説明

競争ゲーム装置、競争ゲーム方法、及びプログラム

【課題】従来なかった遊び方を提供すると共に、初級者も当選の楽しさを感じることができる競争ゲーム装置を提供する。
【解決手段】競馬ゲーム装置1は、レースにおいて各々の競走馬が1位および2位になる確率に基づいて、各々の競走馬の重勝第2レースの1着オッズおよび2着オッズを算出する重勝第2レース1着オッズ算出部831および重勝第2レース2着オッズ算出部832と、各々の競走馬について、2着オッズが1着オッズより低くなるように、オッズの調整を行うオッズ調整処理部84と、遊技者が重勝第2レースの投票において指定した競走馬が1着となった場合には、調整後の1着オッズに基づいて算出される配当を遊技者に提供し、2着となった場合には、調整後の2着オッズに基づいて算出される配当を提供する配当提供部93を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競馬、競輪、競艇、自動車レースなどを模した競争ゲーム装置に関し、特に、馬、自転車、船、自動車などに見立てた競争体の順位を予想して遊ぶ競争ゲーム装置、競争ゲーム方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競馬、競輪、競艇、自動車などを模した複数の競争体が順位を競ってレースを行う競争ゲーム装置が多数知られている。例えば、特許文献1には競馬ゲーム装置が開示されている。このような競争ゲーム装置では、競争体の順位についての投票の受付と、その投票が当選となった場合の配当の提供とを主たる内容とし、投票に対する興趣を高めるなどの目的で、単勝式、複勝式、ワイド、三連単、三連複など、順位の指定を様々な指定態様で行い得るようにされている場合が多い。しかし、特にゲームの初級者にとっては、複雑な指定態様で投票を行っても当選しにくく、ゲームを楽しめない場合が多かった。
【特許文献1】特開平10−216355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来なかった遊び方を提供すると共に、初級者も当選の楽しさを感じることができる競争ゲーム装置、競争ゲーム方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係るプログラムは、制御手段と記憶手段を備えたコンピュータに、複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行する手順を実行させるプログラムであって、前記制御手段に、前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する手順と、前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する手順と、各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行い、前記記憶手段に記憶する手順と、入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける手順と、前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する手順と、を実行させるものである。
【0005】
本発明によれば、遊技者が指定した競争体が1位あるいは2位になれば当選とし、1位になった場合と2位になった場合とで配当を変えるという、従来なかった遊び方を提供することができる。例えば従来の複勝では、投票で指定した競争体が2位までに入れば当選となるが、当選の場合は指定した競争体が1位であっても2位であっても同一のオッズが適用される。
また、本発明によれば、指定した競争体が2位でも当選となるので、当選の可能性が高くなり、初級者でも当選の楽しさを享受することができる。
また、1位のオッズが2位のオッズよりも高くなるように調整するようにしたので、1位のオッズが2位のオッズよりも低いという、常識に反したオッズが提示されて遊技者に違和感を与えることを避けることができる。
【0006】
また、前記オッズの調整を行う手順は、前記1位のオッズが高い競争体ほど、前記2位のオッズも高くなるように、各々の前記競争体のオッズの調整を行う手順を含むことが望ましい。
これにより、1位オッズの低い競争体のほうが2位のオッズが高いという、常識に反したオッズが提示されて遊技者に違和感を与えることを避けることができる。
【0007】
また、前記投票を受け付ける手順は、入力手段を介して、前記遊技者が、第1の競争において1位になると予想する競争体を指定する投票を受け付ける手順と、前記第1の競争における投票で指定された競争体が前記第1の競争で1位となった場合に、前記遊技者が、入力手段を介して、第2の競争において1つの競走体を指定して投票を行うことを可能とする手順と、を含み、前記配当を遊技者に提供する手順は、前記第2の競争における投票で指定された競争体が前記第2の競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記第2の競争における投票で指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する手順を含むようにすることができる。
【0008】
これにより、現実世界における重勝に近い賭け方でありながら、第2の競争についても第1の競争と同様に指定した競争体が1位でなければ当選とはならないという現実の重勝とは違い、第2の競争で指定した競争体が2位でも当選となるので、当選の可能性が高くなり、初級者でもゲームを楽しむことが出来る。
【0009】
また、前記配当を遊技者に提供する手順は、前記第1の競争における投票で指定された競争体が前記第1の競争で1位となった場合に、前記入力手段を介して前記第2の競争における投票が行われなかった場合には、前記第1の競争の結果に対する配当を前記遊技者に提供する手順を含むことが望ましい。
これにより、遊技者にとって選択の幅が広がり、ゲームの楽しさを増すことができる。
【0010】
本発明に係る記録媒体は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0011】
本発明に係る競争ゲーム装置は、複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行する競争ゲーム装置であって、前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出する第1のオッズ算出部と、前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出する第2のオッズ算出部と、各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行うオッズ調整処理部と、入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける投票受付部と、前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する配当提供部と、を備えたものである。
本発明によれば、遊技者が指定した競争体が1位あるいは2位になれば当選とし、1位になった場合と2位になった場合とで配当を変えるという、従来なかった遊び方を提供することができる。また、指定した競争体が2位でも当選となるので、当選の可能性が高くなり、初級者でも当選の楽しさを享受することができる。
また、1位のオッズが2位のオッズよりも高くなるように調整するようにしたので、1位のオッズが2位のオッズよりも低いという、常識に反したオッズが提示されて遊技者に違和感を与えることを避けることができる。
【0012】
本発明に係る競争ゲーム方法は、制御手段と記憶手段を備えた競争ゲーム装置に、複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行させる方法であって、前記制御手段が、前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する工程と、前記制御手段が、前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する工程と、前記制御手段が、各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行い、前記記憶手段に記憶する工程と、前記制御手段が、入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける工程と、前記制御手段が、前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する工程と、を備えたものである。
本発明によれば、遊技者が指定した競争体が1位あるいは2位になれば当選とし、1位になった場合と2位になった場合とで配当を変えるという、従来なかった遊び方を提供することができる。また、指定した競争体が2位でも当選となるので、当選の可能性が高くなり、初級者でも当選の楽しさを享受することができる。
また、1位のオッズが2位のオッズよりも高くなるように調整するようにしたので、1位のオッズが2位のオッズよりも低いという、常識に反したオッズが提示されて遊技者に違和感を与えることを避けることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来なかった遊び方を提供すると共に、初級者も当選の楽しさを感じることができる競争ゲーム装置、競争ゲーム方法、及びプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、本発明は、複数の競争体が任意の事項についての順位を競って競争を行う競争ゲーム装置に適用されるものであるが、以下の実施の形態では、馬の形状を模した走行体が着順を競って競走する競馬ゲーム装置に適用した場合について説明する。
実施の形態1.
