説明

組み込み素子を有する液晶パネル装置とその設計方法を含む製造方法

【課題】組み込み素子を有する液晶装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】 組み込み素子を有する液晶装置の製造方法であって、液晶パネル中に組み込み素子を効率的に整合するための設計方法を含み、該設計方法は調整可能なバックライトスペクトル範囲を提供するステップと、調整可能なバックライトスペクトル範囲に従って、タッチパネル中の組み込み素子により占有される各サブピクセルの面積比を決定するステップと、を含んでいる。更に、組み込み素子を含む液晶装置を開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置のサブピクセル面積レイアウトに関するものであって、特に、組み込み素子を有する液晶装置とその設計方法を含む製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、携帯製品に用いることができ、特に、人的操作に適している。よって、タッチパネルは、PDA、パームサイズPC、携帯電話、手書き入力装置、情報家電、現金自動支払機(ATM)、及び、販売時点管理システム(POS)を含む様々な電子製品に幅広く用いられている。携帯式の通信、及び、家庭用電子製品の数量は急速に増加し、タッチパネルは、幅広く、これらの製品に用いられている。よって、多くの業者が、タッチパネルに関連する技術の共同開発に加わっている。
【0003】
図1は、公知のタッチパネルによるアクティブ装置基板を示す図である。タッチセンサー機能がない液晶装置と比較すると、タッチパネル102のサブピクセル104は、画素を切り換えるトランジスタ110以外に、センサー素子106と読み出し線108を有する。タッチパネル中で、センサー装置となるセンサー素子106と読み出し線108は、サブピクセル104の一部面積を占有し、サブピクセル104の口径比を、画素101中に存在する他のサブピクセル103と105より小さくする。簡潔には、センサー素子106が形成される時、サブピクセルは低輝度で、タッチパネルの白色座標の色度(chromaticity)を偏移させる。
【0004】
上述によると、公知技術は、サブピクセル面積を分配する方法を提供し、色ずれ(color shift)の問題を解決する。図2は、公知の組み込み式タッチパネルのアクティブ装置基板を示す図で、画素202は、赤サブピクセル204、緑サブピクセル206、及び、青サブピクセル208からなる。組み込み式薄膜トランジスタ210と読み出し線212は、サブピクセル面積208の一部を占有して、サブピクセル208の口径比を減少させ、輝度損失と白色座標の色度偏移の問題を生じる。よって、画素レイアウトを設計して、スキャンラインと信号ラインを形成する時、図2の公知の組み込み式タッチパネルは、サブピクセル面積を調整して、組み込まれた薄膜トランジスタと読み出し線のタッチセンサーにより生じる口径比損失を減少させる。その後、残りの画素面積が、均等に、赤サブピクセル(R)204、緑サブピクセル(G)206、及び、青サブピクセル(B)208に分配される。サブピクセル面積サイズの再配分後、各サブピクセルは同じ口径比を有して、組み込み式タッチパネルの等しいサブピクセル面積を考慮して、白色のゆがみを防止し、よって、色度偏移は、色度座標の調整により補正される必要がない。白色のゆがみ問題は、図2の設計方法によって解決されるが、公知の組み込み式タッチパネルの輝度は大幅に減少する。例えば、画素面積202の6分の1が、組み込み式薄膜トランジスタ210と読み出し線212により占有され、残りの画素面積は、赤サブピクセル204、緑サブピクセル206、及び、青サブピクセル208により均等に分配され、図2の組み込み式タッチパネルは、組み込み式薄膜トランジスタと読み出し線を設置しない状況で、液晶パネルの87%の輝度レベルしかない。
【0005】
従って、組み込み素子を有する液晶装置の新規の設計により、上記の組み込み式タッチパネルの白色のゆがみと輝度低下問題を解決することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の組み込み式タッチパネルの白色のゆがみと輝度低下問題を解決するための組み込み素子を有する新規の液晶装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この問題は、請求項1に基づく組み込み素子を有する液晶装置及び請求項10に基づくその製造方法によって解決される。更なる有利な実施形態は、前記独立請求項の主題である。
【0008】
本発明によれば、組み込み装置を液晶パネルに効率的に整合する組み込み素子を有する液晶装置を設計する際に、調整可能なバックライトスペクトル範囲が提供され、この調整可能なバックライトスペクトル範囲に従って、液晶パネル中の組み込み素子により占有されるサブピクセルの面積比が設計される。
【0009】
