説明

線形駆動/ピックオフを備えたMEMS垂直櫛構造

【課題】微小電気機械システム(MEMS)センサを提供すること。
【解決手段】MEMSセンサは、基板と、第1の複数の櫛を有する少なくとも1つのプルーフマスとを備えている。プルーフマスは、プルーフマスおよび第1の複数の櫛が移動することができるように、1つまたは複数の懸垂ビームを介して基板に結合されている。また、MEMSセンサは、さらに、第2の複数の櫛を有する少なくとも1つのアンカを備えている。アンカは、アンカおよび第2の複数の櫛が基板に対して所定の位置に固定されるように、基板に結合されている。第1の複数の櫛は、第2の複数の櫛と交互配置されている。これらの櫛の各々は、1つまたは複数の非導電層によって互いから電気的に隔離された複数の導電層を備えている。個々の導電層は、これらの櫛の間の容量が可動櫛の平面外方向の変位に対して概ね直線的に変化するように、対応する個々の電位に個別に結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、参照によりその開示が本明細書に組み込まれている、2010年11月23日に出願した米国仮出願第61/416,485号の優先権の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
[0002]MEMS加速度計などの微小電気機械システム(MEMS)センサは、何らかの形態のピックオフおよび帰還機構と共にばね様取付具によって懸垂されたケイ素などのマスからなっている。マス/懸垂システムは、加速度に応答して平面内または平面外のいずれかで偏向する。この偏向を測定するピックオフ機構には、しばしば容量性ピックオフが使用されている。平面内偏向は、通常、櫛構造を使用して測定される。平面外運動は、通常、プルーフマスの下方および/または上方に配置された容量性知覚板を使用して測定される。典型的な平面内センサは、平面内櫛ピックオフが偏向(したがって加速度)に対して概ね線形である点でこのような平面外センサに勝る利点を有している。しかしながら、それとは対照的に容量性板ピックオフは1/偏向に比例し、したがって非線形である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]一実施形態では、微小電気機械システム(MEMS)センサが提供される。MEMSセンサは、基板と、第1の複数の櫛を有する少なくとも1つのプルーフマスとを備えている。プルーフマスは、プルーフマスおよび第1の複数の櫛が移動することができるように、1つまたは複数の懸垂ビームを介して基板に結合されている。また、MEMSセンサは、さらに、第2の複数の櫛を有する少なくとも1つのアンカを備えている。アンカは、アンカおよび第2の複数の櫛が基板に対して所定の位置に固定されるように、基板に結合されている。第1の複数の櫛は、第2の複数の櫛と交互配置されている。第1の複数の櫛および第2の複数の櫛の個々の櫛は、1つまたは複数の非導電層によって互いから電気的に隔離された複数の導電層を備えている。個々の導電層は、第1の複数の櫛と第2の複数の櫛の間の容量が可動櫛の平面外方向の変位に対して概ね直線的に変化するように、対応する個々の電位に個別に結合されている。
【0004】
[0004]図面は、単に例示的実施形態を示したものにすぎず、したがって範囲を制限するものと見なしてはならず、この例示的実施形態は、添付の図面を使用してその追加特性および詳細が説明されることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】[0005]一例示的微小電気機械システム(MEMS)センサの一実施形態の部分上面図である。
【図2】[0006]例示的多層櫛の一実施形態の横断面図である。
【図3】[0007]一例示的バイアス化構造を示す例示的多層櫛の一実施形態の横断面図である。
【図4】[0008]一電子システムの一実施形態のブロック図である。
【図5】[0009]概ね線形の垂直櫛MEMSセンサを製造する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0010]一般的な実践によれば、説明されている様々な特徴は、スケール通りではなく、例示的実施形態に関連する特定の特徴が強調して描かれている。
