説明

脂質タンパク質プロフィルの改善およびHMG−CoA還元酵素の阻害

本発明はヒトを含む哺乳動物において、モリンダ・シトリフォリアL(Morinda citrifolia L)活性を利用し、生体における脂質タンパク質のプロフィルを改善し、低密度リポタンパク質レベルを減少させ、高密度リポタンパク質レベルを上昇させ、脂肪酸の腸内上皮通過吸収を低下させ、かつ、HMG−CoA還元酵素を阻害する方法および組成物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モリンダ・シトリフォリアL(Morinda citrifolia L)を利用して、生体における脂質タンパク質のプロフィルを改善し、LDLコレステロールを減少させ、脂肪酸の腸管内上皮通過吸収を低下させ、かつ、HMG−CoA還元酵素を阻害する方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
コレステロールは脊椎動物の身体組織と血漿中に見出される脂肪脂質である。コレステロールは、脳、脊髄、および肝臓に高濃度で見出し得る。肝臓はコレステロール生合成の最も重要な部位であるが、他の部位としては、副腎および生殖器官がある。コレステロールが水に不溶であることは、アテローマ動脈硬化症、冠動脈疾患と関連する症状である主要血管内部におけるコレステロールおよびその他の脂質プラークの病的沈着進行における一因子である。
【0003】
最近の研究は、比較的豊富に存在する脂質タンパク質が、コレステロールの付着することで、血管のコレステロール蓄積の真の原因であり得ること示している。高密度脂質タンパク質(HDL)はコレステロール排出のために血流からコレステロールを運び出すが、一方、低密度脂質タンパク質(LDL)は種々の体細胞が使用するために、コレステロールをその系に搬入する。研究者はHDLおよびLDLの血流中レベルが、少なくともコレステロールレベル同様に重要であると信じており、現在では心臓疾患のリスク判定のために、両方を測定する。
【0004】
血中に健常のコレステロールレベルを維持することは、ヒトを含め、多くの生物の健康に決定的である。コレステロールの合成は、スタチンと呼ばれる一群の化合物により効率的にブロックし得る。スタチン類はHMG−CoA還元酵素の強力な競合インヒビター(Ki<1nM)であり、生合成経路での本質的な制御点である。HMG−CoA還元酵素は特にコレステロールの合成に関与している。HMG−CoA還元酵素を阻害すると、過剰なコレステロール産生が低下する。血漿コレステロールレベルは、スタチンと胆汁酸塩再吸収阻害剤の両方を投与した多くの患者で50%低下する。HMG−CoA還元酵素インヒビターは、工業化社会の主たる死亡原因であるアテローマ性動脈硬化症の人々の血漿コレステロールレベルを低下させるために、広く使用されている。
【0005】
HMG−CoA還元酵素インヒビターが内皮細胞一酸化窒素シンターゼを介して心臓発作を防止するとする研究が1998年に報告された。虚血性発作の処置は、プラークが動脈内に形成されないように、凝固カスケードを遮断する予防的薬剤に限られる。動脈内のプラーク形成は動脈容積を低下させ、血液の流れを制限し、そのため血圧が異常レベルにまで上昇する。この研究は、HMG−CoA還元酵素インヒビターが内皮細胞NOシンターゼ(eNOS)の選択的アップレギュレーションに関わる未同定のメカニズムにより脳傷害を防御するコレステロール低下剤であることを最初に示した。HMG−CoA還元酵素インヒビターによる予防的処置により、脳血流が増大し、その結果、脳の梗塞の大きさを縮小し、正常コレステロール血マウスでの神経学的機能を最終的に改善する。この研究では、HMG−CoA還元酵素インヒビターが、脳の虚血(動脈血流入の障害による局部的組織貧血)に際して、血流量を増大させ、脳傷害を減少させる予防的処置の戦略を提供したと結論した。
【0006】
もう一つの研究では、心臓血管系疾患に対するHMG−CoA還元酵素インヒビターの効果について2003年に報告している。この研究では、HMG−CoA還元酵素インヒビターが、HMG−CoA還元酵素の作用を遮断して、循環するLDLコレステロールレベルを低下させることが見出された。幾つかの臨床試験においては、コレステロールを低下させる利益に加えて、以下のさらなる利益が発見された:血管反応性、恒常性、プラーク安定性、単球の付着および浸透の低下など前炎症性事象の減少などの改善。これらの利益は何故スタチンが心臓血管系疾患の処置または予防の一助となるかの説明となる。
