説明

管または管継手による接続構造

【課題】管および管継手による接続構造において、相対回転位置を容易に且つ正確に合わせることができる構造を提供する。
【解決手段】直管継手3のフランジ部16に形成した角度目盛線18と直管2に形成した基準線12を合致させつつ直管継手3と直管2を接続することによって、直管1に対し直管2とエルボ継手を4介して接続されることになる直管31の指向方向を正確に合わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管または管継手による接続構造に関するものであって、例えば管継手を介して管同士を接続する際に、管同士の相対回転位置を要求される角度で容易に且つ正確に合わせることができるように考慮された管または管継手による接続構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば樹脂製の直管とエルボ管を接続するにあたり、直管の軸心を回転中心とする回転方向でのエルボ管の姿勢を正確に合わせる方法として特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の構造では、相互に接続されることになる直管およびエルボ管のうちエルボの端部外周面に角度目盛り付きテープを巻きつける一方、エルボ管と接続される直管の受口近傍に基準となる突起を形成し、双方の管同士を受口にて嵌合させつつ周方向に回転させ、上記角度目盛りと突起を任意の位置で合致させることによって、直管とエルボ管の相対回転角度を正確に合わせることができるようになっている。
【特許文献1】特開2001−355780号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の構造では以下のような問題点がある。
【0004】
1.直管またはエルボ管に別途用意しておいた角度目盛付きテープを巻き付ける必要があるため、余分な手間がかかるとともに、その作業工数の増加に伴いコストアップを招くこととなる。
【0005】
2.配管後の直管またはエルボ管に角度目盛付きテープを巻き付けたままであると、そのテープが経年劣化により剥離して、外観が損なわれる。
【0006】
3.基準となる突起を直管の受口近傍に形成しているため、例えば直管の流通過程もしくは搬送過程において衝撃が加わるとその突起が破損もしくは脱落し、所期の目的を達成できなくなるおそれがある。
【0007】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、先に列挙した複数の課題を解決しつつ、簡易に且つ正確に管同士の相対回転角度を合わせることができるようにした接続構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、管同士を少なくとも二つの接続口を有する管継手を介して接続した接続構造であって、上記管継手における接続口の近傍および各管の外周面のいずれか一方には、その円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて直接的に形成し、他方には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を直接的に形成したことを特徴としている。
【0009】
請求項1にいう管とは、直管や曲管のほか管同士を接続する管継手をも含むものとする。
【0010】
請求項1に記載の構造では、基準線がそれぞれの管の長手方向に形成してあるので、例えば管の長さ調節のため任意の長さで切断しても常に管の端部には基準線が位置していることになり、指標と基準線を合致させることによって配管方向を正確に合わせることができる。
【0011】
管と管継手の接続方法としては、はめ込み方式またはねじ込み方式であって、はめ込み方式にて接続する場合には、一方に例えば接着剤を塗布した上で他方にはめ込み、指標と基準線を合致させる。一方、ねじ込み方式にて接続する場合には、ねじ山にテープシールを巻き付けるなどして任意の位置までめねじ部側にねじ込み、指標と基準線を合致させる。
【0012】
上記指標および基準線は、管および管継手の外周面に例えば印刷や刻線の形態をもって形成するものとする。
【0013】
また、上記指標および基準線は、管または管継手のいずれに形成されていても同様の効果を発揮する。
【0014】
管継手の具体的構成としては、請求項2に記載のように直管継手の形態のほか、請求項3に記載のエルボ継手、あるいは請求項4に記載のようにT継手の形態とする。もしくは、請求項8に記載のように、管の端部を接続口として互いに嵌合させることによって接続する構造とすることもできる。
【0015】
ただし、請求項8にいう管としては直管のみを想定しており、直管同士を接続する管継手は含まない。
【発明の効果】
【0016】
