説明

結合物質および被分析物の結合速度の測定

例えば、イムノアッセイのようなアッセイにおいて、結合物質および被分析物の結合の速度を測定する方法は、結合物質と被分析物との間の結合を破壊するのに十分な超音波処理を行う初期段階を使用する。超音波処理の停止後、結合の速度を決定するために、該超音波処理の停止時、または、その後の予め決定された時間に、測定が行われる。超音波処理は、結合反応の開始の正確な時間についての知見をもたらし、よりよい速度測定を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、イムノアッセイのようなアッセイにおいて、結合物質および被分析物の結合の速度を測定する方法に関する。測定された結合の速度は、例えば、被分析物の濃度、量、または存在を導くのに有用である可能性がある。
【背景技術】
【0002】
結合速度の測定を含む既存のイムノアッセイ法は、混合における実質的な問題点のために、反応が実際に開始する正確な時間が知られ得ないという問題に苦しんでいる。これは、初期結合速度の正確な決定を限定する。こうして、典型的には、反応の一定初速度(constant initial rate)が必要とされる。例えば、一定初速度を利用する方法は、米国特許第4,205,954号(特許文献1)、第5,371,021号(特許文献2)、および第5,583,055号(特許文献3)において記述されている。方法のもう一つタイプにおいては、例えば、米国特許第4,157,871号(特許文献4)、第4,204,837号(特許文献5)、第4,268,171号(特許文献6)、第4,766,083号(特許文献7)、および第4,835,110号(特許文献8)に記述されているように、ピーク結合速度が測定される。
【0003】
これらの方法の短所は、試料の濃度を決定し得るために反応から十分な情報を集めるのに必要とされる比較的長い時間である。更なる短所は、試料の添加後すぐに、正確な測定を開始する必要性である。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,205,954号
【特許文献2】米国特許第5,371,021号
【特許文献3】米国特許第5,583,055号
【特許文献4】米国特許第4,157,871号
【特許文献5】米国特許第4,204,837号
【特許文献6】米国特許第4,268,171号
【特許文献7】米国特許第4,766,083号
【特許文献8】米国特許第4,835,110号
【発明の開示】
【0005】
本発明によると、結合物質と被分析物との間の結合を破壊するために、媒質において結合物質および被分析物の音波処理を行う段階、音波処理を停止し、および、該音波処理の停止時、または、その後の予め決定された時間に結合の速度を決定する段階によって、結合物質および被分析物の結合の速度を測定する方法が提供される。
【0006】
方法は、例えば、アッセイまたはイムノアッセイとして、決定された結合速度より被分析物の濃度、量、または存在を導くために使用されてもよい。音波処理、典型的には、短パルスの形態における超音波処理は、結合を破壊し、および、結合反応を既知の初期条件に有効にリセットする。例えば、結合複合体が凝集する場合には、凝集物は、明白に減少し、または消失してもよい。結合反応は、音波処理の停止と同時に開始する。これが起こる時点は、正確に既知であり、および、これが、正確な様式において結合の初速度を決定することを可能にする。通常、決定された結合速度は、音波処理の実際の停止時の速度であるが、いくつかの場合においては、その後の予め決定された時間であってもよい。
【0007】
結果として、本方法は、従来の方法よりも、信頼性があり、かつ、感度が高いと同時に、速い。単に一つの試薬を使用してもよい。また、結合および非結合リガンドを分離する必要なく、均質のイムノアッセイ原理を使用してもよい。音波処理は、実際の測定に先立って起こる結合または凝集を破壊するであろうため、被分析物、例えば、血液試料または標準は、方法を行うのに先立って媒質に加えられ得る。保管中の試薬の可能性のある非特異的凝集が、アッセイのために使用される同一の音波処理段階によって有効に破壊され得ることも、本発明の更なる利点である。
【0008】
本発明によると、反応開始時間が正確に既知であるため、先行技術において記述されているより厄介な方法を使用する必要が無いように、反応速度は直線的である必要が無い。
【0009】
有利に、結合速度は、該音波処理の停止後の多数の時間で測定を行う段階、および、測定値からの外挿により該予め決定された時間での結合の速度を導く段階によって、決定されてもよい。
【0010】