[0011]以下の詳細な説明には、本明細書の一部を形成している添付の図面が参照されており、添付の図面には、例示として特定の例示的な実施形態が示されている。しかしながら、他の実施形態を利用することも可能であること、また、論理的、機械的および電気的な変更を加えることができることを理解されたい。さらに、図面および本明細書に示されている方法は、個々のステップを実施することができる順番を限定するものとして解釈してはならない。したがって以下の詳細な説明を制限的な意味合いで捉えてはならない。
【0007】
[0012]図1は、MEMSジャイロスコープまたはMEMS加速度計などの一例示的微小電気機械システム(MEMS)センサ100の一実施形態の部分上面図である。詳細には、図1には、説明用としてMEMSセンサ100の中の1つのプルーフマス102の上面図が含まれている。しかしながら、MEMSセンサ100は複数のプルーフマスを含むことができることを理解されたい。プルーフマス102は、基板に結合される複数の懸垂ビーム110によって懸垂されている。これらの懸垂ビーム110により、プルーフマス102は静止位置から移動すなわち偏向することができる。また、プルーフマス102には、さらに、複数の可動櫛すなわち延長部分104−1...104−Nが含まれている。これらの可動櫛104−1...104−Nは、固定アンカ106の固定櫛108−1...108−Mと互いにかみ合っている、つまり交互配置されている。プルーフマス102が移動すると、固定櫛108−1...108−Mに対する可動櫛104−1...104−Nの相対位置が変化する。
【0008】
[0013]MEMSセンサ100は、概ね線形の平面外ピックオフのために構成されている。図1に関して、また、本明細書において使用されているように、x軸またはy軸に沿ったプルーフマス102の変位は平面内運動と呼ばれ、一方、z軸に沿ったプルーフマス102の変位は平面外運動と呼ばれる。したがってz軸に沿った可動櫛104の運動による容量変化の測定は、平面外ピックオフと呼ばれる。本明細書において使用されているように、「平面外」および「垂直」という用語は、互いに交換可能に使用されている。従来のMEMSセンサは、通常、下部および/または上部容量性知覚板を使用して平面外運動を測定している。しかしながら、上部および/または下部容量性板ピックオフは1/偏向に比例し、したがって非線形応答を有している。この非線形性が従来の平面外センサを振動、衝撃、加速度、等々に対して線形センサより敏感にしている。また、この非線形性は、線形センサと比較すると、従来の平面外センサの較正をより困難にしている。
【0009】
[0014]平面外運動を測定するための従来のMEMSセンサとは対照的に、MEMSセンサ100には、z軸に沿った偏向に対して概ね線形である平面外ピックオフを提供するための多層櫛が利用されている。例えば図2は、線A−A’に沿った例示的多層櫛204および208の一実施形態の横断面を示したものである。櫛204は可動櫛であり、櫛208−1および208−2は固定櫛である。櫛204および208の各々は、非導電層216によって互いから分離された複数の導電層214を備えている。この例示的実施形態では、櫛208および204の各々は、3つの導電層214を有している。詳細には、櫛208および204の各々の中央導電層214−2は、他の導電層214−1および214−3より大きい。しかしながら、他の実施形態では他の構成および/または数の導電層214を使用することができることを理解されたい。
【0010】
[0015]固定櫛208の各々および可動櫛204の各々は、この実施形態ではケイ素のブロックから形成されている。詳細には、ケイ素のウェーハの上にエピタキシャルケイ素が堆積されている。次にこのエピタキシャルケイ素を非均質に成長させて、導電層214および非導電層216を生成する。例えば、この実施形態では、構造がエッチングされるエピタキシャル膜は5層で成長している。第1の導電層を形成することになる領域が成長すると、その領域にハイレベルのドーパントが加えられ、それによりその領域の導電特性が向上する。言い換えると、その領域が高度に、つまり重くドープされる。本明細書において使用されているように、高度に、つまり重くドープされた領域は、ケイ素原子に対するドーパント原子の比率が十分に高く、したがってその領域が総合的に導電性であることを意味している。例えば、いくつかの実施形態では、ケイ素原子に対するドーパント原子の比率は10万原子分の一程度以上である。いくつかの実施形態では、使用されるドーパントはホウ素である。しかしながら、他の実施形態では、リンまたはヒ素などの他のドーパントを使用することができることを理解されたい。
