粘弾性媒質を撮像するための結像系
粘弾性媒質を撮像するための結像系が開示される。その結像系は、可変屈折レンズ(4)及び音響放射を生成するための変換器システム(5)を含む。その結像系は、第1モードと第2モードとの間で交互に変わるように作動する。可変屈折レンズが、第1構成と第2構成との間で交互に変わるように操作される間、その変換器は、その粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するステップと、その粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するステップとの間で交互に変わるように作動する。実施形態において、その可変屈折レンズは、流体焦点式レンズである。さらに、実施形態において、その結像系は、組織アブレーション・モダリティなどのカテーテルに基づいた相互作用モダリティと一体化される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響放射の応用に基づいた粘弾性媒質を撮像するための結像系に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルに基づく手術は、最小の切断サイズ及び体器官のクリアランスを持つ器官の様々な治療に関して有利に使用される。一例として、心不整脈は、その心臓組織の一部分を除去するために様々なカテーテルに基づくアブレーション技術によって治療される。特に、その組織の高周波(RF)アブレーション、高強度焦点式超音波(HIFU)又は低温アブレーションが一般的に使用される。
【0003】
カテーテルに基づく手術は、それでもなお、一定の欠点に悩まされる。その一例は、外科的処置の間のリアルタイム評価における欠陥である。例えば、カテーテルに基づくアブレーションに関して、その切除された(ablated)組織の深さが過度に浅い場合、その不整脈の再発が起こる可能性があり、その処置を繰り返す必要があるかもしれない。それは、非常に危険であり、費用がかかる。一方で、そのアブレーション深さが過度に深い場合、心穿孔のリスクがあり、それは命に関わる。この目的のために、後方散乱エコー増幅(Bモード)におけるトラッキング変化に基づいた超音波撮像が、アブレーション監視技術として提案されている。しかし、現在、アブレーション処置の進行を監視する信頼できる方法は無い。その処置の成功は、その内科医の経験に依存する。
【0004】
出版された特許文献1は、医用画像の分野において適用可能な方法を開示している。それにおいて、音響放射圧の使用によって粘弾性媒質内で力学的な波を生成し、その媒質内の波の伝播の検出に基づいて医用画像を形成することが開示されている。
【0005】
しかし、カテーテルに基づく手術に関する使用に対して適切な改善された撮像器具が、当該技術においていまだに必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第2008/0276709号 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
治療プロセスのリアルタイム監視に適切な結像系を得ることが有利である。また、その治療プロセスの間に、治療される組織の3次元の特性のリアルタイム撮像が可能な結像系を備えることが望ましい。さらに、深針に基づく治療モダリティなどの治療モダリティと一体化することに対し、適切な結像系を備えることが望ましい。一般的に、本発明は、望ましくは、従来技術の1つ以上の欠点を、単一で又はいずれかの組み合わせで、最小限にするか、緩和するか又は除去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの問題点の1つ以上により適切に対処するために、本発明に第1態様において提示される結像系は:
可変屈折レンズ;
音響放射を生成するための変換器システム;であり、その音響放射は、可変屈折レンズによって放射され;
その結像系は:
第1モードにおいて、
その可変屈折レンズを第1構成において配置し、その可変屈折レンズが第1構成にある間に;粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
その可変屈折レンズを第2構成において配置し、その可変屈折レンズが第2構成にある間に;その粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するようにその変換器システムを操作する;
ように操作される。
【0009】
当該結像系は、音響放射圧撮像(ARFI)を、少なくとも2つの構成を支持する可変屈折レンズの適用と組み合わせる、1つの構成は、粘弾性媒質の変位量に関する使用に対して適切であり、もう1つの構成は、その粘弾性媒質の移動の撮像に関する使用に対して適切である。この組み合わせは、単一の装置に両方の機能を設立することを可能にし、それをコンパクトにする。
【0010】
さらなる利点は、その結像系は、従来型のカテーテルに基づく深針との一体化を支持することであり、それによって、最小の切断手術に対して適切な非常にコンパクトな撮像装置を提供する。
【0011】
その結像系は、弾性特性において変化する粘弾性媒質の如何なるタイプの撮像に関しても有利に使用されてよい。実施形態において、その粘弾性媒質は、様々な種類の手術を受ける組織及び病変に関して監視されている組織などの人間又は動物の組織であり、その病変は、損傷を受けている組織と損傷を受けていない組織との間の弾性特性における相違をもたらし、それは、癌性病巣の監視において特に興味深い。
【0012】
有利な実施形態において、その結像系は、例えば、治療モダリティなどの相互作用モダリティを、その粘弾性媒質を修正するためにさらに含み、それによって、一体化された治療及び結像系を供給する。そのような装置は、リアルタイムで治療の進行を監視するために、手術を実施している医師にとってかなり有益である。有利にも、その相互作用モダリティは、体器官のアブレーションがその器官の弾性特性を変えることから、RFアブレーションなどのアブレーション・モダリティである。インビボ・アブレーション監視は、例えば、不整脈を治療するための心臓アブレーションの間にその組織の貫壁性を監視するために、医師にとってかなり有益である。