本発明は、更に、組み込み装置を有する液晶パネル装置を含み、第一サブピクセル、第二サブピクセル、及び、第三サブピクセルを含む少なくとも三個のサブピクセルを有する画素からなる。組み込み素子を液晶パネルに効率的に整合するために、組み込み素子により占有されるサブピクセルの面積はAで、組み込み素子により占有される第一サブピクセルの面積はA1で、組み込み素子により占有される第二サブピクセルの面積はA2で、組み込み素子により占有される第三サブピクセルの面積はA3で、A1、A2、及び、A3の総計はAで、A1、A2、及び、A3の少なくとも二個は、ゼロではない。
【0010】
本発明は、更に、組み込み装置を有する液晶パネル装置を含み、第一サブピクセル、第二サブピクセル、及び、第三サブピクセルを有し、それぞれ、異なる波長で光を発し、異なるサイズを有する。
【0011】
本発明は、更に、液晶パネルへの組み込み素子の効率的な整合を含む、組み込み素子を備える液晶装置又はパネルを製造する方法を提供し、(a)調整可能なバックライトスペクトル範囲を提供するステップと、(b)調整可能なバックライトスペクトル範囲に従って、各画素中の組み込み素子により占有される各サブピクセルの面積比を決定するステップと、(c)液晶パネルの白色色度座標及び白色色度座標と目標色度座標との差異を計算するステップと、(d)前記差異を許容範囲内に整合するステップと、(e)前記面積比と前記特定のバックライトスペクトルに対して各画像中の組み込み素子を設計するステップと、からなる。
【発明の効果】
【0012】
組み込み式タッチパネルの白色のゆがみと輝度低下問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】公知技術によるタッチ液晶装置のアクティブ装置基板を示す図である。
【図2】別の公知技術の感光タッチ液晶装置のアクティブ装置基板を示す図である。
【図3A】本発明の第一具体例の組み込み素子を含む液晶パネルを示す図である。
【図3B】本発明の組み込み式タッチパネルの断面図である。
【図4】本発明の第二具体例の組み込み素子を含む液晶パネルを示す図である。
【図5】本発明の組み込み式タッチパネルの設計方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の詳細について図面を参照しつつ説明する。
【0015】
明細書によると、“組み込み式タッチパネル”は、互換性がある、結合されている、又は、ホスト装置とオプション装置のコンポーネントとして形成される組み込み素子を有するディスプレイパネルのことである。一つ、或いは、それ以上の入力装置により提供される入力の様々な特徴を検出することができる組み込み素子は、それらの位置と時間を含む。一具体例中、組み込み素子は、波長、パルス周波数、期間、時間、強度、変調方式、入力パターン、温度とサイズを含む少なくとも一つの電磁波の特徴を検出することができる。入力装置は、上述の素子と共に組み込まれた液晶装置に、光学的、又は、エネルギー光線の形式で、入力を提供する。エネルギー光線は、赤外線、不可視光、又は、可視光の形式の光線を含む。いくつかの例においては、組み込み素子は、読み出し線のような組み込み素子の機能を得るための全ての部材を含む。
【0016】
本発明は、組み込み式タッチパネルの設計方法を提供し、組み込み装置と読み出し線が一部のサブピクセル面積を占有しても、標準の色座標で、白色色度座標を留まらせ、組み込み装置と読み出し線の占有により生じる伝導損失(と輝度損失)を最小化する。
【0017】
図5は、組み込み式タッチパネルの設計方法のフローチャートである。ステップS102で、組み込み素子を有する液晶パネルが提供され、組み込み素子は、第一サブピクセル、第二サブピクセル、及び、第三サブピクセルを含む少なくとも三個のサブピクセルからなる画素領域に設置される。一具体例中、第一サブピクセルは赤色、第二サブピクセルは緑色、第三サブピクセルは青色であるが、これに限定されない。ステップS104で、調整可能なバックライトスペクトル範囲が提供され、液晶パネル中の光源の材料組成と特徴に基づいて変化する。
【0018】
バックライトスペクトルの色度座標(0.311、0.294)を基準とし、以下の実験例と比較例を具体例として、対応するバックライトスペクトルの色度座標が表1で示される。次に、ステップS106で、組み込み素子と読み出し線により占有される画素領域が決定され、占有される面積は、以下の記述で、入り口領域と称される。組み込み素子は、液晶パネルの画素領域に組み込まれる機能ユニット、例えば、感光素子、又は、感圧素子等である。組み込み素子は、設計面の観点から、更に、機能ユニットと連動する制御素子、例えば、光センサー素子のスイッチ素子を含む。最後に、輝度損失と白色色度座標偏移を最小化する原則を考慮し、第一サブピクセル、第二サブピクセル、及び、第三サブピクセル中の入り口領域の各面積比は、調整可能なバックライトスペクトル範囲に基づいて、各サブピクセルのサイズを変調することにより得られる(ステップ108)。一方、入り口領域の面積比が変更できない場合、所望のバックライトスペクトル範囲は、固定サイズの赤、緑、青色サブピクセルに従って計算される。
【0019】
