説明

肥満および関連障害の処置のための選択的メラニン濃縮ホルモンレセプターアンタゴニストとしての二環式化合物

【課題】メラニン濃縮ホルモンに対するアンタゴニスト化合物の調製方法、ならびに代謝障害および摂食障害(肥満、糖尿病等)の処置におけるそれらの使用方法を提供する。
【解決手段】下記式3の化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、メラニン濃縮ホルモン(MCH)に対するアンタゴニストならびに代謝障害および摂食障害の処置におけるそれらの使用、MCHレセプター調節活性を有する新規化合物、1種以上のそのような制御物質を含む薬学的組成物、そのような制御物質を調製する方法、ならびにそのような制御物質を肥満、糖尿病および関連障害を処置するために使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
環状ペプチドであるMCHは、硬骨魚において10年以上前に最初に発見され、この硬骨魚において、体色変化を調節するようである。より最近では、MCHは、哺乳動物における摂食行動の制御物質としてのその可能性のある役割についての調査の対象である。非特許文献1によって報告されるように、MCH欠乏マウスは、食欲不振(摂食の減少)に起因して、体重を減少させ、細身になった。これらの発見の観点から、MCHのアンタゴニストが肥満の処置に有効であり得ることが示唆された。特許文献1は、代謝速度を上昇させる物質および摂食行動を変化させる物質(後者の例が、MCHアンタゴニストである)の投与を包含する糖尿病もしくは肥満の処置のための併用療法を開示している。さらに、MCHレセプターアンタゴニストはまた、鬱病および/または不安の処置に有用であり得る。非特許文献2。
【0003】
特許文献2は、MCHのアンタゴニスト活性を有する化合物を開示している。所望の目的は、低いKi値およびより少ない副作用を有する化合物を見出すことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,908,830号明細書
【特許文献2】国際公開第03/047568号パンフレット
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Shimadaら、Nature、Vol.396、pp.670−673(1998年12月17日)
【非特許文献2】Borowksyら、Nature Medicine、8、pp.825−830(2002年8月1日)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
1つの実施形態において、本発明は、MCHアンタゴニスト活性を有する新規二環式化合物を提供する。これらの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、
【0007】
【化21】

によって表され、ここで:
Vは、−C(R)−であり;
Wは、−C(R)−であり;
Yは、その各存在において独立して選択され、−CH、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R20)−であって;
Zは、−C(R10)−であり;
は、
【0008】
【化22】

であり;
は、
【0009】
【化23】

であり;
Arは、(R19−置換アリールまたは(R19−置換へテロアリールであり;
は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ケト、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)R17、−S(O)R17、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR部分は一緒に連結して、4員〜6員のシクロアルキル基または4員〜6員のヘテロシクリル基を形成し得、但し、ヘテロシクリル基中には隣接する酸素もしくは硫黄原子は存在せず、これらのシクロアルキル基およびヘテロシクリル基は、Rが結合する環炭素と縮合し;
は、−H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり;
、R、R、R、RおよびR10は、その各存在において各々独立して選択され、各々独立して、−Hまたはアルキルであり;
11は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)NR1718、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR11部分は、一緒に連結して
【0010】
【化24】

を形成し得;
12は、その各存在において、独立して:H、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびシクロアルコキシアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、シクロアルコキシアルキル、カルバモイル、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、または−CNであり;
14は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アシル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、シクロアルコキシアルキル、カルバモイル、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、または−CNであり;
15は、その各存在において、独立して:H、−OH、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ、シクロアルコキシアルキル、およびヘテロアリールオキシからなる群から選択され;
16は、その各存在において、独立して:H、−OH、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ、シクロアルコキシアルキル、およびヘテロアリールオキシからなる群から選択され;
17およびR18は、その各存在において各々独立して選択され、各々独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル、およびヘテロアリールアルキルであり;
19は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−NR1718、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)NR1718、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
20は、その各存在において独立して選択され、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであり;
21は、−Hまたはアルキルであり;
dは、0、1、または2であり;
m、q、およびuは、各々独立して、1、2、または3であり、但し、m、n、およびdの合計は、4より大きくならず;
nは、0または1であり;
pは、2、3、または4であり;
r、s、およびvは、各々独立して、1、2、3、または4であり;そして
tは、1または2である。
【0011】
本発明はまた、少なくとも1種の式Iの化合物、またはその塩、その溶媒和物もしくはそのエステルを使用する、代謝障害(例えば、肥満)、肥満に関連する障害、および摂食障害(例えば、過食症)の処置のための薬学的組成物に関する。1つの局面において、本発明は、式Iの化合物、またはその塩もしくはその溶媒和物を使用する、代謝障害(単数または複数)(例えば、肥満)および/または摂食障害(単数または複数)(例えば、過食症)の処置の方法に関する。
【0012】
別の実施形態は、摂食障害を処置する方法を含み、この方法は、ある量の第一化合物および第二化合物を、そのような処置を必要とする哺乳動物に投与する工程を包含し、この第一化合物は、式Iに従う化合物、またはその塩、その溶媒和物もしくはそのエステルであり、この第二化合物は、抗肥満物質および/または食欲抑制物質であり、この量のこれら第一化合物および第二化合物は、所望の治療効果をもたらす。
【0013】
別の局面において、本発明は、肥満の処置のための薬学的組成物に関し、この薬学的組成物は、肥満を処置する量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物もしくはエステル、および薬学的に受容可能なキャリアを含む。
例えば、本発明は以下を提供する。
(項目1)
構造式1:
【化1】


によって表される一般構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
Vは、−C(R)−であり;
Wは、−C(R)−であり;
Yは、その各存在において独立して選択され、−CH、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R20)−であって;
Zは、−C(R10)−であり;
は、
【化2】


であり;
は、
【化3】


であり;
Arは、(R19−置換アリールまたは(R19−置換へテロアリールであり;
は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ケト、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)R17、−S(O)R17、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR部分は一緒に連結して、4員〜6員のシクロアルキル基または4員〜6員のヘテロシクリル基を形成し得、但し、該ヘテロシクリル基中には隣接する酸素もしくは硫黄原子は存在せず、該シクロアルキル基およびヘテロシクリル基は、Rが結合する環炭素と縮合し;
は、−H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり;
、R、R、R、RおよびR10は、その各存在において各々独立して選択され、各々独立して、−Hまたはアルキルであり;
11は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)NR1718、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR11部分は、一緒に連結して
【化4】


を形成し得;
12は、その各存在において、独立して:H、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびシクロアルコキシアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、シクロアルコキシアルキル、カルバモイル、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、または−CNであり;
14は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アシル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、シクロアルコキシアルキル、カルバモイル、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、または−CNであり;
15は、その各存在において、独立して:H、−OH、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ、シクロアルコキシアルキル、およびヘテロアリールオキシからなる群から選択され;
16は、その各存在において、独立して:H、−OH、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ、シクロアルコキシアルキル、およびヘテロアリールオキシからなる群から選択され;
17およびR18は、その各存在において各々独立して選択され、各々独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル、およびヘテロアリールアルキルであり;
19は、その各存在において、独立して:H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、−NR1718、−アルキル−NR1718、−C(=O)NR1718、−NHC(=O)R17、−NHC(=O)OR17、−NHC(=O)NR1718、−NHS(O)R1718、−NHS(O)R17、−NHS(O)NR1718、−S(O)NR1718、および−S(O)NR1718からなる群から選択され;
20は、その各存在において独立して選択され、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであり;
21は、−Hまたはアルキルであり;
dは、0、1、または2であり;
m、q、およびuは、各々独立して、1、2、または3であり、但し、m、n、およびdの合計は、4を超えず;
nは、0または1であり;
pは、2、3、または4であり;
r、s、およびvは、各々独立して、1、2、3、または4であり;そして
tは、1または2である、
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目2)
項目1に記載の化合物であって、前記Rが、
【化5】


である、化合物。
(項目3)
項目1に記載の化合物であって、前記Rが、
【化6】


である、化合物。
(項目4)
項目1に記載の化合物であって、前記Rが、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHC(=O)R17からなる群から選択され;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR部分が、一緒に連結して
【化7】


を形成する、
化合物。
(項目5)
項目1に記載の化合物であって、前記Rが、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NHC(=O)アルキル、−NO、NH、−CN、−NHS(O)アルキル、−NHC(=O)NHアルキル、および−S(O)アルキルからなる群から選択される、化合物。
(項目6)
項目1に記載の化合物であって、前記RがHである、化合物。
(項目7)
項目1に記載の化合物であって、前記RがHである、化合物。
(項目8)
項目1に記載の化合物であって、前記RがHである、化合物。
(項目9)
項目1に記載の化合物であって、前記RがHである、化合物。
(項目10)
項目1に記載の化合物であって、前記RがHである、化合物。
(項目11)
項目1に記載の化合物であって、前記Rが、各存在においてHである、化合物。
(項目12)
項目1に記載の化合物であって、前記R10が、各存在においてHである、化合物。
(項目13)
項目1に記載の化合物であって、前記R11が、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、および−CFからなる群から選択される、化合物。
(項目14)
項目1に記載の化合物であって、前記R21がHである、化合物。
(項目15)
項目1に記載の化合物であって、前記R12が、その各存在において独立して選択され、Hまたはアルキルである、化合物。
(項目16)
項目1に記載の化合物であって、前記R13が、H、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、アリールスルホニル、または−CNである、化合物。
(項目17)
項目1に記載の化合物であって、前記R13が、H、アルキル、またはアルコキシカルボニルである、化合物。
(項目18)
項目1に記載の化合物であって、前記R14が、H、アルキル、アルコキシアルキル、またはヒドロキシアルキルである、化合物。
(項目19)
項目1に記載の化合物であって、前記R15が、その各存在において、独立して:H、−OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択される、化合物。
(項目20)
項目1に記載の化合物であって、前記R16が、その各存在において、独立して:H、−OH、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択される、化合物。
(項目21)
項目1に記載の化合物であって、前記R17が、その各存在において、独立して:H、−CH、−CH(CH、またはCHCHからなる群から選択される、化合物。
(項目22)
項目1に記載の化合物であって、前記R18が、その各存在において、独立して:H、−CH、−CH(CH、または−CHCHからなる群から選択される、化合物。
(項目23)
項目1に記載の化合物であって、前記Arが、(R19−置換アリール、または(R19−置換ヘテロアリールであり、該アリールおよびヘテロアリールが、6員環である、化合物。
(項目24)
項目1に記載の化合物であって、前記R19が、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、−CF、および−CNからなる群から選択される、化合物。
(項目25)
項目1に記載の化合物であって、前記dが1である、化合物。
(項目26)
項目1に記載の化合物であって、前記mが、1または2である、化合物。
(項目27)
項目1に記載の化合物であって、前記nが1である、化合物。
(項目28)
項目1に記載の化合物であって、前記pが、2または3である、化合物。
(項目29)
項目1に記載の化合物であって、前記qが2である、化合物。
(項目30)
項目1に記載の化合物であって、前記rが、1または2である、化合物。
(項目31)
項目1に記載の化合物であって、前記sが、1または2である、化合物。
(項目32)
項目1に記載の化合物であって、前記tが2である、化合物。
(項目33)
項目1に記載の化合物であって、前記uが、1または2である、化合物。
(項目34)
項目1に記載の化合物であって、前記vが、1または2である、化合物。
(項目35)
項目1に記載の化合物であって、前記Yが、CHまたはOである、化合物。
(項目36)
項目1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、構造式2:
【化8】