【0013】
有利な実施形態において、その可変屈折レンズは、エレクトロ・ウェッティング(electrowetting)流体レンズなどの流体レンズである。流体レンズは、第1及び第2構成が、そのレンズ形状を変えることによって供給されるように、そのレンズ形状を変えることができる。
【0014】
本発明の第2態様において、コンピュータ・プログラム・プロダクトは、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータ・システムが本発明の第1態様に従って結像系を制御することを可能にするようにされており、その少なくとも1つのコンピュータは、それに関連したデータ記憶手段を有する。
【0015】
本発明の第3態様において、結像系を操作する方法が提示される。その方法は、本発明の第1態様の結像系に従って、その結像系を操作することを可能にする。
【0016】
一般的に、本発明の様々な態様は、本発明の範囲内において可能な如何なる方法においても組み合わせられ、結合されてもよい。本発明のこれら及び他の態様、特徴及び/又は利点は、以下に記載される実施形態から明らかになり、解明されるであろう。
【0017】
本発明の実施形態は、図表に関して例によってのみ記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】高周波(RF)アブレーションのカテーテルに基づく深針を概略的に示す図である。
【図2】粘弾性媒質の弾性特性を撮像するために放射される音響パルスのシーケンスの一例を概略的に示す図である。
【図3】流体焦点式レンズ・アセンブリの異なる構成を概略的に示す図である。
【図4】走査撮像に関して使用されるような流体焦点式レンズの動作を概略的に示す図である。
【図5】移動曲線の一例を示す図である。
【図6】画像システムの操作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、本発明の実施形態に従って結像系を含む高周波(RF)アブレーション・カテーテルに関して開示される。しかし、当然のことながら、そのような構成は有利である一方、本発明は、それに限定されない。実際には、その結像系は、治療を受ける粘弾性媒質の弾性特性を変える如何なるモダリティに関して適用してもよい。特に、その結像系は、カテーテルに基づくアブレーション深針などのカテーテルに基づく深針、例えば、RFアブレーション、高強度焦点式超音波(HIFU)又は低温アブレーションに関して使用してよい。
【実施例】
【0020】
図1は、以下において単純にカテーテルとして呼ぶRFアブレーションのカテーテルに基づく深針の遠位端を概略的に示す。その図は、カテーテル・ハウジング1、フォード・ワイヤ3を持つアブレーション・リング2、流体焦点式レンズ・アセンブリの形における可変屈折レンズ4、及び音響変換器5及びその変換器5及び流体レンズ4への制御及びフィード接続部6を示す。そのカテーテルは、近位端(非表示)において、専用又は汎用コンピューティング・ユニットなどのコントローラ・ユニット又はコントローラ・ユニットへの接続部を含んでよい。
【0021】
音響変換器5は、音響放射を生成するように動作する。その変換器は、粘弾性媒質を動かすために適切な音響放射を放射するように且つその粘弾性媒質を撮像するために適切な音響放射も放射するように作動することが可能な単一素子変換器であってよい。その音響放射は、流体焦点式レンズ4によって伝達され操作される。1つの実施形態において、その音響変換器は、超音波を生成するための圧電変換器である。その圧電変換器は、30Hzで操作され、1mmから2mmの直径を有してよい。そのような変換器は、40W/m2まで出力してよい。組織を10‐100マイクロメートル動かすために、1‐5KW/cm2の出力を必要としてよい。例えば、50マイクロメートルの面積に発せられた放射線の焦点を合わせることによって、前述の仕様を持つ変換器は、6KW/cm2まで出力してよい。これは、望ましい量の組織を動かすのに十分である。一般的に、他の変換器の仕様も適用可能である。
【0022】
図2は、例えば組織の形における粘弾性媒質の弾性特性を撮像するように放射される音響パルスのシーケンスの一例を概略的に示す。
【0023】
第1モードにおいて、その流体焦点式レンズは、第1又は「プッシュ(push)」構成において配置され、この構成は、図3に関連して考察される。第1モードにおいて、その変換器は、その粘弾性媒質を動かすか又はプッシュするための音響放射を生成する。プッシュ・シーケンスの一例は図2Aに示されている。その音響放射27は、プッシュ・パルスとしても呼ばれるパルス20の形にある。プッシュ・パルスは、2、3百又は2、3千パルスまでもの多数の個々のパルスの重ね合わせである。そのプッシュ・パルスは、その変換器がオンに切り替えられている間に生成される音響放射でできている。各個別のプッシュの典型的な期間は、5から10ミリ秒であり、組織に配送される約1100から3000W/cm2の強度をもたらす。そのプッシュ20の間に供給される音響放射は、その組織の運動量転移を生成し、それは、移動を起こす。
【0024】
その組織緩和のタイムスケールは、超音波伝播のタイムスケールよりもかなり遅いことから、その組織緩和は、追跡パルスの使用によって撮像することができる。その組織緩和は、可変屈折レンズを第2構成に配置することによって第2撮像モードで追跡又は撮像され、この構成は、図3に関して考察される。第2モードにおいて、変換器は、粘弾性媒質の移動を撮像又は追跡するために音響放射を生成する。追跡シーケンスの一例は、図2Bに示されている。その音響放射28は、追跡パルスとしても呼ばれるパルス22、23の形にある。その追跡パルスは、また、5から10パルスなどの多数の個別のパルスの重なり合いでもある。
【0025】
