説明

背面照射型イメージング・センサの暗電流の低減およびその製造法

セミコンダクタ・オン・インシュレータ型基板上の背面照射型半導体イメージング・デバイス。デバイスは、絶縁体層と、絶縁体層との界面を有する半導体基板と、半導体基板上にエピタキシャル成長によって成長させたエピタキシャル層と、面が半導体基板と絶縁体層との界面の反対側にありイメージング部品がエピタキシャル層内の接合を備える、エピタキシャル層の面に近接するエピタキシャル層中の1つまたは複数のイメージング部品とを備え、半導体基板およびエピタキシャル層は、絶縁体層と半導体基板との界面からの所定の距離において最大値を有しプロファイルの両側において最大値から単調減少する純ドーピング濃度を示す。ドーピング・プロファイルは、暗電流キャリアがデバイスの前面側に侵入することを妨げる「不感帯」として機能する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、半導体デバイスの製造およびデバイスの構造である。より具体的には、分野は、暗電流の低減に重点を置く背面照射型半導体イメージング・デバイスの製造および構造である。
【背景技術】
【0002】
薄片化された背面照射型の半導体イメージング・デバイスは、充填率が高く、電荷キャリアの生成と収集の全体的な効率性が高いために、前面照射型イメージャより有利である。
【0003】
そのようなデバイスに対しては、画像を損なう可能性がある水平方向ドリフトを回避するために、光または他の放射の入射によって背面側に生成される電荷キャリアを前面側に迅速に送らなければならないという要望がある。生成されたキャリアの前面側に到達する前の再結合を最小限にすることも望ましく、その理由は、そのような再結合がデバイスの全体的な効率と感度を減少させるからである。
【0004】
これらの要望は、薄型の半導体層を提供し、この層内に高い電界を与えることによって実現できる。生成されたキャリア(電子または正孔など)を、前面側に迅速に送ることができるように、電界は、背面の表面に延在する必要がある。これによりデバイスの背面側で追加の処理が必要となり、製造処理がさらに複雑になる。ある現行の技法には、半導体ウェーハの化学的薄片化と、薄片化の後に「フラッシュゲート」を背面側に蒸着することが含まれる。これには、決定的に重要である背面側フラッシュゲートの厚さ制御が必要である。他の技法は、分子線エピタキシMBEの使用による、ウェーハ背面上での薄いドーパント層の成長に関する。所望の電界を与えるために使用される別の既知の方法は、半導体層背面側の注入後にアニーリングおよび活性化のための適切な熱処理を行って、薄片化された半導体層内部にドーピングの勾配を生成することである。
【0005】
これらの方法は従来の半導体鋳造処理に簡単に含めることができず、より高価なカスタム処理を必要とする。そのためこれらはしばしば費用対効果がなく、商業的製造に適さない。
【0006】
背面照射型イメージング・デバイスは、100ナノメータ未満(深紫外線)から3000ナノメータ(遠赤外線)を超える範囲の波長で動作するように設計されてよい。背面照射型イメージャの感度に影響する重要な要素は、半導体中の放射が半導体バルク内で吸収される深度である。通常、放射はデバイスの背面に近い領域で吸収される。最高のデバイス効率を得るには、この領域で生成されるすべての電荷キャリアが、デバイスの反対側の前面に設置された光学検出部品に到達しなければならない。薄片化された背面照射型イメージャの感度を高めるために使用される一般的な方法は、p型またはn型ドーパントを背面側に注入した後に熱処理を行って、薄片基板の前面側に向かう方向に減少するドーパント濃度プロファイルを生成することである。p型ドーピングの場合は、そのようなドーピング濃度の勾配によって、光から生成された電子を前面側に向かって送る傾向のある電界が生じる。n型ドーピングの場合は、そのようなドーピング濃度の勾配によって、光から生成された正孔を前面側に向かって送る傾向のある電界が生じる。
【0007】
背面照射型イメージャの設計と動作に伴う他の問題は、暗電流の存在である。暗電流は、イメージャが積極的に露光されていない期間に背面照射型イメージャによって出現するキャリア(電子または正孔)の生成である。暗電流は、背面照射型イメージャの動作に対して有害であり、その理由は、所望の光学的に生成された信号と共に暗電流信号が過剰に回収されると、より高レベルでの固定パターンと過剰な不規則ショットノイズがもたらされるためである。暗電流によって生成されるオフセット信号は、表示画像中の不均一な陰影として現われる。イメージャが信号電子を使用すると想定すると、過剰な暗電流ノイズは、ピクセル中の暗電流電子の数の平方根に比例する。暗電流ノイズは他のイメージャノイズ源に相関しないために、暗電流が原因のノイズは、直角位相で他の源からの全ノイズに追加される。暗電流ノイズは、温度が上昇すると増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国仮出願第60/652,409号
