全黒画像とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、全赤画像や全青画像などの他の色や模様などを用いてもよい。また、右目用画像表示中に表示する識別用画像と、左目用画像表示中に表示する識別用画像とを異ならせてもよい。
【0125】
また、識別用画像を複数用意しておき、表示画像に対して高コントラスト及び高色度差となる識別用画像を選択するようにしてもよい。なお、この場合、画像のちらつきを防止するために、識別用画像の検出精度を考慮して、表示画像とのコントラスト及び色度差が必要最低限となる識別用画像を選択するようにするとよい。
【0126】
また、第6の実施の形態では、識別用画像の表示期間として、右目用画像の表示開始の所定期間と左目用画像の表示開始の所定期間とを同一とする場合について説明したが、異なる所定期間を設定するようにしてもよい。
【0127】
なお、上記各実施の形態では、表示装置において、表示画像に識別用画像を重畳して表示するように制御する場合について説明したが、立体視用の動画像に各実施の形態で説明したような識別用画像が予め重畳されている場合には、各実施の形態で説明したシャッタメガネのみでも、本発明の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0128】
10 立体視画像視聴システム
20 表示装置
22 ディスプレイ
30 表示装置制御部
32 画像取得部
34 識別用画像重畳部
36 表示制御部
40 シャッタメガネ
42 内蔵カメラ
44a 右目用液晶シャッタ
44b 左目用液晶シャッタ
50 シャッタメガネ制御部
54 タイミング設定部
56 液晶シャッタ駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、
前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、前記右目用画像の表示前に第1の所定期間表示され、前記左目用画像の表示前に前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が前記識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、前記識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、
を含む立体視画像視聴システム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記右目用画像の表示前に表示する前記識別用画像と、前記左目用画像の表示前に表示する前記識別用画像との色及び模様の少なくとも一方を異ならせて表示するように制御し、
前記設定手段は、前記識別用画像の表示期間並びに色及び模様の少なくとも一方に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する
請求項1記載の立体視画像視聴システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記左目用画像の表示期間と前記右目用画像の表示期間とが同一になるように、前記識別用画像が表示されるように制御する請求項1または請求項2記載の立体視画像視聴システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記識別用画像が、前記第1の所定期間内においては第1の周期で表示される第1周期画像を含み、前記第2の所定期間においては前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示される第2周期画像を含んで表示されるように制御し、
前記設定手段は、前記識別用画像の表示期間及び表示される周期に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する
請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の立体視画像視聴システム。
【請求項5】
右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、
前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた右識別用画像が、前記右目用画像の表示前に所定期間表示され、前記右識別用画像とは異なる色及び模様の少なくとも一方が予め定められた左識別用画像が、前記左目用画像の表示前に前記所定期間表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が前記右識別用画像または前記左識別用画像か否かを判定し、前記右識別用画像または前記左識別用画像であると判定された場合には、前記右識別用画像か前記左識別用画像か、及び該右識別用画像または該左識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、
を含む立体視画像視聴システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記右識別用画像及び前記左識別用画像の色及び模様の少なくとも一方が、前記右目用画像及び前記左目用画像に対してコントラストが高くなるように制御する請求項5記載の立体視画像視聴システム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記右識別用画像が第1の周期で表示される第1周期画像を含み、前記左識別用画像が前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示される第2周期画像を含んで表示されるように制御し、
前記設定手段は、前記右識別用画像及び前記左識別用画像の色及び模様の少なくとも一方、表示される周期、並びに該周期で表示される期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する
請求項5または請求項6記載の立体視画像視聴システム。
【請求項8】
右目用画像と左目用画像とが交互に表示される表示手段と、
前記表示手段に、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像が、前記右目用画像の表示期間中に第1の周期で表示され、前記左目用画像の表示期間中に前記第1の周期とは異なる第2の周期で表示されるように制御する表示制御手段と、を含む表示装置と、
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
前記表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期及び該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、を含むシャッタメガネと、
を含む立体視画像視聴システム。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記右目用画像の表示期間中に表示する前記識別用画像と、前記左目用画像の表示期間中に表示する前記識別用画像との色及び模様の少なくとも一方を異ならせて表示するように制御し、
前記設定手段は、前記識別用画像の色及び模様の少なくとも一方、表示される周期、並びに該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する
請求項8記載の立体視画像視聴システム。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記識別用画像の色及び模様の少なくとも一方が、前記右目用画像及び前記左目用画像に対してコントラストが高くなるように制御する請求項8または請求項9記載の立体視画像視聴システム。
【請求項11】
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、前記識別用画像の表示期間が第1の所定期間か該第1の所定期間とは異なる第2の所定期間かを判定し、前記識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、
を含むシャッタメガネ。
【請求項12】
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、検出された画像が色及び模様の少なくとも一方が予め定められた右識別用画像か、または前記右識別用画像とは異なる色及び模様の少なくとも一方が予め定められた左識別用画像か否かを判定し、前記右識別用画像または前記左識別用画像であると判定された場合には、前記右識別用画像か前記左識別用画像か、及び該右識別用画像または該左識別用画像の表示期間に基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、
を含むシャッタメガネ。
【請求項13】
右目用シャッタ及び左目用シャッタを備えたシャッタメガネであって、
表示手段に表示された画像を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された画像を認識して、色及び模様の少なくとも一方が予め定められた識別用画像か否かを判定し、前記識別用画像であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期が第1の周期かまたは前記第1の周期とは異なる第2の周期かを判定し、該識別用画像の表示される周期及び該周期が切り替わるタイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記判定手段により、前記識別用画像の表示される周期が第1の周期であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期が切り替わるタイミングに対応した前記右目用シャッタの開閉タイミングを設定し、前記識別用画像の表示される周期が第2の周期であると判定された場合には、該識別用画像の表示される周期が切り替わるタイミングに対応した前記左目用シャッタの開閉タイミングを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された開閉タイミングに基づいて、前記右目用シャッタ及び前記左目用シャッタの開閉を駆動する駆動手段と、
を含むシャッタメガネ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−60500(P2012−60500A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202986(P2010−202986)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】