組付コンベヤ装置
【課題】ワークに対して様々な角度から組付け作業を行うことができ、各行程における作業者Mによる作業環境を可能な限り良くすることができると共に、自在に組付ラインを設計することができる組付コンベヤ装置を提供する。
【解決手段】環状の走行レール2と、この走行レール2に沿って移動可能に構成された複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段4と、少なくとも一つの治具台車3にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段5とを備え、前記治具台車3がワークWを走行レール2の外側に突出する位置に支持するワーク支持部20を備える。
【解決手段】環状の走行レール2と、この走行レール2に沿って移動可能に構成された複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段4と、少なくとも一つの治具台車3にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段5とを備え、前記治具台車3がワークWを走行レール2の外側に突出する位置に支持するワーク支持部20を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを分担して流れ作業で組み付ける組付ラインなどに設置する組付コンベヤ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15に示すように、ワークWを分担して組付けるラインなどに設置する組付コンベヤ装置90は、それぞれの組付ステーションに沿わせて配置したコンベヤ91と、このコンベア91上に配置されたパレット式治具92とを備える。従来の組付コンベヤ装置90では、パレット式治具92にワークWを搭載した状態でコンベヤ91を駆動することにより、直線状に配置された各行程の作業領域A1〜A7において作業者Mが組付け作業を行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の組付コンベヤ装置90では、コンベヤ91が直線状にパレット式治具92を搬送するので、組付ラインを構成する各行程の作業領域も直線状に配置せざるをえず、最初の工程の作業領域A1から最後の工程の作業領域A7までの距離が長くなり、組付完了後に空になったパレット式治具92を最初の工程の作業領域A1まで搬送するためのコンベヤが別途必要であった。また、パレット式治具92の数は組付け作業の工程数より幾らか余分に用意する必要があった。
【0004】
さらに、ワークWはコンベヤ91上に載置されたパレット式治具92に支持されるので、このワークWに対する組付け加工の作業領域A1〜A7はコンベヤの左右いずれかに限定されるという問題もあった。また、作業者MはワークWに対して搬送方向の前後方向から組付け作業を行えないだけでなく、コンベヤ91の左右から組付け作業を行う場合にも、足下のコンベヤ91に注意しながら組付け作業を行う必要があるので、作業効率が悪くならざるを得なかった。
【0005】
本発明は前記問題を考慮に入れてなされたものであり、ワークに対して様々な角度から組付け作業を行うことができ、各行程における作業者Mによる作業環境を可能な限り良くすることができると共に、自在に組付ラインを設計することができる組付コンベヤ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、環状の走行レールと、この走行レールに沿って移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段とを備え、前記治具台車がワークを走行レールの外側に突出する位置に支持するワーク支持部を備えることを特徴とする組付コンベヤ装置を提供している。
【0007】
前記構成によれば、駆動手段が駆動力を供給することにより環状の走行レールに沿ってループ上に治具台車を移動させることができ、ワークを走行レールに沿う方向に搬送させることができる。またワーク支持部によって支持されるワークは走行レールよりも外側に突出した部分に位置するので、作業者がワークに対してあらゆる角度から組付け作業を行うことができる作業環境を実現できる。
【0008】
駆動手段はループ状に連結する治具台車のうち少なくとも一つに取り付けられていれば、そのほかの治具台車は連結手段によって連結されているので、駆動手段を取り付けた治具台車に牽引されるようにして移動する。しかしながら、複数の駆動手段を設けることにより、駆動手段が故障した場合にも組付コンベヤ装置の動作を止めることがない。
【0009】
前記連結手段が、進行方向前方および後方の治具台車に水平方向に揺動可能に連結する前連結棒および後連結棒と、これらの連結棒に対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車とを備えることが好ましい。
【0010】
前記連結棒は前後の治具台車に対して水平方向に揺動可能に連結することにより、曲がった走行レールに沿って治具台車が移動する場合にも後続する治具台車を牽引する動力を伝達することができる。また、これらの連結棒の間に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車を介在させているので、走行レールの曲率を大きくしても連結手段によって連結した後続する治具台車を牽引することができる。なお、連結棒の間に複数の連結台車を介在させて、より曲がった走行レールに対応させることも可能である。