によって表される一般構造を有する、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目37)
項目36に記載の化合物であって、ここで:
は、
【化9−1】


であり、Rは、
【化9−2】


であり;
は、その各存在において、独立して:ハロゲン、−CN、−NO、および−NHC(=O)R17からなる群から選択され;
11は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、および−CFからなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hまたはアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、アリールスルホニル、または−CNであり;
14は、H、アルキル、アルコキシアルキル、またはヒドロキシアルキルであり;
15は、その各存在において、独立して:H、−OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択され;
16は、その各存在において、独立して:H、−OH、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択され;
17は、その各存在において独立して選択され、Hまたはアルキルであり;
Arは、(R19−置換アリール、または(R19−置換ヘテロアリールであり、該アリールおよびヘテロアリールは、6員環であり;
19は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、−CF、および−CNからなる群から選択され;
Yは、CHまたはOであり;
dは、0または1であり;
mは、1または2であり;
nは、0または1であり;
pは、2または3であり;
qは2であり;そして
r、s、t、u、およびvは、各々独立して、1または2である、
化合物。
(項目38)
項目1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、構造式3:
【化10】


によって表される一般構造を有し、XがCH、CFまたはNである、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目39)
項目38に記載の化合物であって、ここで:
は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHCOR17からなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、−H、−CF、またはハロゲンであり;
Xは、CFまたはNであり;そして
rおよびtは、2である、
化合物。
(項目40)
項目1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、構造式4:
【化11】


によって表される一般構造を有し、Xが、CH、CF、またはNである、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目41)
項目40に記載の化合物であって、ここで:
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、H、−CF、またはハロゲンであり;そして
Xは、CFまたはNである、化合物。
(項目42)
項目1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、構造式5:
【化12】


によって表される一般構造を有し、Xは、CH、CF、またはNである、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目43)
項目42に記載の化合物であって、ここで:
は、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHC(=O)R17からなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、−H、−CF、またはハロゲンであり;
Xは、CFまたはNであり;そして
rおよびtは、2である、化合物。
(項目44)
式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって:
【化13】

【化14】

【化15】


【化16】


からなる群から選択される、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目45)
式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって:
【化17】


【化18】

【化19】


からなる群から選択される、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目46)
構造式
【化20】


を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目47)
代謝障害、摂食障害、または糖尿病を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目1に記載の化合物を、該代謝障害、摂食障害、または糖尿病の処置を必要とする患者に投与する工程を包含する、方法。
(項目48)
代謝障害、摂食障害、または糖尿病を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目44に記載の化合物を、該代謝障害、摂食障害、または糖尿病の処置を必要とする患者に投与する工程を包含する、方法。
(項目49)
代謝障害、摂食障害、または糖尿病を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目45に記載の化合物を、該代謝障害、摂食障害、または糖尿病の処置を必要とする患者に投与する工程を包含する、方法。
(項目50)
項目44に記載の方法であって、前記摂食障害が過食症である、方法。
(項目51)
項目44に記載の方法であって、前記代謝障害が肥満である、方法。
(項目52)
項目45に記載の方法であって、前記摂食障害が過食症である、方法。
(項目53)
項目45に記載の方法であって、前記代謝障害が肥満である、方法。
(項目54)
項目46に記載の方法であって、前記摂食障害が過食症である、方法。
(項目55)
項目46に記載の方法であって、前記代謝障害が肥満である、方法。
(項目56)
肥満と関連する障害を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目1に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩を、該肥満と関連する障害の処置を必要とする哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目57)
肥満と関連する障害を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目44に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩を、該肥満と関連する障害の処置を必要とする哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目58)
肥満と関連する障害を処置する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の項目45に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩を、該肥満と関連する障害の処置を必要とする哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目59)
項目56に記載の方法であって、前記肥満と関連する障害が、II型糖尿病、インシュリン抵抗性、高脂血、または高血圧のうちの少なくとも1つである、方法。
(項目60)
項目57に記載の方法であって、前記肥満と関連する障害が、II型糖尿病、インシュリン抵抗性、高脂血、または高血圧のうちの少なくとも1つである、方法。
(項目61)
項目58に記載の方法であって、前記肥満と関連する障害が、II型糖尿病、インシュリン抵抗性、高脂血、または高血圧のうちの少なくとも1つである、方法。
(項目62)
摂食障害を処置する方法であって、該摂食障害の処置を必要とする哺乳動物に、ある量の第一化合物および第二化合物を投与する工程を包含し、該第一化合物は、項目1に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質であり;
該量の該第一化合物および第二化合物は、治療効果をもたらす、
方法。
(項目63)
摂食障害を処置する方法であって、該摂食障害の処置を必要とする哺乳動物に、ある量の第一化合物および第二化合物を投与する工程を包含し、該第一化合物は、項目44に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり、
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質であり;
該量の該第一化合物および第二化合物は、治療効果をもたらす、方法。
(項目64)
摂食障害を処置する方法であって、該摂食障害の処置を必要とする哺乳動物に、ある量の第一化合物および第二化合物を投与する工程を包含し、該第一化合物は、項目45に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり、
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質であり;
該量の該第一化合物および第二化合物は、治療効果をもたらす、
方法。
(項目65)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目1に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質である、
薬学的組成物。
(項目66)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目44に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質である、
薬学的組成物。
(項目67)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目45に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲抑制物質、およびNPYアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満物質および/または食欲抑制物質である、
薬学的組成物。
(項目68)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目1に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、アルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、トログリタゾン、ロサグリタゾン、ピオグリタゾン、GW−1929、スルホニル尿素、グリパジド、グリブリド、およびクロルプロパミドからなる群から選択される、
薬学的組成物。
(項目69)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目44に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、アルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、トログリタゾン、ロサグリタゾン、ピオグリタゾン、GW−1929、スルホニル尿素、グリパジド、グリブリド、およびクロルプロパミドからなる群から選択される、
薬学的組成物。
(項目70)
薬学的組成物であって、治療有効量の第一化合物、第二化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含み:
該第一化合物は、項目45に記載の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩であり;
該第二化合物は、アルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、トログリタゾン、ロサグリタゾン、ピオグリタゾン、GW−1929、スルホニル尿素、グリパジド、グリブリド、およびクロルプロパミドからなる群から選択される、
薬学的組成物。
(項目71)
治療有効量の少なくとも1種の項目1に記載の化合物を、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアと組み合せて含む、薬学的組成物。
(項目72)
治療有効量の少なくとも1種の項目44に記載の化合物を、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアと組み合せて含む、薬学的組成物。
(項目73)
治療有効量の少なくとも1種の項目45に記載の化合物を、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアと組み合せて含む、薬学的組成物。
(項目74)
少なくとも1種の項目1に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを組み合せる工程を包含する薬学的組成物を作製するためのプロセス。
(項目75)
少なくとも1種の項目44に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを組み合せる工程を包含する薬学的組成物を作製するためのプロセス。
(項目76)
少なくとも1種の項目45に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを組み合せる工程を包含する薬学的組成物を作製するためのプロセス。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(詳細な説明)
本発明は、構造式Iによって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、その溶媒和物もしくはそのエステルに関し、それぞれの部分は上記のとおりである。
【0015】
本発明の1つの局面は、R
【0016】
【化25】

である式Iの化合物を含む。
【0017】
本発明の別の局面は、R
【0018】
【化26】

である式Iの化合物を含む。
【0019】
本発明の別の局面は、Rが独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHC(=O)R17からなる群から選択されるか;
あるいは、隣接する炭素上の2つのR部分が、一緒に連結して
【0020】
【化27】

を形成する式Iの化合物を含む。
【0021】
本発明の別の局面は、Rが、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NHC(=O)アルキル、−NO、NH、−CN、−NHS(O)アルキル、−NHC(=O)NHアルキル、および−S(O)アルキルからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0022】
本発明の別の局面は、RがHである式Iの化合物を含む。
【0023】
本発明の別の局面は、RがHである式Iの化合物を含む。
【0024】
本発明の別の局面は、RがHである式Iの化合物を含む。
【0025】
本発明の別の局面は、RがHである式Iの化合物を含む。
【0026】
本発明の別の局面は、RがHである式Iの化合物を含む。
【0027】
本発明の別の局面は、Rが、各存在においてHである式Iの化合物を含む。
【0028】
本発明の別の局面は、R10が、各存在においてHである式Iの化合物を含む。
【0029】
本発明の別の局面は、R11が、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、および−CFからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0030】
本発明の別の局面は、R21がHである式Iの化合物を含む。
【0031】
本発明の別の局面は、R12が、その各存在において独立して選択され、Hまたはアルキルである式Iの化合物を含む。
【0032】
本発明の別の局面は、R13が、H、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、アリールスルホニル、または−CNである式Iの化合物を含む。
【0033】
本発明の別の局面は、R13が、H、アルキル、またはアルコキシカルボニルである式Iの化合物を含む。
【0034】
本発明の別の局面は、R14が、H、アルキル、アルコキシアルキル、またはヒドロキシアルキルである式Iの化合物を含む。
【0035】
本発明の別の局面は、R15が、その各存在において、独立して:H、−OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0036】
本発明の別の局面は、R16が、その各存在において、独立して:H、−OH、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0037】
本発明の別の局面は、R17が、その各存在において、独立して:H、−CH、−CH(CH、またはCHCHからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0038】
本発明の別の局面は、R18が、その各存在において、独立して:H、−CH、−CH(CH、または−CHCHからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0039】
本発明の別の局面は、Arが、(R19−置換アリール、または(R19−置換ヘテロアリールであり、該アリールおよびヘテロアリールが、6員環である式Iの化合物を含む。
【0040】
本発明の別の局面は、R19が、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、−CF、および−CNからなる群から選択される式Iの化合物を含む。
【0041】
本発明の別の局面は、dが1である式Iの化合物を含む。
【0042】
本発明の別の局面は、mが1または2である式Iの化合物を含む。
【0043】
本発明の別の局面は、nが1である式Iの化合物を含む。
【0044】
本発明の別の局面は、pが2または3である式Iの化合物を含む。
【0045】
本発明の別の局面は、qが2である式Iの化合物を含む。
【0046】
本発明の別の局面は、rが1または2である式Iの化合物を含む。
【0047】
本発明の別の局面は、sが1または2である式Iの化合物を含む。
【0048】
本発明の別の局面は、tが2である式Iの化合物を含む。
【0049】
本発明の別の局面は、uが1または2である式Iの化合物を含む。
【0050】
本発明の別の局面は、vが1または2である式Iの化合物を含む。
【0051】
本発明の別の局面は、YがCHまたはOである式Iの化合物を含む。
【0052】
本発明のさらなる局面は、構造式2:
【0053】
【化28】

