説明

粉末消泡剤及びその製造方法

【解決手段】(A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサン、
(B)微粉末シリカ、
(C)界面活性剤、及び
(D)25℃で固体状の水可溶包括剤
を含有する粉末消泡剤であって、
前記成分(A)と成分(B)とを混合してなるシリコーンオイルコンパウンドと前記成分(D)を前記成分(C)の存在下に水に分散させた分散液を噴霧乾燥することによって得られ、前記シリコーンオイルコンパウンドを前記成分(D)を外殻として包括してなることを特徴とする粉末消泡剤。
【効果】本発明の粉末消泡剤によれば、スプレードライヤー法で製造されることにより水を含まない状態となっているため、エマルション型の消泡剤のような分離や腐敗といった問題がなく、保存安定性に著しく優れている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末型シリコーン消泡剤及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコーン系消泡剤は他の消泡剤に比べて種々の優れた性質を有するので、化学工業、食品工業、石油工業、織物工業、製紙工業、紙パルプ工業、医薬品工業などの発泡を伴う製造工程や排水処理、し尿処理工程等の幅広い用途で使用されている。このシリコーン系消泡剤としては、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーンオイルを微粉末シリカと混合したオイルコンパウンドを界面活性剤と共に水中に分散させてなるエマルション型消泡剤が汎用されている。このエマルション型消泡剤は発泡液への分散性に優れるため、発泡箇所に添加されることにより直ちに消泡効果を発揮する。
【0003】
ところが、エマルション型消泡剤は、温度変化の影響を受けやすく、貯蔵中に濃淡分離、乳化粒子の破壊による分離、腐敗等の問題が発生しやすいため長期間の保管には不向きであり、保管条件に制約がある。
【0004】
そこで、この問題を解決すべく、消泡剤成分をシリカや酸化アルミニウム、タルク等の吸油性多孔質粉体に吸着させてなる粉末消泡剤(特許文献1:特開昭60−106507号公報、特許文献2:特許第4224535号公報)が提案されている。
【0005】
しかしながら、シリカや酸化アルミニウム、タルク等の吸油性を有する多孔質粉体に吸着させてなる粉末消泡剤は、その組成から粉体残渣が多量に残存するため、排水処理、化学工業や農薬工業等には用いられても、食品添加物として使用量に制限のある食品工業には適していない。更に、前記多孔質粉体を用いた粉末消泡剤は、水分散性及び即効性といった点で、エマルション型消泡剤に大きく劣るという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭60−106507号公報
【特許文献2】特許第4224535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、エマルション型消泡剤と同等の水分散性、即効性を有しながら、長期保存に適し、粉末組成物に内添可能、更に食品に対して添加することも可能な粉末消泡剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討を行った結果、疎水性オルガノポリシロキサンと微粉末シリカと、更に特定の水可溶包括剤を界面活性剤により水中に分散させてなる水分散液を、スプレードライヤー法にて噴霧乾燥して粉末化することにより、エマルション型消泡剤と同等の水分散性、即効性を有しながら、長期保存に適し、粉末組成物に内添可能、更に食品に対して添加することも可能である粉末型のシリコーン消泡剤を見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は下記粉末消泡剤及びその製造方法を提供する。
<1> (A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサン、
(B)微粉末シリカ、
(C)界面活性剤、及び
(D)25℃で固体状の水可溶包括剤
を含有する粉末消泡剤であって、
前記成分(A)と成分(B)とを混合してなるシリコーンオイルコンパウンドと前記成分(D)を前記成分(C)の存在下に水に分散させた分散液を噴霧乾燥することによって得られ、前記シリコーンオイルコンパウンドを前記成分(D)を外殻として包括してなることを特徴とする粉末消泡剤。
<2> 前記成分(D)のガラス転移温度が70℃以上であることを特徴とする<1>記載の粉末消泡剤。
<3> 前記成分(D)が、単糖類、多糖類、及び糖アルコールから選ばれるものである<2>記載の粉末消泡剤。
