説明

缶用キャップおよび景品付き缶

【課題】少ない押圧力で異なる外径の缶に係合しうる缶用キャップを提供する。
【解決手段】上面部と、前記上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなり、少なくとも前記上面部に垂設された第1側壁と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁より口径が広い第2側壁とからなる側壁部とを有し、前記第2側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第2係止部と、前記第1側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第1係止部と、前記第1側壁の肉厚部の前記第1係止部の上方に、前記キャップの内方に突出して形成されるストッパーとからなる。前記缶の前記巻締部に前記第2係止部または第1係止部を係合させ、異なる外径の缶に装着することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる外径の巻締部に脱着自在に係合しうる缶用キャップ、その内部に景品を収納しうる景品収納用缶用キャップに関し、さらに、景品を収納した景品収納用缶キャップをコーヒーなどの缶に巻締部を介して係合させた、景品付き缶に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、販売促進を目的として景品を付加した飲料用缶が販売され、たとえばコーヒー飲料などの缶体に食品玩具を付加した飲料用缶が製造され、店頭でまたは自動販売機を介して販売されている。このような食品玩具付き飲料用缶は、缶体の天面部に載置された食品玩具を前記缶および前記食品玩具を被覆するように飲料缶用キャップを嵌着して形成される。
【0003】
このような飲料缶用キャップとして、円筒状の缶物品にほぼ対応する円形のキャップ状をなし、内部にプレミアムの収納が可能で、かつ缶物品の上端縁に脱着可能に嵌着される缶用キャップがある(特許文献1)。缶物品に略対応する円形のキャップ状をなし、その周壁の内周の下端部に係合爪が一体に形成され、この係合爪は、缶用キャップの内方に向かって突出するとともに周壁の周方向に沿って連続するように形成されている。その下端部の開口部を缶物品の上端部に対向させて押し込んで缶物品に取り付けることができ、その押し込みにより係合爪が缶物品の巻締部を弾性的な変形で乗り越えてその下側に係合し、その係合で缶用キャップが缶物品に嵌着保持される。この状態から缶用キャップを上方に引き上げると係合爪と巻締部との係合が外れて缶用キャップを缶物品から取り外すことができる。
【0004】
また、缶類に嵌合させるカップであって、カップの面状部の外周縁から内側に垂設される筒状部の上下方向に等間隔で複数の内側に膨出する縦溝を形成するとともに、カップ開口部の内径と缶の外径とを略同径に形成した、販促物を収納するための販促品収納カップもある(特許文献2)。筒状部の上下方向に等間隔に複数の内側に膨出する縦溝を形成すると、嵌合時に縦溝が延びるためにカップの内径が広がり、嵌合できるという。
【0005】
また、缶類の頭部に嵌合するキャップ状の保持部を複数配置し、前記保持部の側壁部の内面の円周方向に複数の係合爪が突出形成され、前記係合爪が、缶類の巻締部の下縁に係合するように側面視において上面が略水平状のノコ歯形の断面を有し、その両端部は側壁部の開口端側に傾斜して解除部が形成されてなる缶類用ホルダーもある(特許文献3)。
缶類が保持部に係合爪で嵌合するように45°の傾斜面で案内され、保持部から抜き出す際には別の45°の傾斜面に案内される構成では、係合爪に缶類の巻締部が係合している状態で前記45°の傾斜面と接触するために保持部が拡開しやすく、缶類がホルダーから脱落しやすいが、脱落を防止するために保持部の肉を分厚くすると係合爪が強く缶類の巻締部を押圧する必要があり大きな力を必要とする。特許文献3は、この問題を解決するものであり、係合爪の上面を、側面視、略水平状のノコ歯形とし、その両端部に、前記開口端部側に傾斜する解除部を形成して離脱を防止する、というものである。また、大小の2種類の直径を持つ缶類を保持することができるように、側壁部を、ホルダーの開口端部に向かって階段状に2段階に直径が広げ、かつ各階段状の下端部に前記係合爪を形成する態様を開示している。
【0006】
更に、下端部が開口した円筒状のキャップ主部の内面に2段階に第1係止部と第2係止部とを形成してなる飲料缶用キャップであって、前記第1係止部はキャップ主部の下端部の内面に周方向に沿って突出して設けられ、前記第2係止部は、前記キャップ主部の内面でかつ前記第1係止部の上側に前記第1係止部よりも内側に向かって高く突出するように周方向に沿って複数設けられ、かつ前記キャップ主部の内面を部分的に内側に突出させて肉厚にするようにキャップ主部の上端から前記第2係止部まで延設された肉厚部とを有し、前記第1係止部と第2係止部とのうちの一方が前記缶の上端部に係合されることを特徴とする飲料缶用キャップもある(特許文献4)。コーヒーなどの飲料が入った缶は、自動販売機等での販売に適するよう、缶の胴部の外径が略同じに設計されているが、筒状胴部の上端部の形状は製缶メーカーによって様々の形状のものが製造されている。例えば、筒状胴部の上端部が、前記筒状胴部と略同径で構成される飲料用缶、筒状胴部の上端部が、前記筒状胴部の外径より細くくびれた形状の飲料用缶、更に前記くびれが、筒状胴部から上端部に至るまで、階段状に小径となるようにくびれた形状の缶などがある。上記特許文献4記載の飲料缶用キャップは、筒状胴部の上端部に形成される巻締部を介して嵌着される際に、筒状胴部の上端部の外径が異なる場合でも嵌着できるように、2段階に係止部を形成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】登録実用新案第3051876号公報
【特許文献2】特開2001−122277号公報
【特許文献3】特開平8−301337号公報
【特許文献4】特開2004−276975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記したように、販売促進を目的として景品を付加した缶が製造され、このような缶の胴部上端部の外径は各種存在するため、異なる外径の巻締部の缶にも装着しうる缶用キャップが望まれる。しかしながら、特許文献1や特許文献2は、特定の外径を有する缶類の頭部に嵌着しうる缶用キャップであって、異なる外径の巻締部の缶に装着することは困難である。
【0009】
また、特許文献3記載の缶用キャップは、係合爪の上端部を特定形状とすることで、ホルダーからの抜けを防止するするものであるが、安定に保持されるため離脱時には缶類を捻ることで係合爪と缶類の巻締部との係合を解除する必要がある。近年の軽量化、肉薄化、使用後のつぶし処理を容易にするため、アルミ缶などは変形しやすく、このため、缶用キャップを離脱する際に容易に離脱しうる缶用キャップが望まれる。
【0010】
また、特許文献4記載の缶用キャップは、異なる外径の缶に装着できるように第1係止部と第2係止部とを設けるというものである。しかしながら、前記第1係止部は、キャップ主部の下端部の内面に周方向の全周わたって突出して設けられているため、缶類の巻締部を乗り越える際に大きな押圧力を必要とする。また、第2係止部は、キャップ主部の上端から第2係止部まで延設された肉厚部の下端部に形成され、前記肉厚部によって缶用キャップが剛性を有するため巻締部が第2係止部を乗り越える際にも大きな押圧力を必要とする。
【0011】
