説明

肺炎球菌ワクチンおよびその使用

【課題】新規肺炎球菌ワクチン、また、前記新規肺炎球菌ワクチンを使用する、肺炎球菌感染症に対する対象、特に免疫無防備状態の対象のワクチン接種を提供する。
【解決手段】少なくとも1種のコンジュゲート莢膜糖類肺炎球菌抗原と、アジュバントとして少なくとも1種のTLR−9アゴニストとを含む、肺炎球菌ワクチンである。さらに、1種のTLR−9アゴニストが、CpGオリゴヌクレオチド、好ましくはCpGオリゴヌクレオチドのいずれかを含む肺炎球菌ワクチン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規肺炎球菌ワクチンに関する。本発明はまた、前記新規肺炎球菌ワクチンを使用する、肺炎球菌感染症に対する対象、特に免疫無防備状態の対象のワクチン接種にも関する。
【背景技術】
【0002】
肺炎球菌疾患は、世界中にわたる公衆衛生上の大きな問題である。肺炎球菌によって引き起こされる感染は、世界中にわたる罹病率および死亡率の主な原因である。肺炎、発熱性菌血症および髄膜炎は、侵襲性肺炎球菌疾患の最も一般的な徴候であるが、気道内への細菌の広がりは、中耳感染、副鼻腔炎または再発性気管支炎をもたらし得る。侵襲性疾患と比較して、非侵襲性の徴候は、通常あまり重篤ではないが、かなり一般的である。
【0003】
肺炎球菌疾患の重要性にもかかわらず、特に、発展途上国からの疾病負担に関する情報が不足している。これは、幾分かは、肺炎の場合には病因の診断を得るという特有の問題による。しかし、入手可能なデータに基づくと、毎年、推定260万人の5歳未満の子どもが急性呼吸器感染によって死亡している。肺炎球菌は、100万人を超えるこれらの死亡を引き起こし、そのほとんどは発展途上国で生じ、発展途上国では、肺炎球菌はおそらく、乳児期早期の最も重要な病原体である。欧州および米国では、肺炎球菌肺炎は、最も一般的な地域感染型の細菌性肺炎であり、毎年、成人100000人あたりおよそ100人が発症すると推定される。発熱性菌血症および髄膜炎の対応する数字は、それぞれ、100000人あたり15〜19人および100000人あたり1〜2人である。1種または複数のこれらの徴候の危険性は、乳児および高齢者、ならびに任意の年齢の免疫力が低下した人ではかなり高い。経済的に発展した地域においてさえも、侵襲性肺炎球菌疾患は、高い死亡率をもたらし、肺炎球菌肺炎を患う成人の死亡率は平均10%〜20%であり、さらに、ハイリスク群では50%を超える場合もある。肺炎は、間違いなく、世界中で肺炎球菌による死亡の最も一般的な原因である。
【0004】
肺炎球菌疾患の病原因子、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)(肺炎球菌)ポリサッカライド莢膜によって囲まれているグラム陽性被包性球菌。この莢膜の組成の相違によって、約90種の莢膜種類間の血清学的鑑別が可能となり、そのいくつかは、肺炎球菌疾患と関連していることが多く、その他のものは稀である。侵襲性肺炎球菌感染として、肺炎、髄膜炎および発熱性菌血症が挙げられ、一般的な非侵襲性の徴候の中には、中耳炎、副鼻腔炎および気管支炎がある。
【0005】
ペニシリン、セファロスポリンおよびマクロライドなどの基本的な抗菌剤に対する肺炎球菌耐性は、世界中の、深刻な、急増している問題である。
【0006】
重篤な肺炎球菌疾患の危険性の増大と関連している状態として、極度の年齢(乳児、高齢者)および任意の理由、例えば、それだけには限らないが、HIV感染、その他の慢性ウイルス感染、鎌状赤血球貧血、糖尿病、癌および癌治療、喫煙、慢性臓器不全、臓器移植および免疫抑制療法のために免疫無防備状態であることが挙げられる。
【0007】
基本的な抗生物質に対する広まった微生物抵抗性の最近の進展および免疫無防備状態の人の数の増大は、より効果的な肺炎球菌ワクチンの緊急の必要性を明確に示す。
【0008】
現在のワクチン接種のいくつかの欠点として、防御を達成するために数回の追加免疫が必要であること、防御抗体の発生の遅れ、ワクチンノンレスポンダーの蔓延(これは、免疫力が低下している個体にとって特に問題である)、新規コンジュゲート肺炎球菌ワクチンの開発においては極めて重大な制限である、抗原およびワクチン製造の費用、親和性の低い防御抗体が不十分であること、経時的な抗体力価の低下が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の新規肺炎球菌ワクチンの目的は、これらの欠点のうちいくつかを少なくとも部分的に克服することである。特に、肺炎球菌感染症に対して免疫無防備状態の対象にワクチン接種することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、本発明は、抗原として担体タンパク質とコンジュゲートしている1種または複数の肺炎球菌(pneumoccal)ポリサッカライド抗原と、アジュバントとしてToll様受容体9(TLR9)のアゴニストとを含む新規肺炎球菌ワクチンを対象とする。
【0011】
さらなる態様では、本発明は、免疫無防備状態の対象にワクチン接種するための、抗原として担体タンパク質とコンジュゲートしている1種または複数の肺炎球菌(pneumoccal)ポリサッカライド抗原と、アジュバントとしてTLR−9アゴニストとを含む肺炎球菌ワクチンの使用を対象とする。
【0012】
一態様では、本発明は、免疫無防備状態の対象の、好ましくは本明細書に開示されるいずれかの免疫無防備状態の対象のワクチン接種において使用するための、本明細書に開示されるいずれかの肺炎球菌ワクチンを対象とする。
【0013】
さらなる態様では、本発明は、免疫無防備状態の対象、好ましくは本明細書に開示されるいずれかの免疫無防備状態の対象にワクチン接種するための、本明細書に開示されるいずれかの肺炎球菌ワクチンの使用を対象とする。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、好ましくは免疫無防備状態の対象において、肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患を予防または治療するための、本明細書に開示されるいずれかのワクチンを対象とする。
【0015】
さらなる態様では、本発明は、対象、好ましくは本明細書に開示されるいずれかの免疫無防備状態の対象を、肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患に対して免疫化する方法であって、前記対象に、免疫防御用量の、本明細書に開示されるいずれかのワクチンを投与するステップを含む方法を対象とする。
【0016】
さらなる態様では、本発明は、好ましくは免疫無防備状態の対象における、肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示されるいずれかのワクチンの使用を対象とする。
【0017】
さらなる態様では、本発明は、本明細書に開示されるいずれかの肺炎球菌ワクチンおよび本明細書に開示される少なくとも1種のTLR−9アゴニストを対象とする。
【0018】
さらなる態様では、本発明は、本明細書に開示されるいずれかの免疫無防備状態の対象のワクチン接種において使用するための、本明細書に開示されるいずれかの肺炎球菌ワクチンおよび本明細書に開示される少なくとも1種のTLR−9アゴニストを対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のToll様受容体9アゴニスト(TLR−9アゴニスト)
本発明の一実施形態では、本発明において使用するためのTLR−9アゴニストは、CpGオリゴヌクレオチドである。本明細書において使用する場合、CpGオリゴヌクレオチドとは、免疫刺激性CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)を指し、したがって、これらの用語は、特に断りのない限り、同義的に使用される。免疫刺激性CpGオリゴデオキシヌクレオチドは、場合により、特定の好ましい塩基状況内に、1種または複数の、非メチル化シトシン−グアニンジヌクレオチドである免疫刺激性CpGモチーフを含有する。CpG免疫刺激性モチーフのメチル化状態とは、通常、ジヌクレオチド中のシトシン残基を指す。少なくとも1つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含有する免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、3’グアニンとのリン酸結合によって連結された5’非メチル化シトシンを含有するオリゴヌクレオチドであり、Toll様受容体9(TLR−9)との結合によって免疫系を活性化する。別の実施形態では、免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、1種または複数のメチル化CpGジヌクレオチドを含有し得、TLR9を介して免疫系を活性化するが、CpGモチーフ(複数可)が非メチル化である場合ほど強力ではない。CpG CpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、1種または複数の回文構造を含み得、次いで、これはCpGジヌクレオチドを包含し得る。CpGオリゴヌクレオチドは、いくつかの発行済み特許、公開特許出願およびその他の刊行物、例えば、米国特許第6,194,388号、同6,207,646号、同6,214,806号、同6,218,371号、同6,239,116号および同6,339,068号に記載されている。
【0021】
種々のクラスのCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドが同定されている。これらは、A、B、CおよびPクラスと呼ばれ、以下でより詳細に記載する。本発明の方法は、これらの種々のクラスのCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドの使用を包含する。
【0022】
いずれかのクラスを、その能力を増強するE修飾に付してもよい。E修飾は、5’末端ヌクレオチドのハロゲン置換であり得、このような置換の例として、それだけには限らないが、ブロモ−ウリジンまたはヨード−ウリジン置換が挙げられる。E修飾はまた、5’末端ヌクレオチドのエチル−ウリジン置換を含み得る。
【0023】
「Aクラス」CpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、形質細胞様樹状細胞(pDC)からの高レベルのインターフェロン−α(IFN−α)を誘導する能力によって機能的に特徴付けられ、またNK細胞活性化を誘導するが、B細胞活性化に対しては最小の効果しか有さない。構造的に、このクラスは、通常、5’および3’末端のポリ−G配列を安定化している。また、少なくとも6ヌクレオチドの、回文構造のホスホジエステルCpGジヌクレオチド含有配列も有し、例えば、必ずしもそうではないが、以下の六量体の回文構造:Yamamotoおよび共同研究者によって記載されたGACGTC、AGCGCTまたはAACGTTのうち1種を含む。Yamamoto Sら、J.Immunol 148:4072〜6頁(1992年)。AクラスCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドおよびこのクラスの例示的配列は、両方とも2000年9月27日に出願された、米国非仮特許出願第09/672,126号および公開PCT出願PCT/US00/26527(WO01/22990)に記載されている。
【0024】
一実施形態では、本発明の「Aクラス」CpGオリゴヌクレオチドは、以下の核酸配列:5' GGGGACGACGTCGTGGGGGGG 3' (配列番号1)を有する。
【0025】
Aクラスオリゴヌクレオチドのいくつかの限定されない例として以下が挙げられる:
5'
G*G*G_G_A_C_G_A_C_G_T_C_G_T_G_G*G*G*G*G*G 3' (配列番号2)[式中、は、ホスホロチオエート結合を指し、_は、ホスホジエステル結合を指す]。
【0026】
「Bクラス」CpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、B細胞およびpDCを活性化する能力によって機能的に特徴付けられるが、ただし、IFN−αおよびNK細胞活性化の誘導において比較的弱い。構造的に、このクラスは、通常、ホスホロチオエート結合を用いて十分に安定化され得るが、好ましくはCpGモチーフ(複数可)のシトシンおよびグアニン間に1つまたは複数のホスホジエステル結合も有し得、この場合、分子はセミソフトと呼ばれる。一実施形態では、本発明において使用するためのTLR−9アゴニストは、少なくとも次式によって表されるBクラスCpGオリゴヌクレオチドである:
5’XCGX3’[式中、X1、X2、X3およびX4は、ヌクレオチドである]。一実施形態では、Xは、アデニン、グアニンまたはチミンである。別の実施形態では、Xは、シトシン、アデニンまたはチミンである。
【0027】
別の実施形態では、本発明において使用するためのTLR−9アゴニストは、少なくとも次式によって表されるBクラスCpGオリゴヌクレオチドである:
5’NCGX3’[式中、X、X、XおよびXは、ヌクレオチドであり、Nは、任意のヌクレオチドであり、NおよびNは、各々約0〜25個のNからなる核酸配列である]。一実施形態では、Xは、GpT、GpG、GpA、ApA、ApT、ApG、CpT、CpA、CpG、TpA、TpTおよびTpGからなる群から選択されるジヌクレオチドであり、Xは、TpT、ApT、TpG、ApG、CpG、TpC、ApC、CpC、TpA、ApAおよびCpAからなる群から選択されるジヌクレオチドである。好ましくはXは、GpAまたはGpTであり、X3X4は、TpTである。その他の実施形態では、XまたはXまたは両方がプリンであり、XまたはXまたは両方がピリミジンであるか、あるいは、XがGpAであり、XまたはXまたは両方がピリミジンである。1つの好ましい実施形態では、Xは、TpA、ApA、ApC、ApGおよびGpGからなる群から選択されるジヌクレオチドである。さらに別の実施形態では、Xは、TpT、TpA、TpG、ApA、ApG、GpAおよびCpAからなる群から選択されるジヌクレオチドである。別の実施形態では、Xは、TpT、TpG、ApT、GpC、CpC、CpT、TpC、GpTおよびCpGからなる群から選択されるジヌクレオチドであり、Xは、AおよびTからなる群から選択されるヌクレオチドであり、Xは、ヌクレオチドであるが、Xが、TpC、GpTまたはCpGである場合には、Xは、TpC、ApTまたはApCではない。
【0028】
別の好ましい実施形態では、CpGオリゴヌクレオチドは、配列5’TCNTXCGX3’を有する。本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、GpT、GpG、GpAおよびApAからなる群から選択されるXと、TpT、CpTおよびTpCからなる群から選択されるX3X4とを含む。
【0029】
本発明のBクラスCpGオリゴヌクレオチド配列としては、上記で大まかに記載されるものならびに公開PCT特許出願PCT/US95/01570およびPCT/US97/19791に、ならびにUSP第6,194,388号、同6,207,646号、同6,214,806号、同6,218,371号、同6,239,116号および同6,339,068号に開示されるものがある。例示的配列として、それだけには限らないが、これら後者の出願および特許に開示されるものが挙げられる。
【0030】
一実施形態では、本発明の「Bクラス」CpGオリゴヌクレオチドは、以下の核酸配列を有する:
5'
TCGTCGTTTTTCGGTGCTTTT 3' (配列番号3)、または
5'
TCGTCGTTTTTCGGTCGTTTT 3' (配列番号4)、または
5'
TCGTCGTTTTGTCGTTTTGTCGTT 3' (配列番号5)、または
5' TCGTCGTTTCGTCGTTTTGTCGTT
3' (配列番号6)、または
5'
TCGTCGTTTTGTCGTTTTTTTCGA 3' (配列番号7)。
【0031】
これらの配列のいずれにおいても、すべての結合が、すべてホスホロチオエート結合であり得る。別の実施形態では、これらの配列のいずれにおいても、結合のうち1種または複数、好ましくはセミソフトCpGオリゴヌクレオチドを作製するCpGモチーフの「C」および「G」間が、ホスホジエステルであり得る。これらの配列のいずれにおいても、エチル−ウリジンまたはハロゲンは、5’Tと置換されてもよく、ハロゲン置換の例として、それだけには限らないが、ブロモ−ウリジンまたはヨード−ウリジン置換が挙げられる。
【0032】
Bクラスオリゴヌクレオチドのいくつかの限定されない例として、以下が挙げられる:
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*T*C*G*G*T*G*C*T*T*T*T 3' (配列番号8)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*T*C*G*G*T*C*G*T*T*T*T 3' (配列番号9)、または
5' T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T
3' (配列番号10)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T 3' (配列番号11)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T*T*T*T*T*T*C*G*A 3' (配列番号12)。
[式中、*は、ホスホロチオエート結合を指す]。
【0033】
「Cクラス」のCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、B細胞およびNK細胞を活性化し、IFN−αを誘導する能力によって機能的に特徴付けられる。構造的に、このクラスは、通常、1つまたは複数のBクラス型免疫刺激性CpGモチーフを含む領域と、分子が二次(例えば、ステム−ループ)または三次(例えば、二量体)型構造を形成するのを可能にする、GCリッチの回文構造またはほぼ回文構造の領域とを含む。これらのオリゴヌクレオチドのうちいくつかは、従来の「刺激性」CpG配列と、「GCリッチ」または「B細胞中和」モチーフの両方を有する。これらの組合せモチーフオリゴヌクレオチドは、従来のBクラスCpGオリゴヌクレオチド(すなわち、B細胞活性化および樹状細胞(DC)活性化の強力な誘導)と関連する効果と、AクラスCpG ODNと関連する効果(すなわち、IFN−αおよびNK細胞活性化の強力な誘導、ただし、B細胞およびDC活性化の比較的弱い誘導)の中間に位置する免疫刺激効果を有する。Krieg AMら(1995年)Nature 374:546〜9頁;Ballas ZKら(1996年)J Immunol 157:1840〜5頁;Yamamoto Sら(1992年)J Immunol 148:4072〜6頁。
【0034】
Cクラスの組合せモチーフ免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、完全に安定化された、(例えば、すべてホスホロチオエート)、キメラ(ホスホジエステル中心領域)またはセミソフト(例えば、CpGモチーフ内のホスホジエステル)骨格のいずれかを有し得る。このクラスは、2002年8月19日に出願された米国特許出願US10/224,523に記載されている。
【0035】
CクラスCpGオリゴヌクレオチドの1つの刺激性ドメインまたはモチーフは、式:5’XDCGHX3’によって規定される。Dは、C以外のヌクレオチドである。Cは、シトシンである。Gは、グアニンである。Hは、G以外のヌクレオチドである。XおよびXは、0〜10のヌクレオチド長の任意の核酸配列である。Xは、CGを含んでもよく、この場合には、このCGの直前にTがあることが好ましい。いくつかの実施形態では、DCGはTCGである。Xは、0〜6のヌクレオチド長であることが好ましい。いくつかの実施形態では、Xは、ポリGまたはポリAモチーフを全く含まない。その他の実施形態では、免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、5’末端に、または3’末端にポリT配列を有する。本明細書において使用する場合、「ポリA」または「ポリT」とは、それぞれ、4個以上の連続するAまたはTのストレッチ、例えば、5’AAAA3’または5’TTTT3’を指すものとする。本明細書において使用する場合、「ポリG末端」とは、4個以上の連続するGのストレッチ、例えば、核酸の5’末端または3’末端に存在する5’GGGG3’を指すものとする。本明細書において使用する場合、「ポリGオリゴヌクレオチド」とは、式5’XGGGX3’を有するオリゴヌクレオチド(式中、X、X、XおよびXは、ヌクレオチドであり、XおよびXのうち少なくとも一方は、Gであることが好ましい)を指すものとする。この式下のB細胞刺激性ドメインのいくつかの好ましい設計は、TTTTTCG、TCG、TTCG、TTTCG、TTTTCG、TCGT、TTCGT、TTTCGT、TCGTCGTを含む。
【0036】
CクラスCpGオリゴヌクレオチドの第2のモチーフは、PまたはNのいずれかと呼ばれ、Xのすぐ5’側またはXのすぐ3’側に位置する。
【0037】
Nは、CGGトリヌクレオチドで始まり、少なくとも10ヌクレオチド長であるB細胞中和配列である。B細胞中和モチーフは、CGがCの後ろにあるか、Gが後ろに続く、少なくとも1つのCpG配列(Krieg AMら、(1998年)Proc Natl Acad Sd USA 95:12631〜12636頁)を含むまたはCGのCがメチル化されているCG含有DNA配列である。中和モチーフまたは配列は、他の非刺激性モチーフ中に存在する場合には、ある程度の免疫刺激能を有するが、その他の免疫刺激性モチーフとの関連で存在する場合には、その他のモチーフの免疫刺激力を低減するよう働く。
【0038】
Pは、少なくとも10のヌクレオチド長の配列を含有するGCリッチ回文構造である。
【0039】
本明細書において使用する場合、「回文構造」および同等に「回文構造の配列」とは、反転した反復、すなわち、ABCDEE’D’C’B’A’(ここで、AおよびA’、BおよびB’などは、通常のワトソン−クリック塩基対を形成できる塩基である)などの配列を指すものとする。
【0040】
本明細書において、「GCリッチ回文構造」とは、少なくとも2/3のGおよびC塩基組成を有する回文構造を指すものとする。いくつかの実施形態では、GCリッチドメインは、好ましくは「B細胞刺激性ドメイン」の3’側にある。10塩基長のGCリッチ回文構造の場合には、したがって、回文構造は、少なくとも8個のGおよびCを含む。12塩基長のGCリッチ回文構造の場合には、回文構造はまた、少なくとも8個のGおよびCを含む。14マーのGCリッチ回文構造の場合には、回文構造のうちの少なくとも10塩基が、GおよびCである。いくつかの実施形態では、GCリッチ回文構造は、もっぱらGおよびCで構成されている。
【0041】
いくつかの実施形態では、GCリッチ回文構造は、少なくとも81%のGおよびCという塩基組成を有する。このような10塩基長GCリッチ回文構造の場合には、したがって、回文構造は、もっぱらGおよびCからなる。このような12塩基長のGCリッチ回文構造の場合には、回文構造のうちの少なくとも10塩基(83%)が、GおよびCであることが好ましい。いくつかの好ましい実施形態では、12塩基長のGCリッチ回文構造は、もっぱらGおよびCからなる。14マーのGCリッチ回文構造の場合には、回文構造のうち少なくとも12塩基(86%)が、GおよびCである。いくつかの好ましい実施形態では、14塩基長のGCリッチ回文構造は、もっぱらGおよびCからなる。GCリッチ回文構造のCは、メチル化されていない場合もあり、またはそれらは、メチル化されている場合もある。
【0042】
一般に、このドメインは、少なくとも3個のCおよびGを有し、より好ましくは各々4個、最も好ましくは各々5個以上を有する。このドメイン中のCおよびGの数は、同一である必要はない。CおよびGは、CCGCGCGGなど、自己相補的二本鎖または回文構造を形成できるように配置されることが好ましい。これは、AまたはTによって中断され得るが、自己相補性が、例えば、モチーフCGACGTTCGTCGまたはCGGCGCCGTGCCGにおけるように、少なくとも部分的に保存されることが好ましい。相補性が保存されない場合には、非相補的塩基対は、TGであることが好ましい。好ましい実施形態では、回文構造の一部ではない連続する塩基は3個以下、好ましくは2個以下しかなく、最も好ましくは1個だけである。いくつかの実施形態では、GCリッチ回文構造は、少なくとも1つのCGG三量体、少なくとも1つのCCG三量体または少なくとも1つのCGCG四量体を含む。その他の実施形態では、GCリッチ回文構造は、CCCCCCGGGGGGまたはGGGGGGCCCCCC、CCCCCGGGGGまたはGGGGGCCCCCではない。
【0043】
GCリッチ領域のGの少なくとも1個は、イノシン(I)で置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、Pは、2個以上のIを含む。
【0044】
