組み立てられた時に環状のステータを形成するように適応されたステータセグメント
【課題】ステータを構成するために容易に結合することができる改良されたステータセグメントユニットを提供する。
【解決手段】組み立てられたときに環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントユニット1,5,10,16,21,25,26,32,38において、ヨークから突出する少なくとも1つのステータ歯2,6,12,13,23を備えたステータヨーク3,7,11,17を有しており、ステータ歯2,6,12,13,23の近くに固定された第1の巻線区分a,b,c,d,e,fと、ステータセグメントユニット1,5,10,16,21,25,26,32,38から自由に延びた第2の巻線区分a′,b′,c′,d′,e′,f′とを有する少なくとも1つのステータ巻線A,B,C,D,E,Fが設けられている。
【解決手段】組み立てられたときに環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントユニット1,5,10,16,21,25,26,32,38において、ヨークから突出する少なくとも1つのステータ歯2,6,12,13,23を備えたステータヨーク3,7,11,17を有しており、ステータ歯2,6,12,13,23の近くに固定された第1の巻線区分a,b,c,d,e,fと、ステータセグメントユニット1,5,10,16,21,25,26,32,38から自由に延びた第2の巻線区分a′,b′,c′,d′,e′,f′とを有する少なくとも1つのステータ巻線A,B,C,D,E,Fが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立てられた時に環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントに関する。
【背景技術】
【0002】
電気機械は、電気モータのように電気を機械的動力に変換したり、逆に発電機のように機械的動力を電気に変換したりすることができる。従って、ロータとステータとは電気機械の必須の構成部材であり、ロータは磁気誘導によってステータに対して回転する。
【0003】
容易な搬送及び取扱いの観点から、ロータ及び/又はステータを円のセグメントにセグメント化することが知られている。つまり、ロータとステータとは複数のセグメント化された部材から構成されており、これらの部材は組み立てられて環状のロータアセンブリ及び/又はステータアセンブリを構成する。
【0004】
ステータ巻線を収容するためのスロットを形成する複数のステータ歯を備えたステータヨークを有するステータの組立てに関して、最初に環状のステータを構成するようにステータセグメントを組み立て、次いでステータ巻線がスロットに配置されるようにステータ巻線をステータ歯に巻き付けるのが一般的である。いわゆる二層構造を備えたステータに関して、巻線は2つの層に、つまり互いに上下に配置され、それぞれの相巻線は、往路部分によってステータスロットにおける第1の位置、すなわち下側位置を占め、復路部分によって別のステータスロットにおける第2の位置、すなわち上側位置を占める。言い換えれば、それぞれのスロットは、下側位置に第1のステータ巻線の往路相巻線を、上側位置に別のステータ巻線の復路相巻線を収容する。
【0005】
前記のように二層構成を有するこのようなステータの組立ては、厄介で、時間がかかり、非効果的である。第1相巻線がステータヨークのスロットに装着された後、第1相巻線は、往路部分によって第1スロットにおける下側部分を占め、復路部分によって第2スロットにおける上側部分を占める。つまり、第2スロットの下側位置は第1相巻線の復路部分によって邪魔され、これにより、別の相巻線の別の往路部分がこのスロットの下側位置に容易に装着されることを妨げる。
【0006】
しかしながら、これらの問題を解決するための試みが、相巻線のセグメント化において提案された。この場合、ステータ巻線は2つの半部として構成されており、これらは、ステータヨークのスロットに装着された後、例えばボルトによって端部巻線において結合される。しかしながら、この組立て方法は依然として時間がかかるので非効果的である。その他に、ステータは、多数の別個の構成部材を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の課題は、ステータを形成するために容易に結合することができる改良されたステータセグメントユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、ステータヨークを有しており、該ステータヨークが、該ステータヨークから突出した少なくとも1つのステータ歯を備えており、該ステータ歯の近くに固定された第1の巻線区分と、ステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分とを有する少なくとも1つのステータ巻線が設けられている、上述のステータセグメントユニットによって達成される。
【0009】
本発明によれば、ステータセグメントユニットは、1つ又は2つ以上の既に部分的に装着されたステータ巻線、すなわち、ステータ歯の近くに固定されているか又はステータ歯の周囲に巻き付けられた第1の巻線区分と、本発明のステータセグメントユニットから自由に延びた、すなわち自由端部を有する第2の巻線区分とを有する第1のステータ巻線、を有している。従って、ステータ巻線が、ステータヨークから突出したステータ歯の周囲に巻き付けられた時に、第1の巻線区分は、概して、ステータ巻線の往路部分であるのに対し、第2の巻線区分は、概して、ステータ巻線の復路部分である。言い換えれば、二層構造を有するステータに関して、第1の巻線区分は、ステータヨークに事実上接触しながら下側層に配置されており、第2の巻線区分は、上側層に配置されている。本発明によるステータセグメントユニットは、通常、円のセグメントの形状を有している。従って、組み立てられると、環状のステータが形成される。
【0010】
隣接するステータセグメントユニットのステータヨークが結合され、ステータセグメントユニット又はステータヨークから自由に延びた第2の巻線区分が、隣接するステータセグメントユニットに装着された別のステータ巻線の第1の巻線区分の上部に配置されるだけでよいので、本発明のステータセグメントユニットはステータの単純な組立てを可能にする。従って、本発明のステータセグメントユニットは、特に組立て、搬送、及び保守及び/又は修理の時間に関して多くの利点を有する。
【0011】
本発明のステータセグメントユニットは、ステータヨークから突出した個々の数のステータ歯を有する場合、多相巻線システムを提供するように適応されており、前記数は相の数に事実上対応する。なぜならば、これは、発明の基本原理に影響しないからである。
【0012】
従って、ステータセグメントユニットは、2つ以上のステータ歯と、それぞれが第1及び第2の巻線区分を有する2つ以上のステータ巻線とを有しており、ステータ巻線のそれぞれの第1の巻線区分は、ステータヨークから突出した個々の隣接するステータ歯の近くに固定されており、それぞれの第2の巻線区分は、ステータセグメントユニットから自由に延びている。このような形式において、多相ステータセグメントユニットは上記のように実現されてよい。この実施の形態によれば、二層構造を有するステータに関して少なくとも2つのステータ巻線の第1の巻線区分が下側層を占めかつ少なくとも2つのステータ巻線の第2の巻線区分が上側層においてステータセグメントユニットから自由に延びているので、基本原理は継承される。
【0013】
ステータセグメントユニットにはまた、
−ステータ巻線の第1のグループと、ステータ巻線の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ巻線が、第1及び第2の巻線区分を有しており、
−多数の隣接するステータ歯を含むステータ歯の第1のグループと、多数の隣接するステータ歯を含むステータ歯の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ歯がステータヨークから突出しており、第2のグループのステータ歯が、第1のグループのステータ歯に隣接して配置されており、
−ステータ巻線の第1のグループの第1の巻線区分が、ステータ歯の第1のグループのそれぞれの隣接するステータ歯の近くに固定されており、
−ステータ巻線の第2のグループの第1の巻線区分が、ステータ歯の第2のグループのそれぞれの隣接するステータ歯の近くに固定されており、
−ステータ巻線の第1のグループの第2の巻線区分が、ステータ巻線の第2のグループのそれぞれの第1の巻線区分の上方に配置されており、
−ステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分が、ステータセグメントユニットから自由に延びている。
【0014】
基本的概念は依然として同じであるが、この実施の形態は、前に示された実施の形態とは僅かに異なる。ステータ、ひいてはステータセグメントユニットの二層構造に関して、ステータセグメントユニットは、ステータヨークの長さに沿って、部分的に装着されたステータ巻線の領域を有しており、この場合、ステータ巻線の第1のグループの第1の巻線区分は、ステータ歯の第1のグループの個々の隣接するステータ歯の近くに固定されている。隣接して、完全に装着されたステータ巻線の領域が配置されており、この場合、ステータ巻線の第2のグループの第1の巻線区分は、ステータ歯の第2のグループの個々の隣接するステータ歯の近くに固定されており、ステータ巻線の第1のグループの第2の巻線区分は、ステータ巻線の第2のグループの個々の第1の巻線の上方に配置されている。最後に、ステータセグメントユニットは、ステータセグメントユニットから自由に延びたステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分を備えた領域を有している。言い換えれば、ステータセグメントユニットは、依然として、第2の又は復路巻線区分を収容するように適応された1つの領域と、別のステータセグメントユニットの第1の巻線区分の上部に取り付けられるための1つの領域とを有している。1つのグループに属するステータ巻線の数、ひいてはステータ歯の数は、制限されない。
