説明

粉粒体供給用開閉弁

【課題】加圧タンクからの粉粒体の安定供給が可能でエアブラスト装置等に好適な粉粒体供給用開閉弁を提供すること。
【解決手段】加圧タンク12から粉粒体を粉粒体輸送配管50に供給する際して使用する開閉弁14。上下部の垂直方向に流入口16及び流出口18を備えるとともに、前記流入口16側にはオリフィス管25を脱着可能に備えている。流入口16と流出口18との間に、前記弁ケース20に同心的に保持される円柱状の弁座体(コア)26と、該弁座体26の外周に同心的に配され弁座体26の全周に圧着・離脱するスリーブ状ダイヤフラム式の弁体(開閉具)28とで環状開閉路30を形成する。弁座体26の上・下対面部に、流入口16及び流出口1が環状開閉路30に連通する粉粒体通過空間27を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体供給用開閉弁およびそれを組み込んだ加圧エアブラスト装置に係る。
【0002】
ここでは、加圧エアブラスト装置を例に採り説明する。しかし、本発明の粉粒体供給用開閉弁は、加圧エアブラスト装置に限られず、加圧タンク内の粉粒体を粉粒体輸送配管(粉粒体供給配管)に供給する機構を備えた各種粉粒体装置にも適用可能である。
【0003】
より具体的には、1)配設された輸送管内に圧力気体を用いて粉粒体を輸送する空気輸送装置や、2)粉粒体からなる研磨材を圧縮空気、またはインペラーにより衝突させて表面加工を施すブラスト装置、3)粉体からなる粉体塗料をスプレーガン(エジェクター)により吹き付けて塗装を施す粉体塗装装置等を挙げることができる。
【背景技術】
【0004】
加圧エアブラスト装置における圧縮エア混合部(ミキシング部)へ噴射材(研掃材;粉粒体)を供給するための噴射材供給管には、噴射材供給用(粉粒体供給用)の開閉弁が配される。
【0005】
該噴射材供給用の開閉弁の先行例を図1に示す。
【0006】
該開閉弁114は、水平混合部146が一体形成された弁ケース(弁箱)120上部側に形成された垂直流入路(流入口)116と、該垂直流入路116と前記直交する水平混合部146との間に、開閉部が形成されている。該開閉部は、前記垂直流入路116の下端部に形成された弁座面126aが垂直な弁座部(軸心が水平となる)126に対して前進後退(水平方向で)する先端半球状のゴム製弁体128とで形成される。該ゴム製弁体128は、エアシリンダー129のエア圧で水平方向に前後する隔膜(ダイヤフラム)131で駆動されるようになっている。なお、図例中、133は点検口(覗き窓)である。
【0007】
そして、加圧タンク112の下端ファンネル部112aから垂直流入路116に加圧及び自重で流入した噴射材(粉粒体)は、弁座部126の開口で垂直方向から水平方向に略90°流れを変え弁座部126と、後退した弁体128の開弁隙間Sから流出する。該開弁隙間Sから流出した噴射材は、再度、加圧タンクからの加圧力と噴射流路のエジェクター効果により混合部(ミックス部)146へ流入して圧縮流体(加圧エア)と混合されて、ブラストホースを介して噴射(ブラスト)ノズルへ搬送される。
【0008】
しかし、当該構成の噴射材供給用の開閉弁は、噴射材の流量安定性に欠けることが分かった。
【0009】
なお、この種の噴射材供給用の開閉弁に関連する先行技術文献として、下記特許文献1・2が存在する。これらは、何れも、本発明の特許性に影響を与えるものではない。
【0010】
特許文献1には、エアピストンにより先端半球状の弁体を駆動して弁開閉を行うブラスト装置用粒体供給バルブ(粉粒体供給用開閉弁)が記載されている。
【0011】
特許文献2には、電動スライドゲートで粉粒体の供給及びその流量を調節する粉粒体流量制御弁が記載されている。
【特許文献1】特許第2789513号公報(特許請求の範囲、図1・2等)
【特許文献2】特開平10−175170号公報(要約等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来にない新規な構成で、粉粒体の安定供給が可能な粉粒体供給用開閉弁を提供することを課題(目的)とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を下記構成により解決する。なお、理解容易のために図符号を付すが(図2〜5参照)、それらは本発明の技術的範囲に何ら影響を与えるものではない。
【0014】
加圧タンク12から粉粒体を粉粒体輸送配管50に供給するに際して使用する開閉弁14であって、