<4> 前記成分(D)が、マルトデキストリンである<3>記載の粉末消泡剤。
<5> (A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサンと(B)微粉末シリカとを混合してシリコーンオイルコンパウンドを調製し、次いで、前記シリコーンオイルコンパウンド及び(D)25℃で固体状の水可溶包括剤を、(C)界面活性剤により水中に分散させてなる水分散液を調製し、スプレードライヤー法にて噴霧乾燥段階における乾燥出口温度を前記成分(D)のガラス転移温度よりも低くして前記水分散液を噴霧乾燥して、粉末消泡剤を製造することを特徴とする粉末消泡剤の製造方法。
<6> 前記スプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥入口温度が100〜250℃であることを特徴とする<5>記載の粉末消泡剤の製造方法。
<7> 前記スプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥出口温度が前記成分(D)のガラス転移温度よりも30℃以上低いことを特徴とする<5>又は<6>記載の粉末消泡剤の製造方法。
<8> 前記成分(D)のガラス転移温度が70℃以上であることを特徴とする<5>〜<7>のいずれかに記載の粉末消泡剤の製造方法。
<9> 前記成分(D)が、単糖類、多糖類、及び糖アルコールから選ばれるものである<8>記載の粉末消泡剤の製造方法。
<10> 前記成分(D)が、マルトデキストリンである<9>記載の粉末消泡剤の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の粉末消泡剤によれば、スプレードライヤー法で製造されることにより水を含まない状態となっているため、エマルション型の消泡剤のような分離や腐敗といった問題がなく、保存安定性に著しく優れている。また、スプレードライヤー法により水可溶包括剤を外殻とし所定のシリコーンオイルコンパウンドを内包した粉末となっていることから、エマルション型消泡剤と同等の水分散性、即効性を有しながらも、その形態から他の粉末組成物に内添可能であり、なおかつ組成物を全て食品添加物として適切なものを用いることで、排水処理、し尿処理、化学工業、織物工業のみならず、食品工業等の分野で広く使用することが可能である。
また、本発明の粉末消泡剤の製造方法によれば、所定の成分を用いてスプレードライヤー法により本発明の粉末消泡剤を簡便に製造可能である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔粉末消泡剤〕
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明に係る粉末消泡剤は、(A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサン、(B)微粉末シリカ、(C)界面活性剤、及び(D)25℃で固体状の水可溶包括剤を含有する粉末消泡剤であって、前記成分(A)と成分(B)とを混合してシリコーンオイルコンパウンド(イ)を調製し、該シリコーンオイルコンパウンド(イ)及び前記成分(D)を前記成分(C)の界面活性剤により水中に分散させた水分散液を、スプレードライヤー法にて噴霧乾燥させてなり、前記成分(D)のガラス転移温度がスプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥出口温度よりも高いことを特徴とするものである。
本発明の粉末消泡剤組成物を構成する必須の成分を順次説明する。
【0012】
[(A)疎水性オルガノポリシロキサン]
該オルガノポリシロキサンは成分(B)の微粉末シリカと共に組成物に消泡性を付与する働きをすると考えられる。この疎水性オルガノポリシロキサンは、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば、その平均組成式は次式(I)で表される。
1aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は独立に置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、aは1.9〜2.2の数である)
【0013】
