説明

置換クロマノール誘導体およびそれらの使用

本発明は、置換クロマノール誘導体、その製造方法、疾患の処置および/または予防のための、単独でまたは組合せ中でのその使用、並びに疾患の処置および/または予防のための特に、心疾患の処置および/または予防のための医薬製造におけるその使用に関する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
Aは式
【化2】

{式中、
*はCR基に結合する点を示し、
は、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシ(ここで、これらの部分のアルキルおよびアルコキシはフッ素により5個まで置換されていてもよい)からなる群から選択される置換基を示し、
そして、
nは0、1、2または3の数字を示す
(ここで、置換基Rが1個より多く存在するとき、その意味は同じであっても、異なっていても良い)}
で示される基を示し、
Dは、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C10)−アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール、テトラヒドロフラニルまたはテトラヒドロピラニル(ここで、これらの部分のアリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシにより置換されていてもよく、そして、これらの部分のシクロアルキルおよびシクロアルケニルはフッ素または(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)を示し、
は、水素、フッ素、ヒドロキシル、メトキシ、メルカプトまたはメチルを示し、
は水素を示すか、
または、
およびRは、それらが結合している炭素原子と一体となってカルボニル基を形成し、
は(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを示し、
そして、
およびRは、互いに独立して水素または(C−C)−アルキルを示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一体となってスピロ結合の3員ないし5員シクロアルキル環を形成する〕
で示される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項2】
Aが式
【化3】

{式中、
*はCR基に結合する点を示し、
は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシ(ここで、これらの部分のアルキルおよびアルコキシはフッ素により5個まで置換されていてもよい)からなる群から選択される置換基を示し、
そして、
nは0、1、2または3の数字を示す
(ここで、置換基Rが1個より多く存在するとき、その意味は同じであっても、異なっていても良い)}
で示される基を示し、
Dが、フェニル、チエニル、フリル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニルまたはシクロヘキセニル(ここで、これらの部分のフェニル、チエニルおよびフリルは、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシにより置換されていてもよく、そして、これらの部分のシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルは、フッ素または(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)を示し、
が、水素、フッ素、ヒドロキシルまたはメチルを示し、
が水素を示すか、
または、
およびRが、それらが結合している炭素原子と一体となってカルボニル基を形成し、
が(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを示し、
そして、
およびRが、互いに独立して水素またはメチルを示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一体となってスピロ結合の3員ないし5員シクロアルキル環を形成する、
請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項3】
Aが式
【化4】

{式中、
*はCR基に結合する点を示し、
そして、
は、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはtert−ブチルを示す}
で示される基を示し、
Dが、フェニル、4−フルオロフェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンタ−1−エン−1−イルまたはシクロヘキサ−1−エン−1−イルを示し、
が水素、フッ素またはヒドロキシルを示し、
が水素を示すか、
または、
およびRが、それらが結合している炭素原子と一体となってカルボニル基を形成し、
がイソプロピルまたはシクロペンチルを示し、
そして、
およびRがメチルを示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一体となってスピロ結合のシクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する、
請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
[A]式(II)
【化5】

〔式中、R、RおよびRはそれぞれ請求項1ないし請求項3のいずれかに定義のとおりであり、
そして、
は水素、メチルまたはヒドロキシル保護基を示す〕
で示される化合物を先ず、不活性溶媒中で、必要に応じて触媒の存在下で、式(III)
【化6】

〔式中、Aは請求項1ないし3のいずれかに定義のとおりであり、
そして、
Qは、Li、−MgBr、−ZnBrまたは−B(OH)を示す〕
で示される有機金属化合物とカップリングし、式(IV)
【化7】

〔式中、A、R、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕で示される化合物を得、
この化合物を次に式(V)
【化8】

〔式中、A、R、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕で示される化合物に酸化し、
次にRがメチルまたはヒドロキシル保護基を示すとき、このラジカルを除去し、得られる式(Va)
【化9】