【0015】
図1は、本発明の実施の形態1による競馬ゲーム装置1の外観構成を示す斜視図である。
【0016】
図示されるように、この競馬ゲーム装置1は、後述の主制御基板21(図7参照)などが収容される筐体中央の略円柱状の装置本体部2と、装置本体部2の周囲に配置され、通信ケーブルなどを介して上記主制御基板21と電気的に接続される複数のサテライト(ゲーム端末)70とを主体に構成されている。
【0017】
なお、図1では、簡略のために手前の3台のサテライト70のみが示されているが、本実施形態の競馬ゲーム装置1においては、12台のサテライト70が装置本体部2の周囲に配置されているものとする。
【0018】
図2(a)、(b)は、装置本体部2の構成を示す斜視説明図及び平面図である。
【0019】
図示されるように、装置本体部2は、円筒状の外側筐体3と、当該外側筐体3の内側に配置され、上下に離間して配置された上面板4と下面板7とからなる2階建て構造を備えている。
【0020】
上面板4は、概略円形の形状を有する板状の部材であり、その上側表面である第1走行面4sはサテライト70や周囲の遊技客から視認可能となっている。第1走行面4sには、レース(競走イベント)において複数の走行体30が着順を競って走行する走路であるトラック5が形成されている他、当該トラック5を走行する走行体30を撮影する複数のフィールドカメラ22、及びゴールカメラ23、各カメラ22、23により撮影された画像やレースの案内などの情報を表示するモニタ装置24などが配置されている。また、本実施形態では、競馬場の外観をリアルに再現するために、トラック5及びその周辺には、緑色の粉末や繊維等を加工した人工芝材などが敷き詰められている。
【0021】
上記トラック5は、図2(b)に示すように、8の字状に形成されている。従って、本実施形態の競馬ゲーム装置1では、レースの種類に応じてスタート地点であるS1、S2からゴールGに至る符号SR、MR、LRで示す複数種類の走行コースを変更することにより、短距離、中距離、長距離など複数種類の走行コースでのレースを行うことが可能である。
【0022】
なお、図2には示されていないが、本実施形態では、各レースにおいてトラック5上を走行させる走行体30の台数変更を可能にするために、装置本体部2は、上面板4の外周部等の適宜の箇所に走行体30を収容する収容部を備えることが可能である。
【0023】
更に、装置本体部2は、現実の競馬と同様のスタートシーンを再現するために、各レースの開始時にスタート地点S1、S2に配置され、レース中には上面板4の外周部等の適宜の箇所に退避収容される出走ゲートを更に備えることが可能である。この場合の出走ゲートは、特許文献1に開示される出走ゲートと同様の構成とすることができる。
【0024】
図3(a)は、上面板4から所定距離下方に離間した位置に配置される下面板7を平面視で示す説明図であり、図3(b)は、下面板7の表面における2次元コードCの配列の様子を示す説明図である。
【0025】
図3(a)に示すように、下面板7は、上面板4と同様円形形状を有する板状の部材であり、その上側表面である第2走行面7sのトラック5に対応する領域は、レースにおいて複数の走行体40が走行する走路8とされている。
【0026】
第2走行面7sの全体又は少なくとも走路8の表面は、第2走行面7sに固定された直行座標であるグローバル座標上における位置座標を記録した多数の2次元コードCが配置された情報配置面とされている。なお、本実施形態では、2次元コードCとしてJIS−X−0510に従うQRコードが使用されている。
【0027】
ここでQRコードCは、図3(b)に示すように、グローバル座標のXg軸及びYg軸方向にそれぞれ一定の間隔毎に行列状に配列されており、かつ、QRコードC上の直行座標であるQR座標のXqr軸及びYqr軸方向が、それぞれグローバル座標のXg軸及びYg軸方向と一致するように配列されている。
【0028】
QRコードCは、自走体40に搭載されるカメラ装置46の撮影角及びカメラ装置46から第2走行面7sまでの距離を考慮して、走路8上のどの位置に自走体40が配置された場合でも、カメラ装置46の画角(撮影視野)V内に常に1以上のQRコードCの全体が含まれるサイズ及び間隔で配置されており、後述の自走体制御基板61は、カメラ装置46により撮影されたQRコードCに記録された位置情報と、撮影画像に固定された座標系であるカメラ座標(Xc,Yc)上でのそのQRコードCの位置及び角度とに基づいて、グローバル座標上における自走体40の基準位置(例えば、中央輪44a、44bの車軸中央位置)Rの位置座標及び角度(進行方向)Fを導出する。なお、撮影画像中における一のQRコードCからの位置情報の取得に失敗した場合における他のQRコードからの位置情報の取得を可能にするべく、QRコードCは、カメラ装置46の画角V内に常に1以上のQRコードCの全体が含まれるサイズ及び間隔で配置されていることが好ましい。
【0029】
QRコードCは、例えばポリカーボネイトなどの透明薄板9(図4参照)の一面に上記QRコードCを印刷し、その印刷面を下にした透明薄板9を下面板7上に敷設することにより配置することが好ましく、これにより、自走体40の走行によるQRコードCの毀損等を防ぐことができる。
【0030】
本実施形態では、第2走行面7sは上部の上面板4に覆われて装置周囲の遊技客からは見えない構造とされているため、QRコードCは可視のインク等を用いて形成したとしても、装置のデザイン、外観には何らの影響も与えない。従って、可視のインク等によりQRコードCを形成することで、印刷等に係る費用を低減し、QRコードCの検査や修復等のメインテナンスを容易化し、及び/又は、赤外線用のカメラ装置を用いる場合と比較してより安価なカメラ装置46を使用することが可能になる。
【0031】
図4は、第1走行面4s及び第2走行面7sに配置された走行体30及び自走体40を側面視で示す説明図である。
【0032】
図示されるように、走行体30は、台車31と、台車31上に支持柱36を介して取り付けられた模型部分37とから構成されている。
【0033】
台車31は、前後輪32、33と、台車31の両側部に軸支された中央輪34a、34bとにより第1走行面4s上を走行可能とされており、台車31の下面には、第1走行面4sから若干の間隔をもって2つの回転磁石35a、35bが取り付けられている。
【0034】
回転磁石35a、35bは、後述の自走体40の回転磁石55a、55bと磁気的に結合し、第2走行面7s上を走行する自走体40に追従して走行体30が第1走行面4s上を走行することを可能にする。
【0035】
また、回転磁石35a、35bは、鉛直方向の軸を中心に回転可能とされ、模型制御モータ56a、56bによる回転磁石55a、55bの回転に同期して回転する。回転磁石35a、35bの回転は、支持柱36及び不図示のギア機構を介して模型部分37に伝達される。
【0036】
模型部分37は、馬(競走馬)及び騎手を象った模型であり、馬の脚や騎手の手足はそれぞれの関節軸の周りに揺動可能とされており、回転磁石35aの回転が支持柱36を介して伝達されると騎手の手足が揺動動作し、回転磁石35bの回転が支持柱36を介して伝達されると馬の前後脚が揺動動作するようになっている。
【0037】
自走体40は、台車41及び支持台50から構成されている。
台車41には、前後輪42、43と、左右の中央輪44a、44bと、当該中央輪44a、44bをそれぞれ駆動する走行モータ45a、45bとが搭載されており、走行制御基板62に制御された走行モータ45a、45bが左右の中央輪をそれぞれ独立に駆動することにより、進行方向を変更自在に自走体40を第2走行面7s上で自力走行(自走)させる。