1つの実施形態において、2つの追跡パルスが、プッシュ・パルスに引き続き放射される。それらの追跡パルスは、通常、24から15ミリ秒の分離間隔で放射されるが、他の分離間隔も使用してよい。第1追跡パルス22は、基準パルスである一方、第2追跡パルス23は、15ミリ秒(又は他の選択される時間間隔)の緩和の後にその組織を調べる。力学的特性は、従来技術において知られているように、それらの2つの追跡パルスのエコー・パルスの検出された時間差から導き出される。実施形態において、第1及び/又は第2パルスは、図2Bに示されるのとは異なって配置してよい。例えば、その第1パルスは、プッシュ・パルスの直前の時間25内にある位置に動かしてよく、従って、そのプッシュすることによって影響を受けない基準パルスを使用する。さらに、3つ以上のパルスを使用してもよい。多数のパルスを使用することによって、その力学的特性をさらに詳しく抽出することが出来る。
【0026】
追跡は、放射された追跡パルスの後方散乱放射又はエコー・パルスを検出するステップをさらに含む。そのエコー・パルスは、従来技術において知られているように、検出モードにおいて変換器5を操作することによって、その変換器5によって検出される。エコー・パルスの検出の間に、流体レンズ構成は、第2モード、すなわち追跡パルスの放射の間と同じ構成のままで残る。
【0027】
プッシュ追跡シーケンスは、矢印26で示されるように、ある一定の周波数で繰り返される。
【0028】
1つの実施形態において、第1及び第2モードの撮像は、アブレーション・プロセスで交互配置される(interleaved)。従って、その組織は、例えば、2、3秒などの一定の期間の間、切除され、そのアブレーション・プロセスは、その撮像が実施されている間、一時的に停止する。その撮像プロセスは、2、5、10又はそれよりも多いシーケンスなどの事前に設定された数のプッシュ‐追跡シーケンスを含んでよい。その撮像の後に、次のアブレーションが、治療が停止するまで実施される。
【0029】
図3は、流体焦点式レンズ・アセンブリの異なる構成を概略的に示す。流体焦点式レンズは、界面形状(メニスカス)は、電極33の電圧を制御することによって、制御することが出来る。その電圧を電極で、適切に制御することによって、そのメニスカス34の形状は、従来技術で知られているように制御することができる。図3Aから3Cは、3つの構成を示す:メニスカス34が、コリメートされた入射する放射線35が凹型である発せられた発散放射線36に屈折する発散構成30(図3A);メニスカス34が平坦であり、コリメートされた入射放射線は、そのコリメーションが保存されるようにレンズを通って発せられるコリメート構成37(図3B);及びメニスカス34が凸型であり、コリメートされた入射放射線は、発せられた焦点が合わせられた放射線に屈折する焦点式構成38(図3C);である。
【0030】
流体焦点式レンズの第1構成において、第1モードに関連して使用されるように、そのレンズは、焦点式構成(図3C)にある一方、第2構成において、その流体レンズは、コリメーション保存モード(図3B)にあるのが望ましい。しかし、わずかな凸型又は凹型メニスカスが、追跡に関して許容されてもよい。
【0031】
図4は、走査撮像(scanned imaging)39に関して使用されるような流体焦点式レンズの動作を概略的に示す。走査撮像を適用する利点は、放射圧の印加から直接動かされている組織及びその周辺の組織の両方が監視されることである。これは、そのプロセス中に医師により完全なフィードバックを与える。その走査は、コリメート・ビームを図4Aから4Cに示されるように左右に動かすように向かい合う壁の間における電圧を系統的に変えることによって得ることが出来る。
【0032】
電極の電圧の適切な変化によって、図3Cの凸型メニスカス形状も、プッシュされる領域を増やすために走査されてよい。その代わりに、そのカテーテルの遠位端を置き換えてもよい。カテーテルの遠位端の置換えは、当業者に知られている。また、望ましい場合は、本発明の実施形態による結像系は、置換え可能な遠位端を持つカテーテルに一体化してもよい。
【0033】
その組織の弾性特性の追跡及び結像に関し、後方散乱(エコー・パルス)音響放射における変化が検出される。その後方散乱放射における変動は、その音響放射の散乱及び/又は吸収において又はその組織によって生じる可能性がある。この音響放射と組織との相互作用は、その組織の力学的特性に関連する多数のパラメータを導き出すように使用することができる。抽出できるパラメータの一例は、その組織の深さであるが、他のパラメータが抽出されてもよい。
【0034】
図5は、移動をミクロン(縦軸)において、分で表わした時間の関数(横軸)として示す移動曲線の一例を示す。時間t=0は、その組織(アブレーション前)の最大移動の地点として定義される。その後、その変位量は減少し始め、その組織がより硬くなっていることを示す。その曲線は、時間において広がる離散データ点によって生成される、各データ点において(すなわち、時間間隔において)、新しい「プッシュ」パルスが送信され、その後に「追跡」パルスが続く。
【0035】
図6は、本発明の実施形態に従って、結像系の動作のフローチャートを示す。そのフローチャートは、その結像系がアブレーション・モダリティに一体化されている状況を記載している。そのフローチャートは、図1から4までに関しても記載されている。
【0036】
一般プロセスは、切除された組織のリアルタイム結像と交互配置された心臓組織のアブレーションを含む。心臓組織は、所定の期間の間、切除60される。そのアブレーションは、深針1のRFアクチュエータ2を駆動することによって実施される。そのアブレーションが一時的に停止61している間に、超音波変換器5及び流体レンズ4は、第1モードと第2モードとの間で交互に変わるように操作される。撮像パルスを生成するために、その流体レンズ38は、音響放射を焦点合わせするように構成されている。従って、その焦点式レンズは、そのレンズ構成が凸型メニスカスを生成するように設定され、超音波変換器5は、プッシュ・パルス20を生成するために事前に設定された時間21の量の間操作63される第1構成62において配置される。次に、その可変屈折レンズは、その流体レンズが、コリメート放射の伝達に対して構成された第2構成64において配置される。従って、そのレンズ構成は、平坦メニスカスを生成するように設定64され、超音波変換器5は、2つの追跡パルス22、23を生成するように操作65される。