説明

締固め機械におけるフードの開閉構造

【課題】収納された機器に対する作業目的に応じて、フードの異なる開閉態様を使い分け可能な締固め機械におけるフードの開閉構造を提供する。
【解決手段】フード8には取付けブラケット10を介して支軸9が取り付けられ、機械本体側には、支軸9を回転自在に挟持し、かつ支軸9を径方向から着脱可能な開口部14bを有した板ばねからなるクランプ14と、クランプ14に挟持された支軸9が挿通する溝15aを有する位置ずれ防止部材15と、が取り付けられ、フード8は、クランプ14に挟持された支軸9を回転中心として開閉可能に、かつ、支軸9が弾性変形により拡がった開口部14bと溝15aから抜け出ることにより取り外し可能に構成される。フード8に外力が加わったとき、フード8の位置ずれは位置ずれ防止部材15により阻止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドガイドローラ等の締固め機械におけるフードの開閉構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、ハンドガイドローラにおけるフードの開閉構造の一従来例の説明図である。フード51は、プーリやVベルトなどのエンジンからの駆動伝達部品やバッテリなどを収納するカバー部材であり、収納部品に対する防雨や防塵などの機能を担う。フード51は上面部51aおよび側面部51bを有した断面L字形状を呈した部材であり、上面部51a、側面部51bがそれぞれ車体のブラケットにあてがわれて複数の六角ボルト52により締結固定されている。フード51を開けるには、全ての六角ボルト52を工具を用いて外しフード51全体をハンドガイドローラから取り外す。
【0003】
また、特許文献1には、締固め機械であるロードローラにおいて、ヒンジを用いたフード(上面カバー)の開閉構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−336609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
締固め機械においては、フード内に収納される機器について簡単な日常点検を行う場合と消耗や故障等による機器の取り外し作業を行う場合とがある。例えば、バッテリやVベルトなどは、液量点検やテンション点検などの日常点検が必要な一方、消耗したり故障した場合などには機械本体から取り外す必要がある。そして、前者の作業はさほど作業スペースを必要とはしないが、後者の作業ではフードが完全に外れて作業スペースが広く確保されることが望ましい。
【0006】
この問題に対し、開ける度にフードを取り外す図7の開閉構造は、後者の作業には適しているが、頻度の多い前者の作業に対してはオペレータにとって手間のかかる構造と感じやすい。逆に、特許文献1に記載されたヒンジ周りにフードを開閉させる構造は、前者の作業には適するが、フードを完全に取り外せる構造ではないので、広い作業スペースを要する後者の作業には不向きとなりやすい。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、収納された機器に対する作業目的に応じて、フードの異なる開閉態様を使い分け可能な締固め機械におけるフードの開閉構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するため、フードおよび機械本体の一方には取付けブラケットを介して支軸が取り付けられ、他方には、支軸を回転自在に挟持し、かつ支軸を径方向から着脱可能な開口部を有した板ばねからなるクランプと、クランプに挟持された支軸が挿通する溝を有する位置ずれ防止部材と、が取り付けられ、フードは、クランプに挟持された支軸を回転中心として開閉可能に、かつ、支軸が弾性変形により拡がったクランプの開口部と位置ずれ防止部材の溝から抜け出ることにより取り外し可能に構成され、支軸がクランプに挟持された状態のフードに対して取り外し方向以外の外力が加わったとき、支軸の径方向に関するフードの位置ずれは、支軸と位置ずれ防止部材の溝との当接により阻止され、支軸の軸方向に関するフードの位置ずれは、位置ずれ防止部材と取付けブラケットとの当接により阻止される構成としたことを特徴とする。
【0009】