図3Aは、本発明の第一具体例による組み込み素子を含む液晶パネルを示す図で、図4は、本発明の第二具体例による組み込み素子を含む液晶パネルを示す図である。第一具体例の液晶パネル装置300は、一方向に延伸する複数のゲートライン302と、ゲートライン302に交錯して、複数のサブピクセル領域を定義する複数のデータライン304と、からなる。データライン304に平行な読み出し線306は、組み込み素子308に電気的に接続される。ここで称されるサブピクセル領域、又は、サブピクセル面積とは、不透明領域を除いたサブピクセルの開口領域のことを示す。一般の液晶パネル中、開口領域は、それぞれ、赤色、緑色、又は、青色フィルター層により被覆されて、赤サブピクセル312、緑サブピクセル314、及び、青サブピクセル316を形成し、カラー表示する。
【0020】
赤、緑、及び、青サブピクセルは、画素領域318を構成する。赤、緑、及び、青色フィルター層の面積は、それぞれ、赤、緑、及び、青色サブピクセルに対応する。本技術領域を熟知する者なら、サブピクセルの面積は、フィルター層の面積と比例関係があることが理解できる。赤、緑、及び、青サブピクセル全部の面積比は、画素中の赤、緑、及び、青サブピクセルの面積比と同じであることが分かる。
【0021】
本発明で、アレイ中の組み込み素子が色と輝度パフォーマンスに影響しないようにする目的のため、バックライトスペクトルに従って、各カラーサブピクセルの異なる口径比が提供される。入り口面積の面積が0.5で、単色サブピクセルの最大面積が1と仮定すると、他の二個のサブピクセルは、1より小さく、0.5より大きい面積を有さなければならない。好ましくは、最大サブピクセル面積が1の時、他の二個のサブピクセルの面積比は0.7:0.8であるが、これに限定されない。近接するゲートライン間の距離が一定である場合、各単色サブピクセルは、方向x(ゲートラインに沿った方向)に沿って、サブピクセル開口の幅と異なるサイズを有する。図3Bを参照すると、画素中のサブピクセルの面積比は、方向xに沿ったサブピクセルの長さに比例する。
【0022】
図3Bは、図3AのX-X’に沿った断面図である。本発明の第一具体例による液晶パネル装置300は、下ガラス基板301、サブピクセル領域を囲む二個の近接するゲートライン302と二個の近接するデータライン304を有する。各サブピクセルのグレイレベルは、独立して変化し、液晶パネルのディスプレイフレームを組み立てる必要がある。これにより、各画素電極、例えば、312、314、及び、316は独立し、二次元で拡張してアレイを形成し、それぞれ、対応するフィルター層、例えば、赤フィルター層322、緑フィルター層324、及び、青フィルター層326を有するように構成される。近接するフィルター層間に位置する黒色マトリクス328は不透明材料で形成されるので、薄膜トランジスタ下部は、周辺光により照射されない。図3Bは、液晶パネル装置中の組み込み素子308の例を示す図であるが、組み込み素子308は黒色マトリクス内に完全に配置されるか、又は、一部が黒色マトリクス中に配置される。また、組み込み素子308は、フィルター層、透明層、例えば、平坦化層下方に設置しても、又は、開口下方に設置してもよく、これに限定されない。
【0023】
図4で示される第二具体例の液晶パネル装置401中、複数のゲートライン402はある方向に延伸し、複数のデータライン404は、ゲートライン402に交錯して、複数のサブピクセル領域を定義する。データライン404に平行な読み出し線406は、組み込み素子408に電気的に接続される。図4のサブピクセル416中、液晶パネル装置が、近接するデータライン間で、同じ距離を有する場合、各単色サブピクセルは、方向y(データラインに沿った方向)に沿って、サブピクセル開口長さと異なるサイズを有する。サブピクセル414のように、サブピクセル開口の二次元長さを調整することが許される。
【0024】
表1は、本発明の実験例と比較例を示す。
【0025】
【表1】

【0026】
表1の目標値を参照すると、一般のパネルが工場を離れる時の白色色度座標の参考値が提供され、全ての現在のパネルは、この標準の白色色度座標(0.313、0.329)を達成することが望まれる。一般のパネルを例とすると、白色色度座標の許容変化範囲は、約0.002〜0.003である。白色色度座標がこの範囲を超過する時、パネルのホワイトバランスが偏移して、パネルにより表示される像の色も偏移する。
【0027】
以下の実施例と比較例は、CIE1931標準の光源データと図3の方法を参考にし、無数のテストから得られる結果である。本例は、更に、本発明の特徴と効果を説明する。注意すべきことは、これらの具体例は本発明の特徴を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0028】
(実験例1)赤サブピクセル面積:緑サブピクセル面積:青サブピクセル面積=0.8:1:0.7
