説明

管理装置、管理システム、管理方法、管理プログラム、及び記憶媒体

【課題】ユーザにとっての利便性を向上させることができる管理装置、管理システム、管理方法、管理プログラム、及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】内部ネットワーク102を介して第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5と接続されるとともに、第1〜第5複合機及び第1〜第5印刷装置を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置160と内部ネットワーク102及び外部ネットワーク104を介して接続され、第1〜第5複合機及び第1〜第5印刷装置を管理項目単位で管理する管理装置120であって、遠隔管理装置160で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶部142と、遠隔管理装置160から管理項目の管理結果を受信し、管理結果及び管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理部156と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理システム、管理方法、管理プログラム、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クライアントサイト内のネットワーク(例えば、LAN)上で稼動している複写装置の保守管理やメンテナンスを、複写装置のメーカのサービスセンタなどに設置された中央管理装置を用いて行う遠隔管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような遠隔管理システムでは、一般的に、中央管理装置が、LANなどのネットワークに接続された通信装置を介して、複写装置のメンテナンス情報、稼働状況、及び故障発生の有無などの各種管理情報を収集し、収集した管理情報を解析して、複写装置のメンテナンス管理、故障修理管理、及び消耗品管理などの各種管理を行う。
【0004】
また、メーカのサービスセンタなどに設置された中央管理装置ではなく、クライアントサイト内のネットワークに接続された管理装置を用いて、ユーザ自身で複写装置の保守管理やメンテナンスを行う管理システムも存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来技術では、電子機器の管理形態が画一的に設定されているため、ユーザにとっての利便性を向上させる上で改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザにとっての利便性を向上させることができる管理装置、管理システム、管理方法、管理プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様にかかる管理装置は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置であって、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様にかかる管理装置は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置であって、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、前記遠隔管理装置から前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の態様にかかる管理装置は、第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置であって、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、前記遠隔管理装置から前記グループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の別の態様にかかる管理システムは、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムであって、前記管理装置は、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、前記クライアント端末から管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更手段と、前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、を備え、前記クライアント端末は、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求手段、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムで実行される管理方法であって、前記管理装置は、変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、管理手段が、前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、を含み、前記クライアント端末は、変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムで実行される管理方法であって、前記管理装置は、変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、管理手段が、前記遠隔管理装置から前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、を含み、前記クライアント端末は、変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の別の態様にかかる管理方法は、第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置と、前記第1ネットワークに接続されるクライアント端末と、を備えた管理システムで実行される管理方法であって、前記管理装置は、変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、管理手段が、前記遠隔管理装置から前記グループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、を含み、前記クライアント端末は、変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の別の態様にかかる管理プログラムは、上記管理方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0018】
また、本発明の別の態様にかかる記憶媒体は、上記管理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能なものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザにとっての利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、第1実施形態の管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1実施形態の管理形態記憶部の情報例を示す図である。
【図3】図3は、第1実施形態の管理形態変更画面例を示す図である。
【図4】図4は、第1実施形態の管理システムで行われる管理レベル変更処理例を示すシーケンス図である。
【図5】図5は、第1実施形態の管理システムで行われるレベル1での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図6】図6は、第1実施形態の管理システムで行われるレベル2での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図7】図7は、第1実施形態の管理システムで行われるレベル3での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、第2実施形態の管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図9】図9は、第2実施形態の管理形態記憶部の情報例を示す図である。
【図10】図10は、第2実施形態の管理形態変更画面例を示す図である。
【図11】図11は、第2実施形態の管理システムで行われる管理レベル変更処理例を示すシーケンス図である。
【図12】図12は、第2実施形態の管理システムで行われるレベル1での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図13】図13は、第2実施形態の管理システムで行われるレベル2での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図14】図14は、第2実施形態の管理システムで行われるレベル3での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図15】図15は、第3実施形態の管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図16】図16は、第3実施形態の管理形態記憶部の情報例を示す図である。
