説明

紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法

【課題】 紙葉類の磁気情報を非接触で正しく検出することができ、検出素子の寿命が長く、紙葉類の正確な真偽判定を行うことができる紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法を提供する。
【解決手段】 紙葉類1の両側の磁気印刷部を検出するセンサヘッド10、20に、紙葉類1から該紙葉類1の搬送方向Xに対して垂直方向Yに距離rだけ離れた位置に配置された第1のMI素子11、21と、この第1のMI素子11、21から更に垂直方向Yに距離Δrだけ離れた位置に配置された第2のMI素子12、22を設ける。また、鑑別部2に、予め所定の磁気情報を記憶したメモリを設ける。そして、鑑別部2により、第1のMI素子11、21及び第2のMI素子12、22から得られた磁気情報とメモリに記憶された磁気情報とを比較して紙葉類1の真偽を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置、特に、磁性体を含むインクによって印刷された部分を有する紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙幣、有価証券、商品券などの紙葉類の真偽を判定する手段として、従来、磁性体を含むインクによってそれらの紙葉類に文字、図形、記号などを印刷しておき、その印刷部を磁気検出可能な磁気センサによって検出し、検出した磁気情報を予め同じ手段にて得られた本物の紙葉類からの磁気情報と比較して真偽を判定することが行われている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図9はこのような紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置の構成を示す図である。この紙葉類鑑別装置は、磁気センサである磁気ヘッド110と鑑別部120から構成されている。
【0004】
磁気ヘッド110は、ギャップ部111を有するコア112と、コア112に巻回されたバイアス用コイル113及び検出用コイル114からなる。そして、バイアス用コイル113には直流もしくは交流のバイアス電流を流しておき、予めギャップ部111にバイアス磁界を形成しておく。また、鑑別部120には、予め本物の紙葉類の磁気印刷部から得られた検出情報が図示しないメモリに記憶されている。
【0005】
上記のように構成された紙葉類鑑別装置に紙葉類100を搬送方向に沿って搬送すると、紙葉類100の磁気印刷部101が磁気ヘッド110のギャップ部111を通過する際に、その磁気印刷部101の磁気特性に応じてギャップ部111の磁界が変化する。これにより、コア112を介して検出用コイル114に磁界の変化に応じた電圧変化が誘起され、その電圧変化が磁気印刷部101の検出信号として鑑別部120に入力される。
【0006】
鑑別部120では、入力された磁気印刷部101の検出信号と、予め記憶されている本物の紙葉類の情報とを比較し、紙葉類100の真偽を判定する。
【特許文献1】特開2002−202353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような従来の紙葉類鑑別装置では、紙葉類の磁気印刷部から得られる磁気情報は微小であるので、紙葉類の磁気印刷部と磁気ヘッドとを接触させて検出する必要がある。このため、長期にわたる使用により磁気ヘッドが磨耗し、寿命が短くなるとともに、磁気ヘッドのギャップ部に磁性体のカスなどが付着することにより特性変化が生じ、真偽判定ができなくなるという問題点がある。
【0008】
また、上記の磁気ヘッドの磨耗による寿命の問題を解決するために、磁気ヘッドと磁気印刷部を離した非接触状態で磁気情報を得る場合には、磁気ヘッドからの検出信号のS/N比(Signal/Noise Ratio)が悪化し、正しい真偽判定ができなくなる。
【0009】
また、紙葉類と磁気ヘッドとの間に距離変動が起きると、次のような問題点が生じる。
紙葉類と磁気ヘッドとの距離が一定の場合、磁気ヘッドの出力信号(検出信号)Sは次式で与えられる。
【0010】
S=α(M/r) (1)
ここで、Mは紙葉類の磁気印刷部からの磁気情報、rは磁気ヘッドと磁気印刷部との距離、αは定数である。
【0011】
しかし、磁気ヘッドと紙葉類との間の距離rは、紙葉類の搬送機構の影響により距離変動reを伴い、非接触で磁気ヘッドから紙葉類の磁気情報を検出した場合、実際の磁気情報は、磁気印刷部からの磁気情報をIとすると、次式で与えられる。