特定の実施形態では、免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、以下の式5’NXDCGHX3’、5’XDCGHXN3’、5’PXDCGHX3’、5’XDCGHXP3’、5’XDCGHXPX3’、5’XDCGHPX3’、5’DCGHXPX3’、5’TCGHXPX33’、5’DCGHPX3’または5’DCGHP3’のうち1種を有する。
【0045】
本発明は、式5’NPyGNP3’によって規定されるその他の免疫刺激性オリゴヌクレオチドを提供する。Nは、1〜6ヌクレオチド長の任意の配列である。Pyはピリミジンである。Gはグアニンである。Nは、0〜30ヌクレオチド長の任意の配列である。Pは、少なくとも10ヌクレオチド長の配列を含有するGCリッチ回文構造である。
【0046】
およびNは、50%を超えるピリミジン、より好ましくは50%を超えるTを含有し得る。Nは、CGを含んでもよく、その場合には、このCGの直前にTがあることが好ましい。いくつかの実施形態では、N1PyGはTCG、最も好ましくはTCGN(式中、NはGではない)である。
【0047】
PyGNPは、1個または複数のイノシン(I)ヌクレオチドを含み得る。N中のCまたはGのいずれかは、イノシンによって置換されていてもよいが、IpGよりもCpIが好ましい。IpGなどのイノシン置換については、「セミソフト」またはキメラ骨格の使用で最適活性が達成され得、これでは、IGまたはCI間の結合がホスホジエステルである。N1は、少なくとも1つのCI、TCI、IGまたはTIGモチーフを含み得る。
【0048】
特定の実施形態では、NPyGNは、TTTTTCG、TCG、TTCG、TTTCG、TTTTCG、TCGT、TTCGT、TTTCGTおよびTCGTCGTからなる群から選択される配列である。
【0049】
一実施形態では、本発明の「Cクラス」CpGオリゴヌクレオチドは、以下の核酸配列を有する:
5' TCGCGTCGTTCGGCGCGCGCCG
3' (配列番号13)、または
5'
TCGTCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号14)、または
5'
TCGGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号15)、または
5'
TCGGACGTTCGGCGCGCCG 3' (配列番号16)、または
5'
TCGCGTCGTTCGGCGCGCCG 3' (配列番号17)、または
5'
TCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号18)、または
5' TCGACGTTCGGCGCGCCG
3' (配列番号19)、または
5'
TCGCGTCGTTCGGCGCCG 3' (配列番号20)、または
5'
TCGCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号21)、または
5'
TCGTCGTTTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号22)、または
5'
TCGTCGTTTTCGGCGGCCGCCG 3' (配列番号23)、または
5'
TCGTCGTTTTACGGCGCCGTGCCG 3' (配列番号24)、または
5'
TCGTCGTTTTCGGCGCGCGCCGT 3' (配列番号25)。
【0050】
これらの配列のいずれにおいても、すべての結合がすべてホスホロチオエート結合であり得る。別の実施形態では、これらの配列のいずれにおいても、1種または複数の結合、好ましくはCpGモチーフの「C」と「G」の間が、ホスホジエステルであり得、これがセミソフトCpGオリゴヌクレオチドを作製する。
【0051】
Cクラスオリゴヌクレオチドのいくつかの限定されない例として以下が挙げられる:
5'
T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号26)、または
5'
T*C_G*T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号27)、または
5'
T*C_G*G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号28)、または
5'
T*C_G*G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号29)、または
5'
T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号30)、または
5'
T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号31)、または
5'
T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号32)、または
5'
T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号33)、または
5'
T*C_G*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号34)、または
5' T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*C*G*C*G*C*C*G
3' (配列番号35)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*G*C*C*G*C*C*G 3' (配列番号36)、または
5'
T*C*G*T*C_G*T*T*T*T*A*C_G*G*C*G*C*C_G*T*G*C*C*G 3' (配列番号37)、または
5'
T*C_G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*C*G*C*G*C*C*G*T 3' (配列番号38)
[式中、*は、ホスホロチオエート結合を指し、_は、ホスホジエステル結合を指す]。
【0052】
これらの配列のいずれにおいても、エチル−ウリジンまたはハロゲンは、5’Tと置換されていてもよく、ハロゲン置換の例として、それだけには限らないが、ブロモ−ウリジンまたはヨード−ウリジン置換が挙げられる。
【0053】
「Pクラス」CpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、WO2007/095316に記載されており、それらは、例えば、5’および3’両末端にまたはその付近に、完全または不完全な回文構造などの二本鎖を形成する領域を含み、コンカテマーなどの高次構造を形成する能力をそれらに与えるという事実を特徴とする。Pクラスオリゴヌクレオチドと呼ばれるこれらのオリゴヌクレオチドは、いくつかの例では、Cクラスよりもかなり高レベルのIFN−α分泌を誘導する能力を有する。Pクラスオリゴヌクレオチドは、in vitroおよび/またはin vivoのいずれかで、コンカテマーへ自発的に自己組織化する能力を有する。これらの分子の作用方法について、いずれか特定の理論に拘束されるものではないが、1つの可能性ある仮説は、この特性は、Pクラスオリゴヌクレオチドに、特定の免疫細胞内にTLR9をより高度に架橋し、これまでに記載されたクラスのCpGオリゴヌクレオチドと比較して、別個のパターンの免疫活性化を誘導する能力を与えるということである。
【0054】
一実施形態では、本発明において使用するためのTLR−9アゴニストは、5’TLR活性化ドメインおよび少なくとも2つの回文構造領域を含有するPクラスCpGオリゴヌクレオチドであり、1つの回文構造領域は、少なくとも6ヌクレオチド長の5’回文構造領域であり、直接またはスペーサーを介してのいずれかで少なくとも8ヌクレオチド長の3’回文構造領域と接続しており、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのYpRジヌクレオチドを含む。一実施形態では、前記オリゴヌクレオチドは、T*C_G*T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G
(配列番号27)ではない。一実施形態では、PクラスCpGオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、TCG、TTCG、TTTCG、TYpR、TTYpR、TTTYpR、UCG、UUCG、UUUCG、TTTまたはTTTTである。さらに別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、5’回文構造領域内にある。別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、5’回文構造領域のすぐ5’側にある。さらに別の実施形態では、5’回文構造領域は、少なくとも8ヌクレオチド長である。別の実施形態では、3’回文構造領域は、少なくとも10ヌクレオチド長である。別の実施形態では、5’回文構造領域は、少なくとも10ヌクレオチド長である。さらに別の実施形態では、3’回文構造領域は、非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、3’回文構造領域は、2つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、5’回文構造領域は、非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。さらに別の実施形態では、5’回文構造領域は、2つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも25の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも30の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも35の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも40の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも45の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも50の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも55の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも60の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’回文構造領域は、少なくとも65の二本鎖安定性値を有する。
【0055】
一実施形態では、2つの回文構造領域は、直接連結している。別の実施形態では、2つの回文構造領域は、3’−3’結合によって連結している。別の実施形態では、2つの回文構造領域は、1つのヌクレオチドによって重複している。さらに別の実施形態では、2つの回文構造領域は、2つのヌクレオチドによって重複している。別の実施形態では、2つの回文構造領域は、重複していない。別の実施形態では、2つの回文構造領域は、スペーサーによって連結している。一実施形態では、スペーサーは、1〜50ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、スペーサーは、1ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、スペーサーは、非ヌクレオチドスペーサーである。一実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーは、D−スペーサーである。別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーはリンカーである。一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、式5’XPSPT3’(式中、XはTLR活性化ドメインであり、Pは回文構造であり、Sはスペーサーであり、Pは回文構造であり、Tは0〜100ヌクレオチド長の3’テールである)を有する。一実施形態では、Xは、TCG、TTCGまたはTTTCGである。別の実施形態では、Tは、5〜50ヌクレオチド長である。さらに別の実施形態では、Tは5〜10ヌクレオチド長である。一実施形態では、Sは、1〜50ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、Sは、1ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、Sは、非ヌクレオチドスペーサーである。一実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーは、D−スペーサーである。別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーはリンカーである。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはリボザイムではない。一実施形態では、Pは、AおよびTリッチである。別の実施形態では、Pは、少なくとも4個のTを含む。別の実施形態では、Pは、完全回文構造である。別の実施形態では、P2は、G−Cリッチである。さらに別の実施形態では、Pは、CGGCGCXGCGCCG(式中、XはTであるか、または存在しない)である。
【0056】
一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホロチオエート結合を含む。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合である。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホジエステル様結合を含む。別の実施形態では、ホスホジエステル様結合は、ホスホジエステル結合である。別の実施形態では、親油性基が、オリゴヌクレオチドとコンジュゲートしている。一実施形態では、親油性基はコレステロールである。
【0057】
一実施形態では、本発明において使用するためのTLR−9アゴニストは、5’TLR活性化ドメインおよび少なくとも2つの相補性含有領域、5’および3’相補性含有領域を含むPクラスCpGオリゴヌクレオチドであり、各相補性含有領域は、少なくとも8ヌクレオチド長であり、互いに直接またはスペーサーを介してのいずれかで連結しており、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのピリミジン−プリン(YpR)ジヌクレオチドを含み、少なくとも1つの相補性含有領域は、完全回文構造ではない。一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、TCG、TTCG、TTTCG、TYpR、TTYpR、TTTYpR、UCG、UUCG、UUUCG、TTTまたはTTTTである。別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、5’相補性含有領域内にある。別の実施形態では、TLR活性化ドメインは、5’相補性含有領域のすぐ5’側にある。別の実施形態では、3’相補性含有領域は、少なくとも10ヌクレオチド長である。さらに別の実施形態では、5’相補性含有領域は、少なくとも10ヌクレオチド長である。一実施形態では、3’相補性含有領域は、非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、3’相補性含有領域は、2つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。さらに別の実施形態では、5’相補性含有領域は、非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、5’相補性含有領域は、2つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含む。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含む。別の実施形態では、相補性含有領域は、分子内二本鎖を形成する。一実施形態では、分子内二本鎖は、少なくとも1つの非ワトソンクリック塩基対を含む。別の実施形態では、非ワトソンクリック塩基対は、G−T、G−A、G−GまたはC−Aである。一実施形態では、相補性含有領域は、分子間二本鎖を形成する。別の実施形態では、少なくとも1つの分子間二本鎖は、少なくとも1つの非ワトソンクリック塩基対を含む。別の実施形態では、非ワトソンクリック塩基対は、G−T、G−A、G−GまたはC−Aである。さらに別の実施形態では、相補性含有領域は、ミスマッチを含む。さらに別の実施形態では、相補性含有領域は、2つのミスマッチを含む。別の実施形態では、相補性含有領域は、介在ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、相補性含有領域は、2つの介在ヌクレオチドを含む。
【0058】
一実施形態では、5’および3’相補性含有領域は、少なくとも25の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’相補性含有領域は、少なくとも30の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、5’および3’相補性含有領域は、少なくとも35の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも40の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも45の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも50の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも55の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも60の二本鎖安定性値を有する。別の実施形態では、相補性含有領域は、少なくとも65の二本鎖安定性値を有する。
【0059】
別の実施形態では、2つの相補性含有領域は、直接連結している。別の実施形態では、2つの回文構造領域は、3’−3’結合によって連結している。さらに別の実施形態では、2つの相補性含有領域は、1つのヌクレオチドによって重複している。別の実施形態では、2つの相補性含有領域は、2つのヌクレオチドによって重複している。別の実施形態では、2つの相補性含有領域は、重複していない。別の実施形態では、2つの相補性含有領域は、スペーサーによって連結している。別の実施形態では、スペーサーは、1〜50ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、スペーサーは、1ヌクレオチド長を有する核酸である。一実施形態では、スペーサーは、非ヌクレオチドスペーサーである。別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーは、D−スペーサーである。さらに別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーはリンカーである。
【0060】
一実施形態では、Pクラスオリゴヌクレオチドは、式5’XNSPT3’(式中、XはTLR活性化ドメインであり、Nは非完全回文構造であり、Pは回文構造であり、Sはスペーサーであり、Tは0〜100ヌクレオチド長の3’テールである)を有する。別の実施形態では、Xは、TCG、TTCGまたはTTTCGである。別の実施形態では、Tは、5〜50ヌクレオチド長である。別の実施形態では、Tは、5〜10ヌクレオチド長である。別の実施形態では、Sは、1〜50ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、Sは、1ヌクレオチド長を有する核酸である。別の実施形態では、Sは、非ヌクレオチドスペーサーである。別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーは、D−スペーサーである。別の実施形態では、非ヌクレオチドスペーサーはリンカーである。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはリボザイムではない。別の実施形態では、Nは、AおよびTリッチである。別の実施形態では、Nは、少なくとも4個のTを含む。別の実施形態では、Pは、完全回文構造である。別の実施形態では、PはG−Cリッチである。別の実施形態では、Pは、CGGCGCXGCGCCG(式中、XはTであるか、または存在しない)である。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホロチオエート結合を含む。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチド内ヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合である。別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホジエステル様結合を含む。別の実施形態では、ホスホジエステル様結合は、ホスホジエステル結合である。別の実施形態では、親油性基が、オリゴヌクレオチドとコンジュゲートしている。一実施形態では、親油性基はコレステロールである。
【0061】
一実施形態では、本発明の「Pクラス」CpGオリゴヌクレオチドは、以下の核酸配列を有する:5' TCGTCGACGATCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号39)。
【0062】
前記配列において、すべての結合が、すべてホスホロチオエート結合であり得る。別の実施形態では、結合のうち1種または複数、好ましくはCpGモチーフの「C」および「G」間が、ホスホジエステルであり得、セミソフトCpGオリゴヌクレオチドを作製する。これらの配列のいずれにおいても、エチル−ウリジンまたはハロゲンは、5’Tと置換されていてもよく、ハロゲン置換の例として、それだけには限らないが、ブロモ−ウリジンまたはヨード−ウリジン置換が挙げられる。
【0063】
Pクラスオリゴヌクレオチドの限定されない例として、以下が挙げられる:
5'
T*C_G*T*C_G*A*C_G*A*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号40)
[式中、*は、ホスホロチオエート結合を指し、_は、ホスホジエステル結合を指す]。
【0064】
一実施形態では、本明細書に開示されるCpGオリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合(PCT出願WO2007/026190に記載されるような「ソフト」オリゴヌクレオチド)である。別の実施形態では、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、分解に対して耐性にされている(例えば、安定化されている)。「安定化オリゴヌクレオチド」とは、in vivo分解(例えば、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼによる)に対して比較的耐性であるオリゴヌクレオチドを指す。核酸安定化は、骨格修飾によって達成できる。ホスホロチオエート結合を有するオリゴヌクレオチドは、最大の活性を提供し、オリゴヌクレオチドを細胞内エキソヌクレアーゼおよびエンドヌクレアーゼによる分解から保護する。
【0065】
免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、ホスホジエステルおよびホスホロチオエート結合の組合せを有するキメラ骨格を有し得る。本発明の目的上、キメラ骨格とは、少なくとも1つのヌクレオチド間結合がホスホジエステルまたはホスホジエステル様であり、少なくとも1つのその他のヌクレオチド間結合が、安定化ヌクレオチド間結合であり、少なくとも1つのホスホジエステルまたはホスホジエステル様結合および少なくとも1つの安定化結合が異なっている、部分的に安定化された骨格を指す。ホスホジエステル結合が、CpGモチーフ内に優先的に配置される場合は、このような分子は、PCT出願WO2007/026190に記載されるように「セミソフト」と呼ばれる。
【0066】
その他の修飾オリゴヌクレオチドとして、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、メチルホスホロチオエート、ホスホロジチオエートおよび/またはp−エトキシ結合の組合せが挙げられる。
【0067】