請求項1〜4に記載の発明によれば、管と管継手のいずれか一方には基準線を、他方には指標を形成しているので、管をいずれの長さに切断しても管の端部には基準線が位置することになり、指標と基準線を合致させることによって簡易に且つ正確に配管方向を決定できる。また、管または管継手に基準線または指標が予め形成されていることによって、従来のようなテープ貼着作業が不要となってコストの低減と作業工数の低減を図ることができるほか、経年変化の剥がれによる見栄えの低下もなく、外観品質も良好なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1,2は本発明に係る接続構造の第1の実施の形態を示しており、図1は管継手による管同士の接続構造の斜視図を、図2は図1の分解斜視図をそれぞれ示している。
【0018】
図1,2に示す接続構造では、図示外の管端部が固定されている直管1と、その直管1と同口径である直管2と、直管1と直管2とを接続している直管継手3と、直管2の端部に接続される略L字状のエルボ継手4とによって大略構成されている。上記管1,2同士の接続構造は、例えば排水などの配管工事に使われる管継手による接続構造を想定したものであって、水平方向に配管された直管1に対しエルボ継手4を介在することによって直管2が鉛直方向を指向するように接続する構造を示している。上記直管1,2、直管継手3およびエルボ継手4はそれぞれ塩化ビニル樹脂にて成形されており、それらの接続には、樹脂材接着用の例えばエポキシ系接着剤を使用するものとする。
【0019】
直管1の外周面にはその全長にわたり等ピッチで4本の基準線11を予め印刷もしくは刻線の形態をもって形成してある。すなわち、直管1の外周面には、長手方向に沿って且つ直管1の軸心を中心として90°毎に4本の基準線11を予め形成してあり、その4本の基準線11のうち1本が水平方向に延びた直管1の最上部となる頂部相当位置に位置するようになるように予め直管1自体の回転方向の位相が調整されている。
【0020】
他方、直管2の外周面にも、直管1と全く同様にして4本の基準線12を予め形成してある。
【0021】
そして、上記直管1および直管2にはその長手方向に沿って且つ各基準線11,12に直交するようにして例えば5cm毎に長さ目盛線19をそれぞれ印刷もしくは刻線の形態で予め形成してある。これらの長さ目盛り線19は、例えば長尺な管材から所定長さ寸法の直管1,2を切り出す際の目安として使用される。
【0022】
エルボ継手4は両端に円筒形状の受口6を備えており、その受口6の外周面には直管1,2と全く同様にして4本の基準線13を予め形成してある。そして、エルボ継手4の受口6に形成した4本の基準線13のうち1本は、エルボ継手0°線13aとして、側面視にてエルボ継手4の最大曲率半径が描く曲線の延長線と位相が合致する位置に形成されていている。
【0023】
直管継手3は、直管1および直管2と嵌合することになる直管部15と、リング状のフランジ部16から構成されており、直管部15とフランジ部16は一体のものとなっている。そのフランジ部16の外周面にはそれ自体の軸心を中心として15°毎に指標である角度目盛線18を予め印刷もしくは刻線の形態で予め形成してあり、この角度目盛線18は放射状をなしてフランジ部16の両側面にまで延びている。そして、フランジ部16の外周面において角度目盛線18は多くのものが破線の形態であるのに対して二つおきに(45°毎に)その角度目盛り線18が実線の形態となっている。上記角度目盛線18を二つおきに実線の形態とすることによって、後述するように、基準線12と角度目盛線18を合致させる際の角度合わせの目安とすることができる。
【0024】
ここで、フランジ部16に形成した角度目盛線18と直管2に形成した基準線12とを合致させることによって直管1に対するエルボ継手4の配管方向、すなわち直管1の軸心を回転中心とした場合のエルボ継手4の回転位置(姿勢)ひいてはエルボ継手に接続されることになる直管31の回転位置を決定している。以下にその接続方法を示す。
【0025】
まず、直管1と直管継手3の接続として、直管1の開口端部に対して直管継手3の一方のパイプ部15を、基準線11と実線になっている角度目盛線18が合致するまで押し込んで直管継手3を直管1に接続する。
【0026】
次いで、直管2とエルボ継手4の接続として、直管2の開口端部とエルボ継手4の受口6を、直管2側の基準線12と受口6側の基準線13をそれぞれ合致させつつ接続する。
【0027】
そして、フランジ部16側の角度目盛線18のうち直管1側の直管0°線11aと連続している線と、直管2側の基準線12のうちエルボ継手0°線13aと連続している線とが合致するように直管1と直管継手3を接続することによって、直管1に対し、エルボ継手4に接続されることになる直管31の指向方向が鉛直方向になるように設定されている。
【0028】
この場合において、エルボ継手4に接続されることになる直管31の指向方向が、例えば直管1の軸心延長線方向から見て例えば鉛直方向よりも30°だけ矢印A方向(図1参照)に傾くように、すなわち直管1に対する直管31のねじれ角が30°になるように接続するには、基準線12が合致している角度目盛線18から矢印B方向に二つ隣りの角度目盛線18とその基準線12を合致させることによって、直管1に対する直管31のねじれ角を正確に30°に設定することができる。
