説明

粉体処理設備

【課題】ランニングコストやイニシャルコストを低くすることのできる粉体処理設備を提供する。
【解決手段】本発明に係る粉体処理設備10は、処理原料を供給する処理原料供給装置11aと接続され、前記処理原料を所定の粒径まで粉砕した粉砕粒子を得る粉砕装置11と、前記粉砕装置11の下流側に配置され、前記粉砕粒子を球状化する処理、および前記粉砕粒子を表面平滑化する処理のうち少なくとも1つの処理を行って処理済粒子を得る処理装置12と、前記処理装置12の下流側に配置され、前記処理済粒子を粉体として回収する回収装置13と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理原料の粉砕と、粉砕して得た粒子の表面処理等と、を連続して行う粉体処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電子技術用材料、光学技術用材料、高分子材料、医用材料として使用される粉体は、粒子形状の改善、特に、不規則粒形の球形化により流動性や充填性等を向上させるニーズが高くなってきている。さらに、粉体物性の改善、特に、2種以上の粒子の複合化により粒子表面を改質し、機能性を向上させるニーズも高くなってきている。
【0003】
このような粉体は、大きく分けて、処理原料を粉砕して粒子を得る粉砕工程と、得られた粒子の表面処理等を行う処理工程と、を経て製造されている。
【0004】
前記した粉砕工程は、例えば、特許文献1に記載の粉砕装置によって、連続処理されている。
特許文献1に記載の粉砕装置は、回転軸に支持され外側表面に母線と平行な多数の凸部を所定の角度(45〜60度の角度)をもって周方向に連続して形成させた回転子と、この回転子の外側に微小な間隙を存して嵌装され内側表面に母線と平行な多数の凸部を所定の角度(45〜60度の角度)をもって周方向に連続させた固定子と、を有して構成されている。
【0005】
処理工程は、例えば、特許文献2に記載の処理装置によって、バッチ処理されている。
特許文献2に記載の処理装置は、内部にて粉体処理するための本体と、旋回する気流を本体内に形成するために回転する回転片部と、本体内に設けられ、回転片部の回転軸の方向に沿った軸を備えた筒状部と、回転片部の回転を制御するための回転制御部と、筒状部の外周上に形成され、回転片部による気流の流れを制御するガイド部と、を有して構成されている。
つまり、粉砕装置によって連続処理される粉砕工程と、処理装置によってバッチ処理される処理工程と、は連続して行われていないのが現状である。
【0006】
なお、前記した処理装置は、これを連続処理すべく、以下の構成の粉体処理装置が提案されている(特許文献3参照)。
特許文献3に記載されている粉体処理装置は、高速回転する円筒状の回転子と、前記回転子の外側に間隙を形成するように当該回転子と同軸に配置された円筒状の固定子とを備えた本体部と、前記本体部の一端に設けられ、処理原料を気流と共に前記間隙に供給する供給口と、前記本体部の他端に設けられ、前記処理原料が前記回転子と前記固定子との間で球形化された処理物を前記間隙から排出させる排出口とを備え、前記固定子の内周面に、当該固定子の軸線に対して直交する円周溝、または、前記軸線に対して60度以上90度未満の角度をなすらせん溝が形成されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭63−104660号公報(請求項1、第2頁右下欄第20行目〜第3頁右下欄第2行目)
【特許文献2】特開2005−66378号公報(請求項1〜10、段落0060)
【特許文献3】特開2007−130627号公報(請求項1〜5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記したように表面処理等を行った粒子でなる粉体の多くは、処理原料を粉砕工程で粉砕した後、処理工程で粒子の球状化処理や表面平滑化処理、あるいは他の粒径および/または材質でなる粒子を複合させる複合化処理などの所定の処理を行うため、工程数が多く、ランニングコストが上昇してしまうという問題があった。また、それぞれの装置に同様の機能を果たす装置を設けなければならず、イニシャルコストが上昇してしまうという問題があった。
【0009】
本発明は前記した問題に鑑みてなされたものであり、ランニングコストやイニシャルコストを低くすることのできる粉体処理設備を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決した本発明に係る粉体処理設備は、処理原料を供給する処理原料供給装置と接続され、前記処理原料を所定の粒径まで粉砕した粉砕粒子を得る粉砕装置と、前記粉砕装置の下流側に配置され、前記粉砕粒子を球状化する処理、および前記粉砕粒子を表面平滑化する処理のうち少なくとも1つの処理を行って処理済粒子を得る処理装置と、前記処理装置の下流側に配置され、前記処理済粒子を粉体として回収する回収装置と、を含む構成とした。
【0011】
このように、粉砕装置と回収装置との間に処理装置をインラインで配置したので、処理原料を所定の粒径の粉砕粒子まで粉砕した後、これに続けて当該粉砕粒子を球状化および/または表面平滑化し、これを回収して粉体として得るまでを一つの設備内で連続して行うが可能な粉体処理設備とすることができる。したがって、処理原料の粉砕と、これによって得られた粉砕粒子でなる粉体の処理とを別々のシステムに行う場合と比較して、処理原料(粉体)の供給装置や回収装置、ブロアなどの重複した設備を省くことができるので、電力等のランニングコストや初期設備に要するイニシャルコストを低く抑えることができる。
