説明

給湯装置

【課題】熱交換効率がよく小型で発電機能も有するスターリングエンジンを利用した給湯装置を提供すること。
【解決手段】本発明の給湯装置は、温水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの水を加熱する加熱源とを備え、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を前記加熱源で加熱して温水とし、前記温水を前記貯湯タンクの上部から戻す給湯装置であって、前記加熱源として、スターリングエンジンを用い、前記スターリングエンジンは、シリンダ内を往復移動するディスプレーサピストンと、前記シリンダの一端側を加熱する加熱器と、前記シリンダの他端側を冷却する冷却器と、前記ディスプレーサピストンの移動によって発電を行う発電機とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スターリングエンジンを用いて発電を行える給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年燃料電池を用いた家庭用発電装置が提案されている。
例えば、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムとして、燃料電池ユニットと、貯湯ユニットで構成されたものが提案されている。燃料電池ユニットは、ガスによる燃料供給を受け、水素の製造を行う燃料処理器を備えている。そして、燃料処理器から供給される水素と、空気に含まれる酸素によって電気と熱を発生させる。発電された電気は、インバーターにより交流に変換されて家庭用電源として利用され、発生した熱は、熱交換器により貯湯タンクのお湯を沸かし、給湯として利用できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この種の燃料電池コージェネレーションシステムは、装置が大型であるだけでなく、立ち上げ運転に長時間を要するなど、家庭用として普及するには多くの課題を有している。
【0004】
そこで、本発明は、熱交換効率がよく小型で発電機能も有するスターリングエンジンを利用した給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の本発明の給湯装置は、温水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの水を加熱する加熱源とを備え、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を前記加熱源で加熱して温水とし、前記温水を前記貯湯タンクの上部から戻す給湯装置であって、前記加熱源として、スターリングエンジンを用い、前記スターリングエンジンは、シリンダ内を往復移動するディスプレーサピストンと、前記シリンダの一端側を加熱する加熱器と、前記シリンダの他端側を冷却する冷却器と、前記ディスプレーサピストンの移動によって発電を行う発電機とを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の給湯装置において、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器用の冷却水として吸熱した後に、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱して前記温水とすることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の給湯装置において、前記加熱源とは別に、副熱源を設け、前記貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記副熱源で加熱して前記温水とすることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の給湯装置において、前記副熱源は、水道水を開閉する暖房タンク注水弁と、前記暖房タンク注水弁から補給された水を貯める補給水タンクと、補給水タンクの注水を適正な状態に保つ満水電極及び減水電極と、暖房経路の水を加熱する暖房熱交換器と、暖房水を循環する循環ポンプと、前記暖房熱交換器の出口に設けられた暖房熱交換サーミスタと、前記暖房熱交換器で加熱された高温暖房水行き管と前記補給水タンクから前記循環ポンプから吐出される低温暖房水を接続するバイパス接続管に設けられた逆止弁と、暖房戻り接続管と前記高温暖房往き管とを接続する接続管とを備えたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項3に記載の給湯装置において、前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、前記貯湯タンクの下部から水を取り出す配管の接続を、前記冷却器に導く給水管と前記給湯熱交換器に導く給水管に切り替える切替弁を設けたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項3に記載の給湯装置において、前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、前記給湯熱交換器へ導く給湯配管と前記貯湯タンクへ導く給水管とに切替える切替弁とを備え、前記給湯熱交換器に導く水を、前記貯湯タンクの下部から取り出した後に、前記冷却器用の冷却水として吸熱し、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱した前記温水とすることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