説明

端末間連携システム、端末間連携方法、および端末間連携プログラム

【課題】映像を端末間で連携して表示させる際のユーザの負荷をより低減し、ユーザの利便性をより向上させる。
【解決手段】端末間連携システムであって、赤外線送信部11を有する第1の映像表示端末と、赤外線受信部21を有する第2の映像表示端末と、端末管理サーバと、を有し、第1の映像表示端末1は、端末間で映像を連携して表示させる命令を赤外線通信で第2の映像表示端末2に送信し、端末管理サーバ3は、第1の映像表示端末1または前記第2の映像表示端末2から送信された再生情報を記憶する再生情報記憶手段32と、前記再生情報を第1の映像表示端末1または第2の映像表示端末2に送信する制御手段31とを有し、第1の映像表示端末1または第2の映像表示端末2は、制御手段31から送信された再生情報で指定された映像を指定された位置から表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を端末間で連携して表示させる端末間連携システム、端末間連携方法、および端末間連携プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビをはじめとして、現在家庭内では、多くの映像表示が可能なディスプレイ端末が存在しており、各端末での映像視聴サービスは数多く存在している。また、映像視聴のニーズも高まっている。映像視聴サービスには、例えばDVDやBlu-RayDiscによる視聴や、ストリーミング配信による映像の視聴などがある。また、映像などのコンテンツは、技術的あるいは制度上のコピー制限などの要因によって、それぞれの端末の中で独立に存在している。
【0003】
なお、特許文献1には、一般家庭用の映像機器をネットワークを介して遠隔操作する映像機器通信制御技術が記載され、特許文献2には、録画情報をホームネットワーク上の他の機器に転送する録画情報記憶転送装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−347719号公報
【特許文献2】特開2001−148826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、現在、ある映像表示端末で見ている映像(動画、コンテンツ)を別の端末で映す場合、記録媒体を通じてデータを移す必要がある。例えば、映像表示端末がPC-PC間の場合はUSBメモリやハードディスクなどを介する必要がある。また、テレビ−PC間の場合は、DVDなどを介してDVDプレーヤに読み込ませる必要がある。あるいは、外部出力を介して別の端末に映像を表示させるなど、それぞれの端末は独立したままである。他にはネットワークを介して映像をコピーする方法もあるが、有線通信はケーブルを接続する一手間がある点では媒体を経由する方法と変わらない。無線通信の場合は接続の手間は減るが、どれも映像コンテンツを途中まで見たときに、同じ映像コンテンツを別の端末で見ようとすると、別の端末で再生し、その後、早送りをしなければならない。
【0006】
また、ブックマークを介して、自分が見ているコンテンツを共有する手法もあるが、例えば携帯電話からテレビへと映している映像を切替えたい時に、目の前に機器があるのにもかかわらずブックマークを介するという迂遠で、直感的でない手段を取らねばならない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、映像を端末間で連携して表示させる際のユーザの負荷をより低減し、ユーザの利便性をより向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、映像を端末間で連携させる端末間連携システムであって、赤外線送信部を有する第1の映像表示端末と、赤外線受信部を有する第2の映像表示端末と、端末管理サーバと、を有し、前記第1の映像表示端末は、当該第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間で映像を連携して表示させる命令を赤外線通信で前記第2の映像表示端末に送信し、前記端末管理サーバは、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末から送信された再生情報を記憶する再生情報記憶手段と、前記再生情報記憶手段に記憶された再生情報を、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信する制御手段とを、有し、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末は、前記制御手段から送信された再生情報で指定された映像を指定された位置から表示する。
【0009】
また、本発明は、映像を端末間で連携させる端末間連携システムが行う端末間連携方法であって、前記端末間連携システムは、赤外線送信部を有する第1の映像表示端末と、赤外線受信部を有する第2の映像表示端末と、端末管理サーバとを有し、前記第1の映像表示端末は、当該第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間で映像を連携して表示させる命令を赤外線通信で前記第2の映像表示端末に送信する送信ステップを行い、前記端末管理サーバは、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末から送信された再生情報を記憶する再生情報記憶ステップと、前記再生情報記憶ステップで記憶された再生情報を、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信する制御ステップとを、行い、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末は、前記制御ステップで送信された再生情報で指定された映像を指定された位置から表示する表示ステップを行う。