その2つの追跡パルスの放射に引き続き、超音波変換器は、エコー・パルス間における時間シフトを抽出するために、その2つの追跡パルス22、23のエコー・パルスを検出66するように構成される。この時間シフトは、組織パラメータを抽出するためにさらに処理するためにその変換器に接続された制御ユニット(非表示)によって記録される。深針パルスを放射することによって弾性特性を検出し、エコー・パルスを検出する一般処置は、当業者に知られている。その撮像法が、走査された画像が記録されるという条件を満たす場合、その流体焦点式レンズのメニスカスは、所定の走査構成に従って傾斜67しており、追跡パルスの新しいセットが生成され68、追跡ステップ65‐67が、その走査が完了するまで繰り返される。その結像プロセスが、走査画像を生成しない場合、その走査手順67、68は、省略される69。その検出の質を改善するために、さらに多くのプッシュ・パルスが繰り返されてよく600、それにプッシュ‐追跡走査62‐600が続く。そのプッシュ‐追跡プロセスは、次のアブレーション・シーケンスが開始601されるまで又は撮像が停止する602まで繰り返される。
【0037】
本発明は、図表及び前述の記載において詳しく説明され、記載されてきた一方、当該説明及び記載は、例示的及び模範的であるとして見なされ、限定的として見なされるべきではない;本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変化形は、本請求項に係る発明を実施する当業者が、図表、本開示及び添付の請求項を研究することによって理解し、有効化できる。請求項における用語「含む」は、他の素子又はステップを除外せず、単数形を示す用語は複数形を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙されるいくつかの事項の機能を満たしてもよい。一定の測定が、相互的に異なる従属請求項において列挙されているという事実のみは、それらの測定事項の組み合わせを有利に使用することはできないことを示さない。コンピュータ・プログラムが、光学記憶媒体又は他のハードウェアと一緒に又はその一部分として供給される固体媒体などの適切な媒体に記憶/分配されてよいが、インターネット又は他の有線もしくは無線の遠隔通信システムなどを通した他の形において分配されてもよい。請求項における参照符号はいずれも、その範囲を限定していると解釈されるべきではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響放射の応用に基づいた粘弾性媒質を撮像するための結像系に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルに基づく手術は、最小の切断サイズ及び体器官のクリアランスを持つ器官の様々な治療に関して有利に使用される。一例として、心不整脈は、その心臓組織の一部分を除去するために様々なカテーテルに基づくアブレーション技術によって治療される。特に、その組織の高周波(RF)アブレーション、高強度焦点式超音波(HIFU)又は低温アブレーションが一般的に使用される。
【0003】
カテーテルに基づく手術は、それでもなお、一定の欠点に悩まされる。その一例は、外科的処置の間のリアルタイム評価における欠陥である。例えば、カテーテルに基づくアブレーションに関して、その切除された(ablated)組織の深さが過度に浅い場合、その不整脈の再発が起こる可能性があり、その処置を繰り返す必要があるかもしれない。それは、非常に危険であり、費用がかかる。一方で、そのアブレーション深さが過度に深い場合、心穿孔のリスクがあり、それは命に関わる。この目的のために、後方散乱エコー増幅(Bモード)におけるトラッキング変化に基づいた超音波撮像が、アブレーション監視技術として提案されている。しかし、現在、アブレーション処置の進行を監視する信頼できる方法は無い。その処置の成功は、その内科医の経験に依存する。
【0004】
出版された特許文献1は、医用画像の分野において適用可能な方法を開示している。それにおいて、音響放射圧の使用によって粘弾性媒質内で力学的な波を生成し、その媒質内の波の伝播の検出に基づいて医用画像を形成することが開示されている。
【0005】
しかし、カテーテルに基づく手術に関する使用に対して適切な改善された撮像器具が、当該技術においていまだに必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第2008/0276709号 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
治療プロセスのリアルタイム監視に適切な結像系を得ることが有利である。また、その治療プロセスの間に、治療される組織の3次元の特性のリアルタイム撮像が可能な結像系を備えることが望ましい。さらに、深針に基づく治療モダリティなどの治療モダリティと一体化することに対し、適切な結像系を備えることが望ましい。一般的に、本発明は、望ましくは、従来技術の1つ以上の欠点を、単一で又はいずれかの組み合わせで、最小限にするか、緩和するか又は除去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの問題点の1つ以上により適切に対処するために、本発明に第1態様において提示される結像系は:
可変屈折レンズ;
音響放射を生成するための変換器システム;であり、その音響放射は、可変屈折レンズによって放射され;
その結像系は:
第1モードにおいて、
その可変屈折レンズを第1構成において配置し、その可変屈折レンズが第1構成にある間に;粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
その可変屈折レンズを第2構成において配置し、その可変屈折レンズが第2構成にある間に;その粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するようにその変換器システムを操作する;
ように操作される。
【0009】
当該結像系は、音響放射圧撮像(ARFI)を、少なくとも2つの構成を支持する可変屈折レンズの適用と組み合わせる、1つの構成は、粘弾性媒質の変位量に関する使用に対して適切であり、もう1つの構成は、その粘弾性媒質の移動の撮像に関する使用に対して適切である。この組み合わせは、単一の装置に両方の機能を設立することを可能にし、それをコンパクトにする。