【特許文献2】米国特許出願第11/350,546号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、背面照射型イメージング・デバイスにおいて前面のイメージング部品に到達する暗電流の量を効果的に低減するデバイスおよび方法は望ましいが、これまで提供されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示されるのは、セミコンダクタ・オン・インシュレータ型(UTSOI)基板を採用して、低い暗電流をもたらす方法と、その結果もたらされる背面照射型イメージング・デバイスであり、デバイスは、絶縁体層と、絶縁体層の界面を有する半導体基板と、半導体基板上にエピタキシャル成長によって成長させたエピタキシャル層と、面が半導体基板と絶縁体層との界面の反対側にありイメージング部品がエピタキシャル層内の接合を備える、エピタキシャル層の面に近接するエピタキシャル層中の1つまたは複数のイメージング部品とを備える。半導体基板およびエピタキシャル層は、絶縁体層と半導体基板との界面からの所定の距離において最大値を有し、プロファイルの両側において半導体基板の一部およびエピタキシャル層内で最大値から単調減少する純ドーピング濃度を示す。絶縁体層との界面とドーピング・プロファイルのピークの間のドーピング・プロファイルは、暗電流キャリアがデバイスの前面側に侵入することを妨げる「不感帯」として機能する。
【0011】
ドーピング・プロファイルの形状は、概ねガウス型である。純ドーパント濃度プロファイルの最大値は、暗電流キャリアが熱イオン放射を介して前面側に侵入するのに十分なエネルギーを有さないために、ドーピング最大値に対応する可能性ある障壁がkT(kはボルツマン定数、Tはケルビンによる絶対温度)より少なくとも約10倍を超えるように十分高い。絶縁体層それ自体が、無反射コーティングとして機能しうる。他の実施形態においては、所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層が半導体基板に対向する絶縁体層側の上に堆積される。さらに別の実施形態では、絶縁体層がすべて除去されて、無反射コーティングとして作用する少なくとも1つの1材料の層が半導体基板上に堆積される。
【0012】
背面照射型イメージャを製造する、この方法は従来の半導体鋳造処理に適合する。UTSOI基板をはじめとして、段階状のドーピング・プロファイルを有する半導体層が前面側部品の製造の前に生成される。本方法は、メカニカル基板と、絶縁体層と、半導体基板とを備える基板を提供するステップと、半導体基板上にエピタキシャル層を成長させるのと同時に1つまたは複数のドーパントのエピタキシャル層中への拡散をもたらし、エピタキシャル層の成長が完了すると、絶縁体層と半導体基板との界面からの所定の距離において最大値を有し、プロファイルの両側において半導体基板およびエピタキシャル層内での最大値から単調減少する純ドーピング濃度プロファイルが半導体基板およびエピタキシャル層中に存在するようにするステップと、1つまたは複数のイメージング部品をエピタキシャル層中に製造するステップとを含む。他の実施形態において、本方法は、1つまたは複数のイメージング部品をエピタキシャル層中に製造するステップの前に第2の絶縁体層を半導体基板上に成長させるステップと、第2の絶縁体層を通してドーピング・イオンを注入するステップと、
第2の絶縁体層を除去するステップとをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】背面照射型イメージング・デバイスをUTSOI基板上に製造するプロセスの実施形態を示す図である。
【図1B】背面照射型イメージング・デバイスをUTSOI基板上に製造するプロセスの実施形態を示す図である。
【図1C】背面照射型イメージング・デバイスをUTSOI基板上に製造するプロセスの実施形態を示す図である。
【図1D】背面照射型イメージング・デバイスをUTSOI基板上に製造するプロセスの実施形態を示す図である。
【図1E】背面照射型イメージング・デバイスをUTSOI基板上に製造するプロセスの実施形態を示す図である。
【図2】半導体基板中の当初のドーピング・プロファイルを示す図である。
【図3】エピタキシャル層の成長後のドーピング・プロファイルを示す図である。
【図4】より大きな縮尺による図3のドーピング・プロファイルを示す図である。
【図5】プロセスの実施形態からもたらされる完成したデバイスの構造と、関連ドーピング・プロファイルを示す図である。
【図6】SIMSによって得られる実際のドーピング・プロファイルを示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態による暗電流を低減または除去するプロセスを使用するエピタキシャル層の成長後のドーピング・プロファイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の実施形態は、説明のみが意図され、限定するものではない。一般の慣習に従い、図は必ずしも実寸に基づく縮尺で描かれていない。
【0015】
図1A、1B、1C、1Dは、あるプロセスの実施形態と、結果としてもたらされる構造を示す。図1Aは、当技術分野で超薄片セミコンダクタ・オン・インシュレータ型UTSOI基板と呼ばれることもある当初の基板10を示す。図1Bは、エピタキシャル層30の成長後のプロセス実施形態の状態を示す。図1Cは、エピタキシャル層30上および中のイメージング部品45を製造するステップ後のプロセス実施形態の状態を示す。本ステップの一部として、1つまたは複数の電気的接合または「pn接合」40がエピタキシャル層30中に形成される。図1Dは、プロセスの完成状態と、結果としてもたらされるイメージング・デバイスを示す。図1Eは、1つまたは複数の無反射コーティングを成長させる、任意のステップの後のプロセス実施形態の状態を示す。各ステップの詳細を以下に述べる。
【0016】