【0015】
ステータセグメントユニットは、有利には、ステータセグメントユニットを別のステータセグメントユニットに結合するための少なくとも1つの結合部材を有していてよい。従って、多数のステータセグメントユニットが上流及び/又は下流に取り付けられ、これにより段階的にステータを形成してよい。
【0016】
第1のステータセグメントユニットの結合部分は、ステータセグメントユニットの別のセグメントの結合部分とのプラグ結合を提供してよい。プラグ結合は、ステータセグメントユニットの迅速かつ容易な結合を生じる。プラグ結合は、解離可能又は解離不能であってよい。
【0017】
結合部分は、好適には溝状の凹所又は舌片状の突出部であってよく、ステータの周方向に関してステータセグメントユニットの互いに反対側の自由端部に配置されている。結合部分は段状の張出部及び/又は段状の凹所であることもできる。有利には、ステータセグメントユニットは、一方の端部における溝状又は段状の凹所と、反対側の端部に配置された舌片状の突出部又は段状の張出部との両方を含んでいる。
【0018】
択一的に又は付加的に、第1のステータセグメントユニットの結合部分は、別のステータセグメントユニットの結合部分とのスナップ嵌め結合を提供してよい。スナップ嵌め結合は公知であり、機械的ジョイントシステムを形成し、部材対部材の取付けが、結合される構成部材の一方又は他方と対応する位置決め及びロッキング手段によって達成される。結合は、(柔軟な)ロッキング手段が、対応する係合部分との係合のために側部を移動させ、その後、ロッキング手段が元の位置に戻ることを必要とする。位置決めされた手段は柔軟ではなく、取付けにおける強度及び安定性を提供する。
【0019】
結果的に、この実施の形態において、結合部分は、スナップ嵌め又は同様のもの、又はスナップ嵌めを受容するように適応された凹所又は同様のものであってよい。スナップ嵌め及び対応する凹所の全ての形状が可能である。もちろん、スナップ嵌めは傾斜させられていてよく、これにより、ステータセグメントユニットの結合を容易にする。スナップ嵌め結合は、解離可能又は解離不能であってよい。結合部分、すなわちスナップ嵌め及び対応する凹所は、ステータセグメントユニットの端部、すなわち環状のステータに関する周方向の位置に提供されていてよい。
【0020】
発明の別の実施の形態において、ステータ歯は、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、ステータ歯を形成するために第1のステータ歯セグメントに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを含んでいてよい。従って、好適には、第1のステータ歯セグメントは第1の巻線区分と同じ高さを有している。このような形式において、第1の巻線区分は、第1のステータ歯セグメントと密接して安定的に配置されている。ステータ歯のセグメント化は、ステータセグメントユニットの結合が容易にされるので、ステータの組立てに関して利点を有する。
【0021】
好適には、ステータ歯セグメントは、結合手段を用いて解離可能に互いに取り付けられる。好適には、結合手段は、ねじ山付きボルトである。結合手段は、ステータ歯セグメントの安定した堅固な結合を生じる。必要であるならば、結合手段を受容するためのボア又は同様のものがステータ歯セグメントに設けられている。
【0022】
また、発明は、ロータとセグメント化されたステータとを有する少なくとも1つの相を有する電気機械に関し、ステータは、前述のように多数のステータセグメントユニットから形成されている。電気機械は、電気モータ又は発電機であってよい。電気機械は、任意の数の相を有していてよい。
【0023】
さらに、発明は、前述のような電気機械のステータを組み立てる方法に関し、ステータは、前述のような多数のステータセグメントユニットを結合することによって組み立てられ、前記方法は、第1のステップとして第1のステータセグメントユニットを別の隣接して配置されたステータセグメントユニットに結合手段を使用して結合し、第2のステップとして第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上部に配置し、完全なステータが形成されるまで第1のステップと第2のステップとを繰り返すことを含む。
【0024】
環状のステータを形成するためにまずステータセグメントを組み立てた後、ステータ歯の間のスロットへのステータ巻線の厄介で時間のかかる装着を本質的に含む、ステータを組み立てるための公知の方法とは対照的に、本発明の方法は容易になっている。なぜならば、本発明のステータセグメントユニットは、歯の近くに固定された第1の巻線区分と、ステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分とを有する少なくとも1つのステータ巻線、すなわち部分的に装着されたステータ巻線を有するからである。
【0025】
本発明によれば、完全に装着されたステータ、すなわち装着されたステータ巻線を有するステータは、第1のステップにおいて第1のステータセグメントユニットが、隣接して配置された別のステータセグメントユニットに結合されるので、次第に組み立てられる。ねじ、ボルト又は同様のもののような機械的ジョイントであってよい結合手段、又は前述のようなステータヨークに設けられた結合部分は、ステータセグメントユニットの安定した結合を達成するために設けられている。次の第2のステップにおいて、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1のステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分は、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置される。その結果、2つのステータセグメントユニットは、しっかりと結合され、完全に装着されたステータ巻線を有する。環状のステータが完全に組み立てられるまで、ステップは繰り返される。
【0026】
ステータセグメントユニットが、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、ステータ歯を形成するために第1のステータ歯セグメントに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを有しているならば、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置した後に、少なくとも1つの別のステータ歯セグメントが第1のステータ歯セグメントに結合手段を用いて固定される場合、好適である。言い換えれば、少なくとも1つの別のステータ歯セグメントは、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の装着された第2の巻線区分の間に挿入され、別のステータセグメントユニットのステータヨークから突出したステータ歯セグメントにしっかりと固定される。
【0027】
従って、ステータヨークからステータ歯セグメントまで延びたねじ山付きボルトが結合手段として使用されることが好ましい。このような形式において、ねじ山付きボルトは、ステータセグメントユニットのステータヨークと、ステータ歯セグメントとに突入することにより、ステータヨークと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントに固定されるように適応されたステータ歯セグメントとのしっかりとした結合を形成する。従って、ステータヨークと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントとは、ボアを有するのに対して、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントに固定されるように適応されたステータ歯セグメントは、スタッドホールを有していてよい。
【0028】