ボラノホスホネート結合は、ホスホジエステル結合と比較して安定化されると報告されているので、骨格のキメラ性を目的として、ボラノホスホネート結合は、状況に応じて、ホスホジエステル様または安定化のいずれかとして分類され得る。例えば、本発明のキメラ骨格は、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのホスホジエステル(ホスホジエステルまたはホスホジエステル様)結合および少なくとも1つのボラノホスホネート(安定化)結合を含み得る。その他の実施形態では、本発明のキメラ骨格は、ボラノホスホネート(ホスホジエステルまたはホスホジエステル様)およびホスホロチオエート(安定化)結合を含み得る。「安定化ヌクレオチド間結合」とは、in vivo分解(例えば、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼによる)に対し、ホスホジエステルヌクレオチド間結合と比較して相対的に耐性であるヌクレオチド間結合を意味するものとする。好ましい安定化ヌクレオチド間結合として、限定されるものではないが、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、メチルホスホネートおよびメチルホスホロチオエートが挙げられる。その他の安定化ヌクレオチド間結合として、限定されるものではないが、ペプチド、アルキル、デホスホおよび上記のようなその他のものが挙げられる。
【0068】
ホスホロチオエートなどの修飾骨格は、ホスホルアミデートまたはH−ホスホネート化学のいずれかを使用する自動化技術を用いて合成してもよい。アリール−およびアルキル−ホスホネートは、例えば、米国特許第4,469,863号に記載のとおり製造してもよく、アルキルホスホトリエステル(米国特許第5,023,243号および欧州特許第092,574号に記載のとおり、帯電酸素部分が、アルキル化されている)は、市販の試薬を使用して自動化固相合成によって調製してもよい。その他のDNA骨格修飾および置換を行う方法は記載されている。Uhlmann Eら(1990年)Chem Rev 90:544;Goodchild J(1990年)Bioconjugate Chem 1:165参照のこと。キメラオリゴヌクレオチドを調製する方法も公知である。例えば、Uhlmannらに発行された特許には、このような技術が記載されている。
【0069】
混合骨格修飾ODNは、PCT出願WO2007/026190に記載のとおり合成してもよい。
【0070】
本発明のオリゴヌクレオチドはまた、その他の修飾を含み得る。これらは、非イオン性DNA類似体、例えば、アルキル−およびアリール−ホスフェート(帯電ホスホネート酸素が、アルキルまたはアリール基によって置換されている)、ホスホジエステルおよび帯電酸素部分がアルキル化されているアルキルホスホトリエステルを含む。いずれかまたは両末端にジオール、例えば、テトラエチレングリコールまたはヘキサエチレングリコールを含む核酸も、ヌクレアーゼ分解に対して実質的に耐性であるとわかっている。
【0071】
CpGオリゴヌクレオチドの大きさ(すなわち、オリゴヌクレオチドの長さに沿ったヌクレオチド残基の数)も、オリゴヌクレオチドの刺激活性の一因となり得る。細胞への取り込みを促進するために、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、6ヌクレオチド残基の最小の長さを有することが好ましい。大きなオリゴヌクレオチドは細胞内で分解されるので、6ヌクレオチドより大きい任意の大きさのオリゴヌクレオチド(数kb長であっても)も、十分な免疫刺激性モチーフが存在すれば免疫応答を誘導できる。特定の実施形態では、CpGオリゴヌクレオチドは、6〜100ヌクレオチド長、優先的には8〜30ヌクレオチド長である。重要な実施形態では、本発明の核酸およびオリゴヌクレオチドは、プラスミドまたは発現ベクターではない。
【0072】
一実施形態では、本明細書に開示されるCpGオリゴヌクレオチドは、WO2007/026190の段落134〜147に記載されるように、例えば、塩基および/または糖における置換または修飾を含む。
【0073】
一実施形態では、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、化学修飾される。化学修飾の例は、当業者に公知であり、例えば、Uhlmann E.ら(1990年)、Chem.Rev.90:543、S.Agrawal編Humana Press、Totowa、USA 1993年;Crooke,S.T.ら(1996年)Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.36:107〜129頁;およびHunziker J.ら、(1995年)、Mod.Synth.Methods7:331〜417頁に記載されている。本発明のオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾を有してもよく、各修飾は、天然DNAまたはRNAからなる同一配列のオリゴヌクレオチドと比較して、特定のホスホジエステルヌクレオシド内架橋に、および/または、特定のβ−D−リボース単位に、および/または、特定の天然ヌクレオシド塩基位置に位置する。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態では、CpG含有核酸は、当業者に公知の方法に従って、免疫原性担体と単に混合してもよい(例えば、WO03/024480参照のこと)。
【0075】
本発明の特定の実施形態では、本明細書に開示されるワクチンはいずれも、2μg〜100mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは0.1mg〜50mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは0.2mg〜10mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは0.3mg〜5mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは0.3mg〜5mgのCpGオリゴヌクレオチド、いっそう好ましくは0.5〜2mgのCpGオリゴヌクレオチド、いっそう好ましくは0.75〜1.5mgのCpGオリゴヌクレオチドを含む。好ましい一実施形態では、本明細書に開示されるワクチンはいずれも、約1mgのCpGオリゴヌクレオチドを含む。
【0076】
肺炎球菌ワクチン
本発明の肺炎球菌ワクチンは、通常、コンジュゲートしている莢膜糖類抗原を含み、糖類は、少なくとも7種の血清型の肺炎球菌(S.pneumoniae)に由来する。肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類の数は、7種の異なる血清型(すなわち「v」、価)〜23種の異なる血清型(23v)の範囲であり得る。一実施形態では、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23種の異なる血清型がある。一実施形態では、10または11種の異なる血清型がある。一実施形態では、7種または13種の異なる血清型がある。莢膜糖類抗原は、本明細書において以下に記載されるように担体タンパク質とコンジュゲートしている。
【0077】
本発明の別の実施形態では、ワクチンは、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類およびコンジュゲートしていない肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含み得る。好ましくは糖類血清型の総数は、23以下である。例えば、ワクチンは、7種のコンジュゲートしている血清型および16種のコンジュゲートしていない糖類を含み得る。別の実施形態では、ワクチンは、13種のコンジュゲートしている血清型および10種のコンジュゲートしていない糖類を含み得る。同様に、ワクチンは、8、9、10、11、12、13、14、15または16種のコンジュゲートしている糖類および15、14、13、12、11、10、9、8または7種のコンジュゲートしていない糖類をそれぞれ含み得る。
【0078】
1.一実施形態では、本発明のワクチンは、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
2.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1に加え、血清型1に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
3.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1または2に加え、血清型5に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
4.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2または3に加え、血清型7Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
5.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3または4に加え、血清型3に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
6.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4または5に加え、血清型6Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
7.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5または6に加え、血清型19Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
8.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6または7に加え、血清型22Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
9.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7または8に加え、血清型15に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
10.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8または9に加え、血清型8に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
11.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に加え、血清型12Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
12.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11に加え、血清型2に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
13.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11または12に加え、血清型9Nに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
14.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12または13に加え、血清型10Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
15.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13または14に加え、血清型11Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
16.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13、14または15に加え、血清型11Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
17.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13、14、15または16に加え、血清型17Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
18.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13、14、15、16または17に加え、血清型20に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
19.別の実施形態では、本発明のワクチンは、上記のポイント1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13、14、15、16、17または18に加え、血清型33Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
【0079】
一実施形態では、本発明のワクチンは、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
【0080】
一実施形態では、本発明のワクチンは、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
【0081】
一実施形態では、本発明のワクチンは、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
【0082】
一実施形態では、本発明のワクチンは、血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む。
【0083】
好ましい実施形態では、莢膜糖類抗原は、TT、DT、CRM197、TTの断片C、PhtD、PhtDE融合物(特に、WO01/98334およびWO03/54007に記載されるもの)、解毒されたニューモリシンおよびプロテインDからなる群から独立に選択される担体タンパク質とコンジュゲートしている。
【0084】
好ましい実施形態では、莢膜糖類抗原は、DT(ジフテリア毒素)、TT(破傷風トキソイド(toxoid))またはTTの断片C、CRM197(ジフテリア毒素の非毒性であるが、抗原性的には同一である変異体)その他のDT点突然変異体、例えば、CRM176、CRM228、CRM45(UchidaらJ.Biol.Chem.218;3838〜3844頁、1973年)、CRM9、CRM45、CRM102、CRM103およびCRM107ならびにGenetically Engineered Toxins、Ed:Frankel、Maecel Dekker Inc、1992中、NichollsおよびYouleによって記載されるその他の突然変異体、Glu−148の欠失またはAsp、GlnもしくはSerへの突然変異および/またはAla158の欠失またはGlyへの突然変異およびUS4709017またはUS4950740に開示されるその他の突然変異、少なくとも1個以上の残基Lys516、Lys526、Phe530および/またはLys534の突然変異ならびにUS5917017またはUS6455673に開示されるその他の突然変異またはUS5843711に開示される断片、肺炎球菌ニューモリシン(Kuoら(1995年)Infect lmmun63;2706〜13頁)、例えば、何らかの方法で解毒されたply、例えば、dPLY−GMBS(WO04081515、PCT/EP2005/010258)またはdPLY−formol、PhtX、例えば、PhtA、PhtB、PhtD、PhtE(PhtA、PhtB、PhtDまたはPhtEの配列は、WO00/37105またはWO00/39299に開示されている)ならびにPhtタンパク質の融合物、例えば、PhtDE融合物、PhtBE融合物、Pht A−E(WO01/98334、WO03/54007、WO2009/000826)、OMPC(髄膜炎菌性外膜タンパク質−通常、髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群Bから抽出される−EP0372501)、PorB(髄膜炎菌(N.meningitidis)由来)、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質D−例えば、EP0594610B参照のこと)またはその免疫学的機能的同等物、合成ペプチド(EP0378881、EP0427347)、熱ショックタンパク質(WO93/17712、WO94/03208)、百日咳タンパク質(WO98/58668、EP0471177)、サイトカイン、リンホカイン、増殖因子またはホルモン(WO91/01146)、種々の病原体由来抗原に由来する複数のヒトCD4+T細胞エピトープを含む人工タンパク質(Falugiら(2001年)Eur J Immunol 31;3816〜3824頁)例えば、N19タンパク質(Baraldoiら(2004年)Infect Immun72;4884〜7頁)肺炎球菌表面タンパク質PspA(WO02/091998)、鉄取り込みタンパク質(WO01/72337)、C.ディフィシル(C.difficile)の毒素AまたはB(WO00/61761)からなる群において選択される担体タンパク質とコンジュゲートしている。
【0085】
一実施形態では、莢膜糖類抗原は、DT(ジフテリアトキソイド)とコンジュゲートしている。別の実施形態では、莢膜糖類抗原は、TT(破傷風トキソイド(toxoid))とコンジュゲートしている。
【0086】
別の実施形態では、莢膜糖類抗原は、TTの断片Cとコンジュゲートしている。
【0087】
別の実施形態では、莢膜糖類抗原は、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質D−例えば、EP0594610B参照のこと)とコンジュゲートしている。
【0088】
好ましい実施形態では、本発明の莢膜糖類抗原は、CRM197タンパク質とコンジュゲートしている。CRM197タンパク質は、ジフテリア毒素の非毒性の形態であるが、ジフテリア毒素と免疫学的に区別できない。CRM197は、毒素産生性コリネファージβのニトロソグアニジン突然変異誘発によって作製した無毒のファージβ197tox−によって感染したジフテリア菌(C.diphtheriae)によって産生される(Uchida,T.ら1971年、Nature New Biology233:8〜11頁)。CRM197タンパク質は、ジフテリア毒素と同一の分子量を有するが、構造遺伝子中の一塩基変化(グアニンからアデニンへ)によって異なる。この一塩基変化が、成熟タンパク質では、グルタミン酸のグリシンとの)アミノ酸置換を引き起こし、ジフテリア毒素の毒性を消去する。CRM197タンパク質は、糖類の、安全で有効なT細胞依存性担体である。CMR197およびその製造についてのさらなる詳細は、例えば、US5,614,382に見ることができる。
【0089】
一実施形態(embodimenet)では、タンパク質担体が、組成物中で2種以上の糖類にとって同一である場合は、糖類は、タンパク質担体の同一分子とコンジュゲートしてもよい(コンジュゲートしている2種のさらなる異なる糖類を有する担体分子)[例えば、WO04/083251参照のこと]。
【0090】
あるいは、糖類は、タンパク質担体の異なる分子と各々個々にコンジュゲートしていてもよい(コンジュゲートしている1種の糖類のみを有するタンパク質担体の各分子)。前記実施形態では、莢膜糖類は、担体タンパク質と個々にコンジュゲートしているといわれる。
【0091】
一実施形態では、本発明の莢膜糖類抗原は、種々の肺炎球菌(S.pneumoniae)血清型に由来するものであり、1種または複数の担体タンパク質(protiein)とコンジュゲートしている。一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23種の異なる血清型莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0092】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0093】
一実施形態では、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fまたは33Fに由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている。
【0094】
一実施形態では、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fまたは33Fに由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている。
【0095】
一実施形態では、少なくとも血清型1および3、1および4、1および5、1および6A、1および6B、1および7、1および9V、1および14、1および22F、1および23F、3および4、3および5、3および6A、3および6B、3および7F、3および9V、3および14、3および22F、3および23F、4および5、4および6A、4および6B、4および7F、4および9V、4および14、4および22F、4および23F、5および6A、5および6B、5および7F、5および9V、5および14、5および22F、5および23F、6Aおよび6B、6Aおよび7F、6Aおよび9V、6Aおよび14、6Aおよび22F、6Aおよび23F、6Bおよび7F、6Bおよび9V、6Bおよび14、6Bおよび22F、6Bおよび23F、7Fおよび9V、7Fおよび14、7Fおよび22F、7Fおよび23F、9Vおよび14、9Vおよび22F、9Vおよび23F、14および22F、14および23Fまたは22Fおよび23Fに由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている。
【0096】
一実施形態では、少なくとも血清型1、3および4、1、3および5、1、3および6A、1、3および6B、1、3および7F、1、3および9V、1、3および14、3、4および7F、3、4および5、3、4および7F、3、4および9V、3、4および14、4、5および7F、4、5および9V、4、5および14、5、7Fおよび9V、5、7Fおよび14、7F、9Vおよび14、1、3、4および5、3、4、5および7F、4、5、7Fおよび9V、4、5、7Fおよび14、4、5、9Vおよび14、4、7F、9Vおよび14、5、7F、9Vおよび14または4、5、7F、9Vおよび14に由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている。
【0097】
一実施形態では、少なくとも血清型1および3、1および4、1および5、1および6A、1および6B、1および7、1および9V、1および14、1および22F、1および23F、3および4、3および5、3および6A、3および6B、3および7F、3および9V、3および14、3および22F、3および23F、4および5、4および6A、4および6B、4および7F、4および9V、4および14、4および22F、4および23F、5および6A、5および6B、5および7F、5および9V、5および14、5および22F、5および23F、6Aおよび6B、6Aおよび7F、6Aおよび9V、6Aおよび14、6Aおよび22F、6Aおよび23F、6Bおよび7F、6Bおよび9V、6Bおよび14、6Bおよび22F、6Bおよび23F、7Fおよび9V、7Fおよび14、7Fおよび22F、7Fおよび23F、9Vおよび14、9Vおよび22F、9Vおよび23F、14および22F、14および23Fまたは22Fおよび23Fに由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている。
【0098】
一実施形態では、少なくとも血清型1、3および4、1、3および5、1、3および6A、1、3および6B、1、3および7F、1、3および9V、1、3および14、3、4および7F、3、4および5、3、4および7F、3、4および9V、3、4および14、4、5および7F、4、5および9V、4、5および14、5、7Fおよび9V、5、7Fおよび14、7F、9Vおよび14、1、3、4および5、3、4、5および7F、4、5、7Fおよび9V、4、5、7Fおよび14、4、5、9Vおよび14、4、7F、9Vおよび14、5、7F、9Vおよび14または4、5、7F、9Vおよび14に由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている。