したがって、異なる外径の缶類の頭部または底部に容易に装着でき、かつ装着後の抜けを防止でき、離脱も容易な缶用キャップの開発が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、巻締部の外径が異なる缶に装着しうる缶用キャップについて詳細に検討した結果、缶用キャップを、上面部と、前記上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなる側壁部とで構成すると、前記薄肉部が変形するために前記側壁部の周方向に弾性力を付与することができ、わずかな押圧力で缶の巻締部を乗り越えて係止し、かつ前記弾性力によって離脱することなく係止状態を保持できること、前記側壁部を少なくとも前記上面部の外周に垂設された第1側壁と、前記第1側壁より口径が広い第2側壁とからなる側壁部とで構成し、それぞれに第1係止部、第2係止部を形成すると異なる外径の巻締部の缶に装着しうること、前記第1側壁の肉厚部において第1係止部より上面部側にストッパーを形成すると、第1係止部と巻締部との位置をストッパーで固定できるため、缶用キャップが缶に安定して保持されうることを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
すなわち本発明は、筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶の前記巻締部を介して脱着自在に嵌着される缶用キャップであって、
上面部と、
前記上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなり、少なくとも前記上面部に垂設された第1側壁と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁より口径が広い第2側壁とからなる側壁部とを有し、
前記第2側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第2係止部と、
前記第1側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第1係止部と、
前記第1側壁の肉厚部の前記第1係止部の上方に、前記キャップの内方に突出して形成されるストッパーとからなり、
前記缶の前記巻締部に前記第1係止部または第2係止部を係合させることを特徴とする缶用キャップを提供するものである。
【0014】
また本発明は、前記側壁部は、前記第2側壁に連設される第2側壁より口径が広い第n側壁(nは3以上の整数である。)をm段(ただし、mは1以上の整数である。)連設するものであり、
前記第n側壁の側壁の肉厚部の下端部近傍には、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第n係止部が形成され、
前記缶の前記巻締部に前記第2係止部、第1係止部または第n係止部を係合させることを特徴とする、前記缶用キャップを提供するものである。
【0015】
また、本発明は、缶用キャップであって、内部に景品を収納するものである、景品収納用缶キャップを提供するものである。
また本発明は、筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶に、上記缶用キャップが嵌着されたキャップ付き缶を提供するものである。
【0016】
更に本発明は、前記景品収納用缶キャップに景品が収納され、かつ筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶に、上記景品収納用缶キャップが嵌着された景品付き缶を提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の缶用キャップは、上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなる側壁部とで構成されるため周方向に弾性力が付与され、係止部が巻締部を乗り越えるための押圧力を低減することができ、缶への装着が容易である。
【0018】
本発明の缶用キャップは、前記周方向に弾性力を発揮しうるため、係止部を缶用キャップの側壁部の全周にわたって形成することなく、間欠的に複数の係止部を形成しても、缶への嵌着後のキャップの抜け落ちを防止することができる。
【0019】
本発明の缶用キャップは、前記側壁部を上面部の外周に垂設された第1側壁と、前記第1側壁より口径が広い第2側壁とで構成されるため、第2側壁に第2係止部を、第1側壁に第1係止部を形成することで、異なる外径の缶に係止することができる。しかも前記第1係止部の上方にはストッパーが形成され、第1係止部とストッパーとの間隙に缶の巻締部を固定できるため、缶用キャップを装着した後の缶用キャップの安定性に優れる。
【0020】
本発明の缶用キャップは、その内部に食品玩具を収納して景品付き缶とすることができ、前記周方向の弾性力によって安定して食品玩具が缶に付属され、かつ購入者が缶用キャップを上方に引き上げることで簡便に缶用キャップを離脱し、食品玩具を入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の缶用キャップが缶に装着された状態を説明する図であり、缶(200)の天面部側の巻締部(220)が、缶用キャップ(100)の内周に形成した第2係止部(30)に係合する態様を示す。
【図2】図2は、本発明の缶用キャップ(100)を上面部からみた半切斜視図である。
【図3】図3は、本発明の缶用キャップ(100)の上面部を下に載置し第1側壁部からみた半切斜視図である。
【図4】図4は、本発明の缶用キャップ(100)の底面図を示す。
【図5】図5は、本発明の缶用キャップ(100)の底面図であり、側壁部(20)が、前記薄肉部(23)が周方向に直線状に変形され、周方向に伸びて変形する態様を説明する図である。一点破線は、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示す説明線である。
【図6】図6は、本発明の缶用キャップ(100)の側壁部(20)が、上面部から下端部に向かって第1側壁(20a)、第2側壁(20b)と階段状に広がり、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とにそれぞれ第1係止部(40)と第2係止部(30)とが複数形成される態様を説明する断面図である。
【図7】図7は、本発明の缶用キャップ(100)の側壁部(20)に形成される第2係止部(30)、第1係止部(40)、ストッパー(50)のサイズを説明する図である。
【図8】図8は、本発明の缶用キャップ(100)の断面図であり、上面部(10)に垂設される左右の側壁部(20)が肉厚部(21)構成され、左側壁部(20)にストッパー(50)のみが形成され、右側壁部(20)に第2係止部(30)、第1係止部(40)およびストッパー(50)が形成される態様を示す。
【図9】図9は、本発明の缶用キャップ(100)を構成する上面部(10)の側壁部(20)との連設部であって、前記側壁部(20)の薄肉部(23)の画分に貫通孔(15)が形成される態様を説明する斜視図である。一点破線は、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示す説明線である。
【図10】図10は、図9に示す本発明の缶用キャップ(100)の平面図である。一点破線は、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示す説明線である。
【図11】図11は、図9におけるA−A線での部分切断図である。