以下に、図面を参照しながら発明を抄紙に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】発明の第1の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図2】発明の第2の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図3】発明の第3の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図4】発明の第4の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図5】発明の第5の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図6】発明の第1の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図7】発明の第2の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図8】発明の第2の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図9】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図10】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図11】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図12】発明の第4の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図13】発明の第4の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、発明の第1の又は基本的な実施の形態における環状のステータを構成するように適応されたステータセグメントユニット1を示している。ステータセグメントユニット1は、ステータヨーク3から突出した1つのステータ歯2を有している。ステータ巻線Aはステータ歯2の周囲に巻き付けられており、この場合、ステータ巻線Aの往路側であるステータ巻線Aの第1の巻線区分aは、ステータ歯2の近くに固定されており、ステータ巻線Aの復路側である第2の巻線区分a′は、ステータセグメントユニット1から自由に延びている。従って、このステータセグメントユニット1は、単相構成を示している。全てのステータセグメントユニットは湾曲させられており、つまり、直線的に描かれているとしても、組み立てられたときに環状のステータを構成するように円のセグメントを形成している。
【0031】
図2は、発明の第2の実施の形態によるステータセグメントユニット5を示している。ステータセグメントユニット5は、ステータヨーク7から突出した3つのステータ歯6を有している。ステータセグメントユニット5は、それぞれ異なる相を有する3つのステータ巻線A,B,Cを有する三相構成を示している。それぞれの巻線A,B,Cは、それぞれが個々の隣接するステータ歯6の近くに固定された個々のステータ巻線A,B,Cの往路側である第1の巻線区分a,b,cと、それぞれがステータセグメントユニット5から自由に延びた、個々のステータ巻線A,B,Cの復路側である第2の巻線区分a′,b′,c′とを有している。
【0032】
さらに、ステータセグメントユニット5は、ステータセグメントユニット5を少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するための(図12及び図13参照)、ステータセグメントユニット5の反対側の両端に配置された、スナップ嵌め部8の形状の結合部と、スナップ嵌め部8を受容するための凹所9とを有している。従って、多数のステータセグメントユニット5を結合することは、スナップ嵌め結合である。スナップ嵌め部8は、ステータヨーク7に一体に形成されているか、適切な結合手段を用いて別個の部材としてステータヨーク7にしっかりと取り付けられていてよい。
【0033】
図3は、発明の第3の実施の形態によるステータセグメントユニット10を示している。ステータセグメントユニット10は、ステータ歯12を含むステータ歯の第1のグループと、ステータ歯13を含むステータ歯の第2のグループとに分割された、ステータヨーク11から突出した6つのステータ歯を有している。認識できるように、ステータ歯の第1のグループと、ステータ歯の第2のグループとは、隣接して配置されている。ステータ巻線A,B,Cを含むステータ巻線の第1のグループは、ステータ歯の第1のグループの個々のステータ歯12の近くに固定された第1の巻線区分a,b,cを有しており、ステータ巻線D,E,Fを含むステータ巻線の第2のグループは、ステータ歯の第2のグループの個々のステータ歯13の近くに固定された第1の巻線区分d,e,fを有している。ステータ巻線A,B,Cの第1のグループの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータ巻線D,E,Fの第2のグループの個々の第1の巻線区分d,e,fの上側に配置されているのに対し、ステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、ステータセグメントユニット10から自由に延びている。
【0034】
さらに、ステータセグメントユニット10は、ステータセグメントユニット10を少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するために(図5及び図6参照)、ステータヨーク11の両端部に配置された舌片14及び溝15の形状の結合部を有している。舌片14は、ステータヨーク11に一体に形成されていてよい。
【0035】
図4は、図3に示された実施の形態と同様のステータセグメントユニット16を示している。なぜならば、このステータセグメントユニット16は、ステータセグメントユニット10と同じ相構成を有しているからである。ステータ巻線と、ステータ巻線区分と、ステータ歯の第2のグループのステータ歯13とに関して同じ符号が用いられている。結合部においてステータセグメントユニット16がステータセグメントユニット10と異なることが認識可能であり、結合部は、段状の凹所18及び張出部19の形状で、ステータヨーク17と一体に形成されている。さらに、ステータ歯の第1のグループは、ステータ歯セグメント20を備えたセグメント化されたステータ歯を有しており、ステータ歯セグメント20は、ステータヨーク17から突出しており、減じられた高さ、特に半分の高さを有しており、これにより、別のステータ歯セグメント(図示せず)が、完全なステータ歯を構成するために、ステータヨーク17から突出したステータ歯セグメント20に固定されてよい。
【0036】
図5及び図6は、多数のステータセグメントユニットから環状ステータを組み立てるための本発明の方法の本質的なステップを示している。ステータセグメントユニットは、本質的に、図3による実施の形態から知られるものである。従って、少なくとも第1のステータセグメントユニット10に対しては、同じ参照番号が使用されている。付加的に、原理図を明瞭にするために、関連する部分だけに番号が付されている。第1のステップにおいて、図5によれば、第1のステータセグメントユニット10は、矢印22によって示されているように、別のステータセグメントユニット21に結合される。その後、ステータセグメントユニット10のステータ巻線D,E,Fを含むステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、3つのステータ歯23を含むステータ歯の第1のグループに固定されたステータセグメントユニット21のステータ巻線A,B,Cの第1のグループの個々の第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される(図6参照)。図6に示すように、ステータセグメントユニット10をステータセグメントユニット21にしっかりと結合するために、両ステータセグメントユニット10及び21に重なるベースプレートの典型的な形式の結合手段24が使用される。その後、完全な環状のステータが形成されるまで、前記ステップが繰り返される。
【0037】
図7及び図8は、セグメント化されたステータ歯を有する異なるステータセグメントユニット25,26を用いる本発明による方法を示している。ステータセグメントユニット26においては、ステータヨーク28から突出した3つの第1のステータ歯セグメント27と、ステータヨーク28から突出した第1のステータ歯セグメント27に固定されるように適応された第2のステータ歯セグメント29とが用いられている(図8参照)。この場合にも、第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット25,26は互いに結合される。この実施の形態においては、ステータセグメントユニット26をステータセグメントユニット25に向かって又はその逆に摺動させることによって、ステータセグメントユニット25の張出部30がステータセグメントユニット26の凹所31に係合する。図8に示したように、ステータセグメントユニット25のステータ巻線A,B,Cの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータセグメントユニット26のステータ巻線A,B,Cの個々の第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。その後、第2のステータ歯セグメント29が、ステータヨーク28から突出したステータ歯セグメント27の上側に配置される。ステータ歯セグメント27とステータ歯セグメント29との安定した結合を確立するために、適切な結合手段、例えばねじ、ボルト、接着剤等が使用されてよい。従って、前記ステップは環状ステータが形成されるまで繰り返される。
【0038】
図9から図11は、ステータセグメントユニットの設計に関して前記の実施の形態と本質的に異なる本発明の方法の別の実施の形態を示している。この場合、ステータセグメントユニットは図4に関して説明したものと同様のものである。従って、左側のステータセグメントユニットは、図4から知られるものであり、同じ参照番号を有する。やはり、本質的な部材のみに番号が付されている。
【0039】