【0038】
台車41には、更に、下面開口Oを有する空洞部Sの上部において第2走行面7sを垂直に撮影する態様で取り付けられたCCDカメラなどのカメラ装置46と、カメラ装置46の両側部に取り付けられ、カメラ装置46の画角を照明する白色LED47と、無線LANによる装置本体部2との通信を行うためのアンテナ48などの機構部品を備えている。
【0039】
支持台50は、スプリング51による上方への付勢力を受けた状態で台車41の上方に取り付けられている。
【0040】
支持台50の上面には、前後輪52、53と、左右の中央輪54a、54bとが取り付けられ、これら車輪52〜54は、スプリング51の付勢力により上面板4の下面に当接する。従って、自走体40は、下部の車輪42〜44と、上部の車輪52〜54に挟まれて、上面板4と下面板7の間の走行空間を直立姿勢を維持しながら安定に走行することができる。
【0041】
支持台50は、更に、回転磁石55a、55b、模型制御モータ56a、56b及び集電子57を備えている。
【0042】
回転磁石55a、55bは、それぞれ走行体30の回転磁石35a、35bに対応する配置をもって上面板4から若干の間隔をもって取り付けられ、模型制御モータ56a、56bの駆動により、鉛直方向の軸を中心に回転動作を行うようになっている。回転磁石55a、55bは、回転磁石35a、35bと磁気的に結合し、自走体40の走行により上面板4上の走行体30を牽引するとともに、回転磁石55a、55bの回転によって走行体30の模型部分37における馬の脚や騎手の手足を揺動動作させる。
【0043】
集電子57は、自走体40の走行中、スプリング51による適切な圧接力をもって上面板4の下面に取り付けられた給電板6に摺接し、自走体40の走行制御に必要な電力を供給する。
【0044】
給電板6は、例えば、ストライプ状のパターンの正電極及び負電極を所定距離離間させて交互に配列して構成することができ、集電子57は、正八角形の頂点位置に配置した8本のピンコンタクトなどで構成し、常に2本以上のピンコンタクトが正負両電極との接触を保つようにするなどにより自走体40への安定な電力供給を行うことが可能である。
【0045】
図5は、各サテライト70の構成を示す斜視説明図である。
各サテライト70は、それぞれ同一の構成を有しており、図示されるように、ゲームセンターなどの遊技場の床面に設置され、図示省略の椅子などに腰掛けた遊技者の足や荷物を乗せる台部材から上方に向って立設される脚部72と、その脚部の上端側で支持されるテーブル部74とを主体に構成されている。
【0046】
そして、脚部72には、メダル払出口73が設けられており、テーブル部74には、サテライト画面SPなどの画像を表示し、遊技者によるタッチ操作を検出するタッチパネル式モニタ75、実況放送やファンファーレ、BGMなどの各種演出用の音響を出力するスピーカ76、メダルを投入するためのメダル投入口77及び獲得したメダルの払い出しを行うペイアウトボタン78などが設けられている。また、各サテライト70の内部には、上記メダル払出口73にメダルを払い出すためのメダル払出装置73aや、メダル投入口77から投入されたメダルを検出してその枚数をカウントするメダルセンサ77a等の機構部品が収容されている。
【0047】
各サテライト70では、投票が当選となって配当を受け取る権利が発生した場合には、獲得したメダル枚数をクレジットメダル枚数値として記憶管理するようにされており、そのクレジットメダルを用いてベットすることが可能である。また、メダルを受け取りたい場合には、ペイアウトボタン78を押下することでクレジットメダル枚数値に対応した枚数のメダルをメダル払出口73から払い出させることが可能である。
【0048】
図6は、タッチパネル式モニタ75に表示されるサテライト画面SPの例示的な態様を示す説明図である。
【0049】
図示されるように、本実施形態のサテライト画面SPでは、表示画面の右側に、各レースにおける走行体30の着順についての投票を行うためのベット画面BPを常に表示させる態様にしており、一方、表示画面の左側には、解説画面GP、レース前新聞画面FNP、実況画面BCP、レース後新聞画面ANP等がそれぞれ所定のタイミングで表示されるようになっている。
【0050】
本実施形態に係る投票画面BPでは、操作毎にベットできるメダルの枚数を指定する枚数ボタンBAや、「単勝」、「複勝」、「馬連」、「馬単」、「ワイド」、「三連複」、「三連単」、「三連単ライト」及び「重勝」の9種類の指定態様から好みの指定態様を選択する指定態様ボタンBK、着順の指定方法を説明するインストラクション欄BI、走行データ生成部82が各走行体30に割り当てた競走馬の馬番や馬名、オッズなどを表示したベットボタンBB、それら各ベットボタンBBに対応した走行体30のイメージ画像BS(走行体30に割り当てられた競走馬と騎手のイメージ画像)等が表示されており、いずれかの枚数ボタンBA及び指定態様ボタンBKを選択した状態でベットボタンBBを操作することにより、選択された枚数のメダルを対価として選択された指定態様で着順を指定した投票を行うことができる。
【0051】
ここで、上記「単勝」は、1着になる走行体30に割り当てられた競走馬(以下、単に「1着になる競走馬」等という)の馬番を指定するものであり、「複勝」は、1着又は2着になる競走馬の馬番を指定するものであり、競走馬の数が多い場合には、3着までに入る競走馬の馬番を指定する場合もある。「馬連」は、2着以内に入る競走馬の馬番をセットで指定するものであり、「馬単」は、1着と2着になる競走馬の馬番を着順通りに指定するものであり、「ワイド」は、1〜3着になる競走馬のうちの任意の2つの馬番を指定するものであり、「三連複」は、1〜3着になる競走馬の馬番の組み合わせを指定するものであり、「三連単」及び「三連単ライト」は、1〜3着になる競走馬の馬番を着順通りに指定するものである。「重勝」については詳しくは後述するが、複数のレースに渡る競走馬の着順を指定するものである。
【0052】
図6に示す投票画面BPでは、指定態様ボタンBKから「馬単」の指定態様が選択された状態が示されており、この場合を例として投票の方法を説明すると以下の通りである。
【0053】
指定態様ボタンBKから「馬単」の指定態様を選択した初期状態では、インストラクション欄BIに「1着の馬を指定して下さい」と表示されており、遊技者は、適宜の枚数ボタンBAを操作してから、1着になると思う馬番のベットボタンBBを操作するとインストラクション欄BIが「2着の馬を指定して下さい」に切り替わるので、これに合わせて2着になると思う馬番のベットボタンBBを操作する。これにより、枚数ボタンBAで指定した枚数のメダルを対価として、指定態様ボタンBKで選択した指定態様によって、ベットボタンBBの操作により指定した着順の投票が受け付けられる。
【0054】
他の指定態様においても、インストラクション欄BIの表示に従って、同様の態様で投票を行うことが可能である。
【0055】
投票は、残り時間表示BTがゼロになるまでであれば何度でも繰り返して行うことが可能であり、1レースについて、複数の指定態様で、複数通りの着順を指定した任意枚数のメダルを対価とする投票を行うことが可能である。
【0056】
なお、本実施形態では、投票を行うことに対する遊技者の興趣を喚起するために、ベットボタンBBが操作される毎にイメージ画像BSの競走馬が所定の動作を行うようになっている。
【0057】