【0011】
前記走行レールが、直線部と曲線部とを有し、
前記駆動手段が、前記走行レールの内側に前記走行レールに並行するように配置された環状チェーンを備える駆動レールと、前記環状チェーンに係合するスプロケットおよびこのスプロケットを回転させる駆動モータを備え前記治具台車に進行方向に対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる駆動ユニットとからなり、この駆動ユニットを取り付ける治具台車が走行レールの曲線部に位置するときに、この曲線部の曲率に合わせて移動速度を調節するものであることが好ましい。
【0012】
前記駆動レールに備える環状チェーンに対してスプロケットを係合した状態で駆動モータを駆動することにより駆動ユニットを駆動レールに沿って移動させることができる。また、駆動ユニットが移動するとこれが進行方向に対して直角方向に摺動自在に取り付けられる治具台車も移動する。また、駆動ユニットは治具台車に進行方向に対して直角方向に摺動自在に取り付けられているので、走行レールと駆動レールの間隔が変化しても駆動ユニットと治具台車の連結状態を保つことができる。駆動ユニットの移動速度は走行レールの曲線部においてその曲率に合わせて調節されるので、走行レールに沿って移動する治具台車の移動速度を一定に保つことができる。
【0013】
前記治具台車が、支持するワークの有無を示すワーク確認手段を有することが好ましい。この構成により、上位情報処理システムはワーク確認手段を用いてワークの有無を確認することにより、ワークを搭載しない治具台車がある場合にも作業者に対してワークに適合する組付指示を正確に出力することができる。
【0014】
前記ワーク支持部が、ワークを水平方向の中心線周りに回転自在に支持する回転機構を有することが好ましい。この構成により、作業者は最も作業効率のよい位置にワークを配置した状態で組付け作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
前述したように、本発明によれば、ワークを環状の走行レールの外側に突出させた状態で搬送することができるので、作業者はワークの姿勢を変えることなくワークに対して様々な角度から組付作業を行うことができる。また、作業者はワークに対する組付け作業の間、走行レールを跨ぐ必要も無く、足下に気を遣わずに組付作業に専念することができる。
【0016】
走行レールは環状に形成されているので、ループ状に連結した治具台車を用いて各行程の作業領域を巡回させることができ、空の治具台車を別途の搬送手段を用いて無駄に移動させることがない。また、走行レールの曲線部においては小さな円弧を描くように湾曲させて、設置スペースを小さくすることができる。走行レールは直線部と曲線部を組み合わせて任意に湾曲させることができ、任意の位置に作業領域を配置することができる。
【0017】
曲線部における駆動ユニットの移動速度を、曲線部の曲率にあわせて調節する場合には、駆動ユニットが取り付けられた治具台車とこれに牽引される治具台車の移動速度をほぼ一定にして、全ての治具台車が走行レールの曲線部を移動するときの移動速度を一定に保つことができるので、作業者は曲線部においても直線部においても組付作業を行いやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1〜図13は本発明の第1実施形態に係る組付コンベヤ装置1の構成を示す図である。図1に示すように、前記組付コンベヤ装置1は、環状の走行レール2と、この走行レール2に沿って移動可能であると共にワークWをオーバーハングした状態で支持する複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ所定の間隔Dをおいて連結して前記治具台車3を全体としてループ状に連結する連結手段4と、少なくとも一つの治具台車3に所定の方向XにワークWを搬送するための駆動力を供給する駆動手段5とを備える。また、本実施形態では前記駆動手段5は、走行レール2の内側にこの走行レール2に並行するように配置された環状の駆動レール6と、この駆動レール6に沿って移動する駆動ユニット7とからなる。
【0019】
前記走行レール2は、図4,7,9に示すように帯状のレール本体2aとレール基台2bとを断面が略T字状になるように組み合わせてなり、そのレール本体2aの幅方向の中心部には治具台車3の移動方向を搬送方向Xにガイドする一対のガイドレール2cを形成している。また、走行レール2および前記駆動レール6はコンベア基台1aの上に取り付けられ、このコンベヤ基台1aは脚1bの高さを調整した状態で床面Fに固定することにより、水平を保つように高さ調整した状態で設置される。
【0020】
さらに、本実施形態の走行レール2は直線状のレールからなる直線部2Sと、半円弧状のレールからなる曲線部2Rとを備え、全体としてリング状に接続されている。
【0021】
図2〜4に示すように、前記治具台車3は、前記走行レール2に係合すると共に走行レール2の長手方向(沿う方向)に移動自在となるように構成された台車部10と、この台車部10上に立設すると共にワークWを走行レール2の外側に突出する位置に支持するワーク支持部20を備える。
【0022】
