説明

管理システム、管理方法、管理装置、通信端末、及び管理プログラム

【課題】通信履歴を短時間で効率的に整理することができる管理システム、管理方法、管理装置、通信端末、及び管理プログラムを提供する。
【解決手段】通信端末15は、相互にセッションを確立させることによって、P2P型の通信を実行している。通信端末15間のセッションを識別する通信IDが、セッションの確立を要求した通信端末15によって作成される(1112−1等)。通信端末15が最初にセッションを確立させてから、すべてのセッションが切断されるまでの期間を識別する会議IDが、通信端末15によって作成される(11−1等)。通信端末15は、通信端末15間の通信の履歴を、通知情報として管理装置10に対して通知する。管理装置10は、通信端末15から取得した通知情報を、通信ID又は会議IDに基づいて整理、集計する。管理装置10は、通信の履歴を容易に集計できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の履歴情報を管理する管理システム、管理方法、管理装置、通信端末、及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の通信端末間で行われるテレビ会議が、Peer to Peer(P2P)型の通信によって実行される場合がある。この場合、クライアント−サーバ型の通信によってテレビ会議が実行される従来の場合と比較して、MCU(Multi-point Control Unit)にパケットが集中することを防止できるという利点がある。
【0003】
テレビ会議がP2P型の通信によって実行される場合、通信端末の通信状況をサーバ側で把握することができない。これに対して特許文献1では、通信端末間の通信ログを管理するログ管理サーバを備えたシステムが提案されている。該システムでは、通信端末からログ管理サーバに対して、通信ログが定期的に繰り返し通知される。ログ管理サーバは、通知された通信ログを管理することによって、通信端末間の通信履歴を正確に把握することができる。把握された通信履歴は、例えば、課金システムや通信状態の管理等に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−279636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ログ管理サーバにおいて通信ログが様々な用途に利用される場合、通信ログは、利用し易いように整理されることが想定される。例えば通信ログは、通信に関与した通信端末毎に分類される。また例えば通信ログは、通信端末間のセッション毎に分類される。ここで、P2P型の通信を行う通信端末の数が増大した場合、通信ログは、頻繁に且つ不規則にログ管理サーバに通知される。ログ管理サーバには、膨大な量の通信ログが不規則に記憶されることになる。このような場合、ログ管理サーバでは、記憶された通信ログを整理するために多くの時間と処理が必要となるという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、通信履歴を短時間で効率的に整理することができる管理システム、管理方法、管理装置、通信端末、及び管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一態様に係る管理システムは、他の通信端末との間でP2P型の通信を行う通信端末、及び、前記通信端末間の通信の履歴を管理する管理装置を備えた管理システムであって、前記通信端末は、前記他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報を作成する第一作成手段と、前記第一作成手段において作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を、前記管理装置に送信する送信手段とを備え、前記管理装置は、前記通信端末から送信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信手段と、前記受信手段において受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御手段と、前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出手段と、前記第一抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力手段とを備えている。
【0008】
第一態様によれば、管理装置は、一連のセッションが開始してから終了するまでの間に通信端末間で実行された通信の履歴情報を抽出し、出力することができる。管理装置は、第一識別情報を参照することによって、一連のセッションが開始してから終了するまでの間に通信端末間で実行された通信の履歴情報を効率的に抽出できる。このため管理装置は、多くの通信端末から大量の履歴情報を不規則に受信した場合でも、適切な履歴情報を短時間で抽出し、出力することができる。管理装置のユーザは、一連のセッションが開始してから終了するまでの間に通信端末間で実行された通信の履歴情報をまとめて認識することができる。
【0009】
また第一態様において、前記通信端末は、前記他の通信端末との間のセッションを識別する第二識別情報を作成する第二作成手段を備え、前記送信手段において、前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を、前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記受信手段において、前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を受信し、前記記憶制御手段において、前記受信手段において受信された前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を対応付けて前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段を参照し、前記第二識別情報毎に前記履歴情報を抽出する第二抽出手段と、前記第二抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第二出力手段とを備えていてもよい。管理装置は、通信端末間で実行された通信の履歴情報を、セッション毎に分類して出力することができる。管理装置のユーザは、通信端末間で実行された通信の履歴情報をセッションごとに区別して認識することができる。
【0010】
また第一態様において、前記第一作成手段は、前記通信端末のIDを少なくとも含む前記第一識別情報を作成してもよい。通信端末のIDは、他の通信端末のIDと重複しない。従って、通信装置において作成された第一識別情報が、他の通信端末において作成された第一識別情報と重複することを防止できる。このため、他の通信端末において作成された第一識別情報との間で混同が生じないので、通信の履歴情報を正確に抽出し、出力することができる。
【0011】
また第一態様において、前記履歴情報として記憶された時間の分布状態に基づいて、前記履歴情報から代表値を特定する特定手段を備え、前記第一出力手段は、前記特定手段によって前記履歴情報から代表値が特定された場合には、前記代表値を出力してもよい。管理装置は、一連のセッションが開始してから終了するまでの間におけるすべての通信装置の通信の履歴情報から代表値を定め、出力することができる。管理装置のユーザは、一連のセッションにおいて実行された通信の履歴情報を容易に認識することができる。
【0012】
また第一態様において、前記送信手段は、セッションが確立した時間を示す開始時間、及び、セッションが終了した時間を示す終了時間のうち少なくとも何れかを含む前記履歴情報を送信してもよい。管理装置は、一連のセッションの開始時間及び終了時間を出力することができる。管理端末のユーザは、一連のセッションの開始時間及び終了時間を認識することができる。
【0013】