によって表される一般式を有する式1の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、その溶媒和物もしくはそのエステルを含む。
【0054】
本発明のさらなる局面は、構造式2によって表される一般式を有する式1の化合物を含み、ここで:
は、
【0055】
【化29】

であり、Rは、
【0056】
【化30】

であり;
は、その各存在において、独立して:ハロゲン、−CN、−NO、および−NHC(=O)R17からなる群から選択され;
11は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、および−CFからなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hまたはアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、アリールスルホニル、または−CNであり;
14は、H、アルキル、アルコキシアルキル、またはヒドロキシアルキルであり;
15は、その各存在において、独立して:H、−OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択され;
16は、その各存在において、独立して:H、−OH、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、およびヒドロキシアルキルからなる群から選択され;
17は、その各存在において独立して選択され、Hまたはアルキルであり;
Arは、(R19−置換アリール、または(R19−置換ヘテロアリールであり、このアリールおよびヘテロアリールは、6員環であり;
19は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、−CF、および−CNからなる群から選択され;
dは、0または1であり;
mは、1または2であり;
nは、0または1であり、nが1である場合、YはCHまたはOであり;
pは、2または3であり;
qは2であり;そして
r、s、t、u、およびvは、各々独立して、1または2である。
【0057】
本発明のさらなる局面は、構造式3:
【0058】
【化31】

によって表される一般式を有する式1の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、その溶媒和物もしくはそのエステルを含み、ここでXは、CH、CFまたはNである。
【0059】
本発明のさらなる局面は、構造式3によって表される一般式を有する式1の化合物を含み、ここで:
は、その各存在において、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHCOR17からなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、−H、−CF、またはハロゲンであり、さらに1つの実施形態において、R19は、各存在において−CFではなく;
Xは、CFまたはNであり;そして
rおよびtは、2である。
【0060】
本発明のさらなる局面は、構造式4:
【0061】
【化32】

によって表される一般式を有する式1の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、その溶媒和物もしくはそのエステルを含み、ここでXは、CH、CFまたはNである。
【0062】
本発明のさらなる局面は、構造式4によって表される一般式を有する式1の化合物を含み、ここで:
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、H、−CF、またはハロゲンであり、さらに1つの実施形態において、R19は、各存在において−CFではなく;そして
Xは、CFまたはNである。
【0063】
本発明のさらなる局面は、構造式5:
【0064】
【化33】

によって表される一般式を有する式1の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、その溶媒和物、もしくはそのエステルを含み、ここでXは、CH、CFまたはNである。
【0065】
本発明のさらなる局面は、構造式5によって表される一般式を有する式1の化合物を含み、ここで:
は、独立して:H、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−NH、−CN、−NO、−NHS(O)R17、−NHC(=O)NR1718、−S(O)R17、および−NHC(=O)R17からなる群から選択され;
12は、その各存在において、独立して:Hおよびアルキルからなる群から選択され;
13は、H、アルキル、または−C(=O)Oアルキルであり;
19は、その各存在において独立して選択され、−H、−CF、またはハロゲンであり、さらに1つの実施形態において、R19は、各存在において−CFではなく;
Xは、CFまたはNであり;そして
rおよびtは、2である。
【0066】
特記のある場合を除き、以下の定義が、本明細書および特許請求の範囲全体に適用される。これらの定義は、用語が単独で使用されているか他の用語と組み合せて使用されているかに関わらず、適用される。したがって、「アルキル」の定義は、「アルキル」ならびに「アルコキシ」、「シクロアルキル」などの「アルキル」部分に適用される。
【0067】
上記または明細書全体で使用される場合、以下の用語は、特に示さない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである:
「アシル」とは、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、またはシクロアルキル−C(O)−の基を意味し、これらにおける種々の基は以下に記載されるとおりである。母体部分への結合は、カルボニルを通じてである。好ましいアシルは、低級アルキルを含む。適切なアシル基の非限定的な例としては、ホルミル、アセチル、およびプロパノイルが挙げられる。
【0068】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を含み、直鎖状であっても分枝状であってもよく、その鎖に約2個〜15個の炭素原子を有する、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖に約2個から約12個の炭素原子を有し;より好ましくは、鎖に約2個〜約6個の炭素原子を有する。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が、直鎖状アルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」とは、直鎖状であっても分枝状であってもよい、鎖中の約2個〜約6個の炭素原子を意味する。用語「置換アルケニル」とは、そのアルケニル基が、同じであっても異なっていてもよい1つ以上の置換基によって置換されて得ることを意味し、各々の置換基は、独立して、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、アルコキシおよび−S(アルキル)からなる群から選択される。適切なアルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが挙げられる。
【0069】
「アルコキシ」とは、アルキル基が以下に記載されたとおりである、アルキル−O−基を意味する。適切なアルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびn−ブトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を通じてである。
【0070】
「アルコキシアルキル」とは、アルコキシ基およびアルキル基が先に記載されたとおりである、アルコキシ−アルキル基を意味する。適切なアルコキシアルキル基の非限定的な例としては、メトキシメチルおよびエトキシメチルが挙げられる。母体部分への結合は、アルキル基を通じてである。
【0071】
「アルコキシカルボニル」とは、アルキル基が以下に記載されたとおりである、アルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアルコキシカルボニル基の非限定的な例としては、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが挙げられる。母体部分への結合は、カルボニルを通じてである。
【0072】
「アルキル」とは、直鎖状であっても分枝状であってもよく、その鎖に約1個〜約20個の炭素原子を含む、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖に約1個〜約12個の炭素原子を含む。より好ましいアルキル基は、鎖に約1個〜約6個の炭素原子を含む。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が、直鎖状アルキル鎖に結合しているものを意味する。「低級アルキル」とは、直鎖状であっても分枝状であってもよい、その鎖に約1個〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。用語「置換アルキル」とは、そのアルキル基が、同じであっても異なっていてもよい1つ以上の置換基によって置換され得ることを意味し、各々の置換基は、独立して、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシ、および−C(O)O−アルキルからなる群から選択される。適切なアルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、およびt−ブチル、n−ペンチル、へプチル、ノニル、デシル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、およびシクロプロピルメチルが挙げられる。
【0073】
「アルキルアリール」とは、アルキルおよびアリールが先に記載されたとおりである、アルキル−アリール−基を意味する。好ましいアルキルアリールは、低級アルキル基を含む。適切なアルキルアリール基の非限定的な例は、トリルである。母体部分への結合は、アリールを通じてである。
【0074】
「アルキルヘテロアリール」とは、アルキル基およびヘテロアリール基が先に記載されたとおりである、アルキル−ヘテロアリール基を意味する。母体部分への結合は、ヘテロアリールを通じてである。
【0075】
「アルキルスルホニル」とは、アルキル基が先に記載されたとおりである、アルキル−S(O)−基を意味する。好ましい基は、そのアルキル基が低級アルキルである基である。母体部分への結合は、スルホニルを通じてである。
【0076】
「アルキルチオ」とは、アルキル基が先に記載されたとおりである、アルキル−S−基を意味する。適切なアルキルチオ基の非限定的な例としては、メチルチオおよびエチルチオが挙げられる。母体部分への結合は、硫黄を通じてである。
【0077】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素の三重結合を含み、直鎖状であっても分枝状であってもよく、その鎖に約2個〜約15個の炭素原子を含む、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖に約2個〜約12個の炭素原子;より好ましくは、鎖に約2個〜約4個の炭素原子を有する。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が、直鎖状アルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」とは、直鎖状であっても分枝状であってもよい、その鎖中の約2個〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、および3−メチルブチニルが挙げられる。用語「置換アルキニル」とは、そのアルキニル基が、同じであっても異なっていてもよい1つ以上の置換基によって置換され得ることを意味し、各々の置換基は、独立して、アルキル、アリール、およびシクロアルキルからなる群から選択される。
【0078】
「アルキニルアルキル」とは、アルキニルおよびアルキルが先に記載されたとおりである、アルキニル−アルキル−基を意味する。好ましいアルキニルアルキルは、低級アルキニルおよび低級アルキル基を含む。母体部分への結合は、アルキルを通じてである。適切なアルキニルアルキル基の非限定的な例としては、プロパルギルメチルが挙げられる。
【0079】
「アラルコキシ」とは、アラルキル基が先に記載されたとおりである、アラルキル−O−基を意味する。適切なアラルコキシの非限定的な例は、ベンジルオキシである。母体部分への結合は、酸素を通じてである。
【0080】
「アラルキル」または「アリールアルキル」とは、アリールおよびアルキルが先に記載されたとおりである、アリール−アルキル−基を意味する。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ベンジル、2−フェネチル、およびナフタレニルメチルが挙げられる。母体部分への結合は、アルキルを通じてである。
【0081】
「アラルキルオキシ」とは、アラルキル基が先に記載されたとおりである、アラルキル−O−基を意味する。適切なアラルキルオキシ基の非限定的な例としては、ベンジルオキシおよび1−もしくは2−ナフタレンメトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を通じてである。
【0082】
「アラルコキシカルボニル」とは、アラルキル基が先に記載されたとおりである、アラルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアラルコキシカルボニル基の非限定的な例は、ベンジルオキシカルボニルである。母体部分への結合は、カルボニルを通じてである。
【0083】
「アラルキルチオ」とは、アラルキル基が先に記載されたとおりである、アラルキル−S−基を意味する。適切なアラルキルチオ基の非限定的な例は、ベンジルチオである。母体部分への結合は、硫黄を通じてである。
【0084】
「アロイル」とは、アリール基が先に記載されたとおりである、アリール−C(O)−基を意味する。母体部分への結合は、カルボニルを通じてである。適切な基の非限定的な例としては、ベンゾイルおよび1−ナフトイルが挙げられる。
【0085】
「アリール」とは、約6個〜約14個の炭素原子、好ましくは、約6個〜約10個の炭素原子を含む単環式もしくは多環式(multicyclic)の芳香族環系を意味する。このアリール基は1つ以上の同じであっても異なっていてもよく、本明細書中で定義されるとおりの「環系置換基」で、必要に応じて置換され得る。適切なアリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0086】
「アリールオキシ」とは、アリール基が先に記載されたとおりである、アリール−O−基を意味する。適切なアリールオキシ基の非限定的な例としては、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を通じてである。
【0087】
「アリールオキシカルボニル」とは、アリール基が先に記載されたとおりである、アリール−O−C(O)−基を意味する。適切なアリールオキシカルボニル基の非限定的な例としては、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。母体部分への結合は、カルボニルを通じてである。
【0088】
「アリールスルホニル」とは、アリール基が先に記載されたとおりである、アリール−S(O)−基を意味する。母体部分への結合は、スルホニルを通じてである。
【0089】
「アリールチオ」とは、アリール基が先に記載されたとおりである、アリール−S−基を意味する。適切なアリールチオ基の非限定的な例としては、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。母体部分への結合は、硫黄を通じてである。
【0090】
「シクロアルキル」とは、約3個〜約10個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含む、単環式または多環式の非芳香族環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5個〜約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、1つ以上の同じであっても異なっていてもよく、本明細書中で定義されるとおりの「環系置換基」で、必要に応じて置換され得る。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなど、ならびに十分に飽和した化学種(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)が挙げられる。
【0091】
「シクロアルキルアルキル」とは、シクロアルキル基およびアルキル基が先に記載されたとおりである、シクロアルキル−アルキル−基を意味する。
【0092】
「シクロアルコキシアルキル」とは、シクロアルキル基およびアルキル基が先に記載されたとおりである、シクロアルキル−O−アルキル−基を意味する。
【0093】
「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。フルオロ、クロロ、およびブロモが好ましい。
【0094】
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。フッ素、塩素、および臭素が好ましい。
【0095】
「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールおよびアルキルが先に記載されたとおりである、ヘテロアリール−アルキル−基を意味する。好ましいヘテロアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ピリジルメチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。母体部分への結合は、アルキルを通じてである。
【0096】
「ヘテロアラルキルチオ」とは、ヘテロアラルキルが先に記載されたとおりである、ヘテロアラルキル−S−基を意味する。好ましいヘテロアラルキルチオは、低級アルキル基を含む。母体部分への結合は、硫黄を通じてである。
【0097】
「ヘテロアリール」とは、約5個〜約14個の環原子、好ましくは、約5個〜約10個の環原子を含み、それら環原子のうちの1つ以上が炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素もしくは硫黄)のいずれか1種もしくは組み合せである、単環式もしくは多環式の芳香族環系を意味する。好ましいヘテロアリールは、約5個〜約6個の環原子を含む。「ヘテロアリール」は、1つ以上の同じであっても異なっていてもよく、本明細書中で定義されるとおりの「環系置換基」で、必要に応じて置換され得る。ヘテロアリールの基礎名称(root name)の前のアザ、オキサまたはチアという接頭語は、それぞれ少なくとも1つの窒素原子、酸素原子または硫黄原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、必要に応じて、対応するN−オキシドへと酸化され得る。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリドン(N−置換ピリドンを含む)、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル(furazanyl)、ピローリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル(oxindolyl)、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。用語「ヘテロアリール」はまた、十分に飽和していないヘテロアリール部分(例えば、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリルなど)をいう。
【0098】
「ヘテロアリールアルケニル」とは、ヘテロアリールおよびアルケニルが先に記載されたとおりである、ヘテロアリール−アルケニル基を意味する。好ましいヘテロアリールアルケニルは、低級アルケニル基を含む。母体部分への結合は、アルキルを通じてである。
【0099】
「ヘテロアリールアルキニル」とは、ヘテロアリールおよびアルキニルが先に記載されるとおりである、ヘテロアリール−アルキニル基を意味する。好ましいヘテロアリールアルキニルは、低級アルキニル基を含む。母体部分への結合は、アルキニルを通じてである。
【0100】
「ヘテロアリールスルホニル」とは、ヘテロアリール基が先に記載されたとおりである、ヘテロアリール−S(O)−基を意味する。母体部分への結合は、スルホニルを通じてである。
【0101】
「ヘテロアリールチオ」とは、ヘテロアリール基が先に記載されたとおりである、ヘテロアリール−S−基を意味する。母体部分への結合は、硫黄を通じてである。
【0102】
「ヘテロシクリル」とは、約3個〜約10個の環原子、好ましくは、約4個〜約7個の環原子を含み、その環系中の原子のうちの1つ以上が炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素もしくは硫黄)のいずれか1種もしくは組み合せである、単環式もしくは多環式の飽和非芳香族環系を意味する。この環系には隣接する酸素原子および/または硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5個〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクリルの基礎名称の前の接頭語アザ、オキサまたはチアは、それぞれ少なくとも1つの窒素原子、酸素原子または硫黄原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリル環中の任意の−NHが、例えば、−N(Boc)、−N(cbz)、−N(Tos)基などとして保護されて存在し得、そのような保護もまた、本発明の一部であると見なされる。ヘテロシクリルは、同じであっても異なっていてもよく、1つ以上の本明細書中で定義されるとおりの「環系置換基」によって、必要に応じて置換され得る。ヘテロシクリルの窒素原子もしくは硫黄原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシドもしくはS,S−ジオキシドへと酸化され得る。適切な単環式のヘテロシクリル環の非限定的な例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトンなどが挙げられる。
【0103】
本発明のヘテロ原子含有環系には、N、OもしくはSに隣接する炭素原子上にはヒドロキシ基は存在せずか、別のヘテロ原子に隣接する炭素上にN基もしくはS基は存在しないことに留意するべきである。したがって、例えば、以下の環:
【0104】
【化34】