〔式中、A、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕で示される化合物を式(VI)
【化10】

〔式中、A、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりであり、
そして、
Xは、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、トシレート、メシレートまたはトリフラートのような脱離基を示す〕で示される化合物に変換し、
次に、不活性溶媒中で塩基およびパラジウム触媒の存在下で、式(VII)
【化11】

〔式中、Dは請求項1ないし請求項3のいずれかに定義のとおりであり、
そして、
は、水素または(C−C)−アルキルを示すか、または両方のラジカルが一体となって−C(CH−C(CH−架橋を形成する〕
で示されるボロン酸誘導体とカップリングし、
式(VIII)
【化12】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物を得、
そして、この化合物を次に不斉還元により式(I−A)
【化13】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物に変換するか、
または、
[B]式(IIa)
【化14】

〔式中、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物を先ず式(IX)
【化15】

〔式中、X、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物に変換し、
次に、不活性溶媒中で塩基およびパラジウム触媒の存在下で、式(VII)のボロン酸誘導体とカップリングし、式(X)
【化16】

〔式中、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物を得、
次に、不活性溶媒中で、必要に応じて触媒の存在下で、式(III)の有機金属化合物と反応させ、式(XI)
【化17】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物を得、
そして、次にこの化合物を不斉還元により式(I−B)
【化18】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物に変換するか、
または式(XI)の化合物を先ずフッ素化剤で式(XII)
【化19】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物に変換し、
そして、次に、不斉還元により、式(I−C)
【化20】

〔式中、A、D、R、RおよびRはそれぞれ上記定義のとおりである〕
で示される化合物に変換し、
そして、この方法で得られた本発明の化合物を、必要に応じて、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸でそれらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換することを特徴とする方法。
【請求項5】
疾患の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
冠動脈心疾患の一次的および/または二次的予防のための医薬を製造するための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項7】
低リポ蛋白血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、動脈硬化症、再狭窄、肥満、肥満症、糖尿病、糖尿病後遺症、メタボリック・シンドローム、卒中およびアルツハイマー病の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項8】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物を、不活性、非毒性の医薬的に適する補助剤と組み合わせて含む、医薬。
【請求項9】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物を、抗糖尿病薬、抗血栓作用を有する物質、血圧低下剤、脂質代謝調節剤、抗炎症剤および動脈硬化斑を安定化させる物質からなる群から選択される1種またはそれ以上のさらなる活性化合物と組み合わせて含む、医薬。
【請求項10】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物を、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチンまたはピタバスタチンのようなHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の群、またはエゼチミブのようなコレステロール吸収阻害剤の群から選択される1種またはそれ以上のさらなる活性化合物と組み合わせて含む、請求項9に記載の医薬。
【請求項11】
冠動脈心疾患の一次的および/または二次的予防のための、請求項8、請求項9または請求項10に記載の医薬。
【請求項12】
低リポ蛋白血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、動脈硬化症、再狭窄、肥満、肥満症、糖尿病、糖尿病後遺症、メタボリック・シンドローム、卒中およびアルツハイマー病の処置および/または予防のための、請求項8、請求項9または請求項10に記載の医薬。
【請求項13】
有効量の少なくとも1種の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項8ないし請求項11のいずれかに記載の医薬を投与することによる、ヒトおよび動物の冠動脈心疾患の一次的および/または二次的予防方法。
【請求項14】
有効量の少なくとも1種の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項8、請求項9、請求項10および請求項12のいずれかに記載の医薬を投与することによる、ヒトおよび動物の低リポ蛋白血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、動脈硬化症、再狭窄、肥満、肥満症、糖尿病、糖尿病後遺症、メタボリック・シンドローム、卒中およびアルツハイマー病の処置および/または予防方法。

【公表番号】特表2009−530322(P2009−530322A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500728(P2009−500728)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001930
【国際公開番号】WO2007/107243
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】