具体的には、ベットボタンBBを押下してベットすると対応したイメージ画像BSの競走馬が歩き出す画像が表示され、更にベットすると、その馬が段階をもって走り出し、MAXベットになると、その馬に搭乗した騎手がガッツポーズすると共に、その馬と騎手が光り輝く画像が表示される。
【0058】
更に、本実施形態では、上記のようにイメージ画像BSにおける馬や騎手の動作に連動して、スタート地点S1或いはS2に配置された対応する走行体30の模型部分37において馬の脚や騎手の手足が揺動動作を行うようになっている。このように、ベット行為に対して従来に無い視覚的な反応が生じるため、投票に対する遊技者の興趣を視覚的に盛り上げることが可能である。
【0059】
解説画面GPは、指定態様ボタンBKの選択に応じて各指定態様についての解説を表示するものである。遊技者は、解説画面GPにより、各指定態様における着順指定の方法や配当の特性などを理解することが可能である。
【0060】
レース前新聞画面FNPは、各レースの開始前のタイミングで表示される画面である。即ち、このレース前新聞画面FNPにより、各レース開始前に出走する複数の競走馬のいずれが強いのかなどの着順の予想に役立つ情報を遊技者に提供して遊技者の着順予想の手助けを行うことができる。
【0061】
レース後新聞画面ANPは、各レースの終了後のタイミングで表示される画面である。即ち、このレース後新聞画面ANPにより、各レース終了後に勝利した競走馬がどのような勝ち方をしたかなどの結果情報を遊技者に提供する。
【0062】
上記のようなレース前新聞FNP及びレース後新聞ANPに表示される情報から、遊技者は各競走馬の馬名やその戦績、特徴などを覚えることができ、初級者であってもレースを消化するうちにより的確な着順予想を行うなどが可能になる。
【0063】
なお、レース前新聞FNP及びレース後新聞ANPでは、それぞれのレースに適合した文章を自動生成し、或いはそれぞれのレースに適合する画像を自動選択して、毎回異なる記事内容を表示させることが可能である。
【0064】
実況画面BCPは、各レースの実行中に表示される画面であり、フィールドカメラ22やゴールカメラ23で撮影された画像と予め用意された画像を合成した合成画像を実況画像として表示するものである。この実況画面BCPにおいて、例えば、コインマークなどの合成画像を表示させて、遊技者がどの競走馬に投票したか、或いは、どの競走馬の人気が高いかなどを遊技者に視認させることができる。また、ゴールまでの距離などの情報や、遊技者が投票した競走馬に対する応援コメントなどを表示させることで遊技者を更に盛り上げることも可能である。
【0065】
プレゼント馬券画面PPは、遊技者に無償で提供されるプレゼント馬券が発行された場合に表示される画面であり、当該画面PPには、遊技者に提供された馬券(投票)である旨の説明PPI、プレゼント馬券における着順の指定態様PPK、指定された着順PPB、プレゼント馬券の対象になるレースを特定する表示PPRなどが表示される。
【0066】
図1に戻って、装置本体部2の側部には4本の支柱部材10が立設され、その上端にはリング状の天井部材11が取り付けられている。支柱部材10及び天井部材11には、上方からトラック5の俯瞰映像を撮影する天井カメラ25、実況放送やファンファーレやBGMなどの各種演出用の音響を出力するスピーカ26、各種演出用の発光を行う照明装置27などが設けられている。
【0067】
なお、本実施形態では、上面板4に形成されたトラック5が、サテライト70に着席した遊技者から見下ろすことができるように、テーブル部74よりも下方位置に配置されており、各サテライト70に着席した遊技者は、現実の競馬場のゴンドラ席からトラックを見下ろす感覚と同様の感覚をもってレースを観戦することが可能である。
【0068】
図7は、競馬ゲーム装置1のハードウェアの概略構成を示す説明図である。
【0069】
図示されるように、本実施形態の競馬ゲーム装置1では、装置本体部2が主制御基板21を備え、各自走体40が自走体制御基板61を備え、各サテライト70がサテライト制御基板71を備えており、主制御基板21は、配線ケーブルや無線LAN回線などによって各自走体制御基板61及び各サテライト制御基板71との間でのデータの送受信が可能とされている。なお、主制御基板21、自走体制御基板61及びサテライト制御基板71は、それぞれ、CPU(制御手段)21a、61a、71aやROM、RAM、ハードディスクなどの記録手段(記憶手段)21b、61b、71bなどを備える情報処理装置である。
【0070】
主制御基板21には、フィールドカメラ22、ゴールカメラ23、モニタ装置24、天井カメラ装置25、スピーカ26、照明装置27、通信装置28、無線LAN装置29などが接続されており、主制御基板21は、レースの進行に合わせてこれらの装置を駆動制御するとともに、自走体制御基板61及びサテライト制御基板71との間で種々のデータを送受信することにより競馬ゲームの進行を制御する。
【0071】
各自走体制御基板61には、走行制御基板62、撮影制御基板63、画像処理基板(FPGA)64、模型制御基板65、無線LAN装置66などが接続されている。
【0072】
ここで、無線LAN装置66は、各レース実行前の所定のタイミングで主制御基板21から送信される走行データを受信し、レース中において自走体制御基板61が導出する自走体40のグローバル座標上での座標位置を主制御基板21に送信するなどの処理を実行する。なお、上記走行データには、レースの開始からゴールに至るまでの時々刻々の第2走行面7s上における自走体40の座標位置が指定されている。
【0073】
撮影制御基板63は、カメラ装置46による撮影動作の制御を行うものであり、本実施形態では、撮影制御基板63の制御により、カメラ装置46は1秒間に120回の頻度でQRコードCが配置された第2走行面7sを高速撮影するものとされている。
【0074】
画像処理基板64は、カメラ装置46により撮影された各画像を走査することで、各画像に含まれる各QRコードCの3頂点に配置されたマーカーを抽出する処理を実行し、また、自走体制御基板61により抽出された撮影画像中のQRコードをデコードする処理を実行する。
【0075】
自走体制御基板61は、画像処理基板64が抽出したマーカーからQRコードCを抽出する処理を行うとともに、そのQRコードCから取得される座標データと、カメラ装置46により撮影される撮影画像内の基準点を原点とするカメラ座標上でのそのQRコードの位置及び角度とに基づいて、グローバル座標上での走行体40の基準位置Rの座標及び角度Fを特定し、主制御基板から受信した走行データに従った正確な走行コースで走行体40を走行させるべく駆動制御基板62による走行モータ45a、45bの駆動制御を実行する。
【0076】
サテライト制御基板71には、メダル払出装置73a、タッチパネル式モニタ75、スピーカ76、メダルセンサ77a、ペイアウトボタン78、通信装置79などが接続されており、主制御基板21から送信されるデータに基づいて、各レースについて走行データ生成部82が各走行体30に割り当てた競走馬の馬名、オッズ算出部83により導出されたオッズなどをタッチパネル式モニタ75に表示させ、ベット画面BPにおける遊技者の操作に従って投票の受付を行うほか、スピーカ76における音声出力、メダル投入口77に投入されたメダルのメダルセンサ77aにおける計数処理、配当やペイアウトボタン78の操作に基づくメダル払出のためのメダル払出装置73aの制御などを実行する。
【0077】
