説明

管継手

【課題】 流体管の熱膨張に対して柔軟に伸縮可能で接合部のパッキンへの荷重負荷が少なく、パッキン交換作業が容易で、且つ内部の洗浄性が良好な管継手を提供することにある。
【解決手段】 複数の流体管の間に接合され軸方向に沿って伸縮可能な管継手であって、軸方向に伸縮する伸縮管部と、上記伸縮管部の外方に配置され、径方向において伸縮管部の膨張を規制しうる径方向規制部材とを、備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の流体管を接合するために流体管間に設けられる管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の流体管を管継手により接合する場合は、第3図に示すとおり、接続される流体管の熱膨張又は熱収縮を連結配管部分において吸収するという観点から、複数のベンド71、72を組み合わせた管継手70が用いられていた。上記管継手70は、両端部のパッキン78、79の交換作業を行う場合、流体管本体73、74を移動させなくても、フランジ部75、76を緩め、ベンド72を押し下げることでベンド71を上方に取り外すことが可能であり、更にベンド71を取り外した後に、フランジ部77を緩めることでベンド72を取り外すことできる。
このため直線状に形成された管継手と比較して、パッキン78、79の交換作業が容易となりメンテナンス性が良いという利点を有する一方、流体管が熱膨張又は熱収縮した場合、パッキン78、79へ多大な荷重負荷がかかり、パッキンが早期に劣化するという不具合が存していた。
【0003】
上記不具合を解決するため、伸縮自在とされた筒状部材と上記筒状部材の内面に配設されたベローズ部とから構成された管継手が提案されている(特許文献1)。
上記文献に係る管継手は、第4図に示すとおり、伸縮自在とされた筒状部材81と、上記筒状部材81内面に設けられたベローズ部82と、上記筒状部材81に係合して延伸状態を規制する棒状の規制部材83とからなっている。
上記筒状部材81は、一端部にフランジ面84が形成されてなる、挿入用管部81aと、この挿入用管部81aと同様に構成され、他端側に拡径された接続部85が形成され、上記接続部85に上記挿入用管部81aが挿入される受け側管部81bとによって構成されている。
この筒状部材81は、互いのフランジ面84が両端部に位置するようにして挿入用管部81aを受側管部81bの接続部85に差込むことで接続でき、上記接続部85における差込み状態を変化させることで、長さが伸縮できるように構成されている。伸縮可能幅は、上記規制部材83の一方端寄りに、フランジ面84を挟んで所定幅を持って螺着された規制ナット86の間隔によって規制される。
本特許文献に係る管継手によれば、流体管の熱膨張及び熱収縮に対しても、柔軟に伸縮し、管継手の両端にかかる負荷が軽減されるという利点を有する一方、管継手内面のベローズ部分に流体が滞留し、流体溜りが発生するため、管継手内部の洗浄性が劣り、更にベローズを両端から人手により縮めて取り外すことが困難であることから、パッキン交換を容易に行うことができないという不具合を有していた。
【0004】
【特許文献1】特開平7−269759号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明の技術的課題は、流体管の熱膨張や熱収縮に対して柔軟に伸縮することで、熱膨張や熱収縮により流体管軸方向における応力変化を吸収し、接合部のパッキンへの荷重負荷を低減させると共に、パッキン交換作業が容易で、且つ内部の洗浄性が良好な管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る管継手は、複数の流体管の間に接合され軸方向に沿って伸縮可能な管継手であって、軸方向に伸縮する伸縮管部と、上記伸縮管部の外方に配置され、径方向において伸縮管部の膨張を規制しうる径方向規制部材とを、備えたことを特徴とする。
【0007】
従って、伸縮管部により流体管の熱膨張と熱収縮が吸収されると共に、径方向規制部材によって、流体圧の上昇した場合の径方向への膨張が防止される。
また、伸縮管部は人手を介して容易に収縮しうるため接合部のパッキン交換作業も容易である。
【0008】
また、請求項2記載の発明に係る管継手は、上記径方向規制部材の外方に配置され、上記伸縮管部の軸方向への延伸を規制しうる軸方向規制部材を備えたことを特徴とする。
【0009】
従って、軸方向規制部材によって、流体管が収縮した際における伸縮管部の軸方向への過度な延伸が防止される。
【0010】
また、請求項3記載の発明に係る管継手は、上記伸縮管部が人手により撓ませることができる剛性を有する素材より形成されていることを特徴とする。