まず図1Aに示すUTSOI基板10は、処理の間のメカニカルな支持を与えるメカニカル基板25(ハンドル・ウェーハ)、絶縁体層20(例えば、埋込シリコン酸化層でありうる)、および半導体基板15(シード層)からなる。本実施形態において、メカニカル基板25は、集積回路の製造に使用される標準のシリコンウェーハであってよい。さもなければ、メカニカル基板25は、本明細書に開示する方法のステップに適合する素材で構成された任意の十分に剛直な基板であってよい。絶縁体層20は、本実施形態では厚さ約1マイクロメータの酸化シリコンを含んでよい。他の実施形態では、絶縁体層20の厚さは、約10nmから約5000nmの範囲にあることもある。半導体基板15は、約5ナノメータから約100ナノメータまでの厚さの結晶シリコンを含みうる。
【0017】
UTSOI基板は、市販されており、様々の既知の方法で製造される。ある方法では、熱酸化シリコンをシリコンウェーハ上で成長させる。2つのそのようなウェーハを酸化面で接触させて接合させ、高温まで上げる。いくつかの変形では、2つのウェーハおよび酸化物の両端間に電位差を印加する。これらの処理の作用により、2つのウェーハ上の酸化層を互いに流れ込ませて、ウェーハ間にモノリシックの結合を形成する。ひとたび結合が完成すると、一方の側のシリコンが重なり半導体基板15の所望の厚さに研磨される一方で、酸化物の他方の側のシリコンは、メカニカル基板25を形成する。酸化物は、絶縁体層20を形成する。
【0018】
UTSOI基板を製造する別の方法は、半導体基板(図1Aの15に対応する)が約100nmから約1000nmの範囲の厚さを持つ、より標準的なセミコンダクタ・オン・インシュレータ型SOIウェーハを入手することから始まる。熱酸化物を、既知の方法を用いて半導体基板上に成長させる。酸化層が成長するにつれて、半導体基板の半導体材料が消費される。次いで酸化層が選択的にエッチングで削られ、所望のUTSOIの厚さを持つ薄片化された半導体基板が残る。
【0019】
他の方法で製造されたスマートカット(商標)として知られるUTSOI基板が、Soitec,S.A.社から市販されている。
【0020】
半導体基板15は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、SiGe合金、III−V半導体、II−V1半導体、または任意の他の光電子デバイスの製造に適した半導体材料を含みうる。
【0021】
さらに処理を行う前に、半導体基板15はドープされる。このドーピングの目的は、下に説明するように、後段の処理のステップにおいて所望のドーパント・プロファイルを形成する、少なくとも1つのドーパント源を提供することにある。この当初のドーピングは、ガスからの拡散、ドーパントを直接半導体表面に適用すること、またはインゴット形成の間にドーパントを注入し、次いでインゴットをウェーハに切断すること、などのいくつかの既知の方式で実現できる。さらに、半導体基板15のドーピングは、基板10を作製する様々な段階のいずれにおいても実施されうる。一例として、半導体基板15を作製するためのウェーハが切り出されるインゴットの形成の間に1つまたは複数のドーパントを導入しうる。さもなければ、インゴットから切断された後のウェーハにドーパントを導入しうる。
【0022】
図1Aに示されている他の別法においては、半導体基板15が形成された後に、この基板に1つまたは複数のドーパントが導入される。本別法を、図1Aに概略的に示す。ドーパント95は、半導体基板15と絶縁体層20との界面50の反対側の面57を通して加えることによって半導体基板15に導入しうる。ドーパント95は、いくつかの既知の方法のどれによっても面57に適用しうる。一例として、ドーパント95は、当初の基板10全体をドーパントを含む周辺の気体が収容された炉内に浸して半導体基板15に拡散してよい。さもなければ、ドープされたガラスの形態でドーパント95を面57に適用してよい。熱処理により、次いでドーパントをガラスから半導体基板15内に送る。その後ガラスは、除去される。さらに他の例では、ドーパントは半導体基板15に注入され、次いで熱処理によって送られ活性化される。
【0023】
ドーパント95は、以下により詳しく説明するように、半導体基板15に所望の純ドーピング・プロファイルを生成するために十分な濃度で導入される。半導体基板15中の当初の純ドーピング濃度は、1017/立法センチメートル程度の電荷キャリアかそれを超える可能性があり、p型またはn型のどちらでもありうる。通常のドーパントは、ホウ素、燐、アンチモン、および砒素などがある。
【0024】
図1Bを参照すると、その後エピタキシャル層30をドープされた半導体基板15の上で、半導体基板15をテンプレートとして用いて成長させる。半導体基板15の材料によって、エピタキシャル層は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、SiGe合金、aIII_V半導体、aII−V1半導体、または任意の他の光電子デバイスの製造に適した半導体材料を含みうる。エピタキシャル層30は、約1マイクロメータから約400マイクロメータまでの厚み(検出される放射の波長または他の特性に依存する)を持つ可能性があり、前面側部品(図1Cおよび図1D中の45)を製造するための層を備え、前面側部品でイメージング・デバイス全体が完成する。図1Bをなお参照すると、先に半導体基板15に導入されたドーパントは、エピタキシャル層30が成長する間に、エピタキシャル層30中に拡散する。下に図2〜図4に関連づけて詳細が開示された一実施形態においては、エピタキシャル層30を、約1000℃かそれ以上の温度で成長させる。成長が終了すると、純ドーピング・プロファイルは、界面50からの各距離において、半導体基板15とエピタキシャル層30内で、純キャリア濃度が最終的な所望の値に近いという意味で所望のプロファイルに極めて近い。プロセス中のすべての残りのステップは、ドーパントの拡散が比較的少量しか発生せず、プロセス終了時にプロファイルが本質的に変化しないようにより低温で実施される。別の実施形態では、エピタキシャル層30の成長直後のプロファイルは所望のものと大きく異なるが、後段プロセスのステップでドーパントがかなり拡散される結果、プロセス終了時には所望のプロファイルとなる。