外挿は、例えば、測定値に曲線を適合させる段階、および、適合された曲線より該予め決定された時間での結合の速度を計算する段階によって、行われてもよい。または、外挿のより複雑な形態が行われてもよい。一つの例において、該予め決定された時間での結合の速度の初期推定値は、データに適合された第一曲線より計算され、および、曲線適合アルゴリズムを決定するために使用される。その後、決定された曲線適合アルゴリズムを用いて、第二曲線が測定値に適合され、および、該予め決定された時間での結合の速度が、適合された曲線より決定される。
【0011】
しかしながら、結合速度は、他の方法で計算されてもよい。例えば、代替案は、二つの時点で特性が測定され、および、結合速度を表わすとして差が取得される技術を適用することである。この場合において、測定間の間隔が固定されるため、差は、正確な単位においてではないが、速度を表わす。例えば、測定が、結合物質、被分析物、または結合物質の結合複合体の少なくとも一つの量を表わす場合、差は速度に比例し、実際の速度は、測定間の間隔によって分割される差に等しい。「結合の速度」および「結合速度」という用語は、本出願において、たとえ適当な単位においてでない場合でも速度を表わす値が計算される、そのような技術を包含するように使用される。しかしながら、この代替技術は、音波処理の実際の停止時の速度よりも、間隔を通した平均速度を表わす値をもたらすため、好ましくない。
【0012】
測定は、結合物質、被分析物、または、結合物質および被分析物の結合複合体の少なくとも一つの量を表わす測定であってもよく、典型的には、例えば、しかし非限定的に、濁度測定法、比濁法、または蛍光測定法を用いる光学的測定である。一般に、結合の速度は、例えば、公知の結合速度測光イムノアッセイ法、または任意の他の方法におけるように、測光的に決定されてもよい。
【0013】
一つの任意の技術は、被分析物を含む試料を媒質に含まれる結合物質へ加える段階に先立って、結合を破壊するために続いて行われるのと同一の性質の音波処理を行い、および、予備的な測定を行うことである。その後、予備的な測定値は、該音波処理の停止後に行われた各測定値から控除されてもよいし、または、予め決定された時間での測定の外挿された値から抽出されてもよい。こうして、測定された特性の正味の値が取得される。これが、試料の非存在下で結合物質から得られる予備的な測定値を控除することによって、試料の一定の特性を測定する可能性を開く。これが、特性にまた影響を及ぼす進行中の反応の妨害無しに、特性、例えば、試料の吸収、または別の光学的特性、の測定を可能にする。特性の値の知見は、例えば、血液試料のヘモグロビン含量およびヘマトクリットの測定のために使用され得る。
【0014】
これを達成するための代替的な方法は、音波処理の停止の時間に戻って測定値を外挿することである。多くの実質的な状況において、この代替技術は、進行中の反応を妨害すること無く特性を測定する唯一の有効な方法である。それらの場合において、これは、まず緩衝液において試料の特性を測定し、およびその後、反応を開始するための第二の試薬を加えることによってのみ為され得る。そのような複雑な手順の回避が、本発明における音波処理のもう一つの利点である。
【0015】
本方法は、一般に、音波処理によって破壊されることが可能である任意のタイプの結合に適用可能である。粒子の間の特異的な、およびことによると非特異的な結合が、破壊されてもよい。典型的には、結合は、可逆性の、非共有結合性結合である。典型的には、結合物質および被分析物の、一つまたは双方は、タンパク質である。本方法は、二つまたはそれ以上の存在物の間の結合に適用可能である。
【0016】
本方法は、免疫学的結合に特定の用途を有する。この場合において、結合物質は、抗体、抗原(タンパク質、または非タンパク質)、または、ハプテンであってもよい。本明細書において使用されるとき、「抗体」という用語は、被分析物に結合する断片を含む。そのような断片は、Fv、F(ab')、およびF(ab')2断片を含む。更に、抗体または断片は、キメラ抗体、CDR抗体、またはヒト化抗体であってもよい。
【0017】
代替案は、受容体とリガンドとの間の結合に本方法を適用することである。
【0018】
結合物質および被分析物は、任意の適する形態において、媒質において配置されてもよい。一つの可能性は、例えば、不溶性担体粒子上にコートされた結合物質により、媒質において結合物質および被分析物の双方を単純に懸濁することである。しかしながら、他のより複雑な技術が、同等に適用されてもよい。
【0019】
本方法は、衛生学的試料のような、臨床的および非臨床的試料双方を含む、幅広い範囲の試料由来の被分析物を分析するために適用されてもよい。全血、血清、血漿、髄液、腹水液、尿、唾液、精液のような異なる体液由来の試料、および、食物、ミルク、表面由来の無菌制御スワイプ(swipe)、または水のような衛生モニタリングのための試料が、使用され得る。
【0020】
通常、被分析物は、任意の追加的な加工処理無く試料より決定されるが、必要な場合は、試料は、アッセイに先立って前処理、例えば、遠心分離、溶血、または濃縮されてもよい。
【0021】