【0011】
従って、伸縮管部は人手を介して収縮しうるため接合部のパッキン交換作業時に流体管から管継手を容易に取り外し易くなる。
【0012】
また、請求項4記載の発明に係る管継手は、上記径方向規制部材が複数のリング状部材から形成されることを特徴とする。
【0013】
従って、上記リング状部材により、径方向の膨張による応力変化が規制しうると共に、伸縮管部が軸方向へ伸縮した場合であっても、夫々のリングの間隙が増減することにより流体管の軸方向における伸縮による応力変化を吸収しうる。
【0014】
また、請求項5記載の発明に係る管継手は、上記複数のリング状部材の間隙に配置され、軸方向の伸縮力を吸収するともに、上記伸縮管部の伸縮状態を定常位置に戻す方向に付勢するスプリング部材を有することを特徴とする。
【0015】
従って、伸縮管部が伸縮した場合であっても上記スプリング部材の付勢力により自動的に定常状態に復帰し、また複数のリング状部材の間隔を均等に保持する。
【0016】
また、請求項6記載の発明に係る管継手は、上記伸縮管部は、軸方向両端部に配置された一対の管本体部と、上記管本体部の間に配設された伸縮管部とを備え、上記一対の管本体部は両端部に夫々フランジ部を有する短円筒部材からなり、上記伸縮部材は上記一対の管本体部の内周面部に当接して配置された円筒状部材からなることを特徴とする。
【0017】
従って、流体管の軸方向の伸縮による応力変化は、上記伸縮管部が伸縮することにより吸収される。
【0018】
また、請求項7記載の発明に係る管継手は、上記管本体部は、軸方向両端部に外方フランジ部と、上記外方フランジ部の軸方向内方に形成された内方フランジ部とを有し、上記伸縮部材は、両端部が上記一対の外方フランジ部に固定されると共に、上記径方向規制部材は、上記一対の内方フランジ部と略同一幅寸法に形成されて上記一対の内方フランジ部の間に配設され、上記スプリング部材を介して内方フランジ部に接合されていることを特徴とする。
【0019】
従って、流体管の軸方向の伸縮により上記伸縮部材が伸縮すると、上記スプリング部材も合わせて伸縮し、流体管の伸縮状態が定常状態に戻ると、スプリングの付勢力によって、伸縮管部が定常状態に復帰する。
【0020】
また、請求項8記載の発明に係る管継手は、上記軸方向規制部材は円筒状に形成され、両端部が上記一対の内方フランジ部に係合し、上記スプリング部材を被覆して配置されていることを特徴とする。
【0021】
従って、流体管の収縮によって、上記スプリング部材が伸延した場合であっても、上記軸方向規制部材の両端部が、上記内方フランジ部に係合することで、伸縮部材が過剰に延伸という事態が防止される。
【0022】
また、請求項9記載の発明に係る管継手は、上記軸方向規制部材には、上記伸縮管部が破損した場合の流体漏れを検知するため、径方向に貫通した流体漏れ検知孔が設けられていることを特徴とする。
【0023】
従って、伸縮部材が破損した場合であっても、上記検知孔より流体管内の流体が漏れ出すことで、伸縮管部の破損が検知される。
【0024】
また、請求項10記載の発明に係る管継手は、上記径方向規制部材が上記軸方向規制部材と伸縮管部との間に封入された非圧縮性液体から成ることを特徴とする。
【0025】
従って、流体管内部の流体圧により、伸縮管部が径方向外方への応力を受けた場合であっても、上記非圧縮性液体の容積変化が極めて小さいことから、上記伸縮管部の径方向外方への膨張変形を防止しうる。
【0026】
また、請求項11記載の発明に係る管継手は、上記一対の内方フランジ部には、円筒状の軸方向規制部材が係合固定され、上記伸縮管部と上記一対の内方フランジ部と上記軸方向規制部材とにより画成される空隙には上記非圧縮成液体が封入されていることを特徴とする。
【0027】
従って、流体管内部の流体圧により、伸縮管部が径方向外方への応力を受けた場合であっても、上記空隙に封入された上記非圧縮性液体の容積変化が極めて小さいことから、上記伸縮管部の径方向外方への膨張変形を防止しうる。
【0028】
また、請求項12記載の発明に係る管継手は、上記非圧縮性液体がシリコンオイルから成ることを特徴とする。
【0029】
また、請求項13記載の発明に係る管継手は、上記伸縮管部を構成する剛性を有する素材がゴム素材であることを特徴とする
【0030】
また、請求項14記載の発明に係る管継手は、上記伸縮管部の内面と、流体管本体の内面とが平滑状態に形成されていることを特徴とする。
【0031】
従って、伸縮管部と接合部の接続部分、及び接合部と流体管本体の接続部分に間隙や段差がなく、流体の流れが上記間隙や段差によって阻害されることで、滞留を生じることがない。