【0007】
市場に出ている多くのタイプのスタチンは、HMG−CoA還元酵素を阻害するように設計されている。当該医薬のあるものは合成品であり、あるものは真菌などの天然由来のものである。スタチンまたはHMG−CoA還元酵素インヒビターの一部を例示すると以下のとおりである:ラバスタチン(商品名メバコール(MEBACORTM)として市販)、シンバスタチン(Simvastativ)(商品名ゾコール(ZOCORTM)として市販)、プラバスタチン(商品名プラバコール(PRAVACHOLTM)として市販)、フルバスタチン(商品名レスコール(LESCOLTM)として市販)、アトルバスタチン(商品名リピトール(LIPITORTM)として市販)。
【0008】
上記のように、スタチン類は人体に対して多くの有益な作用をもつ。しかし、多くの薬物同様に、スタチン類も様々な既知の不所望の副作用を有する。例えば、既存のスタチン類の幾つかの共通の副作用は以下のとおりである:筋肉の圧痛または触痛、説明できない筋肉痛、全身倦怠感、疲労と脱力、発熱、衰弱、および風邪様病状。さらに、スタチン類は一般に肝臓疾患を有するもの、妊娠しているもの、もしくは妊娠を計画しているもの、母乳により保育中のもの、または1日に1〜2回以上アルコールを飲むものには勧められない。
【0009】
2002年、ホモシステインがHMG−CoA還元酵素の不制御発現を誘導し、それが体内のコレステロール生産を増大させることが報告された。その結果、ホモシステインは一酸化窒素の産生を抑制する。スタチンおよびスタチン様薬物を投与すると、コレステロールの合成が低下し、内皮細胞機能が改善されて、その結果として心臓血管の健康が回復する。
【0010】
血中コレステロールの上昇は冠心臓疾患(CHD)の主要な緩和可能なリスクファクターの一つである;CHDは米国においてトップクラスの死亡原因である。CHDは毎年、約490,000人を死に至らしめると見積もられ、狭心症および非致死性の心筋梗塞(MI)が実質的な死亡率の源である。CHDは、1995年、米国における医療費と失われた生産性において600億ドル以上のコストを要したと見積もられている。臨床的事象は症候の発症前の数年間に始まる多数要因の過程の結果である。剖検での検討により、多くの青年期および若年成人アテローマ性動脈硬化症の初期病巣が検出された。アテローマ性動脈硬化症と前兆となるCHDの発症は、家族性高コレステロール血症(FH)および家族性合併性高脂血症(FCH)などの遺伝性脂質障害をもつ人の初期段階である。
【0011】
疫学的、病理的、動物的、遺伝子的、および臨床的研究は、血中の脂質(通常は血清レベルとして測定)と冠状アテローマ性動脈硬化症との因果関係相関を支持している。高コレステロールはCHDのリスクファクターである。しかし、CHDが多数因子の過程であるため、CHDの発病する個体または発病しない個体間を良好に識別する高コレステロールの定義というものはない。高総コレステロールと関連するリスクは、主として、高レベルの低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)によるものであるが、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)レベルとCHDリスク間には、強力な独立した逆の関連性がある。
【0012】
HMG−CoA還元酵素を阻害する方法に非常に興味のあることは明らかである。過剰なコレステロールの産生を抑制する有益な方法はヒトの集団に明らかに有益であり、技術的にも非常に貴重なものとなろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の概要