【0025】
例示のプロセスの目標は、半導体基板15と絶縁体層20との界面50において最大値を有する最終純ドーパント濃度プロファイルを半導体基板15およびエピタキシャル層30中に生成することである。図1Cおよび図1Dに示される半導体基板15の一部および界面50と接合40の間のエピタキシャル層30の内で、界面50から距離が離れるにつれて、最終純ドーパント濃度プロファイルが、望ましくは単調減少することも、また目標である。(接合40は、図1Cおよび図1Dに示す前面側部品45の製造中に生成される。)そのようなプロファイルは、光から生成される電子を前面側イメージング部品45に向かって送る傾向があり背面側近くでのこれらの電子の捕獲を最小限にする電界を半導体基板15およびエピタキシャル層30内に生じさせる。
【0026】
本明細書(下)に開示される規模のドーピング濃度を半導体基板と絶縁体層との界面50において有する背面照射型デバイスは、時間および入射照度に関してデバイスの量子効率が他の類似のイメージング・デバイスより安定していることが判明した。この理由は、界面中の実質的にすべての電荷トラップ状態がドーパントによって当初から充足されて、充足が保たれ、デバイスが照射されている間に徐々に経時的に充足されるのではないためである可能性がある。量子効率は、それぞれの検出される入射光子または粒子について生成されデバイスにイメージングされる電荷キャリアの平均の数として定義できる。
【0027】
図1Cを参照し、ひとたびエピタキシャル層30が成長し、同時に所望のドーパント・プロファイルが形成されると、既知の半導体製造方法を使用して、1つまたは複数のイメージング部品45を製造することができる。これらのイメージング部品は、電荷結合素子CCD部品、CMOSイメージング部品、フォトダイオード、アバラシェ光ダイオード、フォトトランジスタ、または他の光電子デバイスを、任意の組み合わせで含むことができる。部品45は、既知のマスク法を使用してエピタキシャル層30の別の領域に作製されたCCDおよびCMOS部品を含みうる。CMOSトランジスタ(図示せず)、バイポーラ・トランジスタ(図示せず)、キャパシタ(図示せず)、またはレジスタ(図示せず)などの他の電子部品もまた含みうる。様々な深さの1つまたは複数のp−n接合40が、イメージング部品45の製造中に形成されうる。
【0028】
図1Dを参照すると、プロセスの最後のステップは、メカニカル基板25の除去を含む。部品45の製造が完了すると、基板25は、もはやメカニカルな安定性を提供するために必要ではない。メカニカル基板25の除去は、放射が検出されて背面側半導体に到達するのを可能にするためにも望ましい可能性がある。メカニカル基板25の除去は、化学エッチング、機械的研削などの方法、またはこれらの方法の組み合わせによって達成しうる。化学エッチングでは、絶縁体層20を除去せずにメカニカル基板25を選択的に除去しうる。
【0029】
一方、残存部分が検出されイメージングされた放射または粒子を少なくとも部分的に移送する場合は、メカニカル基板25の少なくとも一部が、定位置に(除去せずに)残されてよい。
【0030】
メカニカル基板25がすべて除去される場合は、科学的方法か物理的方法、または2つの組み合わせによって、絶縁体層20を部分的に、またはすべて除去してよい。図1Dは、部分的に除去された絶縁体層22を示す。一実施形態において、絶縁体層22は、所定の波長範囲を有する電磁波用の無反射コーティングとして作用し、それによってより多くの光子が半導体層15、30に到達して吸収されるように作製される。これは、絶縁体層20の厚さを、所定の波長範囲における反射を最小限とする厚さまで薄くすることにより達成できる。厚さは、波長範囲およびこの波長範囲における層20の材料の反射指数により決定されてよい。
【0031】
図1Eを参照すると、他の実施形態では、絶縁体層20を部分的に除去した後に、1つまたは複数の無反射コーティング層65(例えば、酸化ジルコニウムまたは酸化ビスマス)を、所望の波長範囲用の全体的な無反射コーティングのスタック65として機能するように、絶縁体層20の上に蒸着できる。また、さらに別の実施形態では、絶縁体層20がエッチングによりすべて除去可能であり、1つまたは複数の無反射コーティング層を全体的に無反射コーティングとして機能するように半導体基板15上に蒸着できる。
【0032】
一実施形態において、イメージング部品45および無反射コーティング22は、電磁スペクトルの紫外線領域(例えば約100から400ナノメータまでの波長範囲)で動作するように設計されうる。さもなければ、部品45は、X線、ガンマ線、または可視領域などの電磁スペクトルの他の領域で動作するように設計されうる。さらに別の実施形態において、部品45は、電子などの荷電粒子を検出するように設計されうる。イメージング部品45は、半導体領域15および30内の固体物質との相互作用および電荷キャリアの生成を可能にする任意の形態の放射を検出するように設計されうる。
【0033】