【0012】
本発明に係る粉体処理設備は、前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子を搬送する搬送気体の加熱または冷却を行う加熱冷却装置を備えてもよい。
このように、搬送気体の温度調節をすることができるので、粉砕粒子や、所望する処理済粒子の特性に合わせて加熱または冷却することが可能な粉体処理設備とすることができる。
【0013】
本発明に係る粉体処理設備は、前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子と異なる粒径および素材のうち少なくとも一方でなる異種粒子を供給する異種粒子供給装置を1つ以上備えてもよい。
このようにすれば、粉砕装置で得られた粉砕粒子と、この粉砕粒子と異なる粒径および材料のうち少なくとも一方でなる異種粒子と、を混合して混合化や複合化等した処理済粒子でなる粉体を得ることが可能な粉体処理設備とすることができる。
【0014】
本発明に係る粉体処理設備は、前記粉砕装置を2つ以上備えてもよい。
このようにすれば、例えば、複数の粉砕装置のそれぞれで同じ素材、または異なる素材の処理原料を同じ粒径、または異なる粒径で粉砕し、粉砕して得られた粉砕粒子を用いて処理装置により混合化や複合化等して得られた処理済粒子でなる粉体を得ることが可能な粉体処理設備とすることができる。つまり、混合化や複合化された処理済粒子でなる粉体を一つの設備内で連続して行うが可能な粉体処理設備を具現することができる。また、複数の粉砕装置で同じ素材の処理原料を用いて同じ粒径の粉砕粒子を得るようにすれば、粉砕粒子の生産効率を向上させることができ、ひいては所望する粉体の生産効率が向上した粉体処理設備とすることができる。
【0015】
本発明に係る粉体処理設備は、前記粉砕装置が気流式粉砕装置であってもよい。
このようにすれば、粉砕装置に設けられた粉砕粒子を排出するための排出口の昇温がほとんどないため、樹脂製の素材でなる処理原料を冷却するための冷却装置等を用いないでも好適に粉砕粒子を得ることのできる粉体処理設備とすることができる。
【0016】
本発明に係る粉体処理設備は、前記処理装置と前記回収装置の間に、前記処理済粒子を分級する第一分級装置を備えてもよい。
このようにすれば、処理装置と回収装置の間に備えられた第一分級装置によって、処理済粒子の粒径分布を特定の範囲に調整してなる粉体を最終製品として得ることのできる粉体処理設備とすることができる。
【0017】
本発明に係る粉体処理設備は、前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子を分級する第二分級装置をさらに備えてもよい。
このようにすれば、粉砕装置と処理装置の間に備えられた第二分級装置によって粉砕粒子の粒径分布を特定の範囲に調整するので、粒径分布が特定の範囲に調製されてなる粉体を最終製品として得ることのできる粉体処理設備とすることができる。
【0018】
本発明に係る粉体処理設備は、前記第二分級装置が、所定の粒径よりも大きい粒径を有する前記粉砕粒子を前記粉砕装置に再供給するようにしてもよい。
このようにすれば、粒径が所定の大きさになるまで粉砕装置によって処理原料が処理されるため、処理原料を無駄にすることなく、粒子の粒径分布が特定の範囲に調整されてなる粉体を最終製品として得ることのできる粉体処理設備とすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の粉体処理設備によれば、粉砕装置から処理装置を介して回収装置までを連続して設けているため、装置の一部を省くことができる。そのため、ランニングコストやイニシャルコストを低くすることができる。
また、本発明の粉体処理設備によれば、処理原料から処理済粒子までを一つの設備内で連続して行うができるので、所望する粉体を生産効率よくかつ容易に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、適宜図面を参照して、本発明に係る粉体処理設備について詳細に説明する。
なお、参照する図面において、図1〜7はそれぞれ、第1実施形態から第7実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【0021】
1.第1実施形態
1−1.構成
まず、図1を参照して本発明の粉体処理設備10の第1実施形態について説明する。なお、本明細書および特許請求の範囲においては、説明の便宜上、処理原料を当該粉体処理設備10に投入する側を上流側とし、処理された粉体を回収する側を下流側として説明する。
【0022】
図1に示すように、第1実施形態に係る粉体処理設備10は、処理原料を供給する処理原料供給装置11aと接続され、処理原料を所定の粒径まで粉砕した粉砕粒子を得る粉砕装置11と、粉砕装置11の下流側に配置され、粉砕粒子を球状化する処理、および粉砕粒子を表面平滑化する処理のうち少なくとも1つの処理を行って処理済粒子を得る処理装置12と、処理装置12の下流側に配置され、処理済粒子を粉体として回収する回収装置13と、を備えている。なお、回収装置13の下流側に配置され、粉体処理設備10内がマイナス圧となるように吸引するブロアを備えていると好ましい。このようなブロアを備えれば、粉体(粉砕粒子や処理済粒子)を搬送気体にのせて搬送しやすくすることができるだけでなく、粉体処理設備10内がプラス圧となりにくいので、粉体処理設備10内の粉体が飛散する可能性を低くすることができる。