本発明は、モリンダ・シトリフォリアL(Morinda citrifolia L)を利用して、生体における脂質タンパク質のプロフィルを改善し、VLDLおよびLDLリポタンパク質レベルを低下させ、HDLリポタンパク質レベルを上昇させ、脂肪酸の腸管内上皮通過吸収を低下させ、HMG−CoA還元酵素を阻害し、そして総血中コレステロールを低下させる方法および組成物を含む。本発明は選択的にLDLを低下させる方法と組成物を包含する。本発明の態様は、現在、市場にて入手可能なスタチン類と関連する負の副作用を引き起こすことなくHMG−CoA還元酵素を阻害する方法と組成物を包含する。
【0014】
本発明の製剤は加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる。一態様において、該製剤はモリンダ・シトリフォリアL.植物からの1種以上の抽出物を含む。モリンダ・シトリフォリア抽出物は、好ましくは、モリンダ・シトリフォリア果汁を含み、該果汁は好ましくは、哺乳動物に組成物として投与した場合に、負の副作用を引き起こさずに、HMG−CoA還元酵素の阻害を最大化し得る量の、またはリポタンパク質のプロフィルを改善するための量で存在する。
【0015】
本発明の方法は、哺乳動物におけるHMG−CoA還元酵素を阻害する量および/またはリポタンパク質のプロフィルを改善する量の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を投与および/または消費することを含む。本発明の方法はまた、モリンダ・シトリフォリア果汁およびその濃縮物などのモリンダ・シトリフォリアの組成物および抽出物を得ることも包含する。
【0016】
本発明のある態様では、既知のスタチンが惹起する負の二次作用を起こさずにHMG−CoA還元酵素の活性を阻害する方法を提供する。本発明のある態様では、妊娠期間中に使用し得る経口投与HMG−CoA還元酵素インヒビターを提供する。本発明のある態様では、既知のスタチン類に応答しない患者においてHMG−CoA還元酵素活性を阻害し得る経口投与組成物を提供する。本発明のある態様では、処方箋を必要としない哺乳動物に対するHMG−CoA還元酵素活性阻害組成物を提供する。
【0017】
本発明のこれら及び他の特徴と利点は、以下の記載および添付の請求項で明らかであろうし、またより完全に明らかとなろう。その特徴と利点は、特に添付の請求項に指摘した手段と組合せにより実現可能であり、入手し得る。さらに、本発明の特徴と利点は、本発明の実施により学習し得るものであるか、または以下に述べるようにその記載から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の方法と組成物の態様についての以下の記載は、本発明の範囲を限定するものではなく、単にいくつかの態様の代表例であり、本発明の好適な態様を含むものである。
【0019】
本発明は、モリンダ・シトリフォリアL.を利用して、生体における脂質タンパク質のプロフィルを改善し、VLDLおよびLDLリポタンパク質レベルを低下させ、HDLリポタンパク質レベルを上昇させ、脂肪酸の腸管内上皮通過吸収を低下させ、HMG−CoA還元酵素を阻害し、そして総血中コレステロールを低下させる方法および組成物を含む。
【0020】
本発明はモリンダ・シトリフォリア組成物を包含し、組成物それぞれがモリンダ・シトリフォリア植物からの1種以上の抽出物を含有する。モリンダ・シトリフォリア抽出物は、好ましくは、モリンダ・シトリフォリア果汁であり、この果汁は好ましくは、その組成物を哺乳動物に投与した場合に、負の副作用を引き起こすことなく、HMG−CoA還元酵素の阻害を最大化し得る量で存在する。モリンダ・シトリフォリア植物の抽出物は、モリンダ・シトリフォリア植物の1種以上の部分、例えば、限定されるものではないが、果汁と果実パルプおよびその濃縮物などの果実、果実ピューレ、葉部抽出物などの葉部、種子油などの種子、花、根、樹皮、および樹木を含む。
【0021】
本発明のある組成物は、組成物総重量の約1ないし5パーセントで存在するモリンダ・シトリフォリア抽出物を含有してなる。かかるパーセント範囲の他の例は:約.1ないし50パーセント;約85ないし99パーセント;約5ないし10パーセント;約10ないし15パーセント;約15ないし20パーセント;約20ないし50パーセント;および約50ないし100パーセントである。
【0022】
本発明のあるモリンダ・シトリフォリア組成物において、モリンダ・シトリフォリア果汁の蒸発濃縮物は、約8ないし12パーセントの濃縮強度(本明細書にさらに記載する)の蒸発濃縮物として存在する。