本発明の第二態様に係る管理方法は、通信端末間で実行されるP2P型の通信の履歴を管理する管理方法であって、前記通信端末において、他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報を作成する第一作成ステップと、前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を収集する収集ステップと、前記収集ステップにおいて収集された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御ステップと、前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出ステップと、前記第一抽出ステップによって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力ステップとを備えている。第二態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【0014】
本発明の第三態様に係る管理装置は、P2P型の通信を行う通信端末間の通信の履歴を管理する管理装置であって、前記通信端末の間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記通信端末間のセッションが確立されてから、前記通信端末間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記通信端末間で実行された通信の履歴情報が前記通信端末から送信された場合に、前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信手段と、前記受信手段において受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御手段と、前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出手段と、前記第一抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力手段とを備えている。第三態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【0015】
本発明の第四態様に係る通信端末は、他の通信端末との間でP2P型の通信を行う通信端末であって、前記他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間中に実行された通信を識別する第一識別情報を作成する第一作成手段と、前記第一作成手段において作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を、前記管理装置に送信する送信手段とを備えている。第四態様によれば、通信端末は、履歴情報に第一識別情報を対応付け、管理装置に通知することができる。これによって管理装置は、履歴情報を容易に集計することができる。
【0016】
本発明の第五態様に係る管理プログラムは、通信端末間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記通信端末間のセッションが確立されてから、前記通信端末間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記通信端末間で実行された通信の履歴情報が前記通信端末から送信された場合に、前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御ステップと、前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出ステップと、前記第一抽出ステップによって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力ステップとをコンピュータに実行させる。第五態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】管理システム1の概要を示す図である。
【図2】管理装置10及び通信端末15の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】第一テーブル241の一例を示す模式図である。
【図4】第二テーブル231の一例を示す模式図である。
【図5】開始時刻情報及び終了時刻情報の集計方法を説明するための図である。
【図6】第一テーブル241の一例を示す模式図である。
【図7】第二テーブル231の一例を示す模式図である。
【図8】第三テーブル232の一例を示す模式図である。
【図9】IDテーブル331を示す模式図である。
【図10】メイン処理(通信端末)を示すフローチャートである。
【図11】メイン処理(通信端末)を示すフローチャートであって、図10の続きである。
【図12】メイン処理(管理装置)を示すフローチャートである。
【図13】第一作成処理を示すフローチャートである。
【図14】第二作成処理を示すフローチャートである。
【図15】表示画像261を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0019】
図1を参照し、管理システム1について説明する。管理システム1は、管理装置10、及び通信端末11、12、13、14を備えている。以下、通信端末11、12、13、14を区別しない場合、または総称する場合、通信端末15という。管理装置10及び通信端末15は、ネットワークを介して相互に通信を行うことができる。通信端末15は、呼制御通信によって他の通信端末15との間のセッションを確立し、Peer to Peer(P2P)型の通信を開始することができる。図1中点線は、通信端末15間で確立したセッションを示している。通信端末15として、例えば周知のPCが使用される。なお、通信端末15に付された符号は、通信端末15を特定するための端末IDも示しているものとする。
【0020】
通信端末15は、確立されたセッションを介して他の通信端末15との間で実行された通信の履歴を示す情報を、管理装置10に対して通知する。以下、通信の履歴を示す情報であって通信端末15から管理装置10に対して通知される情報を、通知情報ともいう。通知情報には、通知者ID、相手先ID、通信ID、会議ID、状態情報、開始時刻情報、終了時刻情報、及び、通知時刻情報が含まれている。通知者IDは、管理装置10に対して通知情報を通知した通信端末15の端末IDである。以下、通知者IDを有する通信端末15を、通知者端末ともいう。相手先IDは、通知情報を通知した通信端末15との間でセッションを確立させ、通信を行っている相手方の通信端末15の端末IDである。以下、相手先IDを有する他の通信端末15を、相手先端末ともいう。通信ID及び会議IDの詳細は後述する。状態情報は、通知者端末と相手先端末との状態が、以下の(1)〜(3)のうち何れかの状態であることを示す情報である。
(1)通知者端末と相手先端末との間のセッションが確立され、通信が開始された状態
(2)通知者端末と相手先端末との間のセッションを介して通信が実行されている状態
(3)通知者端末と相手先端末との間のセッションが切断され、通信が終了された状態
【0021】
開始時刻情報は、通知者端末と相手先端末との間のセッションが確立され、通信が開始された時刻を示す情報である。終了時刻情報は、通知者端末と相手先端末との間のセッションが切断され、通信が終了された時刻を示す情報である。開始時刻情報及び終了時刻情報は、通知者端末と相手先端末との間の通信の履歴情報に相当する。通知時刻情報は、通知情報が通知者端末から管理装置10に対して通知された場合の時刻を示す情報である。通信端末15は、通信の履歴情報として、開始時刻情報及び終了時刻情報を管理装置10に対して通知する。
【0022】
なお本実施形態では、開始時刻情報及び終了時刻情報が、通信の履歴情報として管理装置10に対して通知される。しかしながら、管理装置10に対して通知される通信の履歴情報は、開始時刻情報及び終了時刻情報に限定されない。例えば、通信端末15が他の通信端末15に対してデータを送信した場合の時刻を示す時刻情報、及び、通信端末15から他の通信端末15に対して送信されたデータの容量を示す容量情報等が、通信の履歴情報として管理装置10に対して通知されてもよい。
【0023】
通信IDは、通信端末15間で確立される其々のセッションを識別するための情報である。通信IDは、通信端末15間のセッションが確立された場合において、セッションの確立を要求した側の通信端末15において作成される。例えば図1では、通信端末11、12間のセッションを識別する通信ID 1112−1が作成されている。通信端末12、13間のセッションを識別する通信ID 1213−1が作成されている。なお図1では省略されているが、通信端末15間で確立されたすべてのセッションを識別する通信IDが、通信端末15において作成される。このように、通信IDは個々のセッションに対して割り当てられる。このため、セッションが確立された状態の一対の通信端末15において、同一の通信IDが使用され、通知情報が通知されることになる。