【0023】
粉砕装置11は、前記したように、処理原料を所定の粒径まで粉砕する装置である。かかる粉砕装置11は、例えば、当該装置本体の下部に処理原料供給装置11aが接続されており、当該本体内に設けられた溝付きの固定ライナーと、溝付きの回転ロータ(いずれも不図示)とにより、これらの間に渦流を発生させ、この中で処理原料同士を衝突および接触させつつ、粉砕装置11の上部に設けられた排出口に向けて移動させ、当該排出口から粉砕粒子を当該粉砕装置11から排出する機械式粉砕装置を好適に用いることができる。しかし、本発明で用いることのできる粉砕装置11はこれに限定されるものではなく、粉砕ローラと粉砕テーブル(いずれも不図示)で処理原料を破砕(磨砕)する摩砕式粉砕装置なども好適に用いることができる。
かかる粉砕装置11としては、例えば、アーステクニカ社製クリプトロン(登録商標)やアスカーム(登録商標)を特に好適に用いることができるが、これらに限定されないことはいうまでもない。例えば、ハンマ型、回転円盤型、ピンミル、軸流型などの高速回転ミルや媒体ミルなども用いることができる。つまり、粉砕装置11内を搬送気体が通過し、粉砕粒子を搬送するタイプのものであれば使用することができる。
処理原料は、かかる粉砕装置11によって、例えば、直径1〜100μm程度の粉体粒子に粉砕される。
【0024】
粉砕装置11で粉砕される処理原料としては、例えば、トナー、粉体塗料、顔料、染料、アクリル、ナイロン、フェノール樹脂などの化成品原料、銅粉、ニッケル、フェライト、アルミニウム、ステンレスパウダーなどの金属粉原料、米、乳糖、砂糖、オカラ、調味料、健康食品などの食料品原料、農薬、医薬品、化粧品などの薬品原料、籾殻、フスマ、木粉などの飼料、黒鉛、活性炭、コークスなど各種炭素系原料、希土類、炭カル、タルク、カオリン、クレー、セラミック、電池材料などを挙げることができる。
これらの処理原料は、例えば、直径50mmから5μm程度のものであれば好適に用いることができる。
【0025】
なお、かかる粉砕装置11は、前記した処理原料供給装置11aのほか、当該粉砕装置11内に搬送気体を吸入する吸気装置11bを備えているのが望ましく、かかる吸気装置11bに吸入する搬送気体を冷却あるいは加熱する手段を備えているのがより望ましい。
ここで、搬送気体としては、空気(空気を用いる場合は、用いる空気を除湿するとよい)、窒素、アルゴン、ヘリウムなどを用いることができる。例えば、爆発性のある処理原料などの場合は窒素を好適に用いることができ、後記するように気流式粉砕装置を用いる場合は、気流の速度を上げるためヘリウムを好適に用いることができる。なお、搬送気体の気流の速度は、約5〜40m/s程度であればよい。
【0026】
吸入する搬送気体を冷却するための手段としては、吸気装置11bに接続された調温装置11cを挙げることができる。かかる調温装置11cは、冷水やブライン、フロンなどを用いて吸気装置11bで吸入した搬送気体を冷却したり、温水や蒸気、電気ヒータなどを用いて吸気装置11bで吸入した搬送気体を加熱したりすることができる。なお、搬送気体として空気を用いた場合であって、前記した吸気装置11bによって0℃以下に空気を冷却する場合は、空気の除湿をするのがよい。また、調温装置11cによって搬送気体を加熱した場合、粉砕と同時に乾燥を行うことができる。
【0027】
通常、処理原料を細かく粉砕するほど、また、粉砕量が多くなるほど粉体を排出するための排出口側の温度が昇温しやすくなるが、このような調温装置11cを備えることにより、排出口の昇温を抑制することが可能になるため、例えば、樹脂製の処理原料など、融点の低いものを粉砕粒子とするときに好適である。
【0028】
なお、処理原料供給装置11aは通常用いられる処理原料供給用の装置(フィーダ)であればどのようなものでも用いることができる。例えば、処理原料供給装置11aとしてスクリューフィーダを用いることができる。なお、処理原料供給装置11aへ処理原料を供給するホッパーからの外気の流入を十分に防止できないような場合には、処理原料が供給される粉砕装置11の供給口の上流側に粉砕装置11への外気の流入を防ぐエアシール手段を設けるのがよい。このエアシール手段としては、処理原料供給装置11aと、この処理原料供給装置11aへ処理原料を供給するホッパーとの間、あるいは、処理原料供給装置11aの排出口と粉砕装置11との間に設けられ、外気の流入を防ぎながら処理原料を下流側の粉砕装置11に連続的に供給するためのロータリーバルブなどの処理原料供給弁(不図示)を用いることができる。また、処理原料を貯留するホッパーおよびその排出口に設けられたロータリーバルブを処理原料供給装置11aとして代用することによりスクリューフィーダ等の処理原料供給装置11aを省略することもできる(不図示)。
【0029】
そして、図1に示すように、粉砕装置11の下流側には処理装置12が配置されている。処理装置12は、前記したように、得られた粉体粒子を球状化したり、表面平滑化したりする装置である。