【0023】
本発明のあるモリンダ・シトリフォリア組成物において、モリンダ・シトリフォリア果汁の凍結濃縮物は、約8ないし12パーセントの濃縮強度(本明細書にさらに記載する)の凍結濃縮物として存在する。かかるパーセント範囲の他の例は:約4ないし12パーセント;および約0.5ないし12パーセントである。
【0024】
1種以上のモリンダ・シトリフォリア抽出物は、さらに他の成分または担体(本明細書にてさらに説明)と組合わせて、本発明のモリンダ・シトリフォリアであるモリンダ・シトリフォリア医薬製品または組成物(本明細書における“医薬”とは、機能食品を含む、ヒトまたは哺乳動物などの生物の健康を改善するために設計された医薬または製品をいう)とすることができる。医薬モリンダ・シトリフォリア製品の例は、限定されるものではないが、経口投与用溶液および静脈内投与用溶液である。
【0025】
本発明の方法は、ヒトを含む哺乳動物において、モリンダ・シトリフォリアL活性を利用し、生体における脂質タンパク質のプロフィルを改善し、LDLコレステロールを減少させ、脂肪酸の腸内上皮通過吸収を低下させ、かつ、HMG−CoA還元酵素を阻害する量のモリンダ・シトリフォリア組成物を投与および/または消費することを含む。理解すべきことは、いずれの特定患者に対し投与するいずれの組成物についても、特定の投与量レベルは、様々なファクター、例えば、患者の年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄速度、薬物組合せ、および治療を受ける特定疾患の重篤度において、または潜伏期間の過程において、左右されることである。
【0026】
本発明の方法は、モリンダ・シトリフォリア果汁およびその濃縮物を含むモリンダ・シトリフォリアの組成物および抽出物の取得も包含する。特記すべきは、本発明のある態様では、予め調製したモリンダ・シトリフォリア果汁を取得することも考慮していることである。本発明の方法について、さらに詳細に本明細書において説明する。
【0027】
本発明の以下の開示は副題に分ける。副題の利用は読者の便宜のためだけのものであり、如何なる意味でも制限しようとするものと解釈してはならない。
【0028】
1.本発明の組成物中に組み込むためのモリンダ・シトリフォリア植物からの抽出物の取得
ヤエヤマアオキ(Indian Mulberry)またはノニ植物(Noni plant)は、学術名モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.)として知られる低木または小型の樹木である。その葉は長楕円または卵形で対生に並ぶ。小型の白い花は肉質、球形の頭花様のクラスターに含まれている。果実は大きく、肉質で卵形である。成熟時、果実はクリームないし白色で食用とし得るが、不快な味と臭気を有する。該植物は東南アジア原産であり、早期にインドから東部ポリネシアの広い地域に広がった。これは野生種として何処にでも成長し、また農場や小さな個人の菜園で栽培されてもいる。モリンダ・シトリフォリアの花は小さく白色であり、3ないし5の浅裂を有し、管状、芳香性で、長さが約1.25cmである。花は複果実に発達し、卵形、長楕円形または球形の塊状体に融合した多くの小さな石果から構成され、ワックス状の白色または緑白色または黄色の半透明の表皮をもつ。果実はその表面に“芽”をもち、ジャガイモに似ている。果実は果汁に富み、苦味があり、にぶい黄色または黄色−白色であり、多数の赤褐色の硬い長方形−三角形の翼状の2細胞核を含み、それぞれの核は4個の種子を含む。
【0029】
果実は完熟すると腐ったチーズ様の明瞭な臭気を有する。この果実はいくつかの民族が食物として食しているが、モリンダ・シトリフォリア植物の最も一般的用法は赤色および黄色の色素源としてであった。最近、モリンダ・シトリフォリア植物の栄養的および健康的便益性に興味が持たれているので、以下にさらに説明する。