項3に記載の給湯装置において、前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器に導く給水管と、前記給湯熱交換器に導く給湯配管とに分岐して供給することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の給湯装置において、前記副熱源で加熱した前記熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器を備え、前記給湯熱交換器と前記風呂熱交換器とを並列に設けたことを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項8に記載の給湯装置において、前記貯湯タンクの上部から取り出した前記温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器を備え、前記暖房熱交換器で放熱した後の水を前記貯湯タンクの下部から戻し、前記暖房熱交換器の利用側媒体を、前記給湯熱交換器及び前記風呂熱交換器の熱源側媒体としたことを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項9に記載の給湯装置において、筐体内の一側方に前記貯湯タンクを、前記筐体内の他側方の後方下部に前記加熱源を、前記筐体内の他側方の上部に前記副熱源を、前記筐体内の他側方の前方下部に前記給湯熱交換器、前記風呂熱交換器、及び前記暖房熱交換器を、それぞれ配置し、前記加熱源で発生するガスを導く排ガス風路を前記副熱源に隣接して配置したことを特徴とする。
請求項11記載の本発明の給湯装置は、筐体内の一側方に配置して温水を貯湯する貯湯タンクと、前記筐体内の他側方の後方下部に配置して前記貯湯タンクの水を加熱する加熱源と、前記筐体内の他側方の上部に配置して、前記貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を加熱して温水とする副熱源と、前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記副熱源で加熱した前記熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器と、前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記貯湯タンクの上部から取り出した前記温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器と、前記副熱源に隣接して配置して、前記加熱源で発生するガスを導く排ガス風路と、を備え、前記筐体内の下方に、給湯配管、風呂配管、ガス配管、給水配管、暖房往き配管、及び暖房戻り配管のそれぞれの接続部を配置し、前記加熱源として、スターリングエンジン発電機、固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、又はガスエンジン式常用発電機を用いたことを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項11に記載の給湯装置において、それぞれの前記接続部をカバーする配管カバーと、前記副熱源の外装と、前記筐体を支える複数の脚部とを備え、前記配管カバーと前記外装を構成する前板とを前記筐体に対して着脱自在に取り付け、前記接続部から前記脚部の底部までの空間に、それぞれの前記配管を配設することを特徴とする。
請求項13記載の本発明は、請求項12に記載の給湯装置において、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器用の冷却水として吸熱した後に、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱して温水とし、吸熱時に発生した酸性水を中和タンクで中和し、前記筐体の下部に導いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、熱交換器を耐圧部材とする必要がなく、熱交換性能だけを考えた構成とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の第1の実施の形態による給湯装置は、加熱源として、スターリングエンジンを用い、スターリングエンジンは、シリンダ内を往復移動するディスプレーサピストンと、シリンダの一端側を加熱する加熱器と、シリンダの他端側を冷却する冷却器と、ディスプレーサピストンの移動によって発電を行う発電機とを有するものである。本実施の形態によれば、加熱源としてスターリングエンジンを用いることで小型で高効率な発電及び給湯を実現することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による給湯装置において、貯湯タンクの下部から取り出した水を、冷却器用の冷却水として吸熱した後に、加熱器で発生する排ガスによって加熱して温水とするものである。本実施の形態によれば、スターリングエンジンを用いるにあたって、冷却器用の冷却水として吸熱した後に、排ガスによって更に加熱することで、小型のスターリングエンジンであっても、給湯温度を十分に高めることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による給湯装置において、加熱源とは別に、副熱源を設け、貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、貯湯タンクの下部から取り出した水を、副熱源で加熱して温水とするものである。本実施の形態によれば、副熱源を利用することでスターリングエンジンを小型化でき、小型のスターリングエンジンによって長時間の継続した運転を実現できる。