において、2および5と記された炭素と直接的に結合している−OH存在しない。
【0105】
また、互変異性体(例えば:
【0106】
【化35】

などの部分)は、本発明の特定の実施形態において等価であると見なされることにも留意されるべきである。
【0107】
「ヒドロキシアルキル」とは、アルキルが先に定義されたとおりである、HO−アルキル−基を意味する。好ましいヒドロキシアルキルは、低級アルキルを含む。適切なヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
【0108】
「哺乳動物」とは、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
【0109】
「患者」は、ヒトおよび動物の両方を含む。
【0110】
「環系置換基」とは、芳香族環系もしくは非芳香族環系に結合した置換基を意味し、例えば、その環系上で利用可能な水素を置換する。環系置換基は、同じであっても異なっていてもよく、各々が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ケト、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNS(O)−および−S(O)NYからなる群から選択され、ここで、YおよびYは、同じであっても異なっていてもよく、独立して、水素、アルキル、アリール、シクロアルキルおよびアラルキルからなる群から選択される。「環系置換基」はまた、環系上の2つの隣接する炭素原子上の2つの利用可能な水素(各々の炭素上の1つのH)を同時に置換する、単一の部分を意味し得る。そのような部分の例は、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH−などであり、例えば:
【0111】
【化36】

などの部分を形成する。
【0112】
結合としての直線―――は、一般的に、可能な異性体の混合または可能な異性体のいずれかを示しており、非限定的な例(単数または複数)としては、(R)−および(S)−立体化学を含む異性体が挙げられる。例えば、
【0113】
【化37−1】

は、
【0114】
【化37−2】

の両方を含むことを意味する。
【0115】
点線(−−−)は、随意の結合を表している。
【0116】
環系の中へ引かれた、例えば:
【0117】
【化38】

などの線は、示された線(結合)が、任意の置換可能な環原子と結合し得ることを示しており、環原子の非限定的な例としては、炭素環原子、窒素環原子、および硫黄環原子が挙げられる。
【0118】
当該技術分野で周知のとおり、結合の末端にいずれの部分も描かれていない特定の原子から引かれた結合は、特記のない限り、その結合を通じてその原子と結合しているメチル基を示す。例えば:
【0119】
【化39−1】