【図12】図12(a)は、本発明の缶用キャップ(100)を構成する上面部(10)の側壁部(20)との連設部であって、前記側壁部(20)の薄肉部(23)の画分に貫通孔(15)と、および第1側壁(20a)と第2側壁(20b)との連設部であって、前記側壁部(20)の薄肉部(23)の画分とに貫通孔(15)が形成される態様を説明する斜視図である。一点破線は、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示す説明線である。また、図12(b)は、図12(a)のA−A線での部分切断図である。
【図13】図13は、本発明の缶用キャップ(100)の平面図であり、上面部(10)の貫通孔(15)が伸張して直線状に変形される態様を説明する図である。一点破線は、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示す説明線である。
【図14】図14は、本発明の缶用キャップ(100)の上面部の平面図であり、その直径が第1側壁(20a)の直径と同径である態様を説明する図である。
【図15】図15は、本発明の缶用キャップ(100)の上面部の平面図であり、その直径が第2側壁(20b)の直径と同径である態様を説明する図である。
【図16】図16は、図15に示す上面部(10)を有する缶用キャップ(100)の断面図である。
【図17】図17は、ダブルネックの缶(200)の巻締部(220)に本発明の缶用キャップ(100)が、第1係止部(40)を係合して装着する態様を説明する図である。
【図18】図18は、本発明の缶用キャップ(100)を、筒状胴部(210)の外径(R3)が52.8mm、巻締部(220)の外径(R4)が52.2mm、巻締部(220)下端部の外径(R5)が50.5mmの場合のシングルネックの缶(200)に係合する方法を説明する図である。
【図19】図19は、本発明の缶(200)キャップを筒状胴部(210)の外径(R3)が52.8mm、巻締部(220)の外径(R4)が48.2mmの場合の缶(200)に、第1係止部(40)を介して装着する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の第一は、筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶の前記巻締部を介して脱着自在に嵌着される缶用キャップであって、上面部と、前記上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなり、少なくとも前記上面部に垂設された第1側壁と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁より口径が広い第2側壁とからなる側壁部とを有し、前記第2側壁の肉厚部の下端部から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第2係止部と、前記第1側壁の肉厚部の下端部から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第1係止部と、前記第1側壁の肉厚部の前記第1係止部の上方に、前記キャップの内方に突出して形成されるストッパーとからなり、前記缶の前記巻締部に前記第1係止部または第2係止部を係合させることを特徴とする缶用キャップである。前記缶用キャップは、側壁部を、前記第2側壁に連設される第2側壁より口径が広い第n側壁(nは3以上の整数である。)をm段(ただし、mは1以上の整数である。)連設して構成し、前記第n側壁の側壁の肉厚部の下端部は、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第n係止部が係止され、前記缶の前記巻締部に前記第2係止部、第1係止部または第n係止部を係合させるものであってもよい。以下、図面を参照して本発明を説明する。
【0023】
図1に本発明の缶用キャップ(100)を缶(200)に装着した態様の一例を示す。
本発明の缶用キャップ(100)は、筒状胴部(210)の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部(210)の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部(220)を有する缶(200)に、前記巻締部(220)を介して脱着自在に係合される。本発明の缶用キャップ(100)は、上面部(10)と、前記上面部(10)の外周に垂設される、少なくとも第1側壁(20a)と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁より口径が広い第2側壁(20b)とからなる側壁部(20)を有する。前記第1側壁(20a)の下端部には、周方向に複数の第1係止部(40)が形成され、前記第2側壁(20b)の下端部には、周方向に複数の第2係止部(30)が形成される。

図1は、缶(200)の天面部側の巻締部(220)が、缶用キャップ(100)の第2側壁(20b)の下端部に形成した第2係止部(30)に係合される態様の断面図である。便宜のため、缶用キャップ(100)の側壁(20)は、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とからなるものを示す。なお、図1において符号50はストッパー、符号210は缶の筒状胴部を示す。
【0024】
本発明において、缶(200)は筒状胴部(210)を有し、その上端部または下端部の外周に巻締部(220)が形成されるものであれば、収納する内容物の種類や缶(200)の材質は問わない。なお、筒状胴部(210)は、円筒状であることが望ましい。自動販売機への投入が容易だからである。
【0025】
また、本発明の缶用キャップ(100)を装着しうる缶(200)は、前記筒状胴部(210)がその全長に亘り同一径である必要はない。缶(200)の蓋をする側を1段で絞ったシングルネック、2段で絞ったダブルネック、3段で絞ったトリプルネック、段を形成せず滑らかな曲線で絞ったスムース・ネックなど、各種の形状の缶(200)に使用することができる。
【0026】
また、前記筒状胴部(210)と天面部、底部とは、別個のパーツから形成される、いわゆるスリーピース缶に限定されず、筒状胴部(210)と底部とが一体に形成されたツーピース缶であってもよい。ツーピース缶には、少なくとも天面部に巻締部(220)が形成されるため、本発明の缶用キャップ(100)を係合することができる。なお、スリーピース缶には、天面部と底部とに巻締部(220)が形成される。本発明の缶用キャップ(100)は、缶の天面部、底部のいずれの巻締部(220)を介して装着してもよい。したがって、缶の底部に缶用キャップ(100)が装着される態様も可能である。
【0027】