前記式(I)において、R1は置換もしくは非置換の炭素数1〜18の一価炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R1の一価炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、スチリル基、α−メチルスチリル基等のアラルキル基など、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基等で置換したクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、3−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基等が挙げられるが、消泡性及び経済性の面から全R1の80モル%以上、特に90モル%以上がメチル基であることが好ましい。また、aは1.9≦a≦2.2、好ましくは1.95≦a≦2.15の正数である。なお、オルガノポリシロキサンの末端は、R13Si−で示されるトリオルガノシリル基で封鎖されていても、HOR12Si−で示されるジオルガノヒドロキシシリル基で封鎖されていてもよい。
【0014】
この本質的に疎水性のオルガノポリシロキサン(A)のオストワルド粘度計により測定した25℃における粘度は、消泡性、作業性の面から10〜100,000mm2/s、好ましくは50〜10,000mm2/sである。10mm2/s未満では消泡性能が劣り、100,000mm2/sを超えるとシリコーンオイルコンパウンドの粘度が増大して作業性が悪くなる。
【0015】
前記一般式(I)で表される疎水性オルガノポリシロキサンの好ましい具体例としては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
【0016】
[(B)微粉末シリカ]
使用される微粉末シリカは公知のものでよく、例えば、沈降シリカ等の湿式シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカ等の乾式シリカのいずれでもよい。これらは親水性シリカであるが、そのまま用いても、その表面を有機シリル基を有する化合物で表面処理して疎水性シリカとしたものを用いてもよい。微粉末シリカとしては市販品が用いられ、その具体例としては、商品名で、「アエロジル(日本アエロジル(株)製)」、「ニプシル、ニプジェル(東ソーシリカ(株)製)」、「サイリシア(富士シリシア社製)」等が挙げられる。微粉末シリカは、BET法による比表面積が150m2/g以上のものが好ましく、より好ましくは、150〜500m2/gのものである。
【0017】
ここで、成分(B)の微粉末シリカの使用量は、成分(A)100質量部に対し1〜20質量部、特に5〜15質量部とすることが好ましい。成分(B)の使用量が少なすぎると消泡性能が劣り、多すぎるとシリコーンオイルコンパウンド(イ)の粘度が増加して作業性が悪くなる。
【0018】
[(イ)シリコーンオイルコンパウンド]
成分(イ)のシリコーンオイルコンパウンドは、本質的に疎水性のオルガノポリシロキサン(A)と微粉末シリカ(B)を所定量混合し、室温〜200℃の温度で処理した後、必要に応じて中和及び/又は低沸点留分を除くことによって製造することができる。このシリコーンオイルコンパウンドには、例えば、特公平4−42043号公報、特開平5−261206号公報、特開2005−324140号公報等に記載のように、更に無機質アンモニウム塩、有機ケイ素化合物、シロキサン樹脂、アルカリ触媒などを消泡持続性、高温特性、希釈安定性、耐アルカリ性などの向上のために添加してもよい。
【0019】
本発明の消泡剤組成物において、前記シリコーンオイルコンパウンド(イ)の含有量は、好ましくは粉末消泡剤組成物全体の1〜80質量%、より好ましくは15〜50質量%である。含有量が1質量%より少ないと消泡性能が不十分となるおそれがあり、80質量%より多いとスプレードライによる粉末化が困難となり、水溶解性及び分散性が悪くなる場合がある。
【0020】
[(C)界面活性剤]
成分(C)の界面活性剤は消泡成分(シリコーンオイルコンパウンド(イ))を水に分散させるためのものであるが、一般に公知のものでよく、例えばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0021】
なお、本発明の消泡剤組成物において、この界面活性剤は、1種単独で用いても、2種以上の混合物を用いてもよいが、この含有量は本発明の粉末消泡剤組成物全体の1〜60質量%、好ましくは5〜40質量%である。含有量が1質量%より少ないと分散性が悪くなるおそれがあり、60質量%を超えると消泡成分が完全に水へ分散してしまい、消泡効果が低下する場合がある。
【0022】
[(D)25℃で固体状の水可溶包括剤]