【0010】
さらなる利点は、その結像系は、従来型のカテーテルに基づく深針との一体化を支持することであり、それによって、最小の切断手術に対して適切な非常にコンパクトな撮像装置を提供する。
【0011】
その結像系は、弾性特性において変化する粘弾性媒質の如何なるタイプの撮像に関しても有利に使用されてよい。実施形態において、その粘弾性媒質は、様々な種類の手術を受ける組織及び病変に関して監視されている組織などの人間又は動物の組織であり、その病変は、損傷を受けている組織と損傷を受けていない組織との間の弾性特性における相違をもたらし、それは、癌性病巣の監視において特に興味深い。
【0012】
有利な実施形態において、その結像系は、例えば、治療モダリティなどの相互作用モダリティを、その粘弾性媒質を修正するためにさらに含み、それによって、一体化された治療及び結像系を供給する。そのような装置は、リアルタイムで治療の進行を監視するために、手術を実施している医師にとってかなり有益である。有利にも、その相互作用モダリティは、体器官のアブレーションがその器官の弾性特性を変えることから、RFアブレーションなどのアブレーション・モダリティである。インビボ・アブレーション監視は、例えば、不整脈を治療するための心臓アブレーションの間にその組織の貫壁性を監視するために、医師にとってかなり有益である。
【0013】
有利な実施形態において、その可変屈折レンズは、エレクトロ・ウェッティング(electrowetting)流体レンズなどの流体レンズである。流体レンズは、第1及び第2構成が、そのレンズ形状を変えることによって供給されるように、そのレンズ形状を変えることができる。
【0014】
本発明の第2態様において、コンピュータ・プログラム・プロダクトは、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータ・システムが本発明の第1態様に従って結像系を制御することを可能にするようにされており、その少なくとも1つのコンピュータは、それに関連したデータ記憶手段を有する。
【0015】
本発明の第3態様において、結像系を操作する方法が提示される。その方法は、本発明の第1態様の結像系に従って、その結像系を操作することを可能にする。
【0016】
一般的に、本発明の様々な態様は、本発明の範囲内において可能な如何なる方法においても組み合わせられ、結合されてもよい。本発明のこれら及び他の態様、特徴及び/又は利点は、以下に記載される実施形態から明らかになり、解明されるであろう。
【0017】
本発明の実施形態は、図表に関して例によってのみ記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】高周波(RF)アブレーションのカテーテルに基づく深針を概略的に示す図である。
【図2】粘弾性媒質の弾性特性を撮像するために放射される音響パルスのシーケンスの一例を概略的に示す図である。
【図3】流体焦点式レンズ・アセンブリの異なる構成を概略的に示す図である。
【図4】走査撮像に関して使用されるような流体焦点式レンズの動作を概略的に示す図である。
【図5】移動曲線の一例を示す図である。
【図6】画像システムの操作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、本発明の実施形態に従って結像系を含む高周波(RF)アブレーション・カテーテルに関して開示される。しかし、当然のことながら、そのような構成は有利である一方、本発明は、それに限定されない。実際には、その結像系は、治療を受ける粘弾性媒質の弾性特性を変える如何なるモダリティに関して適用してもよい。特に、その結像系は、カテーテルに基づくアブレーション深針などのカテーテルに基づく深針、例えば、RFアブレーション、高強度焦点式超音波(HIFU)又は低温アブレーションに関して使用してよい。
【実施例】
【0020】
図1は、以下において単純にカテーテルとして呼ぶRFアブレーションのカテーテルに基づく深針の遠位端を概略的に示す。その図は、カテーテル・ハウジング1、フォード・ワイヤ3を持つアブレーション・リング2、流体焦点式レンズ・アセンブリの形における可変屈折レンズ4、及び音響変換器5及びその変換器5及び流体レンズ4への制御及びフィード接続部6を示す。そのカテーテルは、近位端(非表示)において、専用又は汎用コンピューティング・ユニットなどのコントローラ・ユニット又はコントローラ・ユニットへの接続部を含んでよい。
【0021】
音響変換器5は、音響放射を生成するように動作する。その変換器は、粘弾性媒質を動かすために適切な音響放射を放射するように且つその粘弾性媒質を撮像するために適切な音響放射も放射するように作動することが可能な単一素子変換器であってよい。その音響放射は、流体焦点式レンズ4によって伝達され操作される。1つの実施形態において、その音響変換器は、超音波を生成するための圧電変換器である。その圧電変換器は、30Hzで操作され、1mmから2mmの直径を有してよい。そのような変換器は、40W/m2まで出力してよい。組織を10‐100マイクロメートル動かすために、1‐5KW/cm2の出力を必要としてよい。例えば、50マイクロメートルの面積に発せられた放射線の焦点を合わせることによって、前述の仕様を持つ変換器は、6KW/cm2まで出力してよい。これは、望ましい量の組織を動かすのに十分である。一般的に、他の変換器の仕様も適用可能である。
【0022】
図2は、例えば組織の形における粘弾性媒質の弾性特性を撮像するように放射される音響パルスのシーケンスの一例を概略的に示す。
【0023】