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態による給湯装置において、副熱源は、水道水を開閉する暖房タンク注水弁と、暖房タンク注水弁から補給された水を貯める補給水タンクと、補給水タンクの注水を適正な状態に保つ満水電極及び減水電極と、暖房経路の水を加熱する暖房熱交換器と、暖房水を循環する循環ポンプと、暖房熱交換器の出口に設けられた暖房熱交換サーミスタと、暖房熱交換器で加熱された高温暖房水行き管と補給水タンクから循環ポンプから吐出される低温暖房水を接続するバイパス接続管に設けられた逆止弁と、暖房戻り接続管と高温暖房往き管とを接続する接続管とを備えたものである。本実施の形態によれば、副熱源としてコンパクトな暖房専用機を配置することにより、システム全体をコンパクト化できると共に、暖房のみ使用時には、単独で使用することもできる。
本発明の第5の実施の形態は、第3の実施の形態による給湯装置において、副熱源で加熱した熱源側媒体と貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、貯湯タンクの下部から水を取り出す配管の接続を、冷却器に導く給水管と給湯熱交換器に導く給水管に切り替える切替弁を設けたものである。本実施の形態によれば、貯湯タンク内の温水が少なくなった場合でも、給湯を継続して行うことができる。
本発明の第6の実施の形態は、第3の実施の形態による給湯装置において、副熱源で加熱した熱源側媒体と貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、給湯熱交換器へ導く給湯配管と貯湯タンクへ導く給水管とに切替える切替弁とを備え、給湯熱交換器に導く水を、貯湯タンクの下部から取り出した後に、冷却器用の冷却水として吸熱し、加熱器で発生する排ガスによって加熱した温水とするものである。本実施の形態によれば、貯湯タンク内の温水が少なくなった場合でも、発電と同時に給湯を継続することができる。冷却器で加熱された温水が気液熱交換器で再加熱され、その温水を更に給湯熱交換器で加熱するので、高温のお湯を多く供給するのに有利となる。
本発明の第7の実施の形態は、第3の実施の形態による給湯装置において、副熱源で加熱した熱源側媒体と貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、貯湯タンクの下部から取り出した水を、冷却器に導く給水管と、給湯熱交換器に導く給湯配管とに分岐して供給するものである。本実施の形態によれば、発電しながら貯湯タンク内の温水が少なくなった場合でも、発電と同時に湯切れ対策用給湯を行うことができ、別々に単独でも行うことができる。
本発明の第8の実施の形態は、第5から第7の実施の形態による給湯装置において、副熱源で加熱した熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器を備え、給湯熱交換器と風呂熱交換器とを並列に設けたものである。本実施の形態によれば、給湯とともに風呂の追い炊きにも対応することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による給湯装置において、貯湯タンクの上部から取り出した温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器を備え、暖房熱交換器で放熱した後の水を貯湯タンクの下部から戻し、暖房熱交換器の利用側媒体を、給湯熱交換器及び風呂熱交換器の熱源側媒体としたものである。言い換えれば、貯湯タンクのお湯が高温で一杯に貯えられてしまうと、発電時にできるお湯を貯えることができなくなり、結果として発電ができなくなるが、本実施例によれば、貯湯タンクのお湯が暖房に供され、タンクのお湯が消費されるので、発電を継続して行うことができる。
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による給湯装置において、筐体内の一側方に貯湯タンクを、筐体内の他側方の後方下部に加熱源を、筐体内の他側方の上部に副熱源を、筐体内の他側方の前方下部に給湯熱交換器、風呂熱交換器、及び暖房熱交換器を、それぞれ配置し、加熱源で発生するガスを導く排ガス風路を副熱源に隣接して配置したものである。本実施の形態によれば、貯湯タンク、加熱源、副加熱源などの各構成部材をつなぐ配管距離を短くできるとともに、高温となる副熱源と排ガス風路を近接させ、上部に配置することで、安全な排気を行え、他の構成部材への影響も少なくして、小型の筐体を実現することができる。
本発明の第11の実施の形態による給湯装置は、筐体内の一側方に配置して温水を貯湯する貯湯タンクと、筐体内の他側方の後方下部に配置して貯湯タンクの水を加熱する加熱源と、筐体内の他側方の上部に配置して、貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、貯湯タンクの下部から取り出した水を加熱して温水とする副熱源と、筐体内の他側方の前方下部に配置して、副熱源で加熱した熱源側媒体と貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、筐体内の他側方の前方下部に配置して、副熱源で加熱した熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器と、筐体内の他側方の前方下部に配置して、貯湯タンクの上部から取り出した温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器と、副熱源に隣接して配置して、加熱源で発生するガスを導く排ガス風路と、を備え、筐体内の下方に、給湯配管、風呂配管、ガス配管、給水配管、暖房往き配管、及び暖房戻り配管のそれぞれの接続部を配置し、加熱源として、スターリングエンジン発電機、固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、又はガスエンジン式常用発電機を用いたものである。