当該構成によれば、板ばねからなるクランプを備えることにより、例えば収納機器の日常点検作業の場合にはフードを支軸周りに開いて作業を簡単に行え、収納機器の取り外し作業等、広い作業スペースを必要とする場合にはフードを完全に取り外して作業を行うことができる。フードの脱着に際しては工具等を用いる必要もなく、迅速かつ容易に脱着作業を行える。
また、位置ずれ防止部材を備えることにより、フードに取り外し方向以外の大きな外力が加わった場合であってもフードの位置ずれを阻止でき、ひいてはクランプの塑性変形や破損等を阻止できる。
【0010】
また、本発明は、前記フードの内面側に、締固め機械の書類を収納するための収納ポケットを設けたことを特徴とする。
【0011】
当該構成によれば、フードの内面に締固め機械の書類が収納されるので、簡単な構造で書類に対する防雨機能、防塵機能が発揮される。
【0012】
また、本発明は、前記フードは、閉じた状態において略水平状をなす上面部および略鉛直状をなす側面部を有し、前記収納ポケットは、前記フードの上面部と側面部とのコーナー部に対向するように傾斜し側面部に向けて延設されるガイド板部を有する筐体からなることを特徴とする。
【0013】
当該構成によれば、書類の幅寸法がフード内の幅寸法に収まらない場合であっても、収納ポケットに収納された際、書類の一端周りが自重によりガイド板部に沿って緩やかに曲がり、その分、収納幅を稼げるために書類をフードの内面側に容易に収めることが可能となる。
【0014】
また、本発明は、前記締固め機械はハンドガイドローラであって、前記フードを閉めた際、前記収納ポケットに収納された書類は、その一端が前記側面部側によって規制され、他端がハンドガイドローラの吊り上げ用フック側によって規制されることにより、収納ポケットからのずり落ちが防止されることを特徴とする。
【0015】
当該構成によれば、フードを閉めた際、吊り上げ用フックあるいはブラケットが収納ポケットの収納口に対する蓋として機能する。これにより、傾斜地の締固め施工でハンドガイドローラの機体が傾いている場合や、地盤の凹凸等により機体が振動している場合であっても、収納ポケットからの書類のずり落ちを防止できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、収納された機器に対する作業目的に応じて、フードの異なる開閉態様を使い分けできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ本発明を適用したハンドガイドローラの側面説明図、正面説明図である。
【図2】本発明に係るフードの開閉構造の外観斜視図である。
【図3】本発明に係るフードの開閉構造の正面説明図であり、(a)、(b)はそれぞれフードが閉じた状態、開いた状態を示す。
【図4】本発明に係るフードの開閉構造の正面説明図であり、支軸と位置ずれ防止部材との位置関係を示す。
【図5】本発明に係るフードの開閉構造の平面説明図である。
【図6】取扱い説明書の収納ポケットの説明図であり、(a)、(b)はそれぞれ外観斜視図、正面説明図である。
【図7】従来のフードの開閉構造を有するハンドガイドローラの側面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、ハンドガイドローラに本発明を適用した形態について説明する。図1において、ハンドガイドローラHは、走行機体(機械本体)1に走行駆動源となるエンジンEおよびこのエンジンEにより駆動される油圧ポンプ(図示せず)を搭載している。符号2はエンジンEやその付随機器、油圧ポンプなどを載置する水平状の機器取付け板であり、走行機体1の一部を構成する部材である。走行機体1の下部には前後一対のロール3が軸装されており、それぞれに油圧ポンプからの圧油の供給を受けて作動する走行油圧モータ(図示せず)が内装されている。オペレータは、操作桿4の先端に設けられたレバー(図示せず)等を操作してハンドガイドローラHを走行させる。
【0019】