【発明の効果】
【0032】
請求項1〜8及び13に記載の発明にあっては、流体管に熱膨張の事態が発生した場合であっても、伸縮管部が軸方向に柔軟に収縮可能であることから、熱膨張により流体管との接続部分に発生する負荷を速やかに吸収できる。このため接続部分にかかる荷重負荷が軽減され、パッキンの劣化が防止される。
【0033】
また、請求項13記載の発明にあっては伸縮管部を人手により撓ませることが可能であるため、パッキン交換作業のために管継手を外す場合であっても、流体管の本体を動かす必要が無い。従ってパッキンの交換作業の効率が向上する。
【0034】
また径方向規制部材により伸縮管の径方向への膨張が防止されるため、流体圧上昇した場合であっても、伸縮管部が過剰に膨張し破損することを防止することができる。
特に、請求項4に記載の発明にあっては、伸縮管部が低剛性であっても、リング状部材により伸縮管部の応力変化を規制しうる。
更に請求項2及び8記載の発明にあっては、径方向のみならず、伸縮管部の軸方向への過度な延伸も規制されるため伸縮管部の破損が防止され、より耐久性が高い管継手を提供できる。
【0035】
また、請求項9に記載の発明にあっては、伸縮管部が破損した場合であっても、検知孔からの流体の漏出により、速やかに検知されるため、迅速に管継手を交換でき、配管ラインの安全性が向上する。
【0036】
また、請求項10〜12に記載の発明にあっては、径方向規制部材が非圧縮性液体であることから、伸縮管部内部の流体圧が上昇若しくは下降した場合であっても、上記径方向規制部材である非圧縮性液体の容積変化が極めて小さいことから、上記伸縮管部膨張若しくは収縮を起因とする破損を防止することができる。
【0037】
また、請求項14に記載の発明にあっては、上記伸縮管部の内面と、流体管本体の内面とが平滑状態に形成されているため、伸縮管部と接合部の接続部分、及び接合部と流体管本体の接続部分の間隙若しくは段差により、流体の流れが阻害され滞留することが防止され、洗浄性が良好な管継手を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、径方向規制部材が複数のリング状部材から形成されている場合を例に、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1に示したとおり、管継手10は、流体管11、12の間にパッキン30、31を介して接続し、人手により撓ませることが可能な剛性を有するゴム素材で形成された伸縮管部15と接合部13、14から構成されている。
上記伸縮管部15は、軸方向両端部に配置された一対の管本体部16、17と、上記管本体部16、17の間に配設された伸縮部材18とを備え、上記一対の管本体部16、17は軸方向両端部に、外方フランジ部19、21と、上記外方フランジ部19、21の軸方向内方に形成された内方フランジ部20、22とを有する短円筒部材から構成され、上記伸縮部材18は上記一対の管本体部16、17の内周面部23に当接して配置された円筒状部材からなる。
上記伸縮部材18は、両端部24、25が上記管本体部16、17の外方フランジ部19、21に固定されている。
上記伸縮管部15の外方には上記管本体部の内方フランジ部20、22と略同一寸法に形成された複数のリング状部材からなる径方向規制部材26が軸方向に並設されている。
上記径方向規制部材26の各リング状部材は、スプリング部材27を介して各リング状部材間及び上記内方フランジ部20、22に接続されている。
上記径方向規制部材26の外方には、円筒状に形成され、両端部が上記内方フランジ部20、22に係合され、上記スプリング部材27を被覆する軸方向規制部材28が配設されている。
上記軸方向規制部材28には、上記伸縮管部15が破損した場合の流体漏れを検知するため、径方向に貫通した流体漏れ検知孔29が設けられている。
流体管11、管継手10、流体管12に至る内面は、互いに同一面を形成した状態で接合されている。
【実施例1】
【0039】
上記構成による実施例について図面を用いて説明する。
図1に示した通り、流体管11、管継手10、流体管12の内部には、所定の液体製品が流れている。液体の温度や外気温の上昇等によって、流体管11、12が熱膨張を起こして軸方向に延伸した場合は、管継手10には軸方向に収縮する負荷がかかり、上記収縮負荷は、接合部13を介して、伸縮管部15に伝達される。
上記伸縮管部15において、上記負荷によって管本体部16、17が軸方向
内方に押圧されるが、伸縮部材18が収縮することで吸収される。