【0024】
通信IDは、セッションを確立させた二つの通信端末15の其々の端末IDが昇順に並べられ、且つ末尾に−n(nは整数)が付加された構成を有している。nは、同一のセッションが繰り返し確立される毎に1ずつ加算され更新される。例えば、通信端末11、12間のセッションが確立、及び切断を繰り返した場合、其々のセッションには、通信ID 1112−1、1112−2・・・が対応付けられる。
【0025】
会議IDは、通信端末15が他の通信端末15との何れともセッションを確立させていない状態で最初に他の通信端末15の何れかとの間のセッションを確立させてから、他の通信端末15との間のセッションがすべて切断されるまでの期間を識別する情報である。会議IDは、通信端末15において最初に他の通信端末15の何れかとの間のセッションが確立された場合に、通信端末15において作成される。例えば図1では、通信端末11において会議ID 11−1が作成されている。通信端末12において会議ID 12−1が作成されている。
【0026】
会議IDは、端末IDに−nが付加された構成を有している。nは、会議IDが作成される毎に1ずつ加算され更新される。例えば通信端末11では、会議ID 11−1、11−2が順に作成される。このため、通信端末15において作成された会議IDが、通信端末15間で重複することはない。従って、通信端末15間でセッションが確立されて通信が実行された場合でも、其々の通信端末15は、会議IDを個別に管理することができる。
【0027】
管理装置10は、通信端末15から通知される通知情報に基づき、通信端末15間で実行された通信の履歴情報を管理することができる。管理装置10として、通信の履歴情報を管理する専用のサーバの他、通信端末15間の呼制御通信を管理する呼制御サーバを使用することもできる。
【0028】
管理装置10は、通信ID及び会議IDが対応付けられた通信の履歴情報を、通知情報によって通信端末15から取得する。管理装置10は、通信IDに基づいて通信の履歴情報を整理することによって、セッション毎に通信の履歴情報を集計することができる。又、管理装置10は、会議IDに基づいて通信の履歴情報を整理することによって、一連のセッションに関連する通信の履歴情報を集計することができる。一連のセッションとは、通信を所望する複数の通信端末15間で相互にセッションが確立されて通信が実行される場合において、最初に少なくとも一つのセッションが確立されてから、すべてのセッションが切断されるまでの間を示す。一連のセッションが終了した後、新たに次の一連のセッションが開始した場合を想定する。会議IDは一連のセッション毎に作成されるので、通信端末15は、其々の一連のセッションを識別するために、異なる会議IDを作成する。作成された会議IDは、其々の一連のセッションを識別する会議IDとして使用される。このように通信端末15は、其々の一連のセッションを別々に識別することができる。
【0029】
例えば、通信端末15間でテレビ会議が開催される場合を想定する。テレビ会議に参加する複数の通信端末15間で相互にセッションが確立され、テレビ会議が実行される場合において、少なくとも一つのセッションが確立されてテレビ会議が開始されてから、すべてのセッションが切断されてテレビ会議が終了するまでの間が、一連のテレビ会議に相当する。管理装置10は、会議IDに基づいて通信の履歴を整理することによって、一連のテレビ会議中に実行された通信の履歴情報を集計することもできる。会議IDは、通信端末15において一連のセッションが開始された場合に、通信端末15毎に作成されるため、管理装置10は、一連のテレビ会議中に実行されたすべての通信の履歴情報を集計することができるのである。以下詳説する。
【0030】
図2を参照し、管理装置10の電気的構成について説明する。管理装置10は、管理装置10の制御を司るCPU21を備えている。CPU21は、ROM22、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、入力部25、出力部26、ドライブ装置27、及び通信部28と電気的に接続している。ROM22には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM23には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。またRAM23には、第二テーブル231(図4、7参照)、及び第三テーブル232(図8参照)が記憶される。HDD24には、CPU21の管理プログラムやOSが記憶される。またHDD24には、第一テーブル241(図3、6参照)が記憶される。入力部25は、ユーザからの入力を受け付けるキーボードやマウスである。出力部26は、所望の画像を表示させるディスプレイである。ドライブ装置27は、記憶媒体271に記憶された情報を読み出すことができる。例えば、管理装置10のセットアップ時、記憶媒体271に記憶された管理プログラムはドライブ装置27によって読み出され、HDD24に記憶される。通信部28は、ネットワークを介して通信端末15と通信を行うためのコントローラである。
【0031】
通信端末15の電気的構成について説明する。通信端末15は、通信端末15の制御を司るCPU31を備えている。CPU31は、ROM32、RAM33、HDD34、入力部35、出力部36、ドライブ装置37、及び通信部38と電気的に接続している。ROM32には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM33には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。HDD34には、CPU31の制御プログラムやOSが記憶される。ドライブ装置37は、記憶媒体371に記憶された情報を読み出すことができる。例えば、通信端末15のセットアップ時、記憶媒体371に記憶された制御プログラムはドライブ装置37によって読み出され、HDD34に記憶される。通信部38は、ネットワークを介して管理装置10や他の通信端末15と通信を行うためのコントローラである。
【0032】
図3を参照し、HDD24に記憶された第一テーブル241の一例について説明する。第一テーブル241は、通信端末15から通知された通知情報の履歴を示すテーブルである。通知情報には、通信端末15間の通信の履歴情報が含まれているため、第一テーブル241は、通信端末15間の通信の履歴情報を示すテーブルであるともいえる。第一テーブル241には、通信端末15から通知された通知情報(通知者ID、相手先ID、通信ID、会議ID、状態情報、開始時刻情報、終了時刻情報、及び通知時刻情報)が、通知情報の通知を受けた時刻を示す時刻情報(図3中、最右列)に対応付けられて記憶されている。図3の第一テーブル241は、通信端末11、12間でセッションが確立され通信が行われた場合において、通信端末11、12から通知された通知情報に基づいて作成されている。なお、状態情報が上述の(1)及び(2)である通知情報には、開始時刻情報のみ通知情報に含められ、終了通知情報は含められない。状態情報が上述の(3)である通知情報には、開始時刻情報及び終了時刻情報が通知情報に含められる。従って第一テーブル241のうち、状態情報が「開始」((1)に相当する。)「通信中」((2)に相当する。)である通知情報には、終了時刻情報が対応付けられていない。
【0033】
図4を参照し、第一テーブル241(図3参照)に基づいて作成された第二テーブル231について説明する。第二テーブル231は、第一テーブル241に記憶された開始時刻情報及び終了時刻情報が、通信ID毎に集計されることによって作成される。第二テーブル231には、通信ID、セッションが確立している一対の通信端末15の端末ID及び会議ID、開始時刻情報、及び終了時刻情報が記憶されている。第二テーブル231では、通信端末15間の通信の履歴情報(開始時刻情報及び終了時刻情報)が、通信ID毎に分類される。第二テーブル231は、通信の履歴情報がセッション毎に集計された情報であることになる。管理装置10のユーザは、通信端末15間で確立されたセッションの開始時刻情報及び終了時刻情報を、セッション毎に区別して容易に認識することができる。
【0034】