本実施の形態によれば、加熱源として発電と給湯のできる燃料電池やガスエンジン式常用発電機を組込み一体化したコンパクトな、コージェネシステムを供給することができ、且つ、現場での施工のために必要な工事は、各配管接続と電気供給の工事だけであり、従来の発電ユニットと排熱給湯ユニットに区分されたシステムに比べれば、大幅に現場での工事を短縮することができる。
本発明の第12の実施の形態は、第11の実施の形態による給湯装置において、それぞれの接続部をカバーする配管カバーと、副熱源の外装と、筐体を支える複数の脚部とを備え、配管カバーと外装を構成する前板とを筐体に対して着脱自在に取り付け、接続部から脚部の底部までの空間に、それぞれの配管を配設するものである。本実施の形態によれば、配管接続が筐体下部に集約してなされ、脚部間隙を利用して配管を収納できるのでコンパクトな配管接続となる。また、配管接続終了後は、配管カバーで配管接続部がカバーされ外観もすっきりとできる。一方、副熱源の外装である前板を外せば、筐体80の外装をはずすことなく、副熱源のサービスメンテナンスを行うことができる。
本発明の第13の実施の形態は、第12の実施の形態による給湯装置において、貯湯タンクの下部から取り出した水を、冷却器用の冷却水として吸熱した後に、加熱器で発生する排ガスによって加熱して温水とし、吸熱時に発生した酸性水を中和タンクで中和し、筐体の下部に導いたものである。本実施の形態によれば、潜熱を回収した後、中和された水を排出するので、排水の下流側でも安全性を確保することができ、筐体内から出される排水を一箇所に纏めてドレン受けで纏めて排水することができる。
【実施例】
【0008】
以下本発明の一実施例について図面とともに詳細に説明する。
図1から図3は各実施例による給湯装置の配管図、図4は本実施例に用いるスターリングエンジンの側断面概略図、図5は同スターリングエンジンの一部破断斜視図、図6は本実施例の給湯装置の正面図、図7は同装置の側面図、図8は同装置の上面図、図9は本実施例の給湯装置の外観正面図、図10は同装置の外観側面図、図11は同装置の外観下面図、図12は同装置の配管カバー内部を示す外観正面図、図13は同装置の副熱源の配管図である。
図1に示すように、本実施例の給湯装置は、温水を貯留する貯湯タンク10と、貯湯タンク10の水を加熱す加熱源20とを備え、加熱源20として、スターリングエンジンを用いている。加熱源20は、加熱器21と冷却器22と発電機23を有し、加熱器21にはガス燃焼による排ガスを導出する排ガス風路30が設けられている。また、この排ガス風路30には、気液熱交換器31が設けられている。
貯湯タンクの下部から水を取り出す配管41には循環ポンプ51が設けられ、配管41は切替弁52に接続されている。給水管42は、切替弁52と冷却器22とを接続している。冷却器22の出口から気液熱交換器31までは配管43によって接続されている。また、気液熱交換器31の液側出口と貯湯タンク10の上部とは配管44で接続されている。また、気液熱交換器31から出た温水は、温度が高い時は切替弁59で配管44に接続され、温度が低い時は切替弁59で切替えられ、配管11を介して貯湯タンク10の下部に接続される。
本実施例の給湯装置は、加熱源20とは別に、副熱源60を設けている。副熱源60としては、ガスを加熱源とするガス暖房専用機が適している。
【0009】
給湯熱交換器71は、副熱源60で加熱した熱源側媒体と貯湯タンク10の下部から取り出した水との間で熱交換を行う。給水管45は、切替弁52と給湯熱交換器71とを接続している。また、給湯熱交換器71の二次側出口と貯湯タンク10の上部とは配管46で接続されている。配管46の途中には、分岐した給湯配管47を備えている。給湯配管47は、給湯混合弁53と水量制御弁54とを備え、蛇口55に接続されている。
風呂熱交換器72は、副熱源60で加熱した熱源側媒体と浴槽56内の水との熱交換を行う。風呂熱交換器72の二次側配管は、浴槽循環配管48に接続されている。浴槽循環配管48は、浴槽56内の水を給水し、風呂熱交換器72で加熱した温水を浴槽56に戻す。浴槽循環配管48は循環ポンプ57を備えている。
暖房熱交換器73は、貯湯タンク10の上部から取り出した温水を熱源側媒体とし、放熱後の水を貯湯タンク10の下部から戻す。暖房配管49は、貯湯タンク10の上部と暖房熱交換器73とを接続するとともに、暖房熱交換器73と貯湯タンク10の下部とを接続する。暖房配管49は循環ポンプ58を備えている。
暖房熱交換器73の利用側媒体は、給湯熱交換器71及び風呂熱交換器72の熱源側媒体としている。
従って、暖房熱交換器73の利用側配管、給湯熱交換器71の一次側配管、及び風呂熱交換器71の一次側配管は、循環配管61で接続され、また、循環配管61は副熱源60と接続され、熱源側媒体が循環する。給湯熱交換器71と風呂熱交換器72とは並列に設けている。
【0010】
次に本実施例による給湯装置の運転方法について説明する。
通常運転時には、給湯タンク10への給湯運転は、スターリングエンジンで構成された加熱源20を運転することで行う。従って、給湯運転時には、加熱源20から発電することができ、必要に応じて蓄電を行うこともできる。