【0010】
本発明は、前記端末間連携システムとしてコンピュータを機能させるための端末間連携プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、映像を端末間で連携して表示させる際のユーザの負荷をより低減し、ユーザの利便性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る端末間連携システムの全体構成図である。
【図2】本実施形態の動作を示す第1のフローチャートである。
【図3】本実施形態の動作を示す第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態の端末間連携システムの全体構成図である。図示する端末間連携システムは、複数の映像表示端末1、2と、端末管理サーバ3と、映像配信サーバ61、62とを有する。
【0015】
複数の映像表示端末1、2は、第1の映像表示端末1と、第2の映像表示端末2とを有する。第1の映像表示端末1は、映像配信サーバ61から配信される各種の映像(コンテンツ)を表示・再生する端末であって、赤外線を用いて所定の情報を送信する赤外線送信部11を備える。第2の映像表示端末2は、映像配信サーバ62から配信される各種の映像を表示・再生する端末であって、赤外線を用いて所定の情報を受信する赤外線受信部21を備える。第1の映像表示端末1と第2の映像表示端末2とは、赤外線を用いた通信を行うことができる。
【0016】
本実施形態では、各家庭に少なくとも1つの第1の映像表示端末1と第2の映像表示端末2とのセット(組)が配置されているものとする。
【0017】
端末管理サーバ3は、各家庭に配置された映像表示端末1、2間で映像を連携させるためのサーバであって、制御部31と、再生情報データベース32と、端末管理データベース33とを備える。再生情報データベース32には、再生情報を送信した端末の端末IDと、映像を一意に識別する映像IDと、映像をどこまで再生したかを示す再生位置情報と、時刻と、を含む再生情報が記憶される。
【0018】
端末管理データベース33には、どの映像表示端末とどの映像表示端末とが連携可能であるかが、あらかじめ記憶されている。図1に示す例では、家庭Aの第1の映像表示端末1の端末IDと、第2の映像表示端末2の端末IDとが対応付けて記憶されている。家庭Bおよび家庭Cにおいても、同様に、連携可能な第1の映像表示端末の端末IDと、第2の映像表示端末の端末IDとが対応付けて記憶されている。
【0019】
図示する端末管理サーバ3は、第1の映像表示端末1と無線通信を行い、第2の映像表示端末2と有線通信または無線通信を行うものとする。なお、端末管理サーバ3と、第1の映像表示端末1とは、無線通信ではなく有線通信を行うこととしてもよい。
【0020】
映像配信サーバ61、62は、各種の映像を第1の映像表示端末1または第2の映像表示端末2に、図示しないネットワークを介して配信・送信する。図示する例では、第1の映像表示端末1には映像配信サーバ61が接続され、第2の映像表示端末2には映像配信サーバ62がそれぞれ接続され、映像表示端末毎に対応する映像配信サーバが存在する。しかしながら、映像配信サーバ61と映像配信サーバ62は、同じサーバ(すなわち、各映像表示端末に共通のサーバ)であってもよい。
【0021】
また、映像配信サーバ61、62は、テレビなどの放送局であって、各映像表示端末は所望のチャンネルの放送波を受信して表示することとしてもよい。この場合、再生情報データベース32に記憶される再生情報の映像IDとしては、チャンネルIDが用いられる。
【0022】
上記説明した各映像表示端末1、2および端末管理サーバ3は、例えば、CPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、各装置の各機能が実現される。例えば、映像表示端末1、2および端末管理サーバ3の各機能は、映像表示端末1、2用のプログラムの場合は映像表示端末1、2のCPUが、そして、端末管理サーバ3用のプログラムの場合は端末管理サーバ3のCPUがそれぞれ実行することにより実現される。
【0023】
また、映像表示端末1、2用のプログラムおよび端末管理サーバ3用のプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
【0024】
次に、本実施形態の動作について説明する。図2および図3は、本実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【0025】
図2は、第1の映像表示端末1で表示・再生されている映像を、第2の映像表示端末2で表示・再生させる場合の処理を示すものである。まず、第1の映像表示端末1は、ユーザの操作指示を受け付けて、自端末で表示している映像を第2の映像表示端末2に表示させる切替命令を、赤外線送信部11を用いて赤外線通信で第2の映像表示端末2に送信とともに、無線通信で再生情報を端末管理サーバ3に送信する(S11)。
【0026】
端末管理サーバ3に送信する再生情報には、第1の映像表示端末1の端末IDと、自端末で表示している映像の映像IDと、当該映像をどこまで再生したかの再生位置情報と、ユーザの操作指示が入力された時刻とが含まれる。なお、第1の映像表示端末1の記憶部(不図示)には、自端末の端末IDがあらかじめ記憶され、また、映像を表示する際には当該映像の映像IDおよび再生位置情報が記憶されるものとする。第1の映像表示端末1は、ユーザの操作指示を受け付けると、記憶部に記憶された情報およびOSなどのタイマー機能から取得した現在時刻を端末管理サーバ3に送信する。