本発明の缶用キャップ(100)は、図2の半切斜視図に示すように、上面部(10)と、前記上面部(10)の外周から垂設される側壁部(20)とからなり、前記側壁部(20)には、複数の肉厚部(21)と薄肉部(23)とが周方向に交互に配置され、さらに、前記側壁部(20)は、前記上面部(10)の外周から垂設された第1側壁(20a)と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁(20a)より口径が広い第2側壁(20b)とから構成される。図3に、缶用キャップ(100)の上面部(10)を下方に載置した半切斜視図を示す。図2に示すように、前記第1側壁(20a)の肉厚部(21)の下端部には、内方に突出する第1係止部(40)が形成され、前記第2側壁(20b)の肉厚部(21)の下端部には内方に突出する第2係止部(30)が形成され、前記第1係止部(40)の上方にはストッパー(50)が形成される。なお、図2、図3では、便宜のため、缶用キャップ(100)の側壁(20)は、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とからなるものを示すが、本発明はこれに限定されるものではない。前記側壁部(20)は、前記第2側壁に連設される第2側壁より口径が広い第n側壁(nは3以上の整数である。)を連設して構成するものであってもよく。その際は、前記第n側壁の側壁の肉厚部の下端部に、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第n係止部が係止される。また、このような階段状の側壁は、第n側壁(nは3以上の整数である。)からm段(ただし、mは1以上の整数である。)形成することができ、装着予定の缶の巻締部のサイズの種類に応じて適宜選択することができる。
【0028】
また、図3に示すように、側壁部(20)に形成される肉厚部(21)と薄肉部(23)とは、上面部(10)から第2側壁(20b)の下端部まで連続して形成される。本発明の缶用キャップ(100)が更にm段の側壁(20n)を連設する場合には、前記肉厚部(21)と薄肉部(23)とは、上面部(10)から第n側壁(20n)の下端部まで連続して形成される。
【0029】
本発明において、缶用キャップ(100)の側壁部(20)の第1側壁(20a)および第2側壁(20b)の内径は、これを装着する缶(200)の前記巻締部(220)の外径に対応して適宜選択することができる。以下、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とからなる側壁部(20)で説明するが、第n側壁(20n)を連設する場合もこれに準じ、装着する缶の巻締部の外径に対応させて適宜選択することができる。また、缶用キャップ(100)の高さも、その内部に収納する物品の有無、収納品のサイズなどによって適宜選択することができる。
【0030】
例えば、巻締部(220)の外径が48mmの缶(200a)と52mmの缶(200b)とのいずれにも装着しうる缶用キャップ(100)であって、側壁部(20)が第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とからなる場合で例示すれば、第1側壁(20a)の下端部の内径は、缶(200a)の巻締部(220)の外径と略同径に48±0.7mm、より好ましくは、48±0.5mm、第2側壁(20b)の内径は、缶(200b)の巻締部(220)の外径と略同径に53±0.7mm、より好ましくは、53±0.5mmに形成する。本発明の缶用キャップ(100)は、異なる内径の第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とを有し、この内径が装着予定の缶(200)の巻締部(220)の外径と略同径に調整されているため、第1側壁(20a)または第2側壁(20b)に形成される第1係止部(40)または第2係止部(30)のいずれかで巻締部(220)の下端部を係止させ、いずれの缶に装着することができる。缶(200)の筒状胴部(210)は、巻締部(220)の下端が前記巻締部(220)より短径に形成されているため、上記範囲であれば、係止部(30,40)が前記巻締部(220)を通過すればよく、その後は、第1係止部(40)または第2係止部(30)の突出部が巻締部(220)の下端を支持し、安定して前記巻締部(220)に係止することができる。
【0031】
なお、缶用キャップ(100)の高さは19〜53mm、より好ましくは25〜47mmであり、第1側壁(20a)の高さは、15〜45mm、より好ましくは20〜40mmであり、第2側壁(20b)の高さは4〜8mm、より好ましくは5〜7mmである。缶(200)の巻締部(220)の高さは2〜4mmであるため、第2側壁(20b)の高さが上記範囲であれば、第2係止部(30)で巻締部(220)の下端部を係止した場合にも、巻締部(220)の側壁が第1係止部(40)と第2係止部(30)との間に嵌着され、缶用キャップ(100)のゆれを防止することができる。
【0032】
図4に、缶用キャップ(100)の底面図を示す。図4に示すように、本発明の缶用キャップ(100)の側壁部(20)には、前記肉厚部(21)と薄肉部(23)とが前記側面部(20)の周方向に交互に形成される。前記図3に示すように、肉厚部(21)および薄肉部(23)は、それぞれ上面部(10)から第2側壁(20b)の下端にまで連続して帯状に形成されている。側壁部(20)の上面部(20)から第2側壁(20b)の下端までの全長にわたり薄肉部(23)が形成されているため、第1係止部(40)、第2係止部(30)のいずれが巻締部(220)を乗り越える際にも前記薄肉部(23)が変形し、異なる外径の巻締部(220)の缶(200)のいずれに装着する場合でも、少ない押圧力で装着することができる。
【0033】
前記側壁部(20)に周方向に形成される肉厚部(21)と薄肉部(23)とは、図3に示すように上面部(20)から第2側壁(20b)の下端に至る帯状であり、この肉厚部(21)と薄肉部(23)の数は、特に限定されるものではないが、上記サイズの缶用キャップ(100)の場合で例示すれば、それぞれ3〜15列、より好ましくは3〜12列、特に好ましくは2〜8列である。
【0034】
この際、肉厚部(21)と薄肉部(23)の幅は、同一であっても、異なっていてもよい。好ましくは、肉厚部(21)の幅1に対する薄肉部(23)の幅は、0.3〜1.5、より好ましくは0.6〜1.2、特に好ましくは0.6〜1.0である。前記したように、薄肉部(23)を形成することで側壁部(20)の周方向に弾力性を付与することができるが、肉厚部(21)の幅1に対して薄肉部(23)の幅が1.5を超えると、装着後にわずかの力で巻締部(220)と係止部との係合が離脱する場合があり、一方、肉厚部(21)の幅1に対して薄肉部(23)の幅が0.3を下回ると弾性が十分でない場合がある。
【0035】
また、本発明では、肉厚部(21)と薄肉部(23)とが形成され、装着時に薄肉部を変形させることで少ない押圧力で嵌着できることを特徴とする。したがって、薄肉部(23)の厚さとしては、キャップとしての強度が確保でき、かつ変形が可能な範囲であればよく、缶用キャップを構成する樹脂などによっても相異し、特に限定されるものではない。一般には、上記サイズの缶用キャップの場合、ポリプロピレン系樹脂を使用する場合には、0.3〜0.8mmである。また、肉厚部(21)は、0.8〜1.2mmである。
【0036】
また、図4では、前記側壁部(20)の外周は全周に亘り平滑に構成され、すなわち前記側壁部(20)の内側に、周方向に交互に凹凸が形成されるように前記肉厚部(21)と薄肉部(23)とが配置される態様を示すが、これに限定されるものではない。したがって、前記側壁部(20)の外側に、周方向に交互に凹凸が形成されるように前記肉厚部(21)と薄肉部(23)とが配置される態様であってもよい。なお、本発明では、肉厚部(21)に、キャップ内方に突出させて第1係止部(40)と第2係止部(30)とを形成するため、これら係止部が巻締部を乗り越える際の押圧力の低減、巻締部の下端部と係止部との係合の安定性、第1係止部(40)、第2係止部(30)、ストッパー(50)の形成のし易さなどから、側壁部(20)の内側に交互に凹凸となるように前記肉厚部(21)と薄肉部(23)とが形成されることが好ましい。
【0037】