従って、接合部13、14と流体管11、12の間に挟着されているパッキン30、31へは大きな負荷がかかることく、パッキン30、31の劣化が防止される。
【0040】
また、流体管11、12内部の液体圧が上昇した場合は、上記伸縮部材18に径方向への膨張力が生じるが、上記径方向規制部材26により、伸縮管部15の径方向外方への膨張が防止され、上記伸縮管部15の破損が防止される。
【0041】
液体の温度や外気温の下降等によって、流体管11、12が熱収縮を起こして軸方向に収縮した場合は、管継手10には軸方向に延伸する負荷がかかる。
上記の場合も、収縮負荷と同様に、接合部13を介して、伸縮管部15に伝
達され、伸縮部材18が延伸することで吸収される。
この際、上記伸縮管部15の延伸に連動して、管本体部16、17が軸方向外方に移動するが、内方フランジ部20、22が軸方向規制部材28と係合していることから、上記軸方向規制部材28の軸寸法を超えて上記伸縮管部が延伸されることが防止され、上記伸縮管部15の延伸による破損が防止される。
【0042】
また、上記伸縮管部15が破損した場合は、破損箇所より内部液体が漏出するが、上記流体漏れ検知孔29より漏れた液体が流出するため、速やかに破損が発見され、交換、修理等の速やかな対応が可能となる。
【0043】
パッキン30、31の交換を行う場合は、接合部13、14と流体管11、12との接続部分を緩め、伸縮管部15を人手により撓ませることで、上記流体管11、12を軸方向外方に移動させなくても、容易に管継手10を取り外すことができる。従って、パッキン交換作業の効率が向上し、非常にメンテナンス性が良いものとなる。
【0044】
また、流体管11、管継手10、流体管12に至る経路内面は、互いに平滑な状態で接合されていることから、接合部分の内面にの凹凸が生じることが無く、液体が上記接合部分に滞留することが無いため、洗浄性が良い管継手を提供することができる。
【実施例2】
【0045】
径方向規制部材が非圧縮性液体であるシリコンオイルから形成されている場合の実施例を、以下図面を用いて説明する。
図2に示すとおり、管本体部16、17の一対の内方フランジ部20、22には、円筒状の軸方向規制部材28が係合固定され、伸縮管部15と上記一対の内方フランジ部20、22と上記軸方向規制部材28とにより画成される空隙にはシリコンオイル32からなる径方向規制部材26が封入されている。
上記一対の内方フランジ部20、22と軸方向規制部材28の両端係合部は、シール部材33、34によってシリコンオイル32が外部に漏出しないようにシールされている。シリコンオイルは、注入孔35より注入される。
なお、図2において、実施例1の構成と同一の構成要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0046】
図2に示すとおり、流体管11、12内部の液体流量が減少する等で流体管11、12及び管継手10の内部が負圧状態となると、伸縮管部15には図中矢印Aの方向に向かって収縮し、上記空隙が拡大する方向に外圧が作用する。
上記場合であっても、シリコンオイル32の容積変化が極めて小さいという性質を有しているため、上記外圧への対抗力が働き、上記伸縮管部15が径方向内方に収縮して、破損することが防止される。
また、液体の流量が増加する等により、伸縮管部15に第2図矢印Aと逆方向の膨張力が働いた場合であっても、上記と同様の作用効果が得られる。
【0047】
なお、実施例1及び他の実施例においては、管継手10は伸縮管15の両端に、接合部13、14が設けられた構造となっているが、上記接合部13、14を省略し、上記伸縮管15の管本体部16、17の外方フランジ部19、21を、流体管11、12に直接接続した構成であっても、上記各実施例と同一の作用効果を得ることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、複数の流体管を接続するための管継手に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例の形態に係る管継手の軸方向断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る管継手の軸方向断面図である。
【図3】複数のベンドを組み合わせた従来の管継手の軸方向断面図である。
【図4】ベローズ部を有する従来の管継手の軸方向断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 管継手
11 流体管
12 流体管
13 接合部
14 接合部
15 伸縮管部
16 管本体部
17 管本体部
18 伸縮部材
19 外方フランジ部
20 内方フランジ部