ドーピング・レベル、当初のドーピング・プロファイル、および温度などの処理パラメータは、上述したように、所望のドーピング・プロファイルを与えるように選択される。半導体処理で一般的なように、エピタキシャル成長温度などの処理パラメータの値の選択は、プロセスのコンピューター・シミュレーションの実施と、結果としてもたらされるドーパント・プロファイルおよび内部の電界によって導かれてよい。そのようなシミュレーションは、Technology Modeling Associates社から市販されているSUPREMなどのプロセス・シミュレーション・ソフトウェアを使用して実施しうる。図2〜図4は、本発明のプロセスの実施形態のための所望の純ドーピング・プロファイルのコンピューター・シミュレーションの結果を示す。これらの図において、様々の領域は、図1に示す構造の領域に以下のように対応する。
【0034】
領域150は、メカニカル基板25に対応する。領域130は、この実施形態では酸化シリコンを含む絶縁体層20に対応する。領域120は、この実施形態ではシリコンを含む半導体基板15に対応する。領域100は、この実施形態ではシリコンを含むエピタキシャル層30に対応する。番号125は、界面50に対応する。番号110は、界面35に対応する。
【0035】
図2は、エピタキシャル層の成長前の、半導体基板120中の当初のドーピング・プロファイル135を示す。この実施形態では、ドーパントとしてホウ素を使用し、上述したドーパントを導入する方法のうちの任意の方法によって半導体基板120に導入しうる。当初のプロファイル135は、半導体基板120を通して均質だと想定される約1×110/立法センチメートルのキャリアの純p型濃度によるホウ素ドーピング(換言すれば純p型ドーピング)によって生成される。
【0036】
図3は、エピタキシャル層100の成長後の純最終ドーピング・プロファイル140を示す。この実施形態中の純プロファイル140はp型であり、一方n型でもありうる。半導体基板120中からのホウ素原子は、上述のようにエピタキシャル層100が成長する間に層の中に拡散して、実質的に最終プロファイル140となるものを生成する。このシミュレートされたプロセス実施形態におけるプロファイル140は、半導体基板と絶縁体層との界面125において最大値を有し半導体基板120およびエピタキシャル層100内で界面125から距離が離れるにつれて単調減少する、所望の特性を有する。
【0037】
図4は、実質的にプロファイル全体を示すために、図3と同じドーピング・プロファイルをより大きな縮尺で示す。界面125からのある距離において、プロファイルの単調減少する部分140は、エピタキシャル層100中のバックグラウンド・ドーピング・レベル145に接する。ドーピング・レベルは、接合40(図4に示さず)に至るまでこの値145を保つ。純ドーピング濃度140、145が界面125から離れるにつれて増加しない限り、波動または粒子の背面側60への入射によって半導体基板120またはエピタキシャル層100中に生成されるキャリアは、イメージング部品45に向かって送られ、反対方向に送られない傾向がある。しかし光キャリアをイメージング部品45に向かって効率的に一掃するためには、界面125とドーピング濃度140がバックグラウンド・ドーピング濃度145に接する位置147との間の領域(「広がり」として知られる)における熱拡散を克服するために、電界が十分高い必要がある。これによって、「広がり」を所定の長さより短くする抑制力が生じる。言い換えると、ドーピング濃度(プロファイル)140の平均勾配は、所定の率から速やかに単調減少する。例えば、ドーピング濃度は、約3ミクロン以下の距離内で1.0E19/cmより大きい値から5.0E12/cm未満(エピタキシャル層100固有のドーピング・レベル)に減少しうる。他の例では、ドーピング濃度は、1.0E19/cmより大きい値から界面125からエピタキシャル層100の前面側まで延在する距離内での固有のドーピング・レベル以下に減少しうる。
【0038】
図6は、二次イオン質量分光法SIMSを使用して得られる実際のドーピング・プロファイルを示す。2つのカーブ(300、320)が示されている。カーブ300は、ホウ素ドーピング濃度の距離に伴う変動を示す。ホウ素濃度は、左側の縦軸に示される。右側の縦軸につながるカーブ320は、酸素濃度を示し、シリコン・メカニカル基板150A、酸化シリコン絶縁体層130A、およびシリコン・エピタキシャル層100Aに対応する位置を確定するのに役立つ。図2〜図4にあるように、垂直の破線はこれらの領域の境界を示す。
【0039】
図5は、無反射コーティング22を備える完成したラミネートされたイメージング・デバイス250の実施形態を示す。薄いデバイス用には、十分に剛直なラミネート層340が、メカニカルな安定性を与えるために追加されてよい。図5の実施形態では、ラミネート層340が、デバイスの前面側に示されている。ラミネート層340は、イメージング部品45および他の前面側部品の製造が完了した後にウェーハ前面側にセメントで接合されてよい。さもなければ、ラミネート層は、デバイスの背面に接合されてよい。ラミネート層が背面照射型デバイスの背面に接合されている場合は、ラミネート層の材料、ラミネート層を接合するために使用される一切のセメント、およびラミネート層とデバイス背面の間の任意の他の材料は、検出される放射200に対してトランスペアレントであり、放射200による劣化を受けない必要がある。
【0040】
波動または粒子200は、イメージング部品45が作製されているエピタキシャル層30の面の反対側の無反射コーティングの面60に入射する。したがって図5は、背面照射型デバイスを示す。図5の右側は、図4に示すドーピング・プロファイル140、145の複製であり、したがって半導体基板15およびエピタキシャル層30中のドーピング濃度を示す。
【0041】