【図17】図17は、第3実施形態の管理形態変更画面例を示す図である。
【図18】図18は、第3実施形態の管理システムで行われる管理レベル変更処理例を示すシーケンス図である。
【図19】図19は、第3実施形態の管理システムで行われるレベル1での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図20】図20は、第3実施形態の管理システムで行われるレベル2での管理処理例を示すシーケンス図である。
【図21】図21は、第3実施形態の管理システムで行われるレベル3での管理処理例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる管理装置、管理システム、管理方法、管理プログラム、及び記憶媒体の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
(第1実施形態)
第1実施形態では、管理項目毎に管理レベルを設定して、電子機器を管理する例について説明する。
【0023】
まず、第1実施形態の管理システムの構成について説明する。
【0024】
図1は、第1実施形態の管理システム100の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、管理システム100は、第1複合機(MFP:Multifunction Peripheral)106−1〜第5複合機106−5と、第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5と、クライアント端末110と、管理装置120と、遠隔管理装置160とを、備える。
【0025】
第1複合機106−1〜第5複合機106−5、第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5、クライアント端末110、及び管理装置120は、LAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク102(第1ネットワークの一例)を介して接続されている。管理装置120及び遠隔管理装置160は、公衆回線やインターネットなどの外部ネットワーク104(第2ネットワークの一例)及び内部ネットワーク102を介して接続されている。
【0026】
なお、以下では、第1複合機106−1〜第5複合機106−5を各々区別する必要がない場合は、単に複合機106と称する場合があり、同様に、第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5を各々区別する必要がない場合は、単に印刷装置108と称する場合がある。また、第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5を各々区別する必要がない場合は、単に電子機器と称する場合もある。
【0027】
複合機106(電子機器の一例)は、コピー機能、印刷機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する画像形成装置である。印刷装置108(電子機器の一例)は、印刷機能を有する画像形成装置であり、例えば、レーザプリンタ(Laser Printer)などが該当する。なお第1実施形態では、複合機106及び印刷装置108の数がそれぞれ5台ずつである場合を例に取り説明するが、複合機106及び印刷装置108の数はこれに限定されるものではなく、それぞれいくつであってもよい。また、複合機106及び印刷装置108のいずれか一方のみであってもよい。また第1実施形態では、複合機及び印刷装置を電子機器の一例として説明しているが、電子機器はこれに限定されるものではなく、複合機、印刷装置、複写機、スキャナ装置、ファクシミリ装置、及びその他IT関連装置全般の少なくともいずれかであればよい。
【0028】
管理装置120は、内部ネットワーク102を介して、第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5を管理するものであり、通信部130と、記憶部140と、制御部150とを、備える。
【0029】
通信部130は、内部ネットワーク102を介して、第1複合機106−1〜第5複合機106−5、第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5、及びクライアント端末110と通信したり、内部ネットワーク102及び外部ネットワーク104を介して、遠隔管理装置160と通信したりするものであり、通信インターフェースなどの既存の通信装置により実現できる。なお、通信部130は、後述の制御部150によりTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、SOAP(Simple Object Access Protocol)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、又はFTP(File Transfer Protocol)など通信対象機器に応じた適切なプロトコルで制御される。
【0030】
記憶部140は、管理装置120で実行される各種プログラムや管理装置120で行われる各種処理に使用される各種情報などを記憶するものある。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、光ディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの磁気的、光学的、又は電気的に記憶可能な既存の記憶装置により実現できる。記憶部140は、管理形態記憶部142と、管理情報記憶部144とを、含む。
【0031】
管理形態記憶部142は、管理項目毎の管理先を示す管理先情報を記憶しており、管理先に遠隔管理装置160が含まれる場合には、管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報も記憶している。
【0032】
図2は、管理形態記憶部142に記憶されている情報の一例を示す図である。図2に示す例では、管理形態記憶部142は、管理項目名と、管理先情報と、管理レベル情報とを、対応付けて記憶している。そして、ステータス管理及び設定管理の管理先情報は管理装置120を示し、カウンタ管理及びファームウェア管理の管理先情報は遠隔管理装置160を示し、アドレス帳管理の管理先情報は管理装置120及び遠隔管理装置160の両方を示している。また、管理先に遠隔管理装置160が含まれるカウンタ管理、ファームウェア管理、アドレス帳管理の管理レベル情報は、それぞれ、レベル2、レベル3、レベル1となっている。なお、管理項目の内容は、これに限定されるものではない。
【0033】
管理情報記憶部144については、後ほど詳述する。
【0034】
制御部150は、管理装置120の各部を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)などの既存の制御装置により実現できる。制御部150は、振分部152と、変更部154と、管理部156とを、含む。
【0035】
振分部152は、通信部130を制御して、電子機器から管理項目に応じた管理情報を取得する。振分部152は、例えば、ステータス管理、カウンタ管理、設定管理、ファームウェア管理、アドレス帳管理の管理情報として、それぞれ、ステータス情報、カウンタ情報、各種設定情報(例えば、ネットワーク設定情報やセキュリティ設定情報など)、バージョン情報、アドレス帳情報(ユーザ情報)を電子機器から取得する。そして、振分部152は、管理情報を取得した管理項目の管理先情報を管理形態記憶部142から参照し、管理先情報が少なくとも管理装置120を示す場合、取得した管理情報を管理情報記憶部144に記憶させる。なお第1実施形態では、管理情報記憶部144は、第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5の管理情報を管理項目毎に記憶している。また、振分部152は、管理先情報が少なくとも遠隔管理装置160を示す場合、通信部130を制御して、取得した管理情報を遠隔管理装置160へ送信する。
【0036】
図2に示す例の場合、振分部152は、電子機器から取得した管理情報のうちステータス情報、各種設定情報、及びアドレス帳情報を管理情報記憶部144に記憶させ、カウンタ情報、バージョン情報、及びアドレス帳情報を遠隔管理装置160に送信する。
【0037】
変更部154は、クライアント端末110から管理項目の管理先の変更を要求する管理先変更要求及び管理項目の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を、通信部130を介して受信する。なお、変更部154は、通信部130とクライアント端末110との間の通信を、例えば、httpd(Hyper Text Transfer Protocol Daemon)などのプロトコルにより制御する。