本発明では、前記側壁部(20)に肉厚部(21)と薄肉部(23)とが周方向に交互に形成されるため、図5に示すように、いずれかの係止部(30、40)が巻締部(220)を乗り越える際に前記薄肉部(23)が周方向に引っ張られ、直線状に変形され、容易に前記側壁部(20)の内径を広げることができ、少ない押圧力で缶(200)へ装着することができる。図5において、変形前の第2側壁(20b)の形状を一部破線で示す。なお、変形は、薄肉部(23)のみで発生し、係止部が巻締部(220)を乗り越えた後は伸張前の形状に復元しようとする。このように、本発明の缶用キャップ(100)では、その側壁部(20)に、伸張と収縮とによる変化によって周方向に弾性力が発揮される。なお、便宜のため、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を示すため、一点破線を挿入した。
【0038】
本発明の缶用キャップ(100)は、図6の断面図に示すように、第1側壁(20a)の下端部にキャップの内方に突出して複数の第1係止部(40)が形成され、第2側壁(20b)の下端部にキャップの内方に突出して複数の第2係止部(30)が形成される。剛性に優れる肉厚部(21)に係止部(30、40)を形成することで巻締部(220)への係合後の安定性を確保することができる。なお、図6では、上面部(10)に垂設される左右の側壁部(20)が薄肉部(23)である態様を示し、よって、これらの下端部には第1係止部(40)と第2係止部(30)が形成されていない。
【0039】
本発明において、第2係止部(30)は、すべての肉厚部(21)に形成される必要はない。図4に示すように、側壁部(20)に各6列の肉厚部(21a,21b、21c、21d、21e、21f)と薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)とが形成される場合、等間隔に選択された3列の肉厚部(21a,21c、21e)にのみ第2係止部(30)が形成されるものでもよい。本発明の缶用キャップ(100)は、前記側壁部(20)に形成した肉厚部(21)と薄肉部(23)とによって周方向の弾性力が発揮されるため、第2係止部(30)が間欠的に巻締部(220)と係合する場合でも、容易に係合することができ、係合後に前記弾性力によって側壁部(20)の、キャップ内側に向かう締め付け力によって、安定して缶用キャップ(100)を缶(200)に保持することができる。
【0040】
なお、第2係止部(30)の数は、上記サイズの缶用キャップ(100)の場合で例示すれば、2〜8個、より好ましくは3〜6個である。なお、第2係止部(30)の横幅は、前記肉厚部(21)の幅の範囲内となる。
【0041】
本発明では、前記第2側壁(20b)の肉厚部(21)の下端部から内方に突出して複数の第1係止部(40)が形成される。第2係止部(30)と同様に、第1係止部(40)もすべての肉厚部(21)に形成される必要はない。たとえば、側壁部(20)に各6列の肉厚部(21)と薄肉部(23)とが形成される場合、等間隔に選択された3列の肉厚部(21)にのみ第1係止部(40)を形成してもよい。
【0042】
なお、図4では、第1係止部(40)と第2係止部(30)とが、同列の肉厚部(21)に形成される態様を示すが、これに限定されるものではない。したがって、側壁部(20)に各6列の肉厚部(21a,21b、21c、21d、21e、21f)と薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)とが形成される場合に、第2係止部(30)を肉厚部(21a,21c、21e)に形成し、第1係止部(40)を肉厚部(21b、21d、21f)に形成してもよい。
【0043】
なお、本発明では、第1係止部(40)と第2係止部(30)とは、同列の肉厚部(21)に形成されることが好ましい。第2係止部(30)と第1係止部(40)とによって形成される間隙で巻締部(220)を安定して固定しうるからである。
【0044】
図7に、側壁部(20)の肉厚部に形成される第2係止部(30)、第1係止部(40)、ストッパー(50)の断面図を示す。第2係止部(30)の肉厚部からの突出高さ(h1)、第1係止部(40)の肉厚部からの突出高さ(h2)は、同一でも異なってもよく、一般には0.5〜1.2mmである。この範囲にあれば、少ない押圧力で缶(200)の巻締部(220)を乗り越えることができる。
【0045】
また、第1係止部(40)と第2係止部(30)との間隔(h3)は、2.5〜3.5mmである。缶(200)の巻締部(220)に前記第2係止部(30)を係合した場合、巻締部(220)の側壁が第2係止部(30)と第1係止部(40)との間で固定されるが、上記範囲であれば、安定して巻締部(220)が第2側壁(20b)の内側に固定され、かつ係合後の揺れなどを防止することができる。なお、第2側壁(20b)に連設される第n側壁(20n)が形成され、第n側壁(20n)と第n+1側壁(20n+1)側壁とを連設する段部に第n係止部(20n)が形成される場合には、この段部の間隔も2.5〜3.5mmとすることが好ましい。これにより、係合後の揺れなどを防止することができるからである。
【0046】
本発明では、前記第1側壁の肉厚部の前記第1係止部(40)よりも上方に、キャップの内方に突出するストッパー(50)が形成される。本発明において、「第1係止部(40)よりも上方」とは、上面部(10)と第1係止部(40)との間であって、第1係止部(40)を含まないことを意味する。したがって、前記ストッパー(50)は、第1係止部(40)と連設されることはない。第1係止部(40)とストッパー(50)の間隔(h3')は、2.5〜3.5mmで、缶巻締部高さと同等かそれより多少大きめである。第2係止部(30)と同様に、缶(200)の巻締部(220)に前記第1係止部(40)を係合した場合、巻締部(220)の側壁が第1係止部(40)とストッパー(50)との間で固定されるが、上記範囲であれば、安定して巻締部(220)が第1側壁(20a)の内側に固定され、かつ係合後の缶用キャップ(100)の揺れなどを防止することができる。
【0047】
本発明において、前記ストッパー(50)は、側壁部(20)に形成される肉厚部(21)の第1係止部(40)よりも上方に形成されるものである。しかしながら、ストッパー(50)が形成される肉厚部(21)は、第1係止部(40)が形成された肉厚部(21)に限定されるものではない。したがって、すべての肉厚部(21)に形成することができ、また全てに形成されることが好ましい。これにより、前記第1係止部(40)を介して缶(200)の巻締部(220)を係合した場合、巻締部(220)の側壁が第1係止部(40)とストッパー(50)との間隙に確実に固定され、かつ第1係止部(40)の数より多く形成された前記ストッパー(50)によって更なる挿入を回避し、缶用キャップ(100)と巻締部(220)とを安定して固定し、かつ装着後の揺れなどを防止することができる。
【0048】
前記ストッパー(50)は、第1係止部(40)を巻締部(220)に係合した後に巻締部(220)を固定することができれば、その形状は特に限定されない。したがって、第1係止部(40)と同形であってもよいが、図7に示すように、上面部(10)から第1係止部(40)の上方にかけて突出して形成される棒状物であってもよい。この場合、ストッパー(50)の全長は、8〜42mm、より好ましくは14〜36mmである。また、同図に示すように、ストッパー(50)の突出高さは、その全長にわたって均一でもよいが、天面部(10)から第1側壁(20a)の下方に向かって、暫時低くなるように構成してもよい。この際、ストッパー(50)先端の最も低い突出高さ(h5)は、0.5〜2mmである。なお、上面部(10)の突出高さ(h4)は、例えば、射出成型によって容易に成形しうる程度であればよく、特に限定はない。上面部(10)の突出高さ(h4)を高く確保することで缶用キャップ(100)の剛性を確保することができ、かつ下端の突出高さ(h5)を低く形成することで、軽量化を図ることができる。