音波処理は、音波(可聴音または超可聴音)の媒質への適用である。音波処理を行うための多くのタイプの装置が公知であり、および、本方法は、装置自体の性質に依存しないため、任意のタイプの音波処理装置が使用され得る。一つの非限定的な例は、参照により本明細書に組み入れられる、"Sonication Of A Medium"という題名の、本出願と同時に提出された国際特許出願(英国特許出願第0509418.0号の優先権を主張する)において説明される音波処理装置を使用することである。
【0022】
音波処理の周波数は、幅広い範囲の周波数より選択され得る。周波数が増加するにつれて解離エネルギーが増加し、破壊力の幅広い選択が任意の実質的な適用のために使用されることを可能にする。周波数および出力の選択は、結合の必要な破壊を提供する周波数および出力を選択するために、異なる周波数および出力の簡単な試験によって、任意の与えられた結合についてなされてもよい。通常、周波数は少なくとも1kHzであるが、より典型的には、周波数は少なくとも20kHzであり、その場合には、音波処理は超音波処理と称されてもよい。通常、周波数は、多くても1000kHzである。音波処理は、結合を破壊するのに十分長い期間に適用され、これは、典型的には秒のオーダーである。
【0023】
イムノアッセイにおいて超音波を使用するいくつかの公知の技術があるが、本発明とは異なる様式である。超音波の公知の使用法のいくつかは、次のとおりである。
【0024】
超音波定常波分野を使用することによって、超音波が、コート粒子凝集イムノアッセイを増強するために使用され得ることが公知である。多量の報告が、1980年代半ば〜1990年代後半に刊行され、その中で、超音波は、凝集アッセイの速度および感度の双方を増強するために使用された。そのような文書は、単に超音波増強凝集を開示するが、この群の刊行物のいずれも、特異的なリガンド抗リガンド結合を破壊するための超音波の使用を報告していない。そのような凝集の超音波増強を開示する文書の例は、GB-A-2,233,089、米国特許第4,575,485号、第5,227,312号、第5,665,605号、第5,853,994号、第5,912,182号、および、Ellis et al. "Diagnostic particle agglutination using ultrasound: a new technology to rejuvenate old microbiological methods" J. Med. Microbiol. 49 853 (2000)である。本発明において、音波処理は結合を破壊し、これは、結合反応を増強する、または導くのと反対の効果である。しかしながら、反応を増強するための音波処理のそのような使用は、そのような増強が必要とされるべき場合、結合を破壊する音波処理の停止後に、増強超音波処理(典型的には、適当な周波数の十分に低いエネルギーの超音波)を行うことによって本方法において使用されてもよい。
【0025】
以下の刊行物は、リガンド抗リガンド結合を破壊するための超音波の使用を記述する。米国特許第4,615,984号、および、Haga et al. "Effect of Ultrasonic Irradiation on the Dissociation of Antigen-Antibody Complexes. Application to Homogenous Enzyme Immunoassay" Chem. Pharm. Bull. 35 3822 (1987)において、超音波は、リガンド‐結合剤複合体を解離させ、結合剤の再使用を許容するために使用される。結合剤の再使用は、別のアッセイにおいて行われる。米国特許第6,086,821号において、抗原と抗体との間の結合親和性を測定する目的で、超音波力が、抗原‐抗体複合体を解離させるために使用されるが、反応速度の測定は記述または特許請求されていないし、または、被分析物の濃度測定のために使用される発明も、記述または特許請求されていない。米国特許第6,368,553号において、標識化された試薬の存在下で被分析物を検出する目的で、抗原‐抗体複合体を解離させるために超音波力を使用するアッセイ装置が記述されているが、反応速度の測定は記述されていないし、または、特許請求されていない。
【0026】
初期反応速度が、速度曲線のわずか数秒(典型的には0.5〜30秒)の測定の後に計算され得るため、本方法は、非常に速い定量的測定を可能にする。好ましくは、測定は、1〜15秒、または、更により好ましくは、1〜10秒かかる。当然、原則として、反応は、必要とされる正確さのために十分なデータを収集するため、必要とされる限り、数十分でさえも追跡され得る。
【0027】
更に、測定は、音波処理を繰り返し、および、再び初速度を測定する段階によって、改善された正確さのために必要とされる場合、繰り返され得る。
【0028】