図1(b)に示すように、機器取付け板2の上方には、ハンドガイドローラHの車幅方向中央を挟んで一方側にエンジンEがレイアウトされ、他方側にバッテリ5、走行系伝達部材(プーリ6aやVベルト6b等)およびロール3を振動させるための振動系伝達部材(プーリ7aやVベルト7b等)等、比較的点検頻度の高い機器がレイアウトされている。フード8は、これらバッテリ5、プーリ6a、7a、Vベルト6b、7b等を掩蔽するように走行機体1に取り付けられる。フード8は、閉じた状態において水平状をなす上面部8aおよび鉛直状をなす側面部8bを有した断面L字形状の板状部材からなり、例えば鋼板から構成されている。上面部8aには一対の取手17が付設されているとともに、閉じたフード8をロックするための樹脂製のロックねじ18が付設されている。機器取付け板2には、クレーンのフック等を掛けるための吊り上げ用フック19が取り付けられており、この吊り上げ用フック19に固定されたブラケット20に対して工具を要することなく手で回せるロックねじ18をねじ止めすることでフード8の閉状態がロックされる。本実施例のロックねじ18では、手で回せるように、頭部がプラスチック製で大きな5角形状のノブが付いたものを採用している。
【0020】
フード8の側面部8bの内面側下縁には、車両前後方向に間隔を空けて一対の支軸9が設けられている。各支軸9はそれぞれ取付けブラケット10を介してフード8に取り付けられる。取付けブラケット10は、図5に示すように断面コ字形状を呈しており、底部10aがフード8の側面部8bの内面にあてがわれてボルト11およびナット12により締結固定される。支軸9は対向し合う壁部10b、10b間にわたって掛け渡されており、フード8の車両前後方向に沿う回転軸として機能する。
【0021】
一方、機器取付け板2の一側縁には車両前後方向に間隔を空けて一対の支持板13がフード8側に向けて突設されており、各支持板13には、図2に示すように、挟持部14aにより支軸9を回転自在に挟持し、かつ支軸9を径方向から着脱可能な開口部14bを形成した板ばねからなるクランプ14と、クランプ14に挟持された支軸9が挿通する溝15aを有する位置ずれ防止部材15とが設けられている。支持板13は板厚の厚い鋼板等の高剛性の部材である。
【0022】
クランプ14は、例えばばね鋼を曲げ加工したものからなり、支持板13の上面にあてがわれて六角孔付きボルト16により締結固定される中央の平面底部14cと、平面底部14cの両側から互いに対向するように立ち上がる立ち上げ部14d、14dとを有する形状からなる。各立ち上げ部14dの中程は、前記挟持部14aとして、支軸9の外周面を両側から挟持するように円弧状に屈曲形成されている。そして、挟持部14aの上方に開口部14bが形成される。
【0023】
位置ずれ防止部材15は、クランプ14の隣に立設するように支持板13の縁部に溶接等により固設されており、図5に示すように、車両前方寄りの位置ずれ防止部材15はクランプ14よりも車両後方側に位置し、車両後方寄りの位置ずれ防止部材15はクランプ14よりも車両前方側に位置している。位置ずれ防止部材15も支持板13と同様に板厚の厚い鋼板等の高剛性の板状部材から構成される。位置ずれ防止部材15には、図2に示すように、前記溝15aとして、上部が開口したU溝が形成されている。挟持部14aに挟持された状態の支軸9は、図4に示すように溝15aの底部周りを挿通し、そのとき支軸9と溝15aの底部周りの壁面との間には若干の隙間が形成される。また、図5において、支軸9がクランプ14に挟持された状態では、車両前方寄りの位置ずれ防止部材15の後方に取付けブラケット10の壁部10bが若干の隙間を空けて位置し、車両後方寄りの位置ずれ防止部材15の前方に取付けブラケット10の壁部10bが若干の隙間を空けて位置している。
【0024】
「作用」
通常時、フード8はクランプ14の挟持部14aに挟持された支軸9を回転中心として開閉する。閉じた状態(図3(a)の状態)のフード8を開く際には、工具を要することなく手で回せるロックねじ18を外したうえで取手17を引いてフード8を回転させる。本実施形態では、図3(b)に示すように、取付けブラケット10の底部10aが位置ずれ防止部材15の底部コーナーに当接することでフード8のそれ以上の回転が阻止されるようになっている。フード8の回転角度はおおよそ30度程度である。
【0025】
そして、板ばねの弾性による挟持部14aの挟持力に抗して取手17を上方に引くと、開口部14bが拡がることで支軸9がクランプ14の開口部14bと位置ずれ防止部材15の溝15aから抜け出て、フード8が走行機体1から完全に取り外される。
【0026】