また管理装置10は、セッションの開始時刻情報及び終了時刻情報を、次のように集計する。図3に示すように、管理装置10は、時刻 10:00:00に、状態情報が「開始」((1)に相当する。)である通知情報を通信端末11、12から取得している。通信端末11の通知時刻情報は9:59:59であり、開始時刻情報は9:59:58である。一方、通信端末12の通知時刻情報は10:00:05であり、開始時刻情報は10:00:04である。図5に示すように、管理装置10は時刻 10:00:00に通信端末11、12から通知情報を受信しているにも関わらず、管理装置10の通知時刻情報と、通信端末11、12の通知時刻情報とが異なっている。理由は、管理装置10、及び通信端末11、12が内部で管理している時刻情報が其々異なるためである。
【0035】
通信端末11は、通知情報を通知した時刻(通知時刻情報)9:59:59よりも1秒前(開始時刻情報 9:59:58)に、通信端末12との間のセッションを確立させている。通信端末12は、通知情報を通知した時刻(通知時刻情報)10:00:05よりも1秒前(開始時刻情報 10:00:04)に、通信端末12との間のセッションを確立させている。従って管理装置10は、通信端末11、12から通知情報を取得した時刻 10:00:00よりも1秒前の時刻 9:59:59に、通信端末11、12間のセッションが確立したと判断する。第二テーブル231(図4参照)には、上述のように判断された9:59:59が開始時刻情報として記憶される。このように通信端末11は、開始時刻情報及び終了時刻情報の分布状態に基づいて代表値を特定することによって、開始時刻情報及び終了時刻情報を集計する。これによって管理装置10のユーザは、履歴情報を容易に認識することができる。
【0036】
管理装置10は、上述と同様の方法で、終了時刻情報を判断する。ここで例えば第一テーブル241(図3参照)に示されているように、終了時刻情報を通知する通知情報が通信端末12からのみ取得されており、通信端末11から取得されていないとする。通信端末11は、通知情報の通知に失敗している可能性がある。このような場合、管理装置10は、通信端末12から取得した通知情報のみから終了時刻を判断し、第二テーブル231の終了時刻情報として記憶する。これによって管理装置10は、伝送路の通信状態の悪化によって通知情報をすべて取得できなかった場合でも、第二テーブル231を作成することができる。
【0037】
なお、上述のようにして時刻が判断される場合に、通信端末11の通知情報に基づいて判断された時刻と、通信端末12の通知情報に基づいて判断された時刻とが相違する場合がある。このような場合、管理装置10は、双方の時刻の中間時点の時刻を算出して採用する。例えば、上述のようにして時刻が判断された結果、セッションが確立した時刻が、通信端末11の通知情報に基づいて判断された場合に9:59:59となり、通信端末12の通知情報に基づいて判断された場合に9:59:57となったとする。この場合、管理装置10では、これらの時刻の中間時点の時刻9:59:58が、第二テーブル231の開始時刻情報として記憶される。これによって管理装置10は、開始時刻情報及び終了時刻情報をより正確に管理することができる。
【0038】
図6では、第一テーブル241の別の例が示されている。第一テーブル241には、通信端末11、12、13、及び14から通知された通知情報の履歴が記憶されている。図6に示すように、通信端末15間で確立しているセッションの数が多くなると、第一テーブル241には、様々なセッションを介した通信に関する通知情報が不規則に記憶されることになる。第一テーブル241では、通信端末11、14間のセッション(通信ID 1114−1)、及び、通信端末12、14間のセッション(通信ID 1214−1)が順に切断されている。次いで、通信端末11、13間のセッション(通信ID 1113−1)、及び、通信端末12、13間のセッション(通信ID 1213−1)が順に確立されている。さらに、通信端末11、14間のセッション(通信ID 1114−2)は、一旦切断された後、再度確立されている。
【0039】
通信端末11、13間のセッションが確立される場合、通信端末11では、既に作成されている会議ID 11−1がそのまま使用され、管理装置10に対して通知情報が通知されている。通信端末11では、通信端末12とのセッションが継続して確立されており、会議IDは新たに作成されないためである。同様に通信端末13では、既に作成されている会議ID 13−1がそのまま使用されている。通信端末12、13間のセッションが確立される場合、通信端末12では、既に作成されている会議ID 12−1がそのまま使用されている。
【0040】
また、通信端末11、14間のセッションは一旦切断された後、再度確立されているので、通信IDは1114−1から1114−2に更新されている。通信端末11では、会議IDは新たに作成されず、会議ID 11−1が継続して使用されている。一方、通信端末14は、通信端末11との間のセッションが切断された場合に、他のすべての通信端末15との間のセッションが切断された状態になっている。このため通信端末14では、通信端末11との間のセッションが再度確立された場合、会議IDは新たに作成され(会議ID 14−2)、使用されている。
【0041】
図7では、第一テーブル241(図6参照)に基づいて作成された第二テーブル231が示されている。図4の第二テーブル231が作成される場合と同様、第一テーブル241(図6参照)に記憶された開始時刻情報及び終了時刻情報は、通信ID毎に分類されている。管理装置10のユーザは、セッションの開始時刻及び終了時刻をセッション毎に区別して容易に認識することができる。
【0042】
さらに第二テーブル231では、開始時刻情報及び終了時刻情報は通信ID毎に集計される。このため、セッションが一旦切断された場合には、同一の通信端末15間のセッションであっても別々に集計される。例えば図7では、通信端末11、14間のセッションにおける開始時刻情報及び終了時刻情報は、通信ID 1114−1及び1114−2とで別々に集計されている。これによって管理装置10のユーザは、通信の履歴情報をより詳細に解析することが可能となる。例えば、ネットワークの利用時間に応じて課金されるシステムでは、1回あたりのネットワークの利用時間に応じて金額が定められる。従って第二テーブル231のように、開始時間情報終了時間情報がセッション単位で整理されることによって、管理装置10のユーザは、第二テーブル231の情報を、課金システムにそのまま応用することができる。
【0043】
図8を参照し、第三テーブル232の一例について説明する。第三テーブル232は、第二テーブル231(図7参照)に記憶された開始時刻情報及び終了時刻情報が、会議IDに基づいて集計されることによって作成される。第三テーブル232には、会議ID、会議IDを作成した通信端末15の端末ID、通信ID、開始時刻情報、及び終了時刻情報が記憶されている。第三テーブル232は、一連のセッションの開始時刻情報及び終了時刻情報を示すテーブルであるといえる。管理装置10のユーザは、第三テーブル232によって、一連のセッションの開始時刻情報及び終了時刻情報を容易に認識することが可能となる。第三テーブル232の作成方法の詳細は、以下のとおりである。
【0044】
第二テーブル231(図7参照)のうち特定の通信IDに対応付けられた一対の会議IDが抽出される。抽出された一対の会議IDのうち一方の会議IDと同一の会議IDが、他の通信IDに対応付けられた会議IDから選択される。選択された会議IDと対になっている別の会議IDが特定される。特定された会議IDと同一の会議IDが、他の通信IDに対応付けられた会議IDから選択される。以上の処理が、会議IDがすべて抽出されるまで繰り返される。
【0045】
例えば、通信ID 1112−1に対応付けられた会議ID 11−1、及び12−1が抽出される(a)。会議ID 11−1は、通信ID 1112−1の他に、1114−1、1113−1、及び1114−2に対応付けられている(b)。通信ID 1114−1では、会議ID 11−1と14−1とが対になっている(c)。会議ID 14−1は、通信ID 11114−1の他に、1214−1に対応付けられている(d)。通信ID1214−1では、会議ID14−1と12−1とが対になっている(e)。会議ID 12−1は、通信ID1214−1、1112−1の他に、1213−1、1214−2に対応付けられている(f)。通信ID 1213−1では、会議ID12−1と13−1とが対になっている(g)。会議ID13−1は、通信ID 1213−1の他に、1113−1、1314−2に対応付けられている(h)。通信ID1314−2では、会議ID 13−1と14−2とが対になっている(i)。会議ID 14−2は、通信ID 1314−2の他に、1114−2、1214−2に対応付けられている(j)。以上によって、会議ID 11−1、12−1、13−1、14−1、及び14−2が抽出される。