前記台車部10は前記レール本体2aの左右両端部を掴むように、上下に配置されたローラ11、12と、上ローラ11を水平方向に回動自在に取り付けた天板13と、この天板13の左右両側から垂下する側板14と、側板14の下部に取り付けられて前記下ローラ12を取り付けるローラ取付部15と、天板13の左右方向中心部から垂下すると共に前記ガイドレール2cの間に勘合するガイド体16とを備える。また、17はワークWを搭載した状態で取り付けられる着脱自在のワーク確認手段であり、本実施形態ではワークWを識別する情報が記録されたIDタグを埋め込んだドッグである。さらに、18は後述するトロリ電源レール6eに接触する端子であり、19は連結部材4を連結するために前記天板13に設けたアームである。
【0023】
前記ワーク支持部20は天板13上に立設する支柱21と、この支柱21の外側面の上端部に水平方向の中心軸O周りに回動自在に取り付けられる回転機構22と、この回転機構22の回転位置を調節するハンドル23と、前記回転機構22を介して連結される支持アーム24とを備える。また、前記支持アーム24にはワークWを支持アーム24に固定した状態で保持するための固定レバー24aを備える。なお、支持アーム24はワークWの形に合わせて取り替え可能に構成することが好ましい。
【0024】
前記連結部材4は、進行方向前方および後方の治具台車3の前記アーム19に対して水平方向に揺動可能に連結する前連結棒4Aおよび後連結棒4Bと、これらの連結棒4A,4Bに対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レール2に沿って移動可能に構成された連結台車30とを備える。また、連結棒4A,4Bと治具台車3および連結台車30との連結部には水平方向に回動自在に連結するベアリングbを介在させている。
【0025】
また、図5〜7に示すように、前記連結台車30はレール本体2aの左右両側を掴むように上下に配置されたローラ31,32と、上ローラ31を取り付けた天板33と、この天板33の左右両側から垂下する側板34と、側板34の下部に取り付けられて前記下ローラ32を取り付けるローラ取付部35と、天板33の左右方向中心部から垂下すると共に前記ガイドレール2cの間に勘合するガイド体36と、前記天板33の前後両端に取り付けられて前記ベアリングbを介して前記連結棒4A,4Bが水平方向に揺動自在に取り付けられるアーム37とを備える。
【0026】
前記駆動レール6は、コンベア基台1a上に取り付けられたアングル6aによって前記走行レール2の内側に走行レール2に並行するように配置した状態で保持される長尺の帯状体からなるチェーン保持板6bおよびトロリ保持板6cと、チェーン保持板6bに固定される環状チェーン6dと、トロリ保持板6cによって保持されるトロリ電源レール6eとを備える。
【0027】
図8〜11に示すように、前記駆動ユニット7は前記治具台車3の天板13にLMガイドなどの直動案内機構40を介して搬送方向Xに対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる基台41と、この基台41に固定される駆動モータ42と、基台41の下面に取り付けられて前記チェーン保持板6bを挟むように係合する移動方向規制手段43と、駆動モータ42によって回転駆動されるスプロケット44とを備える。図8において、連続する2台の治具台車3に駆動ユニット7を取り付けているのは、一方の駆動ユニット7が故障した場合の予備として設けているのであって、リング状に接続される治具台車3のうちいずれか一つに駆動ユニット7を設けてあればよい。
【0028】
前記駆動モータ42の電源は前記トロリ電源レール6eに接触する端子18を介して電力を得ることにより、図8に示すスプロケット44を反時計回りに回転させ、駆動ユニット7を搬送方向Xに移動させることができるように構成している。また、前記端子18が複数設けられており、これらの端子18が接触するトロリ電源レール6eも複数備えており、トロリ電源レール6eに供給する電力によって少なくとも駆動モータ42の回転速度を変更可能である。なお、駆動モータ42の回転速度は走行レール2の曲線部2Rにおいて、曲率に合わせて調整される。
【0029】
次に、図1および図12,13を用いて前記構成の組付コンベヤ装置1の動作を説明する。すなわち、まず、各治具台車3のワーク支持部24にワークWを取り付け、固定レバー24aによってしっかりと固定することにより、ワークWを環状の走行レール2より外側に飛び出した状態でオーバーハングさせる。
【0030】
次いで、トロリ電源レール6eに電力を供給すると、駆動モータ42が回転して駆動ユニット7が搬送方向Xに移動する。これに伴って、駆動ユニット7が取り付けられた治具台車3が搬送方向Xに移動し、この治具台車3に連結手段4を介して順次連結される全ての治具台車3が走行レール2にガイドされながら牽引されることにより、全ての治具台車3が搬送方向Xに移動する。
【0031】
このとき、作業者Mは走行レール2より外側に突出したワークWに対して組付作業を行うので、あらゆる方向から作業を行うことができると共に、ハンドル23を操作することによりワークWを水平方向の中心線O周りに回すことができ、これによって、作業環境を更に良くすることができる。また、ワークWを走行レール2の外側に突出させているが、走行レール2をその内側に設けた駆動レール6と共に床面Fに固定しているので、ワークWの真下には作業の邪魔になる足台を形成することなく、走行レール2の浮き上がりを防止できる。
【0032】
図12に示すように、前記連結棒4A,4Bは前記連結台車30を介して連結されるので、連結棒4A,4Bの長さを短く形成することができ、小さな円弧を描く曲線部2Bの走行レール2であっても、これに沿って後続の治具台車3を牽引することができる。従って、組付コンベヤ装置1の設置スペースを小さくすることができる。なお、本実施形態では走行レール2の曲線部2Bは180°の方向転換を行うものであるから一対設けることにより、トラック状の走行レール2を形成することができるが、もっと複雑な曲線部2Bと直線部2Aの組み合わせを行ってもよい。