【0030】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁は、完熟したモリンダ・シトリフォリア果実の果汁と果肉から種子と皮を分離し;果汁から果肉を濾去し;果汁をパッケージに入れることにより調製し得る。別法として、果汁をパッケージに入れずに、むしろそのままを1成分として他の製品に含めることができる。ある態様において、果汁と果肉は他の成分と混合するために、均一な混合物にピューレとすることができる。他のプロセスは果実と果汁を凍結乾燥することである。果実と果汁は最終ジュース製品の生産に際し、再構築し得る。さらに他のプロセスでは果実と果汁をどろどろにする前に、空気乾燥する。
【0031】
本発明はモリンダ・シトリフォリア植物から抽出した果汁および/またはピューレ果汁の使用をも企図する。モリンダ・シトリフォリア果汁を製造するための現在好ましいプロセスでは、果実を手で摘み取るか、または機械装置により摘み取る。果実は直径が少なくとも1インチ(2〜3cm)から12インチ(24〜36cm)となったときに収穫し得る。果実は、好ましくは、その色が暗緑色から黄緑色ないし白色にまで及び、その間で徐々に変化する。果実は収穫後およびいずれかのプロセシングを始める前に、完全に洗浄する。
【0032】
果実は0〜14日、成熟または熟成させるが、殆どの果実は2〜3日保存される。果実は地面に接触しないように装置上に置いて、成熟または熟成させる。このましくは熟成の間、布地または網状物で覆うが、覆いがなくても熟成させ得る。さらなるプロセシングの準備が整ったとき、果実は淡緑色、淡黄色、白色または半透明などわずかに着色する。果実は損傷物について、または過度に緑色および堅く硬化したものについて検査する。損傷硬化した緑色果実は合格品から選別する。
【0033】
成熟および熟成した果実は、プロセシング及び移送のために容器に入れることができる。本発明の好ましい実施態様では、熟成した果実は、さらなるプロセシングおよび移送のために、樹脂の内張りをした容器に入れる。熟成果実の容器は0〜120日間保存する。本発明の好適な態様において、果実容器はプロセシングの前に7〜14日間保存する。選択肢として、容器はさらなるプロセシングの前に、冷凍条件下または外気温/室温条件下に貯蔵する。果実を貯蔵容器から取り出し、手動または機械式セパレーターを経て加工処理し、そこで種子と皮を果汁と果肉から分離する。
【0034】
果汁と果肉は貯蔵および移送用容器に詰めることができる。あるいは、果汁と果肉はそのまま果汁完成品に加工処理することができる。該容器は冷蔵、冷凍、または室温の条件で保存し得る。
【0035】
モリンダ・シトリフォリアの果汁と果肉は、好ましくは、均一な混合物として混合し、その後、他の成分と混合し得る。果汁完成品は、好ましくは、最低181°F(83℃)の温度またはより高い212°F(100℃)の温度で加熱および滅菌する。
【0036】
製造されるもう一つの製品は濃厚型または希釈型のモリンダ・シトリフォリアのピューレおよびピューレジュースである。ピューレは本質的に種子と分離した果肉であり、本明細書に記載の果汁製品とは異なる。
【0037】
各製品は最終容器に詰め、封印する。該容器はプロセシング温度に抵抗し得るプラスチック、ガラス、または他の適当な材料のものである。容器は充填温度で維持するか、または急速に冷却し、次いで搬送容器に入れる。搬送用容器は、好ましくは、最終容器中の製品の温度を維持または制御する材料と様式で包装する。
【0038】
果汁と果肉はさらに濾過装置により果肉を果汁から分離することにより加工処理し得る。濾過装置には、限定されるものではないが、好ましくは、遠心分離デカンター、0.01ミクロンから2000ミクロンまでのサイズ、より好ましくは500ミクロン未満のサイズのスクリーンフィルター、フィルタープレス、逆浸透濾過、および他の標準的市販濾過装置が含まれる。操作濾過圧は、好ましくは、0.1psigないし約1000psigの範囲である。流速は、好ましくは、0.1g.p.m.ないし1000g.p.m.の範囲であり、より好ましくは5〜50g.p.m.である。含水果肉は少なくとも1回ないし10回まで洗浄濾過し、果肉から果汁を除く。含水果肉は一般にその繊維含量が10〜40重量パーセントである。含水果肉は、好ましくは、最低181°F(83℃)の温度で滅菌し、次いでさらに加工処理するためのドラムに詰めるか、または高繊維製品とする。