【0012】
S+ΔS=α(I/r+re) (2)
このように、非接触で磁気情報を得る場合、紙葉類に搬送方向に対して垂直方向の距離変動reが生じると、磁気情報に誤差ΔSが発生して正しく紙葉類が検出できないという問題点があった。
【0013】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、紙葉類の磁気情報を非接触で正しく検出することができ、検出素子の寿命が長く、紙葉類の正確な真偽判定を行うことができる紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明では上記課題を解決するために、紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置において、前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に距離rだけ離れた位置に配置された第1の磁気検出素子と、前記第1の磁気検出素子から更に垂直方向に距離Δrだけ離れた位置に配置された第2の磁気検出素子と、予め所定の磁気情報をメモリに記憶した鑑別部と、を備え、前記鑑別部は、前記第1の磁気検出素子及び第2の磁気検出素子から得られた磁気情報と前記メモリに記憶された磁気情報とを比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別装置が提供される。
【0015】
このような紙葉類鑑別装置によれば、第1の磁気検出素子と第2の磁気検出素子から得られた磁気情報と予めメモリに記憶された磁気情報とを比較して紙葉類の真偽を判定するので、磁気検出素子の紙葉類からの距離の影響を除去することが可能となり、紙葉類からの安定した磁気情報が得られる。
【0016】
また、本発明では上記課題を解決するために、紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置において、前記紙葉類に接触するスペーサと、前記スペーサ上で前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に所定の距離だけ離れた位置に配置された磁気検出素子と、予め所定の磁気情報をメモリに記憶した鑑別部と、を備え、前記鑑別部は、前記磁気検出素子から得られた磁気情報と前記メモリに記憶された磁気情報とを比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別装置が提供される。
【0017】
このような紙葉類鑑別装置によれば、スペーサ上で紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に所定の距離だけ離れた位置に配置された磁気検出素子からの磁気情報により紙葉類の真偽を判定するので、磁気検出素子と紙葉類の距離が一定となり、紙葉類からの安定した磁気情報が得られる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法によれば、紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に距離rだけ離れた位置に配置された第1の磁気検出素子と、更に垂直方向に距離Δrだけ離れた位置に配置された第2の磁気検出素子とから得られた磁気情報と予めメモリに記憶された磁気情報とを比較して紙葉類の真偽を判定するので、磁気検出素子の紙葉類からの距離の影響を除去することが可能となり、紙葉類の磁気情報を非接触で正しく検出することができ、検出素子の寿命が長く、紙葉類の正確な真偽判定を行うことができるという利点がある。
【0019】
また、本発明の紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法によれば、スペーサ上で紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に所定の距離だけ離れた位置に配置された磁気検出素子からの磁気情報により紙葉類の真偽を判定するので、磁気検出素子と紙葉類の距離が一定となり、検出素子の寿命が長く、紙葉類の正確な真偽判定を行うことができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類鑑別装置の構成図である。この紙葉類鑑別装置は、紙幣、有価証券、商品券などの紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置であり、紙葉類1の両端側に形成された磁気印刷部(図示せず)の磁気情報を検出すためのセンサヘッド10、20と、予めメモリ(図示せず)に所定の磁気情報(本物の紙葉類の磁気情報)を記憶した鑑別部2から構成されている。