【0029】
また、上記直管1,2の構造によれば、それらの外周面の長手方向に沿って基準線11または12を形成しているので、長さ調整として直管1または2を切断しても常に直管1または2の端部には基準線11または12が位置していることになり、直管1または2を接続する段階でそれらの長さを調整しても角度目盛線18と基準線11または12を合致させることができる利点がある。
【0030】
一方、エルボ継手4におけるそれぞれの受口6の外周面には円筒方向に沿って同様に基準線13をそれぞれ形成しているので、受口6の方向性が問われることがない。
【0031】
図3,4は本発明に係る接続構造の第2の実施の形態を示しており、図3は直管継手をもって管継手同士を接続した接続構造を、図4は図3の分解斜視図をそれぞれ示している。なお、図3,4では、先に図1,2で示した部位と共通する部位には同一符号を付している。
【0032】
図3,4では、図示外の上端部が固定され鉛直方向に延びている本管20と、その本管20に接続される略T字状のT継手21と、T継手21に対し直管継手3を介して接続される略L字状のエルボ継手4と、エルボ継手4に接続される直管31とから大略構成されている。なお、図3,4では、受口27が上を向き、且つ双方の受口25,25の軸心が水平方向を指向するように配管されたT継手21に対しエルボ継手4を介して接続されることになる直管31が鉛直方向を指向するように配管した構造を示している。
【0033】
エルボ継手4は図1,2に示したものと全く同様であって、それぞれの受口6にエルボ継手0°線13aを含む4本の基準線13を予め形成してある。
【0034】
T継手21の二つの接続口である受口25の外周面にも、エルボ継手4と同様に4本の基準線26を予め形成してある。T継手21の受口25に形成した4本の基準線26のうち1本は、T継手0°線26aとして図1,2に示した直管0°線11aと同様の位置に配置されている。
【0035】
また、エルボ継手4に接続される直管31にも図1,2に示した直管1と同様に4本の基準線32が予め形成されている。
【0036】
そして、上記直管継手3を介してT継手21とエルボ継手4を接続し、さらにエルボ継手4を介して接続されることになる直管31が鉛直方向を指向するように設定している。
【0037】
つまり、角度目盛線18のうちT継手0°線26aと連続している線と、エルボ継手0°線13aとが合致するようにエルボ継手4と直管継手3を接続することによって、T継手21に対し直管31が鉛直方向を指向するように設定されている。
【0038】
ここで、第1の実施の形態と同様に、T継手21の受口25の軸線延長方向から見た場合に、直管31が鉛直姿勢ではなくその鉛直姿勢から所定角度をなして図3の矢印C方向に傾くような、いわゆるねじれ角を持たせる場合には、エルボ継手4の受口6を矢印D方向に回転させ、基準線13と角度目盛線18を合致させることによってT継手21に対するねじれ角度を自由に且つ正確に設定することができる。
【0039】
図5,6は本発明に係る接続構造の第3の実施の形態を示しており、図5は図3,4におけるT継手21の受口25およびエルボ継手4の受口6にそれぞれ角度目盛線を形成した構造を、図6は図5の分解斜視図をそれぞれ示している。
【0040】
図5,6に示す接続構造としては、図3,4における直管継手3に代わって直管そのものにて管継手同士を接続したものであって、本管20に接続されるT継手21と、エルボ継手4と、T継手21とエルボ継手4を接続することになる直管37と、エルボ継手4に接続される直管31とによって大略構成されている。
【0041】
T継手21およびエルボ継手4のうち、それぞれの接続部である受口40,41の外周面の円周方向に沿って、図1〜4の角度目盛り線18と同様にして、指標である角度目盛線42,43をそれぞれ15°ごとに予め形成してあるとともに、T継手0°線42aおよびエルボ継手0°線43aをそれぞれ設定してある。また、角度目盛り線42は45°毎に長い線になっており、その他では短い線になっている。
【0042】
一方、T継手21とエルボ継手4を接続することになる直管37には、直管31と全く同様にして基準線44を予め形成してある。
【0043】
そして、上記直管37を介してT継手21とエルボ継手4を接続し、T継手21の受口40の軸線方向に対するエルボ継手4の配管方向ひいてはそのエルボ継手4に接続される直管31が鉛直方向を指向するように設定している。
【0044】
つまり、直管37に形成した4本の基準線44うちT継手0°線42aと連続している線とエルボ継手0°線43aとが合致するようにエルボ継手4と直管37を接続することによって、T継手21に対し直管31が鉛直方向を指向するように設定されている。
【0045】
また、第2の実施の形態と同様に、T継手21の受口40の軸線延長方向から見た場合に、直管31が鉛直姿勢ではなくその鉛直姿勢から所定角度をなして図5の矢印E方向に傾くような、いわゆるねじれ角を持たせる場合には、エルボ継手4の受口41を矢印F方向に回転させ、基準線44と角度目盛線43を合致させることによってT継手21に対するねじれ角度を自由に且つ正確に設定することができる。