追加の組み込み素子により占有されない各サブピクセルサイズが1(100%)であると仮定すると、組み込み素子の所定のサイズ(以下で、入り口領域と称される)は0.5である。Yの色座標は、三色のサブピクセルのうち、緑サブピクセルにより最も強く影響され、よって、赤サブピクセルと青サブピクセルにより占有される入り口領域は、それぞれ、20%と30%に設計される。言い換えると、緑サブピクセルの口径比は一定であるが、赤サブピクセルと青サブピクセルのサイズは、それぞれ、0.8と0.7である。図5のフローチャートによると、輝度レベルと色度座標が測定され、x座標偏差(Δx)、又は、y座標偏差(Δy)は、表1で示されるような、計測された、及び、目標値色度座標間の差異により計算される。Δxの計算結果は0.0002であるが、許容制限に符合させるために、ゼロで表示され、Δyは0.002である。
【0029】
(実験例2)赤サブピクセル面積:緑サブピクセル面積:青サブピクセル面積=0.7:1:0.8
入り口領域が、それぞれ、元の赤サブピクセルと元の青サブピクセルの30%と20%を占有する時、言い換えると、緑サブピクセルの口径比は一定である時、赤と青サブピクセルのサブピクセルサイズは、それぞれ、0.7と0.8である。輝度レベルと色度座標が測定され、x座標偏差(Δx)、又は、y座標偏差(Δy)が決定され、表1で示される。Δxの計算結果は0.0007であるが、許容制限に符合させるために、ゼロで示され、Δyは0.001である。
【0030】
(比較例1)赤サブピクセル面積:緑サブピクセル面積:青サブピクセル面積=0.5:1:1
発明の背景で記述されるように、入り口領域は、赤サブピクセル領域だけに設置され、よって、赤サブピクセルの面積は0.5、青サブピクセルと緑サブピクセルの口径比は一定である。輝度レベルと色度座標が測定され、目標値と比較されて、ΔxとΔyを得て、表1で示される。Δyの結果は0.0015で、Δxは0.021で、Δxは、許容制限(0.002〜0.003)を著しく超過する。
【0031】
(比較例2)赤サブピクセル面積:緑サブピクセル面積:青サブピクセル面積=1:1:0.5
発明の背景で記述されるように、入り口領域は、青サブピクセル領域だけに設置され、よって、青サブピクセルの面積は0.5、赤サブピクセルと緑サブピクセルの口径比は一定である。輝度レベルと色度座標が測定され、目標値と比較されて、ΔxとΔyを得て、表1で示される。Δxの結果は0.001、Δyは0.017で、Δyは、許容制限を著しく超過する。
【0032】
表1を参照すると、入り口領域により占有される単色カラーサブピクセル中、比較例1と比較例2で示されるように、バックライトスペクトルが調整されても、色度座標は、目標値(0.313、0.329)を著しく偏移させる。対照的に、調整可能なバックライトスペクトルに従って、少なくとも二個のカラーサブピクセルを調整することにより、実験例の色度座標(例1と例2)は、目標値に接近する。
【0033】
二個の実験例は、説明のために用いるので、よって、調整可能なバックライトスペクトル範囲内であれば、色度座標が目標値に接近する別の組み合わせがあってもよい。本技術領域を熟知する者なら、バックライトスペクトルの調整可能な範囲内で、最低輝度損失と最高のカラーパフォーマンスを有する状態を選択すべきである。本発明では、赤と青サブピクセルの面積を調整する例だけが示されているが、各サブピクセルは、カラーパフォーマンスに貢献するので、本技術領域を熟知する者なら、少なくとも二個のカラーサブピクセルを選択して、最高のカラーと輝度パフォーマンスを獲得することができる。更に、入り口領域のサイズは、その機能と技術により変化する。上述の具体例は、本発明を示すために用いられているが、本技術領域を熟知する者なら、本発明のその他の特徴と効果を容易に理解することができる。
【0034】
上記の開示内容を精読すれば、当業者は、本発明に基づいて、組み込み素子を有する液晶装置又はパネルを実質的に生産するために適した技術や製造過程を知ることができるだろう。
【0035】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、白色のゆがみや輝度低下の問題を改善するための液晶パネル装置及びその製造方法として有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0037】
101 画素
102 タッチパネル
103、104、105 サブピクセル
106 センサー素子
108 読み出し線
110 トランジスタ
202 画素
204 赤サブピクセル
206 緑サブピクセル
208 青サブピクセル
210 組み込み式薄膜トランジスタ
212 読み出し線
300 液晶パネル装置
301 下ガラス基板
302 ゲートライン
304 データライン
306 読み出し線
308 組み込み素子
312、314、316 画素電極
322 赤フィルター層
324 緑フィルター層
326 青フィルター層
328 黒色マトリクス
401 液晶パネル装置
402 ゲートライン
404 データライン
406 読み出し線
408 組み込み素子
414、416 サブピクセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み込み装置を有する液晶パネル装置(300;400)であって、