【0027】
端末管理サーバ3の制御部31は、無線通信により第1の映像表示端末1から再生情報を受信し、再生情報データベース32に記憶する(S12)。
【0028】
第2の映像表示端末2は、赤外線受信部21を用いて赤外線通信により、第1の映像表示端末1から切替命令を受信する(S13)。そして、第2の映像表示端末2は、有線通信または無線通信により、端末管理サーバ3に再生情報要求を送信する(S14)。なお、再生情報要求には、第2の映像表示端末2の記憶部(不図示)にあらかじめ記憶された当該端末2の端末IDが含まれる。
【0029】
端末管理サーバ3の制御部31は、再生情報要求を受信すると、当該再生情報要求に含まれる端末IDに対応する端末の端末IDを、端末管理データベース33から取得する(S15)。図1に示す例では、第2の映像表示端末2の端末IDに対応する端末IDは、第1の映像表示端末1の端末IDである。
【0030】
そして、端末管理サーバ3の制御部31は、端末管理データベース33から取得した端末IDの最新の再生情報を再生情報データベース32から取得し、取得した再生情報を有線通信または無線通信で第2の映像表示端末2に送信する(S16)。具体的には、制御部31は、端末管理データベース33から取得した端末IDを有するレコードを再生情報データベース32から抽出し、抽出したレコードの中から操作時刻を参照して最新のレコードを特定し、特定したレコードの再生情報を第2の映像表示端末2に送信する。
【0031】
第2の映像表示端末2は、再生情報を受信し、当該再生情報に基づいて映像配信サーバ62から映像を受信(ダウンロード)し、当該映像を表示・再生する(S17)。具体的には、第2の映像表示端末2は、再生情報の映像IDを指定して映像配信サーバ62から当該映像IDに対応する映像を受信し、受信した映像を再生情報の再生位置情報が示す再生位置から表示・再生する。映像配信サーバ62は、第2の映像表示端末2から映像IDを受信すると、記憶部(不図示)に格納された当該映像IDに対応する映像を第2の映像表示端末2に送信する。
【0032】
図3は、第2の映像表示端末2で表示・再生されている映像を、第1の映像表示端末1で表示・再生させる場合の処理を示すものである。まず、第1の映像表示端末1は、ユーザの操作指示を受け付けて、第2の映像表示端末2で表示している映像を当該第1の映像表示端末1に表示させる切替命令を、赤外線送信部11を用いて赤外線通信で第2の映像表示端末2に送信する(S21)。
【0033】
第2の映像表示端末2は、赤外線受信部21を用いて赤外線通信により、第1の映像表示端末1からS21の切替命令を受信する(S22)。
【0034】
そして、第2の映像表示端末2は、有線通信または無線通信により、端末管理サーバ3に再生情報を送信する(S23)。端末管理サーバ3に送信する再生情報には、第2の映像表示端末2の端末IDと、自端末で表示している映像の映像IDと、当該映像をどこまで再生したかの再生位置情報と、S22で切替命令を受信した時刻とが含まれる。なお、第2の映像表示端末2の記憶部(不図示)には、自端末の端末IDがあらかじめ記憶され、また、映像を表示する際には当該映像の映像IDおよび再生位置情報が記憶されるものとする。第2の映像表示端末1は、切替命令を受信すると、記憶部に記憶された情報およびOSなどのタイマー機能から取得した現在時刻を端末管理サーバ3に送信する。
【0035】
端末管理サーバ3の制御部31は、有線通信または無線通信により第2の映像表示端末2から再生情報を受信し、再生情報データベース32に記憶する(S24)。
【0036】
また、第1の映像表示端末1は、S21の切替命令を送信した後に、無線通信により端末管理サーバ3に再生情報要求を送信する(S25)。なお、再生情報要求には、第1の映像表示端末1の記憶部(不図示)にあらかじめ記憶された当該端末1の端末IDが含まれる。
【0037】
端末管理サーバ3の制御部31は、再生情報要求を受信すると、当該再生情報要求に含まれる端末IDに対応する端末の端末IDを、端末管理データベース33から取得する(S26)。図1に示す例では、第1の映像表示端末1の端末IDに対応する端末IDは、第2の映像表示端末2の端末IDである。
【0038】
そして、端末管理サーバ3の制御部31は、S26で取得した端末IDの最新の再生情報を再生情報データベース32から取得し、取得した再生情報を無線通信で第1の映像表示端末1に送信する(S27)。具体的には、制御部31は、S26で取得した端末IDを有するレコードを再生情報データベース32から抽出し、抽出したレコードの中から操作時刻を参照して最新のレコードを特定し、特定したレコードの再生情報を第1の映像表示端末1に送信する。
【0039】
第1の映像表示端末1は、再生情報を受信し、当該再生情報に基づいて映像配信サーバ61から映像を受信(ダウンロード)し、当該映像を表示・再生する(S28)。具体的には、第1の映像表示端末1は、再生情報の映像IDを指定して映像配信サーバ61から当該映像IDに対応する映像を受信し、受信した映像を再生情報の再生位置情報が示す再生位置から表示・再生する。映像配信サーバ61は、第1の映像表示端末1から映像IDを受信すると、記憶部(不図示)に格納された当該映像IDに対応する映像を第1の映像表示端末1に送信する。
【0040】