【0099】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、7種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0100】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、7種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0101】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、10種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0102】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、10種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0103】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、11種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0104】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、11種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0105】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、13種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0106】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、13種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0107】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197が担体タンパク質である、23種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0108】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dが担体タンパク質である、23種の異なる血清型の莢膜糖類コンジュゲートを含む。
【0109】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0110】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197とコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0111】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0112】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197とコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0113】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0114】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197とコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0115】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0116】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197とコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む。
【0117】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fおよび33Fに由来する糖類を含む。
【0118】
一実施形態では、本発明のワクチンは、CRM197とコンジュゲートしている、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fおよび33Fに由来する糖類を含む。
【0119】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dとコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類を含む。
【0120】
一実施形態では、本発明のワクチンは、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型1、4、5、7F、9V、19Fおよび23Fに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型3、14 18Cおよび6Bに由来する糖類を含む。
【0121】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類を含む。
【0122】
一実施形態では、本発明のワクチンは、破傷風トキソイド(TT)と個々にコンジュゲートしている血清型1、4、5、7F、9V、19Fおよび23Fに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型3、14 18Cおよび6Bに由来する糖類を含む。
【0123】
本明細書を通じて、用語「糖類」とは、ポリサッカライドまたはオリゴ糖を示す場合があり、その両方を含む。肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)の莢膜ポリサッカライドは、最大8の糖残基を含み得る反復オリゴ糖単位を含む。重要な肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型のオリゴ糖単位の概説については、JONES,Christopher.Vaccines based on the cell surface carbohydrates of pathogenic bacteria.An.Acad.Bras.Cienc、2005年6月、第77巻、第2号、293〜324頁、表II ISSN 0001−3765参照のこと。
【0124】
本発明の莢膜糖類抗原は、当業者に公知の標準技術によって調製する。通常、ポリサッカライドコンジュゲートは、分離工程によって調製し、単回投与量製剤に製剤する。例えば、一実施形態では、各肺炎球菌ポリサッカライド血清型を、ダイズベースの培地で増殖させる。次いで、個々のポリサッカライドを、遠心分離、沈殿、限外濾過およびカラムクロマトグラフィーによって精製する。精製したポリサッカライドを、化学的に活性化して、担体タンパク質と反応できる糖類を作製する。各莢膜ポリサッカライドは、活性化されると、担体タンパク質に別個にコンジュゲートされて、複合糖質を形成する。一実施形態では、各莢膜ポリサッカライドは、同一の担体タンパク質とコンジュゲートしている。この実施形態では、コンジュゲーションは、還元的アミノ化によって達成する。ポリサッカライドの化学的活性化およびその後の担体タンパク質へのコンジュゲーションは、従来法によって達成する。例えば、米国特許第4,673,574号および同4,902,506号参照のこと。
【0125】
莢膜ポリサッカライドを、担体タンパク質にコンジュゲートした後、ポリサッカライド−タンパク質コンジュゲートを、種々の技術によって精製する(ポリサッカライド−タンパク質コンジュゲートの量に関して濃縮する)。これらの技術として、濃縮/ダイアフィルトレーション操作、沈殿/溶出、カラムクロマトグラフィーおよびデプス濾過が挙げられる。例えば、US2007/0184072またはWO2008/079653参照のこと。個々の複合糖質を精製した後、それらを配合して本発明のワクチンを製剤する。本発明の免疫原性組成物の製剤は、当技術分野で承認されている方法を使用して達成できる。例えば、個々の肺炎球菌コンジュゲートは、生理学的に許容できるビヒクルを用いて製剤し、組成物を調製できる。このようなビヒクルの例として、それだけには限らないが、水、緩衝溶液、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)およびデキストロース溶液が挙げられる。
【0126】
各ワクチン用量中のコンジュゲートの量は、通常のワクチンにおいて重大な副作用を伴わずに免疫防御反応を誘導する量として選択される。このような量は、どの特定の免疫原が使用されるか、どのように提示されるかに応じて変わる。一実施形態では、各用量は、0.1〜1000μgの各糖類または糖類−タンパク質コンジュゲート、好ましくは2〜100μg、最も好ましくは4〜40μgを含む。
【0127】
一実施形態では、各用量は、0.1から20μg、1から10μgまたは1から5μgの間の糖類を含む。
【0128】
一実施形態では、本発明のワクチンは、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類を、0.1〜20μg、0.5〜10μg、0.5〜5μgまたは1〜5μgの間の糖類という用量で含有する。一実施形態では、莢膜糖類は、種々の投与量で存在し得、例えば、いくつかの莢膜糖類は、約または正確に2μgの用量で存在し得、または、いくつかの莢膜糖類は、約または正確に4μgの用量で存在し得る。
【0129】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量である。
【0130】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量である。
【0131】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量である。
【0132】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量である。
【0133】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量である。
【0134】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量である。
【0135】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量である。
【0136】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量である。
【0137】
本発明の特定の実施形態では、本明細書に開示されるワクチンは、5〜500μg、好ましくは10〜200μg、さらにより好ましくは20〜100μgのCRM197担体タンパク質を含有する。
【0138】
本発明の一実施形態では、本明細書に開示されるワクチンは、20〜50μg、好ましくは20〜40μg、さらにより好ましくは25〜30μg、さらにより好ましくは約28または29μgのCRM197担体タンパク質を含有する。
【0139】
本発明の一実施形態では、本明細書に開示されるワクチンは、40〜100μg、好ましくは40〜80μg、さらにより好ましくは50〜60μg、さらにより好ましくは約57または58μgのCRM197担体タンパク質を含有する。
【0140】
本発明の特定の実施形態では、本明細書に開示されるワクチンは、賦形剤として塩化ナトリウムおよび/またはコハク酸ナトリウムバッファーを含有する。
【0141】
一実施形態では、本明細書において使用される予定の肺炎球菌ワクチンは、7価のコンジュゲート肺炎球菌ワクチン(Prevenar)またはUS2007/0184072に開示される13価のコンジュゲート肺炎球菌ワクチン−Prevenar13)である。7価Prevenarは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有する。13価Prevenarは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有する。
【0142】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類を含み、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、3μgの用量である4、18Cおよび19Fについてを除いて、1μgの用量である。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、5〜500μg、好ましくは7〜100μgのタンパク質D担体タンパク質と、2〜200μg、好ましくは4〜50μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、1〜100μg、好ましくは2〜25μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、9〜16μgのタンパク質D担体タンパク質と、5〜10μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、3〜6μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。
【0143】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類、ならびにジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類を含み、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、6μgの用量である4、18Cおよび19Fについてを除いて、2μgの用量である。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、10〜1000μg、好ましくは14〜200μgのタンパク質D担体タンパク質と、4〜400μg、好ましくは8〜100μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、2〜200μg、好ましくは4〜50μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、18〜32μgのタンパク質D担体タンパク質と、10〜20μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、6〜12μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。
【0144】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類と、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類と、ジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類とを含み、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、9μgの用量である4、18Cおよび19Fについてを除いて3μgの用量である。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、15〜1500μg、好ましくは21〜300μgのタンパク質D担体タンパク質と、6〜600μg、好ましくは12〜150μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、3〜300μg、好ましくは6〜75μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、27〜48μgのタンパク質D担体タンパク質と、15〜30μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、9〜18μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。
【0145】
一実施形態では、本発明のワクチンは、タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類と、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類と、ジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類とを含み、ここで、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、12μgの用量である4、18Cおよび19Fについてを除いて、4μgの用量である。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、20〜2000μg、好ましくは28〜400μgのタンパク質D担体タンパク質と、8〜800μg、好ましくは16〜200μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、4〜400μg、好ましくは8〜100μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。本発明の特定の実施形態では、前記ワクチンは、36〜64μgのタンパク質D担体タンパク質と、20〜40μgの破傷風トキソイド(TT)担体タンパク質と、12〜24μgのジフテリアトキソイド(DT)担体タンパク質とを含有する。
【0146】
本発明の特定の実施形態では、本明細書に開示されるワクチンは、賦形剤として塩化ナトリウムバッファーを含有する。
【0147】
一実施形態では、本明細書において使用される予定の肺炎球菌ワクチンは、商品名Synflorix(商標)の下で販売される10価コンジュゲート肺炎球菌ワクチンである。
【0148】
さらなるアジュバント(複数可)
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される肺炎球菌ワクチンは、本明細書に開示される少なくとも1種のTLR−9アゴニストアジュバントに加えて、少なくとも1、2または3種のアジュバントを含む。用語「アジュバント」とは、抗原に対する免疫応答を増強する化合物または混合物を指す。抗原は、主して送達系として、主に免疫モジュレーターとして作用するか、または両方の強力な特徴を有し得る。適したアジュバントとして、ヒトを含めた哺乳類において使用するのに適したものが挙げられる。
【0149】
ヒトにおいて使用してよい、公知の適した送達系タイプのアジュバントの例として、それだけには限らないが、ミョウバン(例えば、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウム)、リン酸カルシウム、リポソーム、MF59(4.3% w/vスクアレン、0.5% w/vポリソルベート80(Tween 80)、0.5% w/vトリオレイン酸ソルビタン(Span 85))などの水中油型エマルション、モンタニドなどの油中水型エマルションおよびポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)(PLG)微粒子またはナノ粒子が挙げられる。
【0150】
ヒトにおいて使用してよい、公知の適した免疫調節タイプのアジュバントの例として、それだけには限らないが、アクイラツリー(Aquilla tree)(QS21、Quil A)の樹皮から得られるサポニン抽出物、MPL(モノホスホリル脂質A)、3DMPL(3−O−脱アシル化MPL)またはGLA−AQ、LT/CT突然変異体などのTLR4アゴニスト、種々のインターロイキン(例えば、IL−2、IL−12)などのサイトカインまたはGM−CSFなどが挙げられる。
【0151】
ヒトにおいて使用してよい、送達および免疫調節特徴の両方を有する公知の適した免疫調節タイプアジュバントの例として、それだけには限らないが、ISCOMS(例えば、Sjolanderら(1998年) J.Leukocyte Biol.64:713;WO90/03184、WO96/11711、WO00/48630、WO98/36772、WO00/41720、WO06/134423およびWO07/026190参照のこと)またはTLR4アゴニストおよび水中油型エマルションの組合せであるGLA−EMが挙げられる。
【0152】
それだけには限らないが、動物実験をはじめとする獣医学適用には、完全フロイントアジュバント(CFA)、フロイントの不完全アジュバント(IFA)、エマルシゲン(Emulsigen)、N−アセチル−ムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノル−ムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(ノル−MDPと呼ばれるCGP11637)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PEと呼ばれるCGP19835A)および細菌から抽出した3種の成分を含有するRIBI、モノホスホリル脂質A、2%スクアレン/Tween 80エマルション中トレハロースジミコレートおよび細胞壁骨格(MPL+TDM+CWS)を使用してよい。
【0153】
本明細書に開示される肺炎球菌ワクチンの有効性を増強するさらなる例示的アジュバントとして、それだけには限らないが、(1)水中油型エマルション製剤(ムラミルペプチド(以下参照のこと)または細菌細胞壁成分などのその他の特定の免疫刺激剤を含むか含まない)、例えば、(a)サブミクロンエマルションに顕微溶液化された、または大きな粒径のエマルションを作製するようボルテックス処理された、10%スクアラン、0.4% Tween 80、5%プルロニックブロックポリマーL121およびthr−MDPを含有するSAFおよび(b)2%スクアレン、0.2% Tween 80および1種または複数の細菌細胞壁成分、例えば、モノホスホリルリピド(monophosphoryl lipid)A(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)および細胞壁骨格(CWS)、好ましくはMPL+CWS(DETOX(商標))を含有する、RIBI(商標)アジュバントシステム(RAS)、(Ribi Immunochem、Hamilton、MT)など、(2)などのサポニンアジュバント、使用することができるQS21、STIMULON(商標)(Cambridge Bioscience、Worcester、MA)、Abisco(登録商標)(Isconova、Sweden)やIscomatrix(登録商標)(Commonwealth Serum Laboratories、Australia)またはさらなる界面活性剤を含まなくてもよいISCOM(免疫刺激複合体)など、それらから作製した粒子、例えば、WO00/07621、(3)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA)、(4)サイトカイン、例えば、インターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12(WO99/44636)など)、インターフェロン(例えば、γインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)など、(5)肺炎球菌糖類とともに使用する場合に、場合により、ミョウバンの実質的に不在下での(例えば、WO00/56358参照のこと)、モノホスホリル脂質A(MPL)または3−O−脱アシル化MPL(3dMPL)(例えば、GB−2220221、EP−A−0689454参照のこと)、(6)3dMPLの、例えば、QS21および/または水中油型エマルション(例えば、EP−A−0835318、EP−A−0735898、EP−A−0761231参照のこと)との組合せ、(7)ポリオキシエチレンエーテルまたはポリオキシエチレンエステル(例えば、WO99/52549参照のこと)、(8)オクトキシノール(WO01/21207)との組合せ中のポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤または少なくとも1種のさらなる非イオン性界面活性剤、例えば、オクトキシノール(WO01/21152)と組み合わせたポリオキシエチレンアルキルエーテルもしくはエステル界面活性剤、(9)サポニンおよび免疫刺激性オリゴヌクレオチド(例えば、CpGオリゴヌクレオチド)(WO00/62800)、(10)免疫賦活薬および金属塩の粒子(例えば、WO00/23105参照のこと)、(11)サポニンおよび水中油型エマルション、例えば、WO99/11241、(12)サポニン(例えば、QS21)+3dMPL+IM2(場合により+ステロール)例えば、WO98/57659、(13)免疫刺激剤として作用し、組成物の有効性を増強するその他の物質が挙げられる。ムラミルペプチドとして、N−アセチル−ムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−25アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(ノル−MDP)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタルニニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミンMTP−PE)などが挙げられる。
【0154】
好ましい一実施形態では、本明細書に開示される肺炎球菌ワクチンは、本明細書に開示される少なくとも1種のTLR−9アゴニストアジュバントに対してさらなるアジュバントとして、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウムまたは硫酸アルミニウムを含む。