第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット32はステータセグメントユニット16に向かって摺動させられ、凹所33が張出部19に係合する。図10に示すように、ステータセグメントユニット16のステータ巻線D,E,Fの第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、ステータセグメントユニット32のステータ巻線A,B,Cの第1のグループの第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。さらに、ステータセグメントユニット32のステータ歯の第1のグループのそれぞれのステータ歯は、(ステータセグメントユニット32に関して)ステータヨーク35から突出したステータ歯セグメント34を含み、それぞれステータセグメントユニット32の第1の巻線区分a,b,cの上側にステータセグメントユニット16の第2の巻線区分d′,e′,f′を装着した後に、第2のステータ歯セグメント36は個々のステータ歯セグメント34上に配置される。図11に示されたその後のステップにおいて、ステータセグメントユニット16,32を互いにしっかりと結合するためにねじ山付きボルト37が使用され、このねじ山付きボルト37は、ステータセグメント16,32と、ステータ歯セグメント34と、ステータ歯セグメント36とに突入する。これにより、ねじ山付きボルト37は、別々の歯部分34,36を保持し、付加的にステータセグメントユニット16,32を一緒に保持する。
【0040】
図12及び図13は、発明の別の実施の形態による本発明の方法の本質的なステップを示している。左側に示されたステータセグメントユニットは、図2に示されたものと本質的に同じである。従って、同じ参照番号が有効である。第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット38は、個々の結合部分によってステータセグメントユニット5に結合され、つまり、ステータセグメントユニット38に設けられたスナップ嵌め部39は、ステータセグメントユニット5の凹所9に係合する。その後、ステータセグメントユニット5のステータ巻線A,B,Cの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータセグメントユニット38のステータ巻線A,B,Cの第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。このように、ステータセグメントユニット5,38は、スナップ嵌め結合によって、容易に装着されたステータ巻線A,B,Cとともに結合される。前記ステップは、環状のステータが形成されるまで繰り返される。
【符号の説明】
【0041】
1,5,10,16,21,25,26,32,38 ステータセグメントユニット、 2,6,12,13,23 ステータ歯、 3,7,11,17,28,35 ステータヨーク、 8 スナップ嵌め部、 9,31,33 凹所、 14 舌片、 15 溝、 18 段状凹所、 19,30 リベート、 20,27,29,34,36 ステータ歯セグメント、 24 結合手段、 37 ねじ山付きボルト、 A,B,C,D,E,F ステータ巻線、 a,b,c,d,e,f 第1の巻線区分、 a′,b′,c′,d′,e′,f′ 第2の巻線区分
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立てられた時に環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントに関する。
【背景技術】
【0002】
電気機械は、電気モータのように電気を機械的動力に変換したり、逆に発電機のように機械的動力を電気に変換したりすることができる。従って、ロータとステータとは電気機械の必須の構成部材であり、ロータは磁気誘導によってステータに対して回転する。
【0003】
容易な搬送及び取扱いの観点から、ロータ及び/又はステータを円のセグメントにセグメント化することが知られている。つまり、ロータとステータとは複数のセグメント化された部材から構成されており、これらの部材は組み立てられて環状のロータアセンブリ及び/又はステータアセンブリを構成する。
【0004】
ステータ巻線を収容するためのスロットを形成する複数のステータ歯を備えたステータヨークを有するステータの組立てに関して、最初に環状のステータを構成するようにステータセグメントを組み立て、次いでステータ巻線がスロットに配置されるようにステータ巻線をステータ歯に巻き付けるのが一般的である。いわゆる二層構造を備えたステータに関して、巻線は2つの層に、つまり互いに上下に配置され、それぞれの相巻線は、往路部分によってステータスロットにおける第1の位置、すなわち下側位置を占め、復路部分によって別のステータスロットにおける第2の位置、すなわち上側位置を占める。言い換えれば、それぞれのスロットは、下側位置に第1のステータ巻線の往路相巻線を、上側位置に別のステータ巻線の復路相巻線を収容する。
【0005】
前記のように二層構成を有するこのようなステータの組立ては、厄介で、時間がかかり、非効果的である。第1相巻線がステータヨークのスロットに装着された後、第1相巻線は、往路部分によって第1スロットにおける下側部分を占め、復路部分によって第2スロットにおける上側部分を占める。つまり、第2スロットの下側位置は第1相巻線の復路部分によって邪魔され、これにより、別の相巻線の別の往路部分がこのスロットの下側位置に容易に装着されることを妨げる。
【0006】
しかしながら、これらの問題を解決するための試みが、相巻線のセグメント化において提案された。この場合、ステータ巻線は2つの半部として構成されており、これらは、ステータヨークのスロットに装着された後、例えばボルトによって端部巻線において結合される。しかしながら、この組立て方法は依然として時間がかかるので非効果的である。その他に、ステータは、多数の別個の構成部材を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の課題は、ステータを形成するために容易に結合することができる改良されたステータセグメントユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、ステータヨークを有しており、該ステータヨークが、該ステータヨークから突出した少なくとも1つのステータ歯を備えており、該ステータ歯の近くに固定された第1の巻線区分と、ステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分とを有する少なくとも1つのステータ巻線が設けられている、上述のステータセグメントユニットによって達成される。
【0009】
本発明によれば、ステータセグメントユニットは、1つ又は2つ以上の既に部分的に装着されたステータ巻線、すなわち、ステータ歯の近くに固定されているか又はステータ歯の周囲に巻き付けられた第1の巻線区分と、本発明のステータセグメントユニットから自由に延びた、すなわち自由端部を有する第2の巻線区分とを有する第1のステータ巻線、を有している。従って、ステータ巻線が、ステータヨークから突出したステータ歯の周囲に巻き付けられた時に、第1の巻線区分は、概して、ステータ巻線の往路部分であるのに対し、第2の巻線区分は、概して、ステータ巻線の復路部分である。言い換えれば、二層構造を有するステータに関して、第1の巻線区分は、ステータヨークに事実上接触しながら下側層に配置されており、第2の巻線区分は、上側層に配置されている。本発明によるステータセグメントユニットは、通常、円のセグメントの形状を有している。従って、組み立てられると、環状のステータが形成される。
【0010】
隣接するステータセグメントユニットのステータヨークが結合され、ステータセグメントユニット又はステータヨークから自由に延びた第2の巻線区分が、隣接するステータセグメントユニットに装着された別のステータ巻線の第1の巻線区分の上部に配置されるだけでよいので、本発明のステータセグメントユニットはステータの単純な組立てを可能にする。従って、本発明のステータセグメントユニットは、特に組立て、搬送、及び保守及び/又は修理の時間に関して多くの利点を有する。
【0011】
本発明のステータセグメントユニットは、ステータヨークから突出した個々の数のステータ歯を有する場合、多相巻線システムを提供するように適応されており、前記数は相の数に事実上対応する。なぜならば、これは、発明の基本原理に影響しないからである。
【0012】
従って、ステータセグメントユニットは、2つ以上のステータ歯と、それぞれが第1及び第2の巻線区分を有する2つ以上のステータ巻線とを有しており、ステータ巻線のそれぞれの第1の巻線区分は、ステータヨークから突出した個々の隣接するステータ歯の近くに固定されており、それぞれの第2の巻線区分は、ステータセグメントユニットから自由に延びている。このような形式において、多相ステータセグメントユニットは上記のように実現されてよい。この実施の形態によれば、二層構造を有するステータに関して少なくとも2つのステータ巻線の第1の巻線区分が下側層を占めかつ少なくとも2つのステータ巻線の第2の巻線区分が上側層においてステータセグメントユニットから自由に延びているので、基本原理は継承される。
【0013】
ステータセグメントユニットにはまた、
−ステータ巻線の第1のグループと、ステータ巻線の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ巻線が、第1及び第2の巻線区分を有しており、
−多数の隣接するステータ歯を含むステータ歯の第1のグループと、多数の隣接するステータ歯を含むステータ歯の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ歯がステータヨークから突出しており、第2のグループのステータ歯が、第1のグループのステータ歯に隣接して配置されており、