【0033】
また、図13(A)に示すように、走行レール2の直線部2Sを移動するワークWおよび治具台車3の移動距離D3は駆動ユニット7の移動距離D2とほぼ同じであるが、図13(B)に示すように、走行レール2の曲線部2Rを移動するワークWの移動距離D3は駆動ユニット7の移動距離D4に比べて長くなる。そこで、本実施形態の組付コンベヤ装置1では、駆動ユニット7の移動速度を可変とし、前記前記トロリ電源レール6eは曲線部2Bにおいて駆動ユニット7に曲線部における曲率に合わせて回転速度を遅くするように電力を供給することにより、走行レール2に案内される治具台車3の移動速度を一定に保つ。これによって、全ての治具台車3は一定速度で搬送され、作業者Mは組付作業を快適な環境で行うことができる。
【0034】
また、前記治具台車3には、これが支持するワークWの有無を示すワーク確認手段として、ワークWを識別する情報が記録されたIDタグを埋め込んだドッグ17を取り付けているので、このドッグ17を図外の組付指示用の管理コンピュータに接続したセンサによって確認することにより、管理コンピュータは作業者Mに対して正確な作業指示を出力することができる。ドッグ17は容易に取り外しを行うことができるので、生産台数の増減時には作業者Mの人数を自由に調整することができる。
【0035】
さらに、ドッグ17に埋め込んだIDタグにワークWを識別する情報が記録されているので、前記管理コンピュータは作業指示の出力内容を前記識別情報を用いて確認することができる。
【0036】
図14は第2実施形態の組付コンベヤ装置50の構成を示す図である。図14においては、連結台車30の天板33に支柱38を立設すると共に、この支柱38の上端に組付作業に必要な部品を載置する部品台39を形成している。このように構成することにより、作業者Mは確実にワークWに必要な部品を間違えることなく組み付けることができる。また、作業者Mに対する作業指示を簡潔に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】第1実施形態に係る組付コンベヤ装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】治具台車および連結手段の構成を示す平面図である。
【図3】治具台車および連結手段の構成を搬送方向の側面から見た側面図である。
【図4】治具台車および連結手段の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図5】連結台車の構成を示す平面図である。
【図6】連結台車の構成を搬送方向の側面から見た側面図である。
【図7】連結台車の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図8】駆動手段を取り付けた治具台車の構成を示す平面図である。
【図9】駆動手段の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図10】駆動手段と治具台車の関係を示す平面図である。
【図11】前記治具台車の構成を搬送方向の側面から見た側面図である、
【図12】前記組付コンベヤ装置の動作を説明する平面図である。
【図13】前記組付コンベヤ装置の動作を説明する別の図である。
【図14】第2実施形態の組付コンベヤ装置の構成を示す側面図である。
【図15】従来の組付コンベヤ装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 組付コンベヤ装置
2 走行レール
2S 直線部
2R 曲線部
3 治具台車
4 連結手段
4A 前連結棒
4B 後連結棒
5 駆動手段
6 駆動レール
7 駆動ユニット
17 ワーク確認手段
20 ワーク支持部
22 回転機構
30 連結台車
O 中心線
W ワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを分担して流れ作業で組み付ける組付ラインなどに設置する組付コンベヤ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15に示すように、ワークWを分担して組付けるラインなどに設置する組付コンベヤ装置90は、それぞれの組付ステーションに沿わせて配置したコンベヤ91と、このコンベア91上に配置されたパレット式治具92とを備える。従来の組付コンベヤ装置90では、パレット式治具92にワークWを搭載した状態でコンベヤ91を駆動することにより、直線状に配置された各行程の作業領域A1〜A7において作業者Mが組付け作業を行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の組付コンベヤ装置90では、コンベヤ91が直線状にパレット式治具92を搬送するので、組付ラインを構成する各行程の作業領域も直線状に配置せざるをえず、最初の工程の作業領域A1から最後の工程の作業領域A7までの距離が長くなり、組付完了後に空になったパレット式治具92を最初の工程の作業領域A1まで搬送するためのコンベヤが別途必要であった。また、パレット式治具92の数は組付け作業の工程数より幾らか余分に用意する必要があった。
【0004】