【0155】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、4μgの用量である6Bを除いて2μgの用量であり、賦形剤として0.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0156】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、8μgの用量である6Bを除いて4μgの用量であり、賦形剤として、1mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0157】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、12μgの用量である6Bを除いて6μgの用量であり、賦形剤として、1.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0158】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、16μgの用量である6Bを除いて8μgの用量であり、賦形剤として、2mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0159】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、4μgの用量である6Bを除いて2μgの用量であり、賦形剤として、0.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0160】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、8μgの用量である6Bを除いて4μgの用量であり、賦形剤として、1mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0161】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、12μgの用量である6Bを除いて6μgの用量であり、賦形剤として、1.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0162】
本発明の特定の実施形態では、ワクチンは、CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類は、16μgの用量である6Bを除いて8μgの用量であり、賦形剤として、1.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む。
【0163】
一実施形態では、肺炎球菌ワクチンは、7価のコンジュゲート肺炎球菌ワクチン(Prevenar)またはUS2007/0184072(13vPnC)に開示される13価のコンジュゲート肺炎球菌ワクチンである。
【0164】
免疫無防備状態の対象
本発明の好ましい実施形態では、本発明のワクチンを用いてワクチン接種される予定の対象は、免疫無防備状態対象である。好ましくは前記免疫無防備状態(immunocomprimised)対象は、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、イヌまたはヒトなどの哺乳類である。最も好ましい実施形態では、前記対象は、ヒトである。
【0165】
免疫無防備状態の個体は、通常、感染作用物質による攻撃に対して、正常な体液性または細胞性防御を開始するための減弱または低減した能力を示す人と定義される。
【0166】
本発明の一実施形態では、肺炎球菌ワクチンを用いてワクチン接種される予定の免疫無防備状態対象は、免疫系を損ない、肺炎球菌疾患から保護するまたはこれを治療するには不十分である抗体応答しかもたらさない疾患または状態を患っている。
【0167】
一実施形態では、前記疾患は、主に、免疫不全障害である。前記主な免疫不全障害は、複合T−およびB−細胞免疫不全症、抗体欠損症、十分に明らかにされた症候群、免疫調節異常疾患、食細胞障害、自然免疫不全、自己炎症性障害および補体欠損症からなる群から選択されることが好ましい。
【0168】
一実施形態では、前記複合T−およびB−細胞免疫不全とは、γc欠損症、JAK3欠損症、インターロイキン7受容体鎖α欠損症、CD45欠損症またはCD3δ/CD3ε欠損症、RAG1/2欠損症、DCLRE1C欠損症、アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症、細網異形成症、オーメン症候群、DNAリガーゼIV型欠損症、CD40リガンド欠損症、CD40欠損症、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)欠損症、MHCクラスII欠損症、CD3γ欠損症、CD8欠損症、ZAP−70欠損症、TAP−1/2欠損症およびウィングドヘリックス欠損症からなる群から選択される。
【0169】
一実施形態では、前記抗体欠損症は、X連鎖無ガンマグロブリン血症、btk欠損症、ブルトン型無ガンマグロブリン血症、μ−重鎖欠損症、I5欠損症、Igα欠損症、BLNK欠損症、免疫不全を伴う胸腺腫、分類不能型免疫不全(CVID)、ICOS欠損症、CD19欠損症、TACI(TNFRSF13B)欠損症、BAFF受容体欠損症、AID欠損症、UNG欠損症、重鎖欠失、κ鎖欠損症、単離IgGサブクラス欠損症、IgGサブクラス欠損症を伴うIgA、選択的免疫グロブリンA欠損症、正常B細胞および正常Ig濃度を有する特異的抗原に対する特異的抗体欠損症、乳児期の一過性低ガンマグロブリン血症(THI)からなる群から選択される。
【0170】
一実施形態では、前記十分に明らかにされた症候群は、ウィスコット−アルドリッチ症候群、運動失調毛細血管拡張症、運動失調様症候群、ナイミーヘン症候群、ブルーム症候群、ディジョージ症候群(胸腺の異常と関連する場合)、軟骨−毛髪低形成症、シムケ症候群、ヘルマンスキー−プドラック症候群2型、高IgE症候群、慢性粘膜皮膚カンジダ症からなる群から選択される。
【0171】
一実施形態では、前記免疫調節異常疾患は、チェディアック−東症候群、グリセリ症候群2型、パーフォリン欠損症、MUNC13D欠損症、シンタキシン11欠損症、X連鎖リンパ球増殖性症候群、自己免疫リンパ球増殖性症候群、例えば、1a型(CD95欠損)、1b型(Fasリガンド欠損)、2a型(CASP10欠損)、2b型(CASP8欠損)、APECED(カンジダ症および外胚葉異形成症を伴う自己免疫多腺性内分泌障害)およびIPEX(X連鎖型免疫調節異常多発性内分泌障害腸症)からなる群から選択される。
【0172】
一実施形態では、前記食細胞障害は、ELA2欠損症(脊髄形成異常症を伴う)、GFI1欠損症(T/Bリンパ球減少症を伴う)、G−CSFR欠損症(G−CSF−非応答性)、コストマン症候群、サイクリック好中球減少症、X連鎖好中球減少症/脊髄形成異常症、白血球接着不全症1、2および3型、RAC2欠損症、β−アクチン欠損症、限局型若年性歯周炎、パピヨン−ルフェーブル症候群、二次顆粒欠損症、シュバッハマン−ダイアモンド症候群、慢性肉芽腫症:X連鎖および常染色体型、好中球グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症、IL−12およびIL−23 β1鎖欠損症、IL−12p40欠損症、インターフェロンγ受容体1欠損症、インターフェロンγ受容体2欠損症およびSTAT1欠損症(2型)からなる群から選択される。
【0173】
一実施形態では、前記自然免疫不全は、無汗性外胚葉形成不全、NEMO欠損症、IKBA欠損症、IRAK−4欠損症、WHIM症候群(いぼ、低ガンマグロブリン血症、感染症、ミエロカテキシス(myleokathexis))および疣贅状表皮発育異常症からなる群から選択される。
【0174】
一実施形態では、前記自己炎症性障害は、家族性地中海熱、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)、高IgD症候群(HIDS)、CIAS1関連疾患、マックル・ウェルズ症候群、家族性感冒自己炎症性症候群、新生児期発症多臓器性炎症性疾患、PAPA症候群(化膿性無菌性関節炎、壊疽性膿皮症、ざ瘡)およびブラウ症候群からなる群から選択される。
【0175】
一実施形態では、前記補体欠損症は、C1q欠損症(ループス様症候群、リウマチ性疾患、感染症)、C1r欠損症(同上)、C4欠損症(同上)、C2欠損症(ループス様症候群、脈管炎、多発性筋炎、化膿性感染症)、C3欠損症(再発性化膿性感染症)、C5欠損症(ナイセリア感染症、SLE)、C6欠損症(同上)、C7欠損症(同上、脈管炎)、C8aおよびC8b欠損症(同上)、C9欠損症(ナイセリア感染症)、C1−阻害剤欠損症(遺伝性血管性浮腫)、因子I欠損症(化膿性感染症)、因子H欠損症(溶血尿毒症症候群、膜性増殖性糸球体腎炎)、因子D欠損症(ナイセリア感染症)、プロパージン欠損症(ナイセリア感染症)、MBP欠損症(化膿性感染症)およびMASP2欠損症からなる群から選択される。一実施形態では、前記自己炎症性障害は、C1、C2、C3およびC4欠損症からなる群から選択される。
【0176】
本発明の一実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態対象は、免疫系に影響を及ぼす疾患を患っており、ここで、前記疾患は、後天性免疫不全障害である。後天性免疫不全は、細菌またはウイルス感染症(HIVなど)、癌(白血病または骨髄腫など)、その他の慢性障害、ほかにも、加齢、栄養失調または種々の化学療法薬治療(グルココルチコイドなど)をはじめとするいくつかの因子によって引き起こされ得る。
【0177】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、HIV感染、後天性免疫不全症候群(AIDS)、癌、慢性心または肺障害、鬱血性心不全、真性糖尿病、慢性肝臓疾患、アルコール依存症、硬変、脊髄液漏出、心筋症、慢性気管支炎、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、脾臓機能不全(鎌状赤血球症など)、脾臓機能の欠如(無脾臓)、血液悪性腫瘍、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病、リンパ腫、腎不全、ネフローゼ症候群および喘息からなる群から選択される疾患を患っている。
【0178】
特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、脾臓機能不全(鎌状赤血球症など)、脾臓機能の欠如(無脾臓)、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病およびリンパ腫からなる群から選択される疾患を患っている。
【0179】
好ましい実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っている。
【0180】
特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、治療下にあり、前記治療は、非ヌクレオシド(non−nucleosied)逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤およびヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)からなる群から選択される少なくとも1種の抗レトロウイルス薬の投与からなる。特定の実施形態では、前記治療は、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤およびヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)からなる群から選択される、少なくとも2クラスの抗レトロウイルス薬に属する少なくとも3種の薬物の投与からなる。特定の実施形態では、前記治療は、少なくとも2種のヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤、およびプロテアーゼ阻害剤または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤のいずれかの投与からなる。
【0181】
特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、高活性抗レトロウイルス剤療法(HAART)下にある。一実施形態では、前記HAARTは、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤および/もしくはヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)を含む3種薬物療法または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤およびプロテアーゼ阻害剤の組合せを含む2種薬物療法からなる。
【0182】
特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、高活性抗レトロウイルス剤療法(HAART)下になく、または抗レトロウイルス剤療法下になく、または前記対象が抗レトロウイルス薬にさらされたことがない。
【0183】
特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、非ウイルス血症HIV感染患者である。別の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、ウイルス血症HIV感染患者である。
【0184】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、結核または性行為感染症、例えば、梅毒もしくは肝炎を患っている。
【0185】
本発明の一実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、栄養失調を患っている。
【0186】
本発明の一実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、加齢に苦しんでいる。本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、55歳以上のヒト成人、より好ましくは65歳以上のヒト成人である。一実施形態では、ワクチン接種される免疫無防備状態の対象は、70歳以上、75歳以上または80歳以上のヒト成人である。
【0187】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、感染に対する身体の抵抗性を低下させる薬物または治療を受けている。
【0188】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、化学療法(例えば、抗癌剤)、疾患修飾性抗リウマチ薬、臓器移植後の免疫抑制薬およびグルココルチコイドからなる群から選択される薬物を受けている。
【0189】
本発明の一実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、タクロリムス(Prograf)、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept)、シロリムス(Rapamune)、プレドニゾン、シクロスポリン(cyclosoporine)(Neoral、Sandimmune、Gengraf)およびアザチオプリン(Imuran)からなる群から選択される経口免疫抑制剤を受けている。一実施形態では、免疫無防備状態の対象は、前記経口免疫抑制剤のうち少なくとも2種または3種を受けている。
【0190】
本発明の一実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、エベロリムス、ミコフェノール酸、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾロンまたはヒドロコルチゾン)、モノクローナル抗−IL−2Rα受容体抗体(例えば、バシリキシマブまたはダクリツマブ)、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および抗リンパ球グロブリン(ALG)からなる群から選択される免疫抑制剤を受けている。一実施形態では、免疫無防備状態の対象は、前記免疫抑制剤のうち少なくとも2種または3種を受けている。
【0191】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、臓器移植または骨髄移植または蝸牛移植を受けている。
【0192】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、放射線療法を受けている。
【0193】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、喫煙者である。
【0194】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、喘息を患っており、経口コルチコステロイド療法で治療されている。
【0195】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、アラスカ先住民またはアメリカンインディアンである。
【0196】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、1リットルあたり細胞5×10個未満または1リットルあたり細胞4×10個未満または1リットルあたり細胞3×10個未満または1リットルあたり細胞2×10個未満または1リットルあたり細胞1×10個未満または1リットルあたり細胞0.5×10個未満または1リットルあたり細胞0.3×10個未満または1リットルあたり細胞0.1×10個未満の白血球数(leukocyte count)を有する。
【0197】
白血球数(leukocyte count):血液中の白血球(WBC)の数。WBCは、通常、CBC(全血球数)の一部として測定される。白血球は、血液において感染と戦う細胞であり、赤血球として知られる赤色(酸素保持)血液細胞とは異なっている。好中球(多形核白血球;PMN)、桿状球(わずかに未熟な好中球)、T型リンパ球(T細胞)、B型リンパ球(B細胞)、単球、好酸球および好塩基球をはじめ、種々の種類の白血球がある。すべての種類の白血球が、白血球数に反映される。白血球数の正常範囲は、通常、血液1立法ミリメートルあたり細胞4,300から10,800個である。これもまた、白血球数と呼ばれることがあり、1リットルあたり細胞4.3〜10.8×10個として国際単位で表されることもある。
【0198】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、好中球減少症を患っている。本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、1リットルあたり細胞2×10個未満の、または1リットルあたり細胞1×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.5×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.1×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.05×10個未満の好中球数を有する。
【0199】
低白血球数または「好中球減少症」は、循環血液中の異常に低いレベルの好中球を特徴とする状態である。好中球は、感染症の予防および感染症と戦うのに役立つ、特定の種類の白血球である。癌患者が好中球減少症を経験する最も一般的な理由は、化学療法の副作用としてのものである。化学療法誘導性好中球減少症は、患者の感染の危険性を高め、癌治療に支障を来す。
【0200】
血液中に好中球が少ないほど、より長く患者が十分な好中球がないままであるほど、患者が、細菌または真菌感染をより発症しやすくなる。好中球は、抗菌防御機構の主要な構成要素である。好中球数が、1.0、0.5および0.1×10個/L未満に低下する時、命にかかわる感染の頻度が、それぞれ、10%から19%および28%に急上昇する。
【0201】
本発明の特定の実施形態では、ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象は、500/mm3未満のCD4+細胞数または300/mm3未満のCD4+細胞数または200/mm3未満のCD4+細胞数または100/mm3未満のCD4+細胞数または75/mm3未満のCD4+細胞数または50/mm3未満のCD4+細胞数を有する。
【0202】
CD4細胞試験は、通常、1mm3中の細胞数として報告される。正常CD4数は、500から1600であり、CD8数は、375から1100である。CD4数は、HIVの人では、著しく低下する。
【0203】
本発明の一実施形態では、本明細書に開示される免疫無防備状態の対象はいずれも、ヒト男性またはヒト女性である。
【0204】
投与計画
いくつかの場合には、本発明のワクチンのわずか1用量しか必要でないが、いくつかの状況、例えば、より重大な免疫不全の状態下では、第2、第3または第4の用量が投与され得る。
【0205】
一実施形態では、0日目に初回刺激用量を与え、約2〜約24週の範囲の間隔で1回または複数回の追加免疫を与え、4〜8週の投薬間隔が好ましい。
【0206】
一実施形態では、0日目に初回刺激用量を与え、約3ヶ月後に追加免疫を与える。
【0207】
実施例の部分に示されるように、本発明のワクチンを使用して、現在のワクチン接種の欠点のいくつかを克服することができる。特に、本発明のワクチンは、血清防御を達成するのに必要とされるワクチン接種の数を低減し、血清転換を加速し、おそらくは曝露後ワクチン接種を可能にし、ノンレスポンダーの割合を低減し、必要な抗原の量を低減し、抗体結合活性および防御活性を高め、かつ/または、より持続する抗体レベルにつながり得る。
【0208】
これらの利点は、免疫無防備状態の患者を治療する場合には、特に興味深いものである。
【実施例1】
【0209】
HIV感染成人におけるToll様受容体9−アゴニストをアジュバントとして用いた肺炎球菌ワクチン接種に対する免疫応答
96人のHIV感染患者の第II相試験を行った。
【0210】
目的:
主目的:
・7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種に対してCpG7909群対対照群において、2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される(定量的IgG測定によって)、ワクチンハイレスポンダーの数を比較するため。
【0211】
副次的目的:
・CpG7909を含むか含まない肺炎球菌ワクチン接種に対する定性的(機能的)抗体応答を比較するため
・肺炎球菌ワクチンアジュバントとしてのCpG7909の安全性および忍容性を評価するため
・肺炎球菌ワクチン接種後の肺炎球菌担体状態の変化を分析するため
【0212】
主な評価パラメータ:
有効性:
主要:特定の抗莢膜抗体(7種の血清型)の定量的測定
副次的:特定の抗莢膜抗体(肺炎球菌血清型6B、14、19Fおよび23F)の機能活性、有害事象および重篤有害事象の数および強度、肺炎球菌の咽頭定着における微生物学的変化、ベースラインCD4数およびsCD163の測定
【0213】
安全性/忍容性:
有害事象(AE)、重篤有害事象(SAE)、臨床検査(血液学的、臨床化学、すなわち、ウイルス量(HIV RNA)およびCD4数)、理学的検査。
【0214】
試験デザイン:プラセボ対照無作為化二重盲検試験。総サンプルサイズ:96人の参加者(群あたり48人)。
【0215】
試験薬物および製剤:PBSバッファー中で製剤したCpG7909(合成Toll様受容体9−アゴニスト)。CPG7909は、配列5'-TCGTCGTTTTGTCGTTTTGTCGTT-3' (配列番号5)のBクラスCpG ODNであり、全ホスホロチオエート骨格を用いて合成してある。
【0216】
試験薬物投与量:各肺炎球菌ワクチン接種と混合した1mgのCpG7909(100μl)。
【0217】
対照:各肺炎球菌ワクチンを含む100μlの中性PBSバッファー(試験薬物と色および粘度は同一)。
【0218】
投与経路:筋肉注射。盲検:二重盲検試験。
【0219】
登録(ENROLMENT):無作為化;
適格患者を、CpG7909を含むか含まない肺炎球菌ワクチン接種を受けるよう1:1の割合で無作為化した。
【0220】
免疫化:
ワクチンは、製造業者の説明に従って、その元の容器中で維持し、免疫化の直前にアジュバント(CpG7909またはプラセボ)と混合した。免疫化は、対象の好みで左または右上三角筋に実施した。
【0221】
各参加者の試験期間:1回目のワクチン接種から最後のフォローアップまで10ヶ月。
【0222】
試験からの対象離脱:
分析見込みから、試験からの「離脱」は、治験実施計画書において予測される最終来診に戻ってこなかった任意の対象である。
【0223】
対象は、試験の手順が全く行われなかった場合、フォローアップが全く実施されなかった場合および離脱/最終接触日から、この対象についてさらなる情報が全く集められなかった場合に、試験からの「離脱」と見なされる。
【0224】
離脱は差し換えなかった。
【0225】
治験薬からの対象離脱