図1Eおよび図7を参照すると、本発明の別の実施形態に従う、暗電流の低減のために設計されシリコン・オン・インシュレータSOIの上に製造される背面照射型イメージング・センサ用の所望の純ドーピング・プロファイル172が示されている。図1〜図6の実施形態と異なり、純ドーピング・プロファイルは、半導体基板15内の領域170中に、絶縁(埋込酸化)層20と半導体基板(シード層)15との界面180からの所定の距離において、ピーク190を有する。p型でも、n型でもありうるドーピング・レベルは、絶縁体層20と半導体基板15との界面180で始まり単調増加する。(ドーピング・プロファイルは、埋込酸化層20中の領域165内のメカニカル基板に埋め込まれた酸化物の境界167で始まり、単調増加するように示されているが、結果としてもたらされる埋込酸化層20中の領域165内のドーピング・プロファイルは、本発明の設計にとって重要ではない。)ドーピング・プロファイルは、シード層15とエピタキシャル層30の一方または両方に対応する領域170、175中のカーブ195によって示されるように、領域185(不感帯として知られる)中で単調増加し続け、半導体基板15の領域170中のピーク190に達した後に単調減少する。所望の純ドーピング・プロファイル172は、形状が概ねガウス型でありうる。
【0042】
暗電流電子および信号電子は共に、不感帯で生成される電界に影響されうる。処理パラメータおよび動作波長範囲は、信号電子が不感帯ピーク190を通過し前面部品45に向かうことを可能にする一方で暗電流電子がこの障壁に侵入するのを阻止するように選択される。ドーピング最大値190に対応する、可能性ある障壁は、暗電流の熱イオン放射がドーピング・ピーク190を通過して領域170、175に移動するのを阻止するのに十分なほど大きくなくてはならない。暗電流電子の可能性ある障壁ピーク195を越えて通過する熱イオン放射を無視しうるよう確保するためには、障壁ピークの電圧レベルがkT(kはボルツマン定数、Tはケルビンによる絶対温度)より約10倍高い必要がある。信号電子が障壁ピーク190を通過するためには、入射信号光子の吸収深度(光子の波長に依存する)が、絶縁体層20と半導体基板15との界面180からピーク190までの距離より長い必要がある。
【0043】
不感帯は、前述したイオン注入法の変形、または直接的なエピタキシャル成長/ドーピング法の2つの方式の1つによって生成しうる。再び図1A〜図1Eに言及すると、イオン注入法では、比較的厚い酸化層が比較的厚いシード層15の上に蒸着される。厚い酸化層は、厚さが約1000Aより厚い一方、薄い酸化層は厚さが約400A以下である。比較的厚い(図7のシミュレーション例では約l000A)シード層15が使用される。次いで第2の酸化層(図示せず)がシード層15上に蒸着される。示されたシミュレーション例では、埋込酸化物(絶縁体層)20は、約1450Aの厚さを有するように選択されている。第2の酸化層は、最終的な厚さが、約1800Aとなる。次いでホウ素イオンが、第2の酸化層を通して注入される。本シミュレーションでは、ホウ素注入ドーズは、約6.0E+14イオン/cmに設定され、注入エネルギーは、約35KeVに設定された。イオンを注入するステップの後に、第2の酸化層がシード層15から離れてエッチングされ、エピタキシャル層30を図1〜図6の実施形態で使用されたのと同じ方法を用いて成長させる。この結果、プロファイルのピークが半導体基板15内の埋込酸化シード層界面180から約1000Aから離れる、図7に示す不感帯を備えるプロファイルが生成される。
【0044】
エピタキシャル成長の間に、シード層15上に適切なカスタムドーピングを行うことによって、同様のドーピング・プロファイルが得られる。当業者は理解しうることであるが、第2の酸化層をシード層15の上に成長させた後に第2の酸化層を通してイオン注入を行う代わりに、図8の不感帯プロファイル172は、エピタキシャル層30を直接シード層15の上で成長させてドーピング濃度を適切に変化させることによっても得られる。
【0045】
例示の実施形態は本発明を説明するのみであり、当業者によって本発明の範囲を逸脱することなく上述した実施形態の多くの変形が考案されうることが、理解されるべきである。したがってそのような変形はすべて、下記の特許請求およびその均等物の範囲に含められることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗電流を低減する背面照射型半導体イメージング・デバイスを製造する方法であって、
メカニカル基板と、
絶縁体層と、
半導体基板とを備える基板を提供するステップと、
前記半導体基板上にエピタキシャル層を成長させるのと同時に1つまたは複数のドーパントの前記エピタキシャル層中への拡散をもたらし、それにより前記エピタキシャル層の前記成長が完了すると、前記絶縁体層と前記半導体基板との界面からの所定の距離において最大値を有し、プロファイルの両側において前記半導体基板および前記エピタキシャル層内での最大値から単調減少する純ドーピング濃度プロファイルが前記半導体基板および前記エピタキシャル層内に存在するようにするステップと、
1つまたは複数のイメージング部品を前記エピタキシャル層中に製造するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記製造するステップの前に、第2の絶縁体層を前記半導体基板上に成長させるステップと、
前記第2の絶縁体層を通してドーピング・イオンを注入するステップと、