図8は、主制御基板21及び各サテライト制御基板71が、それぞれの記録手段21b及び71bに記録されたプログラムを実行することにより実現される機能ブロックを示す説明図である。
【0078】
図示されるように、本実施形態の競馬ゲーム装置1は、装置本体部2で実現されるゲーム制御部80と、各サテライト70で実現されるサテライト制御部90とを備えている。
【0079】
上記ゲーム制御部80は、馬データ記録部81、走行データ生成部82、オッズ算出部83、オッズ調整処理部84、オッズデータ記録部85、占有率データ記録部86、及び着順決定部87を備えている。オッズ算出部83は、さらに重勝第2レース1着オッズ算出部(第1のオッズ算出部)831及び重勝第2レース2着オッズ算出部(第2のオッズ算出部)832を備えている。
【0080】
ここで、馬データ記録部81は、複数の競走馬の名称(馬名)やレースの強さに関するパラメータである走行能力値などの馬データを記録するものである。馬名は、実在の競走馬と同一の名称を使用しても良いが、本実施形態では、現実の競馬に余り詳しくない遊技者にも遊技を楽しんで貰えるように、各競走馬にはオリジナル(架空)の馬名が使用されている。走行能力値は、レースによらず各競走馬について固定の値を用いても良く、或いは、走行コースの長短、各レースについて設定される天候、馬場条件との適性などに応じて走行能力値を増減させることで、レース毎のレース展開の多様性を高めることが可能である。また、競馬ゲーム装置1で頻繁に遊技を行う遊技者がより適切な予想を出来るようにするために、過去の戦績に応じて走行能力値を増減させることなども可能である。
【0081】
馬データ記録部81には、トラック5上に配置される走行体30の台数(例えば、6〜12)と同数の競走馬についての馬データを記録しても良いが、それよりも多数(例えば、100頭)の競走馬についての馬データを記録しておけば、レース毎に異なる競走馬を出走させる(走行体30に割り当てる)ことにより、レースの多様性を高めることができる。
【0082】
走行データ生成部82は、トラック5上に配置される各走行体30に馬データ記録部81に記録されるいずれかの競走馬を割り当てるとともに、割り当てた競走馬についての走行能力値や乱数を用いた抽選によって、各走行体30の着順やレース展開(レース開始からゴールまでの経過時間に対する各自走体40の走路8上における位置座標)などよりなる走行データを導出する。
【0083】
現実世界の競馬では、オッズはその競走馬の馬券の売上額によって決定されるが、競馬ゲームでは参加者数が少ないため、馬券の売上額によってオッズを決定すると、一人の遊技者の投票が現実世界の競馬と異なりオッズに大きく影響を与え、遊技者に違和感を与えてしまう。そこで、遊技者の投票によってオッズが変動しないようにしている。具体的には、オッズ算出部83は、各走行体30に割り当てられた競走馬の走行能力値に基づいて、全ての指定態様における全ての着順についてオッズ(Odds)Dを算出する。
【0084】
ここで、本実施形態におけるオッズDは、1枚のメダルを対価として投票を行った場合に配当として払い出されるメダル枚数の期待値がペイアウト率PO(払戻率。配当として払い出される総メダル数を全ての投票における対価とされた総メダル数で除した値)と等しくなるように設定された配当割合(配当倍率)であり、レースに出走する競走馬が馬番1〜NのN頭であるとし、馬番Kの競走馬の走行能力値をA1K〜ANK(それぞれの競走馬が1着〜N着になる確率)、全ての走行能力値A1K〜ANKの合計をASKとすれば、例えば、「単勝」における馬番Kの競走馬のオッズDKは、下式(1)に従って導出される。
DK=ASK×PO/A1K・・・(1)
【0085】
特に、本実施形態ではオッズ算出部83は、重勝第2レース1着オッズ算出部831及び重勝第2レース2着オッズ算出部832を備えている。重勝第2レース1着オッズ算出部831及び重勝第2レース2着オッズ算出部832は、それぞれ、後述する「重勝」の第2レースにおける、各競走馬の1着オッズ及び2着オッズを算出する。
【0086】
オッズ調整処理部84は、後述するように、「重勝」の第2レースにおける、各競走馬の1着オッズ及び2着オッズの調整処理を行う。
【0087】
オッズデータ記録部85には、オッズ算出部83によって算出されたオッズDが記録される。また、オッズ調整処理部84によって調整された調整後の重勝第2レースにおける、各競走馬の1着オッズ及び2着オッズも記録される。
【0088】
占有率データ記録部86には、重勝第2レースにおける1着占有率S1及び2着占有率S2が記録される。1着占有率S1及び2着占有率S2は、後述するように、重勝第2レースにおける各競走馬の1着オッズ及び2着オッズを算出するのに用いられる。
【0089】
着順決定部87は、各自走体40から無線LAN装置29、66を介して各自走体40の時々刻々の第2走行面7s上における位置座標を受信し、各レースにおいて各自走体40がゴールGに到着した時刻の先後を特定することにより着順を決定する。ここで、走行データ生成部82において生成した走行データに基づいて着順を決定するのではなく、現実の自走体40の走行に基づいて着順を決定するものとしたのは、何らかの原因により走行データと異なる着順で各自走体40がゴールした場合におけるトラブル等の発生を回避するためである。
【0090】
ゲーム制御部80は、各レースの実行前の所定のタイミングで、走行データ生成部82が生成した走行データ及びオッズ算出部83が導出したオッズDをそれぞれ各自走体40及び各サテライト70に送信し、各レースの終了後の所定のタイミングで着順決定部87が決定した着順データを各サテライト70に送信する。
【0091】
なお、本実施形態の競馬ゲーム装置1では、GIレース(Grade One Race)やGIIレース(Grade Two Race)、GIIIレース(Grade Three Race)などが組み込まれた36レースのセットを反復して実行するよう構成されており、走行データ生成部82、オッズ算出部83及び着順決定部87は、上記各レースの実行毎に上記処理を反復して実行する。なお、上記GIレースは、上記36レースにおける3〜5レース毎に実行される。
【0092】
サテライト制御部90は、投票受付部91、当選判定部92、配当提供部93、オッズ表示部94を備えている。
【0093】
投票受付部91は、各レースの実行前の所定時間内に、遊技者によるタッチパネル式モニタ75のベット画面BPに対する操作に基づいて、1又は複数通りの投票を受け付ける処理を実行する。
【0094】
当選判定部92は、各レースの終了後に投票受付部91が受け付けた各投票をゲーム制御部80から受信した着順データと対比することにより、当選の有無を判定する。なお、投票受付部91が受け付けた投票において指定された各指定態様における着順が、着順データに示される着順と一致していればその投票は当選となる。
【0095】
配当提供部93は、当選判定部92において当選となった投票についての配当(メダル枚数)を算出し、算出された枚数のメダルを払い出すべく所定の信号をメダル払出装置73aに送信する処理を実行する。
【0096】
配当の算出は、当選となった投票において対価とされたメダル枚数(ベット枚数Nb)にオッズDを乗算することにより算出することも可能であるが、本実施形態における配当提供部93は、計算や表示の簡明などのため、ゲーム制御部80から受信した各オッズDの小数点第2位以下の部分Dhを切り捨てて、小数点第1位までの丸められたオッズDrを用いて上記計算を行う。
【0097】