【0038】
変更部154は、管理先変更要求を受信した場合、変更対象の管理項目の管理先情報が示す管理先を管理先変更要求で要求された管理先に変更して、管理形態記憶部142に記憶させる。そして変更部154は、通信部130を制御して、管理先を変更した管理項目の管理情報を、管理装置120及び遠隔管理装置160間で転送する。例えば、変更部154は、変更対象の管理項目の管理先を管理装置120から遠隔管理装置160に変更した場合、当該管理項目の管理情報を管理情報記憶部144から取得して遠隔管理装置160に転送する。また例えば、変更部154は、変更対象の管理項目の管理先を遠隔管理装置160から管理装置120に変更した場合、当該管理項目の管理情報を遠隔管理装置160から取得して管理情報記憶部144に記憶させる。
【0039】
また変更部154は、管理レベル変更要求を受信した場合、変更対象の管理項目の管理レベル情報が示す管理レベルを管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部142に記憶させる。そして変更部154は、通信部130を制御して、管理レベルを変更した管理項目の管理レベル情報を遠隔管理装置160に送信する。
【0040】
管理部156は、管理先に管理装置120が含まれる管理項目を管理する。なお、管理内容には、ステータス情報に基づく電子機器の状態管理、カウンタ情報に基づく電子機器の利用状態の管理、ネットワーク設定やセキュリティ設定、ファームウェア更新、アドレス帳管理(ユーザの登録、更新、削除など)、故障有無の確認、IPアドレス不明や変更による接続不可状態下の検索などがある。
【0041】
また、管理部156は、遠隔管理装置160で管理されている管理項目の管理結果を、遠隔管理装置160から通信部130を介して受信する。そして管理部156は、管理結果を受信した管理項目の管理レベル情報を管理形態記憶部142から参照し、当該管理レベル情報が示す管理レベル及び受信した管理結果に応じた処理を行う。
【0042】
具体的には、管理部156は、管理レベル情報がレベル1(第1管理レベルの一例)を示す場合、通信部130を制御して、受信した管理結果をそのままクライアント端末110に送信する。また、管理部156は、管理レベル情報がレベル2(第2管理レベルの一例)を示す場合、受信した管理結果を加工し、通信部130を制御してクライアント端末110に送信する。
【0043】
また、管理部156は、管理レベル情報がレベル3(第3管理レベルの一例)を示す場合、受信した管理結果が指示する処理を対象の電子機器に行わせる。例えば、管理部156は、ステータス異常やカウンタ異常をクライアント端末110(ユーザやIT管理者)に通知したり、デバイスの設定やファームウェアの更新などを行う。そして管理部156は、通信部130を制御して、管理結果が指示する処理を対象の電子機器に行った処理結果を遠隔管理装置160に送信するとともに、送信した処理結果に基づく処理結果情報を遠隔管理装置160から通信部130を介して受信する。更に管理部156は、受信した処理結果情報をレポートに加工し、通信部130を制御してクライアント端末110に送信する。
【0044】
クライアント端末110は、電子機器の管理形態を変更する際に使用される端末装置であり、変更要求部112を備える。
【0045】
変更要求部112は、管理装置120に対して、管理先の変更を管理項目単位で要求する管理先変更要求及び管理レベルの変更を管理項目単位で要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を行う。なお、変更要求部112の機能は、例えば、Webブラウザなどにより実現できる。変更要求部112の機能をWebブラウザにより実現する場合、変更要求部112は、管理装置120(例えば、変更部154)から管理形態変更画面を表示するためのデータ(例えば、HTMLファイル、XHTMLファイルなど)を受信する。そして変更要求部112は、受信したデータを用いて、クライアント端末110に備えられている表示装置(図示省略)に管理形態変更画面を表示させ、ユーザに電子機器の管理形態の変更を行わせる。
【0046】
図3は、管理形態変更画面195の一例を示す図である。図3に示す管理形態変更画面195では、各管理項目の管理先を、ラジオボタンを用いて、管理装置120、遠隔管理装置160、及び両方(管理装置120及び遠隔管理装置160)のいずれかに選択(変更)するようになっている。また、管理先に遠隔管理装置160が含まれる管理項目の管理レベルを、コンボボックスを用いて、レベル1〜3のいずれかに選択(変更)するようになっている。そして、ユーザが管理項目の管理先を変更してOKボタン196をクリックすると、変更要求部112は、例えば、管理先の変更を要求する管理項目を示すデータと当該管理項目の変更後の管理先を示すデータとを含む管理先変更要求を管理装置120に送信する。同様に、ユーザが管理項目の管理レベルを変更してOKボタン196をクリックすると、変更要求部112は、例えば、管理レベルの変更を要求する管理項目を示すデータと当該管理項目の変更後の管理レベルを示すデータとを含む管理レベル変更要求を管理装置120に送信する。なお、管理項目の管理先及び管理レベルの両方を変更してOKボタン196がクリックされた場合、変更要求部112は、管理先変更要求及び管理レベル変更要求の両方を管理装置120に送信する。一方、ユーザがCANCELボタン197をクリックした場合、変更要求部112は、管理形態の変更をキャンセルし、管理形態変更画面195を閉じる。
【0047】
遠隔管理装置160は、電子機器メーカやサービス提供会社等のサービスセンタなどに設置され、内部ネットワーク102及び外部ネットワーク104を介して、第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5を遠隔管理するものであり、通信部170と、記憶部180と、制御部190とを、備える。
【0048】
通信部170は、内部ネットワーク102及び外部ネットワーク104を介して、管理装置120と通信するものであり、通信部130同様、既存の通信装置により実現できる。
【0049】
記憶部180は、遠隔管理装置160で実行される各種プログラムや遠隔管理装置160で行われる各種処理に使用される各種情報などを記憶するものであり、記憶部140同様、既存の記憶装置により実現できる。記憶部180は、管理形態記憶部182と、管理情報記憶部184とを、含む。なお、管理形態記憶部182、管理情報記憶部184の詳細は、それぞれ、管理形態記憶部142と、管理情報記憶部144と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0050】
制御部190は、遠隔管理装置160の各部を制御するものであり、制御部150同様、既存の制御装置により実現できる。制御部190は、遠隔管理部192を含む。
【0051】
遠隔管理部192は、管理装置120を介して、管理先に遠隔管理装置160が含まれる管理項目を遠隔管理する。なお、遠隔管理部192の遠隔管理内容は、管理装置120の管理部156の管理内容と同様である。
【0052】
また、遠隔管理部192は、遠隔管理している管理項目の管理結果を、通信部170を制御して管理装置120に送信する。また遠隔管理部192は、管理装置120から通信部170を介して、管理結果が指示する処理を対象の電子機器に行った処理結果を受信し、受信した処理結果に基づく処理結果情報を作成し、通信部170を制御して管理装置120に送信する。
【0053】
なお、遠隔管理部192は、管理装置120から通信部170を介して受信した管理情報を管理情報記憶部184に記憶させる処理、管理装置120から転送を要求された管理情報を管理情報記憶部184から取得し、通信部170を制御して管理装置120に転送する処理、管理情報の取得・転送や管理レベルの変更に伴い、管理形態記憶部182に記憶されている管理先情報が示す管理先を変更する処理や管理レベル情報が示す管理レベルを変更する処理なども行う。
【0054】
なお、第1実施形態の管理システム100では、遠隔管理を実現するため、管理装置120及び遠隔管理装置160が、RPC(Remote Procedure Call)により、相互実装するアプリケーションのメソッドに対する処理の要求、応答を送受信する機能を有しており、RPCを実現するために、SOAP、HTTP、又はFTPなどのプロトコルが利用される。
【0055】
また、第1実施形態の管理システム100では、遠隔管理装置160から管理装置120への要求がファイアウォール(図示省略)にはじかれてしまうことを防止するため、遠隔管理装置160から管理装置120への要求は、管理装置120からの定期ポーリンクが行われた後のレスポンスに載せて送信するものとする。
【0056】
次に、第1実施形態の管理システムの動作について説明する。
【0057】