は、
【0120】
【化39−2】

を表している。
【0121】
用語「置換(された)」は、その指定された原子の既存の状況下における通常の原子価を上回らず、かつ置換が安定な化合物をもたらすことを条件とする。指定された原子上の1つ以上の水素が、示された基から選択されたものと置換されていることを意味し、ただし、置換基および/または可変部分(varaiable)の組み合せは、そのような組み合せが、安定な化合物をもたらす場合にのみ許容され得る。「安定な化合物」または「安定な構造」とは、有用な純度まで反応混合物からの単離に耐え、有効な治療剤への処方に耐えるのに十分に頑強な化合物を意味する。
【0122】
用語「必要に応じて置換された」とは、特定の基、ラジカルまたは部分との任意の置換を意味する。
【0123】
化合物についての用語「単離(された)」または「単離された形態で」は、上記化合物が合成プロセスもしくは天然の供給源、またはそれらの組み合わせから単離された後のその物理的状態をいう。化合物についての用語「精製(された)」または「精製された形態で」は、上記化合物が精製プロセスまたは本明細書中に記載されるプロセスもしくは当業者に周知であるプロセスから得られた後の、本明細書中に記載される標準的な分析技術もしくは当業者に周知である標準的な分析技術によって特徴付けられるのに十分に純粋なその物理的状態をいう。
【0124】
また、本明細書中の本文、スキーム、実施例および表中の満たされていない原子価を有するヘテロ原子はいずれも、原子価を満たすべく水素原子(単数または複数)を有すると想定されることに留意されるべきである。
【0125】
化合物中の官能基が「保護(された)」と称される場合、これは、その化合物が反応に供される際に、その基が、保護される部位における望ましくない副反応を排除するように修飾された形態であることを意味する。適切な保護基は、当業者によって認識されており、また、標準的な教本、例えば、T.W.Greene et al,Protective Groups in organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkなどを参照することによって認識される。
【0126】
任意の可変部分(例えば、アリール、複素環、Rなど)が、任意の構成成分もしくは式Iにおいて2つ以上存在する場合、可変部分の各存在についての定義は、可変部分の他の全ての存在における定義から独立している。
【0127】
本明細書中で使用される場合、用語「組成物」は、特定量の特定成分を含む生成物、ならびに直接的もしくは間接的に、特定量の特定成分の組合せから生ずるあらゆる生成物を包含することが意図される。
【0128】
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もまた、本明細書中で企図される。用語「プロドラッグ」とは、本明細書中で使用される場合、被験体への投与の際に、代謝プロセスもしくは化学プロセスにより化学変換を起こして式Iの化合物またはその塩および/もしくはその溶媒和物を生ずる、薬物前駆体である化合物を意味する。プロドラッグについての考察は、T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)A.C.S.Symposium Seriesの14、およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche,ed.,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに提供されており、これら両文献は、本明細書中で参考として援用される。
【0129】
「溶媒和物」とは、本発明の化合物と、1つ以上の溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合は、様々な程度のイオン結合および共有結合(水素結合を含む)を含む。特定の場合に、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に、溶媒和物は分離し得る。「溶媒和物」は、溶液相および分離可能な溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノラート(ethanolate)、メタノラート(methanolate)などが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がHOの溶媒である。
【0130】
式Iの化合物は塩を形成し得、これらの塩もまた、本発明の範囲内にある。本明細書中における式Iの化合物への言及は、特に示さない限り、それらの塩への言及を含むと理解される。用語「塩(単数または複数)」とは、本明細書中で使用される場合、無機酸および/または有機酸と共に形成される酸性塩、ならびに無機塩基および/または有機塩基と共に形成される塩基性塩を意味する。さらに、式Iの化合物が、塩基性部分(例えば、これらに限定されないが、ピリジンまたはイミダゾール)および酸性部分(例えば、これに限定されないが、カルボン酸)の両方を含む場合、両性イオン(「内塩」)が形成され得、本明細書中で使用されるような用語「塩(単数または複数)」の範囲内に含まれる。他の塩もまた、有用であるが、薬学的に受容可能な(すなわち、非毒性の生理学的に受容可能な)塩が好ましい。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を一定量(例えば、当量)の酸もしくは塩基と、媒体(例えば、その中では塩が沈殿する媒体)もしくは水性媒体中で反応させ、その後、凍結乾燥させることによって形成され得る。
【0131】
例示的な酸付加塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩(tartarate)、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシラートとしても知られる)などが挙げられる。さらに、塩基性薬学的化合物からの薬学的に有用な塩の形成に適すると一般的に考えられている酸が、例えば、P.Stahl et al,Camille G.(eds.)Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley−VCH;S.Berge et al,Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Anderson et al,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York;および、The Orange Book(Food & Drug Administration,Washington,D.C.のウェブサイト上)により考察されている。これらの開示内容は、参考として本明細書中に援用される。
【0132】
例示的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基(例えば、有機アミン)(例えば、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミン)との塩、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)との塩などが挙げられる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、塩化メチル、塩化エチルおよび塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチルおよび臭化ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチルおよびヨウ化ブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルおよび硫酸ジブチル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化デシル、塩化ラウリルおよび塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリルおよび臭化ステアリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリルおよびヨウ化ステアリル)、アラルキルハロゲン化物(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などの物質で四級化(quarternize)され得る。
【0133】
すべてのそのような酸性塩および塩基性塩が、本発明の範囲内の薬学的に受容可能な塩であることが意図され、すべての酸性塩および塩基性塩が、対応する本発明の目的の化合物の遊離形態と等価であると見なされる。
【0134】
本化合物の薬学的に受容可能なエステルとしては、以下の基が挙げられる:(1)ヒドロキシ基のエステル化によって得られるカルボン酸エステル(ここで、エステル基のカルボン酸部分の非カルボニル部分が、直鎖または分枝鎖のアルキル(例えば、アセチル、n−プロピル、t−ブチルまたはn−ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、ハロゲン、C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルコキシ、またはアミノで必要に応じて置換されているフェニル)から選択される);(2)スルホン酸エステル(例えば、アルキルスルホニルまたはアラルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル));(3)アミノ酸エステル(例えば、L−バリルまたはL−イソロイシル);(4)ホスホン酸エステル、ならびに(5)一リン酸エステル、二リン酸エステルまたは三リン酸エステル。リン酸エステルは、例えば、C1〜20アルコールまたはその反応性誘導体によって、または2,3−ジ(C6〜24)アシルグリセロールによって、さらにエステル化され得る。
【0135】
式Iの化合物、ならびにその塩、そのエステル、その溶媒和物およびそのプロドラッグは、それらの互変異性体(例えば、アミドエーテルもしくはイミノエーテル)で存在し得る。すべてのそのような互変異性体が、本発明の一部として本明細書中で企図される。
【0136】
鏡像異性体(不斉炭素の不在下であっても存在し得る)、回転異性体、アトロプ異性体およびジアステレオ異性体を含む、本化合物のすべての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)(本化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの塩および溶媒和物の立体異性体を含む)、例えば、種々の置換基上の不斉炭素に起因して存在し得る立体異性体が、位置異性体(例えば、4−ピリジルおよび3−ピリジルなど)の場合のように、本発明の範囲内であることが企図される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まないか、あるいは、例えば、ラセミ体として、または全ての他のもしくは他の特定の立体異性体と混合され得る。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義されるとおりのS配置またはR配置を有し得る。用語「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグに等しく適用されることが意図される。
【0137】
式Iの化合物は、肥満の処置に有用な、非常に選択的な高親和性メラニン濃縮ホルモン(MCH)レセプターアンタゴニストであり得る。
【0138】
本発明の1つの局面は、MCHが媒介する疾患または状態に罹患している哺乳動物(例えば、ヒト)を、治療有効量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物を上記哺乳動物に投与することによって処置する方法である。
【0139】
「有効量」または「治療有効量」は、MCHが媒介する疾患または状態に罹患している哺乳動物(例えば、ヒト)を処置するのに有効であり、したがって、所望の治療効果、例えば、体重減少、糖尿病管理を生ずるのに有効な本発明の化合物の量について記載することが意図される。
【0140】
好ましい投薬量は、1日につき体重1kg当たり約0.001mg〜1000mgの式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物である。特に好ましい投薬量は、1日につき体重1kg当たり約0.01mg〜30mgの式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物である。
【0141】
本発明のさらに別の局面は、肥満を処置する方法であり、この方法は、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物を投与する工程を包含する。
【0142】
本発明のさらなる局面は、摂食障害および代謝障害(例えば、過食症および食欲不振)を処置するための方法であり、この方法は、哺乳動物に、治療有効量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物を投与する工程を包含する。
【0143】
本発明の別の局面は、高脂血を処置するための方法であり、この方法は、哺乳動物に、治療有効量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物を投与する工程を包含する。
【0144】
本発明の別の局面は、セルライトおよび脂肪蓄積を処置するための方法であり、この方法は、哺乳動物に、治療有効量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物を投与する工程を包含する。
【0145】
本発明の別の局面は、II型糖尿病を処置するための方法に関し、この方法は、哺乳動物に、治療有効量の少なくとも1種の式1の化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物を投与する工程を包含する。
【0146】
本発明の化合物のMCHサブタイプに対する「直接的な」影響に加えて、体重減少から利益が得られる疾患および状態(例えば、インシュリン抵抗性、耐糖能、II型糖尿病、高血圧、高脂血、心血管疾患、胆石、特定の癌、および睡眠時無呼吸)が存在する。
【0147】
本発明はまた、薬学的組成物に関し、この薬学的組成物は、少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物、および少なくとも一種の薬学的に受容可能なキャリアを含む。
【0148】
本発明はまた、肥満の処置のための薬学的組成物に関し、この薬学的組成物は、肥満を処置する量の少なくとも1種の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物、および少なくとも一種の薬学的に受容可能なキャリアを含む。
【0149】
本発明のさらに他の局面は、式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物、および以下に記載される他の化合物の組み合せである。
【0150】
したがって、哺乳動物(例えば、女性もしくは男性のヒト)に、以下のAおよびB:
A.ある量の第一化合物(この第一化合物は、式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物である);および
B.ある量の第二化合物(この第二化合物は、βアゴニスト、甲状腺模倣物(thyromimetic agent)、食欲減退物質、もしくはNPYアンタゴニストなどの抗肥満物質および/または食欲抑制物質、および/または、必要に応じて薬学的キャリア、ビヒクル、希釈剤である)
を投与する工程を包含し、この量の第一化合物および第二化合物が、治療効果(肥満処置)をもたらす、肥満を処置するための方法が本発明の範囲内に含まれる。
【0151】
本発明の別の局面は、以下のA、BおよびCを含むキットである:
A.第一単位投薬形態中のある量の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物、および薬学的に受容可能なキャリア、ビヒクルもしくは希釈剤;
B.第二単位投薬形態中のある量の抗肥満物質および/または食欲抑制物質(例えば、βアゴニスト、甲状腺模倣物、食欲減退物質またはNPYアンタゴニスト)、ならびに薬学的に受容可能なキャリア、ビヒクルもしくは希釈剤;ならびに
C.上記第一投薬形態および第二投薬形態を含む手段(この量の第一化合物および第二化合物の量が治療効果をもたらす)。
【0152】
上記の併用方法、併用組成物および併用キットにおいて、好ましい抗肥満物質および/または食欲抑制物質(単独でまたはそれらの任意の組み合わせで投与される)は:
フェニルプロパノールアミン、エフェドリン、プソイドエフェドリン、フェンテルミン、コレシストキニン−A(以下、CCK−Aという)アゴニスト、モノアミン再取り込みインヒビター(例えば、シブトラミン、交感神経作用物質、セロトニン物質(例えば、デクスフェンフルラミンもしくはフェンフルラミン)、ドーパミンアゴニスト(例えば、ブロモクリプチン)、メラニン細胞刺激ホルモンレセプターアゴニストもしくは模倣物、メラニン細胞刺激ホルモンアナログ、カンナビノイドレセプターアンタゴニスト、メラニン濃縮ホルモンアンタゴニスト、OBタンパク質(以下、「レプチン」という)、レプチンアナログ、レプチンレセプターアゴニスト、ガラニンアンタゴニストもしくはGIリパーゼインヒビターもしくは減少剤(decreaser)(例えば、オルリスタット(orlistat))である。他の有用な食欲抑制物質としては、ボンベシンアゴニスト、デヒドロエピアンドロステロンもしくはそのアナログ、糖質コルチコイドレセプターアゴニストおよびアンタゴニスト、オレキシン(orexin)レセプターアンタゴニスト、ウロコルチン(urocortin)結合タンパク質アンタゴニスト、グルカゴン様ペプチド−1レセプターのアゴニスト(例えば、Exendin)、および毛様体神経栄養因子(ciliary neurotrophic factor)(例えば、Axokine)が挙げられる。
【0153】
本発明の別の局面は、糖尿病を処置する方法であって、哺乳動物(例えば、女性もしくは男性のヒト)に、以下のAおよびB:
A.ある量の第一化合物(この第一化合物は、式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物);および
B.ある量の第二化合物(この第二化合物は、アルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン(経口による生物学的利用が可能なインシュリン調製物を含む)、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、PPARγリガンド(例えば、トログリタゾン、ロサグリタゾン(rosaglitazone)、ピオグリタゾンもしくはGW1929、スルホニル尿素、グリパジド(glipazide)、グリブリド、またはクロルプロパミドである)
を投与する工程を包含し、この量の第一化合物および第二化合物が、治療効果をもたらす方法である。
【0154】
本発明はまた、薬学的併用組成物に関し、この薬学的併用組成物は:
第一化合物(この第一化合物は、式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の溶媒和物である)
第二化合物(この第二化合物は、アルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン(経口により生物学的利用が可能なインシュリン調製物を含む)、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、PPAR−γリガンド(例えば、トログリタゾン、ロサグリタゾン、ピオグリタゾンまたはGW−1929)、スルホニル尿素、グリパジド、グリブリド、またはクロロプロパミドであり;および、必要に応じて、
薬学的キャリア、ビヒクルもしくは希釈剤
を含む、治療有効量の組成物を含む。
【0155】
本発明の別の局面は、キットであり、このキットは、以下のA、BおよびCを含む:
A.第一単位投薬形態中のある量の式Iの化合物、またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩もしくはこの化合物の薬学的に受容可能な溶媒和物、および薬学的に受容可能なキャリア、ビヒクルもしくは希釈剤;
B.第二単位投薬形態中のある量のアルドースレダクターゼインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター、ソルビトールデヒドロゲナーゼインヒビター、タンパク質チロシンホスファターゼ1Bインヒビター、ジペプチジルプロテアーゼインヒビター、インシュリン(経口により生物学的利用が可能なインシュリン調製物を含む)、インシュリン模倣物、メトホルミン、アカルボース、PPAR−γリガンド(例えば、トログリタゾン、ロサグリタゾン、ピオグリタゾンまたはGW−1929)、スルホニル尿素、グリパジド、グリブリド、またはクロロプロパミド、および薬学的に受容可能なキャリア、ビヒクルもしくは希釈剤;および
C.上記第一投薬形態および第二投薬形態を含むための手段(この量の上記第一化合物および第二化合物が治療効果をもたらす)。
【0156】
好ましくは、本薬学的調製物は、単位投薬形態中にある。そのような形態において、この調製物は、適切な量(例えば、所望の目的を達成するのに有効な量)の活性化合物を含む単位用量に再分割される。
【0157】
単位用量の調製物中の活性化合物の量は、具体的な適用に応じて、約1mg〜約1000mg、好ましくは、1mg〜約50mg、より好ましくは、約1mg〜約25mgに変更または調整され得る。
【0158】
使用される実際の投薬量は、患者の要求および処置される状態の重篤度に応じて変更され得る。具体的な状況についての適切な投薬レジメンの決定は、当該技術分野の技能の範囲内である。便宜上、1日単位の合計投薬量は、必要に応じて、1日のうちに複数回に分割され、投与され得る。
【0159】
本発明の化合物および/またはその薬学的に受容可能な塩の投与量および投与頻度は、患者の年齢、状態およびサイズなど、ならびに処置される症状の重篤度などの要因を考慮して、主治医である臨床医の判断に従って調節される。代表的な推奨される経口投与についての1日単位の投薬レジメンは、約1mg/日〜約300mg/日、好ましくは、1mg/日〜50mg/日の範囲に及び、この用量を2回〜4回分に分割し得る。
【0160】
本発明によって記載される化合物からの薬学的組成物の調製のためには、不活性な薬学的に受容可能なキャリアは、固体かもしくは液体であり得る。固体形態の調製物としては、粉剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。粉剤および錠剤は、約5%〜約70%の活性成分からなり得る。適切な固体キャリアは、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトースなどであり、当該技術分野において公知である。錠剤、粉剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適した固体投薬形態として使用され得る。
【0161】
坐剤の調製のためには、低融点ワックス(例えば、脂肪酸グリセリド、もしくはカカオ脂の混合物)が最初に溶解され、攪拌することにより、活性成分が均一に分散される。次いで、溶解した均一な混合物が、好都合な大きさの鋳型に注ぎ入れられ、冷却させ、それにより凝固させる。
【0162】
液体形態の調製物としては、液剤、懸濁剤および乳剤が挙げられる。例として、非経口注射用の水もしくは水−プロピレングリコール溶液について言及し得る。
【0163】
液体形態の調製物はまた、鼻腔内投与用の液剤が挙げられ得る。
【0164】
吸入に適したエアロゾル調製物は、不活性圧縮ガスなどの薬学的に受容可能なキャリアと組み合せ得る、液剤および粉末形態の固形剤を含み得る。
【0165】
また、経口投与または非経口投与のために、使用の直前に液体形態の調製物に転換することが意図される固体形態の調製物も含まれる。そのような液体形態としては、液剤、懸濁剤および乳剤が挙げられる。
【0166】
本発明の化合物はまた、経皮的に送達され得る。経皮組成物は、クリーム剤、ローション剤、エアロゾル剤および/または乳剤の形態をとり得、この目的のために当該技術分野において慣習的であるように、マトリックス型またはレザバー型の経皮パッチに含まれ得る。
【0167】
好ましくは、本化合物は、経口により投与される。
【0168】
好ましくは、本薬学的調製物は、単位投薬形態である。そのような形態において、調製物は、適切な量の活性成分(例えば、所望の目的を達成するのに有効な量)を含む適切な分量の単位用量に再分割される。
【0169】
式1の化合物は、以下の反応スキーム、下記の調製および実施例において示されるように、液相合成または固相合成のいずれかを使用する、当業者に公知のプロセスによって生成され得る。
【0170】
(合成)
本明細書中に開示される本発明は、以下の調製および実施例によって説明される。これらの説明は、添付された特許請求の範囲中に定義されている本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。代替的な機構経路および類似した構造が、当業者に明らかとなる。
【0171】
NMRデータが提示される場合、Hスペクトルは、Varian VXR−200(200mhz、H)か、Varian Gemini−300(300mhz)またはXL−400(400mhz)のいずれかを用いて得られ、MeSiから低磁場側へのppmとして報告され、プロトン、多重度、およびHertzで示した結合定数は、括弧内に示される。LC/MSデータが提示される場合、分析は、Applied Biosystems API−100質量分析器およびShimadzu SCL−10A LC カラム(AltechプラチナムC18、3ミクロン、33mm×7mm ID;勾配の流れ:0分−10%CHCN、5分−95%CHCN、7分−95%CHCN、7.5分−10%CHCN、9分−中止)を使用して実施された。エレクトロスプレーイオン化法を使用して観測された親イオンが与えられる。
【0172】
以下の略語が、下記の実験手順全体にわたって利用される:
Arは、アリール基を意味し;
Bnは、ベンジルを意味し;
Bocは、tert−ブトキシカルボニルを意味し;
BSAは、ウシ血清アルブミンを意味し;
DBUは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンを意味し;
DCMは、ジクロロメタンを意味し;
DIEAは、ジイソプロピルエチルアミンを意味し;
DMFは、ジメチルホルムアミドを意味し;
DPPAは、ジフェニルホスホリルアジドを意味し;
ESIは、エレクトロスプレーイオン化法を意味し;
EtOAcは、酢酸エチルを意味し;
HPLCは、高速液体クロマトグラフィーを意味し;
Ki=基質/レセプター複合体についての解離定数を意味し;
Meは、メチルもしくはCHを意味し;
MSは、質量分析法を意味し;
NENは、放射標識された試薬の市販の供給業者であるNew England Nuclearを意味し;
NMRは、核磁気共鳴分光法を意味し;
OTfは、スルホン酸トリフルオロメタンを意味し;
PhPは、トリフェニルホスフィンを意味し;
Rfは、遅延因子を意味し;
室温もしくはrt(周囲)は、約25℃を意味し;
SEMは、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルを意味し;
TBAFは、フッ化テトラブチルアンモニウムを意味し;
TBDPSCIは、tert−ブチルジフェニルシリルクロリドを意味し;
TFAは、トリフルオロ酢酸を意味し;
THFは、テトラヒドロフランを意味し;
Ti(OiPr)は、チタンイソプロポキシドを意味する。
【0173】
本発明の範囲内にある代替的な機構経路および類似の構造が、当業者に明らかとなる。
【0174】
(実験実施例)
以下のスキームおよび調製実施例は、本発明の一部の化合物の調製を例示するためのものであり、本明細書で開示される本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0175】
(一般スキーム)
スキーム1〜4は、本発明の化合物の一般合成経路を例示している。
【0176】
【化40】