また、ベット枚数Nbは整数であるため、ベット枚数Nbと小数点第1位までのオッズDrの乗算を行うと、払い出し枚数として1以下の端数Nhが生じるため、配当提供部93は、上記乗算値からこの端数Nhを切り捨てた値を最終的な配当枚数Nsとして算出する。
【0098】
オッズ表示部94は、ゲーム制御部80から受信した各レースのオッズDを、ベット画面BPに表示されているベットボタンBB上に表示する処理を実行する。
【0099】
次に、指定態様として「重勝」が選択された場合の処理の詳細について説明する。
図9は、指定態様として「重勝」が選択された時の投票画面BPの表示例を示す図である。また、図10は、「重勝」が選択された場合のゲームの手順を説明するフローチャートである。
【0100】
本実施形態における「重勝」を選択した場合のゲームの流れについて図9、10を用いて説明する。
指定態様ボタンBKから「重勝」の指定態様を選択すると、インストラクション欄BI1に「1着になる馬を予想して、投票して下さい」と表示され、投票受付部91による第1レースの投票受付待ち状態となる(ステップS101)。遊技者が、適宜の枚数ボタンBAを操作してから、1着になると思う馬番のベットボタンBB1を操作すると、投票受付部91によって、枚数ボタンBAで指定した枚数のメダルを対価として、重勝の第1レースの投票が受け付けられる(ステップS102)。
【0101】
第1レースが終了し、当選判定部92がゲーム制御部80から着順データを受信すると(ステップS103)、当選判定部92は、投票の当選の有無を判定する(ステップS104)。具体的には、投票受付部91が受け付けた投票において指定された馬番と着順データの1着の馬番とが一致していれば当選である。当選の場合には、ステップS105に進み、当選しなかった場合にはステップS106に進みゲームが終了する。
【0102】
第1レースが当選だった場合、インストラクション欄BI2に「ストッククレジットを投票したい時は、馬番を1つ選んでください。」と表示され、投票受付部91による第2レースの投票受付待ち状態となる(ステップS105)。遊技者が、制限時間内にベット操作を行った場合、すなわち、適宜の枚数ボタンBAを操作してから、1つの馬番のベットボタンBB2を操作した場合には、投票受付部91によって、枚数ボタンBAで指定した枚数のメダルを対価として、重勝の第2レースの投票が受け付けられる(ステップS107)。
【0103】
一方、遊技者が、制限時間内にベット操作を行わなかった場合、すなわち、制限時間内にベット操作を行わなかったか、ゲームを終了した場合には、ステップS108に進み、配当提供部93によって第1レースに対する配当(メダル枚数)が算出され、メダルの払い出しが行われる。具体的には、1着の単勝としての配当が提供される。上述したように、1着の単勝の配当は、式(1)に従ってオッズ算出部83が算出した各々の競走馬の単勝オッズに基づいて算出される。
【0104】
ステップS107で重勝の第2レースの投票が受け付けられた場合には、第2レースが終了し、当選判定部92がゲーム制御部80から着順データを受信すると(ステップS109)、当選判定部92は、投票の当選の有無を判定する(ステップS110)。具体的には、投票受付部91が受け付けた投票において指定された馬番が、着順データの1着あるいは2着の馬番と一致していれば当選である。当選の場合には、ステップS111に進む。
【0105】
第2レースが当選だった場合、配当提供部93は、投票において指定された馬番が、着順データの1着であったか2着であったかを判定する(ステップS111)。1着であった場合には、配当提供部93は後述する手順によって1着の場合の配当(メダル枚数)を算出し、算出された枚数のメダルを払い出すべく所定の信号をメダル払出装置73aに送信する処理を実行する(ステップS112)。また、2着であった場合には、配当提供部93は同様に2着の場合の配当(メダル枚数)を算出し、算出された枚数のメダルを払い出すべく所定の信号をメダル払出装置73aに送信する処理を実行する(ステップS113)。現実の競馬における重勝では、第2レースについても第1レースと同様に、指定した競走馬が1着でなければ当選とはならないが、本実施形態による重勝では、第2レースが2着でも当選となるので、当選の可能性が高くなり、初級者でもゲームを楽しむことが出来る。なお、第3レース以降も第2レースと同様に投票を行うようにすることができる。
【0106】
次に、重勝第2レースにおける配当の算出方法について説明する。
図11は、本実施形態による重勝の第2レースのオッズの計算手順を示すフローチャートである。
【0107】
まず、オッズ算出部83の重勝第2レース1着オッズ算出部831が各競走馬の1着オッズを算出し、重勝第2レース2着オッズ算出部832が各競走馬の2着オッズを算出し、算出オッズをオッズデータ記録部85に記録する(ステップS201)。
「重勝」の第2レースにおける、馬番Kの競走馬の1着オッズD1Kは、下式(2)に従って計算される。また、馬番Kの競走馬の2着オッズD2Kは、下式(3)に従って計算される。
D1K=S1×PO/A1K・・・(2)
D2K=S2×PO/A2K・・・(3)
【0108】
ここで、A1,A2は、馬データ記録部81に記録されている、各競走馬の走行能力値A1K(1着になる確率)及びA2K(2着になる確率)である。POは上述のペイアウト率である。S1,S2は、1着及び2着の占有率である。ここで1着の占有率とは、1着となった競走馬に賭けていた遊技者に配当として払い出される総メダル数(原資)M1を決定する値であり、総メダル数M1は、下式(4)に従って導出される。また、2着の占有率とは、同様に2着となった競走馬に賭けていた遊技者に配当として払い出される総メダル数M2を決定する値であり、総メダル数M1、M2は、下式(4)、(5)に従って導出される。
M1=S1×PO・・・(4)
M2=S2×PO・・・(5)
【0109】
次に、オッズ調整処理部84によってオッズの調整処理が実行される。
このオッズの調整処理を行う目的について説明する。現実世界の競馬では、オッズはその競走馬の馬券の売上額によって決定される。しかし、式(4)、(5)による計算方法では、遊技者のベット枚数には関わりなく設定された走行能力値A1,A2と占有率S1,S2に基づいて決定されるため、A1が極めて高く、A2が極めて低い場合には、1着のオッズよりも2着のオッズの方が高くなる場合がある。これは、常識に反したオッズであり、遊技者に違和感を与えることになる。また、常識的には、1着のオッズが高い競走馬ほど、2着のオッズも高いのが当然であるが、式(4)、(5)による計算方法では、1着オッズの低い競走馬のほうが2着オッズは高くなるということが起こりうる。本実施形態では、オッズ表示部94によってベット画面BPのベットボタンBB2上に1着オッズと2着オッズが表示されるため、1着のオッズよりも2着のオッズの方が高くなっていたり、1着オッズの低い競走馬のほうが2着オッズが高くなっていたりすると、遊技者に違和感を与えてしまう。
【0110】
図12は、重勝の1着及び2着オッズの計算例を示す図である。
図に示す例では、1着占有率S1を65%、2着占有率を35%として計算している。図に示すように、馬番1の競走馬について見てみると、1着オッズよりも2着オッズのほうが高くなっている。また、1着オッズについては馬番2の競走馬の方が馬番1の競走馬よりも高いが、2着オッズについては馬番1の方が馬番2の競走馬よりも高くなっている。
なお、図12の例では、ペイアウト率PO=1.0として計算している。
【0111】