給湯運転は、配管41と給水管42とを三方弁52によって接続する。給水管42から冷却器22に導かれた水は加熱され温水となる。冷却器22から導出された温水は、気液熱交換器31で更に高温に加熱され、配管44を通って貯湯タンク10に戻る。
貯湯タンク10内では、上部から順に温水が積層され貯湯タンク10内の底部に温水が蓄積されるまで加熱源20の運転は継続される。
一方、貯湯タンク10内の温水は、暖房配管49によって暖房熱交換器73に導かれ、放熱後の低温水は、貯湯タンク10の下部に戻される。このように、貯湯タンク10内に蓄積された温水は、暖房熱交換器73で放熱することで利用される。
暖房熱交換器73で放出された熱は、給湯熱交換器71又は風呂熱交換器72で、温水の生成に利用される。
貯湯タンク10内の温水が所定温度あるいは所定量以下となった場合には、循環ポンプ58の運転を停止して、副熱源60の運転を行うことで、給湯熱交換器71又は風呂熱交換器72での温水の生成を継続する。
【0011】
図2は他の実施例による給湯装置の配管図である。
図2において、図1と同じ構成のところには、同じ番号を付与している。図2で、気液熱交換器31を出た温水は、給湯配管83を経由して切替弁82に導かれる。高温のお湯を貯湯タンク10に蓄える時には、切替弁82を給湯配管84に繋ぐように切替えて切替弁59を経由して給湯配管44を通り、貯湯タンク10へ導く。一方、切替弁82を給湯熱交換器71に導くように切替えれば、貯湯タンク10が湯切れした時などに、発電しながら副熱源60の熱を、給湯熱交換器71を介して、高温のお湯を供給することができる。図1の給湯装置の配管図では、切替弁52で、発電するか、又は、給湯熱交換器71を介して貯湯タンク10の温水が少なくなった時に湯切れ対策給湯をするかを切替えるので、発電と湯切れ対策給湯運転を同時にすることはできなかったが、このシステムでは同時運転ができる。
【0012】
図3は更に他の実施例による給湯装置の配管図である。
図3において、図1と同じ構成のところには、同じ番号を付与している。貯湯タンクの下部から水を取り出す配管86には循環ポンプ51が設けられ、気液熱交換器31を介して貯湯タンク10へお湯が供給される。一方、貯湯タンク10の下部から循環ポンプ88、給湯配管87を経由してお湯を給湯熱交換器71へ導けば、例えば、貯湯タンク10のお湯が少なくなった場合にでも、発電と湯切れ対策用給湯の同時運転ができる。また、各々別々に発電と貯湯タンク10のお湯が少なくなった場合の湯切れ対策用給湯を行うこともできる。
【0013】
次に図1から図3に示す実施例に用いる加熱源20に適したスターリングエンジンの構成について図4及び図5を用いて説明する。
図において、金属ヒータ101内にディスプレーサピストン102が配置され、ディスプレーサピストン102の下方にはパワーピストン103が配置されている。パワーピストン103の外周には、パワーピストン103とともに往復動作するインナーヨーク104が配置されている。インナーヨーク104は、円筒状に構成され、その外周には磁石105が配置される。
インナーヨーク104の外周部には、円筒状のアウターヨーク106がインナーヨーク104と所定のギャップを持って配置される。アウターヨーク106の内周側にはコイル107が、磁石105と対向するように配置されている。磁石105を有するインナーヨーク104と、コイル107を有するアウターヨーク106によって発電機が構成される。
金属ヒータ101には、ヒータ109、再生器100、及び冷却器111を備えている。ヒータ109は金属ヒータ101の一端側に配置し、冷却器111は金属ヒータ101の他端側に配置し、再生器100はヒータ109と冷却器111との間に配置している。再生器100と冷却器111は、ともに円筒状に構成されており、金属ヒータ101の他端側から挿入固定される。
ロッド112の一端側は大径ロッド112a、ロッド112の他端側は小径ロッド112bで構成され、大径ロッド112aはディスプレーサピストン102に固定され、小径ロッド112bは板バネ113に連結されている。
【0014】
容器114は筒状部材で構成され、パワーピストン103、インナーヨーク104、アウターヨーク105を内部に収容する。
容器114には、パワーピストン103の一端側の外周面が摺動する第1の軸受部115と、パワーピストン103の他端側の内周面が摺動する第2の軸受部116とを有している。第1の軸受部115は、パワーピストン103が摺動する第1の円筒部115aと、第1の円筒部115aの一端に形成した第1のフランジ部115bとで構成され、第2の軸受部116は、パワーピストン103が摺動する円筒部116aと、円筒部116aの一端に形成したフランジ部116bとで構成される。第1の円筒部115aの内周面に対向するヘッド部103aの外周面には、ピストンリング131を設けている。本実施例によれば、リニア軸受もしくは滑り軸受132によって、パワーピストン103で発生する摺動損失を低減する。さらに、リニア軸受もしくは滑り軸受132が持つ径方向の隙間によって、パワーピストン103の稼働中に発生する横ぶれにも、パワーピストン103に配置したピストンリング131が追従することにより、金属ヒータ101とパワーピストン103との間にできる空間の気密性を保つことができる。
第2の軸受部116は、第2のフランジ部116bの外周面と容器114の他端側の内周面で位置決め固定される。アウターヨーク106は容器114の内周面で位置決め固定される。
容器114の一端側には金属ヒータ101が配置され、金属ヒータ101と容器114とは連結部材117を介して締結する。連結部材117は、リング状の連結板117aと、金属ヒータ101側から挿入されるボルト117bから構成される。