治験薬からの離脱は、完全な治療を受けなかった、すなわち、離脱日から、さらなる計画された用量が投与されなかった場合の任意の対象である。治験薬からの対象離脱は、治験実施計画書において計画されている場合には、さらなる試験の手順またはフォローアップが実施される場合があるので(安全性または免疫原性)、必ずしも試験からの離脱ではない場合がある。
【0226】
症例報告書に含まれるべきデータ:
・誕生日、性別、人種、身長、体重、試験番号
・開始点および期間(解消までの時間)を含めた対象によって報告される有害事象
・理学的検査の際の陽性結果
・病歴
・試験期間の間に試験以外で受けたその他のワクチン接種
・試験時間の間の常用医薬の任意の変化
・試験の開始/最初のワクチン接種に先立って、対象に存在する、以前から存在している状態または徴候および/または症状
・試験時間の間のすべての検査所見
【0227】
参加者組み入れ基準:
1)参加者情報シートおよび責任ある倫理委員会によって承認されたインフォームドコンセント書式を使用した、地方規制および倫理綱領に従って提供された、書面によるインフォームドコンセントおよび当局声明
2)>=18歳の男性または女性参加者
3)HIV血清陽性個体
【0228】
参加者除外基準:
1)陽性尿β−hCG(女性の場合)によって決定される妊娠
2)治験の期間の間、信頼性の高い避妊法を使用することに気が進まない参加者。バースコントロールの信頼性の高い方法として、薬理学的避妊薬、例えば、経口、非経口および経皮的送達、殺精子薬を含むコンドーム、殺精子薬を含むペッサリー、外科的避妊手術、膣リング、子宮内器具、禁欲および閉経後(女性の場合)が挙げられる。
3)現在母乳を与えていること(女性の場合)。
4)最新のCD4数<細胞200×10個/μL
5)HAART(プロテアーゼ阻害剤またはNNRTIのいずれかを含む、少なくとも3種の抗レトロウイルス薬として定義される)中の場合には、ウイルス量(HIV RNA)>50コピー/mL(すなわち、最低6ヶ月間で、コンビビル300/150mg×2+ストックリン600mg×1)
6)この試験における事前登録
7)治験責任医師(PI)の判断において、試験目的の評価と干渉する任意の医学的、精神医学的、社会的または職業的状態またはその他の責任能力(例えば、重度のアルコール中毒、重度の薬物中毒、痴呆)。
8)治験実施計画書治療計画をたどることができない
9)組み入れ前5年以内に肺炎球菌ワクチン接種
10)試験時間の間の、その他のワクチン接種治験における参加の計画
【0229】
手順:
組み入れ/除外基準を通った同意している参加者を、本試験に登録した。ベースラインパラメータ測定のために血液サンプルを採取し、その後、免疫化を開始した。無作為化時に、参加者を、2種の試験治療計画のうち一方に1:1に割り当てた:
・実験群:2用量の7価コンジュゲート肺炎球菌ワクチン接種(Prevenar(登録商標)、Wyeth)+1mg CpG7909(0日目)、2用量の7価コンジュゲート肺炎球菌ワクチン接種(Prevenar(登録商標)、Wyeth)+1mg CpG7909(90日目)および1用量の23価ポリサッカライドワクチン(Pneumo Novum(登録商標)、サノフィパスツールMSD)+1mg CpG7909(270日目)
・対照群:2用量の7価コンジュゲート肺炎球菌ワクチン接種(Prevenar(登録商標)、Wyeth)+100μlのプラセボ(0日目)、2用量の7価コンジュゲート肺炎球菌ワクチン接種(Prevenar(登録商標)、Wyeth)+100μlのプラセボ(90日目)および1用量の23価ポリサッカライドワクチン(Pneumo Novum(登録商標)、サノフィパスツールMSD)+100μlのプラセボ(270日目)。
【0230】
血液サンプルを採取し、医師によるフォローアップには、理学的検査および病歴、AE(有害事象)/SAE(重篤有害事象)の登録、試験以外のワクチン接種歴およびCRFにおける文書と関連する可能性がある任意のその他の情報を含めた。最終来診は、300日目に実施した。
【0231】
最終来診のために戻った対象、またはこの治験実施計画書において予測される最終接触に応じることができる対象を、試験を完了したと考えた。
【0232】
ワクチンおよび治験薬品/プラセボ注射:
すべての対象に、0、90および270日目に投薬した。すべての免疫化は、右または左腕の三角筋において(参加者の好みに応じて)実施した。
・0日目および90日目に、試験参加者に、二重用量Prevenar1.0ml+0.1ml治験薬(CpG7909)/プラセボの1回の筋肉内注射を施した。両方の場合において、腕に注射される容量は、1.1mlである。
・270日目に、試験参加者に、0.5mlのPneumo Novum+0.1ml治験薬品(CpG7909)/プラセボの1回の筋肉内注射を与える。すべての場合において、腕に注射される容量は、1.1mlである。
【0233】
治験責任医師および参加者は、実験注射が投与されたのか、対照注射が投与されたのかは承知していなかった。各注射製剤の容量および外観は同一であった。
【0234】
主要有効性パラメータおよび抗体応答の分析
この試験には、7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種に対して2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される(定量的IgG測定によって)肺炎球菌ワクチンハイレスポンダーにおいて、実験群と対照群間の相違を検出するよう検出力を与えた。この試験には、肺炎または侵襲性/非侵襲性の確定された肺炎球菌疾患の罹患率の相違を検出するようには検出力を与えなかった。これには、相当な数の参加者および長期のフォローアップ期間が必要であろう。肺炎球菌ワクチン接種に対する免疫応答の最も広く用いられる測定値は、血清型特異的抗莢膜抗体の定量的検出である。最近のデータは、この方法の特異性は、22F吸収ステップを組み込み、それによって低結合活性の交差反応抗体を回収することによって改善することができるということを示す。定量的血清型特異的IgG測定は、ELISAを使用し、22F吸収ステップを組み込み、Statens Serum Institut(SSI)、Copenhagen、Denmarkによって実施した。SSIは、治療割付に関して盲検されていた。
【0235】
副次的有効性パラメータおよび抗体応答の分析
血清型特異的抗莢膜抗体の定量的量を測定することは、抗体の機能の情報を全く与えない。これは、フローサイトメトリーオプソニン作用アッセイによって測定することができ、侵入する肺炎球菌をオプソニン化し、死滅を促進する抗体能力に関して間接情報を与える。
【0236】
定性分析は、血清型特異的抗体の機能的(オプソニン作用)活性(OPA)を測定するフローサイトメトリーオプソニン作用アッセイを使用して実施した。手短には、10μlの試験血清からOPAバッファーで8つの2倍希釈物を作製する。標的肺炎球菌血清型または肺炎球菌ポリサッカライドがコンジュゲートしているビーズの各々を1×10個含有するマルチプレックス細菌またはマルチプレックスビーズ懸濁液のいずれかの20μlのアリコートを、各ウェルに加え、プレートを、水平に振盪しながら(200rpm)37℃で1時間インキュベートする。この後、各ウェルに3〜4週齢のベビーウサギ血清から得た20μlの滅菌血清(Pel−Freez、Brown Deer、Wis.)を、HL60細胞対照ウェルを除いて加え、HL60細胞対照ウェルには、20μlのOPAバッファーを与える。振盪しながら(オービタルシェーカーで200rpm)37℃で20分間インキュベーションした後、各ウェルに30μlの洗浄したHL60多形核白血球(PMN)(2.5μ 104/ml)を加えた結果、1:4のエフェクター対標的比(各標的種に対して)となる。この最終ウェル容量は、80μlであり、希釈系列の最初のウェルは1:8最終希釈を含有する。次いで、プレートを37℃で振盪しながら60分間インキュベートする。どのウェルにも、さらなる80μlのOPAバッファーを加え、フローサイトメトリー分析に十分な容量を提供し、ウェル内容物をマイクロタイターチューブ(Bio−Rad、Hercules、Calif.)に移す。1プレートにつき、品質管理サンプルを含めて最大12種の血清サンプルをアッセイすることができる。フロー分析は、Flow Applications,Inc、Ill、USA51によって実施した。
【0237】
肺炎球菌保菌
肺炎球菌ワクチン接種は、肺炎球菌の咽頭保菌に影響を及ぼし得る。肺炎球菌咽頭定着はまた、肺炎球菌ワクチン接種に対する免疫応答に影響を及ぼし得る。したがって、肺炎球菌ワクチン接種前後の保菌者状態をはっきりさせることが重要である。口腔咽頭定着は、口腔を通るBBL培養物交換(Becton Dickson Microbiology Systems、Cockeysville、MD、USA)を使用して咽頭後側で調べた。サンプルは個体試験ID番号でラベルし、数時間内に−20℃で凍結し、後に、Statens Serum Institutに発送し、そこで、単離、培養および血清型決定を行った。これは、0日目およびフォローアップ期間に再度、270日目に行った。
【0238】
有害事象(AE):
AEは、医薬品と関連していると考えられるものであろうとなかろうと、医薬品の使用と時間的に関連している臨床試験対象における任意の有害な医学的出来事である。
【0239】
したがって、AEは、医薬品の使用と時間的に関連している任意の好ましくないおよび意図されない徴候(異常な検査所見を含む)、症状または疾患(新規または増悪した)であり得る。
【0240】
この試験では、AEは、共通毒性基準、第2.0版に従って類別した。
【0241】
重篤有害事象(SAE)の定義:
臨床試験の間に生じる有害事象とは、患者における医薬品の使用と関連する任意の望ましくない経験である。この事象は、重篤であり、患者の予後が以下である場合に規制当局に報告される:
1.死亡
2.命にかかわる
3.入院(最初または長期)
4.身体障害
5.恒久的障害または損傷を避けるための介入が必要である
6.先天性障害/異常(妊婦に対する)
【0242】
疑わしい予測できない重篤有害事象反応(SUSAR)の定義:
試験の間に生じ、報告すべきである疑わしい予測できない重篤有害反応(SUSAR):
・この事象はSAEでなければならない。
・事象が、投与された薬物に対する有害反応である特定の程度の可能性がなくてはならない。
有害反応が、予測できない、すなわち、治験薬概要書(未承認医薬品のための)において予見されないものでなくてはならない。
【0243】
データ評価:目的の評価のための基準
すべてのエンドポイントは、実験ワクチン群(+CpG7909)と対照ワクチン群(+プラセボ)間で比較してある。
【0244】
サブスタディは、2種の(非無作為化)治療群(HAART中対HAARTなし)においてエンドポイントを比較した。
【0245】
主要エンドポイント:
Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後に。
・7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種について、2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される肺炎球菌ワクチンハイレスポンダー(定量IgG測定によって)
【0246】
副次的エンドポイント:
免疫原性
Prevenarを用いた1回目のワクチン接種の3ヶ月後に。
・7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種について、2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される肺炎球菌ワクチンハイレスポンダー(定量IgG測定によって)
・力価として表される血清型6B、14、19Fおよび23Fのオプソニン作用活性
・2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される血清型特異的抗体反応
・IgGレベルの変化として定義される血清型特異的抗体反応
Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後に。
・力価として表される血清型6B、14、19Fおよび23Fのオプソニン作用活性
・2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される血清型特異的抗体反応
・IgGレベルの変化として定義される血清型特異的抗体反応
Pneumo Novumを用いたワクチン接種の1ヶ月後に。
・7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種について、2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される肺炎球菌ワクチンハイレスポンダー(定量IgG測定によって)
・力価として表される血清型6B、14、19Fおよび23Fのオプソニン作用活性
・2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される血清型特異的抗体反応
・IgGレベルの変化として定義される血清型特異的抗体反応
・血清型1、4、7F、9V、14、18Cおよび19Fの、標準酵素免疫測定法を用いる幾何平均抗体濃度
【0247】
咽頭定着
Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後に。
・肺炎球菌が定着した個体の数
【0248】
抗体反応を予知するもの
ベースラインで。
・Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後のワクチン応答の危険因子
【0249】
副次的エンドポイント:
すべての対象における反応原性および安全性
【0250】
分析集団:
安全性集団:少なくとも1回のワクチン接種を受けたすべての患者
・各ワクチン接種用量後の4日間(0日目から3日目)の応答型および全身の症状の出現
・各ワクチン接種の最大1ヶ月後までの非応答型の症状の出現
・試験の間のCD4数およびウイルス量の変化
安全性は、理学的検査、有害事象(共通毒性基準第2.0版に従う)、臨床検査およびHIV対照パラメータ(HIV RNAおよびCD4数)によって評価する。
【0251】
統計分析
ベースライン特性決定
0日目の試験群間の相違は、マンホイットニー順位和検定(連続型変数)およびカイ二乗検定(二値およびカテゴリー変数)によって評価する。
【0252】
主要エンドポイント
2種のワクチン接種スキーム群(CpG7909を含む/含まない)を比較する、Prevenarを用いる2回目のワクチン接種の6ヶ月後のハイレスポンダーの罹患率を、カイ二乗検定によって推定した。年齢、ベースラインでのCD4細胞数およびベースラインでのHAART(HAART中対HAARTなし)によって調整したポアソン回帰モデルを計画する。
【0253】
副次的エンドポイント
試験群間のエンドポイントの比較を、カイ二乗検定によって行った。適当な可能性のある交絡要因について調整された、ポアソン回帰(二値エンドポイント)または線形回帰(連続エンドポイント)を計画する。
【0254】
Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後に高いワクチン接種反応を達成する(ハイレスポンダーとして分類される)ための危険因子は、多変量ポアソン回帰によって推定する。
【0255】
安全性データ
安全性データを列挙し、カイ二乗検定によって比較した。
【0256】
推定されるサンプルサイズ
治療企図(ITT)集団:すべての無作為化された参加者
サンプルサイズは、主要エンドポイント(2種のワクチン接種スキーム群を比較する、Prevenarを用いた2回目のワクチン接種の6ヶ月後のハイレスポンダーの罹患率)について算出される。タイプIおよびタイプIIエラーの確率の設定:
・タイプIエラー確率(a)=0.05(両側)。
・タイプIIエラー確率(β)=0.20(検出力=1−β=0.80)。
・主要エンドポイント:ワクチンハイレスポンダーの割合(7種の肺炎球菌血清型のうち少なくとも5種に対して2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義される)。
・Nは、各群において必要とされる参加者の数である。
【0257】
対照/CpG 0.50 0.55 0.60 0.65 0.70
0.20 39 29 23 18 15
0.25 58 41 31 24 19
0.30 93 61 42 31 24
0.35 170 96 62 43 31
0.40 388 173 97 62 42
【0258】
対照ワクチン群において30%の罹患率および実験ワクチン群において60%の罹患率を仮定すれば、ポアソン回帰によって推定される罹患率の相違を検出するためには、群あたり42人の患者というサンプルサイズが必要とされる。予想される脱落パーセンテージは、10%に設定される。したがって、本試験において合計94人の対象が必要であった。
【0259】
規制当局によって推奨されるアプローチに従って、両側95%の信頼区間(CI)の免疫応答の相違を算出した。
【実施例2】
【0260】
HIV感染成人における、TLR9をアジュバントとして用いた肺炎球菌ワクチンの免疫原性および安全性。無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果
実施例1に記載される臨床試験を実施した。
【0261】
この試験は、HIVを患う者を、0および3ヶ月目にPCV(肺炎球菌コンジュゲートワクチン)(Prevnar)±1mg CpG7909の二重用量を用いて、および9ヶ月目にPPV(肺炎球菌ポリサッカライドワクチン)±1mg CpG7909の1回の単回用量を用いてワクチン接種されるよう無作為化するプラセボ対照第II相試験であった。免疫原性および安全性は、0、3、4、9および10ヶ月目に評価した。主要エンドポイントは、9ヶ月目に7種のPCV血清型のうち少なくとも5種に対して2倍の増大およびIgGレベル≧1μg/mLとして定義されるワクチンハイレスポンダーの割合とした(ELISAによる定量的IgG、Statens Serum Institute、Copenhagen、Denmark)。
【0262】
結果:表1に示されるように、96人の参加者が組み入れられた。48人の参加者の各群において、38人がART中であった。
【0263】
【表1】

【0264】
表3および図1に示されるように、PCV免疫化後に、ワクチンハイレスポンダーの割合は、プラセボアジュバント群においてよりもCpGにおいて有意に高かった(48.8%対25.0%、p=0.018)。応答の増大は、3(51.1%対39.6%、p=0.26)、4(77.3%対56.3%、p=0.033)および10(87.8%対51.1%、p<0.001)ヶ月でも観察された。
【0265】
【表2】

【0266】
図2および3は、CPGおよびプラセボ群間の、2種のPCV血清型(9vおよび14)についての相対的IgG反応の相違を示す。
【0267】
図4および5は、CPGおよびプラセボ群における2種の非PCV血清型(1および7f)についての相対的IgG反応を示す(予想されたように、PCV免疫化に関してIgGの増大が観察されなかった)。
【0268】
PPV免疫化後、両群(+/−CpG)が相当な反応を示す。しかし、CpGは、PPV免疫化後に、非PCV血清型(1および7f)に対する抗体反応を増大しなかった。
【0269】
表4(37〜38頁)に示されるように、IgG抗体の幾何平均濃度(GMC)に関するデータは、対照群と比較した実験群の、ほぼすべてのPCV−7−血清型についての、ベースラインから、3、4、9および10ヶ月に向けて増大するGMC比を示した。予想されたように、3種の非PCV血清型(1、7Fおよび19A)のGMCは、PCV−7免疫化後に大幅には変化しなかった。PPV−23後には、両群は、非PCV−7血清型についてGMCの2〜5倍の増大を経験した(血清型19Aについてが最低)が、GMC比における有意な群の相違はなかった。
【0270】
【表3−1】

【0271】
【表3−2】

【0272】
表2に示されるように、PCVに対する軽度の全身および注射部位反応は、CpG群においてより多く見られた(100%対81.3%、p=0.002)。PPV後にCpG群において中程度から重篤なインフルエンザ様症状が観察された。
【0273】
いずれかの群において、CD4+細胞数(図6参照)または臓器機能に対する有害作用は生じなかった。
【0274】
【表4】

【0275】
結論:免疫化に対して低反応性であるとわかっている集団では、コンジュゲート肺炎球菌ワクチンへのCPG7909の付加は、ワクチンハイレスポンダーの割合を大幅に高めた。
【0276】
CPG7909およびコンジュゲート肺炎球菌ワクチン(Prevnar)の安全性は、良好であり、試験の間に臓器機能またはHIV疾患進行に対する有害作用は、観察されなかった。CPG7909およびコンジュゲート肺炎球菌ワクチン(Prevnar)の組合せは、良好に忍容され、有害事象は、軽度の注射部位反応およびインフルエンザ様症状であった。この試験では、CPG7909は、肺炎球菌ポリサッカライドワクチン接種後に非Prevnar血清型に対する反応を増大するとは思われなかった。
【実施例3】
【0277】
TLR9−アゴニストアジュバントは、HIV感染成人において、肺炎球菌コンジュゲートワクチンに応じた細胞記憶を誘導する。
本発明者らは、CPG7909が、肺炎球菌コンジュゲートワクチンに応じた細胞記憶の誘導にどのように影響を及ぼすかを調べた。
【0278】
方法:実施例1の二重盲検プラセボ対照第Ib/IIa相試験からの40人のHIV感染個体から得た末梢(Periferal)血単核細胞(PBMC)(各群において20人の対象)を、0および4ヶ月目に回収し、保存した(凍結した)。
【0279】
凍結したPBMCを解凍し、生存力について調べ、96ウェル平底組織培養プレートに移した。細胞を、37℃で一晩インキュベートし、精製肺炎球菌ポリサッカライド(血清型(ST)6Bおよび14)を用いて翌日刺激した。48時間インキュベーションした後、上清を回収し、Luminexによってサイトカイン濃度を測定した。肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)に対する既存の免疫性を考慮し、ならびに、生得的認識に由来する偏りを排除して、免疫化前後のサイトカイン濃度間の比として相対反応を算出した。
【0280】
結果:図7、8および9で示されるように、2回目の肺炎球菌コンジュゲートワクチンの1ヶ月後、IFN−γ(ST6B):1.22対0.82、p=0.004;(ST14):1.21対0.89、p=0.04;TNF−α(ST6B):1.49対0.82、p=0.03;(ST14):1.76対0.85、p=0.01);IL−6(ST6B):2.11対0.83、p=0.0084;(ST14):1.64対0.81、p=0.0357)、IFN−α(ST6B):1.55対0.84、p=0.0014;(ST14):1.43対0.90、p=0.0466)について、CPG7909群は、プラセボ−アジュバント群よりも有意に高い相対サイトカイン反応を有していた。対照群と比較したCPG7909群におけるサイトカイン反応も、IL−1B、IL−2R、MIP−1α、MIP−β、MCP−1およびIP−10について、有意に増大して観察された。
【0281】
結論:本発明者らの結果は、HIVを患う者の間では、肺炎球菌コンジュゲートワクチンと同時に投与されるTLR9アゴニスト−アジュバントは、ワクチンが単独で投与された場合には観察されなかった肺炎球菌ポリサッカライドに対する細胞記憶を誘導したことを示す。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のコンジュゲート莢膜糖類肺炎球菌抗原と、アジュバントとして少なくとも1種のTLR−9アゴニストとを含む、肺炎球菌ワクチン。
【請求項2】
前記少なくとも1種のTLR−9アゴニストが、CpGオリゴヌクレオチド、好ましくは本明細書に開示されるCpGオリゴヌクレオチドのいずれかを含む、またはそれからなる、請求項1に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項3】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、A、B、CまたはPクラスCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドである、請求項2に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項4】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、BクラスCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチド、好ましくは本明細書に開示されるBクラスCpGオリゴヌクレオチドのいずれかである、請求項3に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項5】