なお、図1に示す映像表示システムにおいて、家庭A内で複数の第1の映像表示端末1と、複数の第2の映像表示端末2とが存在し、第1の映像表示端末1の各々は、全ての第2の映像表示端末2と連携が可能であるものとする。この場合において、例えば、第1の映像表示端末1Aが第2の映像表示端末2Aに図2のS11の命令を送信すると同時に、第1の映像表示端末1Bが第2の映像表示端末2Bに図2のS11の命令を送信するものとする。このとき、第1の映像表示端末1Aの再生情報が誤って第2の映像表示端末2Bに送信され、また、第1の映像表示端末1Bの再生情報が誤って第2の映像表示端末2Aに送信されてしまう可能性がある。
【0041】
このような誤り(混線)を防止するために、端末管理サーバ3の制御部31は、同一家庭内に存在する2つの第1の映像表示端末1から所定の時間以内(例えば、n秒以内)に再生情報がそれぞれ送信された場合、最初に受信した再生情報のみを再生情報データベースに登録し、後に受信した再生情報(最初の受信から時間以内に受信した再生情報)については再生情報データベースへの登録・更新を行うととなく、当該後の再生情報を送信した第1の映像表示端末にエラーを返送することとする。これにより、端末管理サーバ3に、同一家庭内の複数の第1の映像表示端末1から、ほぼ同時に再生情報が送信された場合であっても、先に受信された再生情報のみが処理されるため、混線を防止することができる。
【0042】
また、第2の映像表示端末2が家庭内に複数ある場合、第1の映像表示端末1から送信した赤外線が第2の映像表示端末2を一意に指定できる程度に十分な指向性を持っていれば、混線は発生しない。
【0043】
以上説明した本実施形態では、指向性の高い赤外線通信と、赤外線通信と比べてより多くの容量の情報を送信可能な有線通信ないし無線通信とを組み合わせることにより、端末間で映像を連携することができる。すなわち、ユーザの負荷をより低減し、ユーザの利便性をより向上させることができる。
【0044】
具体的には、第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間では、映像の切替命令(切替の合意)については赤外線通信を用いて送受信し、再生情報については、端末管理サーバを介して有線通信ないし無線通信を用いて送受信する。これらを同時に用いることで、本実施形態では、疑似的に映像(コンテンツ)を端末間で移動したように見せることができる。なお、実際に送受信するデータは、記録媒体で映像を移動するときように映像そのものではなく、再生情報のみとすることで通信量を削減しつつ映像を表示している端末を素早く切替えることができる。
【0045】
また、本実施形態の再生情報には映像を識別する映像ID(チャンネルID)だけでなく、どこまで再生したかを示す再生位置情報も含まれる。これにより、本実施形態では、ある映像表示端末で途中まで見ていた映像を、再生位置情報用いることで切替え先の映像表示端末でその先から再生・表示することができる。
【0046】
また、本実施形態の端末管理サーバは、再生情報データベースと端末管理データベースとを備える。これにより、本実施形態では、複数の第1の映像表示端末と第2の映像表示端末のセットが存在する場合であっても、1つの端末管理サーバで処理することができる。例えば、図1に示すように、複数の家庭の各映像表示端末を1つの端末管理サーバで処理することができ、また、1つの家庭内で複数の第1の映像表示端末と第2の映像表示端末のセットが存在する場合であっても1つの端末管理サーバで処理することができる。また、新たに第1の映像表示端末と第2の映像表示端末のセットが増加された場合、端末管理データベースに増加した映像端末の各端末IDを登録するだけで、容易に対応することができる。
【0047】
また、本実施形態では、ブックマークなどを介することなく、目の前の映像表示端末に入れ替えて映像を表示させることで、実世界志向的な(すなわち直感的な)インターフェイスをユーザに提供することができる。
【0048】
また、本実施形態の各映像表示端末は、送信機能および受信機能の両方を備える必要がなく、赤外線通信の送信機能または受信機能のいずれかを備えるだけで、図2または図3のフローチャートを行うことにより、第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間で映像を連携して表示させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、映像(コンテンツ)そのものをコピーする必要がないため、ダビング10などの著作権的制限とも相性がよい。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 :第1の映像表示端末
11:赤外線送信部
2 :第2の映像表示端末
21:赤外線受信部
3 :端末管理サーバ
31:制御部
32:再生情報データベース
33:端末管理データベース
61:映像配信サーバ
62:映像配信サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を端末間で連携させる端末間連携システムであって、
赤外線送信部を有する第1の映像表示端末と、
赤外線受信部を有する第2の映像表示端末と、
端末管理サーバと、を有し、
前記第1の映像表示端末は、当該第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間で映像を連携して表示させる命令を赤外線通信で前記第2の映像表示端末に送信し、
前記端末管理サーバは、
前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末から送信された再生情報を記憶する再生情報記憶手段と、