容器114の他端側には封止部材118が配置される。
【0015】
パワーピストン103は、ヘッド部103aとスカート部103bで構成し、ヘッド部103aの外周面をピストンリングの131のシール面とし、スカート部103bの内周面を第2の軸受部116との摺動面としている。なお、スカート部103bの外周面にインナーヨーク104は位置決め固定される。ヘッド部103aの中心には第1の貫通孔103cを形成している。第1の貫通孔103cの内周面には軸受部103dを形成する。スカート部103bの内周面には第2の滑り軸受103eを設けている。
板バネ113は、第2の軸受部116と封止部材118との間に配置される。
ディスプレーサピストン102と板バネ113とを連結するロッド112は、大径ロッド112aを第1の貫通孔103cに配置し、小径ロッド112bを第2の貫通孔116cに配置している。
【0016】
滑り軸受132の軸方向の長さを長くとることで、パワーピストン103の摺動面を形成する第2の軸受部116を容器114に有するとともにアウターヨーク106を容器114の内周部に設けることで、パワーピストン103がアウターヨーク106に対して、傾き及び芯ずれ状態で組み付けられることを抑制し、パワーピストン103とアウターヨーク106との隙間寸法を精度良く組み立てることができる。そのため、パワーピストン103が傾きや芯ずれによって発生する機械損失(摺動損失)を低減することができる。
さらに、パワーピストン103を支持するようにアウターヨーク106内周面内に第2の軸受部116を形成することで、可動部内周面を有効に軸受部として形成することができるため、スターリングエンジンをコンパクトに構成できる。
スターリングエンジンを構成する部材を、金属ヒータ101と容器114とにそれぞれ配置するとともに、金属ヒータ101と容器114とを締結することで、特にディスプレーサピストン102とパワーピストン103との位置調整を精度良く行うことができる。
また、アウターヨーク106を、容器114の内周面で位置決め固定するため、インナーヨーク104とアウターヨーク106との組み立て誤差を少なくすることができる。
【0017】
上記構成において、ヒータ109での加熱によって、封入されている気体が膨張して、差圧を受けることで、ディスプレーサピストン102を下方へ移動させる。ディスプレーサピストン102の下方への移動によって、ディスプレーサピストン102とパワーピストン103との間の空間にあるガスが圧縮されてパワーピストン103を下方へ移動させる。パワーピストン103の下方への移動によって、気体はディスプレーサピストン10
2の上部から、ヒータ109、再生器100、及び冷却器111を通過してディスプレーサピストン102の下部に移動する。そしてディスプレーサピストン102の上方への移動によって、ディスプレーサピストン102とパワーピストン103との間の空間が低圧になることで、パワーピストン103は上方へ移動する。ディスプレーサピストン102の下部に移動した気体は、パワーピストン103の上方への移動によって、冷却器111、再生器100、及びヒータ109を通過して、ディスプレーサピストン102の上部に移動する。
このように、ヒータ109での加熱と冷却器111での冷却によって、気体は膨張収縮を行いながらディスプレーサピストン102の上部と下部を往復することで、ディスプレーサピストン102を移動させるとともに、パワーピストン103を移動させる。そして、パワーピストン103の移動によって発電を行うことができる。
図5に示すように、ディスプレーサピストン102の摺動面にピストンリング132を配置することで、組み付けを簡便にすることができる。
【0018】
次に、本実施例による給湯装置の構成を図6から図8を用いて説明する。
図6に示すように、筐体80内の一側方に貯湯タンク10を、筐体80内の他側方の後方下部に加熱源20を、筐体80内の他側方の上部前面に副熱源60を、筐体80内の他側方の前方下部に給湯熱交換器71、風呂熱交換器72、及び暖房熱交換器73をそれぞれ配置している。循環ポンプ58は、筐体80内の下部に配置してあるので、タンク10の圧力が循環ポンプ58にかかり、その圧力で循環ポンプ58内の空気が抜けやすくなり、循環ポンプ58が非自給ポンプであっても安定して循環させることができる。循環ポンプ57は、風呂用循環ポンプで風呂回路の循環に使用されるもので、自吸式ポンプであり、空気が噛んでも自吸することができるので、筐体80の下部に配置しなくても循環させることができる。
加熱源20で発生するガスを導く排ガス風路30は、副熱源60に隣接して配置している。加熱源20で発生するガスを導く排ガス風路30の表面は断熱材で保温され、気液熱交換器31で潜熱回収が効率的に行えるよう、加熱源20で発生する排気ガス温度が低下しないようにされている。副熱源と排ガス風路を近接させ、筐体80の上部に配置することで、安全な排気を行え、他の構成部材への影響も少なくして、小型の筐体を実現することができる。
【0019】
また、図7に示すように、気液熱交換器31の下部には、潜熱回収され酸性水となった水を中和する中和タンクが配置され、中和された水は筐体80の下部に導かれる。気液熱交換器31で潜熱回収され高温となったお湯は貯湯タンク10に導かれ、気液熱交換器31で潜熱回収された後の排気ガスは、吹き出し口62から排出される。
【0020】
次に、本実施例による給湯装置の構成を図9から図12を用いて説明する。