本発明で消泡成分を封じ込めるための外殻となる水可溶包括剤として用いることのできるものであって、25℃で固体状であってそのガラス転移温度が後述するスプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥出口温度よりも高いもの(例えば、ガラス転移温度70℃以上)であれば特に制限はない。ガラス転移温度がスプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥出口温度よりも高いものとするのは、乾燥チャンバー内で噴霧粒子が溶融し、粉末が得られなくなることを防止するためである。また、ガラス転移温度70℃以上とするのは、乾燥チャンバー内で凝集させることなく適正に粉末を得るためには乾燥出口温度を該成分(D)のガラス転移温度よりも30℃以上低いものとすることが好ましいところ(後述)、そのガラス転移温度が70℃未満では乾燥出口温度が40℃未満となり実現が困難となる場合があるためである。
【0023】
このような成分(D)の25℃で固体状の水可溶包括剤としては、例えば、本粉末消泡剤組成物中の疎水性オルガノポリシロキサン及びそのオイルコンパウンドを安定して粒子化させるために用いられる水溶性物質であればよく、グルコース、果糖、乳糖、麦芽糖、ショ糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、マルトース、フルクトース、イヌリン、トレハロース等の単糖及び多糖類;
ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトール等の糖アルコール;
塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩;
アラビアガム、グアーガム、ペクチン、プルラン、アルギン酸ナトリウム等の増粘多糖類;
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体;
デンプンにエステル化、エーテル化処理、末端還元処理を施したデンプン誘導体;
その他に加工澱粉、ゼラチン分解物、寒天、ポリビニルアルコール,アミノ酸等が挙げられる。この中でも、溶解性の面から単糖、多糖類、糖アルコールが好ましく、粒子形成性の観点から、マルトデキストリンが特に好ましい。これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
これらの水可溶包括剤は、消泡成分(シリコーンオイルコンパウンド)を封じ込め、マトリクスとするために十分な量であればいかなる量でも採用することができるが、疎水性オルガノポリシロキサン及びそのオイルコンパウンドを効率よく良好に保持する観点から、粉末消泡剤組成物全体に対して、好ましくは20〜95質量%、より好ましくは40〜80質量%で用いられる。水可溶包括剤が20質量%より少ないと、疎水性オルガノポリシロキサン及びそのオイルコンパウンドを十分に粉末化できないおそれがある、水可溶包括剤が95質量%より多いと、粉末消泡剤組成物中の消泡成分含量が下がり消泡性が低下する場合があり、経済的にも好ましくない。
【0025】
本発明の粉末消泡剤組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で他の任意の成分を含んでもよい。例えば、消泡助剤、崩壊剤、増粘剤、保存料や殺菌料等が挙げられる。
【0026】
消泡助剤の具体例としては、ポリプロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル等の低HLB界面活性剤、鉱物油、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0027】
崩壊剤の具体例としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、コメデンプン、トウモロコシデンプン、クロスポビドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
【0028】
保存料・殺菌料の具体例としては、次亜塩素酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラベン類、イソチアゾリン化合物等が挙げられる。
【0029】
増粘剤の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム等が挙げられる。
【0030】
本発明の消泡剤組成物においては、成分(E)として前記成分(A)〜(D)を乳化、分散するのに必要な水を添加する必要があり、その量は(A)〜(D)各成分の含有割合の合計に対する残部であり、好ましくは成分(A)〜(D)の合計100質量部に対して50〜2,000質量部、より好ましくは80〜800質量部となるように添加する。
【0031】
〔粉末消泡剤の製造方法〕