処理装置12は、本体下部に設けられた供給口が前記した粉砕装置11と配管22によって接続されており、搬送気体によって搬送された粉砕粒子がこの供給口から処理装置12内に供給される構成となっている。また、処理装置12は、高速回転する円筒状の回転子と、この回転子の外側に間隙を形成するように当該回転子と同軸に配置された円筒状の固定子とを備えた本体部と、この本体部の一端に設けられ、処理原料を搬送気体と共に前記間隙に供給される構成となっている。処理原料は、前記回転子と前記固定子との間で球形化および表面平滑化のうち少なくとも一方の処理が行われつつ、本体上部に設けられた排出口まで搬送され、当該処理装置12外に排出されるようになっている。なお、前記固定子の内周面には、当該固定子の軸線に対して直交する円周溝、または、前記軸線に対して60度以上90度未満の角度をなすらせん溝が形成されており(いずれも不図示)、粉砕粒子を好適に処理することができるようになっている。
【0030】
このような処理装置12としては、例えば、特開2007−130627号公報に記載の粉体処理装置を用いることができ、例えば、アーステクニカ社製KRYPTRON−ORB(商品名)を特に好適に用いることができる。
粉砕粒子は、かかる処理装置12によって、大きく粒径を変えることなく、例えば、直径1〜100μm程度の処理済粒子に処理される。
【0031】
ここで、本発明において混合化とは、粉砕粒子と同じ素材および/または異なる素材でなり、かつ同じ粒径および/または異なる粒径の粒子でなる粉体を単に混合し、これらを全体としてほぼ均一な状態で含む粉体とすることをいう。
また、複合化とは、粉砕粒子と同じ素材および/または異なる素材でなり、かつ同じ粒径および/または異なる粒径の粒子でなる粉体を混合し、これと粉砕粒子とを物理的な力あるいは化学反応させるなどして、例えば、粉砕粒子の表面に多数付着させ、粉砕粒子にはない機能・物性を付与させた粉体とすることをいう。
【0032】
回収装置13は、前記したように、処理された処理済粒子を回収して、これの集合体である粉体とし、最終製品にするものである。回収装置13は、前記した処理済粒子を回収できる装置であればどのようなものでも用いることができる。例えば、上部が円筒形状で、下部が縮径する円錐形状である本体(外筒)に、外筒の1/3程度の直径で、長さが全長の1/5程度の内筒(気体出口)を設け、内部の旋回流で粉体と搬送気体とを分離するサイクロン13aや、ゴアテックス(登録商標)製の濾布や樹脂成形品を用いて粉体を付着させ、これを払い落として粉体を得るバッグフィルタ13bの少なくとも一方を用いるのが好ましい。なお、サイクロン13aやバッグフィルタ13bの排出部は、ダブルダンパやロータリーバルブでシールして、粉体を製品として取り出すため、粉体を排出しやすいようにするため、サイクロン13aやバッグフィルタ13bは縦または傾斜させて設けるのが好ましい。
【0033】
そして、回収装置13の下流側には、粉体処理設備10内の搬送気体を排気するための排気装置14を備えているのが好ましい。排気装置14による排気により、粉砕装置11で吸気して得られる気流を処理装置12および回収装置13を経て当該設備外に排出することができる。そのため、粉体処理設備10の各装置は、気密性高く接続していることが好ましい。排気装置14は、粉体処理設備10内の搬送気体を排気できるものであればどのようなものでも用いることができる。
【0034】
1−2.動作
次に、第1実施形態に係る粉体処理設備10の動作について、図1を参照して説明する。
まず、粉体処理設備10の運転を開始すると、粉砕装置11に接続された処理原料供給装置11aによって処理原料が粉砕装置11内に供給される。なお、吸気装置11bが設けられている場合は吸気装置11bを通過して、搬送気体が粉砕装置11内に吸入することができる。
【0035】
粉砕装置11は、供給された処理原料を粉砕して粉砕粒子を製造し、粉砕粒子を当該粉砕装置11から排出する排出口からこれを排出する。粉砕粒子は、例えば、直径1〜100μm程度に粉砕されているため、気流にのせて搬送することができる。そのため、吸気装置11bから吸入された搬送気体によってこれを粉砕装置11の排出口から処理装置12に搬送される。
【0036】
そして、搬送気体によって処理装置12内に搬送された粉砕粒子を、当該処理装置12によって、球状化する処理および粉砕粒子を表面平滑化する処理のうち少なくとも1つの処理を行うことで処理済粒子を製造することができる。このようにして製造された処理済粒子は、粉砕装置11からの搬送気体によって搬送され、処理装置12の排出口から回収装置13に搬送される。
【0037】
回収装置13は、搬送気体によって回収装置13内に搬送された処理済粒子を回収することで、所望する製品としての粉体を得ることができる。
【0038】
2.第2実施形態
次に、図2を参照して本発明の粉体処理設備の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明において、第1実施形態で説明した内容と重複する事項については同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。
2−1.構成
図2に示すように、第2実施形態に係る粉体処理設備20は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10の粉砕装置11と処理装置12の間に加熱冷却装置21を備えたものである。