A、B、CまたはPクラスの前記CpGオリゴヌクレオチドが、5’末端にE修飾を含む、請求項3に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項6】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、5' TCGTCGTTTTTCGGTGCTTTT 3' (配列番号3)、5' TCGTCGTTTTTCGGTCGTTTT 3' (配列番号4)、5' TCGTCGTTTTGTCGTTTTGTCGTT 3' (配列番号5)、5' TCGTCGTTTCGTCGTTTTGTCGTT 3' (配列番号6)および5' TCGTCGTTTTGTCGTTTTTTTCGA 3' (配列番号7)からなる群から選択される核酸配列を有する、請求項4に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項7】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、5' T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*T*C*G*G*T*G*C*T*T*T*T 3' (配列番号8)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*T*C*G*G*T*C*G*T*T*T*T 3' (配列番号9)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T 3' (配列番号10)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T 3' (配列番号11)、または
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*G*T*C*G*T*T*T*T*T*T*T*C*G*A 3' (配列番号12)'
[式中、は、ホスホロチオエート結合を指す]からなる群から選択される、請求項4に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項8】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、CクラスCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチド、好ましくは本明細書に開示されるCクラスCpGオリゴヌクレオチドのいずれかである、請求項3または5のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項9】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、5' TCGCGTCGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号13)、5' TCGTCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号14)、5' TCGGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号15)、5' TCGGACGTTCGGCGCGCCG 3' (配列番号16)、5'TCGCGTCGTTCGGCGCGCCG 3' (配列番号17)、5' TCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号18)、5' TCGACGTTCGGCGCGCCG 3' (配列番号19)、5' TCGCGTCGTTCGGCGCCG 3' (配列番号20)、5' TCGCGACGTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号21)、5'TCGTCGTTTTCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号22)、5' TCGTCGTTTTCGGCGGCCGCCG 3' (配列番号23)、5' TCGTCGTTTTACGGCGCCGTGCCG 3' (配列番号24)および5'TCGTCGTTTTCGGCGCGCGCCGT 3' (配列番号25)からなる群から選択される核酸配列を有する、請求項8に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項10】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、5' T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号26)、
5'
T*C_G*T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号27)、
5'
T*C_G*G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号28)、
5'
T*C_G*G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号29)、
5' T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G
3' (配列番号30)、
5'
T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号31)、
5'
T*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号32)、
5'
T*C_G*C_G*T*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号33)、
5'
T*C_G*C_G*A*C_G*T*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号34)、
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*C*G*C*G*C*C*G 3' (配列番号35)、
5'
T*C*G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*G*C*C*G*C*C*G 3' (配列番号36)、
5'
T*C*G*T*C_G*T*T*T*T*A*C_G*G*C*G*C*C_G*T*G*C*C*G 3' (配列番号37)および
5'
T*C_G*T*C*G*T*T*T*T*C*G*G*C*G*C*G*C*G*C*C*G*T 3' (配列番号38)
[式中、は、ホスホロチオエート結合を指し、_は、ホスホジエステル結合を指す]からなる群から選択される、請求項8に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項11】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、PクラスCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチド、好ましくは本明細書に開示されるPクラスCpGオリゴヌクレオチドのいずれかである、請求項3または5のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項12】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、核酸配列:5' TCGTCGACGATCGGCGCGCGCCG 3' (配列番号39)を有する、請求項11に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項13】
前記CpGオリゴヌクレオチドが、5' T*C_G*T*C_G*A*C_G*A*T*C_G*G*C*G*C_G*C*G*C*C*G 3' (配列番号40)[式中、は、ホスホロチオエート結合を指し、_は、ホスホジエステル結合を指す]である、請求項11に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項14】
CpGオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間結合が、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、メチルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、p−エトキシまたはそれらの組合せである、請求項1から13のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項15】
少なくとも1種のCpGオリゴヌクレオチドが、6〜100ヌクレオチド長、または優先的には8〜30ヌクレオチド長である、請求項1から14のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項16】
0.2mg〜10mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは約1mgのCpGオリゴヌクレオチドを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項17】
コンジュゲート莢膜糖類肺炎球菌抗原が、少なくとも7種の血清型の肺炎球菌(S.pneumoniae)に由来する、請求項1から16のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項18】
7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23種の異なる血清型の肺炎球菌(S.pneumoniae)に由来する莢膜糖類抗原を含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項19】
11、7または13種の異なる血清型の肺炎球菌(S.pneumoniae)に由来する莢膜糖類抗原を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項20】
前記莢膜糖類抗原が、本明細書に記載される担体タンパク質のいずれか1種と個々にコンジュゲートしている、請求項1から19のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項21】
血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項22】
血清型1に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項20に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項23】
血清型5に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から22のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項24】
血清型7Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項25】
血清型3に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項26】
血清型6Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から25のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項27】
血清型19Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から26のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項28】
血清型22Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から27のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項29】
血清型15に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から28のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項30】
血清型8に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から29のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項31】
血清型12Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から30のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項32】
血清型2に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から31のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項33】
血清型9Nに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から32のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項34】
血清型10Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から33のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項35】
血清型11Aに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から34のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項36】
血清型17Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から35のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項37】
血清型20に由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から36のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項38】
血清型33Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類をさらに含む、請求項21から37のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項39】
血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項40】
血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項41】
血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項42】
血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する、コンジュゲートしている肺炎球菌(S.pneumoniae)糖類を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項43】
莢膜糖類抗原が、TT、DT、CRM197、TTの断片C、PhtD、PhtDE融合物、解毒されたニューモリシンおよびタンパク質Dからなる群から独立に選択される担体タンパク質とコンジュゲートしている、請求項1から42のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項44】
莢膜糖類抗原が、同一の担体タンパク質と、すべて個々にコンジュゲートしている、請求項1から43のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項45】
莢膜糖類抗原が、DT(ジフテリアトキソイド)とコンジュゲートしている、請求項1から44のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項46】
莢膜糖類抗原が、TT(破傷風トキソイド(toxid))とコンジュゲートしている、請求項1から44のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項47】
莢膜糖類抗原が、TTの断片Cとコンジュゲートしている、請求項1から44のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項48】
莢膜糖類抗原が、タンパク質Dとコンジュゲートしている、請求項1から44のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項49】
莢膜糖類抗原が、CRM197タンパク質とコンジュゲートしている、請求項1から44のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項50】
血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fまたは33Fに由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている、請求項1から49のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項51】
血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fまたは33Fに由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている、請求項1から50のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項52】
少なくとも血清型1および3、1および4、1および5、1および6A、1および6B、1および7、1および9V、1および14、1および22F、1および23F、3および4、3および5、3および6A、3および6B、3および7F、3および9V、3および14、3および22F、3および23F、4および5、4および6A、4および6B、4および7F、4および9V、4および14、4および22F、4および23F、5および6A、5および6B、5および7F、5および9V、5および14、5および22F、5および23F、6Aおよび6B、6Aおよび7F、6Aおよび9V、6Aおよび14、6Aおよび22F、6Aおよび23F、6Bおよび7F、6Bおよび9V、6Bおよび14、6Bおよび22F、6Bおよび23F、7Fおよび9V、7Fおよび14、7Fおよび22F、7Fおよび23F、9Vおよび14、9Vおよび22F、9Vおよび23F、14および22F、14および23Fまたは22Fおよび23Fに由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている、請求項1から51のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項53】
少なくとも血清型1、3および4、1、3および5、1、3および6A、1、3および6B、1、3および7F、1、3および9V、1、3および14、3、4および7F、3、4および5、3、4および7F、3、4および9V、3、4および14、4、5および7F、4、5および9V、4、5および14、5、7Fおよび9V、5、7Fおよび14、7F、9Vおよび14、1、3、4および5、3、4、5および7F、4、5、7Fおよび9V、4、5、7Fおよび14、4、5、9Vおよび14、4、7F、9Vおよび14、5、7F、9Vおよび14または4、5、7F、9Vおよび14に由来する糖類が、CRM197とコンジュゲートしている、請求項1から52のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項54】
少なくとも血清型1および3、1および4、1および5、1および6A、1および6B、1および7、1および9V、1および14、1および22F、1および23F、3および4、3および5、3および6A、3および6B、3および7F、3および9V、3および14、3および22F、3および23F、4および5、4および6A、4および6B、4および7F、4および9V、4および14、4および22F、4および23F、5および6A、5および6B、5および7F、5および9V、5および14、5および22F、5および23F、6Aおよび6B、6Aおよび7F、6Aおよび9V、6Aおよび14、6Aおよび22F、6Aおよび23F、6Bおよび7F、6Bおよび9V、6Bおよび14、6Bおよび22F、6Bおよび23F、7Fおよび9V、7Fおよび14、7Fおよび22F、7Fおよび23F、9Vおよび14、9Vおよび22F、9Vおよび23F、14および22F、14および23Fまたは22Fおよび23Fに由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている、請求項1から53のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項55】
少なくとも血清型1、3および4、1、3および5、1、3および6A、1、3および6B、1、3および7F、1、3および9V、1、3および14、3、4および7F、3、4および5、3、4および7F、3、4および9V、3、4および14、4、5および7F、4、5および9V、4、5および14、5、7Fおよび9V、5、7Fおよび14、7F、9Vおよび14、1、3、4および5、3、4、5および7F、4、5、7Fおよび9V、4、5、7Fおよび14、4、5、9Vおよび14、4、7F、9Vおよび14、5、7F、9Vおよび14または4、5、7F、9Vおよび14に由来する糖類が、タンパク質Dとコンジュゲートしている、請求項1から54のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項56】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から55のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項57】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から56のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項58】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から57のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項59】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から58のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項60】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から59のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項61】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から60のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項62】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から61のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項63】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含む、請求項1から62のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項64】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fおよび33Fに由来する糖類を含む、請求項1から63のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項65】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fおよび33Fに由来する糖類を含む、請求項1から64のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項66】
タンパク質Dと個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14および23Fに由来する糖類と、破傷風トキソイド(TT)とコンジュゲートしている、血清型18Cに由来する糖類と、ジフテリアトキソイド(DT)とコンジュゲートしている、血清型19Fに由来する糖類とを含む、請求項1から65のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項67】