第1モードにおいて、その流体焦点式レンズは、第1又は「プッシュ(push)」構成において配置され、この構成は、図3に関連して考察される。第1モードにおいて、その変換器は、その粘弾性媒質を動かすか又はプッシュするための音響放射を生成する。プッシュ・シーケンスの一例は図2Aに示されている。その音響放射27は、プッシュ・パルスとしても呼ばれるパルス20の形にある。プッシュ・パルスは、2、3百又は2、3千パルスまでもの多数の個々のパルスの重ね合わせである。そのプッシュ・パルスは、その変換器がオンに切り替えられている間に生成される音響放射でできている。各個別のプッシュの典型的な期間は、5から10ミリ秒であり、組織に配送される約1100から3000W/cm2の強度をもたらす。そのプッシュ20の間に供給される音響放射は、その組織の運動量転移を生成し、それは、移動を起こす。
【0024】
その組織緩和のタイムスケールは、超音波伝播のタイムスケールよりもかなり遅いことから、その組織緩和は、追跡パルスの使用によって撮像することができる。その組織緩和は、可変屈折レンズを第2構成に配置することによって第2撮像モードで追跡又は撮像され、この構成は、図3に関して考察される。第2モードにおいて、変換器は、粘弾性媒質の移動を撮像又は追跡するために音響放射を生成する。追跡シーケンスの一例は、図2Bに示されている。その音響放射28は、追跡パルスとしても呼ばれるパルス22、23の形にある。その追跡パルスは、また、5から10パルスなどの多数の個別のパルスの重なり合いでもある。
【0025】
1つの実施形態において、2つの追跡パルスが、プッシュ・パルスに引き続き放射される。それらの追跡パルスは、通常、24から15ミリ秒の分離間隔で放射されるが、他の分離間隔も使用してよい。第1追跡パルス22は、基準パルスである一方、第2追跡パルス23は、15ミリ秒(又は他の選択される時間間隔)の緩和の後にその組織を調べる。力学的特性は、従来技術において知られているように、それらの2つの追跡パルスのエコー・パルスの検出された時間差から導き出される。実施形態において、第1及び/又は第2パルスは、図2Bに示されるのとは異なって配置してよい。例えば、その第1パルスは、プッシュ・パルスの直前の時間25内にある位置に動かしてよく、従って、そのプッシュすることによって影響を受けない基準パルスを使用する。さらに、3つ以上のパルスを使用してもよい。多数のパルスを使用することによって、その力学的特性をさらに詳しく抽出することが出来る。
【0026】
追跡は、放射された追跡パルスの後方散乱放射又はエコー・パルスを検出するステップをさらに含む。そのエコー・パルスは、従来技術において知られているように、検出モードにおいて変換器5を操作することによって、その変換器5によって検出される。エコー・パルスの検出の間に、流体レンズ構成は、第2モード、すなわち追跡パルスの放射の間と同じ構成のままで残る。
【0027】
プッシュ追跡シーケンスは、矢印26で示されるように、ある一定の周波数で繰り返される。
【0028】
1つの実施形態において、第1及び第2モードの撮像は、アブレーション・プロセスで交互配置される(interleaved)。従って、その組織は、例えば、2、3秒などの一定の期間の間、切除され、そのアブレーション・プロセスは、その撮像が実施されている間、一時的に停止する。その撮像プロセスは、2、5、10又はそれよりも多いシーケンスなどの事前に設定された数のプッシュ‐追跡シーケンスを含んでよい。その撮像の後に、次のアブレーションが、治療が停止するまで実施される。
【0029】
図3は、流体焦点式レンズ・アセンブリの異なる構成を概略的に示す。流体焦点式レンズは、界面形状(メニスカス)は、電極33の電圧を制御することによって、制御することが出来る。その電圧を電極で、適切に制御することによって、そのメニスカス34の形状は、従来技術で知られているように制御することができる。図3Aから3Cは、3つの構成を示す:メニスカス34が、コリメートされた入射する放射線35が凹型である発せられた発散放射線36に屈折する発散構成30(図3A);メニスカス34が平坦であり、コリメートされた入射放射線は、そのコリメーションが保存されるようにレンズを通って発せられるコリメート構成37(図3B);及びメニスカス34が凸型であり、コリメートされた入射放射線は、発せられた焦点が合わせられた放射線に屈折する焦点式構成38(図3C);である。
【0030】
流体焦点式レンズの第1構成において、第1モードに関連して使用されるように、そのレンズは、焦点式構成(図3C)にある一方、第2構成において、その流体レンズは、コリメーション保存モード(図3B)にあるのが望ましい。しかし、わずかな凸型又は凹型メニスカスが、追跡に関して許容されてもよい。
【0031】
図4は、走査撮像(scanned imaging)39に関して使用されるような流体焦点式レンズの動作を概略的に示す。走査撮像を適用する利点は、放射圧の印加から直接動かされている組織及びその周辺の組織の両方が監視されることである。これは、そのプロセス中に医師により完全なフィードバックを与える。その走査は、コリメート・ビームを図4Aから4Cに示されるように左右に動かすように向かい合う壁の間における電圧を系統的に変えることによって得ることが出来る。
【0032】
電極の電圧の適切な変化によって、図3Cの凸型メニスカス形状も、プッシュされる領域を増やすために走査されてよい。その代わりに、そのカテーテルの遠位端を置き換えてもよい。カテーテルの遠位端の置換えは、当業者に知られている。また、望ましい場合は、本発明の実施形態による結像系は、置換え可能な遠位端を持つカテーテルに一体化してもよい。
【0033】
その組織の弾性特性の追跡及び結像に関し、後方散乱(エコー・パルス)音響放射における変化が検出される。その後方散乱放射における変動は、その音響放射の散乱及び/又は吸収において又はその組織によって生じる可能性がある。この音響放射と組織との相互作用は、その組織の力学的特性に関連する多数のパラメータを導き出すように使用することができる。抽出できるパラメータの一例は、その組織の深さであるが、他のパラメータが抽出されてもよい。
【0034】
図5は、移動をミクロン(縦軸)において、分で表わした時間の関数(横軸)として示す移動曲線の一例を示す。時間t=0は、その組織(アブレーション前)の最大移動の地点として定義される。その後、その変位量は減少し始め、その組織がより硬くなっていることを示す。その曲線は、時間において広がる離散データ点によって生成される、各データ点において(すなわち、時間間隔において)、新しい「プッシュ」パルスが送信され、その後に「追跡」パルスが続く。