【0021】
センサヘッド10は、図2に示すように、紙葉類1から該紙葉類1の搬送方向Xに対して垂直方向Yに距離rだけ離れた位置に配置された第1のMI素子(磁気検出素子)11と、第1のMI素子11から更に垂直方向Yに距離Δrだけ離れた位置に配置された第2のMI素子12を備えている。センサヘッド20も同様に、第1のMI素子21と第2のMI素子22を備えている。
【0022】
そして、鑑別部2は、上記第1のMI素子11、21及び第2のMI素子12、22から得られた磁気情報と予めメモリに記憶された磁気情報とを比較して紙葉類1の真偽を判定する。
【0023】
図3は上述の各MI素子(磁気−インピーダンス素子)の構成を示す斜視図である。このMI素子は、ガラス30上にスパッタリングにより成膜された磁性膜をフォトプロセスなどでつづら折り状にパターニングした磁性体31と、その上に巻回したコイル32から構成されている。
【0024】
このMI素子は、ホール素子や磁気抵抗素子に比べて、磁界に対して高感度であることが知られており、紙葉類1とセンサヘッド10、20との距離を十分に離しても微小な磁気情報を検出することが可能である。
【0025】
図4にMI素子の磁界−インピーダンス特性を示す。横軸はMI素子に印加される磁界の強度[Oe]、縦軸はMI素子の高周波信号印加時におけるインピーダンス[Ω]を示している。MI素子に印加される磁界が変化すると、MI素子は図示のようにインピーダンスが変化する。
【0026】
一般に、MI素子のインピーダンスと磁界の関係は0磁場付近では安定しない。このため、本MI素子は電流センサとして、コイル32に所定のバイアス電流を流し、コイル32からバイアス磁界Bを印加して、インピーダンスの変化が磁界に比例する領域にシフトさせ、動作磁界Aが得られるようにしている。
【0027】
図5は第1の実施の形態の回路構成を示すブロック図である。31a、32aは第1のMI素子11の磁性体、コイルであり、31b、32bは第2のMI素子12の磁性体、コイルである。また、13a、13bは固定抵抗、14a、14bは整流回路、15a、15bは増幅回路、16a、16bは負帰還磁場発生回路、17a、17bはバイアス磁場発生回路、18a、18bは発振回路である。
【0028】
発振回路18a、18bより第1のMI素子11、第2のMI素子12にそれぞれ数MHz〜数十MHzの高周波信号を印加すると、第1のMI素子11、第2のMI素子12は紙葉類1から発生した磁界に比例してインピーダンスが変化する。そのため、整流回路14a、14bの入力部の信号は紙葉類1からの磁界に比例した振幅を持つ高周波信号となる。この信号は、整流回路14a、14b、増幅回路15a、15bを経て、増幅された所定の信号となる。
【0029】
上記増幅回路15a、15bの出力信号は、第1のMI素子11、第2のMI素子12からのセンサ出力、つまり紙葉類1の磁気情報として鑑別部2に入力されるとともに、負帰還磁場発生回路16a、16bに入力される。これは、レンジアビリティの向上及び温度特性の改善とバイアス磁石のバラツキの影響の回避等の目的で、第1のMI素子11、第2のMI素子12に巻かれたコイル32a、32bを用い、負帰還磁場を印加させるための信号として、負帰還磁場発生回路16a、16bを介して負帰還電流をコイル32a、32bに供給し、第1のMI素子11、第2のMI素子12に外部磁界に比例した磁場を印加するようにしている。
【0030】
また上述のように、MI素子の磁界とインピーダンスの変化が線形性のある領域に動作点をシフトさせるために必要なバイアス電流を流すためのバイアス磁場発生回路17a、17bもコイル32a、32bに接続されている。
【0031】
同様に、センサヘッド20からも同様の磁気情報が鑑別部2に取り込まれるが、回路構成はセンサヘッド10と同じであるので、説明は省略する。
上記鑑別部2に取り込まれたセンサヘッド10からの信号、つまり第1のMI素子11、第2のMI素子12からの出力信号S1、S2は、次式(3)、(4)で与えられる。
【0032】
S1=α(I/r) (3)
S2=α(I/r+Δr) (4)
式(3)及び式(4)から距離r0の成分を除去すると、磁気情報に伴うセンサヘッド10の出力信号Sは、次式で表される。
【0033】
S=Δr[S1・S2/(S1−S2)] (5)