−ステータ巻線の第1のグループの第1の巻線区分が、ステータ歯の第1のグループのそれぞれの隣接するステータ歯の近くに固定されており、
−ステータ巻線の第2のグループの第1の巻線区分が、ステータ歯の第2のグループのそれぞれの隣接するステータ歯の近くに固定されており、
−ステータ巻線の第1のグループの第2の巻線区分が、ステータ巻線の第2のグループのそれぞれの第1の巻線区分の上方に配置されており、
−ステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分が、ステータセグメントユニットから自由に延びている。
【0014】
基本的概念は依然として同じであるが、この実施の形態は、前に示された実施の形態とは僅かに異なる。ステータ、ひいてはステータセグメントユニットの二層構造に関して、ステータセグメントユニットは、ステータヨークの長さに沿って、部分的に装着されたステータ巻線の領域を有しており、この場合、ステータ巻線の第1のグループの第1の巻線区分は、ステータ歯の第1のグループの個々の隣接するステータ歯の近くに固定されている。隣接して、完全に装着されたステータ巻線の領域が配置されており、この場合、ステータ巻線の第2のグループの第1の巻線区分は、ステータ歯の第2のグループの個々の隣接するステータ歯の近くに固定されており、ステータ巻線の第1のグループの第2の巻線区分は、ステータ巻線の第2のグループの個々の第1の巻線の上方に配置されている。最後に、ステータセグメントユニットは、ステータセグメントユニットから自由に延びたステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分を備えた領域を有している。言い換えれば、ステータセグメントユニットは、依然として、第2の又は復路巻線区分を収容するように適応された1つの領域と、別のステータセグメントユニットの第1の巻線区分の上部に取り付けられるための1つの領域とを有している。1つのグループに属するステータ巻線の数、ひいてはステータ歯の数は、制限されない。
【0015】
ステータセグメントユニットは、有利には、ステータセグメントユニットを別のステータセグメントユニットに結合するための少なくとも1つの結合部材を有していてよい。従って、多数のステータセグメントユニットが上流及び/又は下流に取り付けられ、これにより段階的にステータを形成してよい。
【0016】
第1のステータセグメントユニットの結合部分は、ステータセグメントユニットの別のセグメントの結合部分とのプラグ結合を提供してよい。プラグ結合は、ステータセグメントユニットの迅速かつ容易な結合を生じる。プラグ結合は、解離可能又は解離不能であってよい。
【0017】
結合部分は、好適には溝状の凹所又は舌片状の突出部であってよく、ステータの周方向に関してステータセグメントユニットの互いに反対側の自由端部に配置されている。結合部分は段状の張出部及び/又は段状の凹所であることもできる。有利には、ステータセグメントユニットは、一方の端部における溝状又は段状の凹所と、反対側の端部に配置された舌片状の突出部又は段状の張出部との両方を含んでいる。
【0018】
択一的に又は付加的に、第1のステータセグメントユニットの結合部分は、別のステータセグメントユニットの結合部分とのスナップ嵌め結合を提供してよい。スナップ嵌め結合は公知であり、機械的ジョイントシステムを形成し、部材対部材の取付けが、結合される構成部材の一方又は他方と対応する位置決め及びロッキング手段によって達成される。結合は、(柔軟な)ロッキング手段が、対応する係合部分との係合のために側部を移動させ、その後、ロッキング手段が元の位置に戻ることを必要とする。位置決めされた手段は柔軟ではなく、取付けにおける強度及び安定性を提供する。
【0019】
結果的に、この実施の形態において、結合部分は、スナップ嵌め又は同様のもの、又はスナップ嵌めを受容するように適応された凹所又は同様のものであってよい。スナップ嵌め及び対応する凹所の全ての形状が可能である。もちろん、スナップ嵌めは傾斜させられていてよく、これにより、ステータセグメントユニットの結合を容易にする。スナップ嵌め結合は、解離可能又は解離不能であってよい。結合部分、すなわちスナップ嵌め及び対応する凹所は、ステータセグメントユニットの端部、すなわち環状のステータに関する周方向の位置に提供されていてよい。
【0020】
発明の別の実施の形態において、ステータ歯は、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、ステータ歯を形成するために第1のステータ歯セグメントに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを含んでいてよい。従って、好適には、第1のステータ歯セグメントは第1の巻線区分と同じ高さを有している。このような形式において、第1の巻線区分は、第1のステータ歯セグメントと密接して安定的に配置されている。ステータ歯のセグメント化は、ステータセグメントユニットの結合が容易にされるので、ステータの組立てに関して利点を有する。
【0021】
好適には、ステータ歯セグメントは、結合手段を用いて解離可能に互いに取り付けられる。好適には、結合手段は、ねじ山付きボルトである。結合手段は、ステータ歯セグメントの安定した堅固な結合を生じる。必要であるならば、結合手段を受容するためのボア又は同様のものがステータ歯セグメントに設けられている。
【0022】
また、発明は、ロータとセグメント化されたステータとを有する少なくとも1つの相を有する電気機械に関し、ステータは、前述のように多数のステータセグメントユニットから形成されている。電気機械は、電気モータ又は発電機であってよい。電気機械は、任意の数の相を有していてよい。
【0023】
さらに、発明は、前述のような電気機械のステータを組み立てる方法に関し、ステータは、前述のような多数のステータセグメントユニットを結合することによって組み立てられ、前記方法は、第1のステップとして第1のステータセグメントユニットを別の隣接して配置されたステータセグメントユニットに結合手段を使用して結合し、第2のステップとして第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上部に配置し、完全なステータが形成されるまで第1のステップと第2のステップとを繰り返すことを含む。
【0024】
環状のステータを形成するためにまずステータセグメントを組み立てた後、ステータ歯の間のスロットへのステータ巻線の厄介で時間のかかる装着を本質的に含む、ステータを組み立てるための公知の方法とは対照的に、本発明の方法は容易になっている。なぜならば、本発明のステータセグメントユニットは、歯の近くに固定された第1の巻線区分と、ステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分とを有する少なくとも1つのステータ巻線、すなわち部分的に装着されたステータ巻線を有するからである。
【0025】
本発明によれば、完全に装着されたステータ、すなわち装着されたステータ巻線を有するステータは、第1のステップにおいて第1のステータセグメントユニットが、隣接して配置された別のステータセグメントユニットに結合されるので、次第に組み立てられる。ねじ、ボルト又は同様のもののような機械的ジョイントであってよい結合手段、又は前述のようなステータヨークに設けられた結合部分は、ステータセグメントユニットの安定した結合を達成するために設けられている。次の第2のステップにおいて、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1のステータセグメントユニットから自由に延びた第2の巻線区分は、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置される。その結果、2つのステータセグメントユニットは、しっかりと結合され、完全に装着されたステータ巻線を有する。環状のステータが完全に組み立てられるまで、ステップは繰り返される。
【0026】
ステータセグメントユニットが、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、ステータ歯を形成するために第1のステータ歯セグメントに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを有しているならば、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置した後に、少なくとも1つの別のステータ歯セグメントが第1のステータ歯セグメントに結合手段を用いて固定される場合、好適である。言い換えれば、少なくとも1つの別のステータ歯セグメントは、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の装着された第2の巻線区分の間に挿入され、別のステータセグメントユニットのステータヨークから突出したステータ歯セグメントにしっかりと固定される。
【0027】
従って、ステータヨークからステータ歯セグメントまで延びたねじ山付きボルトが結合手段として使用されることが好ましい。このような形式において、ねじ山付きボルトは、ステータセグメントユニットのステータヨークと、ステータ歯セグメントとに突入することにより、ステータヨークと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントに固定されるように適応されたステータ歯セグメントとのしっかりとした結合を形成する。従って、ステータヨークと、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントとは、ボアを有するのに対して、ステータヨークから突出したステータ歯セグメントに固定されるように適応されたステータ歯セグメントは、スタッドホールを有していてよい。