図9において、筐体80の下部には、第1の配管カバー63と第2の配管カバー64が着脱自在に配置され、その下には脚65が設けられている。脚65は高さが150mmくらいあり配管スペースとして使用できる。吹き出し口61は副熱源60の吹き出し口であり、吹き出し口62は、加熱源20の排気ガスの吹き出し口である。副熱源60の前板部94はビスで固定されている。このビスをはずせば、筐体80の前面カバーをはずさなくても副熱源60の前板部94をはずすことによって、副熱源60のメンテナンスができる。
【0021】
また、図9及び図10に示すように、第1の配管カバー63は筐体80の前面下部に配置されている。
また、図11に示すように、筐体80の下面には、脚部65が配置されている。脚部65に設けられた穴を介して、例えばコンクリートでつくられた土台の上に筐体80をボルトなどで固定することができる。
また、図12に示すように、第1の配管カバー63と第2の配管カバー64をはずすと、各配管を接続することができる。第1の配管カバー63と第2の配管カバー64をはずすと、そこには、排水栓66、給湯管67、給水管68、風呂往き管69、風呂戻り管75、ガス管76、暖房往き管77、暖房戻り管97が配置されているので、各配管工事が一箇所で行える利点があり、従来のように発電ユニットと排熱貯湯ユニットと別々のユニットを接続するための配管接続工事を必要としないので、複数箇所への接続が不要である。
【0022】
次に、本実施例による給湯装置の構成を図13を用いて説明する。
図13は副熱源60の配管図で、水道から分岐された水は、手動で補給する場合は補給水バルブ82を開閉して暖房用補給水を供給する。自動補水の場合は暖房タンク注水弁83を介して減水電極87と満水電極86とからなる補給水タンク95で暖房水が蓄えられる。オーバーフロー下水は、オーバーフロー管90を介して、筐体80の下部に導かれ排水される。補給水タンク95の水は熱交換器84の出口に設けられた暖房熱交サーミスタ85で温度検出され、制御されたお湯が循環ポンプ88によって、高温暖房往き管92を介して高温暖房に使用される。一方、低温暖房往き管96は高温暖房往き管92と逆止弁89を介して接続されている。低温暖房往き管96から出た温水は、床暖房などに使用される。高温暖房往き管92と暖房戻り菅91は、バイパス管93で接続されている。床暖房や高温暖房に利用された温水は、暖房戻り管91に戻される。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の給湯装置は、家庭用コージェネレーションシステムの他、病院その他の施設用のコージェネレーションシステムとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例による給湯装置の配管図
【図2】本発明の他の実施例による給湯装置の配管図
【図3】本発明の更に他の実施例による給湯装置の配管図
【図4】本実施例に用いるスターリングエンジンの側断面概略図
【図5】同スターリングエンジンの一部破断斜視図
【図6】本実施例の給湯装置の正面図
【図7】同装置の側面図
【図8】同装置の上面図
【図9】同装置の外観正面図
【図10】同装置の外観側面図
【図11】同装置の外観下面図
【図12】同装置の配管カバー内部を示す外観正面図
【図13】同装置の副熱源の配管図
【符号の説明】
【0025】
10 貯湯タンク
20 加熱源(スターリングエンジン)
21 加熱器
22 冷却器
23 発電機
30 排ガス風路
31 気液熱交換器
60 副熱源
71 給湯熱交換器
72 風呂熱交換器
73 暖房熱交換器
80 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの水を加熱する加熱源とを備え、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を前記加熱源で加熱して温水とし、前記温水を前記貯湯タンクの上部から戻す給湯装置であって、前記加熱源として、スターリングエンジンを用い、前記スターリングエンジンは、シリンダ内を往復移動するディスプレーサピストンと、前記シリンダの一端側を加熱する加熱器と、前記シリンダの他端側を冷却する冷却器と、前記ディスプレーサピストンの移動によって発電を行う発電機とを有することを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器用の冷却水として吸熱した後に、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱して前記温水とすることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
【請求項3】
前記加熱源とは別に、副熱源を設け、前記貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記副熱源で加熱して前記温水とすることを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
【請求項4】
前記副熱源は、水道水を開閉する暖房タンク注水弁と、前記暖房タンク注水弁から補給された水を貯める補給水タンクと、補給水タンクの注水を適正な状態に保つ満水電極及び減水電極と、暖房経路の水を加熱する暖房熱交換器と、暖房水を循環する循環ポンプと、前記暖房熱交換器の出口に設けられた暖房熱交換サーミスタと、前記暖房熱交換器で加熱された高温暖房水行き管と前記補給水タンクから前記循環ポンプから吐出される低温暖房水を接続するバイパス接続管に設けられた逆止弁と、暖房戻り接続管と前記高温暖房往き管とを接続する接続管とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項5】