【0039】
かかる加熱冷却装置21は、粉砕粒子を搬送する搬送気体の加熱または冷却を行う装置である。加熱冷却装置21は、粉砕装置11から排出された搬送気体を加熱したり冷却したりできるものであればどのようなものでも用いることができる。例えば、粉砕装置11と処理装置12とを繋ぎ、搬送気体にのせて搬送される粉砕粒子を搬送させる配管22の周りに液体や気体などの媒体を接触させ、かかる媒体を加熱または冷却することにより、搬送気体を加熱または冷却することができる。また、搬送気体を加熱する場合は、前記したような配管22に電熱線を巻回するなどしてもよい。
加熱冷却装置21による搬送気体の加熱は、例えば40〜100℃とすることができ、加熱冷却装置21による搬送気体の冷却は、例えば、−40〜20℃とすることができる。なお、搬送気体を0℃以下に冷却する場合は、搬送気体の除湿をするのが好ましい。
【0040】
このような加熱冷却装置21を備えると、搬送気体の温度調節をすることができるので、例えば、粉砕された粉体が融着しない温度範囲で搬送気体を加熱することにより、当該粉体を軟化させ、下流側の処理装置12による処理効果を高めることが可能な粉体処理設備20とすることができる。また、例えば、搬送気体を冷却することにより、当該粉体の融点が低い場合であっても、下流側の処理装置12で処理することができる。
【0041】
2−2.動作
図2に示すように、第2実施形態に係る粉体処理設備20は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様にして粉砕粒子を製造した後、粉砕装置11の排出口から搬送気体にのせて、当該粉砕粒子を処理装置12に搬送する。その際、加熱冷却装置21によってこの搬送気体を粉砕粒子や、所望する処理済粒子の特性に合わせて加熱または冷却する。そして、第1実施形態で説明したように粉砕粒子を処理装置12で処理して処理済粒子を得た後、回収装置13にてこれを回収して、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0042】
3.第3実施形態
次に、図3を参照して本発明の粉体処理設備の第3実施形態について説明する。
3−1.構成
図3に示すように、第3実施形態に係る粉体処理設備30は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10の粉砕装置11と処理装置12の間に異種粒子供給装置31を1つ備えたものである。
【0043】
異種粒子供給装置31は、粉砕粒子と異なる粒径および素材のうち少なくとも一方でなる異種粒子を供給する装置である。なお、第3実施形態においては、異種粒子供給装置31を1つ備えた例を示して説明したが、異種粒子を複数種類混合させたり、複合させたりしたい場合は、異種粒子供給装置31を2つ以上備えることができることはいうまでもない。
【0044】
かかる異種粒子供給装置31は、搬送気体によって搬送されてきた粉砕粒子に前記した異種粒子を添加し、これらを処理装置12内に供給できるものであればどのようなものでも好適に用いることができる。例えば、粉砕装置11と処理装置12を繋ぐ配管に接続された、異種粒子投入用の投入口と、投入口の下部に設けられ、投入された異種粒子を前記した配管内に供給するための処理原料供給弁(いずれも不図示)と、を含んでなる供給装置を用いることができる。
【0045】
異種粒子供給装置31によって供給される異種粒子は、例えば、処理原料を粉砕してなる粉砕粒子にトナーを用いた場合、シリカなどを用いることができる。かかる異種粒子は、例えば、直径1μm以下程度の大きさとすることができる。
【0046】
3−2.動作
図3に示すように、第3実施形態に係る粉体処理設備30は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様にして粉砕装置11によって粉砕粒子を製造した後、粉砕装置11の排出口から搬送気体にのせて、当該粉砕粒子を、配管を介して処理装置12に搬送する。その際、この配管に接続された異種粒子供給装置31から異種粒子を添加し、搬送気体にのせられて搬送される粉砕粒子とこれを混合させる。そして、粉砕粒子と異種粒子とを混合させた状態で処理装置12内に供給し、これらを第1実施形態で説明したように処理装置12にて処理して処理済粒子を得た後、回収装置13にてこれを回収して、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0047】
4.第4実施形態
次に、図4を参照して本発明の粉体処理設備の第4実施形態について説明する。
4−1.構成
図4に示すように、第4実施形態に係る粉体処理設備40は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10において、粉砕装置11を2つ以上備えたものである(図4では、粉砕装置11を2つ備えた構成を示している)。具体的には、図4に示すように、粉砕装置11、11をそれぞれ個別に処理装置12に接続する。つまり、粉砕装置11、11を並列に接続する。このような構成とすれば、以下のような利点がある。
【0048】