このように、鑑別部2内のマイクロコンピュータなどの処理回路でセンサヘッド10からの信号を処理することにより、紙葉類1からの距離の影響を除去することが可能となり、紙葉類1の搬送方向に対して垂直方向のセンサヘッド10の距離変動に関係なく、紙葉類1からの安定的な磁気情報を得ることができる。
【0034】
そして、上記の紙葉類1の磁気情報Sと、予め鑑別部2のメモリ内に格納されている磁気情報とを比較し、パターンの種類などを判定して、紙葉類1の真偽判定を行う。
このようにして、紙葉類1の磁気情報を非接触で正しく検出することができ、検出素子の寿命が長く、紙葉類1の正確な真偽判定を行うことができる。
【0035】
図6は本発明の第2の実施の形態に係る紙葉類鑑別装置の構成図である。この紙葉類鑑
別装置は、紙葉類1の両端側に形成された磁気印刷部(図示せず)の磁気情報を検出すためのセンサヘッド40、50と、予めメモリ(図示せず)に所定の磁気情報(本物の紙葉類の磁気情報)を記憶した鑑別部2から構成されている。
【0036】
センサヘッド40は、図7に示すように、紙葉類1に所定の接圧で接触するスペーサ33と、このスペーサ33上に紙葉類1から該紙葉類1の搬送方向Xに対して垂直方向Yに所定の距離rだけ離れた位置に配置されたMI素子(磁気検出素子)41を備えている。センサヘッド50も同様の構成であり、MI素子51を備えている。
【0037】
また、上記スペーサ33は、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))からなり、紙葉類1の搬送方向Xに対して紙葉類1と接触する曲率面を有し、その接触面と対向する位置に設けられた切欠き部にMI素子を配置して位置決めを行っている。また、MI素子は接着剤によりスペーサ33上に固定されている。MI素子の構成及びその特性は、図3及び図4に示す通りである。
【0038】
図8は第2の実施の形態の回路構成を示すブロック図である。31、32はMI素子41の磁性体、コイル、13は固定抵抗、14は整流回路、15は増幅回路、16は負帰還磁場発生回路、17はバイアス磁場発生回路、18は発振回路である。
【0039】
発振回路18よりMI素子41に数MHz〜数十MHzの高周波信号を印加すると、MI素子41は紙葉類1から発生した磁界に比例してインピーダンスが変化する。そのため、整流回路14の入力部の信号は紙葉類1からの磁界に比例した振幅を持つ高周波信号となる。この信号は、整流回路14、増幅回路15を経て、増幅された所定の信号となる。
【0040】
上記増幅回路15の出力信号は、MI素子41からのセンサ出力、つまり紙葉類1の磁気情報として鑑別部2に入力されるとともに、負帰還磁場発生回路16に入力される。これは、レンジアビリティの向上及び温度特性の改善とバイアス磁石のバラツキの影響の回避等の目的で、MI素子41に巻かれたコイル32を用い、負帰還磁場を印加させるための信号として、負帰還磁場発生回路16を介して負帰還電流をコイル32に供給し、MI素子41に外部磁界に比例した磁場を印加するようにしている。
【0041】
また上述のように、MI素子41の磁界とインピーダンスの変化が線形性のある領域に動作点をシフトさせるために必要なバイアス電流を流すためのバイアス磁場発生回路17もコイル32に接続されている。
【0042】
同様に、センサヘッド50からも同様の磁気情報が鑑別部2に取り込まれるが、回路構成はセンサヘッド40と同じであるので、説明は省略する。
上記鑑別部2に取り込まれたセンサヘッド40からの信号、つまりMI素子41からの出力信号S1は、次式(6)で与えられる。
【0043】
S1=α(I/r) (6)
そして、上記の紙葉類1の磁気情報S1と、予め鑑別部2のメモリ内に格納されている磁気情報とを比較し、パターンの種類などを判定して、紙葉類1の真偽判定を行う。その際、MI素子41の紙葉類1からの距離rはスペーサ33の存在により一定となり、距離の影響を受けることはない。
【0044】
このようにして、紙葉類1の磁気情報を非接触で正しく検出することができ、検出素子の寿命が長く、紙葉類1の正確な真偽判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類鑑別装置の構成図である。
【図2】第1の実施の形態のセンサヘッドの構成を示す説明図である。
【図3】MI素子の構成を示す斜視図である。
【図4】MI素子の磁界−インピーダンス特性を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の回路構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る紙葉類鑑別装置の構成図である。