前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、前記貯湯タンクの下部から水を取り出す配管の接続を、前記冷却器に導く給水管と前記給湯熱交換器に導く給水管に切り替える切替弁を設けたことを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項6】
前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、前記給湯熱交換器へ導く給湯配管と前記貯湯タンクへ導く給水管とに切替える切替弁とを備え、前記給湯熱交換器に導く水を、前記貯湯タンクの下部から取り出した後に、前記冷却器用の冷却水として吸熱し、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱した前記温水とすることを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項7】
前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器を備え、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器に導く給水管と、前記給湯熱交換器に導く給湯配管とに分岐して供給することを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項8】
前記副熱源で加熱した前記熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器を備え、前記給湯熱交換器と前記風呂熱交換器とを並列に設けたことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の給湯装置。
【請求項9】
前記貯湯タンクの上部から取り出した前記温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器を備え、前記暖房熱交換器で放熱した後の水を前記貯湯タンクの下部から戻し、
前記暖房熱交換器の利用側媒体を、前記給湯熱交換器及び前記風呂熱交換器の熱源側媒体としたことを特徴とする請求項8に記載の給湯装置。
【請求項10】
筐体内の一側方に前記貯湯タンクを、
前記筐体内の他側方の後方下部に前記加熱源を、
前記筐体内の他側方の上部に前記副熱源を、
前記筐体内の他側方の前方下部に前記給湯熱交換器、前記風呂熱交換器、及び前記暖房熱交換器を、
それぞれ配置し、前記加熱源で発生するガスを導く排ガス風路を前記副熱源に隣接して配置したことを特徴とする請求項9に記載の給湯装置。
【請求項11】
筐体内の一側方に配置して温水を貯湯する貯湯タンクと、
前記筐体内の他側方の後方下部に配置して前記貯湯タンクの水を加熱する加熱源と、
前記筐体内の他側方の上部に配置して、前記貯湯タンク内の温水が所定量を下回った場合に、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を加熱して温水とする副熱源と、
前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記副熱源で加熱した熱源側媒体と前記貯湯タンクの下部から取り出した水との熱交換を行う給湯熱交換器と、
前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記副熱源で加熱した前記熱源側媒体と浴槽内の水との熱交換を行う風呂熱交換器と、
前記筐体内の他側方の前方下部に配置して、前記貯湯タンクの上部から取り出した前記温水を熱源側媒体とする暖房熱交換器と、
前記副熱源に隣接して配置して、前記加熱源で発生するガスを導く排ガス風路と、
を備え、
前記筐体内の下方に、給湯配管、風呂配管、ガス配管、給水配管、暖房往き配管、及び暖房戻り配管のそれぞれの接続部を配置し、
前記加熱源として、スターリングエンジン発電機、固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、又はガスエンジン式常用発電機を用いたことを特徴とする給湯装置。
【請求項12】
それぞれの前記接続部をカバーする配管カバーと、前記副熱源の外装と、前記筐体を支える複数の脚部とを備え、前記配管カバーと前記外装を構成する前板とを前記筐体に対して着脱自在に取り付け、前記接続部から前記脚部の底部までの空間に、それぞれの前記配管を配設することを特徴とする請求項11に記載の給湯装置。
【請求項13】
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記冷却器用の冷却水として吸熱した後に、前記加熱器で発生する排ガスによって加熱して温水とし、吸熱時に発生した酸性水を中和タンクで中和し、前記筐体の下部に導いたことを特徴とする請求項12に記載の給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−174835(P2009−174835A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−16885(P2008−16885)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「国等の委託研究の成果に係る特許出願(エネルギー使用合理化技術戦略的開発、エネルギー有効利用基盤技術先導研究開発、セラミックス製熱交換器と新形式リニア発電機を用いた次世代エンジンの開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)」
【出願人】(506065725)株式会社eスター (17)
【Fターム(参考)】