スキーム1では、二環式のケトン1を第一級アミンおよびTi(Oi−Pr)で処理し、続いてNaBHと反応させることにより、第二級アミン2を提供する。2とイソシアネートとのカップリングにより、本発明の尿素3を得る。
【0177】
【化41】

スキーム2では、レーニーNiを用いてニトロ化合物4を還元して、中間体5を得る。種々の誘導体化物質で5を処理して、本発明の化合物6を得る。さらに、化合物5を、ジアゾ化し、続いてNaCNおよびCuCNと反応させることにより、ニトリル7へと転換し得る。
【0178】
【化42】

スキーム3では、マイクロ波条件下で、第一級アミン8をハロゲン化アルキルで処理して、第二級アミン9を得る。9とイソシアネートとのカップリングにより、本発明の化合物10を得る。
【0179】
【化43】

スキーム4で示すように、第一級アミン8を1N SEMで保護した2−クロロベンズイミダゾールを用いて処理することにより、第二級アミン11を得る。ハロゲン化アルキルを使用して11をアルキル化し、続いてTFAでSEMを脱保護することにより、本発明の化合物12を得る。
【実施例】
【0180】
(調製実施例1)
【0181】
【化44】

ベンゼン(5mL)中の6−ブロモ−2−テトラロン(5.36g、23.8mmol)の溶液に、エチレングリコール(1.46mL、26.1mmol、1.1当量)およびp−トルエンスルホン酸(1.5mg、触媒)を加えた。この混合物を還流にて加熱し、Dean Starkトラップを使用して、生成された水を回収した。6時間後、TLC(25%EtOAc/ヘキサン)は、6−ブロモ−2−テトラロン(Rf約0.5)が残っておらず、新たなスポット(Rf約0.6)が形成されたことを示した。この反応混合物を室温に冷却し、10%NaOH水(2mL)およびHO(5×2mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮した。この粗残留物を、10%EtOAc/ヘキサンで溶離することによりシリカゲルを用いたクロマトグラフィー法で分離し、5.0g(78%)の6’−ブロモ−3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン]を褐色の油状物として得た。
【0182】
【化45】

無水THF(12mL)中の6’−ブロモ−3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン](1.53g、5.68mmol)の溶液に、−78℃にて、t−BuLi(ペンタン中1.7M、7mL、11.9mmol、2.1当量)を、1時間かけて滴下した。−78℃にてさらに1.5時間の攪拌後、無水THF(1.28mL)中のDMF(0.95mL、12.2mmol、2.15当量)の溶液を、20分かけて滴下した。この混合物を、−78℃にてさらに30分間攪拌した。TLC(25%EtOAc/ヘキサン)は、出発物質(Rf約0.6)が残っておらず、新たなスポット(Rf約0.3)が形成されたことを示した。この反応混合物を室温に温め、EtOAc(約10mL)および飽和NHCl(約10mL)でクエンチした。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、0.84g(68%)の粗3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン]−6’−カルバルデヒドを無色の油状物として得た。
【0183】
【化46】

この物質は十分に純粋であり、これをさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0184】
Lai,G.et al.(Synlett,2001,230−231)の文献の手順に従い、THF(2mL)中の3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン]−6’−カルバルデヒド(440mg、2.0mmol)の攪拌溶液に、NH(イソプロパノール中の2M溶液、15mL、30mmol、15当量)および無水MgSO(3.64g、30mmol、15当量)を加えた。1時間後、MnO(Aldrich、85%、3.1g、30mmol、15当量)を少しずつ加え、得られた混合物を、室温にて20時間攪拌した。反応混合物を、CHCl(40mL)で希釈し、Celiteに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、0.42g(100%)の3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン]−6’−カルボニトリルを褐色の油状物として得た。
【0185】
【化47】

この物質は十分に純粋であり、これをさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0186】
3’,4’−ジヒドロ−1’H−スピロ[[1,3]ジオキソラン−2,2’−ナフタレン]−6’−カルボニトリル(230mg、1.1mmol)と、20%TFA/CHCl(4mL)と、HO(約0.1mL)との混合物を、室温にて16時間攪拌した。TLC(50%EtOAc/ヘキサン)は、出発物質(Rf約0.95)が残っておらず、新たなスポット(Rf約0.90)が形成されたことを示した。この混合物を、トルエン(50mL)で希釈し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をトルエン(50mL)で希釈し、再度濃縮して、0.23g(100%)の6−シアノ−2−テトラロンを橙色の固体として得た。
【0187】
【化48】