【0046】
抽出された会議IDが、第三テーブル232(図8参照)に記憶される。会議IDから、会議IDを作成した通信端末15の端末IDが特定される。会議ID X−nのうちXの部分が、通信端末15のIDに相当する。特定された端末IDが、第三テーブル232に記憶される。第二テーブル231のうち、抽出された会議IDに対応付けられている通信IDがすべて抽出され、第三テーブル232に記憶される。第二テーブル231のうち、抽出された通信IDに対応付けられている開始時刻情報が選択される。選択された開始時刻情報のうち、最も早い時刻を示す開始時刻情報が特定される。特定された開始時刻情報が、第三テーブル232に記憶される。第二テーブル231のうち、抽出された通信IDに対応付けられている終了時刻情報が選択される。選択された終了時刻情報のうち、最も遅い時刻を示す終了時刻情報が特定される。特定された終了時刻情報が、第三テーブル232に記憶される。
【0047】
以上説明したように、管理装置10は、会議IDを参照することによって、一連のセッションにおける開始時刻情報及び終了時刻情報を効率的に抽出できる。このため管理装置10は、多くの通信端末15から大量の通知情報を不規則に受信した場合でも、関連性のある情報を短時間で抽出することができる。また管理装置10は、一連のセッションにおける開始時刻情報及び終了時刻情報を集計することができる。管理装置10のユーザは、一連のセッションにおける開始時刻及び終了時刻をまとめて容易に認識することができる。
【0048】
図9を参照し、通信端末15のRAM33に記憶されるIDテーブル331について説明する。RAM33には、通信ID、第一会議ID、及び第二会議IDが、セッションが確立された他の通信端末15の端末IDに対応付けて記憶される。通信IDは、他の通信端末15に対してセッションの確立を要求する場合に作成される。他の通信端末15からセッションの確立の要求を受けた場合、通信IDは他の通信端末15から取得される。第一会議IDは、一連のセッションが開始される場合に作成される会議IDである。第二会議IDは、他の通信端末15からセッションの確立の要求を受けた場合に、他の通信端末15から取得される会議IDである。通信端末15は、IDテーブル331に記憶された各種IDを参照することによって、通知情報を作成する。
【0049】
図10及び図11を参照し、通信端末15のCPU31において実行されるメイン処理(通信端末)について説明する。メイン処理(通信装置)は、通信端末15の電源が投入された場合に、CPU31において起動され実行される。
【0050】
通信端末15のユーザによって、他の通信端末15との間のセッションを確立させる指示が入力部35を介して入力されたかが判断される(S11)。セッションを確立させる指示が入力された場合(S11:YES)、S19、21(後述)で確立させるセッションを識別するための通信IDが作成される(S13)。通信IDは、自身の端末ID、及び、セッションを確立させる相手方の通信端末15の端末IDを昇順に並べ、末尾に−nを付加することによって作成される。作成された通信IDは、他の通信端末15の端末IDに対応付けられてIDテーブル331に記憶される。
【0051】
第一会議IDがIDテーブル331に記憶されているかが判断される(S15)。第一会議IDがIDテーブル331に記憶されている場合(S15:YES)、既に他の通信端末15の何れかとの間のセッションが確立されていることになる。処理はS19に進む。一方、第一会議IDがIDテーブル331に記憶されていない場合(S15:NO)、他の通信端末15との何れともセッションが確立されていない状態であることになる。会議IDが作成される(S17)。会議IDは、自身の端末IDに−nを付加することによって作成される。会議IDには端末IDが含まれているため、他の通信端末15において作成される会議IDと重複しない。作成された会議IDは、第一会議IDとしてIDテーブル331に記憶される。処理はS19に進む。
【0052】
他の通信端末15に対して、セッションの確立を要求するパケットが送信される(S19)。以下、セッションの確立を要求するパケットを、確立要求パケットともいう。確立要求パケットには、IDテーブル331に記憶された通信IDが格納される。また確立要求パケットには、IDテーブル331に記憶された第一会議IDが会議IDとして格納される。
【0053】
セッションの確立を許可する旨を通知するパケットが、確立要求パケットを受信した他の通信端末15から送信される。以下、セッションの確立を許可する旨を通知するパケットを応答パケットともいう。応答パケットが受信される(S21)。他の通信端末15との間のセッションは確立する。応答パケットには、会議IDが格納されている。応答パケットから会議IDが取得される。取得された会議IDは、応答パケットを送信した他の通信端末15の端末IDに対応付けられ、第二会議IDとしてIDテーブル331に記憶される(S23)。処理はS41(図11参照)に進む。
【0054】
S11で、セッションを確立させる指示が入力されていないと判断された場合(S11:NO)、他の通信端末15から送信された確立要求パケットを受信したかが判断される(S25)。確立要求パケットが受信されていない場合(S25:NO)、処理はS11に戻る。他の通信端末15から送信された確立要求パケットが受信されたとする(S25:YES)。確立要求パケットには、通信ID及び会議IDが格納されている。確立要求パケットに格納された通信IDが取得される。取得された通信IDは、確立要求パケットを送信した通信端末15の端末IDに対応付けられ、IDテーブル331に記憶される。確立要求パケットに格納された会議IDが取得される。取得された会議IDは、確立要求パケットを送信した他の通信端末15の端末IDに対応付けられ、第二会議IDとしてIDテーブル331に記憶される(S27)。
【0055】
第一会議IDがIDテーブル331に記憶されているかが判断される(S29)。第一会議IDがIDテーブル331に記憶されている場合(S29:YES)、既に他の通信端末15の何れかとの間のセッションが確立されていることになる。処理はS33に進む。一方、第一会議IDがIDテーブル331に記憶されていない場合(S29:NO)、他の通信端末15との何れともセッションが確立されていない状態であることになる。会議IDが作成される(S31)。作成された会議IDは、第一会議IDとしてIDテーブル331に記憶される。処理はS33に進む。
【0056】
S33では、確立要求パケットを送信した他の通信端末15に対して、応答パケットが送信される(S33)。応答パケットには、IDテーブル331に記憶された第一会議IDが会議IDとして格納される。他の通信端末15との間のセッションは確立する。処理はS41(図11参照)に進む。
【0057】
図11に示すように、S41では、確立されたセッションを介して、他の通信端末15との間で通信が開始される(S41)。他の通信端末15との間のセッションが確立され、通信が開始された旨を通知するために、通知情報(図1参照)が格納された通知パケットが作成される。通知者IDとして、自身の端末IDが格納される。相手先IDとして、セッションが新たに確立した他の通信端末15の端末IDが格納される。通信IDとして、IDテーブル331に記憶された通信IDのうち、相手先IDに対応付けられた通信IDが格納される。会議IDとして、IDテーブル331に記憶された第一会議IDが格納される。状態情報として、セッションが確立され通信が開始された旨を示す情報が格納される。S21(図10参照)で応答パケットを受信するか、又は、S33(図10参照)で応答パケットを送信した場合の時刻を示す時刻情報が、開始時刻情報として格納される。終了時刻情報は格納されない。通知時刻情報として、管理装置10に対して通知パケットを送信する時刻を示す時刻情報が格納される。作成された通知パケットは、管理装置10に対して送信される(S43)。
【0058】