【0035】
図6は、本発明の実施形態に従って、結像系の動作のフローチャートを示す。そのフローチャートは、その結像系がアブレーション・モダリティに一体化されている状況を記載している。そのフローチャートは、図1から4までに関しても記載されている。
【0036】
一般プロセスは、切除された組織のリアルタイム結像と交互配置された心臓組織のアブレーションを含む。心臓組織は、所定の期間の間、切除60される。そのアブレーションは、深針1のRFアクチュエータ2を駆動することによって実施される。そのアブレーションが一時的に停止61している間に、超音波変換器5及び流体レンズ4は、第1モードと第2モードとの間で交互に変わるように操作される。撮像パルスを生成するために、その流体レンズ38は、音響放射を焦点合わせするように構成されている。従って、その焦点式レンズは、そのレンズ構成が凸型メニスカスを生成するように設定され、超音波変換器5は、プッシュ・パルス20を生成するために事前に設定された時間21の量の間操作63される第1構成62において配置される。次に、その可変屈折レンズは、その流体レンズが、コリメート放射の伝達に対して構成された第2構成64において配置される。従って、そのレンズ構成は、平坦メニスカスを生成するように設定64され、超音波変換器5は、2つの追跡パルス22、23を生成するように操作65される。その2つの追跡パルスの放射に引き続き、超音波変換器は、エコー・パルス間における時間シフトを抽出するために、その2つの追跡パルス22、23のエコー・パルスを検出66するように構成される。この時間シフトは、組織パラメータを抽出するためにさらに処理するためにその変換器に接続された制御ユニット(非表示)によって記録される。深針パルスを放射することによって弾性特性を検出し、エコー・パルスを検出する一般処置は、当業者に知られている。その撮像法が、走査された画像が記録されるという条件を満たす場合、その流体焦点式レンズのメニスカスは、所定の走査構成に従って傾斜67しており、追跡パルスの新しいセットが生成され68、追跡ステップ65‐67が、その走査が完了するまで繰り返される。その結像プロセスが、走査画像を生成しない場合、その走査手順67、68は、省略される69。その検出の質を改善するために、さらに多くのプッシュ・パルスが繰り返されてよく600、それにプッシュ‐追跡走査62‐600が続く。そのプッシュ‐追跡プロセスは、次のアブレーション・シーケンスが開始601されるまで又は撮像が停止する602まで繰り返される。
【0037】
本発明は、図表及び前述の記載において詳しく説明され、記載されてきた一方、当該説明及び記載は、例示的及び模範的であるとして見なされ、限定的として見なされるべきではない;本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変化形は、本請求項に係る発明を実施する当業者が、図表、本開示及び添付の請求項を研究することによって理解し、有効化できる。請求項における用語「含む」は、他の素子又はステップを除外せず、単数形を示す用語は複数形を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙されるいくつかの事項の機能を満たしてもよい。一定の測定が、相互的に異なる従属請求項において列挙されているという事実のみは、それらの測定事項の組み合わせを有利に使用することはできないことを示さない。コンピュータ・プログラムが、光学記憶媒体又は他のハードウェアと一緒に又はその一部分として供給される固体媒体などの適切な媒体に記憶/分配されてよいが、インターネット又は他の有線もしくは無線の遠隔通信システムなどを通した他の形において分配されてもよい。請求項における参照符号はいずれも、その範囲を限定していると解釈されるべきではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘弾性媒質を撮像するための結像系であり:
‐可変屈折レンズ;
‐音響放射を生成するための変換器システムであり;該音響放射は前記可変屈折レンズを通して伝達される、変換器システム;
を含み:
第1モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第1構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第1構成にある間に;前記粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第2構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第2構成にある間に;前記粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作する;
ように作動する、結像系。
【請求項2】
前記可変屈折レンズは流体レンズである、請求項1に記載の結像系。
【請求項3】
前記変換器システムは、前記第2モードにおいて、2つ以上の撮像パルスの形において音響放射を生成するように作動する、請求項1に記載の結像系。
【請求項4】
前記可変屈折レンズの前記第1構成は、コリメート入射音響放射が該屈折レンズによって焦点合わせされるように焦点式構成である、請求項1に記載の結像系。
【請求項5】
前記屈折レンズの前記第2構成は撮像構成である、請求項1に記載の結像系。
【請求項6】
前記第2構成にある前記屈折レンズは、走査撮像のために配置されている、請求項1に記載の結像系。
【請求項7】
前記結像系は、カテーテルに基づく深針に含まれている、請求項1に記載の結像系。
【請求項8】
前記結像系は、前記粘弾性媒質を修正するために相互作用モダリティをさらに含む、請求項1に記載の結像系。
【請求項9】
前記相互作用モダリティは、前記粘弾性媒質のアブレーションのためのアブレーション・ユニットである、請求項8に記載の結像系。
【請求項10】
前記相互作用モダリティは、前記第1及び第2モードを交互に変えて操作される、請求項8に記載の結像系。
【請求項11】