H NMRによって示されるように、この生成物は、>95%純粋であり、したがって、これをさらなる精製なしに使用した。
【0188】
(調製実施例2)
【0189】
【化49】

氷浴中で0℃に冷却したクロロスルホン酸(4.5mL、68mmol)に、45分かけて2−テトラロン(1.8mL、14mmol)を滴下した。0℃にて2時間の攪拌後、この混合物を、砕いた氷(約50mL)にゆっくりと注いだ。1時間の攪拌後、この混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をHO(2×20mL)および飽和ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮して、0.67g(20%)の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホニルクロリドを黄色の油状物として得た。
【0190】
【化50】

この粗生成物は十分に純粋であり、これをさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0191】
L.Field and R.D.Clark(Org.Syn.,C.V.4,674)の文献の手順に従って、HO(4.8mL)中のNaSO(1.19g、9.4mmol)とNaHCO(0.84g、10mmol)との混合物を、75℃〜80℃にて10分間、加熱した。この熱い混合物を、100mLの丸底フラスコ中で、7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1H−ナフタレン−2−オン(1.24g、5.0mmol)と混合した。75℃〜80℃にて1.5時間加熱後、この混合物を室温に冷却して、次いで、室温にて16時間、静置した。NaHCO(0.42g、5.0mmol)およびMeSO(2.4mL、25mmol)を加え、この混合物を、還流にて1.5時間、加熱した。室温に冷却後、この混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、有機層を分離した。水層をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮した。50%EtOAc/ヘキサンを使用し、シリカを用いたクロマトグラフィーにより、0.23g(20%)の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホニルクロリドを黄色の固体として得た。
【0192】
【化51】

(調製実施例3)
【0193】
【化52】

CHCl(10mL)中の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホニルクロリド(調製実施例2を参照、1.14g、4.7mmol)の溶液に、15℃にて(水浴を使用して)MeNH(THF中2M、7mL、14mmol、3当量)を滴下した。室温にて30分間の攪拌後、この混合物を、CHCl(30mL)で希釈し、HO(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残留物を、20%EtOAc/ヘキサンで溶離することによりシリカを用いたクロマトグラフィー法で分離して、0.45g(40%)の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドを黄色の油状物として得た。
【0194】
【化53】

(調製実施例4)
【0195】
【化54】

CHCl(10mL)中の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホニルクロリド(調製実施例2を参照、1.0g、4.1mmol)の溶液に、15℃にて(水浴を使用して)、MeNH(THF中2M、8mL、16mmol、4当量)を滴下した。室温にて30分間の攪拌後、この混合物をCHCl(30mL)で希釈し、HO(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残留物を、20%EtOAc/ヘキサンを使用し、シリカを用いたクロマトグラフィー法で分離して、0.46g(45%)の7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドを黄色の油状物として得た。
【0196】
【化55】

(調製実施例5)
【0197】
【化56】

6−ブロモ−クロマン−3−イルアミンを、Andersson,B.R.et al.WO9012795によって記載された文献の手順に従って調製した。したがって、酢酸アミル(60mL)中の5−ブロモサリチルアルデヒド(9.5g、47mmol)と、ジ−n−ブチルアンモニウムクロリド(3.8g、23mmol)と、2−ニトロエタノール(6.8g、75mmol)との混合物を、還流にて3時間、Dean−Stark装置を用いて窒素雰囲気下で加熱した。溶媒を真空中で除去し、生成物をCHCl(280mL)に溶解し、続いてNaCNBH(9.6g、150mmol)を加えた。この混合物を30分間攪拌し、水(100mL)を加えて反応物をクエンチした。有機層を分離し、水層をCHCl(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮した。粗生成物を1:1 ヘキサン/CHClで溶離することによりシリカゲルを用いたクロマトグラフィー法で分離して、4.4g(40%)の純粋な6−ブロモ−3−ニトロ−クロマンを薄黄色の固体として得た。
【0198】
【化57】

氷酢酸(150mL)中の6−ブロモ−3−ニトロ−クロマン(2.18g、8.4mmol)の溶液に、亜鉛粉(11g、170mmol)を加えた。この混合物を、100℃にて20分間、加熱した。亜鉛粉を濾過して除き、CHClで洗浄した。溶媒を真空中でエバポレートし、残留物を、1N HCl水(40mL)とCHCl(40mL)との間で分配した。水相を分離し、そのpHを2N NaOHで11に調節し、次いで、CHCl(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮して、1.2g(63%)の6−ブロモ−クロマン−3−イルアミンを褐色の固体として得た。
【0199】
【化58】

(調製実施例6)
【0200】
【化59】

アセトン(230mL)中の(+)−(2S,5R)−1−アリル−2,5−ジメチルピペラジン(10.6g、68.7mmol、Janetka,J.W.et al.,J.Org.Chem.,2003,68,3976−3980により記載された文献の手順に従って調製)と、1−クロロ−3−ヨード−プロパン(16.9g、82.8mmol、1.2当量)と、KCO(24.6g、178mmol、2.6当量)との混合物を、50℃にて16時間、加熱した。この混合物を室温に冷却し、Celiteに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。CHCl(0〜2%)中の2M NH/MeOHの勾配を使用し、シリカゲルを用いたクロマトグラフィーにより、14.05g(89%)の(2S,5R)−1−アリル−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジンを薄黄色の油状物として得た。
【0201】
無水THF(78mL)中の(2S,5R)−1−アリル−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジン(14.05g、61mmol)の溶液に、アルゴン下でチオサリチル酸(10.33g、67mmol、1.1当量)を加え、続いて、無水THF(26mL、使用前に15分間混合)中のトリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(Pd(dba)、2.8g、3.1mmol、5mol%)と、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(DPPB、1.33g、3.1mmol、5mol%)との溶液を加えた。室温にて2時間の攪拌後、この混合物をCeliteに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残留物を1N HCl水(70mL)とEtO(70mL)との間で分配した。水層を分離し、EtO(50mL×2)で抽出し、NaOH(固体)で処理してpHを13にした。水相を、CHCl(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮して、11.6g(100%)の(2S,5R)−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジンを薄黄色の油状物として得た。
【0202】
CHCl(240mL)中の(2S,5R)−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジン(11.6g、61mmol)の溶液に、0℃にて、BocO(14.9g、67mmol、1.1当量)を加え、この混合物を、室温にて16時間、攪拌した。溶媒をエバポレートし、残留物を、30%EtOAc/ヘキサンで溶離することによりシリカゲルを用いたクロマトグラフィー法で分離して、12.8g(72%)の(2S,5R)−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを薄黄色の油状物として得た。
【0203】
【化60】

(調製実施例7)
【0204】
【化61】

調製実施例6で使用した同じ手順に従い、(−)−(2R,5S)−1−アリル−2,5−ジメチルピペラジン(Janetka,J.W.et al.,J.Org.Chem.,2003,68,3976−3980による文献の手順に従って調製)を、薄黄色の油状物として(2R,5S)−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルに転換した。
【0205】
【化62】

(調製実施例8)
【0206】
【化63】

アセトン(2mL)中の2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.10g、0.50mmol)の溶液に、1−クロロ−3−ヨード−プロパン(0.10g、0.50mmol、1当量)およびKCO(0.084g、0.60mmol、1.2当量)を加えた。この混合物を、50℃にて3時間加熱し、次いで、室温に冷却した。この混合物をCeliteに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。5%MeOH/CHClで溶離することによるシリカゲルを用いたクロマトグラフィーにより、0.095g(69%)の5−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルを帯黄色の油状物として得た。
【0207】
【化64】

調製実施例8と類似して、置換および/または非置換1−(3−クロロ−プロピル)−ピロリジン基ならびに1−(3−クロロ−プロピル)−ピペリジン基を、それぞれピロリジンおよびピペリジンを用いて調製し得る。
【0208】
(調製実施例9:(表1の化合物XVII))
【0209】
【化65】

2−テトラロン(0.552g、3.78mmol)と、1−(3−アミノプロピル)−4−メチルピペラジン(0.713g、4.54mmol、1.2当量)、およびチタン(IV)イソプロポキシド(1.44g、5.67mmol、1.5当量)との原液混合物を、80℃にて3時間、加熱した。この混合物を0℃に冷却し、5mLのMeOHで希釈し、次いで、NaBH(0.143g、3.78mmol、1当量、少量ずつ添加)で処理した。得られた混合物を0℃にて30分間、次いで室温にて12時間、攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し、水(3mL)、次いでMeOH(30mL)で処理し、Celiteに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残留物を水(25mL)に溶解し、CHCl(3×25mL)で抽出した。合わせたCHCl抽出物を乾燥させ(MgSO)、濃縮して、[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−アミンを濃褐色の油状物(0.721g、67%)として得た。この粗中間体を、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0210】
CHCl(1mL)中の[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−アミン(0.144g、0.50mmol)の溶液に、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネート(phenylisocyante)(0.086g、0.50mmol、1当量)を加えた。この混合物を、室温にて16時間、攪拌した。イソシアネート樹脂(NovaBiochem 1.3mmol/g充填、0.358g、0.5mmol)を加え、この混合物を3時間、攪拌した。この混合物を濾過し、樹脂をCHCl(5×1mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、残留物を逆相HPLCで精製して、0.110g(48%)の3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−1−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−尿素を白色の固体として得た。
【0211】
【化66】

この調製実施例および以下の調製実施例において、市販の3−ピロリジン−1−イル−プロピルアミンおよび3−ピペリジン−1−イル−プロピルアミン基を、3−ピペラジン−1−イル−プロピルアミン基と類似的に使用し得る。
【0212】
(調製実施例10:(表1の化合物XIX))
【0213】
【化67】

2−テトラロンを2−インダノンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.013gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−インダン−2−イル−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を、無色のゴム状物として得た。
【0214】
【化68】

(調製実施例11:(表1の化合物X))
【0215】
【化69】

2−テトラロンを6−ブロモ−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.033gの1−(6−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0216】
【化70】

(調製実施例12:(表1の化合物XII))
【0217】
【化71】

2−テトラロンを6−ブロモ−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.120gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0218】
【化72】

(調製実施例13:(表1の化合物VII))
【0219】
【化73】

2−テトラロンを7−メトキシ−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.114gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0220】
【化74】

(調製実施例14:(表1の化合物XXVIII))
【0221】
【化75】

2−テトラロンを6,7−ジメトキシ−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.045gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0222】
【化76】

(調製実施例15;(表1の化合物XX))
【0223】
【化77】

2−テトラロンを6,7−ジメトキシ−2−テトラロンと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを2,6−ジクロロ−4−イソシアネート−ピリジンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.036gの3−(2,6−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−1−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0224】
【化78】