本発明に係る粉末消泡剤の製造方法は、成分(A)の25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサンと成分(B)の微粉末シリカとを混合してシリコーンオイルコンパウンド(イ)を調製し、次いで、前記シリコーンオイルコンパウンド(イ)及び成分(D)の25℃で固体状の水可溶包括剤を、成分(C)の界面活性剤により水中に分散させてなる水分散液を調製する水分散剤の調製工程と、スプレードライヤー法にて噴霧乾燥段階における乾燥出口温度を前記成分(D)のガラス転移温度よりも低くして前記水分散液を噴霧乾燥して粉末消泡剤を製造する水分散液の粉末化工程と、を有する。
【0032】
(1)水分散液の調製
本発明の粉末消泡剤の製造方法の第1工程においては、前記成分(A)〜(E)の所定量を混合し、必要に応じて加熱しながら、公知の方法、例えばホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル等の混合・分散機により均一に撹拌・乳化することにより調製することができるが、特に成分(A)〜(D)の所定量を均一に混合・分散させた後、成分(E)の所定量の一部を添加し、撹拌・乳化を行った後に更に残りの成分(E)を加え、均一に撹拌・混合して、消泡剤組成物を調製する方法が好ましい。
【0033】
(2)水分散液の粉末化
製造方法の第2工程として、前記により得られた水分散液を粉末化する。粉末化のための手段としては、スプレードライヤー法により前記水分散液を噴霧乾燥する公知のスプレードライヤー装置が挙げられる。スプレードライヤー装置は、乾燥チャンバー内にノズルから前記水分散液を噴霧すると共に、所定温度の熱空気を導入し、該乾燥チャンバー内で水分散液の水分を除去して乾燥させることにより、消泡成分(シリコーンオイルコンパウンド(イ))が成分(D)の25℃で固体状の水可溶包括剤からなる外殻で包まれた粉末を得るものである。
【0034】
このときの噴霧乾燥条件としては、乾燥チャンバー内に導入する熱空気の温度、即ち乾燥チャンバーの熱空気入口部分の温度である乾燥入口温度が好ましくは100〜250℃、より好ましくは110〜180℃である。乾燥入口温度が100℃未満では水分散液の水分を十分に蒸発させることが困難となる可能性があり、250℃超では入口温度の上昇に伴って乾燥出口温度が高温となり、乾燥チャンバー内での粉末の凝集が発生し、適正な粉末が得られないおそれがある。
【0035】
一方、乾燥チャンバーから出てくる熱空気の温度、即ち乾燥チャンバーの熱空気出口部分の温度である乾燥出口温度が前記成分(D)のガラス転移温度よりも低いものとする。このとき、乾燥出口温度が前記成分(D)のガラス転移温度に近い場合、粉末の消泡剤は得られるが乾燥チャンバー内での粉末の凝集が発生しやすく、消泡性も低下しやすいため、乾燥出口温度を該成分(D)のガラス転移温度よりも30℃以上低いものとすることが好ましい。この乾燥出口温度としては、例えば好ましくは85℃以下、より好ましくは40℃以上80℃以下である。
【0036】
このようにして得られた本発明の粉末消泡剤は、スプレードライヤー法で製造されることにより水を含まない状態となっているため、エマルションのような分離や腐敗といった問題がなく、保存安定性に著しく優れている。また、スプレードライヤー法により水可溶包括剤を外殻とし所定のシリコーンオイルコンパウンドを内包した粉末となっていることから、エマルション型消泡剤と同等の水分散性、即効性を有しながらも、その形態から他の粉末組成物に内添可能であり、なおかつ組成物を全て食品添加物として適切なものを用いることで、排水処理、し尿処理、化学工業、織物工業のみならず、食品工業等の分野で広く使用することができる。
【実施例】
【0037】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中の粘度はキャノンフェンスケ(SO)粘度計(型名:No.500、柴田科学社製)により測定した25℃における値である。
【0038】
〔成分明細〕
<シリコーンオイルコンパウンド(イ)の調製>
・オイルコンパウンド(イ−a)
疎水性オルガノポリシロキサンとして粘度が1,000mm2/sであるジメチルポリシロキサン100質量部、及び微粉末シリカとして親水性湿式シリカ(商品名:Nipsil HD−2、東ソーシリカ(株)製、BET比表面積:300m2/g)10質量部を、窒素ガス雰囲気下、150℃で3時間、加熱混合してシリコーンオイルコンパウンド(イ−a)を得た。
【0039】
・オイルコンパウンド(イ−b)
疎水性オルガノポリシロキサンとして粘度が1,000mm2/sであるジメチルポリシロキサン100質量部、及び微粉末シリカとして疎水性ヒュームドシリカ(商品名:AEROSIL R974、日本アエロジル(株)製、BET比表面積:170m2/g)10質量部を、窒素ガス雰囲気下、160℃で3時間、加熱混合してシリコーンオイルコンパウンド(イ−b)を得た。
【0040】