該開閉弁14の弁ケース20は立設筒状で上下部の垂直方向に流入口16及び流出口18を備えるとともに、前記流入口16側には、粉粒体の流量を定量化するためのオリフィス管25を脱着可能に備え、
流入口16と流出口18との間に、弁ケース20に同心的に保持される円柱状の弁座体(コア)26と、該弁座体26の外周に同心的に配され弁座体26の全周に圧着・離脱する筒状隔膜式の弁体(開閉具)28とで環状開閉路30を形成するとともに、
弁座体26の上・下面部に、流入口16及び流出口18が前記環状開閉路30に連通する粉粒体通過空間27を形成した、ことを特徴とする。
【0015】
ここで、環状開閉路30とは、開・閉の両状態を含むものとする。
【0016】
上記構成により、該オリフィス管25通過後の粉粒体の流量が安定化する。その理由は、オリフィス管25通過後の粉粒体は、オリフィス管25と連続し弁座体26の上方に位置する柱状流路G1から、環状開閉路30を経て下方に位置する柱状流路G2を経て拡散自由落下する状態で流出し、粉粒体相互の干渉による粉粒体流れの乱れ(詰まり等)が発生し難いためと推定される。
【0017】
また、上記構成の開閉弁14は、構造が単純で、軸受け、摺動部等の稼動部分が無く故障が殆どない。
【0018】
さらに、中心部に弁座体26を設け、弁体28が弁座体26の外周面全周に対して圧着・離脱することにより、弁体(弁作用部)28の変形が最小限で済み、繰り返し変形による耐久性の低下が極力抑制される。
【0019】
また、弁座体の外周面全周を弁体で圧着する構成であるため、圧着面積を大きく採ることができ、弁作動部の粉粒体に対する開閉を確実することができる。
【0020】
上記構成における具体的構成は、前記弁ケース20が、ケース本体32と、該ケース本体32の上下に配され、流入口16及び流出口18をそれぞれ形成するフランジ形の上・下継手34、36とで形成し、
該上・下継手34、36の対向面に弁座体26及び弁体28をそれぞれ保持する環状の内側係合段部38及び外側係合段部40を形成し、
弁座体26本体の上下外周寄りに粉粒体通過空間27を形成するための複数本の係合柱部26bを形成し、該係合柱部26bを上・下継手34、36の内側係合段部38の間で係合挟持して、弁座体26を保持し、
弁体28の上下に鍔部28bを形成し、該鍔部28bをケース本体32の上下端外周と前記上・下継手34、36とで係合挟持して、弁体28を脱着可能に保持する構成となる。
【0021】
上記構成において、弁体と弁座部の圧着面積を増大させるために、弁座体26の弁座部26aが高さ方向の縮径湾曲面とするとともに、弁体28の作動部28aを前記弁座部26aに対応する内側膨出面としてもよい。
【0022】
上記各構成において、通常、ケース本体32は、弁体28の外周とケース本体32の内周との間に形成される弁体作動空間33に導通する作動流体供給口44を備えている。
【0023】
上記各構成における開閉弁14には、その下継手36に、圧縮エアを送入させ粉粒体と混合させる混合部Mを水平部46aに備えたT字形の混合部継手46を、その垂直部46bを介して接続する。
【0024】
本発明のエアブラスト装置は、上記構成の開閉弁をエアブラスト装置の加圧タンク12に接続するとともに、混合部継手46の水平部の一端に圧縮エア供給ホース48を接続し、更に、他端に噴射ノズル付きのブラストホース50を接続したものとなる。
【0025】
本発明の加圧タンク12から、該加圧タンク12内に貯留された粉粒体を粉粒体供給配管50へ供給する方法は、
加圧タンク12からのオリフィス管25を通過した粉粒体を、弁座体26の上方に位置する柱状流路から環状開閉路30を経て、弁座体26の下方に位置する柱状流路へ流下させ、
弁座体26の外周面全周に対し筒状隔膜式の弁体28を圧着・離脱させて開閉させて、前記粉粒体の供給・停止を行うことを特徴とする構成となる。
【0026】
また、上記構成の粉粒体供給方法を用いて、研掃材(噴射材)を噴射ノズル付きのブラストホース50に供給してエアブラスト加工を行えば、本発明の加圧エアブラスト方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を、一実施形態に基づいて、図例に基づいて詳細に説明する。
【0028】
本実施形態は、一実施形態の粉粒体供給用開閉弁(以下「開閉弁」という。)を、加圧ブラスト装置に組み込んだものである(図2参照)。ここでは、加圧ブラスト装置は、噴射材投入タンク54と加圧タンク12との二段タンク構成の連続式であるが、加圧タンクのみの一段タンク構成のバッチ式でもよい。
【0029】