【0011】
[0016]ドーパントを加えるために、エピタキシャルリアクタ内でドーパント源がケイ素源と同時にターンオンされる。導電領域が所望の厚さに成長すると、非導電領域を成長させるために、ケイ素源をオンにしたままドーパント源がターンオフされる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の導電領域214−1は、多層エピタキシャルケイ素の厚さ全体の約5〜10%の厚さまで成長する。一例示的実施形態では、第1の導電領域は約2μmまで成長する。また、第1の非導電領域も、例えば厚さ全体の約5〜10%まで成長させることができる。詳細には、いくつかの実施形態では、非導電領域は1〜2μmまで成長する。非導電領域は、ドーパントを有していないか、あるいは軽くドープされているかのいずれかである。軽くドープされた、とは、ケイ素原子に対するドーパント原子の比率が十分に低レベルであり、したがってその領域が総合的に非導電性であることを意味している。例えば、いくつかの実施形態では、ケイ素原子に対するドーパント原子の比率は1億原子分の一程度以下である。
【0012】
[0017]次に、非導電領域が所望の厚さに達すると、ドーパント源がもう一度ターンオンされる。ドーパント源は、次の導電領域が所望の厚さに達するまでオンを維持する。例えば、内側の導電領域214−2は他の導電領域より分厚く、多層エピタキシャルケイ素の厚さ全体の約60〜80%まで成長する。いくつかの実施形態では、内側の導電領域214−2は約14〜20μmまで成長する。次に、残りの非導電領域および導電領域をそれぞれ成長させるために同様のパターンでもう一度ドーパント源が連続的にターンオフおよびターンオンされる。上で説明した厚さは一例として提供されたものであること、また、他の実施形態では他の厚さを使用することができることを理解されたい。さらに、他の実施形態では、導電層および非導電層は他のプロセスを使用して形成される。例えば、絶縁酸化物をケイ素櫛に加え、次に、金属、ポリシリコンまたは他の導電層でコーティングすることができる。
【0013】
[0018]プルーフマス、懸垂ばねおよび櫛などの構造は、多層エピタキシャルケイ素にエッチングされる。これらの構造をエッチングすることにより、いくつかの構造が他の構造から物理的および電気的に開放される。例えば、可動櫛204は、物理的にも電気的にも固定櫛208に接続されていない。次に、櫛204および208の各々に結果として得られる導電層214の各々が、例えばビアを介してそれぞれ電位すなわち電圧源(例えば正の電圧、負の電圧または接地)に結合される。本明細書において使用されているように、導電層に電位を個々に印加する、とは、個々の層に印加される電位が他の層に印加される電位によって影響されないか、あるいは他の層に印加される電位によって決定されないことを意味している。詳細には、電圧は、垂直すなわち平面外の方向における可動櫛204の偏向に対して概ね線形の応答が得られる構成が生成されるように、個々に印加される。
【0014】
[0019]例えば、図3に示されているように、固定櫛308および可動櫛304の各々の外側の導電層314−3は接地に保持することができ、一方、固定櫛308の各々の内側の導電層314−2および外側の導電層314−1は、一定の電圧にバイアスされている。可動櫛304の内側の導電層314−2も同じく接地に保持されている。固定櫛308の導電層314−1および314−2に印加されるバイアスは、図には正の電圧として示されているが、このバイアスは、正であっても、負であっても、あるいは負の値と正の値の間を時間で変化してもよいと理解されるべきであることに留意されたい。時間で変化するバイアスにより、可動櫛304を駆動軸に沿ってページの中およびページの外へ発振させる。
【0015】
[0020]さらに、図3に示されているように、個々の導電層に電位を個々に印加することにより、可動櫛304の垂直変位に対して概ね線形の応答を提供する垂直電界構成が生成される。この電界構成は、ダッシュ線で輪郭が示されている領域305および307によって示されている。上部導電層314−3はすべて接地されているため、導電層314−3のこの領域にはフリンジ電界はほとんど存在していないか、あるいは全く存在していない。同様に、底部導電層314−1はすべて同様にバイアスされているため、導電層314−1のこの領域にもフリンジ電界はほとんど存在していないか、あるいは全く存在していない。したがって容量は、主として中央ドープ層314−2の重畳によって画定される。櫛と櫛の間のギャップ309が櫛の高さ311と比較して小さい限り、容量は、可動櫛304の垂直変位に対して概ね直線的に変化する。多層櫛および垂直電界構成は、それには限定されないが加速度計などの、垂直方向に変位する任意の容量性ピックオフデバイスの中で実施することができる。