第一サブピクセル、第二サブピクセル、及び、第三サブピクセルを含む少なくとも三個のサブピクセル(312,314,316;412,414,416)を有する画素と、
組み込み素子(308;408)と、からなり、
前記組み込み素子により占有される前記サブピクセルの面積はAで、前記組み込み素子により占有される前記第一サブピクセルの面積はA1で、前記組み込み素子により占有される前記第二サブピクセルの面積はA2で、前記組み込み素子により占有される前記第三サブピクセルの面積はA3で、前記A1、前記A2、及び、前記A3の総計は前記Aで、前記A1、前記A2、及び、前記A3の少なくとも二個は、ゼロではないことを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項2】
前記第一サブピクセルは赤色で、前記第二サブピクセルは緑色で、前記第三サブピクセルは青色であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル装置。
【請求項3】
前記A1、前記A2、及び、前記A3はそれぞれ等しくないことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶パネル装置。
【請求項4】
前記Aは、任意の前記サブピクセルの面積の50%より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネル装置。
【請求項5】
前記A1はほぼ30%で、前記A2はほぼ0%で、前記A3はほぼ20%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶パネル装置。
【請求項6】
それぞれのサブピクセルは、異なる波長で光を発し、異なるサイズを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液晶パネル装置。
【請求項7】
前記の各サブピクセルは、前記の二個の近接するゲートラインと二個の近接するデータラインを囲むことにより形成されることを特徴とする請求項6に記載の液晶パネル装置。
【請求項8】
更に、前記データラインに平行な読み出し線、及び、前記読み出し線に電気的に接続する組み込み素子を有することを特徴とする請求項7に記載の液晶パネル装置。
【請求項9】
画素中の近接する二個のデータライン間の各サブピクセル幅は異なることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の液晶パネル装置。
【請求項10】
組み込み素子を有する液晶パネル(300;400)の製造方法であって、
前記液晶パネルは、主として多くの画素から構成され、且つ、該画素は、異なる色を有する少なくとも三個のサブピクセルを含んでおり、
a)調整可能なバックライトスペクトル範囲を提供するステップと、
b)特定のバックライトスペクトルに従って、各画素中の組み込み素子により占有される各サブピクセルの面積比を決定するステップと、
c)液晶パネルの白色色度座標及び白色色度座標と目標色度座標との差異を計算するステップと、
d)前記差異を許容範囲内に整合するステップと、
e)前記面積比と前記特定のバックライトスペクトルに対して各画像中の組み込み素子を設計するステップと、
からなることを特徴とする製造方法。
【請求項11】
前記三個のサブピクセルは、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、及び青色のサブピクセルからなることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
前記b)のステップは、前記組み込み素子により占有される前記赤色と前記青色のサブピクセルの前記面積比だけを分配するが、前記組み込み素子は、前記緑色のサブピクセルの面積を占有しないことを特徴とする請求項10又は11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記調整可能なバックライトスペクトル範囲は、特定の波長で調整されるバックライト強度幅であることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の製造方法。
【請求項14】
更に、前記画素領域の一部を占有する前記組み込み素子により生じる輝度損失を最小化するステップd1)を含むことを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項15】
前記組み込み素子は感光素子、又は、感圧素子であることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−128624(P2011−128624A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284296(P2010−284296)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(510336303)劍揚股▲ふん▼有限公司 (7)
【Fターム(参考)】