次に、支軸9がクランプ14に挟持された状態において、フード8に対して取り外し方向以外の大きな外力が加わったとき、つまり、支軸9に対して取り外し方向以外の大きな外力が加わったとき、板ばねからなるクランプ14の挟持力だけでは支軸9を支えきれずフード8が位置ずれしやすい。しかし、本発明によれば位置ずれ防止部材15を備えているため、支軸9の径方向に関するフード8の位置ずれは、支軸9が位置ずれ防止部材15の溝15aの壁面に当接することにより阻止される。
【0027】
また、支軸9の軸方向に関するフード8の位置ずれは、取付けブラケット10が位置ずれ防止部材15に当接することにより阻止される。具体的には、図5において、フード8に車両前方への外力が加わったときには、車両前方寄りに位置する取付けブラケット10の壁部10bが位置ずれ防止部材15の後面に当接することによりフード8の車両前方への位置ずれが阻止され、フード8に車両後方への外力が加わったときには、車両後方寄りに位置する取付けブラケット10の壁部10bが位置ずれ防止部材15の前面に当接することによりフード8の車両後方への位置ずれが阻止される。
【0028】
本発明によれば、板ばねからなるクランプ14を備えることにより、例えばバッテリ5の液量点検やVベルト6b、7bのテンション点検など日常的で簡単な作業の場合にはフード8を支軸9周りに開いて作業を行え、バッテリ5やVベルト6b、7bの交換など機器の取り外しを要する作業の場合にはフード8を完全に取り外し、作業スペースを広く確保したうえで作業を行うことができる。フード8の脱着に際しては工具等を用いる必要もないので、迅速かつ容易に脱着作業を行えることとなる。
【0029】
また、位置ずれ防止部材15を備えることにより、フード8に取り外し方向以外の大きな外力が加わった場合であってもフード8の位置ずれを阻止でき、ひいてはクランプ14の塑性変形や破損等を阻止できる。
【0030】
次に、近年、締固め機械はレンタル形態での使用が多く不特定多数の人が使用することから、締固め機械の取扱い説明書等の書類は機械本体に直接付設されていることが望ましい。そのため、本実施形態のハンドガイドローラHにおいては、図6に示すように、フード8の上面部8aの内面側に、ハンドガイドローラHの取扱い説明書等の書類Sを収納するための収納ポケット21が設けられている。締固め機械の書類Sとしては、取扱い説明書の他に、保証書、整備点検記録簿、安全マニュアル等である。
【0031】
フード8の上面部8aの内面には、上部が開口した断面コ字形状のポケット筐体板(筐体)22が取り付けられ、フード8の上面部8aの内面とポケット筐体板22とに囲まれた空間が収納ポケット21のポケット空間を構成する。書類Sを収納する際は、開いた状態のフード8に対しハンドガイドローラHの車幅方向中央寄りから書類Sを収納ポケット21内に差し込む。このように、本発明によれば、フード8の内面に書類Sが収納されるので、フード8を閉めた際には書類Sの防雨機能、防塵機能が発揮される。なお、書類Sはむき出しのまま収納ポケット21に収納してもよいし、樹脂袋や樹脂ケースなどに入れたうえで収納してもよい。
【0032】
ここで、取扱い説明書等の書類SとしてはA4サイズである場合が多いが、ハンドガイドローラHは比較的小型で機体幅が狭いうえに、トラックの荷台等への荷吊りのために機体の中央に前記した吊り上げ用フック19がレイアウトされているため、A4サイズの書類Sをその機体幅半分のスペース内に収めることが難しい。これに対し、本実施形態では、フード8の側面部8bに臨むポケット筐体板22の縁部に、下側に向けて傾斜したガイド板部22aを形成している。つまり、ガイド板部22aは、フード8の上面部8aと側面部8bとのコーナー部に対向するように傾斜して、側面部8bに向けて延設される態様となる。これにより、例えば書類SのA4サイズ横方向(短方向)の幅がフード8内の幅寸法に収まらない場合であっても、収納ポケット21に収納された際、書類Sの一端周りが自重によりガイド板部22aに沿って緩やかに曲がり、その分、収納幅を稼げるために書類Sをフード8の内面側に容易に収めることが可能となる。
【0033】