【0028】
以下に、図面を参照しながら発明を抄紙に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】発明の第1の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図2】発明の第2の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図3】発明の第3の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図4】発明の第4の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図5】発明の第5の実施の形態による本発明のステータセグメントユニットの原理図である。
【図6】発明の第1の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図7】発明の第2の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図8】発明の第2の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図9】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図10】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図11】発明の第3の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図12】発明の第4の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【図13】発明の第4の実施の形態による本発明の方法の必須のステップを示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、発明の第1の又は基本的な実施の形態における環状のステータを構成するように適応されたステータセグメントユニット1を示している。ステータセグメントユニット1は、ステータヨーク3から突出した1つのステータ歯2を有している。ステータ巻線Aはステータ歯2の周囲に巻き付けられており、この場合、ステータ巻線Aの往路側であるステータ巻線Aの第1の巻線区分aは、ステータ歯2の近くに固定されており、ステータ巻線Aの復路側である第2の巻線区分a′は、ステータセグメントユニット1から自由に延びている。従って、このステータセグメントユニット1は、単相構成を示している。全てのステータセグメントユニットは湾曲させられており、つまり、直線的に描かれているとしても、組み立てられたときに環状のステータを構成するように円のセグメントを形成している。
【0031】
図2は、発明の第2の実施の形態によるステータセグメントユニット5を示している。ステータセグメントユニット5は、ステータヨーク7から突出した3つのステータ歯6を有している。ステータセグメントユニット5は、それぞれ異なる相を有する3つのステータ巻線A,B,Cを有する三相構成を示している。それぞれの巻線A,B,Cは、それぞれが個々の隣接するステータ歯6の近くに固定された個々のステータ巻線A,B,Cの往路側である第1の巻線区分a,b,cと、それぞれがステータセグメントユニット5から自由に延びた、個々のステータ巻線A,B,Cの復路側である第2の巻線区分a′,b′,c′とを有している。
【0032】
さらに、ステータセグメントユニット5は、ステータセグメントユニット5を少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するための(図12及び図13参照)、ステータセグメントユニット5の反対側の両端に配置された、スナップ嵌め部8の形状の結合部と、スナップ嵌め部8を受容するための凹所9とを有している。従って、多数のステータセグメントユニット5を結合することは、スナップ嵌め結合である。スナップ嵌め部8は、ステータヨーク7に一体に形成されているか、適切な結合手段を用いて別個の部材としてステータヨーク7にしっかりと取り付けられていてよい。
【0033】
図3は、発明の第3の実施の形態によるステータセグメントユニット10を示している。ステータセグメントユニット10は、ステータ歯12を含むステータ歯の第1のグループと、ステータ歯13を含むステータ歯の第2のグループとに分割された、ステータヨーク11から突出した6つのステータ歯を有している。認識できるように、ステータ歯の第1のグループと、ステータ歯の第2のグループとは、隣接して配置されている。ステータ巻線A,B,Cを含むステータ巻線の第1のグループは、ステータ歯の第1のグループの個々のステータ歯12の近くに固定された第1の巻線区分a,b,cを有しており、ステータ巻線D,E,Fを含むステータ巻線の第2のグループは、ステータ歯の第2のグループの個々のステータ歯13の近くに固定された第1の巻線区分d,e,fを有している。ステータ巻線A,B,Cの第1のグループの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータ巻線D,E,Fの第2のグループの個々の第1の巻線区分d,e,fの上側に配置されているのに対し、ステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、ステータセグメントユニット10から自由に延びている。
【0034】
さらに、ステータセグメントユニット10は、ステータセグメントユニット10を少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するために(図5及び図6参照)、ステータヨーク11の両端部に配置された舌片14及び溝15の形状の結合部を有している。舌片14は、ステータヨーク11に一体に形成されていてよい。
【0035】
図4は、図3に示された実施の形態と同様のステータセグメントユニット16を示している。なぜならば、このステータセグメントユニット16は、ステータセグメントユニット10と同じ相構成を有しているからである。ステータ巻線と、ステータ巻線区分と、ステータ歯の第2のグループのステータ歯13とに関して同じ符号が用いられている。結合部においてステータセグメントユニット16がステータセグメントユニット10と異なることが認識可能であり、結合部は、段状の凹所18及び張出部19の形状で、ステータヨーク17と一体に形成されている。さらに、ステータ歯の第1のグループは、ステータ歯セグメント20を備えたセグメント化されたステータ歯を有しており、ステータ歯セグメント20は、ステータヨーク17から突出しており、減じられた高さ、特に半分の高さを有しており、これにより、別のステータ歯セグメント(図示せず)が、完全なステータ歯を構成するために、ステータヨーク17から突出したステータ歯セグメント20に固定されてよい。
【0036】
図5及び図6は、多数のステータセグメントユニットから環状ステータを組み立てるための本発明の方法の本質的なステップを示している。ステータセグメントユニットは、本質的に、図3による実施の形態から知られるものである。従って、少なくとも第1のステータセグメントユニット10に対しては、同じ参照番号が使用されている。付加的に、原理図を明瞭にするために、関連する部分だけに番号が付されている。第1のステップにおいて、図5によれば、第1のステータセグメントユニット10は、矢印22によって示されているように、別のステータセグメントユニット21に結合される。その後、ステータセグメントユニット10のステータ巻線D,E,Fを含むステータ巻線の第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、3つのステータ歯23を含むステータ歯の第1のグループに固定されたステータセグメントユニット21のステータ巻線A,B,Cの第1のグループの個々の第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される(図6参照)。図6に示すように、ステータセグメントユニット10をステータセグメントユニット21にしっかりと結合するために、両ステータセグメントユニット10及び21に重なるベースプレートの典型的な形式の結合手段24が使用される。その後、完全な環状のステータが形成されるまで、前記ステップが繰り返される。
【0037】
図7及び図8は、セグメント化されたステータ歯を有する異なるステータセグメントユニット25,26を用いる本発明による方法を示している。ステータセグメントユニット26においては、ステータヨーク28から突出した3つの第1のステータ歯セグメント27と、ステータヨーク28から突出した第1のステータ歯セグメント27に固定されるように適応された第2のステータ歯セグメント29とが用いられている(図8参照)。この場合にも、第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット25,26は互いに結合される。この実施の形態においては、ステータセグメントユニット26をステータセグメントユニット25に向かって又はその逆に摺動させることによって、ステータセグメントユニット25の張出部30がステータセグメントユニット26の凹所31に係合する。図8に示したように、ステータセグメントユニット25のステータ巻線A,B,Cの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータセグメントユニット26のステータ巻線A,B,Cの個々の第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。その後、第2のステータ歯セグメント29が、ステータヨーク28から突出したステータ歯セグメント27の上側に配置される。ステータ歯セグメント27とステータ歯セグメント29との安定した結合を確立するために、適切な結合手段、例えばねじ、ボルト、接着剤等が使用されてよい。従って、前記ステップは環状ステータが形成されるまで繰り返される。