粉砕装置11は、第1実施形態で説明したように、機械式粉砕装置や磨砕式粉砕装置などを、同機種および/または異機種で適宜組み合わせて用いることができる。また、処理原料は、それぞれの粉砕装置11で同種、異種を問わず用いることができる。また、それぞれの粉砕装置11で得る粉砕粒子の直径などは、その粒径分布が同じになるようにしてもよいし、異なるようにしてもよい。
【0049】
例えば、それぞれの粉砕装置11で同種の処理原料を用いて、同じ粒径分布となるようにした場合、1つの粉砕装置11で粉砕粒子を得るよりも効率よく大量の粉砕粒子を得ることができるので、全体の生産効率をよくすることが可能となる。
また、例えば、それぞれの粉砕装置11で同種の処理原料を用いて、異なる粒径分布となるようにした場合、1つの粒径分布でなる最終製品としての粉体と特性や機能の異なる粉体を得ることが可能となる。
【0050】
さらに、例えば、それぞれの粉砕装置11で異種の処理原料を用いて、同じ粒径分布となるようにした場合、粉砕粒子と異種粒子に相当する粉砕粒子とを混合した粉体でなる最終製品を得ることができる。
また、例えば、それぞれの粉砕装置11で異種の処理原料を用いて、異なる粒径分布となるようにした場合、粉砕粒子の表面等に異種粒子に相当する粉砕粒子が付着あるいは結合して、粉砕粒子のみでは成し得ない特性や機能を有する粉体を最終製品として得ることが可能となる。
【0051】
4−2.動作
図4に示すように、第4実施形態に係る粉体処理設備40は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様にして、2つ以上の粉砕装置11を用いてそれぞれ粉砕粒子を製造した後、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様、搬送気体にのせて処理装置12内に搬送し、ここで処理されて処理済粒子を得た後、回収装置13にてこれを回収して、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0052】
5.第5実施形態
次に、図5を参照して本発明の粉体処理設備の第5実施形態について説明する。
5−1.構成
図5(a)に示すように、第5実施形態に係る粉体処理設備50は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10の粉砕装置11として気流式粉砕装置51(ジェットミル)を備えたものである。
【0053】
気流式粉砕装置51は、圧縮された気体をノズルから噴出し、気流に原料を巻き込んで粉砕する粉砕装置である。なお、かかる気流式粉砕装置51は、内部あるいは外部に分級機構を設けて、循環粉砕を行い、細かくなった粉砕粒子だけを排出するようにすると好ましい。このようにすれば、気流式粉砕装置51に設けられた粉砕粒子を排出するための排出口の昇温がほとんどないため、樹脂製の素材でなる処理原料を冷却するための冷却装置等を用いないでも好適に粉砕粒子を得ることができる。
【0054】
ここで、気流式粉砕装置51について説明する。図5(b)に示すように、気流式粉砕装置51は、処理原料が供給される供給口511と、この供給口511と連通する本体部512と、本体部512の下部に設けられた、処理原料を粉砕するための粉砕部513と、粉砕部513内で噴射口が向かい合うように対向配置され、当該噴射口から圧縮された気体(圧縮エア)を噴射するジェットノズル514,514と、粉砕部513の上方に設けられ、所定の粒径以下となった粉砕粒子を分級する分級手段515と、この分級手段515と連通し、所定の粒径以下となった粉砕粒子を搬送気体となった圧縮エアとともに気流式粉砕装置51外に排出する排出口516と、を備えたものを例示することができる。
【0055】
供給口511から気流式粉砕装置51内に供給された処理原料は、本体部512内を落下して粉砕部513まで送られると、ジェットノズル514,514から噴射された圧縮エアに巻き込まれる。圧縮エアに巻き込まれた処理原料は、互いに衝突を繰り返しながら粉砕され、次第に粒径が小さくなり、やがて所定の粒径以下の粉砕粒子となる。所定の粒径以下となった粉砕粒子は、搬送空気となった圧縮エアによって分級手段515に搬送され、所定の粒径以下となった粉砕粒子のみが排出口516から排出される。なお、所定の粒径以下となっていない粉砕粒子は、分級手段515を通過することができず、本体部512や粉砕部513で圧縮エアに巻き込まれて再び粉砕される。なお、このようにして所定の粒径以下になるまで粉砕を繰り返すことを循環粉砕と呼ばれることもある。
【0056】
かかる気流式粉砕装置51としては、例えば、アーステクニカ社製ジェディ(商品名)を特に好適に用いることができるが、これに限定されないことはいうまでもない。例えば、一般的な流動層ジェットミルや衝突板式ジェットミル、旋回流式ジェットミルなども用いることができる。前記のような循環粉砕を行う気流式粉砕装置51を用いる場合には、処理原料が供給される供給口511の上流側に気流式粉砕装置51への外気の流入を防ぐエアシール手段を設けることができる。なお、エアシール手段としてバタフライバルブなどのシール弁(不図示)を処理原料供給装置11aと気流式粉砕装置51の供給口511との間に設ける場合は、交互に開閉する2つのシール弁を適宜離して設けて、処理原料を間欠的に供給するようにしてもよい。
【0057】
5−2.動作