さらに、ワークWはコンベヤ91上に載置されたパレット式治具92に支持されるので、このワークWに対する組付け加工の作業領域A1〜A7はコンベヤの左右いずれかに限定されるという問題もあった。また、作業者MはワークWに対して搬送方向の前後方向から組付け作業を行えないだけでなく、コンベヤ91の左右から組付け作業を行う場合にも、足下のコンベヤ91に注意しながら組付け作業を行う必要があるので、作業効率が悪くならざるを得なかった。
【0005】
本発明は前記問題を考慮に入れてなされたものであり、ワークに対して様々な角度から組付け作業を行うことができ、各行程における作業者Mによる作業環境を可能な限り良くすることができると共に、自在に組付ラインを設計することができる組付コンベヤ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、環状の走行レールと、この走行レールに沿って移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段とを備え、前記治具台車がワークを走行レールの外側に突出する位置に支持するワーク支持部を備えることを特徴とする組付コンベヤ装置を提供している。
【0007】
前記構成によれば、駆動手段が駆動力を供給することにより環状の走行レールに沿ってループ上に治具台車を移動させることができ、ワークを走行レールに沿う方向に搬送させることができる。またワーク支持部によって支持されるワークは走行レールよりも外側に突出した部分に位置するので、作業者がワークに対してあらゆる角度から組付け作業を行うことができる作業環境を実現できる。
【0008】
駆動手段はループ状に連結する治具台車のうち少なくとも一つに取り付けられていれば、そのほかの治具台車は連結手段によって連結されているので、駆動手段を取り付けた治具台車に牽引されるようにして移動する。しかしながら、複数の駆動手段を設けることにより、駆動手段が故障した場合にも組付コンベヤ装置の動作を止めることがない。
【0009】
前記連結手段が、進行方向前方および後方の治具台車に水平方向に揺動可能に連結する前連結棒および後連結棒と、これらの連結棒に対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車とを備えることが好ましい。
【0010】
前記連結棒は前後の治具台車に対して水平方向に揺動可能に連結することにより、曲がった走行レールに沿って治具台車が移動する場合にも後続する治具台車を牽引する動力を伝達することができる。また、これらの連結棒の間に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車を介在させているので、走行レールの曲率を大きくしても連結手段によって連結した後続する治具台車を牽引することができる。なお、連結棒の間に複数の連結台車を介在させて、より曲がった走行レールに対応させることも可能である。
【0011】
前記走行レールが、直線部と曲線部とを有し、
前記駆動手段が、前記走行レールの内側に前記走行レールに並行するように配置された環状チェーンを備える駆動レールと、前記環状チェーンに係合するスプロケットおよびこのスプロケットを回転させる駆動モータを備え前記治具台車に進行方向に対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる駆動ユニットとからなり、この駆動ユニットを取り付ける治具台車が走行レールの曲線部に位置するときに、この曲線部の曲率に合わせて移動速度を調節するものであることが好ましい。
【0012】
前記駆動レールに備える環状チェーンに対してスプロケットを係合した状態で駆動モータを駆動することにより駆動ユニットを駆動レールに沿って移動させることができる。また、駆動ユニットが移動するとこれが進行方向に対して直角方向に摺動自在に取り付けられる治具台車も移動する。また、駆動ユニットは治具台車に進行方向に対して直角方向に摺動自在に取り付けられているので、走行レールと駆動レールの間隔が変化しても駆動ユニットと治具台車の連結状態を保つことができる。駆動ユニットの移動速度は走行レールの曲線部においてその曲率に合わせて調節されるので、走行レールに沿って移動する治具台車の移動速度を一定に保つことができる。
【0013】
前記治具台車が、支持するワークの有無を示すワーク確認手段を有することが好ましい。この構成により、上位情報処理システムはワーク確認手段を用いてワークの有無を確認することにより、ワークを搭載しない治具台車がある場合にも作業者に対してワークに適合する組付指示を正確に出力することができる。
【0014】
前記ワーク支持部が、ワークを水平方向の中心線周りに回転自在に支持する回転機構を有することが好ましい。この構成により、作業者は最も作業効率のよい位置にワークを配置した状態で組付け作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
前述したように、本発明によれば、ワークを環状の走行レールの外側に突出させた状態で搬送することができるので、作業者はワークの姿勢を変えることなくワークに対して様々な角度から組付作業を行うことができる。また、作業者はワークに対する組付け作業の間、走行レールを跨ぐ必要も無く、足下に気を遣わずに組付作業に専念することができる。
【0016】
走行レールは環状に形成されているので、ループ状に連結した治具台車を用いて各行程の作業領域を巡回させることができ、空の治具台車を別途の搬送手段を用いて無駄に移動させることがない。また、走行レールの曲線部においては小さな円弧を描くように湾曲させて、設置スペースを小さくすることができる。走行レールは直線部と曲線部を組み合わせて任意に湾曲させることができ、任意の位置に作業領域を配置することができる。