前記第2の絶縁体層を除去するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記純ドーパント濃度プロファイルの形状が、概ねガウス型である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メカニカル基板の少なくとも一部を除去するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メカニカル基板をすべて除去した後に前記絶縁体層の少なくとも一部を除去するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記絶縁体層の少なくとも一部を除去する前記ステップが、残存する絶縁体層が所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能するような厚さを有する結果をもたらす、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層を蒸着するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記すべての絶縁体層を除去するステップと、所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層を蒸着するステップとをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記純ドーパント濃度プロファイルの前記最大値が、前記ドーピング最大値に対応する可能性ある障壁がkT(kはボルツマン定数、Tはケルビンによる絶対温度)より少なくとも約10倍を超えるように設定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
1つまたは複数のイメージング部品を製造する前記ステップが、CMOSイメージング部品、電荷結合素子CCD部品、フォトダイオード、アバラシェ光ダイオード、またはフォトトランジスタを任意の組み合わせで製造するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
絶縁体層と、
前記絶縁体層との界面を有する半導体基板と、
前記半導体基板上にエピタキシャル成長によって成長させたエピタキシャル層と、
面が前記半導体基板と前記絶縁体層との前記界面の反対側にありイメージング部品が前記エピタキシャル層内の複数の接合を備える、前記エピタキシャル層の面に近接する前記エピタキシャル層中の1つまたは複数のイメージング部品とを備える、所定の波長範囲にわたって動作するように構成された背面照射型半導体イメージング・デバイスにおいて、
前記半導体基板および前記エピタキシャル層が、前記半導体基板と前記絶縁体層との前記界面で最大値を有し、前記半導体基板の一部および前記界面と前記接合との間の前記エピタキシャル層の内で、前記界面から距離が離れるにつれて、前記基板および前記エピタキシャル層内の距離に伴う勾配変化の所定平均率より大きい、または等しい率で単調減少する純ドーピング濃度を示す、背面照射型半導体イメージング・デバイス。
【請求項12】
前記純ドーピング濃度が、前記界面からの所定の距離内で、1.0E19/cmより大きな値から前記エピタキシャル層のキャリア濃度の固有の値まで単調減少する、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項13】
前記界面からの前記所定の距離が前記エピタキシャル層の前記面にある、請求項12に記載のイメージング・デバイス。
【請求項14】
前記純ドーピング濃度が、約3ミクロン以下の距離内で、1.0E19/cmより大きな値から5.0El2/cm未満まで単調減少する、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項15】
前記半導体基板と前記絶縁体層との前記界面におけるドーピング濃度が、時間および入射照度に関して前記デバイスの量子効率を安定させるように十分高い、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項16】
前記エピタキシャル層および前記半導体基板が共にシリコンを含み、前記絶縁体層が酸化シリコンを含む、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項17】
前記絶縁体層が、所定範囲の波長にわたって無反射コーティングとして機能するように選択された厚さを有する、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項18】
前記半導体基板に対向する前記絶縁体層側の上に蒸着される、所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層をさらに備える、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項19】
前記イメージング部品に検出された光が、前記半導体基板と前記絶縁体層との間の前記界面の反対側の前記絶縁体層の面に入射する、請求項11に記載のデバイス。
【請求項20】
前記所定の波長範囲が紫外線領域を含む、請求項11に記載のデバイス。
【請求項21】
前記1つまたは複数のイメージング部品が、CMOSイメージング部品、電荷結合素子CCD部品、フォトダイオード、アバラシェ光ダイオードまたはフォトトランジスタを任意の組み合わせで備える、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項22】
前記半導体基板が、約5ナノメータから約100ナノメータの範囲の厚さを有する、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項23】