図4は、第1実施形態の管理システム100で行われる管理レベル変更処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0058】
まず、クライアント端末110の変更要求部112は、管理先に遠隔管理装置160が含まれる管理項目の管理レベルを変更するユーザ操作を受け付け(ステップS100)、管理レベル変更要求を管理装置120に送信する(ステップS102)。
【0059】
続いて、管理装置120の変更部154は、クライアント端末110から管理レベル変更要求を受信すると、変更対象の管理項目の管理レベル情報が示す管理レベルを、管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部142に記憶させる(ステップS104)。
【0060】
続いて、変更部154は、管理レベルを変更した管理項目の管理レベル情報を遠隔管理装置160に送信する(ステップS106)。
【0061】
続いて、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、管理装置120から管理レベル情報を受信すると、変更対象の管理項目の管理レベル情報が示す管理レベルを、管理装置120から受信した管理レベル情報が示す管理レベルに変更して、管理形態記憶部182に記憶させる(ステップS108)。
【0062】
図5は、第1実施形態の管理システム100で行われるレベル1での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0063】
まず、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、遠隔管理部192で遠隔管理しているファームウェア管理の管理結果として、各電子機器(第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5各々)のファームウェア情報を管理装置120に送信する(ステップS120)。
【0064】
続いて、管理装置120の管理部156は、遠隔管理装置160から各電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア管理の管理レベル情報を管理形態記憶部142から参照する。図5に示す例では、ファームウェア管理の管理レベル情報はレベル1であるため、管理部156は、受信した各電子機器のファームウェア情報をそのままクライアント端末110に送信する(ステップS122)。
【0065】
続いて、クライアント端末110は、管理装置120から各電子機器のファームウェア情報を受信すると、図示せぬ表示装置に各電子機器のファームウェア情報を表示させる(ステップS124)。
【0066】
また、管理部156は、受信した各電子機器のファームウェア情報をメールでクライアント端末110に通知する(ステップS126)。
【0067】
図6は、第1実施形態の管理システム100で行われるレベル2での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0068】
まず、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、遠隔管理部192で遠隔管理しているファームウェア管理の管理結果として、各電子機器(第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5各々)のファームウェア情報を管理装置120に送信する(ステップS140)。
【0069】
続いて、管理装置120の管理部156は、遠隔管理装置160から各電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア管理の管理レベル情報を管理形態記憶部142から参照する。図6に示す例では、ファームウェア管理の管理レベル情報はレベル2であるため、管理部156は、受信した各電子機器のファームウェア情報をグラフなどのレポートに加工し(ステップS142)、クライアント端末110に送信する(ステップS144)。
【0070】
続いて、クライアント端末110は、管理装置120からレポートを受信すると、図示せぬ表示装置にレポートを表示させる(ステップS146)。
【0071】
また、管理部156は、加工したレポートをメールでクライアント端末110に通知する(ステップS148)。
【0072】
図7は、第1実施形態の管理システム100で行われるレベル3での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0073】
まず、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、遠隔管理部192で遠隔管理しているファームウェア管理の管理結果として、各電子機器(第1複合機106−1〜第5複合機106−5及び第1印刷装置108−1〜第5印刷装置108−5各々)のファームウェアのアップデートを管理装置120に指示する(ステップS160)。
【0074】
続いて、管理装置120の管理部156は、遠隔管理装置160から各電子機器のファームウェアのアップデートが指示されると、ファームウェア管理の管理レベル情報を管理形態記憶部142から参照する。図7に示す例では、ファームウェア管理の管理レベル情報はレベル3であるため、管理部156は、遠隔管理装置160にファームウェアのアップデートデータを要求する(ステップS162)。
【0075】
続いて、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、管理装置120からファームウェアのアップデートデータが要求されると、アップデートデータを管理装置120に送信する(ステップS164)。
【0076】
続いて、管理装置120の管理部156は、遠隔管理装置160からアップデートデータを受信すると、各電子機器にアップデートデータを送信し、ファームウェアのアップデートを行わせる(ステップS166)。
【0077】
続いて、管理部156は、遠隔管理装置160にファームウェアのアップデート結果を送信する(ステップS168)。
【0078】
続いて、遠隔管理装置160の遠隔管理部192は、管理装置120からファームウェアのアップデート結果を受信すると、受信したアップデート結果に基づくアップデート情報を作成し、管理装置120に送信する(ステップS170)。
【0079】
続いて、管理装置120の管理部156は、遠隔管理装置160からアップデート情報を受信すると、受信したアップデート情報をグラフなどのレポートに加工し(ステップS172)、クライアント端末110に送信する(ステップS174)。
【0080】
続いて、クライアント端末110は、管理装置120からレポートを受信すると、図示せぬ表示装置にレポートを表示させる(ステップS176)。
【0081】
また、管理部156は、加工したレポートをメールでクライアント端末110に通知する(ステップS178)。
【0082】
以上のように第1実施形態の管理システム100では、遠隔管理装置160で管理される管理項目に管理レベルが設定され、管理レベルに応じた管理が行われるので、遠隔管理装置160による管理をフレキシブルに受けることができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0083】
また第1実施形態の管理システム100では、クライアント端末110から遠隔管理装置160で管理される管理項目の管理レベルを変更できるため、遠隔管理装置160による管理をフレキシブルに設定することができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。これにより、遠隔管理装置160による遠隔管理を受ける場合であっても、重点的に管理したい管理項目と簡単に管理したい管理項目との管理内容を差別化することができる。
【0084】
なお第1実施形態では、複数の電子機器の管理を行うことを例にとり説明したが、管理対象となる電子機器は単数であってもよい。また、複数の電子機器の中から管理対象となる電子機器を選択できるようにしてもよい。
【0085】
(第2実施形態)
第2実施形態では、電子機器毎に管理レベルを設定して、電子機器を管理する例について説明する。以下では、第1実施形態との相違点の説明を主に行い、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0086】
図8は、第2実施形態の管理システム200の構成の一例を示すブロック図である。
【0087】
第2実施形態の管理装置220では、記憶部240の管理形態記憶部242、及び制御部250の振分部252、変更部254、管理部256が、第1実施形態の管理装置120と相違する。また、第2実施形態のクライアント端末210では、変更要求部212が、第1実施形態のクライアント端末110と相違する。また、第2実施形態の遠隔管理装置260では、記憶部280の管理形態記憶部282、及び制御部290の遠隔管理部292が、第1実施形態の遠隔管理装置160と相違する。以下では、これらの各部について説明する。
【0088】