そこで、ステップS202以降でオッズの調整処理が実行される。
ステップS202では、競走馬Kの2着になる確率A2Kが0.25以上であるか否かを判定する。これは、A2Kが0.25以上の場合、上述のオッズの逆転現象が起こりやすいからである。
【0112】
A2Kが0.25より小さいと判定された場合(NO)には、ステップS203で2着占有率S2を35%に設定し、式(3)に従ってオッズD2Kを導出して一旦オッズデータ記録部85に記録したら、ステップS208へ進む。
【0113】
A2Kが0.25以上と判定された場合(YES)には、ステップS204でA2Kが0.33以上であるか否かを判定する。
【0114】
A2Kが0.33より小さいと判定された場合(NO)には、ステップS205へ進み、2着占有率S2を35%に設定し、式(3)に従ってオッズD2Kを導出して一旦オッズデータ記録部85に記録する。次に、ステップS206で、オッズデータ記録部85に記録された1着オッズD1Kと2着オッズD2Kを取得し下式(6)が成り立つか否かを判定する。
(D1K+0.2)>D2K・・・(6)
【0115】
式(6)が成り立つ場合(YES)ステップS208へ進む。一方、式(6)が成り立たない場合(NO)は、ステップS207へ移行する。
【0116】
ステップS204でA2Kが0.33以上と判定された場合(YES)には、ステップS207へ進む。ステップS207では、2着オッズD2Kを1.050倍し、さらに式(3)から2着占有率S2を導出して占有率データ記録部86に記録し、ステップS208へ進む。
【0117】
ステップS208では、1着オッズD1Kが2着オッズD2K以上か否かを判定する。
D1K≧D2Kの場合(YES)には、ステップS202に戻って次の競走馬K+1について処理を実行する。
D1K<D2Kの場合(NO)には、ステップS209に進み、D2Kに0.005倍だけ減じる。式(3)から2着占有率S2を導出して占有率データ記録部86に記録し、ステップS208へ戻る。なお、ステップS209の処理は、D2Kが1.010まで下がったらそれ以上は行わない。
【0118】
全ての競走馬についてステップS202〜ステップS209の処理が終了したら、ループAを抜けてステップS210に移行する。
ステップS210では、全競走馬を、1着のオッズが高い順に並べるソート処理を行い、1番からN番まで番号を付与する。
【0119】
次に、ステップS211で、1着オッズが1番高い1番の競走馬(m)と2番目に高い2番の競走馬(n)それぞれの2着オッズを比較し、nの2着オッズ≧mの2着オッズの場合(1着オッズの順と一致しない場合:YES)にはステップS212に進み、mの2着オッズを0.01倍上げる。再度ステップS211へ戻り、n<m(NO)となるまで繰り返す。以降、nを順次3番からN番の競走馬として同様に処理を行う(ループC)。
m=1番の競走馬としてループCが終了したら、次にm=2番の競走馬とし、nを順次3番からN番の競走馬としてループCの処理を行う。
以降同様に、mを順次3番から(N−1)番の競走馬としてループCの処理を行い(ループB)、m=(N−1)番の競走馬としてループCが終了したら、ループBを抜けて終了する。
【0120】
以上のようにして、オッズ調整処理部84によってオッズの調整処理が実行される。
配当の算出は、上述したように、オッズDの小数点第2位以下の部分Dhを切り捨てて、小数点第1位まで丸めたオッズDrをベット枚数Nbに乗算することにより行う。さらに、配当提供部93は、乗算値から1以下の端数Nhを切り捨てた値を最終的な配当枚数Nsとして算出する。なお、より配当を高くするため、オッズDの小数点第4位以下の部分Dhを切り捨てて、小数点第3位まで丸めたオッズDrをベット枚数Nbに乗算することにより配当を算出するようにしてもよい。
【0121】
上述のように、本実施形態では、重勝のオッズを占有率と走行能力値を用いていったん導出した後、走行能力値は変動させずに、占有率を変えることによってオッズの調整を行っている。このように、各競走馬の走行能力値は変動しないため、他のレースの結果に影響を与えることなくオッズの調整を行うことができる。
【0122】
なお、本実施形態では、重勝第2レースでは、1つの競走馬を指定して投票し、その競走馬が1着または2着に入れば当選であるが、例えば、指定した競走馬が1着から3着までに入れば当選とすることもできる。この場合には、3着のオッズを、1,2着のオッズと同様に、3着に入る確率(走行能力値)と3着の占有率を用いて式(7)によって導出し、さらに、オッズ調整処理部84によって、各競走馬について、2着のオッズよりも3着のオッズの方が高くなっていたり、1着オッズの低い競走馬のほうが3着オッズが高くなっていたりしないように、上記と同様の手順でオッズの調整を行う。
D3K=S3×PO/A3K・・・(7)
【0123】
また、本実施形態で重勝の第2レースに適用したオッズの計算方法及び配当計算方法を、他の指定態様でのオッズに適用してもよい。例えば、複勝式では、通常投票で指定した競走馬が2着まで(あるいは3着まで)に入れば当選となり、当選の場合は指定した馬が1着であっても2着であっても同一のオッズが適用されるが、本実施形態による重勝の第2レースのオッズの計算方法を複勝のオッズの計算方法に適用することも可能である。
【0124】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0125】
例えば、上記した実施形態では、遊技価値としてメダルを使用し、馬の形状を付与した走行体がトラック上を走行した際の着順についての投票が行われる競争ゲーム装置を例として説明したが、本発明は、メダル以外の任意の媒体を遊技価値として使用し、馬以外の形状を有する模型又は映像などを競争体とし、ラップタイムなどの競走における着順以外の順位や、サッカーゲームでの得点やクイズの回答の早さなど、競走以外の競争での順位についての投票を行う競争ゲーム装置に適用することが可能である。
【0126】
また、上記実施形態では、装置本体部の周囲に12台のサテライトが配置されたゲーム装置を例として説明したが、本発明のゲーム装置は、13台以上又は11台以下のサテライトを備えることが可能である。
【0127】
その他、上記した実施形態における装置構成や機能構成、具体的な処理の内容、手順等は単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにより限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明の一実施形態に係る競馬ゲーム装置の外観構成を示す斜視図。
【図2】装置本体部の構成を示す説明図。
【図3】第2走行面の構成を示す説明図。
【図4】自走体及び走行体の構成を示す説明図。
【図5】サテライトの構成を示す説明図。
【図6】サテライト画面を示す説明図。
【図7】競馬ゲーム装置のハードウェアの概略構成を示すブロック図。
【図8】競馬ゲーム装置におけるゲームプログラムを実行することにより実現される機能ブロックを示す説明図。
【図9】指定態様として「重勝」が選択された時の投票画面の表示例を示す図。
【図10】「重勝」が選択された場合のゲームの手順を説明するフローチャート。
【図11】実施の形態1による重勝の第2レースのオッズの計算手順を示すフローチャート。
【図12】重勝の1着及び2着オッズの計算例を示す図。
【符号の説明】
【0129】