【0017】
曲線部における駆動ユニットの移動速度を、曲線部の曲率にあわせて調節する場合には、駆動ユニットが取り付けられた治具台車とこれに牽引される治具台車の移動速度をほぼ一定にして、全ての治具台車が走行レールの曲線部を移動するときの移動速度を一定に保つことができるので、作業者は曲線部においても直線部においても組付作業を行いやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1〜図13は本発明の第1実施形態に係る組付コンベヤ装置1の構成を示す図である。図1に示すように、前記組付コンベヤ装置1は、環状の走行レール2と、この走行レール2に沿って移動可能であると共にワークWをオーバーハングした状態で支持する複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ所定の間隔Dをおいて連結して前記治具台車3を全体としてループ状に連結する連結手段4と、少なくとも一つの治具台車3に所定の方向XにワークWを搬送するための駆動力を供給する駆動手段5とを備える。また、本実施形態では前記駆動手段5は、走行レール2の内側にこの走行レール2に並行するように配置された環状の駆動レール6と、この駆動レール6に沿って移動する駆動ユニット7とからなる。
【0019】
前記走行レール2は、図4,7,9に示すように帯状のレール本体2aとレール基台2bとを断面が略T字状になるように組み合わせてなり、そのレール本体2aの幅方向の中心部には治具台車3の移動方向を搬送方向Xにガイドする一対のガイドレール2cを形成している。また、走行レール2および前記駆動レール6はコンベア基台1aの上に取り付けられ、このコンベヤ基台1aは脚1bの高さを調整した状態で床面Fに固定することにより、水平を保つように高さ調整した状態で設置される。
【0020】
さらに、本実施形態の走行レール2は直線状のレールからなる直線部2Sと、半円弧状のレールからなる曲線部2Rとを備え、全体としてリング状に接続されている。
【0021】
図2〜4に示すように、前記治具台車3は、前記走行レール2に係合すると共に走行レール2の長手方向(沿う方向)に移動自在となるように構成された台車部10と、この台車部10上に立設すると共にワークWを走行レール2の外側に突出する位置に支持するワーク支持部20を備える。
【0022】
前記台車部10は前記レール本体2aの左右両端部を掴むように、上下に配置されたローラ11、12と、上ローラ11を水平方向に回動自在に取り付けた天板13と、この天板13の左右両側から垂下する側板14と、側板14の下部に取り付けられて前記下ローラ12を取り付けるローラ取付部15と、天板13の左右方向中心部から垂下すると共に前記ガイドレール2cの間に勘合するガイド体16とを備える。また、17はワークWを搭載した状態で取り付けられる着脱自在のワーク確認手段であり、本実施形態ではワークWを識別する情報が記録されたIDタグを埋め込んだドッグである。さらに、18は後述するトロリ電源レール6eに接触する端子であり、19は連結部材4を連結するために前記天板13に設けたアームである。
【0023】
前記ワーク支持部20は天板13上に立設する支柱21と、この支柱21の外側面の上端部に水平方向の中心軸O周りに回動自在に取り付けられる回転機構22と、この回転機構22の回転位置を調節するハンドル23と、前記回転機構22を介して連結される支持アーム24とを備える。また、前記支持アーム24にはワークWを支持アーム24に固定した状態で保持するための固定レバー24aを備える。なお、支持アーム24はワークWの形に合わせて取り替え可能に構成することが好ましい。
【0024】
前記連結部材4は、進行方向前方および後方の治具台車3の前記アーム19に対して水平方向に揺動可能に連結する前連結棒4Aおよび後連結棒4Bと、これらの連結棒4A,4Bに対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レール2に沿って移動可能に構成された連結台車30とを備える。また、連結棒4A,4Bと治具台車3および連結台車30との連結部には水平方向に回動自在に連結するベアリングbを介在させている。
【0025】
また、図5〜7に示すように、前記連結台車30はレール本体2aの左右両側を掴むように上下に配置されたローラ31,32と、上ローラ31を取り付けた天板33と、この天板33の左右両側から垂下する側板34と、側板34の下部に取り付けられて前記下ローラ32を取り付けるローラ取付部35と、天板33の左右方向中心部から垂下すると共に前記ガイドレール2cの間に勘合するガイド体36と、前記天板33の前後両端に取り付けられて前記ベアリングbを介して前記連結棒4A,4Bが水平方向に揺動自在に取り付けられるアーム37とを備える。
【0026】
前記駆動レール6は、コンベア基台1a上に取り付けられたアングル6aによって前記走行レール2の内側に走行レール2に並行するように配置した状態で保持される長尺の帯状体からなるチェーン保持板6bおよびトロリ保持板6cと、チェーン保持板6bに固定される環状チェーン6dと、トロリ保持板6cによって保持されるトロリ電源レール6eとを備える。
【0027】