【0038】
図9から図11は、ステータセグメントユニットの設計に関して前記の実施の形態と本質的に異なる本発明の方法の別の実施の形態を示している。この場合、ステータセグメントユニットは図4に関して説明したものと同様のものである。従って、左側のステータセグメントユニットは、図4から知られるものであり、同じ参照番号を有する。やはり、本質的な部材のみに番号が付されている。
【0039】
第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット32はステータセグメントユニット16に向かって摺動させられ、凹所33が張出部19に係合する。図10に示すように、ステータセグメントユニット16のステータ巻線D,E,Fの第2のグループの第2の巻線区分d′,e′,f′は、ステータセグメントユニット32のステータ巻線A,B,Cの第1のグループの第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。さらに、ステータセグメントユニット32のステータ歯の第1のグループのそれぞれのステータ歯は、(ステータセグメントユニット32に関して)ステータヨーク35から突出したステータ歯セグメント34を含み、それぞれステータセグメントユニット32の第1の巻線区分a,b,cの上側にステータセグメントユニット16の第2の巻線区分d′,e′,f′を装着した後に、第2のステータ歯セグメント36は個々のステータ歯セグメント34上に配置される。図11に示されたその後のステップにおいて、ステータセグメントユニット16,32を互いにしっかりと結合するためにねじ山付きボルト37が使用され、このねじ山付きボルト37は、ステータセグメント16,32と、ステータ歯セグメント34と、ステータ歯セグメント36とに突入する。これにより、ねじ山付きボルト37は、別々の歯部分34,36を保持し、付加的にステータセグメントユニット16,32を一緒に保持する。
【0040】
図12及び図13は、発明の別の実施の形態による本発明の方法の本質的なステップを示している。左側に示されたステータセグメントユニットは、図2に示されたものと本質的に同じである。従って、同じ参照番号が有効である。第1のステップにおいて、ステータセグメントユニット38は、個々の結合部分によってステータセグメントユニット5に結合され、つまり、ステータセグメントユニット38に設けられたスナップ嵌め部39は、ステータセグメントユニット5の凹所9に係合する。その後、ステータセグメントユニット5のステータ巻線A,B,Cの第2の巻線区分a′,b′,c′は、ステータセグメントユニット38のステータ巻線A,B,Cの第1の巻線区分a,b,cの上側に配置される。このように、ステータセグメントユニット5,38は、スナップ嵌め結合によって、容易に装着されたステータ巻線A,B,Cとともに結合される。前記ステップは、環状のステータが形成されるまで繰り返される。
【符号の説明】
【0041】
1,5,10,16,21,25,26,32,38 ステータセグメントユニット、 2,6,12,13,23 ステータ歯、 3,7,11,17,28,35 ステータヨーク、 8 スナップ嵌め部、 9,31,33 凹所、 14 舌片、 15 溝、 18 段状凹所、 19,30 リベート、 20,27,29,34,36 ステータ歯セグメント、 24 結合手段、 37 ねじ山付きボルト、 A,B,C,D,E,F ステータ巻線、 a,b,c,d,e,f 第1の巻線区分、 a′,b′,c′,d′,e′,f′ 第2の巻線区分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立てられたときに環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)において、ステータヨーク(3,7,11,17)を有しており、該ステータヨークが、該ステータヨークから突出した少なくとも1つのステータ歯(2,6,12,13,23)を備え、該ステータ歯(2,6,12,13,23)の近くに固定された第1の巻線区分(a,b,c,d,e,f)と、ステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)から自由に延びた第2の巻線区分(a′,b′,c′,d′,e′,f′)とを有する少なくとも1つのステータ巻線(A,B,C,D,E,F)が設けられていることを特徴とする、ステータセグメントユニット。
【請求項2】
2つ以上のステータ歯(6,12)と、それぞれが第1の巻線区分(a,b,c)と第2の巻線区分(a′,b′,c′)とを有する2つ以上のステータ巻線(A,B,C)とが設けられており、該ステータ巻線(A,B,C)のそれぞれの第1の巻線区分(a,b,c)が、ステータヨーク(7)から突出した個々の隣接するステータ歯(6)の近くに固定されており、それぞれの第2の巻線区分(a′,b′,c′)が、ステータセグメントユニット(5)から自由に延びている、請求項1記載のステータセグメントユニット。
【請求項3】
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループと、ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ巻線が、第1及び第2の巻線区分を有しており、
多数の隣接するステータ歯(12)を含むステータ歯の第1のグループと、多数の隣接するステータ歯(13)を含むステータ歯の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ歯(12,13)がステータヨーク(11)から突出しており、第2のグループのステータ歯(13)が、第1のグループのステータ歯(12)に隣接して配置されており、
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループの第1の巻線区分(a,b,c)が、ステータ歯の第1のグループのそれぞれの隣接するステータ歯(12)の近くに固定されており、
ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループの第1の巻線区分(d,e,f)が、ステータ歯の第2のグループのそれぞれの隣接するステータ歯(13)の近くに固定されており、
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループの第2の巻線区分(a′,b′,c′)が、ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループのそれぞれの第1の巻線区分(d,e,f)の上側に配置されており、
ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループの第2の巻線区分(d′,e′,f′)が、ステータセグメントユニット(10)から自由に延びている、請求項1記載のステータセグメントユニット。
【請求項4】
前記ステータヨーク(7,11,17)に、ステータセグメントユニットを少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するための少なくとも1つの結合部が設けられている、請求項1から3までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項5】
第1のステータセグメントユニットの結合部が、別のステータセグメントユニットの結合部とのプラグ結合を提供する、請求項4記載のステータセグメントユニット。
【請求項6】
前記結合部が、溝状の凹所(15)又は舌片状の突出部(14)である、請求項5記載のステータセグメントユニット。
【請求項7】
前記結合部が、段状の張出部(19,20,30)及び/又は段状の凹所(18,31,33)である、請求項5又は6記載のステータセグメントユニット。
【請求項8】
第1のステータセグメントユニットの結合部が、別のステータセグメントユニットの結合部とのスナップ嵌め結合を提供する、請求項4から7までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項9】
前記結合部が、スナップ嵌め部(8)又はスナップ嵌め部を受容するように適応された凹所(9)である、請求項8記載のステータセグメントユニット。
【請求項10】
ステータ歯が、ステータヨーク(17,35)から突出した第1のステータ歯セグメント(20,27,34)と、ステータ歯を形成するために互いに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメント(29,36)とを含む、請求項1から9までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項11】