【0049】
なお、図8に、図6に示す缶用キャップ(100)であって、上面部(10)に垂設される左右の側壁部(20)が肉厚部(21)構成される態様を示す。第1係止部(40)、第2係止部(30)は全ての肉厚部(21)に形成されておらず、したがって、左側壁部(20)には第2係止部(30)および第1係止部(40)が形成されず、ストッパー(50)のみが形成され、右側壁部(20)には第2係止部(30)、第1係止部(40)およびストッパー(50)が形成されている。
【0050】
本発明の缶用キャップ(100)は、例えば、熱可塑性樹脂の射出成型、圧縮成形などによって製造することができる。原料樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などを好適に使用することができる。この中でも、ポリプロピレンは、機械的強度に優れ、かつ肉厚部(21)と薄肉部(23)とによって側壁部(20)の周方向に弾性力を付与しやすい点で好ましい。
【0051】
本発明の缶用キャップ(100)を構成する上面部(10)は、全体が均一に扁平であってもよいが、図8に示すように、その中央部に窪み(13)が形成されるものであってもよい。本発明において、上面部(10)の厚さは、前記肉厚部(21)の厚さと略同等かそれ以上の肉厚で構成され、これによって周方向の強度を確保することができる。一方、その中央部に窪み(13)を形成することで、缶用キャップ(100)の手触りを改良することができる。例えば、熱可塑性樹脂の射出成型によって缶用キャップ(100)を形成する場合、使用する金型に原料樹脂を注入するためのノズル穴が必要となり、このようなノズル穴から原料樹脂の注入端部が突出する場合がある。このようなノズル穴は、上面部(10)の中央に形成され、原料樹脂の注入端部が突出すると手触りが低下する。そこで、あらかじめ上面部(10)のノズル穴に対応する部分に、上面部(10)の厚さに平行させて窪み(13)を形成することで、仮に注入端部が突出した場合でも窪み(13)の深さ内に収まり、キャップ上面を触っても違和感がなく、かつ図8に示すように、その厚さを上面部(10)の全体にわたって均一に調整することで、上面部(10)の強度を損なうことなく手触りを良好にすることができる。
【0052】
また、本発明の缶用キャップ(100)を構成する上面部(10)には、前記側壁部(20)との連設部であって、前記側壁部(20)の薄肉部(23)の画分に貫通孔(15)が形成されるものであってもよい。側壁部(20)に6列の薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)が形成され、上面部(10)の各薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)の近傍にそれぞれ貫通孔(15)が形成される缶用キャップ(100)の斜視図を図9に、その平面図を図10に示す。これらにおいて、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を一点破線で示す。貫通孔(15)は、少なくともいずれかの薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)の近傍に形成されるが、より好ましくは、全ての薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)の近傍に形成される。また、図9、図10に示すように、貫通孔(15)は、薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)の幅と同幅で形成されることが好ましい。図9のA−A線の部分断面図を図11に示すが、同図に示すように、上面部(10)に貫通孔(15)を形成すると、前記上面部(10)と側壁部(20)との連設が切断される。薄肉部(23)は、第1係止部(40)や第2係止部(30)が巻締部(220)を乗り越える際に、周方向に伸張して変形するが、貫通孔(15)の形成によって、より少ない力で薄肉部(23)が変形し、缶(200)への装着がより容易となる。
【0053】
本発明の缶用キャップは、少なくともその上面部(10)に垂設された第1側壁(20a)と、前記第1側壁(20a)に連設された前記第1側壁(20a)より口径が広い第2側壁(20b)とを有し、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)との連設部に段部が形成される。本発明の缶用キャップは、この第1側壁(20a)と第2側壁(20b)との連設部を構成する段部であって、前記薄肉部(23)の画分に、貫通孔(15)が形成されるものであってもよい。この態様を図12(a)に示す。図12(a)では、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)との連設部に段部(35)が形成され、この段部(35)の薄肉部(23)の各画分に貫通孔(15)が形成されている。図12(a)のA−A線断面図を図12(b)に示す。なお、本発明では、側壁部(20)は、第1側壁(20a)、第2側壁(20b)に限定されず、更に複数段の側壁部を併設することができる。このような缶用キャップにおいては、第n側壁と第(n+1)側壁との連設部を構成する段部であって、前記段部の薄肉部の画分に貫通孔(15)が形成されるものであってもよい。
【0054】
薄肉部(23)に形成する貫通孔(15)は、いずれか一段に形成されるものであってもよく、全ての段部に形成されるものであってもよい。なお、図12では、上面部(10)と段部(35)の双方に貫通孔(15)が形成される態様を示すが、第1側壁(20a)と第2側壁(20b)などの連設部を構成するいずれかの段部にのみ、貫通孔(15)を形成するものであってもよい。前記図11に示すように、上面部(10)や段部に貫通孔(15)が形成されると、前記上面部(10)と側壁部(20)との連設や、例えば第1側壁(20a)と第2側壁(20b)との連設が切断されるため、係止部が巻締部(220)を乗り越える際に、缶用キャップが周方向に伸張して変形し、より少ない力で缶(200)への装着が容易となる。
【0055】
なお、図13に、いずれかの係止部(30、40)が巻締部(220)を乗り越える際に、前記薄肉部(23)の伸張と共に上面部(10)の貫通孔(15)が伸張され、直線状に変形される態様を示す。図13では、変形前の上面部(10)、第1側壁(20a)の形状を破線で示し、側壁部(20)における肉厚部(21)と薄肉部(23)との範囲を一点破線で示す。貫通孔(15)の形成により上面部(10)も変形するため、より少ない押圧力で缶(200)へ装着することができる。なお、変形は、薄肉部(23a,23b、23c、23d、23e、23f)のみで発生し、係止部が巻締部(220)を乗り越えた後は伸張前の形状に収縮現象を起こす。このように、本発明の缶用キャップ(100)では、その側壁部(20)に、伸張と収縮とによる変化によって周方向に弾性力が発揮される。
【0056】
また、缶用キャップ(100)の上面部(10)の直径は、図1などに示すように、第1側壁(20a)の直径と略同径であることが好ましい。面部(10)の直径が第1側壁(20a)の直径と略同径である缶用キャップ(100)の平面図を図14に示す。射出成型などによる製造が容易だからである。
【0057】