すなわち、開閉弁14は、加圧タンク12のファンネル部12aと、混合部Mを水平部に備えた混合用継手(混合部)46との間に配する。そして、通常、加圧タンク12の上側には、粉粒体を連続供給可能に、投入ホッパー52を備えた噴射材投入タンク54を備え、投入ホッパー52と噴射材投入タンク54との間には逆止弁56Aが配されている。噴射材投入タンク54は、加圧タンク12と同様、加圧可能とされて、加圧タンク12と噴射材投入タンク54との間は、逆止弁56が配され、噴射材投入タンク54内を、加圧して逆止弁56を開として、噴射材投入タンク54から加圧タンク12へ噴射材を供給可能とされている。即ち、加圧タンク12内の噴射材量は、上側レベルセンサー58と下側レベルセンサー60で検知し、該検知の信号で逆止弁56を開閉して調節可能となっている。なお、62は噴射材投入タンク54の投入量規制用レベルセンサーである。
【0030】
混合部(ミキシング部)は、水平部46aと垂直部46bからなるT形状の混合部継手46で形成されている。水平部46aの一端には、圧縮エア供給ホース48接続用のファートリー部62が一体化され、水平部46aの他端には、ブラストホース50接続用のフランジ部64が一体化されている。さらに、垂直部46aは、フランジ部66を介して開閉弁14と結合可能とされている。なお、混合部継手46における圧縮空気混合後の噴射材の流出側の内面に耐磨耗性のライナー68がセットされている。
【0031】
開閉弁14の弁ケース20は立設筒状で、上下端部の垂直方向に流入口(供給口)16及び流出口(排出口)18を備えるとともに、前記流入口16側には流量を規制するオリフィス(絞り流路)24を備えている。
【0032】
そして、弁ケース20には、下記の如く、弁座体26と弁体28とからなる開閉機構が組み込まれている。
【0033】
ケース本体32の中心部に配される円柱状の弁座体(コア)26と、該弁座体26と同心的に配される筒状隔膜式(スリーブ状ダイヤフラム式)の弁体(開閉具)28が、該ケース本体32の上下端に固定(図例ではねじ結合)される上・下継手34、36で保持されている。
【0034】
上下継手34、36は、それぞれ、流入口(粉粒体供給口)16及び排出口(粉粒体排出口)18が軸心部に形成され、上継手34は、上端が加圧タンク12のファンネル部12aと下端がケース本体32とそれぞれ結合可能なフランジ部35、37を備えた「エ」字形の両フランジタイプである。そして、上継手34の流入口16の上側に、別体のオリフィス管25が脱着可能にセットされてオリフィス(流量規制路)24が形成されている。オリフィス管25を脱着可能としたのは流路摩耗に基づく取替え、乃至、粉粒体の流量変更に対応可能とするためである。なお、オリフィス管25は、上継手34に直接、ライナー部材を使用してオリフィスを固定的に形成する構成も可能であるが、通常は、前記の如く、脱着可能とする。ライナー部材としては、耐摩耗鋳鋼、ウレタンゴム等を使用することができる。
【0035】
下継手36は、ケース本体の下端と結合可能なフランジ部を備えた単フランジタイプである。下継手も「エ」字形の両フランジタイプでもよい。
【0036】
弁座体26は、上端側(入口側)に弁座体26の内周側から外周側へ、下端側(出口側)に外周側から内周側への粉粒体通過空間27を形成する構造とされている。即ち、オリフィス管25を通過した粉粒体を、弁座体26の上方に位置する柱状流路G1から環状開閉路30を経て下方に位置するの柱状流路G2へ流下させる構成とされている。
【0037】
図例では、弁座体26本体の上下端外周が複数の係合柱部26bとされて、上・下継手34、36で保持可能としてある。ここで、係合柱部26bの本数は、図例では6本とされているが、該柱部の本数は、弁座体26を保持可能で、かつ、粉粒体の上記粉粒体通過空間27を形成可能な限り特に限定されず、3〜10本の範囲で適宜選定できる。また、係合柱部26bは、外周部でなくても内側寄りでもよい。例えば、継手体の内側段部で保持する構成としてもよい。
【0038】
また、弁座体26本体の弁座部(外周面)26aは、筒状隔膜式の弁体28が面接触可能に中央高さ位置に向って湾曲面とされた鼓形状とされている。筒状隔膜式の弁体28の馴染み性が良好な場合は直線状であってもよい。
【0039】
そして、弁体28は、上下端が環状リップ部(鍔部)28bとされるとともに、上記弁座体26本体に対応させて作動部(弁座圧着部)28aの内側が湾曲状に形成されるとともに、外周側の湾曲形状が内周側より緩やかとされて中央高さ位置に向って肉厚が漸増している。筒状隔膜式の弁体28の閉圧を確保し易くするためである。こうして弁体28の外周とケース本体32の内周との間に形成される弁体作動空間33が形成され、ケース本体32には、該弁体作動空間33に導通する作動流体供給口44が形成されている。図例では作動流体供給口44は1個であるが、複数個でもよい。