通知パケットを送信してから所定時間が経過したかが判断される(S45)。通知パケットを送信してから所定時間が経過した場合(S45:YES)、確立されたセッションを介して通信が実行されている旨を通知するために、通知情報(図1参照)が格納された通知パケットが作成される。通知者IDとして、自身の端末IDが格納される。相手先IDとして、セッションが確立しているすべての他の通信端末15の端末IDが格納される。通信IDは、IDテーブル331に記憶された通信IDが、対応する相手先IDに対応付けられる。会議IDとして、IDテーブル331に記憶された第一会議IDが格納される。状態情報として、セッションを介して通信が実行されている旨を示す情報が格納される。開始時刻情報が格納される。終了時刻情報は格納されない。作成された通知パケットは、管理装置10に対して送信される(S47)。処理はS49に進む。一方、通知パケットを送信してから所定時間が経過していない場合(S45:NO)、処理はS49に進む。
【0059】
確立中のセッションのうち何れかのセッションを切断させる指示が、ユーザによって入力部35を介して入力されたかが判断される(S49)。セッションを切断させる指示が入力された場合(S49:YES)、切断されるセッションを介して通信を行っていた他の通信端末15に対して、セッションの切断を要求するパケットが送信される(S51)。以下、セッションの切断を要求するパケットを、切断要求パケットともいう。セッションの切断の要求に応じる旨を通知するパケットが、切断要求パケットを受信した他の通信端末15から送信される。以下、セッションの切断の要求に応じる旨を通知するパケットを、切断応答パケットともいう。切断応答パケットが受信される(S53)。処理はS59に進む。
【0060】
セッションを切断させる指示が入力されていない場合(S49:NO)、他の通信端末15から送信された切断要求パケットが受信されたかが判断される(S55)。切断要求パケットが受信されていない場合(S55:NO)、処理はS45に戻る。他の通信端末15から送信された切断要求パケットが受信された場合(S55:YES)、切断要求パケットを送信した他の通信端末15に対して、切断応答パケットが送信される(S57)。処理はS59に進む。
【0061】
S53で切断応答パケットを受信するか、又は、S57で切断応答パケットを送信した場合、他の通信端末15との間のセッションは切断される。他の通信端末15との間の通信は終了される(S59)。他の通信端末15との間のセッションが切断され、通信が終了された旨を通知するために、通知情報(図1参照)が格納された通知パケットが作成される。通知者IDとして、自身の端末IDが格納される。相手先IDとして、切断されたセッションを介して通信を行っていた他の通信端末15の端末IDが格納される。通信IDとして、IDテーブル331に記憶された通信IDのうち、相手先IDに対応付けられた通信IDが格納される。会議IDとして、IDテーブル331に記憶された第一会議IDが格納される。状態情報として、他の通信端末15との間のセッションが切断され、通信が終了された旨を通知する情報が格納される。開始時刻情報が格納される。S53で切断応答パケットを受信するか、又は、S57で切断応答パケットを送信した場合の時刻を示す時刻情報が、終了時刻情報として格納される。通知時刻情報として、通知パケットを送信する時刻を示す時刻情報が格納される。作成された通知パケットは、管理装置10に対して送信される(S61)。
【0062】
IDテーブル331のうち、切断されたセッションを介して通信を行っていた他の通信端末15の端末IDに対応付けられている通信ID及び第二会議IDが削除される(S63)。他の通信端末15との間のセッションがすべて切断されたかが判断される(S65)。IDテーブル331に記憶された通信IDがすべて削除された場合、他の通信端末15との間のセッションはすべて切断されたことになる。他の通信端末15との間のセッションがすべて切断された場合(S65:YES)、IDテーブル331に記憶されている第一会議IDが削除される(S67)。処理はS11(図10参照)に戻る。一方、IDテーブル331に通信IDが記憶されており、他の通信端末15との間のセッションが残存している場合(S65:NO)、第一会議IDはIDテーブル331から削除されない。処理はS11(図10参照)に戻る。
【0063】
図12から14を参照し、管理装置10のCPU21において実行されるメイン処理(管理装置)について説明する。メイン処理(管理装置)は、管理装置10の電源が投入された場合に、CPU21において起動され実行される。
【0064】
通信端末15から通知パケットを受信したかが判断される(S71)。通信端末から通知パケットが受信された場合(S71:YES)、受信された通知パケットに格納されている通知情報は、第一テーブル241(図3、6等)に追加され記憶される(S73)。処理はS71に戻る。通知パケットが受信されていない場合(S71:NO)、通知情報の履歴を出力部26(図2参照)に出力させるための指示が、管理装置10のユーザによって入力部25(図2参照)を介して入力されたかが判断される(S75)。通知情報の履歴を出力部26に出力させるための指示が入力された場合(S75:YES)、HDD24に記憶された第一テーブル241が読み出される(S77)。読み出された第一テーブル241は、出力部26に出力される(S87)。管理装置10のユーザは、第一テーブル241を参照することによって、通信の履歴情報を把握することができる。処理はS71に戻る。
【0065】
通知情報の履歴を出力部26に出力させるための指示が入力されていない場合(S75:NO)、通信の履歴情報をセッション毎に出力部26に出力させるための指示が、管理装置10のユーザによって入力部25を介して入力されたかが判断される(S79)。通信の履歴情報をセッション毎に出力部26に出力させるための指示が入力された場合(S79:YES)、第一テーブル241に基づいて第二テーブル231を作成する処理(第一作成処理、図13参照)が実行される(S81)。第一作成処理の詳細は後述する。第一作成処理の終了後、作成された第二テーブル231は出力部26に出力される(S87)。管理装置10のユーザは、第二テーブル231を参照することによって、通信の履歴情報をセッション毎に把握することができる。処理はS71に戻る。
【0066】
通信の履歴情報をセッション毎に出力部26に出力させるための指示が入力されていない場合(S79:NO)、通信の履歴情報を一連のセッション毎に出力部26に出力させるための指示が、管理装置10のユーザによって入力部25を介して入力されたかが判断される(S83)。通信の履歴情報を一連のセッション毎に出力部26に出力させるための指示が入力された場合(S83:YES)、第一テーブル241に基づいて第三テーブル232を作成する処理(第二作成処理、図14参照)が実行される(S85)。第二作成処理の詳細は後述する。第二作成処理の終了後、作成された第三テーブル232は出力部26に出力される(S87)。管理装置10のユーザは、第三テーブル232を参照することによって、一連のセッション毎に通信の履歴情報を把握することができる。処理はS71に戻る。通信の履歴情報を一連のセッション毎に出力部26に出力させるための指示が入力されていない場合(S83:NO)、処理はS71に戻る。
【0067】
図13を参照し、第一作成処理について説明する。HDD24に記憶された第一テーブル241が参照される(S91)。第一テーブル241に記憶された通知情報の読み出しがすべて完了したかが判断される(S93)。通知情報の読み出しが完了されていない場合(S93:NO)、第一テーブル241から、時刻情報の古い順に通知情報が読み出される(S95)。読み出された通知情報から、通知者ID、相手先ID、通信ID、会議ID、開始時刻情報、及び、終了時刻情報が抽出される(S97)。抽出されたパラメータに基づいて、開始時刻情報及び終了時刻情報が集計される(S99)。集計処理は、例えば図5において説明した方法によって実行される。集計処理では、開始時刻情報及び終了時刻情報の分布状態に基づいて、其々の時刻情報の代表値が特定される。これによって管理装置10のユーザは、履歴情報を容易に認識することができる。抽出された会議IDは、通知者ID又は相手先IDに対応付けられる。通信ID、会議ID及び会議IDが対応付けられた通知者ID又は相手先ID、及び、集計された開始時刻情報及び終了時刻情報は、RAM23の出力用バッファに記憶される(S101)。出力用バッファに記憶される情報は、第二テーブル231に記憶される情報に相当する。
【0068】