一方、図15に示すように、上面部(10)の直径が、第2側壁(20b)の直径と同径であってもよい。上面部(10)と第2側壁(20b)との直径とが同径である缶用キャップ(100)の断面図を図16に示す。
【0058】
図16に示すように、缶用キャップ(100)の上面部(10)を外方に突出させ、第2側壁(20b)下端部との直径を同じにすれば、缶用キャップ(100)が横転した場合に直線状に転がることができる。したがって、この缶用キャップ(100)を装着した缶(200)を自動販売機に収納した場合でも装置内で缶(200)が直線状に回転し、自動販売機から安定して排出させることができる。
【0059】
本発明の缶用キャップ(100)は、側壁部(20)が直径の異なる第1側壁(20a)と第2側壁(20b)とで構成され、細径の第1側壁(20a)に複数の第1係止部(40)が、太径の第2側壁(20b)に複数の第2係止部(30)が形成されるため、缶(200)の巻締部(220)に前記第2係止部(30)または第1係止部(40)のいずれかを係合させて装着することができる。図17に、ダブルネックの缶(200)の巻締部(220)に、第1係止部(40)を係合して本発明の缶用キャップ(100)を装着する態様を示す。
【0060】
本発明の第二は、上記缶用キャップ(100)であって、内部に景品を収納しうる景品収納用缶キャップである。図17に示すように、上記第1係止部(40)を介して缶(200)の巻締部(220)と係合する場合でも、第1側壁(20a)の高さを選択することで、内部に30〜60mlの内容量を確保することができる。このため、ミニカー、フィギュアなどの小型の食品玩具、豆本、その他の説明書などを収納することができ景品収納用缶キャップとして好適に使用することができる。
【0061】
また、本発明の第三は、筒状胴部(210)の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部(210)の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部(220)を有する缶(200)に、上記缶用キャップ(100)が嵌着されたキャップ付き缶(200)である。
【0062】
本発明の缶用キャップ(100)は、食品玩具を収納して缶(200)に装着するだけでなく、たとえば、缶(200)の天面部の汚染防止のために缶(200)に装着することができる。内部に食品玩具などを収納しない場合には、前記第1側壁(20a)の高さを低く選択することができる。自動販売機で飲み口が外気に触れるため、汚染が懸念される環境では、このような開封前の缶(200)の飲み口側に本発明の缶用キャップ(100)を装着すれば、高い安全性を確保することができる。
【0063】
本発明の第四は、前記景品収納用缶キャップに景品が収納され、かつ筒状胴部(210)の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部(210)の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部(220)を有する缶(200)に、上記景品収納用缶キャップが嵌着された景品付き缶(200)である。
【0064】
第三の発明との相違は、缶用キャップ(100)の内部に食品玩具などの景品が収納されている点である。あらかじめ缶用キャップ(100)に景品を収納し、これを上記と同様にして缶(200)に装着する。この場合、購入者は、缶(200)体の装着された景品収納用缶キャップを離脱することで景品を取り出すことができる。また、缶用キャップ(100)を取外した後は、タブを引き上げて注出口を開放し、缶(200)の内容物を摂取することができる。
【実施例】
【0065】
本発明のポリプロピレン系樹脂製の缶用キャップ(100)を缶(200)に装着する方法を説明する。

(実施例1)
下記仕様の本発明の缶用キャップ(100)を使用した。
【0066】
第1側壁(20a)の内径(R1)48mm、高さ26mm、
第2側壁(20b)の内径(R2)52mm、高さ6.5mm、
第2側壁(20b)下端部の肉厚部(21)の幅14mm、
第2側壁(20b)下端部の薄肉部(23)の幅13.2mm、
第1係止部(40)の高さ0.6mm、肉厚部(21)に等間隔に3個、
第2係止部(30)の高さ0.6mm、肉厚部(21)に等間隔に3個、
第2係止部(30)と第1係止部(40)との間隙(h3)3mm、
ストッパーの高さ(h5)2mm、第1係止部(40)との間隙3mm、全肉厚部(21)に6個。
【0067】
また、シングルネックの缶(200)の仕様は下記のとおりである。
筒状胴部(210)の外径(R3)52.8mm、
巻締部(220)の外径(R4)52.2mm、
巻締部(220)の前記外径(R4)の下端部の外径(R5)50.5mm。
【0068】
缶用キャップ(100)の前記第2係止部(30)を介して装着される態様を図18を用いて説明する。なお、前記缶(200)の天面部には、タブが形成され、タブを引き上げることで注出口が形成される態様となっている。
【0069】
まず、缶用キャップ(100)の第2側壁(20b)の下端部を、外周に巻締部(220)が形成された缶(200)の前記巻締部(220)の上方から押圧する。この押圧により、内径(R2)52mmの第1側壁(20b)の下端部が、外径(R4)52.2mmの巻締部(220)を乗り越える。この際、熱可塑性樹脂で構成される第2側壁(20b)の薄肉部(23)が伸張して変形するため、わずかの押圧力で前記巻締部(220)の外周を乗り越えることができる。特に、本発明では、第2側壁(20b)の下端部に3箇所の第2係止部(30)が形成されるのみであるから、巻締部(220)の外周を乗り越えることも容易である。
【0070】
その後、巻締部(220)の下端は、高さ1mmで突出する第2係止部(30)で係合される。また、第2係止部(30)が巻締部(220)の外周を乗り越えた後に、前記薄肉部(23)が元の状態に収縮するが、缶(200)の巻締部(220)の外径(R4)52.2mmが、缶用キャップ(100)の第2側壁(20b)の内径(R2)52mmよりも太いため、側壁部(20)の周方向に発生する復元力によって缶(200)の中心部に向かう収縮力が発生し、この収縮力によって巻締部(220)が安定して保持される。しかも、前記第2係止部(30)の上方には第1係止部(40)が間隙(h3)3mmで形成され、係合後の巻締部(220)の位置がこの間隙に保持されるため、缶用キャップ(100)がぐらつくことなく安定して係合される。なお、この第2係止部(30)に係合する際の押圧力は、後記する測定方法で5.0〜10.0kgfであった。
【0071】
この状態から、缶用キャップ(100)を、上方に引き上げると、第2係止部(30)と巻締部(220)との係合が外れるので、缶用キャップ(100)を缶(200)から離脱することができる。なお、この際の引っ張り力は、後記する測定方法で、2.0〜7.0kgfであった。缶用キャップ(100)を離脱した後は、缶(200)のタブを引き上げて注出口を開放し、内容物を摂取することができる。

(実施例2)
次いで、筒状胴部が天面部に向かって、絞り部を有するダブルネックの缶(200)に装着する態様を図19を用いて説明する。
【0072】
ダブルネックの缶(200)の仕様は、以下のとおりである。
筒状胴部(210)の外径(R3)52.8mm、
巻締部(220)の外径(R4)48.2mm、
巻締部(220)の外径(R4)の下端部の外径(R5)46.5mm、
絞り部の外径(R6)48.1mm、
巻締部(220)下端と絞り部下端との間隙7mm。
【0073】