(C)界面活性剤
(c−1)ソルビタンモノステアレート
(c−2)ソルビタンモノラウレート
(c−3)モノオレイン酸デカグリセリン
(c−4)モノステアリン酸グリセリン
(c−5)ショ糖ステアリン酸エステル
【0041】
(D)25℃で固体状の水可溶包括剤
(d−1)マルトデキストリン(ガラス転移温度:220℃)
(d−2)乳糖一水和物(乳糖において、融点:223℃、ガラス転移温度:101℃)
(d−3)蔗糖(融点:186℃、ガラス転移温度:62℃)
【0042】
(F)増粘剤
カルボキシメチルセルロースナトリウム(1質量%水溶液、粘度:200mPa・s)
【0043】
(G)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
平均組成が下記式:
224SiO−(R22SiO)X−(R23SiO)Y−SiR224
(但し、R2及びR4は−CH3、R3は−C36O(C24O)23(C36O)2349、xは27、yは3)で表され、かつ粘度が1,700mm2/sであるもの。
【0044】
(H)多孔質粉末化担体(シリカ)
ニプシル(Nipsil)AQ[東ソーシリカ(株)製、比表面積180〜230m2/g]
【0045】
[実施例1]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(6.40質量%)、(C)界面活性剤として(c−1)ソルビタンモノステアレート(0.80質量%)、(c−3)モノオレイン酸デカグリセリン(0.20質量%)、(c−4)モノステアリン酸グリセリン(0.40質量%)、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤として(d−1)マルトデキストリン(12.00質量%)、(F)増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(0.05質量%)、(E)としての水の一部を所定量秤量し、80℃に加熱し、ホモミキサーで均一に混合した後、成分(E)の水の残り(80.15質量%)を徐々に添加して表1に示す組成の乳化物(水分散液)を調製した(カッコ内は乳化物としての最終組成である)。
次いで、この乳化物を用いて、スプレードライヤー法により表1に示す噴霧条件(乾燥入口温度(実測)169℃、乾燥出口温度(実測)63℃)で噴霧乾燥を行い、粉末消泡剤を得た。
【0046】
[実施例2]
実施例1において、スプレードライヤー法における噴霧条件を変更し(乾燥入口温度(実測)151℃、乾燥出口温度(実測)60℃)、それ以外は実施例1と同じ条件として、粉末消泡剤を得た。
【0047】
[実施例3]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(2.00質量%)及び(イ−b)(4.00質量%)、(C)界面活性剤として(c−1)ソルビタンモノステアレート(0.80質量%)、(c−2)ソルビタンモノラウレート(0.40質量%)、(c−4)モノステアリン酸グリセリン(0.20質量%)、(c−5)ショ糖ステアリン酸エステル(0.10質量%)、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤として(d−1)マルトデキストリン(12.00質量%)、(E)としての水の一部を所定量秤量し、80℃に加熱し、ホモミキサーで均一に混合した後、成分(E)の水の残り(81.10質量%)を徐々に添加して表1に示す組成の乳化物(水分散液)を調製した(カッコ内は乳化物としての最終組成である)。
次いで、この乳化物を用いて、スプレードライヤー法により表1に示す噴霧条件(乾燥入口温度(実測)148℃、乾燥出口温度(実測)59℃)で噴霧乾燥を行い、粉末消泡剤を得た。
【0048】
[実施例4]
実施例1において、乳化物調製のための成分のうち、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤の(d−1)マルトデキストリンに代えて(d−2)乳糖一水和物(12.00質量%)とし、スプレードライヤー法における噴霧条件を変更し(乾燥入口温度(実測)149℃、乾燥出口温度(実測)58℃)、それ以外は実施例1と同じ条件として、粉末消泡剤を得た。
【0049】
[実施例5]
実施例4において、スプレードライヤー法における噴霧条件を変更し(乾燥入口温度(実測)170℃、乾燥出口温度(実測)88℃)、それ以外は実施例4と同じ条件として、粉末消泡剤を得た。
【0050】
[比較例1]