また、本実施形態では、フード8を閉めた際、収納ポケット21に収納された書類Sは、その一端が側面部8b側によって規制され、他端が吊り上げ用フック19側によって規制されることにより、収納ポケット21からのずり落ちが防止されるようになっている。例えば、書類Sが横方向にずれようとしても、横方向の一端が側面部8bに当たり、他端が前記したブラケット20に当たることで、それ以上の車幅方向の位置ずれが阻止されるようになっている。つまり、フード8を閉めた際、ブラケット20は収納ポケット21の収納口に対する蓋として機能する。これにより、傾斜地の締固め施工でハンドガイドローラHの機体が傾いている場合や、地盤の凹凸等により機体が振動している場合であっても、収納ポケット21の収納口からの書類Sのずり落ちを防止できる。そして、書類Sが必要となったときは、フード8を支軸9周りに回転させてフード8を開けば、収納ポケット21の収納口が上方に向けて開口した状態となるので、容易に書類Sを取り出すことができる。
なお、フード8を閉めた際、書類Sの他端を、ブラケット20の代わりに吊り上げ用フック19に直接当接させることで、書類Sのずり落ちを防止するようにしてもよい。
【0034】
以上、本発明の好適な実施形態を説明した。説明した実施形態では、フード8に支軸9を取り付け、走行機体1にクランプ14および位置ずれ防止部材15を取り付けているが、逆に走行機体1に支軸9を取り付け、フード8にクランプ14および位置ずれ防止部材15を取り付ける構成にしてもよい。ただし、説明した実施形態のように、フード8に支軸9を取り付け、走行機体1にクランプ14および位置ずれ防止部材15を取り付ける構造の方が、フード8の取り外し方向(着脱方向)を一方向(上方向)のみにすることができ、作業者にとってフード8の着脱方法の勝手が判りやすくなるので有利である。また、本発明はハンドガイドローラに限定されることなく、他の締固め機械にも適用可能である。その他、各構成要素のレイアウトや形状、個数等は図面に記載されたものに限定されることなく本発明は実施可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 走行機体(機械本体)
2 機器取付け板
8 フード
9 支軸
10 取付けブラケット
14 クランプ
15 位置ずれ防止部材
15a 溝
21 収納ポケット
H ハンドガイドローラ(締固め機械)
S 書類

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フードおよび機械本体の一方には取付けブラケットを介して支軸が取り付けられ、他方には、支軸を回転自在に挟持し、かつ支軸を径方向から着脱可能な開口部を有した板ばねからなるクランプと、クランプに挟持された支軸が挿通する溝を有する位置ずれ防止部材と、が取り付けられ、
フードは、クランプに挟持された支軸を回転中心として開閉可能に、かつ、支軸が弾性変形により拡がったクランプの開口部と位置ずれ防止部材の溝から抜け出ることにより取り外し可能に構成され、
支軸がクランプに挟持された状態のフードに対して取り外し方向以外の外力が加わったとき、支軸の径方向に関するフードの位置ずれは、支軸と位置ずれ防止部材の溝との当接により阻止され、支軸の軸方向に関するフードの位置ずれは、位置ずれ防止部材と取付けブラケットとの当接により阻止される構成としたことを特徴とする締固め機械におけるフードの開閉構造。
【請求項2】
前記フードの内面側に、締固め機械の書類を収納するための収納ポケットを設けたことを特徴とする請求項1に記載の締固め機械におけるフードの開閉構造。
【請求項3】
前記フードは、閉じた状態において略水平状をなす上面部および略鉛直状をなす側面部を有し、
前記収納ポケットは、前記フードの上面部と側面部とのコーナー部に対向するように傾斜し側面部に向けて延設されるガイド板部を有する筐体からなることを特徴とする請求項2に記載の締固め機械におけるフードの開閉構造。
【請求項4】
前記締固め機械はハンドガイドローラであって、
前記フードを閉めた際、前記収納ポケットに収納された書類は、その一端が前記側面部側によって規制され、他端がハンドガイドローラの吊り上げ用フック側によって規制されることにより、収納ポケットからのずり落ちが防止されることを特徴とする請求項3に記載の締固め機械におけるフードの開閉構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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