1・・・競馬ゲーム装置、2・・・装置本体部、3・・・外側筐体、4・・・上面板、4s・・・走行面、5・・・トラック、6・・・給電板、7・・・下面板、7s・・・走行面、8・・・走路、9・・・透明薄板、10・・・支柱部材、11・・・天井部材、21・・・主制御基板、22・・・フィールドカメラ、23・・・ゴールカメラ、24・・・モニタ装置、25・・・天井カメラ、26・・・スピーカ、27・・・照明装置、28・・・通信装置、29・・・無線LAN装置、30・・・走行体、31・・・台車、32・・・前輪、33・・・後輪、34a、34b・・・中央輪、35a、35b・・・回転磁石、36・・・支持柱、37・・・模型部分、40・・・自走体、41・・・台車、42・・・前輪、43・・・後輪、44a、44b・・・中央輪、45a、45b・・・走行モータ、46・・・カメラ装置、46a、46b・・・模型制御モータ、47・・・白色LED、48・・・アンテナ、50・・・支持台、51・・・スプリング、52・・・前輪、53・・・後輪、54a、54b・・・中央輪、55a、55b・・・回転磁石、56a、56b・・・模型制御モータ、57・・・集電子、61・・・自走体制御基板、62・・・走行制御基板、63・・・撮影制御基板、64・・・画像処理基板、65・・・模型制御基板、66・・・無線LAN装置、70・・・サテライト、71・・・サテライト制御基板、72・・・脚部、73・・・メダル払出口、73a・・・メダル払出装置、74・・・テーブル部、75・・・タッチパネル式モニタ、76・・・スピーカ、77・・・メダル投入口、77a・・・メダルセンサ、78・・・ペイアウトボタン、79・・・通信装置、80・・・ゲーム制御部、81・・・馬データ記録部、82・・・走行データ生成部、83・・・オッズ算出部、831・・・第1のオッズ算出部、832・・・第2のオッズ算出部、84・・・オッズ調整処理部、85・・・オッズデータ記録部、86・・・占有率データ記録部、87・・・着順決定部、90・・・サテライト制御部、91・・・投票受付部、92・・・当選判定部、93・・・配当提供部、94・・・オッズ表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御手段と記憶手段を備えたコンピュータに、複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行する手順を実行させるプログラムであって、
前記制御手段に、
前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する手順と、
前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する手順と、
各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行い、前記記憶手段に記憶する手順と、
入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける手順と、
前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する手順と、を実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記オッズの調整を行う手順は、
前記1位のオッズが高い競争体ほど、前記2位のオッズも高くなるように、各々の前記競争体のオッズの調整を行う手順を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のプログラムであって、
前記投票を受け付ける手順は、
入力手段を介して、前記遊技者が、第1の競争において1位になると予想する競争体を指定する投票を受け付ける手順と、
前記第1の競争における投票で指定された競争体が前記第1の競争で1位となった場合に、前記遊技者が、入力手段を介して、第2の競争において1つの競走体を指定して投票を行うことを可能とする手順と、を含み、
前記配当を遊技者に提供する手順は、
前記第2の競争における投票で指定された競争体が前記第2の競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記第2の競争における投票で指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する手順を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
前記配当を遊技者に提供する手順は、
前記第1の競争における投票で指定された競争体が前記第1の競争で1位となった場合に、
前記入力手段を介して前記第2の競争における投票が行われなかった場合には、前記第1の競争の結果に対する配当を前記遊技者に提供する手順を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行する競争ゲーム装置であって、
前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出する第1のオッズ算出部と、
前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出する第2のオッズ算出部と、
各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行うオッズ調整処理部と、
入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける投票受付部と、
前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する配当提供部と、を備えた競争ゲーム装置。
【請求項6】
制御手段と記憶手段を備えた競争ゲーム装置に、複数の競争体が順位を競って競争を行う競争ゲームを実行させる方法であって、
前記制御手段が、前記競争において各々の前記競争体が1位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の1位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する工程と、
前記制御手段が、前記競争において各々の前記競争体が2位になる確率に基づいて、各々の前記競争体の2位のオッズを算出し、前記記憶手段に記憶する工程と、
前記制御手段が、各々の前記競争体について、前記2位のオッズが前記1位のオッズより低くなるように、オッズの調整を行い、前記記憶手段に記憶する工程と、
前記制御手段が、入力手段を介して、遊技者が1つの競争体を指定する投票を受け付ける工程と、
前記制御手段が、前記投票において指定された競争体が前記競争で1位となった場合には、前記調整後の1位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供し、前記投票において指定された競争体が2位となった場合には、前記調整後の2位のオッズに基づいて算出される配当を前記遊技者に提供する工程と、を備えた競争ゲーム方法。
【請求項7】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図3】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−172104(P2009−172104A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13023(P2008−13023)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】