実施例1において、乳化物調製のための成分のうち、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤の(d−1)マルトデキストリンに代えて(d−3)蔗糖(12.50質量%)とし、成分(E)の水の量を変更し(79.65質量%)、スプレードライヤー法における噴霧条件を変更し(乾燥入口温度(実測)160℃、乾燥出口温度(実測)76℃)、それ以外は実施例1と同じ条件として、粉末消泡剤の製造を試みた。
【0051】
[比較例2]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(16.50質量%)、(C)界面活性剤として(c−1)ソルビタンモノステアレート(2.10質量%)、(c−3)モノオレイン酸デカグリセリン(0.50質量%)、(c−4)モノステアリン酸グリセリン(1.05質量%)、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤として添加なし、(F)増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(0.15質量%)、(E)としての水の一部を所定量秤量し、80℃に加熱し、ホモミキサーで均一に混合した後、成分(E)の水の残り(79.70質量%)を徐々に添加して表1に示す組成の乳化物(水分散液)を調製した(カッコ内は乳化物としての最終組成である)。
次いで、この乳化物を用いて、スプレードライヤー法により表1に示す噴霧条件(乾燥入口温度(実測)150℃、乾燥出口温度(実測)92℃)で噴霧乾燥を行い、粉末消泡剤の製造を試みた。
【0052】
[比較例3]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(32.00質量%)、(C)界面活性剤として(c−1)ソルビタンモノステアレート(4.00質量%)、(c−3)モノオレイン酸デカグリセリン(1.00質量%)、(c−4)モノステアリン酸グリセリン(2.00質量%)、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤として添加なし、(F)増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(0.05質量%)、(E)としての水の一部を所定量秤量し、80℃に加熱し、ホモミキサーで均一に混合した後、成分(E)の水の残り(60.95質量%)を徐々に添加して表1に示す組成のエマルジョン消泡剤を調製した(カッコ内は消泡剤としての最終組成である)。
【0053】
[比較例4]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(10.00質量%)、(イ−b)(20.00質量%)、(C)界面活性剤として(c−1)ソルビタンモノステアレート(2.00質量%)、(c−2)ソルビタンモノラウレート(1.00質量%)、(c−4)モノステアリン酸グリセリン(1.00質量%)、(c−5)ショ糖ステアリン酸エステル(0.50質量%)、(D)25℃で固体状の水可溶包括剤として添加なし、(F)増粘剤として添加なし、(E)としての水の一部を所定量秤量し、80℃に加熱し、ホモミキサーで均一に混合した後、成分(E)の水の残り(65.50質量%)を徐々に添加して表1に示す組成のエマルジョン消泡剤を調製した(カッコ内は消泡剤としての最終組成である)。
【0054】
[比較例5]
シリコーンオイルコンパウンド(イ)として前記オイルコンパウンド(イ−a)(5.00質量%)、(イ−b)(15.00質量%)、(G)前記ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン(30.00質量%)、(H)多孔質粉末化担体(シリカ)としてニプシルAQ(50.00質量%)を所定量秤量し、室温でゲートミキサーにより混合することで表1に示す組成の粉末消泡剤を調製した(カッコ内は消泡剤としての最終組成である)。
【0055】
〔評価方法〕
以上の実施例、比較例において、噴霧効率、消泡性としての抑泡性、破泡性、製品安定性について以下に示す内容で評価を行った。
(1)噴霧効率:
スプレードライヤー時の、乾燥チャンバー内の乳化物の凝集(粒子の堆積、ノズル詰まりを含む)を目視にて下記基準で観察した。
○:著しい凝集は認められない。
△:著しい凝集がやや認められる。
×:著しい凝集が認められる、又は粉末が得られない。
(2)消泡性(抑泡性):
市販の洗剤(商品名:ママレモン、ライオン(株)製)を希釈した水溶液に各サンプルを有効成分量で200ppm添加したものを、広口規格びんNo.12へ70g充填し、振とう器で250rpm×1分間撹拌し、撹拌停止直後の泡を含めた液面の高さ(mm)を測定して「抑泡性」とした。なお、初期の液面の高さは40mmとし、消泡剤を添加せず振とう器で250rpm×1分間撹拌したときの撹拌停止直後の泡を含めた液面の高さは90mmであった。