本方法の非限定的な例が、図面に関連して、次に説明される。
【0029】
本方法が、結合物質としてCRP抗体、および、被分析物としてCRPに関して行われた。
【0030】
CRP抗体でコートされたラテックス粒子は、Orion Diagnostica Oy,Finlandによって製造されたQuikRead CRP kit(Cat. no. 67961)より取得された。ラテックス粒子のコーティングは、EP-A-0,946,871に記述された様式において行われた。ラテックス粒子の濃度は、0.171 mol/l NaClおよび0.1%ウシ血清アルブミンを含む、0.15 mol/l、pH 8.4のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン‐HCl緩衝液で、2 g/lに調整された。
【0031】
0、5、9、19、59、78、125、151、221、400、および600 mg/lの濃度を有する一連のCRP標準溶液が調製された。以下の手順が、各標準溶液について行われた。
【0032】
1 mlの緩衝液におけるラテックス懸濁液が、キュベットにピペットで移され、および、12μlの標準が加えられた。
【0033】
超音波処理は、参照により本明細書に組み入れられる、"Sonication Of A Medium"という題名の、本出願と同時に提出された国際特許出願(英国特許出願第0509418.0号の優先権を主張する)において説明される方法および装置を用いて行われた。これは、単純な構造、および、速い手順を可能にした。更に、キュベットは、超音波処理の間のキュベットからの、ことによると感染性の、またはさもなければ有害な材料の拡散を防ぐように、超音波処理の間、完全に閉鎖され得る
【0034】
次に、キュベットは、光度計内に位置するフォーク形の超音波処理ヘッドの間に配置された。超音波処理ヘッドは、両側からキュベットに直接的に接触したが、光度計の光路を遮断しなかった。光度計は、653nmでの吸収を、1秒あたり3回記録するようにセットされ、測定が開始された。
【0035】
次に、キュベットは、37kHzの音波周波数で6秒間超音波処理され、および、超音波処理後1分間、凝集反応が進行するようにされた。超音波処理が停止すると、凝集反応は直ちに開始する。超音波処理の終止の瞬間が、ゼロ時間として定義された。
【0036】
次に、各実験の吸収示数が、吸収をy軸上に、および時間をx軸上にプロットされた。形式y=ax2+bx+cの二次多項式が、音波処理の終止後2/3秒から開始し、および、音波処理の終止後3秒で終止する実験点を介して適合された。ゼロ時間で計算された二次多項式の一次導関数(y=2ax+b)の値が、凝集反応の初期反応速度である。1秒あたりの吸収単位として表わされる、各標準の得られた初期反応速度が、図1に示される較正曲線としてプロットされた。この較正曲線は、5 mg/lから600 mg/lまで、直線的であった。
【0037】
一般に、任意の数学関数が、速度曲線に適合され得るであろう。超音波処理が停止する時間、またはその後の予め決定された時間での初期反応速度は、適切な時間で数学関数の一次導関数の値を計算することによって、計算されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例についての較正曲線のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒質において結合物質および被分析物を配置する段階;
結合物質と被分析物との間の結合を破壊するのに十分な媒質の音波処理を行う段階;ならびに
媒質の該音波処理を停止し、および、該音波処理の停止時または後の予め決定された時間に、結合の速度を決定する段階
を含む、結合物質および被分析物の結合の速度を測定する方法。
【請求項2】
結合の速度を決定する段階が、
音波処理の停止後の多数の時間で、測定を行う段階;および
測定値からの外挿により、予め決定された時間での結合の速度を導く段階
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
外挿により予め決定された時間での結合の速度を導く段階が、
測定値に曲線を適合させる段階;および
適合された曲線より、該予め決定された時間での結合の速度を計算する段階
を含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
外挿により予め決定された時間での結合の速度を導く段階が、
測定値に第一曲線を適合させる段階;
適合された第一曲線より、該予め決定された時間での結合の速度の初期推定値を計算する段階;
該予め決定された時間での結合の速度の該初期推定値より、曲線適合アルゴリズムを決定する段階;
決定された曲線適合アルゴリズムを用いて、測定値に第二曲線を適合させる段階;および
適合された第二曲線より、該予め決定された時間での結合の速度を計算する段階