【図7】第2の実施の形態のセンサヘッドの構成を示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態の回路構成を示すブロック図である。
【図9】従来の紙葉類鑑別装置の構成図である。
【符号の説明】
【0046】
1 紙葉類
2 鑑別部
10,20 センサヘッド
11,21 第1のMI素子
12,22 第2のMI素子
14,14a,14b 整流回路
15,15a,15b 増幅回路
16,16a,16b 負帰還磁場発生回路
17,17a,17b バイアス磁場発生回路
18,18a,18b 発振回路
30 ガラス
31 磁性体
32 コイル
33 スペーサ
40,50 センサヘッド
41,51 MI素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置において、
前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に距離rだけ離れた位置に配置された第1の磁気検出素子と、
前記第1の磁気検出素子から更に垂直方向に距離Δrだけ離れた位置に配置された第2の磁気検出素子と、
予め所定の磁気情報をメモリに記憶した鑑別部と、
を備え、
前記鑑別部は、前記第1の磁気検出素子及び第2の磁気検出素子から得られた磁気情報と前記メモリに記憶された磁気情報とを比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別装置。
【請求項2】
前記磁気検出素子は、MI素子であることを特徴とする請求項1記載の紙葉類鑑別装置。
【請求項3】
紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別装置において、
前記紙葉類に接触するスペーサと、
前記スペーサ上で前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に所定の距離だけ離れた位置に配置された磁気検出素子と、
予め所定の磁気情報をメモリに記憶した鑑別部と、
を備え、
前記鑑別部は、前記磁気検出素子から得られた磁気情報と前記メモリに記憶された磁気情報とを比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別装置。
【請求項4】
前記スペーサは、フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項3記載の紙葉類鑑別装置。
【請求項5】
前記スペーサは、前記紙葉類の搬送方向に対して曲率面を有していることを特徴とする請求項3記載の紙葉類鑑別装置。
【請求項6】
前記スペーサは、前記曲率面と対向する位置に設けられた切欠き部に前記磁気検出素子を配置したことを特徴とする請求項5記載の紙葉類鑑別装置。
【請求項7】
前記磁気検出素子は、MI素子であることを特徴とする請求項3記載の紙葉類鑑別装置。
【請求項8】
紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別方法において、
前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に距離rだけ離れた位置に第1の磁気検出素子を配置するとともに、
前記第1の磁気検出素子から更に垂直方向に距離Δrだけ離れた位置に第2の磁気検出素子を配置し、
前記第1の磁気検出素子及び第2の磁気検出素子から得られた磁気情報を予め記憶した磁気情報と比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別方法。
【請求項9】
紙葉類の磁気情報を検出して該紙葉類の真偽判定を行う紙葉類鑑別方法において、
前記紙葉類に接触するスペーサ上で前記紙葉類から該紙葉類の搬送方向に対して垂直方向に所定の距離だけ離れた位置に磁気検出素子を配置し、
前記磁気検出素子から得られた磁気情報を予め記憶した磁気情報と比較して前記紙葉類の真偽を判定することを特徴とする紙葉類鑑別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−195610(P2006−195610A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−4743(P2005−4743)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】