図8〜11に示すように、前記駆動ユニット7は前記治具台車3の天板13にLMガイドなどの直動案内機構40を介して搬送方向Xに対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる基台41と、この基台41に固定される駆動モータ42と、基台41の下面に取り付けられて前記チェーン保持板6bを挟むように係合する移動方向規制手段43と、駆動モータ42によって回転駆動されるスプロケット44とを備える。図8において、連続する2台の治具台車3に駆動ユニット7を取り付けているのは、一方の駆動ユニット7が故障した場合の予備として設けているのであって、リング状に接続される治具台車3のうちいずれか一つに駆動ユニット7を設けてあればよい。
【0028】
前記駆動モータ42の電源は前記トロリ電源レール6eに接触する端子18を介して電力を得ることにより、図8に示すスプロケット44を反時計回りに回転させ、駆動ユニット7を搬送方向Xに移動させることができるように構成している。また、前記端子18が複数設けられており、これらの端子18が接触するトロリ電源レール6eも複数備えており、トロリ電源レール6eに供給する電力によって少なくとも駆動モータ42の回転速度を変更可能である。なお、駆動モータ42の回転速度は走行レール2の曲線部2Rにおいて、曲率に合わせて調整される。
【0029】
次に、図1および図12,13を用いて前記構成の組付コンベヤ装置1の動作を説明する。すなわち、まず、各治具台車3のワーク支持部24にワークWを取り付け、固定レバー24aによってしっかりと固定することにより、ワークWを環状の走行レール2より外側に飛び出した状態でオーバーハングさせる。
【0030】
次いで、トロリ電源レール6eに電力を供給すると、駆動モータ42が回転して駆動ユニット7が搬送方向Xに移動する。これに伴って、駆動ユニット7が取り付けられた治具台車3が搬送方向Xに移動し、この治具台車3に連結手段4を介して順次連結される全ての治具台車3が走行レール2にガイドされながら牽引されることにより、全ての治具台車3が搬送方向Xに移動する。
【0031】
このとき、作業者Mは走行レール2より外側に突出したワークWに対して組付作業を行うので、あらゆる方向から作業を行うことができると共に、ハンドル23を操作することによりワークWを水平方向の中心線O周りに回すことができ、これによって、作業環境を更に良くすることができる。また、ワークWを走行レール2の外側に突出させているが、走行レール2をその内側に設けた駆動レール6と共に床面Fに固定しているので、ワークWの真下には作業の邪魔になる足台を形成することなく、走行レール2の浮き上がりを防止できる。
【0032】
図12に示すように、前記連結棒4A,4Bは前記連結台車30を介して連結されるので、連結棒4A,4Bの長さを短く形成することができ、小さな円弧を描く曲線部2Bの走行レール2であっても、これに沿って後続の治具台車3を牽引することができる。従って、組付コンベヤ装置1の設置スペースを小さくすることができる。なお、本実施形態では走行レール2の曲線部2Bは180°の方向転換を行うものであるから一対設けることにより、トラック状の走行レール2を形成することができるが、もっと複雑な曲線部2Bと直線部2Aの組み合わせを行ってもよい。
【0033】
また、図13(A)に示すように、走行レール2の直線部2Sを移動するワークWおよび治具台車3の移動距離D3は駆動ユニット7の移動距離D2とほぼ同じであるが、図13(B)に示すように、走行レール2の曲線部2Rを移動するワークWの移動距離D3は駆動ユニット7の移動距離D4に比べて長くなる。そこで、本実施形態の組付コンベヤ装置1では、駆動ユニット7の移動速度を可変とし、前記前記トロリ電源レール6eは曲線部2Bにおいて駆動ユニット7に曲線部における曲率に合わせて回転速度を遅くするように電力を供給することにより、走行レール2に案内される治具台車3の移動速度を一定に保つ。これによって、全ての治具台車3は一定速度で搬送され、作業者Mは組付作業を快適な環境で行うことができる。
【0034】
また、前記治具台車3には、これが支持するワークWの有無を示すワーク確認手段として、ワークWを識別する情報が記録されたIDタグを埋め込んだドッグ17を取り付けているので、このドッグ17を図外の組付指示用の管理コンピュータに接続したセンサによって確認することにより、管理コンピュータは作業者Mに対して正確な作業指示を出力することができる。ドッグ17は容易に取り外しを行うことができるので、生産台数の増減時には作業者Mの人数を自由に調整することができる。
【0035】
さらに、ドッグ17に埋め込んだIDタグにワークWを識別する情報が記録されているので、前記管理コンピュータは作業指示の出力内容を前記識別情報を用いて確認することができる。
【0036】
図14は第2実施形態の組付コンベヤ装置50の構成を示す図である。図14においては、連結台車30の天板33に支柱38を立設すると共に、この支柱38の上端に組付作業に必要な部品を載置する部品台39を形成している。このように構成することにより、作業者Mは確実にワークWに必要な部品を間違えることなく組み付けることができる。また、作業者Mに対する作業指示を簡潔に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】第1実施形態に係る組付コンベヤ装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】治具台車および連結手段の構成を示す平面図である。
【図3】治具台車および連結手段の構成を搬送方向の側面から見た側面図である。
【図4】治具台車および連結手段の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図5】連結台車の構成を示す平面図である。