管理装置220の管理形態記憶部242は、電子機器毎の管理先を示す管理先情報を記憶しており、管理先に遠隔管理装置260が含まれる場合には、電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報も記憶している。図9は、管理形態記憶部242に記憶されている情報の一例を示す図である。図9に示す例では、管理形態記憶部242は、電子機器名と、管理先情報と、管理レベル情報とを、対応付けて記憶している。
【0089】
振分部252は、管理情報を取得した電子機器の管理先情報を管理形態記憶部242から参照し、管理先情報が少なくとも管理装置220を示す場合、取得した管理情報を管理情報記憶部144に記憶させる。また、振分部252は、管理先情報が少なくとも遠隔管理装置260を示す場合、取得した管理情報を遠隔管理装置260へ送信する。
【0090】
図9に示す例の場合、振分部252は、第1、3、並びに5複合機、及び第1、3、並びに5印刷装置から取得した管理情報を管理情報記憶部144に記憶させ、第2、4、並びに5複合機、及び第2、4、並びに5印刷装置から取得した管理情報を遠隔管理装置260に送信する。
【0091】
変更部254は、クライアント端末210から電子機器の管理先の変更を要求する管理先変更要求及び電子機器の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を受信する。
【0092】
変更部254は、管理先変更要求を受信した場合、変更対象の電子機器の管理先情報が示す管理先を管理先変更要求で要求された管理先に変更して、管理形態記憶部242に記憶させる。そして変更部254は、管理先を変更した電子機器の管理情報を、管理装置220及び遠隔管理装置260間で転送する。例えば、変更部254は、変更対象の電子機器の管理先を管理装置220から遠隔管理装置260に変更した場合、当該電子機器の管理情報を管理情報記憶部144から取得して遠隔管理装置260に転送する。また例えば、変更部254は、変更対象の電子機器の管理先を遠隔管理装置260から管理装置220に変更した場合、当該電子機器の管理情報を遠隔管理装置260から取得して管理情報記憶部144に記憶させる。
【0093】
また変更部254は、管理レベル変更要求を受信した場合、変更対象の電子機器の管理レベル情報が示す管理レベルを管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部242に記憶させる。そして変更部254は、管理レベルを変更した電子機器の管理レベル情報を遠隔管理装置260に送信する。
【0094】
管理部256は、管理先に管理装置220が含まれる電子機器の管理項目を管理する。また、管理部256は、遠隔管理装置260で管理されている電子機器の管理項目の管理結果を、遠隔管理装置260から受信する。そして管理部256は、管理結果を受信した電子機器の管理レベル情報を管理形態記憶部242から参照し、当該管理レベル情報が示す管理レベル及び受信した管理結果に応じた処理を行う。
【0095】
クライアント端末210の変更要求部212は、管理装置220に対して、管理先の変更を電子機器単位で要求する管理先変更要求及び管理レベルの変更を電子機器単位で要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を行う。
【0096】
図10は、管理形態変更画面295の一例を示す図である。図10に示す管理形態変更画面295では、各電子機器の管理先を、ラジオボタンを用いて、管理装置220、遠隔管理装置260、及び両方のいずれかに選択(変更)するようになっている。また、管理先に遠隔管理装置260が含まれる電子機器の管理レベルを、コンボボックスを用いて、レベル1〜3のいずれかに選択(変更)するようになっている。そして、ユーザが電子機器の管理先を変更してOKボタン296をクリックすると、変更要求部212は、例えば、管理先の変更を要求する電子機器を示すデータと当該電子機器の変更後の管理先を示すデータとを含む管理先変更要求を管理装置220に送信する。同様に、ユーザが電子機器の管理レベルを変更してOKボタン296をクリックすると、変更要求部212は、例えば、管理レベルの変更を要求する電子機器を示すデータと当該電子機器の変更後の管理レベルを示すデータとを含む管理レベル変更要求を管理装置220に送信する。一方、ユーザがCANCELボタン297をクリックした場合、変更要求部212は、管理形態の変更をキャンセルし、管理形態変更画面295を閉じる。
【0097】
遠隔管理装置260の管理形態記憶部282の詳細は、管理形態記憶部242と同様であるため、説明を省略する。
【0098】
遠隔管理部292は、管理装置220を介して、管理先に遠隔管理装置260が含まれる電子機器の管理項目を遠隔管理する。また、遠隔管理部292は、遠隔管理している電子機器の管理項目の管理結果を管理装置220に送信する。また遠隔管理部292は、管理装置220から管理結果が指示する処理を対象の電子機器に行った処理結果を受信し、受信した処理結果に基づく処理結果情報を作成し、管理装置220に送信する。
【0099】
図11は、第2実施形態の管理システム200で行われる管理レベル変更処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0100】
まず、クライアント端末210の変更要求部212は、管理先に遠隔管理装置260が含まれる電子機器の管理レベルを変更するユーザ操作を受け付け(ステップS200)、管理レベル変更要求を管理装置220に送信する(ステップS202)。
【0101】
続いて、管理装置220の変更部254は、クライアント端末210から管理レベル変更要求を受信すると、変更対象の電子機器の管理レベル情報が示す管理レベルを管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部242に記憶させる(ステップS204)。
【0102】
続いて、変更部254は、管理レベルを変更した電子機器の管理レベル情報を遠隔管理装置260に送信する(ステップS206)。
【0103】
続いて、遠隔管理装置260の遠隔管理部292は、管理装置220から管理レベル情報を受信すると、変更対象の電子機器の管理レベル情報が示す管理レベルを、管理装置220から受信した管理レベル情報が示す管理レベルに変更して、管理形態記憶部282に記憶させる(ステップS208)。
【0104】
図12は、第2実施形態の管理システム200で行われるレベル1での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0105】
まず、遠隔管理装置260の遠隔管理部292は、遠隔管理部292で遠隔管理しているレベル1の電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル1の電子機器のファームウェア情報を管理装置220に送信する(ステップS220)。
【0106】
続いて、管理装置220の管理部256は、遠隔管理装置260からレベル1の電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア情報を受信した電子機器の管理レベル情報を管理形態記憶部242から参照する。図12に示す例では、ファームウェア情報を受信した電子機器の管理レベル情報はレベル1であるため、管理部256は、レベル1の電子機器のファームウェア情報をそのままクライアント端末210に送信する(ステップS222)。
【0107】
続いて、クライアント端末210は、管理装置220からレベル1の電子機器のファームウェア情報を受信すると、図示せぬ表示装置にレベル1の電子機器のファームウェア情報を表示させる(ステップS224)。
【0108】
また、管理部256は、受信したレベル1の電子機器のファームウェア情報をメールでクライアント端末210に通知する(ステップS226)。
【0109】
図13は、第2実施形態の管理システム200で行われるレベル2での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0110】
まず、遠隔管理装置260の遠隔管理部292は、遠隔管理部292で遠隔管理している電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル2の電子機器のファームウェア情報を管理装置220に送信する(ステップS240)。
【0111】
続いて、管理装置220の管理部256は、遠隔管理装置260からレベル2の電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア情報を受信した電子機器の管理レベル情報を管理形態記憶部242から参照する。図13に示す例では、ファームウェア情報を受信した電子機器の管理レベル情報はレベル2であるため、管理部256は、レベル2の電子機器のファームウェア情報をグラフなどのレポートに加工する(ステップS242)。
【0112】
以降のステップS244〜S248までの処理は、図6に示すシーケンスのステップS144〜S148までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0113】