【0040】
ここで、弁座体26は、金属製でもよいが、軽量化と噴射材が摩損し易いものの場合、プラスチックで成形する。プラスチック材料とする場合、ポリ塩化ビニル(PVC)等でもよいが、耐磨耗性に優れているポリウレタン樹脂、セラミック等としてもよい。
【0041】
また、弁体28は、エラスマー製とし、天然ゴム、各種合成ゴムや熱可塑性エラストマー(TPE)で成形する。例えば、合成ゴムとしては、ニトリルゴム(NBR)やウレタンゴムを挙げることができる。軟質プラスチックフィルム体で刑せしたものでもよい。
【0042】
そして、上・下継手34、36は、対向面の中央部寄りに、環状凸部34a、36aとされて、内側係合段部38が形成されている。該上・下継手体34、36の環状凸部34a、36bは、内周側で前記弁座体26の上下端柵部を内周側で受けて保持し、外周側で形成された外側係合段部40でケース本体内周面との間で弁体28の上下端部の鍔部28b、28bを圧着挟持する。
【0043】
そして、上記構成の開閉弁14は、上端が加圧タンク12のファンネル部12aに上継手34がフランジ結合されるとともに、下端の下継手36が混合部継手46とそれぞれフランジ結合(ねじ結合)されて、エアブラスト装置に組み込まれる。そして、混合部継手46の水平部46aの一端は、圧縮エア供給ホース48と接続され、他端は、ブラストホース(粉粒体輸送配管)50と接続する。
【0044】
次に、上記実施形態の使用態様について、図2を用いて説明する。
【0045】
先ず、噴射材投入タンク54と加圧タンク12間の逆止弁56、及び、加圧タンク12に接続された本実施形態の開閉弁14は、弁作動空間42に加圧流体(エア)を流入させて閉とするこの状態で、投入ホッパー52と噴射剤投入タンク54間の逆止弁56Aを開として、噴射材投入タンク54内に所定量の噴射材を貯留させて、逆止弁56Aを閉とする。
【0046】
次に、噴射材投入タンク54と加圧タンク12間の逆止弁56を開とし、噴射材投入タンク54を加圧(例えば、0.2〜0.7MPa)し、噴射材投入タンク54内の噴射材を加圧タンク12内に貯留させて、噴射材を噴射可能に待機する。
【0047】
そして、噴射材を噴射するときは、混合部Mへ圧縮エア供給ホース48により圧縮エアを送入するとともに、弁作動空間42内の加圧流体を排気する。すると、加圧タンク12内のエア圧により、開閉弁14の弁体28の弁座体26に対する圧着が解除され、開閉弁14が開となり、上下の柱状流路G1、G2と両柱状流路と粉粒体通過空間27、27を介して連通する環状開閉路30とを備えた粉粒体の流路が形成される。このため、噴射材は、実質的に重力方向に流れ、作用エア圧が有効に作用して、開閉弁14を通過して圧縮エア混合部Mに至る。
【0048】
こうして噴射材は、圧縮エア混合部Mにおいて、圧縮エア供給ホース48から供給される圧縮エアと混合されてブラストホース50へ流入して噴射ノズルから噴射材が被処理物に噴射される。
【実施例】
【0049】
図1に示す先行例の開閉弁114と、図3に示す実施例の開閉弁14を用いて表1に示す各噴射材(研掃材)を用いて噴射量を比較した。
【0050】
なお、各噴射材の仕様は下記の如くであり、また、各開閉弁の仕様及び噴射条件は下記のものとした。
【0051】
噴射材・・・A#24(セラミック、粒径0.65mmφ)
A#80(セラミック、粒径0.2mmφ)
A#180(セラミック、粒径0.085mmφ)
GB−AE(ガラスビーズ、粒径0.12mmφ)
SB−3(鋼球、粒径0.3mmφ)
図1・・・オリフィス径:15mmφ、h1:120mm、h2:45mm
混合部内径:30mm
図3:オリフィス径15mmφ、h3:250mm、混合部内径:30mm
噴射条件:加圧タンク内圧:0.3MPa、圧縮エア圧:0.3MPa、
噴射時間:69秒
先行例の結果を表1に、実施例の結果を表2にそれぞれ示す。本実施例の開閉弁は同じオリフィス径、噴射条件でも、先行例に比して、大きな流量を示すとともに、噴射量バラツキも格段に小さい。
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】粉粒体供給用開閉弁の先行技術の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る噴射材(粉粒体)供給用開閉弁を組み込んだ加圧エアブラスト装置の全体図をモデル断面図である。