前記エピタキシャル層が約1マイクロメータから約400マイクロメータの範囲の厚さを有する、請求項11に記載のイメージング・デバイス。
【請求項24】
絶縁体層と、
前記絶縁体層との界面を有する半導体基板と、
前記半導体基板上にエピタキシャル成長によって成長させたエピタキシャル層と、
面が前記半導体基板と前記絶縁体層との前記界面の反対側にありイメージング部品が前記エピタキシャル層内の複数の接合を備える、前記エピタキシャル層の面に近接する前記エピタキシャル層中の1つまたは複数のイメージング部品とを備える、所定の波長範囲にわたって動作し、暗電流を減少させるように構成された背面照射型半導体イメージング・デバイスにおいて、
前記半導体基板および前記エピタキシャル層が、前記絶縁体層と前記半導体基板との前記界面からの所定の距離において最大値を有し前記プロファイルの両側において前記半導体基板の一部および前記エピタキシャル層内で前記最大値から単調減少する純ドーピング濃度を示す、背面照射型半導体イメージング・デバイス。
【請求項25】
前記純ドーパント濃度プロファイルの形状が、概ねガウス型である、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項26】
前記純ドーパント濃度プロファイルの前記最大値が、前記ドーピング最大値に対応する可能性ある障壁がkT(kはボルツマン定数、Tはケルビンによる絶対温度)より少なくとも約10倍を超えるように十分高い、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項27】
前記純ドーパント濃度プロファイルの前記最大値が、時間および入射照度に関して前記デバイスの量子効率を安定させるように十分高い、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項28】
前記エピタキシャル層および半導体基板が共にシリコンを備え、前記絶縁体層が酸化シリコンを備える、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項29】
前記絶縁体層が、前記所定範囲の波長にわたって無反射コーティングとして機能するように選択された厚さを有する、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項30】
前記半導体基板に対向する絶縁体層側の上に蒸着される、所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層をさらに備える、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項31】
前記イメージング部品によって検出された光が、前記半導体基板と前記絶縁体層との間の前記界面の反対側の前記絶縁体層の面に入射する、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項32】
前記1つまたは複数のイメージング部品が、CMOSイメージング部品、電荷結合素子CCD部品、フォトダイオード、アバラシェ光ダイオード、またはフォトトランジスタを任意の組み合わせで備える、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項33】
前記半導体基板が、約5ナノメータから約100ナノメータの範囲の厚さを有する、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項34】
前記エピタキシャル層が約1マイクロメータから約400マイクロメータの範囲の厚さを有する、請求項24に記載のイメージング・デバイス。
【請求項35】
所定の波長範囲にわたる電磁放射用の無反射コーティングとして機能する少なくとも1つの1材料の層と
無反射コーティングとして機能する前記少なくとも1つの層の上に蒸着された半導体基板と、
前記半導体基板上にエピタキシャル成長によって成長させたエピタキシャル層と、
面が前記半導体基板と無反射コーティングとして機能する前記少なくとも1つの層との界面の反対側にありイメージング部品が前記エピタキシャル層内の複数の接合を備える、前記エピタキシャル層の面に近接する前記エピタキシャル層中の少なくとも1つのイメージング部品とを備える、所定の波長範囲にわたって動作し、暗電流を減少させるように構成された背面照射型半導体イメージング・デバイスであって、
前記半導体基板および前記エピタキシャル層が、無反射コーティングとして機能する前記少なくとも1つの層と前記半導体基板との前記界面からの所定の距離において最大値を有しプロファイルの両側において前記半導体基板の一部および前記エピタキシャル層内で前記最大値から単調減少する純ドーピング濃度を示す、背面照射型半導体イメージング・デバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−528473(P2010−528473A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509319(P2010−509319)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/071291
【国際公開番号】WO2008/147421
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(599134012)サーノフ コーポレーション (59)
【Fターム(参考)】