ステータ歯セグメント(20,27,34,29,36)が、結合手段、特にねじ山付きボルト(37)を用いて互いに解離可能に取り付けられる、請求項10記載のステータセグメントユニット。
【請求項12】
ロータとセグメント化されたステータとを含む少なくとも1つの相を有する電気機械において、ステータが、請求項1から11までのいずれか1項記載の多数のステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)から形成されていることを特徴とする、電気機械。
【請求項13】
請求項12記載の電気機械のステータを組み立てる方法において、ステータが、請求項1から9までのいずれか1項記載の多数のステータセグメントユニットを結合することによって組み立てられるようになっており、
a)結合手段を用いて第1のステータセグメントユニットを別の隣接して配置されたステータセグメントユニットに結合し、
b)第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置し、
c)完全なステータが形成されるまでステップa)及びb)を繰り返すこと特徴とする、電気機械のステータを組み立てる方法。
【請求項14】
ステータセグメントユニットが、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の自由に延びた第2の巻線区分を別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置した後にステータ歯を形成するために第1のステータ歯に固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを有しているならば、結合手段を用いて前記少なくとも1つの別のステータ歯セグメントが前記第1のステータ歯セグメントに固定される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記結合手段として、ステータヨークからステータ歯セグメントまで延びたねじ山付きボルトが使用される、請求項14記載の方法。
【請求項1】
組み立てられたときに環状のステータを形成するように適応されたステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)において、ステータヨーク(3,7,11,17)を有しており、該ステータヨークが、該ステータヨークから突出した少なくとも1つのステータ歯(2,6,12,13,23)を備え、該ステータ歯(2,6,12,13,23)の近くに固定された第1の巻線区分(a,b,c,d,e,f)と、ステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)から自由に延びた第2の巻線区分(a′,b′,c′,d′,e′,f′)とを有する少なくとも1つのステータ巻線(A,B,C,D,E,F)が設けられていることを特徴とする、ステータセグメントユニット。
【請求項2】
2つ以上のステータ歯(6,12)と、それぞれが第1の巻線区分(a,b,c)と第2の巻線区分(a′,b′,c′)とを有する2つ以上のステータ巻線(A,B,C)とが設けられており、該ステータ巻線(A,B,C)のそれぞれの第1の巻線区分(a,b,c)が、ステータヨーク(7)から突出した個々の隣接するステータ歯(6)の近くに固定されており、それぞれの第2の巻線区分(a′,b′,c′)が、ステータセグメントユニット(5)から自由に延びている、請求項1記載のステータセグメントユニット。
【請求項3】
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループと、ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ巻線が、第1及び第2の巻線区分を有しており、
多数の隣接するステータ歯(12)を含むステータ歯の第1のグループと、多数の隣接するステータ歯(13)を含むステータ歯の第2のグループとが設けられており、それぞれのステータ歯(12,13)がステータヨーク(11)から突出しており、第2のグループのステータ歯(13)が、第1のグループのステータ歯(12)に隣接して配置されており、
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループの第1の巻線区分(a,b,c)が、ステータ歯の第1のグループのそれぞれの隣接するステータ歯(12)の近くに固定されており、
ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループの第1の巻線区分(d,e,f)が、ステータ歯の第2のグループのそれぞれの隣接するステータ歯(13)の近くに固定されており、
ステータ巻線(A,B,C)の第1のグループの第2の巻線区分(a′,b′,c′)が、ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループのそれぞれの第1の巻線区分(d,e,f)の上側に配置されており、
ステータ巻線(D,E,F)の第2のグループの第2の巻線区分(d′,e′,f′)が、ステータセグメントユニット(10)から自由に延びている、請求項1記載のステータセグメントユニット。
【請求項4】
前記ステータヨーク(7,11,17)に、ステータセグメントユニットを少なくとも1つの別のステータセグメントユニットに結合するための少なくとも1つの結合部が設けられている、請求項1から3までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項5】
第1のステータセグメントユニットの結合部が、別のステータセグメントユニットの結合部とのプラグ結合を提供する、請求項4記載のステータセグメントユニット。
【請求項6】
前記結合部が、溝状の凹所(15)又は舌片状の突出部(14)である、請求項5記載のステータセグメントユニット。
【請求項7】
前記結合部が、段状の張出部(19,20,30)及び/又は段状の凹所(18,31,33)である、請求項5又は6記載のステータセグメントユニット。
【請求項8】
第1のステータセグメントユニットの結合部が、別のステータセグメントユニットの結合部とのスナップ嵌め結合を提供する、請求項4から7までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項9】
前記結合部が、スナップ嵌め部(8)又はスナップ嵌め部を受容するように適応された凹所(9)である、請求項8記載のステータセグメントユニット。
【請求項10】
ステータ歯が、ステータヨーク(17,35)から突出した第1のステータ歯セグメント(20,27,34)と、ステータ歯を形成するために互いに固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメント(29,36)とを含む、請求項1から9までのいずれか1項記載のステータセグメントユニット。
【請求項11】
ステータ歯セグメント(20,27,34,29,36)が、結合手段、特にねじ山付きボルト(37)を用いて互いに解離可能に取り付けられる、請求項10記載のステータセグメントユニット。
【請求項12】
ロータとセグメント化されたステータとを含む少なくとも1つの相を有する電気機械において、ステータが、請求項1から11までのいずれか1項記載の多数のステータセグメントユニット(1,5,10,16,21,25,26,32,38)から形成されていることを特徴とする、電気機械。
【請求項13】
請求項12記載の電気機械のステータを組み立てる方法において、ステータが、請求項1から9までのいずれか1項記載の多数のステータセグメントユニットを結合することによって組み立てられるようになっており、
a)結合手段を用いて第1のステータセグメントユニットを別の隣接して配置されたステータセグメントユニットに結合し、
b)第1のステータセグメントユニットのステータ巻線から自由に延びた第2の巻線区分を、別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置し、
c)完全なステータが形成されるまでステップa)及びb)を繰り返すこと特徴とする、電気機械のステータを組み立てる方法。
【請求項14】
ステータセグメントユニットが、ステータヨークから突出した第1のステータ歯セグメントと、第1のステータセグメントユニットのステータ巻線の自由に延びた第2の巻線区分を別のステータセグメントユニットのステータ巻線の第1の巻線区分の上側に配置した後にステータ歯を形成するために第1のステータ歯に固定されるように適応された少なくとも1つの別のステータ歯セグメントとを有しているならば、結合手段を用いて前記少なくとも1つの別のステータ歯セグメントが前記第1のステータ歯セグメントに固定される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記結合手段として、ステータヨークからステータ歯セグメントまで延びたねじ山付きボルトが使用される、請求項14記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−259697(P2011−259697A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−129256(P2011−129256)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129256(P2011−129256)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]