図5に示すように、第5実施形態に係る粉体処理設備50は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様に、気流式粉砕装置51によって処理原料を粉砕粒子に粉砕した後、気流式粉砕装置51の排出口から搬送気体にのせて、当該粉砕粒子を処理装置12に搬送する。そして、第1実施形態で説明したように粉砕粒子を処理装置12で処理して処理済粒子を得た後、回収装置13にてこれを回収して、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0058】
6.第6実施形態
次に、図6を参照して本発明の粉体処理設備の第6実施形態について説明する。
6−1.構成
図6に示すように、第6実施形態に係る粉体処理設備60は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10の処理装置12と回収装置13の間に第一分級装置(説明の便宜上、この分級装置を「微粉分級装置」という。)61を備えたものである。
【0059】
かかる微粉分級装置61は、処理された粉体を分級する装置である。微粉分級装置61は、処理装置12と回収装置13の間に備えることができ、処理済粒子を所定の粒径分布範囲ごとに分級して調製できるものであればどのような分級装置でも用いることができる。例えば、気流式粉砕装置を用いた場合、通常、気流式粉砕装置内に粒子を分級する分級手段を備えているので、当該気流式粉砕装置内に備えられた分級手段から、所定の粒径以下となった粉砕粒子のみが排出されて処理装置12に搬送される。第6実施形態では、さらにこのような微粉分級装置を、処理装置12と回収装置13の間に備えることにより、所定の粒径以下に粉砕され、処理済粒子となった粒子を所定の粒径分布範囲ごとに分級した製品を得ることが可能となる。つまり、所定の粒径分布範囲ごとにグレード分けされた製品を得ることができるだけでなく、不要な微粉を除去し、狭い粒径分布範囲に分級した製品を得ることもできる。
このような微粉分級装置としては、例えば、アーステクニカ社製ファインセクターを用いることができる。
【0060】
6−2.動作
図6に示すように、第6実施形態に係る粉体処理設備60は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様に、粉砕装置11によって処理原料を粉砕粒子に粉砕した後、粉砕装置11の排出口から搬送気体にのせて、当該粉砕粒子を処理装置12に搬送する。そして、第1実施形態で説明したように粉砕粒子を処理装置12で処理して処理済粒子を得た後、微粉分級装置に搬送された処理済粒子を当該微粉分級装置61によって所定の粒径分布範囲ごとに分級し、これを回収装置13に搬送することによって回収することで、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0061】
7.第7実施形態
次に、図7を参照して本発明の粉体処理設備の第7実施形態について説明する。
7−1.構成
図7に示すように、第7実施形態に係る粉体処理設備70は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10の粉砕装置11と処理装置12の間に第二分級装置(説明の便宜上、この分級装置を「粗粉分級装置」という。)71を備えたものである。
【0062】
かかる粗粉分級装置71は、粉砕された破砕粒子を分級する装置である。粗粉分級装置71は、粉砕装置11と処理装置12の間に備えることができ、粉砕装置11によって粉砕され、所定の粒径以下となった粉砕粒子のみを処理装置12に搬送できるものであればどのような分級装置でも用いることができる。
【0063】
かかる粗粉分級装置71を備えれば、例えば、粉砕装置11が粉砕粒子を分級する分級手段を備えていない粉砕装置であっても、分級手段を備える粉砕装置11と同様に、全ての処理原料を所定の粒径以下の粉砕粒子とすることができる。
【0064】
そして、この粗粉分級装置71は、粉砕装置11と処理装置12の間に備えることができ、所定の粒径よりも大きい粒径を有する粉砕粒子を粉砕装置11に再供給できるようにするのが好ましい。所定の粒径よりも大きい粉砕粒子を再び粉砕装置11に供給して破砕させることで、ほぼ全ての粉砕粒子を確実に所定の粒径分布範囲に収めることができる。
このような粗粉分級装置71を備えることによって、分級手段を備えない粉砕装置11でも、例えば、第6実施形態の粉体処理設備60と同様に、最終製品として得られる粉体を所定の粒径分布範囲を有するものとすることができる。
【0065】
7−2.動作
図7に示すように、第7実施形態に係る粉体処理設備70は、第1実施形態で説明した粉体処理設備10と同様に、まず、粉砕装置11によって処理原料を粉砕粒子に粉砕した後、粉砕装置11の排出口から搬送気体にのせて粗粉分級装置71に搬送し、所定の粒径以下となった粉砕粒子のみを処理装置12に搬送気体にのせて搬送させる。このとき、所定の粒径よりも大きい粉砕粒子を粉砕装置11に再供給することができる構成としている場合は、当該所定の粒径よりも大きい粉砕粒子を再び粉砕装置11に供給し、これを粉砕する。そして、第1実施形態で説明したように当該粉砕粒子を処理装置12で処理して処理済粒子を得た後、回収装置13に搬送することによってこれを回収し、所望する最終製品としての粉体を得ることができる。
【0066】