【0016】
[0021]図4は、上で説明した平面外変位のための概ね線形の応答を生成するように構成されたMEMSセンサ410を有する慣性測定ユニット(IMU)406を含んだ電子システム400の一実施形態のブロック図である。例えば、この実施形態では、MEMSセンサ410は加速度計として実施されている。この例では1つのMEMSセンサ410しか示されていないが、他の実施形態では複数のMEMSセンサを使用することができることを理解されたい。MEMSセンサ410には、複数の可動櫛と交互配置された複数の固定櫛が含まれている。固定櫛および可動櫛の各々には、上で説明した複数の導電層が含まれている。平面外すなわち垂直変位に対して概ね線形の応答を有する垂直電界構成が生成されるように、個々の導電層に個々に電圧が印加されている。
【0017】
[0022]電子システム400には、1つまたは複数の記憶デバイス404およびIMU406に結合された1つまたは複数の処理デバイス402が含まれている。IMU406は、1つまたは複数の処理デバイス402に運動測値を提供している。運動測値には線形加速度および/または角加速度の測値を含むことができる。1つまたは複数の処理デバイス402は、意図されたアプリケーションのための運動測値を処理している。例えば、いくつかの実施形態では、電子システム400は慣性航法システムとして実施されている。このような実施形態では、1つまたは複数の記憶デバイス404には、1つまたは複数の処理デバイス402によって実行されると、1つまたは複数の処理デバイス402に航法機能、例えば運動測値に基づく慣性航法解決法の提供などの機能を実施させる命令が含まれている。また、電子システム400は、他のデバイスとの信号の送受信のための入力および/または出力ポート408を含むことも可能である。例えば電子システム400は、全地球航法衛星システム(GNSS)から航法データを受け取り、この航法データは、結合航法解決法を計算するために、1つまたは複数の処理デバイス402によってIMU406からの運動測値と結合される。電子システム400は、それらに限定されないが、航空機、車両、移動電話、ミサイル、ビデオゲームコントローラ、または慣性データが望ましい他の装置などの他のシステムに統合することができる。
【0018】
[0023]1つまたは複数の処理デバイス402は、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ(例えばディジタル信号処理装置(DSP))、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)および他の処理デバイスを含むことができる。1つまたは複数の記憶デバイス404は、磁気媒体または光媒体などの有形の媒体を含むことができる。例えば有形の媒体は、従来のハードディスク、コンパクトディスク(例えば読取り専用または書き換え型)、それらに限定されないが同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダブルデータレート(DDR)RAM、RAMBUSダイナミックRAM(RDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、等々を始めとするランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)およびフラッシュメモリ、等々などの揮発性または不揮発性媒体を含むことができる。
【0019】
[0024]図5は、概ね線形の垂直櫛MEMSセンサを製造する方法500の一実施形態を示す流れ図である。方法500は、図1〜3に関連して上で説明したような多層化櫛構造を使用して実施することができる。ブロック502で、複数の固定櫛の各々および複数の可動櫛の各々の少なくとも1つの導電層に第1の電位が印加される。固定櫛および可動櫛は、上で説明したように交互配置されている。個々の櫛の導電層は、1つまたは複数の非導電層によって互いから分離されている。例えば、上で説明したように、導電層および非導電層は、エピタキシャルケイ素のドープ領域と非ドープ領域を交互に成長させることによって形成される。