S97で抽出された通信IDと同一の通信IDが対応付けられている通知情報が、他に記憶されているかが判断される(S103)。同一の通信IDが対応付けられている通知情報が他に記憶されている場合(S103:YES)、該当する通知情報が読み出される(S105)。読み出された通知情報から、通知者ID、相手先ID、通信ID、会議ID、開始時刻情報、及び終了時刻情報が抽出される(S107)。抽出されたパラメータに基づいて、開始時刻情報及び終了時刻情報が集計される(S109)。集計処理では、開始時刻情報及び終了時刻情報の分布状態に基づいて、其々の時刻情報の代表値が特定される。集計された開始時刻情報及び終了時刻情報と、S101で記憶された開始時刻情報及び終了時刻情報との中間時点の時刻が算出される。算出された時刻によって、出力用バッファに記憶された開始時刻情報及び終了時刻情報が上書きされ更新される(S111)。抽出された会議IDは、通知者ID又は相手先IDに対応付けられる。会議IDが対応付けられた通知者ID又は相手先IDが、出力用バッファに記憶される。処理はS103に戻り、処理が繰り返される。
【0069】
S103で、S97で抽出された通信IDと同一の通信IDが対応付けられている通知情報が、他に記憶されていない場合(S103:NO)、処理はS93に戻る。S93で、通知情報の読み出しがすべて終了した場合(S93:YES)、第一作成処理は終了する。なお、この時点で出力用バッファに記憶されている情報が、第二テーブル231に相当する。
【0070】
図14を参照し、第二作成処理について説明する。第一作成処理(図13参照)が実行されることによって、第二テーブル231が作成され、出力用バッファに記憶される(S121)。作成された第二テーブル231が参照される(S123)。以下、第二テーブル231に記憶された通信ID毎の通信の履歴情報を、通信履歴情報ともいう。通信履歴情報の読み出しがすべて完了したかが判断される(S125)。通信履歴情報の読み出しが完了されていない場合(S125:NO)、第二テーブル231に記憶された通信履歴情報が、開始時刻情報の古い順に読み出される(S127)。読み出された通信履歴情報から、通信ID、一対の端末ID及び会議ID、開始時刻情報、及び、終了時刻情報が抽出される(S129)。抽出されたパラメータは、RAM23の出力用バッファに記憶される(S131)。出力用バッファに記憶される情報は、第三テーブル232に記憶される情報に相当する。
【0071】
S129で抽出された一対の会議IDのうち何れかと同一の会議IDが対応付けられている通信履歴情報が、他に記憶されているかが判断される(S133)。同一の会議IDが対応付けられている通信履歴情報が他に記憶されている場合(S133:YES)、該当する通信履歴情報がすべて読み出される(S135)。読み出された通信履歴情報から、通信ID、一対の端末ID及び会議ID、開始時刻情報、及び、終了時刻情報が抽出される(S137)。通信ID、端末ID、及び会議IDは、出力用バッファに記憶される(S139)。なお、同一の情報が重複して記憶された場合、重複する情報は削除される。
【0072】
S137で抽出された開始時刻情報、及び、S131で出力用バッファに記憶された開始時刻情報のうち、最も早い時刻を示す開始時刻情報が特定される。特定された開始時刻情報によって、出力用バッファに記憶された開始時刻情報が更新される。S137で抽出された終了時刻情報、及び、S131で出力用バッファに記憶された終了時刻情報のうち、最も遅い時刻を示す終了時刻情報が特定される。特定された終了時刻情報によって、出力用バッファに記憶された終了時刻情報が更新される(S141)。処理はS133に戻る。
【0073】
S133では、S137で抽出された会議IDが抽出される。抽出された会議IDと同一の会議IDが対応付けられている通信履歴情報が、他に記憶されているかが判断される(S133)。同一の会議IDが対応付けられている通信履歴情報が他に記憶されている場合(S133:YES)、上述の処理が繰り返される。一方、S137で抽出された会議IDと同一の会議IDが対応付けられている通信履歴情報が、他に記憶されていない場合(S133:NO)、処理はS125に戻る。第二テーブル231に記憶された通信履歴情報の読み出しがすべて完了した場合(S125:YES)、第二作成処理は終了する。なお、この時点で出力用バッファに記憶されている情報が、第三テーブル232に相当する。
【0074】
以上説明したように、管理装置10は、通信端末15間で実行された通信の開始時刻情報及び終了時刻情報を、セッション毎に分類して出力することができる。管理装置10のユーザは、通信端末15間で実行された通信の開始時刻情報及び終了時刻情報を、セッションごとに区別して認識することができる。
【0075】
また管理装置10は、一連のセッションにおける通信の開始時刻情報及び終了時刻情報を抽出し、出力することができる。管理装置10は、会議IDを参照することによって、一連のセッションに関連する開始時刻情報及び終了時刻情報を、効率的に抽出できる。このため管理装置10は、多くの通信端末15から大量の履歴情報を不規則に受信した場合でも、関連性のある履歴情報を短時間で抽出し、出力することができる。管理装置10のユーザは、一連のセッションの開始時刻情報及び終了時刻情報をまとめて認識することができる。
【0076】
なお、其々の通信端末15において作成される会議IDには、端末IDが含められる。このため、作成された会議IDが、他の通信端末15において作成された会議IDと重複することがない。従って、他の通信端末15において作成された会議IDとの間で混同が生じないので、管理装置10は、開始時刻情報及び終了時刻情報を正確に抽出し、出力することができる。
【0077】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。管理装置10は、ユーザからの指示に応じ、第一テーブル241、第二テーブル231、及び第三テーブル232を出力部26に出力していた。管理装置10は、第一テーブル241に基づき、会議ID毎に開始時刻情報及び終了時刻情報をまとめて集計し、出力してもよい。管理装置10は、会議ID毎に集計した開始時刻情報及び終了時刻情報に基づいて、図15に示す表示画像を出力部26に表示してもよい。
【0078】
図15は、出力部26に出力される表示画像の一例である、表示画像261を示している。表示画像261は、開始時刻情報によって示される時刻から、終了時刻情報よって示される時刻まで、横方向に太線が表示されている。太線は、端末IDに対応付けられている。太線中に表示されたIDは、対応する会議IDを示している。このように、第一テーブル241に記憶された通知情報が会議ID毎に分類され出力されることによって、管理装置10のユーザは、其々の通信端末15がどの時間帯に通信を行ったかを明確に把握することができる。
【0079】
上述では、管理装置10は、開始時刻情報及び終了時刻情報を通信の履歴情報として管理していた。管理装置10において管理される通信の履歴情報は、開始時刻情報及び終了時刻情報に限定されない。管理装置10は、通信の履歴情報として他の情報を管理してもよい。
【0080】
管理装置10のユーザは、第一テーブル241、第二テーブル231、及び第三テーブル232を出力させる指示を入力する場合、その他の限定条件を併せて入力できるようにしてもよい。例えばユーザは、限定条件として時間帯や端末IDを入力してもよい。管理装置10は、第一テーブル241、第二テーブル231、及び第三テーブル232のうち、入力された時間帯や端末IDに合致する情報のみを抽出し、出力部26から出力してもよい。
【0081】
上述では、第三テーブル232が作成される場合、第二テーブル231から抽出された開始時刻情報のうち最も早い時刻を示す開始時刻情報が、第三テーブル232の開始時刻情報とされていた。また、第二テーブル231から抽出された終了時刻情報のうち最も遅い時刻を示す終了時刻情報が、第三テーブル232の終了時刻情報とされていた。これらに対し、例えは、第二テーブル231から抽出された開始時刻情報の平均時刻が、第三テーブル232の開始時刻情報とされてもよい。また、第二テーブル231から抽出された終了時刻情報の平均時刻が、第三テーブル232の終了時刻情報とされてもよい。
【0082】
上述では、管理装置10は、開始時刻情報及び終了時刻情報を集計して出力部26に出力していたが、本発明は、開始時刻情報及び終了時刻情報をそのまま出力部26に出力してもよい。
【0083】