【0046】
図7は、図5,6で示した第3の実施の形態の変形例として、図5におけるT継手21における全ての受口に角度目盛線を形成したものを示したものである。なお、図7では先に図5,6で示した部位と共通する部位には同一符号を付している。
【0047】
図7に示すように、鉛直方向に延びた本管50の外周面には、図1,2に示した直管1,2と同様に4本の基準線51を予め形成してあり、その4本の基準線51のうち1本は側面視での右端における頂部相当部になるように予め回転方向の位相が調整されている。
【0048】
ここで、受口40に形成したT継手0°線42aと直交するように、受口55にもT継手0°線56aを形成している。本管50の基準線51と受口55の角度目盛線56を合致させることによって、本管50に対するT継手21の配管方向を自由に設定することができ、より一層接続構造における自由度が増すことになる。
【0049】
図8,9は本発明に係る接続構造の第4の実施の形態を示す図であり、図8は図1の直管継手3に代わって直管の端部に形成した接続部をもって直管同士を接続する構造の斜視図を、図9は図8の分解斜視図をそれぞれ示している。なお、図8,9では、先に図1,2で示した部位と共通する部位には同一符号を付している。
【0050】
図8,9に示す管と管継手による接続構造としては、図示外の端部を固定された直管1と、直管1との接続口となる端部にソケット部62が形成されたソケット部付きの直管60と、そのソケット付き直管60と接続されることになるエルボ継手4から構成されていて、上記直管1およびエルボ継手4としては第1の実施の形態と同様のものが使用される。
【0051】
ソケット付き直管60のソケット部62には、図5,6に示したエルボ継手4の受口41と全く同様にして角度目盛線65を予め形成してある。一方、ソケット付き直管60における直管部61の外周面にも、直管1と全く同様に4本の基準線66を予め形成してある。直管部61における4本の基準線66はいずれもソケット部62形成した角度目盛線65と合致している。
【0052】
そして、直管1に形成した基準線11と、ソケット部62に形成した角度目盛線65を合致させることによって、直管1に対しソケット付き直管60およびエルボ継手4を介して接続されることになる直管31が鉛直方向を指向するように設定している。
【0053】
つまり、ソケット付き直管60とエルボ継手4の接続は、第1の実施の形態と同様に、直管部61に形成した基準線66と受口6に形成した基準線13を互いに合致させ、その上で、ソケット部62の外周面に形成した角度目盛線65と直管1の外周面に形成した基準線11を合致させており、直管1の基準線11、直管部61の基準線66および受口6の基準線13は同一軸線上になるようにそれぞれを接続している。
【0054】
また、第1の実施の形態と同様に、直管1の軸線延長方向から見た場合に、直管31が鉛直姿勢ではなくその鉛直姿勢から所定角度をなして図8の矢印G方向に傾くような、いわゆるねじれ角を持たせる場合には、ソケット部62を矢印H方向に回転させ、基準線11と角度目盛線65を合致させることによって直管1に対するねじれ角度を自由に且つ正確に設定することができる。
【0055】
このように第1〜4の実施の形態によれば、角度目盛線と基準線を合致させることによって簡易に且つ正確に配管方向を決定できるとともに、それぞれの直管の長手方向に沿って基準線を形成しているので、直管を任意の位置で切断しても直ちに上記のような回転方向の位置合わせを行える。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施の形態として、直管継手を用いて直管同士を接続した構造を示す斜視図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態として、直管継手を用いて管継手同士を接続した構造を示す斜視図である。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態として、図3における直管継手に代わって直管にて管継手同士を接続した構造を示す斜視図である。
【図6】図5の分解斜視図である。
【図7】第3の実施の形態の変形例として、図5におけるT継手の全ての受口に角度目盛線を形成した構造を示す斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態として、直管の端部に形成した接続口をもって直管同士を接続した構造を示す斜視図である。
【図9】図8の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1…直管
2…直管
3…直管継手
4…エルボ継手
11…基準線
12…基準線
13…基準線
16…フランジ部
18…角度目盛線(指標)
21…T継手
26…基準線
31…直管
32…基準線
37…直管
42…角度目盛線(指標)