【図6】連結台車の構成を搬送方向の側面から見た側面図である。
【図7】連結台車の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図8】駆動手段を取り付けた治具台車の構成を示す平面図である。
【図9】駆動手段の構成を搬送方向から見た側面図である。
【図10】駆動手段と治具台車の関係を示す平面図である。
【図11】前記治具台車の構成を搬送方向の側面から見た側面図である、
【図12】前記組付コンベヤ装置の動作を説明する平面図である。
【図13】前記組付コンベヤ装置の動作を説明する別の図である。
【図14】第2実施形態の組付コンベヤ装置の構成を示す側面図である。
【図15】従来の組付コンベヤ装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 組付コンベヤ装置
2 走行レール
2S 直線部
2R 曲線部
3 治具台車
4 連結手段
4A 前連結棒
4B 後連結棒
5 駆動手段
6 駆動レール
7 駆動ユニット
17 ワーク確認手段
20 ワーク支持部
22 回転機構
30 連結台車
O 中心線
W ワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の走行レールと、この走行レールに沿って移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段とを備え、
前記治具台車がワークを走行レールの外側に突出する位置に支持するワーク支持部を備えることを特徴とする組付コンベヤ装置。
【請求項2】
前記連結手段が、進行方向前方および後方の治具台車に水平方向に揺動可能に連結する前連結棒および後連結棒と、これらの連結棒に対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車とを備える請求項1に記載の組付コンベヤ装置。
【請求項3】
前記走行レールが、直線部と曲線部とを有し、
前記駆動手段が、前記走行レールの内側に前記走行レールに並行するように配置された環状チェーンを備える駆動レールと、前記環状チェーンに係合するスプロケットおよびこのスプロケットを回転させる駆動モータを備え前記治具台車に進行方向に対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる駆動ユニットとからなり、この駆動ユニットを取り付ける治具台車が走行レールの曲線部に位置するときに、この曲線部の曲率に合わせて移動速度を調節するものである請求項1または2に記載の組付コンベヤ装置。
【請求項4】
前記治具台車が、支持するワークの有無を示すワーク確認手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の組付コンベヤ装置。
【請求項5】
前記ワーク支持部が、ワークを水平方向の中心線周りに回転自在に支持する回転機構を有する請求項1〜4のいずれかに記載の組付コンベヤ装置。
【請求項1】
環状の走行レールと、この走行レールに沿って移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車にワーク搬送のための駆動力を供給する駆動手段とを備え、
前記治具台車がワークを走行レールの外側に突出する位置に支持するワーク支持部を備えることを特徴とする組付コンベヤ装置。
【請求項2】
前記連結手段が、進行方向前方および後方の治具台車に水平方向に揺動可能に連結する前連結棒および後連結棒と、これらの連結棒に対して水平方向に揺動可能に連結すると共に走行レールに沿って移動可能に構成された連結台車とを備える請求項1に記載の組付コンベヤ装置。
【請求項3】
前記走行レールが、直線部と曲線部とを有し、
前記駆動手段が、前記走行レールの内側に前記走行レールに並行するように配置された環状チェーンを備える駆動レールと、前記環状チェーンに係合するスプロケットおよびこのスプロケットを回転させる駆動モータを備え前記治具台車に進行方向に対して直角の方向に摺動可能に取り付けられる駆動ユニットとからなり、この駆動ユニットを取り付ける治具台車が走行レールの曲線部に位置するときに、この曲線部の曲率に合わせて移動速度を調節するものである請求項1または2に記載の組付コンベヤ装置。
【請求項4】
前記治具台車が、支持するワークの有無を示すワーク確認手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の組付コンベヤ装置。
【請求項5】
前記ワーク支持部が、ワークを水平方向の中心線周りに回転自在に支持する回転機構を有する請求項1〜4のいずれかに記載の組付コンベヤ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−184317(P2008−184317A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21712(P2007−21712)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000191353)新明工業株式会社 (75)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000191353)新明工業株式会社 (75)
【Fターム(参考)】
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