図14は、第2実施形態の管理システム200で行われるレベル3での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0114】
まず、遠隔管理装置260の遠隔管理部292は、遠隔管理部292で遠隔管理している電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル3の電子機器のファームウェアのアップデートを管理装置220に指示する(ステップS260)。
【0115】
続いて、管理装置220の管理部256は、遠隔管理装置260からレベル3の電子機器のファームウェアのアップデートが指示されると、アップデートが指示された電子機器の管理レベル情報を管理形態記憶部242から参照する。図14に示す例では、アップデートが指示された電子機器の管理レベル情報はレベル3であるため、管理部256は、遠隔管理装置260にファームウェアのアップデートデータを要求する(ステップS262)。
【0116】
続いて、遠隔管理装置260の遠隔管理部292は、管理装置220からファームウェアのアップデートデータが要求されると、アップデートデータを管理装置220に送信する(ステップS264)。
【0117】
続いて、管理装置220の管理部256は、遠隔管理装置260からアップデートデータを受信すると、レベル3の電子機器にアップデートデータを送信し、ファームウェアのアップデートを行わせる(ステップS266)。
【0118】
以降のステップS268〜S278までの処理は、図7に示すシーケンスのステップS168〜S178までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0119】
以上のように第2実施形態の管理システム200では、遠隔管理装置260で管理される電子機器に管理レベルが設定され、管理レベルに応じた管理が行われるので、遠隔管理装置260による管理をフレキシブルに受けることができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0120】
また第2実施形態の管理システム200では、クライアント端末210から遠隔管理装置260で管理される電子機器の管理レベルを変更できるため、遠隔管理装置260による管理をフレキシブルに設定することができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0121】
(第3実施形態)
第3実施形態では、電子機器が属するグループ毎に管理レベルを設定して、電子機器を管理する例について説明する。以下では、第1実施形態との相違点の説明を主に行い、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1の実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0122】
図15は、第3実施形態の管理システム300の構成の一例を示すブロック図である。
【0123】
第3実施形態の管理装置320では、記憶部340の管理形態記憶部342、及び制御部350の振分部352、変更部354、管理部356が、第1実施形態の管理装置120と相違する。また、第3実施形態のクライアント端末310では、変更要求部312が、第1実施形態のクライアント端末110と相違する。また、第3実施形態の遠隔管理装置360では、記憶部380の管理形態記憶部382、及び制御部390の遠隔管理部392が、第1実施形態の遠隔管理装置360と相違する。以下では、これらの各部について説明する。
【0124】
管理装置320の管理形態記憶部342は、電子機器が属するグループ毎の管理先を示す管理先情報を記憶しており、管理先に遠隔管理装置360が含まれる場合には、グループの管理レベルを示す管理レベル情報も記憶している。図16は、管理形態記憶部342に記憶されている情報の一例を示す図である。図16に示す例では、管理形態記憶部342は、グループ名と、管理先情報と、管理レベル情報とを、対応付けて記憶している。
【0125】
振分部352は、管理情報を取得した電子機器が属するグループの管理先情報を管理形態記憶部342から参照し、管理先情報が少なくとも管理装置320を示す場合、取得した管理情報を管理情報記憶部144に記憶させる。また、振分部352は、管理先情報が少なくとも遠隔管理装置360を示す場合、取得した管理情報を遠隔管理装置360へ送信する。
【0126】
図16に示す例の場合、振分部352は、第2グループに属する印刷装置108から取得した管理情報を管理情報記憶部144に記憶させ、第1グループに属する複合機106から取得した管理情報を遠隔管理装置360に送信する。
【0127】
変更部354は、クライアント端末310からグループの管理先の変更を要求する管理先変更要求及びグループの管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を受信する。
【0128】
変更部354は、管理先変更要求を受信した場合、変更対象のグループの管理先情報が示す管理先を管理先変更要求で要求された管理先に変更して、管理形態記憶部342に記憶させる。そして変更部354は、管理先を変更したグループに属する電子機器の管理情報を、管理装置320及び遠隔管理装置360間で転送する。例えば、変更部354は、変更対象のグループの管理先を管理装置320から遠隔管理装置360に変更した場合、当該グループに属する電子機器の管理情報を管理情報記憶部144から取得して遠隔管理装置360に転送する。また例えば、変更部354は、変更対象のグループの管理先を遠隔管理装置360から管理装置320に変更した場合、当該グループに属する電子機器の管理情報を遠隔管理装置360から取得して管理情報記憶部144に記憶させる。
【0129】
また変更部354は、管理レベル変更要求を受信した場合、変更対象のグループの管理レベル情報が示す管理レベルを管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部342に記憶させる。そして変更部354は、管理レベルを変更したグループの管理レベル情報を遠隔管理装置360に送信する。
【0130】
管理部356は、管理先に管理装置320が含まれるグループに属する電子機器の管理項目を管理する。また、管理部356は、遠隔管理装置360で管理されているグループに属する電子機器の管理項目の管理結果を、遠隔管理装置360から受信する。そして管理部356は、管理結果を受信したグループの管理レベル情報を管理形態記憶部342から参照し、当該管理レベル情報が示す管理レベル及び受信した管理結果に応じた処理を行う。
【0131】
クライアント端末310の変更要求部312は、管理装置320に対して、管理先の変更をグループ単位で要求する管理先変更要求及び管理レベルの変更をグループ単位で要求する管理レベル変更要求の少なくとも一方を行う。
【0132】
図17は、管理形態変更画面395の一例を示す図である。図17に示す管理形態変更画面395では、グループの管理先を、ラジオボタンを用いて、管理装置320、遠隔管理装置360、及び両方のいずれかに選択(変更)するようになっている。また、管理先に遠隔管理装置360が含まれるグループの管理レベルを、コンボボックスを用いて、レベル1〜3のいずれかに選択(変更)するようになっている。そして、ユーザがグループの管理先を変更してOKボタン396をクリックすると、変更要求部312は、例えば、管理先の変更を要求するグループを示すデータと当該グループの変更後の管理先を示すデータとを含む管理先変更要求を管理装置320に送信する。同様に、ユーザがグループの管理レベルを変更してOKボタン396をクリックすると、変更要求部312は、例えば、管理レベルの変更を要求するグループを示すデータと当該グループの変更後の管理レベルを示すデータとを含む管理レベル変更要求を管理装置320に送信する。一方、ユーザがCANCELボタン397をクリックした場合、変更要求部312は、管理形態の変更をキャンセルし、管理形態変更画面395を閉じる。
【0133】
遠隔管理装置360の管理形態記憶部382の詳細は、管理形態記憶部342と同様であるため、説明を省略する。
【0134】
遠隔管理部392は、管理装置320を介して、管理先に遠隔管理装置360が含まれるグループに属する電子機器の管理項目を遠隔管理する。また、遠隔管理部392は、遠隔管理しているグループに属する電子機器の管理項目の管理結果を管理装置320に送信する。また遠隔管理部392は、管理装置320から管理結果が指示する処理を対象の電子機器に行った処理結果を受信し、受信した処理結果に基づく処理結果情報を作成し、管理装置320に送信する。
【0135】
図18は、第3実施形態の管理システム300で行われる管理レベル変更処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0136】
まず、クライアント端末310の変更要求部312は、管理先に遠隔管理装置360が含まれるグループの管理レベルを変更するユーザ操作を受け付け(ステップS300)、管理レベル変更要求を管理装置320に送信する(ステップS302)。