この缶(200)は、前記缶と相違して巻締部(220)の外径が4.1mmも細径である。缶用キャップ(100)を押圧すると内径(R2)52mmの第2側壁(20b)は、内径(R4)48.2mmの巻締部(220)の外径を通過し、さらに缶用キャップ(100)を押圧すると、内径(R1)48mmの第1側壁(20a)の下端部が、上記内径(R4)48.2mmの巻締部(220)を乗り越える。この際、熱可塑性樹脂で構成される第1側壁(20a)の薄肉部(23)が伸張して変形するため、わずかの押圧力で前記巻締部(220)の外周を乗り越えることができる。
【0074】
その後、巻締部(220)の下端は、高さ0.6mmで突出する第1係止部(40)で係合される。また、第1係止部(40)が巻締部(220)の外周を乗り越えた後に、前記薄肉部(23)が元の状態に収縮し、缶(200)の巻締部(220)の外径(R4)48.2mmが、缶用キャップ(100)の第1側壁(20a)の内径(R1)48mmよりも太いため、側壁部(20)の周方向に発生する復元力によって缶(200)の中心部に向かう収縮力が発生し、この収縮力によって巻締部(220)が安定して保持される。なお、この第1係止部(40)に係合する際の押圧力は、後記する測定方法で5.0〜10.0kgfであった。
【0075】
前記第1係止部(40)の3mm上方にはストッパー(50)が形成され、係合後の巻締部(220)が第1係止部(40)とストッパー(50)との間隙に保持されるため、缶用キャップ(100)がぐらつくことなく安定して係合される。
【0076】
この状態から、缶用キャップ(100)を上方に引き上げると、第1係止部(40)と巻締部(220)との係合が外れるので、缶用キャップ(100)を缶(200)から離脱することができる。なお、この際の引っ張り力は、後記する測定方法で、2.0〜7.0kgfであった。
【0077】
なお、第2側壁(20b)の内径(R2)は52mmであり、缶(200)の絞り部の外径(R6)48.1mmより広いため、第2側壁(20b)が筒状胴部(210)と接触して邪魔になることがない。
【0078】
このように本発明の缶用キャップ(100)によれば、巻締部(220)の外径に応じて第2係止部(30)または第1係止部(40)を介して缶(200)に係合させることができる。

(測定方法)
(1)押圧力
実施例1、実施例2で使用した缶と前記缶に装着した缶用キャップとを使用し、プッシュプルゲージ測定器を使用して下記により測定した。
【0079】
缶用キャップの上面部に、縦50mm、横80mm、厚さ5mmの金属板を載せて缶用キャップの変形を防止し、プッシュプルゲージで押圧した際の強度を測定した。なお、同一の缶について、5個の缶用キャップを装着し、それぞれについて押圧力を測定した。上記実施例1、実施例2における数値は、この平均値である。
【0080】
(2)引張り力
実施例1、実施例2で使用した缶と前記缶に装着した缶用キャップとを使用し、プッシュプルゲージ測定器を使用して下記により測定した。
【0081】
缶用キャップの上面部の中央に、引っ張り用穴を形成し、プッシュプルゲージのつめを掛けて上方に引き上げ、プッシュプルゲージで引き上げた際の張力を測定した。なお、同一の缶について、5個の缶用キャップを装着し、それぞれについて引っ張り力を測定した。上記実施例1、実施例2における数値は、この平均値である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明によれば、異なる外径の缶に少ない押圧力で装着することができ、かつ装着後の安定性に優れる缶用キャップを提供することができる。
【符号の説明】
【0083】
10・・・缶用キャップの上面部、
13・・・缶用キャップの上面部の窪み、
15・・・缶用キャップの上面部の貫通孔、
20・・・缶用キャップの側壁部、
20a・・・缶用キャップの第1側壁、
20b・・・缶用キャップの第2側壁、
21・・・缶用キャップの側壁部に形成された肉厚部
23・・・缶用キャップの側壁部に形成された薄肉部、
30・・・第2係止部、
35・・・缶用キャップの第1側壁と第2側壁との連設部を構成する段部、
40・・・第1係止部、
50・・・ストッパー、
100・・・缶用キャップ、
200・・・缶、
210・・・缶の筒状胴部、
220・・・缶の巻締部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶の前記巻締部を介して脱着自在に嵌着される缶用キャップであって、
上面部と、
前記上面部の外周に垂設され、複数の肉厚部と薄肉部とが周方向に交互に配置されてなり、少なくとも前記上面部に垂設された第1側壁と、前記第1側壁に連設された前記第1側壁より口径が広い第2側壁とからなる側壁部とを有し、
前記第2側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第2係止部と、
前記第1側壁の肉厚部の下端部近傍から、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第1係止部と、
前記第1側壁の肉厚部の前記第1係止部の上方に、前記キャップの内方に突出して形成されるストッパーとからなり、
前記缶の前記巻締部に前記第1係止部または第2係止部を係合させることを特徴とする缶用キャップ。
【請求項2】
前記側壁部は、前記第2側壁に連設される第2側壁より口径が広い第n側壁(nは3以上の整数である。)をm段(ただし、mは1以上の整数である。)連設するものであり、
前記第n側壁の側壁の肉厚部の下端部近傍には、前記キャップの内方に突出して形成された複数の第n係止部が形成され、
前記缶の前記巻締部に前記第2係止部、第1係止部または第n係止部を係合させることを特徴とする、請求項1記載の缶用キャップ。
【請求項3】
前記上面部において、前記側壁部との連設部であって、前記側壁部の薄肉部の画分に貫通孔が形成されることを特徴とする、請求項1または2記載の缶用キャップ。
【請求項4】
前記側壁部の第1側壁と第2側壁との連設部であって、前記側壁部の薄肉部の画分に貫通孔が形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の缶用キャップ。
【請求項5】
前記側壁部の第n側壁と第(n+1)側壁との連設部であって、前記側壁部の薄肉部の画分に貫通孔が形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の缶用キャップ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の缶用キャップであって、
内部に景品を収納するものである、景品収納用缶キャップ。
【請求項7】
筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶に、請求項1〜5のいずれかに記載の缶用キャップが嵌着されたキャップ付き缶。
【請求項8】
請求項6記載の景品収納用缶キャップに景品が収納され、かつ
筒状胴部の上下がそれぞれ天面部および底部で密封され、かつ前記筒状胴部の上端部および下端部の少なくとも一方がその外周縁に環状の巻締部を有する缶に、上記景品収納用缶キャップが嵌着された景品付き缶。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−11804(P2011−11804A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158628(P2009−158628)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】