以上、本発明の粉体処理設備について、発明を実施するための最良の形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれる。例えば、各実施形態で説明した各構成要素を適宜組み合わせて実施してもよいことはいうまでもない。
【0067】
例えば、第4実施形態で示した、2つ以上の粉砕装置11を用いる場合、それぞれの粉砕装置11に、第2実施形態で示した搬送気体の加熱または冷却を行う加熱冷却装置21を備えた構成としてもよい。
このようにすれば、いずれの粉砕装置11によっても搬送気体の温度調節をすることができるので、例えば、粉砕された粉体が融着しない温度範囲で搬送気体を加熱することにより、当該粉体を軟化させ、下流側の処理装置12による処理効果を高めることが可能な粉体処理設備とすることが可能となり、例えば、搬送気体を冷却することにより、当該粉体の融点が低い場合であっても、下流側の処理装置12で処理することが可能となる。
【0068】
また、例えば、第5実施形態に示した気流式粉砕装置51に微粉分級装置61を備えた構成としてもよいことはいうまでもない。
このようにすれば、気流式粉砕装置51を備えた粉体処理設備10でも、所定の粒径分布範囲に分級された処理済粒子を最終製品として得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】第1実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図2】第2実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図3】第3実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図4】第4実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図5】第5実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図6】第6実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【図7】第7実施形態に係る粉体処理設備の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0070】
10 粉体処理設備
11 粉砕装置
11a 処理原料供給装置
11b 吸気装置
11c 調温装置
12 処理装置
13 回収装置
13a サイクロン
13b バッグフィルタ
14 排気装置
20 粉体処理設備
21 加熱冷却装置
22 配管
30 粉体処理設備
31 異種粒子供給装置
40 粉体処理設備
50 粉体処理設備
51 気流式粉砕装置
511 供給口
512 本体部
513 粉砕部
514 ジェットノズル
515 分級手段
516 排出口
60 粉体処理設備
61 微粉分級装置
70 粉体処理設備
71 粗粉分級装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理原料を供給する処理原料供給装置と接続され、前記処理原料を所定の粒径まで粉砕した粉砕粒子を得る粉砕装置と、
前記粉砕装置の下流側に配置され、前記粉砕粒子を球状化する処理、および前記粉砕粒子を表面平滑化する処理のうち少なくとも1つの処理を行って処理済粒子を得る処理装置と、
前記処理装置の下流側に配置され、前記処理済粒子を粉体として回収する回収装置と、
を含むことを特徴とする粉体処理設備。
【請求項2】
前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子を搬送する搬送気体の加熱または冷却を行う加熱冷却装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粉体処理設備。
【請求項3】
前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子と異なる粒径および素材のうち少なくとも一方でなる異種粒子を供給する異種粒子供給装置を1つ以上備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉体処理設備。
【請求項4】
前記粉砕装置を2つ以上備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の粉体処理設備。
【請求項5】
前記粉砕装置が気流式粉砕装置であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。
【請求項6】
前記処理装置と前記回収装置の間に、前記処理済粒子を分級する第一分級装置を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の粉体処理設備。
【請求項7】
前記粉砕装置と前記処理装置の間に、前記粉砕粒子を分級する第二分級装置をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の粉体処理設備。
【請求項8】
前記第二分級装置が、所定の粒径よりも大きい粒径を有する前記粉砕粒子を前記粉砕装置に再供給することを特徴とする請求項7に記載の粉体処理設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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