43…角度目盛線(指標)
44…基準線
51…基準線
56…角度目盛線(指標)
60…ソケット付き直管
62…ソケット部(接続口)
65…角度目盛線(指標)
66…基準線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管同士を少なくとも二つの接続口を有する管継手を介して接続した接続構造であって、
上記管継手における接続口の近傍および各管の外周面のいずれか一方には、その円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて直接的に形成し、
他方には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を直接的に形成したことを特徴とする管継手による接続構造。
【請求項2】
少なくとも二つの接続口を有する管継手は、その長手方向の略中央部にフランジ部を有する直管状のものであって、
上記フランジ部の外周面には、その円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて形成する一方、
各管の外周面には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を形成したことを特徴とする請求項1に記載の管継手による接続構造。
【請求項3】
少なくとも二つの接続口を有する管継手はエルボ継手であって、
エルボ継手のうち、二つの接続口の外周面にはその円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて形成する一方、
各管の外周面には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を形成したことを特徴とする請求項1に記載の管継手による接続構造。
【請求項4】
少なくとも二つの接続口を有する管継手はT継手であって、
T継手のうち、同一軸線上位置する二つの接続口の外周面にはその円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて形成する一方、
各管の外周面には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を形成したことを特徴とする請求項1に記載の管継手による接続構造。
【請求項5】
各管の外周面にはその円周方向の等分位置に複数の基準線が形成されている一方、円周方向に形成した複数の指標は基準線同士のなすピッチよりも小さいピッチで形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管継手による接続構造。
【請求項6】
各管の外周面に形成した複数の基準線は円周方向の四等分位置に形成されている一方、円周方向に形成した複数の指標は基準線同士のなすピッチを六等分したピッチで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の管継手による接続構造。
【請求項7】
上記管には長手方向に沿って長さ目盛を等ピッチで形成していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の管継手による接続構造。
【請求項8】
各管の端部を接続口として互いに嵌合させることによって管同士を接続する構造であって、
一方の管の接続口の近傍には、その円周方向に回転方向の位置合わせのための複数の指標を等ピッチにて直接的に形成し、
他方の管の接続口の近傍には、その長手方向に沿って回転方向の位置合わせのための基準線を直接的に形成したことを特徴とする管による接続構造。
【請求項9】
他方の管の接続口の近傍外周面にはその円周方向の等分位置に複数の基準線が形成されている一方、一方の管の接続口の近傍外周面において円周方向に形成した複数の指標は基準線同士のなすピッチよりも小さいピッチで形成されていることを特徴とする請求項8に記載の管による接続構造。
【請求項10】
複数の基準線は円周方向の四等分位置に形成されている一方、複数の指標は基準線同士のなすピッチを六等分したピッチで形成されていることを特徴とする請求項9に記載の管による接続構造。
【請求項11】
上記管には長手方向に沿って長さ目盛を等ピッチで形成していることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の管継手による接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−9879(P2006−9879A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−185779(P2004−185779)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(597031483)増田工業株式会社 (1)
【出願人】(504244117)エコ・セクター有限会社 (1)
【出願人】(504244265)
【Fターム(参考)】