【0020】
[0025]ブロック504で、固定櫛の各々および可動櫛の各々の少なくとも1つの他の導電層に第2の電位が印加される。第1および第2の電位は、固定櫛および可動櫛の容量の変化が可動櫛の平面外変位に対して概ね直線的に変化する垂直電界構成が生成されるように選択され、かつ、印加される。例えば第1の電位は、いくつかの実施形態では接地であり、固定櫛および可動櫛の各々の第1の外側の導電層に印加される。図2に示されているように、第1の外側の導電層(例えば層214−3)は、静止位置ではほぼ共面である。また、接地電位は、可動櫛の各々の内側の導電層にも印加される。
【0021】
[0026]第2の電位は、この実施形態では、固定櫛の各々の内側の導電層に印加される時間変化電圧である。さらに、この実施形態では、この時間変化電圧は、固定櫛および可動櫛の各々の第2の外側の導電層(例えば214−1)にも印加される。しかしながら、他の実施形態では、個別の静正電圧または静負電圧を第2の外側の導電層に印加することも可能である。固定櫛および可動櫛の各々の異なる層に電位を個々に印加することにより、これらの櫛の容量が可動櫛の平面外変位に対して概ね直線的に変化する電界構成が生成される。
【0022】
[0027]以上、本明細書において、特定の実施形態について図示し、かつ、説明したが、同じ目的を達成するために計算される任意の構造を図に示されている特定の実施形態の代わりに使用することも可能であることは当業者には理解されよう。したがって本発明は、特許請求の範囲およびその等価物によってのみ制限されることが明確に意図されている。
【符号の説明】
【0023】
100、410 微小電気機械システム(MEMS)センサ
102 プルーフマス
104−1...104−N プルーフマスの延長部分(可動櫛)
106 固定アンカ
108−1...108−M 固定アンカの固定櫛
110 懸垂ビーム
204、304 可動櫛
208−1、208−2 固定櫛
214−1、214−2、214−3、314−1、314−2、314−3 導電層(導電領域)
216 非導電層
305、307 電界構成を形成している領域
309 櫛と櫛の間のギャップ
311 櫛の高さ
400 電子システム
402 処理デバイス
404 記憶デバイス
406 慣性測定ユニット(IMU)
408 入力および/または出力ポート
500 概ね線形の垂直櫛MEMSセンサを製造する方法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小電気機械システム(MEMS)センサ(100)であって、
基板と、
第1の複数の櫛(104)を有する少なくとも1つのプルーフマス(102)であって、前記プルーフマスおよび前記第1の複数の櫛が移動することができるように、1つまたは複数の懸垂ビームを介して前記基板に結合されているプルーフマス(102)と、
第2の複数の櫛(108)を有する少なくとも1つのアンカ(106)であって、前記アンカおよび前記第2の複数の櫛が前記基板に対して所定の位置に固定されるように、前記基板に結合されているアンカ(106)と
を備え、
前記第1の複数の櫛が前記第2の複数の櫛と交互配置され、
前記第1の複数の櫛および前記第2の複数の櫛の個々の櫛が、1つまたは複数の非導電層(216)によって互いから電気的に隔離された複数の導電層(214)を備え、
個々の導電層が、前記第1の複数の櫛と前記第2の複数の櫛の間の容量が前記可動櫛の平面外方向の変位に対して概ね直線的に変化するように、対応する個々の電位に個別に結合されている
微小電気機械システム(MEMS)センサ(100)。
【請求項2】
請求項1に記載のMEMSセンサにおいて、前記第1および第2の複数の櫛の個々の櫛が、第1の外側の導電層(214−1)、第2の外側の導電層(214−3)および内側の導電層(214−2)を備えるMEMSセンサ。
【請求項3】
請求項1に記載のMEMSセンサにおいて、前記第1および第2の複数の櫛の前記櫛がケイ素からなり、前記複数の導電層が重くドープされたケイ素の領域を備え、また、前記1つまたは複数の非導電層がケイ素がドープされていない領域を備えるMEMSセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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