【0137】
続いて、管理装置320の変更部354は、クライアント端末310から管理レベル変更要求を受信すると、変更対象のグループの管理レベル情報が示す管理レベルを管理レベル変更要求で要求された管理レベルに変更して、管理形態記憶部342に記憶させる(ステップS304)。
【0138】
続いて、変更部354は、管理レベルを変更したグループの管理レベル情報を遠隔管理装置360に送信する(ステップS306)。
【0139】
続いて、遠隔管理装置360の遠隔管理部392は、管理装置320から管理レベル情報を受信すると、変更対象のグループの管理レベル情報が示す管理レベルを、管理装置320から受信した管理レベル情報が示す管理レベルに変更して、管理形態記憶部382に記憶させる(ステップS308)。
【0140】
図19は、第3実施形態の管理システム300で行われるレベル1での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0141】
まず、遠隔管理装置360の遠隔管理部392は、遠隔管理部392で遠隔管理しているレベル1のグループに属する電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報を管理装置320に送信する(ステップS320)。
【0142】
続いて、管理装置320の管理部356は、遠隔管理装置360からレベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア情報を受信したグループの管理レベル情報を管理形態記憶部342から参照する。図19に示す例では、ファームウェア情報を受信したグループの管理レベル情報はレベル1であるため、管理部356は、レベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報をそのままクライアント端末310に送信する(ステップS322)。
【0143】
続いて、クライアント端末310は、管理装置320からレベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報を受信すると、図示せぬ表示装置にレベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報を表示させる(ステップS324)。
【0144】
また、管理部356は、受信したレベル1のグループに属する電子機器のファームウェア情報をメールでクライアント端末310に通知する(ステップS326)。
【0145】
図20は、第3実施形態の管理システム300で行われるレベル2での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0146】
まず、遠隔管理装置360の遠隔管理部392は、遠隔管理部392で遠隔管理しているグループに属する電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル2のグループに属する電子機器のファームウェア情報を管理装置320に送信する(ステップS340)。
【0147】
続いて、管理装置320の管理部356は、遠隔管理装置360からレベル2のグループに属する電子機器のファームウェア情報を受信すると、ファームウェア情報を受信したグループの管理レベル情報を管理形態記憶部342から参照する。図20に示す例では、ファームウェア情報を受信したグループの管理レベル情報はレベル2であるため、管理部356は、レベル2のグループに属する電子機器のファームウェア情報をグラフなどのレポートに加工する(ステップS342)。
【0148】
以降のステップS344〜S348までの処理は、図6に示すシーケンスのステップS144〜S148までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0149】
図21は、第3実施形態の管理システム300で行われるレベル3での管理処理の手順の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、ファームウェア管理を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
【0150】
まず、遠隔管理装置360の遠隔管理部392は、遠隔管理部392で遠隔管理しているグループに属する電子機器のファームウェア管理の管理結果として、レベル3の電子機器のファームウェアのアップデートを管理装置320に指示する(ステップS360)。
【0151】
続いて、管理装置320の管理部356は、遠隔管理装置360からレベル3のグループに属する電子機器のファームウェアのアップデートが指示されると、アップデートが指示されたグループの管理レベル情報を管理形態記憶部342から参照する。図21に示す例では、アップデートが指示されたグループに属する電子機器の管理レベル情報はレベル3であるため、管理部356は、遠隔管理装置360にファームウェアのアップデートデータを要求する(ステップS362)。
【0152】
続いて、遠隔管理装置360の遠隔管理部392は、管理装置320からファームウェアのアップデートデータが要求されると、アップデートデータを管理装置320に送信する(ステップS364)。
【0153】
続いて、管理装置320の管理部356は、遠隔管理装置360からアップデートデータを受信すると、レベル3のグループに属する電子機器にアップデートデータを送信し、ファームウェアのアップデートを行わせる(ステップS366)。
【0154】
以降のステップS368〜S378までの処理は、図7に示すシーケンスのステップS168〜S178までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0155】
以上のように第3実施形態の管理システム300では、遠隔管理装置360で管理されるグループに管理レベルが設定され、管理レベルに応じた管理が行われるので、遠隔管理装置360による管理をフレキシブルに受けることができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0156】
また第3実施形態の管理システム300では、クライアント端末310から遠隔管理装置360で管理されるグループの管理レベルを変更できるため、遠隔管理装置360による管理をフレキシブルに設定することができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0157】
なお、電子機器が属するグループを選択できるようにしてもよい。
【0158】
(ハードウェア構成)
第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置のハードウェア構成の一例について説明する。
【0159】
第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置は、CPUなどの制御装置と、ROMやRAMなどの記憶装置と、HDDやリムーバブルドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイなどの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0160】
第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供される。
【0161】
また、第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。また、第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するようにしてもよい。
【0162】
第1〜3実施形態のクライアント端末、管理装置、及び遠隔管理装置で実行されるプログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPUがHDDからプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
【0163】
(変形例)
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記各実施形態を適宜組み合わせるようにしてもよい。例えば、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、電子機器及び管理項目毎に管理レベルを設定するようにしてもよいし、第1〜第3実施形態を組み合わせて、グループ、電子機器、及び管理項目毎に管理レベルを設定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0164】
100、200、300 管理システム
102 内部ネットワーク
104 外部ネットワーク
106−1〜106−5 第1複合機〜第5複合機
108−1〜108−5 第1印刷装置〜第5印刷装置
110、210、310 クライアント端末
112、212、312 変更要求部