【図3】本発明に係る噴射材(粉粒体)供給用開閉弁の詳細断面図である。
【図4】図3の4−4線拡大断面図である。
【図5】図3における弁体と弁座体の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0055】
12 加圧タンク
14 開閉弁
16 開閉弁の流入口
18 開閉弁の流出口
20 弁ケース
25 オリフィス管
26 弁座体(コア)
26a 弁座部
26b 係合柱部
27 粉粒体通過空間
28 筒状隔膜式の弁体(開閉具)
28a 作動部
30 環状開閉路
32 (弁)ケース本体
34 弁ケースの上継手
36 弁ケースの下継手
46 混合部継手
M 圧縮エア混合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧タンクから粉粒体を粉粒体輸送配管に供給するに際して使用する開閉弁であって、
該開閉弁の弁ケースは立設筒状で上下部の垂直方向に流入口及び流出口を備えるとともに、前記流入口側には、粉粒体の流量を定量化するためのオリフィス管を脱着可能に備え、
前記流入口と流出口との間に、前記弁ケースに同心的に保持される円柱状の弁座体(コア)と、該弁座体の外周に同心的に配され弁座体の全周に圧着・離脱する筒状隔膜式の弁体(開閉具)とで環状開閉路を形成するとともに、
前記弁座体の上・下面部に、前記流入口及び前記流出口が環状開閉路に連通する粉粒体通過空間を形成した、
ことを特徴とする粉粒体供給用開閉弁。
【請求項2】
前記弁ケースが、前記ケース本体と、該ケース本体の上下に配され、前記流入口及び前記流出口をそれぞれ形成するフランジ形の上・下継手とで形成され、
該上・下継手の対向面に前記弁座体及び前記弁体をそれぞれ保持する内側係合段部及び外側係合段部が形成され、
弁座体本体の上下外周寄りに前記粉粒体通過空間を形成するための複数本の係合柱が立設され、該係合柱部が前記上・下継手の内側係合段部の間で係合挟持されて、前記弁座体が保持され、
前記弁体の上下に鍔部が形成され、該鍔部がケース本体の上下端外周と前記上・下継手とで係合挟持されて、前記弁体が脱着可能に保持されていることを特徴とする請求項1記載の粉粒体供給用開閉弁。
【請求項3】
前記弁座体の弁座部が高さ方向の縮径湾曲面とされるとともに、前記弁体の作動部が前記弁座部に対応する内側膨出面とされていることを特徴とする請求項2記載の粉粒体供給用開閉弁。
【請求項4】
前記弁体の外周と前記ケース本体の内周との間に形成される弁体作動空間に導通する作動流体給口を前記ケース本体が備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉粒体供給用開閉弁。
【請求項5】
前記下継手に、圧縮エアを送入させ前記粉粒体と混合させる混合部を水平部に備えたT字形の混合部継手が、その垂直部を介して接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉粒体供給用開閉弁。
【請求項6】
請求項5記載の前記粉粒体供給用開閉弁を、エアブラスト装置の加圧タンクに接続するとともに、前記混合部継手の水平部の一端に圧縮エア供給ホースを接続し、他端に噴射ノズル付きのブラストホースを接続してなることを特徴とするエアブラスト装置。
【請求項7】
加圧タンクから、該加圧タンク内に貯留された粉粒体を粉粒体供給配管へ供給する方法であって、
前記加圧タンクからオリフィス管を通過した粉粒体を、弁座体の上方に位置する柱状流路から環状開閉路を経て下方に位置する柱状流路へ流下させ、
前記弁座体の外周面全周に対し筒状隔膜式の弁体を圧着・離脱により開閉させて、前記粉粒体の供給・停止を行うことを特徴とする粉粒体供給方法。
【請求項8】
請求項7記載の粉粒体供給方法を用いて、研掃材(噴射材)を噴射ノズル付きのブラストホースに供給してエアブラスト加工を行うことを特徴とするエアブラスト方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−81289(P2008−81289A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−265303(P2006−265303)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(390031185)新東ブレーター株式会社 (27)
【Fターム(参考)】