を含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
多数の時間が、音波処理の停止から30秒以内である、請求項2〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
結合の速度を決定する段階が、
音波処理の停止時または後に第一測定を、および、第一測定後、予め決定された間隔で第二測定を行う段階;ならびに
第一および第二測定の間の差を、決定された結合の速度とする段階
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
測定が、結合物質、被分析物、または、結合物質および被分析物の結合複合体の少なくとも一つの量を表わす量の測定である、請求項2〜6のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
測定が、光学的に行われる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
測定が、媒質による光の吸収、媒質により散乱された光、または、媒質からの蛍光の測定である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
測定値からの外挿により、音波処理の停止時の量の値を決定する段階を更に含む、請求項7〜9のいずれか一項記載の方法。
【請求項11】
媒質において結合物質および被分析物を配置する段階が、被分析物を含む試料を、媒質に含まれる結合物質へ加える段階を含み;
被分析物を含む試料を結合物質へ加える段階に先立って、音波処理を行い、および、予備的な測定を行う段階を更に含む、
請求項7〜9のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
結合の速度を決定する段階が、測光法で行われる、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
結合が、免疫学的結合である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
結合物質が、抗体、抗原、または、ハプテンである、請求項13記載の方法。
【請求項15】
結合物質および被分析物の一方が受容体であり、ならびに、結合物質および被分析物の他方がリガンドである、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
【請求項16】
結合が、非共有結合性である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項17】
結合物質が、不溶性担体粒子上にコートされる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項18】
音波処理が、少なくとも1kHzの周波数で行われる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項19】
音波処理が、少なくとも20kHzの周波数で行われる、請求項1〜17のいずれか一項記載の方法。
【請求項20】
音波処理が、多くても1000kHzの周波数で行われる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
結合物質と被分析物との間の結合を破壊するのに十分な媒質の音波処理の停止後に、結合物質と被分析物との間の結合を増強することが可能である音波処理を行う段階を更に含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項22】
予め決定された時間が、音波処理の停止時である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
決定された結合の速度より、被分析物の量、濃度、または存在を決定する段階を更に含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
媒質の音波処理を行い、および、予め決定された時間での結合の速度を決定する段階を繰り返す段階;および
繰り返し決定された結合の速度を平均する段階
を更に含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−541070(P2008−541070A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510468(P2008−510468)
【出願日】平成18年5月5日(2006.5.5)
【国際出願番号】PCT/EP2006/004244
【国際公開番号】WO2006/119933
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(506005237)
【Fターム(参考)】