前記再生情報記憶手段に記憶された再生情報を、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信する制御手段とを、有し、
前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末は、前記制御手段から送信された再生情報で指定された映像を指定された位置から表示すること
を特徴とする端末間連携システム。
【請求項2】
請求項1に記載の端末間連携システムであって、
前記第1の映像表示端末は、自端末で表示している映像に関する再生情報を前記端末管理サーバに送信し、
前記第2の映像表示端末は、前記第1の映像表示端末が端末管理サーバに送信し、当該端末管理サーバから送信された再生情報で指定された映像を表示すること
を特徴とする端末間連携システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の端末間連携システムであって、
前記第2の映像表示端末は、自端末で表示している映像に関する再生情報を前記端末管理サーバに送信し、
前記第1の映像表示端末は、前記第2の映像表示端末が端末管理サーバに送信し、当該端末管理サーバから送信された再生情報で指定された映像を表示すること
を特徴とする端末間連携システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の端末間連携システムであって、
複数の前記第1の映像表示端末と、複数の前記第2の映像表示端末とを有し、
前記端末管理サーバは、連携させる第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との対応付けを記憶した端末管理記憶手段を、さらに有し、
前記制御手段は、前記端末管理記憶手段を参照し、前記再生情報記憶手段に記憶された再生情報を、対応する前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信すること
を特徴とする端末間連携システム。
【請求項5】
映像を端末間で連携させる端末間連携システムが行う端末間連携方法であって、
前記端末間連携システムは、赤外線送信部を有する第1の映像表示端末と、赤外線受信部を有する第2の映像表示端末と、端末管理サーバとを有し、
前記第1の映像表示端末は、当該第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との間で映像を連携して表示させる命令を赤外線通信で前記第2の映像表示端末に送信する送信ステップを行い、
前記端末管理サーバは、
前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末から送信された再生情報を記憶する再生情報記憶ステップと、
前記再生情報記憶ステップで記憶された再生情報を、前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信する制御ステップとを、行い、
前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末は、前記制御ステップで送信された再生情報で指定された映像を指定された位置から表示する表示ステップを行うこと
を特徴とする端末間連携方法。
【請求項6】
請求項5記載の端末間連携方法であって、
前記第1の映像表示端末は、自端末で表示している映像に関する再生情報を前記端末管理サーバに送信する送信ステップを行い、
前記表示ステップにおいて、前記第2の映像表示端末は、前記第1の映像表示端末が端末管理サーバに送信し、前記制御ステップで前記端末管理サーバから送信された再生情報で指定された映像を表示すること
を特徴とする端末間連携方法。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の端末間連携方法であって、
前記第2の映像表示端末は、自端末で表示している映像に関する再生情報を前記端末管理サーバに送信する送信ステップを行い、
前記表示ステップにおいて、前記第1の映像表示端末は、前記第2の映像表示端末が端末管理サーバに送信し、前記制御ステップで前記端末管理サーバから送信された再生情報で指定された映像を表示すること
を特徴とする端末間連携方法。
【請求項8】
請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の端末間連携方法であって、
前記端末間連携システムは、複数の前記第1の映像表示端末と、複数の前記第2の映像表示端末とを有し、
前記端末管理サーバは、連携させる第1の映像表示端末と第2の映像表示端末との対応付けを記憶した端末管理記憶部を有し、
前記制御ステップは、前記端末管理記憶部を参照し、前記再生情報記憶ステップで記憶された再生情報を、対応する前記第1の映像表示端末または前記第2の映像表示端末に送信すること
を特徴とする端末間連携方法。
【請求項9】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の端末間連携システムとしてコンピュータを機能させるための端末間連携プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−244072(P2011−244072A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112143(P2010−112143)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】