120、220、320 管理装置
130 通信部
140、240、340 記憶部
142、242、342 管理形態記憶部
144 管理情報記憶部
150、250、350 制御部
152、252、352 振分部
154、254、354 変更部
156、256、356 管理部
160、260、360 遠隔管理装置
170 通信部
180、280、380 記憶部
182、282、382 管理形態記憶部
184 管理情報記憶部
190、290、390 制御部
192、292、392 遠隔管理部
195、295、395 管理形態変更画面
196、296、396 OKボタン
197、297、397 CANCELボタン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0165】
【特許文献1】特開2008−15799号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置であって、
前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、
前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置であって、
前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、
前記遠隔管理装置から前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項3】
第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置であって、
前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、
前記遠隔管理装置から前記グループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項4】
前記第1ネットワークには、更にクライアント端末が接続され、
前記クライアント端末から管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の管理装置。
【請求項5】
前記管理手段は、前記管理レベル情報が第1管理レベルを示す場合、前記管理結果をそのまま前記クライアント端末に送信することを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記管理手段は、前記管理レベル情報が第2管理レベルを示す場合、前記管理結果を加工して前記クライアント端末に送信することを特徴とする請求項4又は5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記管理手段は、前記管理レベル情報が第3管理レベルを示す場合、前記管理結果が指示する処理を前記電子機器に行わせることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の管理装置。
【請求項8】
前記管理手段は、前記管理結果が指示する処理を前記電子機器に行った処理結果を前記遠隔管理装置に送信するとともに、前記遠隔管理装置から前記処理結果に基づく処理結果情報を受信し、受信した前記処理結果情報をレポートに加工して前記クライアント端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムであって、
前記管理装置は、
前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段と、
前記クライアント端末から管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更手段と、
前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理手段と、
を備え、
前記クライアント端末は、
前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求手段、
を備えることを特徴とする管理システム。
【請求項10】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、
管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項11】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、
管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項12】
第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置で実行される管理方法であって、
管理手段が、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果、及び前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項13】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を管理項目単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を管理項目単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムで実行される管理方法であって、
前記管理装置は、
変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている管理項目の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、
管理手段が、前記遠隔管理装置から前記管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、
を含み、
前記クライアント端末は、
変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項14】
第1ネットワークを介して電子機器と接続されるとともに、前記電子機器を電子機器単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記電子機器を電子機器単位で管理する管理装置と、前記管理装置と前記第1ネットワークを介して接続されるクライアント端末と、を備える管理システムで実行される管理方法であって、
前記管理装置は、
変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されている前記電子機器の管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、
管理手段が、前記遠隔管理装置から前記電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、
を含み、
前記クライアント端末は、
変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項15】
第1ネットワークを介して複数の電子機器と接続されるとともに、前記複数の電子機器をグループ単位で遠隔管理する遠隔管理装置と前記第1ネットワーク及び第2ネットワークを介して接続され、前記複数の電子機器をグループ単位で管理する管理装置と、前記第1ネットワークに接続されるクライアント端末と、を備えた管理システムで実行される管理方法であって、
前記管理装置は、
変更手段が、前記クライアント端末から、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルの変更を要求する管理レベル変更要求を受信し、受信した前記管理レベル変更要求に応じて、前記遠隔管理装置で遠隔管理されているグループの管理レベルを示す管理レベル情報を記憶する管理形態記憶手段の前記管理レベル情報が示す管理レベルを変更する変更ステップと、
管理手段が、前記遠隔管理装置から前記グループに属する電子機器の管理項目の管理結果を受信し、前記管理結果及び前記管理レベル情報が示す管理レベルに応じた処理を行う管理ステップと、
を含み、
前記クライアント端末は、
変更要求手段が、前記管理装置に前記管理レベル変更要求を送信する変更要求ステップ、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項16】
請求項10〜12のいずれか1つに記載の管理方法をコンピュータに実行させるための管理プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載の管理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−192165(P2011−192165A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59495(P2010−59495)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】