21 外方フランジ部
22 内方フランジ部
23 管本体部の内周面部
24 伸縮部材18の端部
25 伸縮部材18の端部
26 径方向規制部材
27 スプリング部材
28 軸方向規制部材
29 流体漏れ検知孔
30 パッキン
31 パッキン
32 シリコンオイル
33 シール部材
34 シール部材
35 シリコンオイル注入孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の流体管の間に接合され軸方向に沿って伸縮可能な管継手であって、軸方向に伸縮する伸縮管部と、上記伸縮管部の外方に配置され、径方向において伸縮管部の膨張を規制しうる径方向規制部材とを、備えたことを特徴とする管継手。
【請求項2】
上記径方向規制部材の外方に配置され、上記伸縮管部の軸方向への延伸を規制しうる軸方向規制部材を備えたことを特徴とする請求項1の管継手。
【請求項3】
上記伸縮管部が人手により撓ませることができる剛性を有する素材より形成されていることを特徴とする請求項1または2いずれか1項記載の管継手。
【請求項4】
上記径方向規制部材が伸縮管部の応力変化を規制しうる剛性を有する複数のリング状部材から形成されることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の管継手。
【請求項5】
上記複数のリング状部材の間隙に配置され、軸方向の伸縮力を吸収するともに、上記伸縮管部の伸縮状態を定常位置に戻す方向に付勢するスプリング部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の管継手。
【請求項6】
上記伸縮管部は、軸方向両端部に配置された一対の管本体部と、上記管本体部の間に配設された伸縮部材とを備え、上記一対の管本体部は両端部に夫々フランジ部を有する短円筒部材からなり、上記伸縮部材は上記一対の管本体部の内周面部に当接して配置された円筒状部材からなることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の管継手。
【請求項7】
上記管本体部は、軸方向両端部に外方フランジ部と、上記外方フランジ部の軸方向内方に形成された内方フランジ部とを有し、上記伸縮部材は、両端部が上記一対の外方フランジ部に固定されると共に、上記径方向規制部材は、上記一対の内方フランジ部と略同一幅寸法に形成されて上記一対の内方フランジ部の間に配設され、上記スプリング部材を介して内方フランジ部に接合されていることを特徴とする請求項4または5に記載の管継手。
【請求項8】
上記軸方向規制部材は円筒状に形成され、両端部が上記一対の内方フランジ部に係合し、上記スプリング部材を被覆して配置されていることを特徴とする請求項2記載の管継手。
【請求項9】
上記軸方向規制部材には、上記伸縮管部が破損した場合の流体漏れを検知するため、径方向に貫通した流体漏れ検知孔が設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の管継手。
【請求項10】
上記径方向規制部材が上記軸方向規制部材と伸縮管部との間に封入された非圧縮性液体から成ることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の管継手
【請求項11】
上記一対の内方フランジ部には、円筒状の軸方向規制部材が係合固定され、上記伸縮管部と上記一対の内方フランジ部と上記軸方向規制部材とにより画成される空隙には上記非圧縮成液体が封入されていることを特徴とする請求項10記載の管継手。
【請求項12】
上記非圧縮性液体がシリコンオイルであることを特徴とする請求項10又は11に記載の管継手。
【請求項13】
上記伸縮管部を構成する剛性を有する素材がゴム素材であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の管継手。
【請求項14】
上記伸縮管部の内面と流体管本体の内面とが平滑状態に形成されていることを特徴とする請求項1〜13いずれか1項記載の管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−30783(P2009−30783A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198091(P2007−198091)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000157946)岩井機械工業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】