破傷風トキソイド(TT)と個々にコンジュゲートしている、血清型1、4、5、7F、9V、19Fおよび23Fに由来する糖類と、ジフテリアトキソイド(DT)と個々にコンジュゲートしている、血清型3、14 18Cおよび6Bに由来する糖類とを含む、請求項1から66のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項68】
各ワクチン用量中のコンジュゲートの量が、0.1〜1000μgの各糖類−タンパク質コンジュゲート、好ましくは2〜100μg、最も好ましくは4〜40μgである、請求項1から67のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項69】
各用量が、0.1から20μg、1から10μgまたは1から5μgの間の糖類を含む、請求項1から68のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項70】
0.1〜20μg、0.5〜10μg、0.5〜5μgまたは1〜5μgの間の糖類の用量で、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類を含む、請求項1から69のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項71】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項72】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項73】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項74】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項75】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項76】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項77】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項78】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量である、請求項1から70のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項79】
5〜500μg、好ましくは10〜200μg、さらにより好ましくは20〜100μgのCRM197担体タンパク質を含む、請求項1から78のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項80】
20〜50μg、好ましくは20〜40μg、さらにより好ましくは25〜30μg、さらにより好ましくは約28または29μgのCRM197担体タンパク質を含む、請求項1から79のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項81】
40〜100μg、好ましくは40〜80μg、さらにより好ましくは50〜60μg、さらにより好ましくは約57または58μgのCRM197担体タンパク質を含む、請求項1から79のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項82】
賦形剤として、塩化ナトリウムおよび/またはコハク酸ナトリウムバッファーを含む、請求項1から81のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項83】
本明細書に開示される少なくとも1種のTLR−9アゴニストアジュバントに加えて、少なくとも1種、2種または3種のアジュバントを含む、請求項1から82のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項84】
本明細書に開示される「さらなるアジュバント」のいずれかをさらに含む、請求項1から83のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項85】
少なくとも1種のTLR−9アゴニストアジュバントのさらなるアジュバントとして、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウムまたは硫酸アルミニウムを含む、請求項1から84のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項86】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量であり、賦形剤として、0.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項87】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量であり、賦形剤として、1mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項88】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量であり、賦形剤として、1.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項89】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量であり、賦形剤として、2mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項90】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、4μgの用量である6Bを除いて、2μgの用量であり、賦形剤として、0.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項91】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、8μgの用量である6Bを除いて、4μgの用量であり、賦形剤として、1mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項92】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、12μgの用量である6Bを除いて、6μgの用量であり、賦形剤として、1.5mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項93】
CRM197と個々にコンジュゲートしている、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fに由来する糖類を含有し、各肺炎球菌(S.pneumoniae)莢膜糖類が、16μgの用量である6Bを除いて、8μgの用量であり、賦形剤として、2mgのリン酸アルミニウム、場合により、塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムバッファーをさらに含む、請求項1から85のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項94】
肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための、請求項1から93のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項95】
免疫無防備状態の対象における、肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための、請求項1から93のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン。
【請求項96】
肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための医薬の製造のための、請求項1から93のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチンの使用。
【請求項97】
免疫無防備状態の対象における、肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための医薬の製造のための、請求項1から93のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチンの使用。
【請求項98】
免疫無防備状態の対象にワクチン接種するための、請求項1から93のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチンの使用。
【請求項99】
肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患に対して対象を免疫化する方法であって、前記対象に、免疫防御用量の、請求項1から93のいずれか一項に記載のワクチンを投与するステップを含む方法。
【請求項100】
肺炎球菌(S.pneumoniae)感染によって引き起こされる疾患に対して免疫無防備状態の対象を免疫化する方法であって、前記対象に、免疫防御用量の、請求項1から93のいずれか一項に記載のワクチンを投与するステップを含む方法。
【請求項101】
前記免疫無防備状態の対象が、本明細書に記載される免疫無防備状態の対象のいずれかである、請求項95に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97もしくは98に記載の使用、または請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記免疫無防備状態の対象が、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、イヌ、ラット、マウスまたはヒトなどの哺乳類である、請求項95に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97もしくは98に記載の使用、または請求項100に記載の方法。
【請求項103】
前記免疫無防備状態の対象がヒトである、請求項95に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97もしくは98に記載の使用、または請求項100に記載の方法。
【請求項104】
前記免疫無防備状態の対象が、免疫系に影響を及ぼす疾患を患っている、請求項95もしくは103に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98もしくは103に記載の使用、または請求項100もしくは103に記載の方法。
【請求項105】
前記疾患が、本明細書に開示される原発性免疫不全障害のいずれかである、請求項104に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104に記載の使用、または請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記疾患が、後天性免疫不全障害、好ましくは本明細書に開示される後天性免疫不全障害のいずれかである、請求項104に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104に記載の使用、または請求項104に記載の方法。
【請求項107】
前記疾患が、細菌またはウイルス感染症(HIVなど)、癌(白血病または骨髄腫など)、その他の慢性障害、ほかにも、加齢、栄養失調または種々の化学療法薬治療(グルココルチコイドなど)からなる群から選択される、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項108】
前記疾患が、HIV感染、後天性免疫不全症候群(AIDS)、癌、慢性心または肺障害、鬱血性心不全、真性糖尿病、慢性肝臓疾患、アルコール依存症、硬変、脊髄液漏出、心筋症、慢性気管支炎、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、脾臓機能不全(鎌状赤血球症など)、脾臓機能の欠如(無脾臓)、血液悪性腫瘍、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病、リンパ腫、腎不全、ネフローゼ症候群および喘息からなる群から選択される、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項109】
前記疾患が、脾臓機能不全(鎌状赤血球症など)、脾臓機能の欠如(無脾臓)、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病およびリンパ腫からなる群から選択される、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項110】
前記疾患が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)である、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項111】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、治療下にあり、前記治療が、非ヌクレオシド(non−nucleosied)逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤およびヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)からなる群から選択される少なくとも1種の抗レトロウイルス薬の投与からなる、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項112】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、治療下にあり、前記治療が、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤およびヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)からなる群から選択される、少なくとも2クラスの抗レトロウイルス薬に属する少なくとも3種の薬物の投与からなる、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項113】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、治療下にあり、前記治療が、少なくとも2種のヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤、およびプロテアーゼ阻害剤または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤のいずれかの投与からなる、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項114】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、好ましくは非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤および/もしくはヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(例えば、アバカビル)を含む3種薬物療法、または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤およびプロテアーゼ阻害剤の組合せを含む2種薬物療法からなる高活性抗レトロウイルス剤療法(HAART)下にある、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項115】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、HIV感染または後天性免疫不全症候群(AIDS)を患っており、高活性抗レトロウイルス剤療法(HAART)下になく、または抗レトロウイルス剤療法下になく、または前記対象が抗レトロウイルス薬にさらされたことがない、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項116】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、非ウイルス血症HIV感染患者である、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項117】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、ウイルス血症HIV感染患者である、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項118】
前記疾患が、結核または性行為感染症、例えば、梅毒または肝炎である、請求項104もしくは106に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項104もしくは106に記載の使用、または請求項104もしくは106に記載の方法。
【請求項119】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、栄養失調を患っている、請求項95、101から118のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から118のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、55歳以上のヒト成人、より好ましくは65歳以上のヒト成人である、請求項95、101から119のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から119のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、70歳以上、75歳以上または80歳以上のヒト成人である、請求項95、101から120のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から120のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、感染に対する身体の抵抗性を低下させる薬物または治療、特に、化学療法(例えば、抗癌剤)、疾患修飾性抗リウマチ薬、臓器移植後の免疫抑制薬およびグルココルチコイドからなる群から選択される薬物を受けている、請求項95、101から121のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から121のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、タクロリムス(Prograf)、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept)、シロリムス(Rapamune)、プレドニゾン、シクロスポリン(cyclosoporine)(Neoral、Sandimmune、Gengraf)およびアザチオプリン(Imuran)からなる群から選択される経口免疫抑制剤を受けている、請求項95、101から122のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から122のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、エベロリムス、ミコフェノール酸、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾロンまたはヒドロコルチゾン)、モノクローナル抗IL−2Rα受容体抗体(例えば、バシリキシマブまたはダクリツマブ)、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および抗リンパ球グロブリン(ALG)からなる群から選択される免疫抑制剤を受けている、請求項95、101から123のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から123のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
免疫無防備状態の対象が、臓器移植または骨髄移植または蝸牛移植を受けている、請求項95、101から124のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から124のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
免疫無防備状態の対象が、放射線療法を受けている、請求項95、101から125のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から125のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が喫煙者である、請求項95、101から126のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から126のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、喘息を患っており、経口コルチコステロイド療法で治療されている、請求項95、101から127のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から127のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、アラスカ先住民またはアメリカンインディアンである、請求項95、101から128のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から128のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、1リットルあたり細胞5×10個未満または1リットルあたり細胞4×10個未満または1リットルあたり細胞3×10個未満または1リットルあたり細胞2×10個未満または1リットルあたり細胞1×10個未満または1リットルあたり細胞0.5×10個未満または1リットルあたり細胞0.3×10個未満または1リットルあたり細胞0.1×10個未満の白血球数(leukocyte count)を有する、請求項95、101から129のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から129のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、好中球減少症を患っている、請求項95、101から130のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から130のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、1リットルあたり細胞2×10個未満の、または1リットルあたり細胞1×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.5×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.1×10個未満の、または1リットルあたり細胞0.05×10個未満の好中球数を有する、請求項95、101から131のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から131のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
ワクチン接種される予定の免疫無防備状態の対象が、500/mm3未満のCD4+細胞数または300/mm3未満のCD4+細胞数または200/mm3未満のCD4+細胞数または100/mm3未満のCD4+細胞数または75/mm3未満のCD4+細胞数または50/mm未満のCD4+細胞数を有する、請求項95、101から132のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から132のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
本明細書に開示される免疫無防備状態の対象が、ヒト男性またはヒト女性である、請求項95、101から133のいずれか一項に記載の肺炎球菌ワクチン、または請求項97、98、101から133のいずれか一項に記載の使用、または請求項100から133のいずれか一項に記載の方法。

【公開番号】特開2010−260849(P2010−260849A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−66884(P2010−66884)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(508147669)コーリー ファーマシューティカル グループ,インコーポレイテッド (24)
【Fターム(参考)】