説明

缶支承スタンド

【課題】本発明は、塗料やオイル等が入った、重いペール缶および一斗缶の扱いを楽に行える、缶スタンドを提供する。
【解決手段】スタンド基体(1)に、補強板(2)で固定して支持された、主枠体(3)を設ける。これに缶(4)を支承しつつ傾動自在の、ハンドル部(5)を付けた、傾動体(6)を設ける。さらにこの傾動体(6)に、嵌入した缶(4)の底を支持する、ゴムパッキン(7)を貼付けた、缶支持体(8)を設ける。またその缶(4)の頂部を押さえて支持する、缶頂部固定体(9)を設ける。さらに缶(4)の前面を支持するための、着脱できる、中央部分に凹部(11)を設けた、缶止バー(10)を装着する。これにより缶(4)の注液口位置が、缶止バー(10)側の上部位置に固定される。最後にスタンド基体(1)にキャスター(12)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重い、ペール缶や一斗缶に入っているオイル等の、取り出し注ぎ込み作業や、使用中の缶の一時保管に便利な、スタンドの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ペール缶および一斗缶からの注液作業は、持ち上げておいて傾けて行われる事が常であり、これは約20Kg近い重量物を扱っていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、オートバイ、自動車整備工場等はオイル類を多量に使用するので、ペール缶や一斗缶単位で、缶から注入する必要がある。この為、重い缶を持ち上げたりする事は、大変であった。しかし近年は缶の注液口に、ポンプ付ホース等を差し込んで、他の容器に移し替えたりしていた。また、登録実用新案・第3000577号のごとく角缶等の一斗缶専用の角缶支承スタンドがある。これらは、容器に移し替えたりする作業が増えたり、またいままでより便利ではあるが角缶専用で、ペール缶等の丸缶は取り扱いできなかったりで、作業者にとっても使い勝手に不足感があった。
これら課題を解決するために本発明はなされたのである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は出来る限りの簡単構成で、ローコストに形成したものである。
まず、全体を支える基礎部分のスタンド基体(1)に、補強板(2)で固定して支持された、縦に伸びる主枠体(3)を設ける。これに缶(4)を支承しつつ傾動自在の、ハンドル部(5)を付けた、傾動体(6)を設ける。この傾動体(6)は図1のごとくボルト軸(12)を通して形成され、軸から抜けないように固定され、且つ軸を中心に傾動する構成になっている。さらにこの傾動体(6)に、嵌入した缶(4)の底を支持する、ゴムパッキン(7)を貼付けた、缶支持体(8)を設ける。この缶支持体(8)もまた、このボルト軸(12)に固定する。またその缶(4)の頂部を押さえて支持する、缶頂部固定体(9)を設ける。さらに缶(4)の前面を支持するための、着脱できる、中央部分に凹部(11)を設けた、缶止バー(10)を装着する。この凹部(11)は一斗缶等の角部分を固着させるために設けてある。このような構成により、缶(4)の注液口(13)の位置は、缶止バー(10)の上部位置にあり、つまり缶止バー(10)の固定位置は、缶の縦寸法の約1/2のところになる。本発明によれば基本的には、ペール缶と一斗缶を嵌入して搭載する、傾動体(6)が2個設けられた、2缶用がベストである。最後に、スタンド基体(1)にキャスター(14)を設ける。
本発明は以上のような構成および特徴からなる、缶支承スタンドある。
【発明の効果】
【0005】
ペール缶や一斗缶およびキューブBOX等を、2段に置けるので作業場などの、省スペース化に役立。またオイル、ケミカル品、塗料などの辛い小分け作業から解放される。そして、レバーを傾けるだけなので、女性でもらくらく、オイル等を缶から取り出す事ができる。またキャスターが付いているので、移動も簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本構成は、全体を確実に支える基礎部分のスタンド基体(1)に、補強板(2)で固定して支持された、縦に伸びる主枠体(3)を設ける。この主枠体(3)は全体の重心位置にセットする必要があり、つまりスタンド基体(1)の中心位置に設けられている。これに缶(4)を支承しつつ傾動自在の、ハンドル部(5)を付けた、傾動体(6)を設ける。この傾動体(6)は図1のごとくボルト軸(12)を通して装着されて、軸から抜けないように軸端面には、抜け止めのナットが設けられている。そしてこの軸を中心に傾動する構成になっている。さらにこの傾動体(6)に、嵌入した缶(4)の底を支持する、滑り止めのゴムパッキン(7)を貼付けた、缶支持体(8)を設ける。この缶支持体(8)もまた、このボルト軸(12)に固定する。またこの缶(4)の頂部を押さえて支持する、缶頂部固定体(9)を設ける。これで缶支持体(8)と缶頂部固定体(9)により、缶は上下に押さえられて、缶を傾動させても安定して保持される。さらに缶(4)の前面を支持するための、着脱できる、中央部分に凹部(11)を設けた、缶止バー(10)を装着する。この凹部(11)は一斗缶等の角部分を固着させるために設けてある。このような構成により、缶(4)の注液口(13)の位置は、缶止バー(10)の上部位置にあり、つまり缶止バー(10)の固定位置は、缶の縦寸法のおよそ約1/2のところになるのが良いであろう。本発明によれば基本的には、ペール缶と一斗缶を嵌入して搭載する、傾動体(6)が2段設けられた、2缶用がベストである。最後に、スタンド基体(1)にキャスター(14)を設け、移動を可能とする。
本発明は以上のような構成であり、これを使用実施するときには、
【0007】
作業場等には、運んできたスタンドに、図1のごとく、一斗缶とペール缶を、缶止バー(10)を外して、傾動体(6)の缶支持体(8)に缶の底部を乗せて、缶の頭部を缶頂部固定体(9)で押さえて止める。このように嵌入してから、缶止バー(10)で缶前面を押さえて固定する。一斗缶のような四角缶の場合は、缶の角が缶止バー(10)の凹部(11)に合わせてから止める。後は、缶(4)の注液口(13)の蓋を開けて、傾動体(6)のハンドル部(5)を握り、缶を傾けて倒せばよいのである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の缶を嵌入した状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0009】
1 スタンド基体
2 補強板
3 主枠体
4 缶
5 ハンドル部
6 傾動体
7 ゴムパッキン
8 缶支持体
9 缶頂部固定体
10 缶止バー
11 凹部
12 ボルト軸
13 注液口
14 キャスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンド基体(1)に、補強板(2)で固定して支持された、主枠体(3)を設け、これに缶(4)を支承しつつ傾動自在の、ハンドル部(5)を付けた、傾動体(6)を設ける、さらにこの傾動体(6)に、嵌入した缶(4)の底を支持する、ゴムパッキン(7)を貼付けた、缶支持体(8)を設け、またその缶(4)の頂部を押さえて支持する、缶頂部固定体(9)を設ける、さらに缶(4)の前面を支持するための、着脱できる、中央部分に凹部(11)を設けた、缶止バー(10)を装着する、これにより缶(4)の注液口位置が、缶止バー(10)側の上部位置に固定される、最後にスタンド基体(1)にキャスター(12)を設ける、以上のごとく形成したことを特徴とする、缶支承スタンド。

【図1】
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【公開番号】特開2010−280440(P2010−280440A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−151555(P2009−151555)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(501187631)株式会社オリエンタルトレイド (4)
【Fターム(参考)】