粘弾性媒質のアブレーションのためのアブレーション・ユニット;及びアブレーション装置の作動中に前記粘弾性媒質のアブレーションを撮像するように適合された請求項1に記載の結像系;を含む、アブレーション装置。
【請求項12】
請求項1に記載の結像系を制御するためにデータ記憶手段を有する少なくとも1つのコンピュータに関連付けられているコンピュータ・システムを有効にするように適合されているコンピュータ・プログラム。
【請求項13】
結像系を走査する方法であり、
‐可変屈折レンズ;及び
‐音響放射を生成するための変換器システムであり;該音響放射は前記可変屈折レンズの中を伝達される、変換器システム;
を含み、前記結像系は:
第1モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第1構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第1構成にある間に;前記粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第2構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第2構成にある間に;前記粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作する;
ように操作される、方法。
【請求項14】
前記結像系は、相互作用モダリティをさらに含み、該相互作用モダリティは、前記第1及び第2モードを交互に変えて操作される、請求項13に記載の方法。
【請求項1】
粘弾性媒質を撮像するための結像系であり:
‐可変屈折レンズ;
‐音響放射を生成するための変換器システムであり;該音響放射は前記可変屈折レンズを通して伝達される、変換器システム;
を含み:
第1モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第1構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第1構成にある間に;前記粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第2構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第2構成にある間に;前記粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作する;
ように作動する、結像系。
【請求項2】
前記可変屈折レンズは流体レンズである、請求項1に記載の結像系。
【請求項3】
前記変換器システムは、前記第2モードにおいて、2つ以上の撮像パルスの形において音響放射を生成するように作動する、請求項1に記載の結像系。
【請求項4】
前記可変屈折レンズの前記第1構成は、コリメート入射音響放射が該屈折レンズによって焦点合わせされるように焦点式構成である、請求項1に記載の結像系。
【請求項5】
前記屈折レンズの前記第2構成は撮像構成である、請求項1に記載の結像系。
【請求項6】
前記第2構成にある前記屈折レンズは、走査撮像のために配置されている、請求項1に記載の結像系。
【請求項7】
前記結像系は、カテーテルに基づく深針に含まれている、請求項1に記載の結像系。
【請求項8】
前記結像系は、前記粘弾性媒質を修正するために相互作用モダリティをさらに含む、請求項1に記載の結像系。
【請求項9】
前記相互作用モダリティは、前記粘弾性媒質のアブレーションのためのアブレーション・ユニットである、請求項8に記載の結像系。
【請求項10】
前記相互作用モダリティは、前記第1及び第2モードを交互に変えて操作される、請求項8に記載の結像系。
【請求項11】
粘弾性媒質のアブレーションのためのアブレーション・ユニット;及びアブレーション装置の作動中に前記粘弾性媒質のアブレーションを撮像するように適合された請求項1に記載の結像系;を含む、アブレーション装置。
【請求項12】
請求項1に記載の結像系を制御するためにデータ記憶手段を有する少なくとも1つのコンピュータに関連付けられているコンピュータ・システムを有効にするように適合されているコンピュータ・プログラム。
【請求項13】
結像系を走査する方法であり、
‐可変屈折レンズ;及び
‐音響放射を生成するための変換器システムであり;該音響放射は前記可変屈折レンズの中を伝達される、変換器システム;
を含み、前記結像系は:
第1モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第1構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第1構成にある間に;前記粘弾性媒質を動かすために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作し;且つ
第2モードにおいて、
前記可変屈折レンズを第2構成において配置し、該可変屈折レンズが前記第2構成にある間に;前記粘弾性媒質の移動を撮像するために音響放射を生成するように前記変換器システムを操作する;
ように操作される、方法。
【請求項14】
前記結像系は、相互作用モダリティをさらに含み、該相互作用モダリティは、前記第1及び第2モードを交互に変えて操作される、請求項13に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2012−529962(P2012−529962A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515612(P2012−515612)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052668
【国際公開番号】WO2010/146532
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052668
【国際公開番号】WO2010/146532
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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