(3)消泡性(破泡性):
市販の洗剤(商品名:ママレモン、ライオン(株)製)を希釈した水溶液に各サンプルを有効成分量で200ppm添加したものを、広口規格びんNo.12へ70g充填し、振とう器で250rpm×1分間撹拌し、撹拌停止1分後の泡を含めた液面の高さ(mm)を測定して「破泡性」とした。なお、初期の液面の高さは40mmとし、消泡剤を添加せず振とう器で250rpm×1分間撹拌したときの撹拌停止1分後の泡を含めた液面の高さは90mmであった。
(4)製品安定性:
各サンプルを室温で7日間空気曝露した後、40℃で6ヶ月保管した後の状態を目視にて下記基準で観察した。
○:分離、腐敗、その他劣化が認められない。
×:分離、腐敗、その他劣化が認められる。
表1に、以上の結果を示す。
【0056】
【表1】

【0057】
以上の結果、実施例1〜4は、噴霧効率、製品安定性が良好であり、比較例3,4のエマルション型の消泡剤と同等の消泡性が認められた。また、実施例5は、製品安定性が良好であったが、噴霧効率としてスプレードライヤー時に乾燥チャンバー内での凝集がやや認められた。また、実施例5の消泡性は比較例5よりもよかったが比較例3,4よりも若干劣る結果となった。乾燥出口温度(88℃)が成分(D)である乳糖一水和物のガラス転移温度(101℃)よりも30℃以上低くなかったため、乾燥チャンバー内で乳化物の凝集が発生したことによるものと考えられる。
一方、比較例1は、乾燥出口温度(76℃)が成分(D)の蔗糖のガラス転移温度(62℃)より高いため、乾燥チャンバー内で噴霧粒子が溶融し、粉末が得られなかった。また、比較例2は成分(D)の水可溶包括剤を含んでいないため、粉末粒子が得られず、グリース状の凝集物となった。また、比較例3,4のエマルション型は消泡性が優れていたが、長期保管により腐敗が認められた。比較例5の多孔質粉末化担体を用いた粉末は、発泡液への消泡成分の放出が遅いため、消泡性が劣っていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサン、
(B)微粉末シリカ、
(C)界面活性剤、及び
(D)25℃で固体状の水可溶包括剤
を含有する粉末消泡剤であって、
前記成分(A)と成分(B)とを混合してなるシリコーンオイルコンパウンドと前記成分(D)を前記成分(C)の存在下に水に分散させた分散液を噴霧乾燥することによって得られ、前記シリコーンオイルコンパウンドを前記成分(D)を外殻として包括してなることを特徴とする粉末消泡剤。
【請求項2】
前記成分(D)のガラス転移温度が70℃以上であることを特徴とする請求項1記載の粉末消泡剤。
【請求項3】
前記成分(D)が、単糖類、多糖類、及び糖アルコールから選ばれるものである請求項2記載の粉末消泡剤。
【請求項4】
前記成分(D)が、マルトデキストリンである請求項3記載の粉末消泡剤。
【請求項5】
(A)25℃における粘度が10〜100,000mm2/sである疎水性オルガノポリシロキサンと(B)微粉末シリカとを混合してシリコーンオイルコンパウンドを調製し、次いで、前記シリコーンオイルコンパウンド及び(D)25℃で固体状の水可溶包括剤を、(C)界面活性剤により水中に分散させてなる水分散液を調製し、スプレードライヤー法にて噴霧乾燥段階における乾燥出口温度を前記成分(D)のガラス転移温度よりも低くして前記水分散液を噴霧乾燥して、粉末消泡剤を製造することを特徴とする粉末消泡剤の製造方法。
【請求項6】
前記スプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥入口温度が100〜250℃であることを特徴とする請求項5記載の粉末消泡剤の製造方法。
【請求項7】
前記スプレードライヤー法の噴霧乾燥段階における乾燥出口温度が前記成分(D)のガラス転移温度よりも30℃以上低いことを特徴とする請求項5又は6記載の粉末消泡剤の製造方法。
【請求項8】
前記成分(D)のガラス転移温度が70℃以上であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載の粉末消泡剤の製造方法。
【請求項9】
前記成分(D)が、単糖類、多糖類、及び糖アルコールから選ばれるものである請求項8記載の粉末消泡剤の製造方法。
【請求項10】
前記成分(D)が、マルトデキストリンである請求項9記載の粉末消泡剤の製造方法。

【公開番号】特開2013−103204(P2013−103204A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250321(P2011−250321)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】