(調製実施例16:(表1の化合物XVI))
【0225】
【化79】

2−テトラロンを6−シアノ−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.048gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(6−シアノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0226】
【化80】

(調製実施例17:(表1の化合物VI))
【0227】
【化81】

2−テトラロンを6−シアノ−2−テトラロンと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを2,6−ジクロロ−4−イソシアナト−ピリジンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.037gの3−(2,6−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−1−(6−シアノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0228】
【化82】

(調製実施例18:(表1の化合物XIV))
【0229】
【化83】

2−テトラロンを7−メタンスルホニル−2−テトラロンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.044gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(7−メタンスルホニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0230】
【化84】

(調製実施例19:(表1の化合物XIII))
【0231】
【化85】

2−テトラロンを7−メタンスルホニル−2−テトラロンと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを2,6−ジクロロ−4−イソシアナト−ピリジンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.020gの3−(2,6−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−1−(7−メタンスルホニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0232】
【化86】

(調製実施例20:(表1の化合物XXIX))
【0233】
【化87】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.045gの7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドを白色の固体として得た。
【0234】
【化88】

(調製実施例21:(表1の化合物XXVII))
【0235】
【化89】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを3−トリフルオロメチル−4−フルオロ−フェニルイソシアネートと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.040gの7−{3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドを白色の固体として得た。
【0236】
【化90】

(調製実施例22:(表1の化合物XXII))
【0237】
【化91】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを2,6−ジクロロ−4−イソシアナト−ピリジンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.050gの7−{3−(2,6−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸メチルアミドを白色の固体として得た。
【0238】
【化92】

(調製実施例23:(表1の化合物XXX))
【0239】
【化93】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.036gの7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドを白色の固体として得た。
【0240】
【化94】

(調製実施例24:(表1の化合物XXXI))
【0241】
【化95】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを3−トリフルオロメチル−4−フルオロ−フェニルイソシアネートと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.050gの7−{3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドを白色の固体として得た。
【0242】
【化96】

(調製実施例25:(表1の化合物XXXII))
【0243】
【化97】

2−テトラロンを7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−スルホン酸ジメチルアミドと代え、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートを2,6−ジクロロ−4−イソシアナト−ピリジンと代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.050gの7−{3−(2,6−ジクロロ−ピリジン−4−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイドを得た。
【0244】
【化98】

(調製実施例26:(表1の化合物II))
【0245】
【化99】

2−テトラロンを7−ニトロ−2−テトラロン(J.B.Nevy,et al.,J.Am.Chem.Soc.,1997,119.12722−6による手順に従って調製)と代えること以外は調製実施例9と類似した手順に従い、0.61gの3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−1−(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−尿素を黄色の固体として得た。
【0246】
【化100】

(調製実施例27:(表1の化合物XIV))
【0247】
【化101】

無水EtOH(10mL)中の3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−1−(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−尿素(調製実施例26から、0.286g、0.57mmol)の溶液に、レーニーNi(約50mg)を加えた。この混合物を、Parr hydrogenatorを使用して、50psiにて2時間水素化し、次いで、Celiteに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物を5%MeOH/CHClで溶離することによるシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.200g(75%)の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を薄褐色の固体として得た。
【0248】
【化102】

(調製実施例28:(表1の化合物I))
【0249】
【化103】

CHCl(0.2mL)中の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素(調製実施例27から、0.033g、0.070mmol)の溶液に、0℃にて、AcO(0.0066mL、0.070mmol)およびDIEA(0.036mL、0.21mmol)を加えた。この混合物を、0℃〜室温で16時間、攪拌した。この混合物を真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、0.030g(83%)のN−(7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−アセトアミドを薄黄色のゴム状物として得た。
【0250】
【化104】

(調製実施例29:(表1の化合物IV))
【0251】
【化105】

CHCl(0.2mL)中の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素(調製実施例27、0.020g、0.042mmol)の溶液に、0℃にて、塩化イソブチリル(0.0054mL、0.052mmol)およびDIEA(0.026mL、0.15mmol)を加えた。0℃〜室温で16時間の攪拌後、この混合物を真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、0.020g(88%)のN−(7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−イソブチルアミドを薄黄色のゴム状物として得た。
【0252】
【化106】

(調製実施例30:(表1の化合物IX))
【0253】
【化107】

CHCl(0.2mL)中の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素(調製実施例27から、0.018g、0.038mmol)の溶液に、0℃にて、エチルイソシアネート(0.0030mL、0.038mmol)を加えた。この混合物を、0℃〜室温で16時間、攪拌し、次いで、真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、0.019g(92%)の1−(7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−エチル−尿素を薄黄色のゴム状物として得た。
【0254】
【化108】

(調製実施例31:(表1の化合物VIII))
【0255】
【化109】

CHCl(0.2mL)中の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素(調製実施例27から、0.035g、0.074mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(0.0058mL、0.074mmol)およびDIEA(0.039mL、0.22mmol)を加えた。この混合物を、0℃〜室温で3時間、攪拌し、次いで、真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、0.035g(88%)のN−(7−{3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−メタンスルホンアミドを薄黄色のゴム状物として得た。
【0256】
【化110】

(調製実施例32:(表1の化合物III))
【0257】
【化111】

18%HCl水(0.077mL)中の1−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素(調製実施例27から、0.061g、0.13mmol)の溶液に、0℃にて、HO(0.091mL)中のNaNO(9.4mg、0.14mmol)の溶液を、30分かけてゆっくりと加えた。この混合物をNaCO(粉末)で中和し、HO(0.091mL)中のCuCN(0.012g、0.13mmol)とNaCN(14mg、0.28mmol)との溶液を加えた。次いで、この混合物を、50℃にて30分間、加熱した。反応物を真空中で濃縮し、粗残留物を逆相HPLCで精製して、0.015g(24%)の3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−(7−シアノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0258】
【化112】

(調製実施例33:(表1の化合物XXV))
【0259】
【化113】

DMF(0.5mL)中の6−ブロモ−クロマン−3−イルアミン(0.105g、0.46mmol、1当量)と、(2S,5R)−4−(3−クロロ−プロピル)−2,5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.133g、0.46mmol、1当量)、KCO(0.127g、0.92mmol、2当量)と、KI(0.017g、0.10mmol、0.2当量)との混合物を、150℃にて25分間、マイクロ波反応器で加熱した。この反応混合物を、EtOAc(3mL)と10%NaHCO水(3mL)との間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、真空中で濃縮して、0.22g(100%)の(2S,5R)−4−[3−(6−ブロモ−クロマン−3−イルアミノ)−プロピル]−2.5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを黄色の油状物として得た。この物質を、さらなる精製なしに次の工程に進めた。
【0260】
CHCl(0.5mL)中の(2S,5R)−4−[3−(6−ブロモ−クロマン−3−イルアミノ)−プロピル]−2.5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.12g、0.25mmol)の溶液に、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネート(0.043g、0.25mmol)を加えた。室温にて16時間の攪拌後、この混合物を真空中で濃縮し、残留物を逆相HPLCで精製して、0.047g(29%)の(2S,5R)−4−{3−[1−(6−ブロモ−クロマン−3−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−ウレイド]−プロピル}−2.5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを白色の固体として得た。
【0261】
【化114】

(調製実施例34:(表1の化合物XVIII))
【0262】
【化115】

(2S,5R)−4−{3−[1−(6−ブロモ−クロマン−3−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−ウレイド]−プロピル}−2,5−ジメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.053g、0.081mmol)を、室温にて2時間、20%TFA/CHCl(0.4mL)で処理した。この反応混合物をトルエン(4mL)で希釈し、真空中で濃縮した。逆相HPLCで精製して、0.043g(96%)の(2R,5S)−1−(6−ブロモ−クロマン−3−イル)−3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−[3−(2,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−尿素を白色の固体として得た。
【0263】
【化116】

調製実施例33および34と類似した手順により、表1の実施例番号5、11、15、18、21、23、25および26を調製した。
【0264】
本発明のさらに別の実施形態において、化合物(またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物)を、Kiの格付けとともに示される以下の表1中の以下の化学構造から選択される。
【0265】
約2μMより大きなKi値を有する化合物は、以下の表1においてCクラス化合物として示される。
【0266】
約1μMと2μMとの間のKi値を有する化合物は、以下の表1においてBクラス化合物として示される。
【0267】
約1μMより小さなKi値を有する化合物は、以下の表1においてAクラス化合物として示される。
【0268】
本発明の好ましい実施形態において、表1の化合物Iは、0.006μMのKi値を有することが観察された。化合物II〜XについてのKi値を、以下に記載する:
【0269】
【化117】

(MCHレセプター結合アッセイ)
MCHレセプターを発現しているCHO細胞由来の膜を、4℃にて15分間、細胞を5mMのHEPESで溶解することにより調製した。細胞溶解物を遠心分離(12.5000×g、15分)し、ペレットを5mMのHEPESに再懸濁した。各96ウェルプレート(Microlite,Dynex Technologies)につき、1mgの細胞膜を、4℃にて5分間、10mlの結合緩衝液(25mM HEPES、10mM MGCl、10mM NaCl、5mM MnCl、0.1% BSA)の容積中において10mgの小麦胚芽凝集素SPAビーズ(Amersham)でインキュベートした。膜/ビーズ混合物を遠心分離機(1500×g、3.5分)で分離し、上清を吸引し、ペレットを10mlの結合緩衝液に再懸濁した。次いで、この遠心分離、吸引、再懸濁を、繰り返した。次いで、膜/ビーズ混合物(100μl)を、50μlの500pM[125I]−MCH(NEN)および50mlの適切な濃度の化合物(4×所望の最終濃度)を含む96ウェルプレートに加えた。非特異的な結合を、その結合反応に1μMのMCHを含めることにより決定した。この結合反応物を、室温にて2時間、インキュベートした。次いで、プレートをTOPCOUNTマイクロプレートシンチレーションカウンター(Packard)で分析した。GraphPad Prismを使用して、データを分析し、Ki値を決定した。
【0270】
本発明を、上述の特定の実施形態と共に記載したが、それらの多くの代替、改変および他の変更が、当業者に明らかである。すべてのそのような代替、改変および変更が、本発明の精神および範囲内に含まれることが意図される。
【0271】
(表1)
【0272】
【化118】

(表1の続き)
【0273】
【化119】

(表1の続き)
【0274】
【化120】

(表1の続き)
【0275】
【化121】

(表1の続き)
【0276】
【化122】

(表1の続き)
【0277】
【化123】

(表1の続き)
【0278】
【化124】

(表1の続き)
【0279】
【化125】

(表1の続き)
【0280】
【化126】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【公開番号】特開2011−6469(P2011−6469A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200393(P2010−200393)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【分割の表示】特願2007−536767(P2007−536767)の分割
【原出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【出願人】(506021259)ファーマコペイア ドラッグ ディスカバリー, インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】