なお、S17、S31の処理を行うCPU31が本発明の「第一作成手段」に相当する。S43、47、61の処理を行うCPU31が本発明の「送信手段」に相当する。S71の処理を行うCPU21が本発明の「受信手段」に相当する。S73の処理を行うCPU21が本発明の「記憶制御手段」に相当する。第一テーブル241を記憶するHDD24が本発明の「記憶手段」に相当する。S85の処理を行うCPU21が本発明の「第一抽出手段」に相当する。S87の処理を行うCPU21が本発明の「第一出力手段」「第二出力手段」に相当する。S13の処理を行うCPU31が本発明の「第二作成手段」に相当する。S81の処理を行うCPU21が本発明の「第二抽出手段」に相当する。S99及びS109の処理を行うCPU21が本発明の「特定手段」に相当する。S17、S31の処理が本発明の「第一作成ステップ」に相当する。S71の処理が本発明の「収集ステップ」に相当する。S73の処理が本発明の「記憶制御ステップ」に相当する。S85の処理が本発明の「第一抽出ステップ」に相当する。S87の処理が本発明の「第一出力ステップ」に相当する。
【符号の説明】
【0084】
1 管理システム
10 管理装置
11、12、13、14、15 通信端末
21 CPU
26 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信端末との間でP2P型の通信を行う通信端末、及び、前記通信端末間の通信の履歴を管理する管理装置を備えた管理システムであって、
前記通信端末は、
前記他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報を作成する第一作成手段と、
前記第一作成手段において作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を、前記管理装置に送信する送信手段と
を備え、
前記管理装置は、
前記通信端末から送信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信手段と、
前記受信手段において受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出手段と、
前記第一抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力手段と
を備えたことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記通信端末は、
前記他の通信端末との間のセッションを識別する第二識別情報を作成する第二作成手段を備え、
前記送信手段において、前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を、前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記受信手段において、前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を受信し、
前記記憶制御手段において、前記受信手段において受信された前記履歴情報、前記第一識別情報、及び前記第二識別情報を対応付けて前記記憶手段に記憶し、
前記記憶手段を参照し、前記第二識別情報毎に前記履歴情報を抽出する第二抽出手段と、
前記第二抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第二出力手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記第一作成手段は、
前記通信端末のIDを少なくとも含む前記第一識別情報を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記履歴情報として記憶された時間の分布状態に基づいて、前記履歴情報から代表値を特定する特定手段を備え、
前記第一出力手段は、
前記特定手段によって前記履歴情報から代表値が特定された場合には、前記代表値を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の管理システム。
【請求項5】
前記送信手段は、
セッションが確立した時間を示す開始時間、及び、セッションが終了した時間を示す終了時間のうち少なくとも何れかを含む前記履歴情報を送信することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の管理システム。
【請求項6】
通信端末間で実行されるP2P型の通信の履歴を管理する管理方法であって、
前記通信端末において、他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報を作成する第一作成ステップと、
前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を収集する収集ステップと、
前記収集ステップにおいて収集された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御ステップと、
前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出ステップと、
前記第一抽出ステップによって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力ステップと
を備えたことを特徴とする管理方法。
【請求項7】
P2P型の通信を行う通信端末間の通信の履歴を管理する管理装置であって、
前記通信端末の間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記通信端末間のセッションが確立されてから、前記通信端末間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記通信端末間で実行された通信の履歴情報が前記通信端末から送信された場合に、前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信手段と、
前記受信手段において受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出手段と、
前記第一抽出手段によって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力手段と
を備えたことを特徴とする管理装置。
【請求項8】
他の通信端末との間でP2P型の通信を行う通信端末であって、
前記他の通信端末との間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記他の通信端末との間のセッションが確立されてから、前記他の通信端末との間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間中に実行された通信を識別する第一識別情報を作成する第一作成手段と、
前記第一作成手段において作成された前記第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記他の通信端末との間で実行された通信の履歴情報を、前記管理装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする通信端末。
【請求項9】
通信端末間のセッションが確立されていない状態で最初に何れかの前記通信端末間のセッションが確立されてから、前記通信端末間のセッションがすべて切断されるまでの期間である通信期間を識別する第一識別情報、及び、前記通信期間中に、セッションが確立している前記通信端末間で実行された通信の履歴情報が前記通信端末から送信された場合に、前記第一識別情報及び前記履歴情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記第一識別情報及び前記履歴情報を対応付け、記憶手段に記憶する記憶制御ステップと、
前記通信期間中に前記通信端末間で実行された通信の前記履歴情報を、前記第一識別情報に基づいて前記記憶手段から抽出する第一抽出ステップと、
前記第一抽出ステップによって抽出された前記履歴情報を出力する第一出力ステップと
をコンピュータに実行させるための管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−231438(P2012−231438A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100223(P2011−100223)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】