【0039】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品はまた繊維としても存在し得る。なおさらに、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、油の形状、例えば、油抽出物でも存在し得る。モリンダ・シトリフォリアの油は、一般にトリグリセリドとして数種の異なる脂肪酸の混合物、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、およびリノール酸などの脂肪酸および少量存在するその他の脂肪酸の混合物である。さらに、該油は抗酸化剤を含み、油の損傷を阻害する。通常の食品等級の抗酸化剤を好ましくは使用する。
【0040】
高繊維製品は湿潤もしくは乾燥モリンダ・シトリフォリア果肉、補助繊維成分、水、甘味剤、芳香剤、着色剤、および/または栄養成分を含み得る。補助繊維成分は市販入手し得るかまたは私的に開発された植物由来の繊維製品でもよい。代表的な繊維製品の例は、グアールガム、アラビアゴム、ダイズ繊維、オート繊維、豆繊維、イチジク繊維、ミカン果肉嚢、ヒドロキシメチルセルロース、セルロース、海草、食品用木材もしくは木部パルプ、ヘミセルロースなどである。他の補助繊維成分は穀類または穀類製品由来でもよい。これらその他の繊維原料濃度は一般に0ないし30重量パーセント、より好ましくは10ないし30重量パーセントの範囲である。
【0041】
果汁と果肉はさまざまな方法で乾燥し得る。果汁と果肉の混合物は、乾燥前に低温殺菌するかまたは酵素処理し得る。酵素処理過程は、75°Fないし135°Fの温度に産物を加熱することで始まる。次いでこれを単一の酵素または酵素の組合せで処理する。これらの酵素は、限定されるものではないが、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、ブロメリンなどである。果汁と果肉はまた例えば、高繊維製品と結合した上記の成分のような他の成分と共に乾燥し得る。乾燥果汁と果肉の典型的な栄養プロフィルは、水分1〜20パーセント、タンパク質0.1〜15パーセント、繊維0.1〜20パーセント、およびビタミンとミネラル含有物である。湿潤果肉洗浄からの濾過果汁および水分は、好ましくは一緒にして混合する。濾過した果汁は減圧蒸発し、糖度40〜70、水分0.1〜80パーセント、より好ましくは25〜75パーセントとする。得られる濃縮モリンダ・シトリフォリア果汁は殺菌してもしなくともよい。例えば、果汁は糖含量または水活性が十分に低く、微生物の成長を防止するのに十分であるような場合、殺菌することはない。
【0042】
モリンダ・シトリフォリア植物は天然成分に富んでいる。発見されている天然成分は以下のとおりである:(葉部から)アラニン、アントラキノン、アルギニン、アスコルビン酸、アスパラギン酸、カルシウム、ベータ−カロテン、システイン、シスチン、グリシン、グルタミン酸、グリコシド、ヒスチジン、鉄、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、ナイアシン、フェニルアラニン、リン、プロリン、レジン、リボフラビン、セリン、ベータ−シトステロール、チアミン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、ウルソール酸、およびバリン;(花部から)アカセチン−7−o−ベータ−d(+)−グルコピラノシド、5,7−ジメチルアピゲニン−4'−o−ベータ−d(+)−ガラクトピラノシド、および6,8−ジメトキシ−3−メチルアントラキノン−1−o−ベータ−ラムノシル−グルコピラノシド;(果実から)酢酸、アスペルロシド、ブタン酸、安息香酸、ベンジルアルコール、1−ブタノール、カプリル酸、デカン酸、(E)−6−ドデセノ−ガンマ−ラクトン、(Z,Z,Z)−8,11,14−エイコサトリエン酸、エライジン酸、デカン酸エチル、へキサン酸エチル、オクタン酸エチル、パルミチン酸エチル、(Z)−6−(エチルチオメチル)ベンゼン、オイゲノール、グルコース、ヘプタン酸、2−ヘプタノン、ヘキサナール、へキサンアミド、ヘキサン二酸、ヘキサン酸(ヘキソイック酸)、1−ヘキサノール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、ラウリン酸、リモネン、リノール酸、2−メチルブタン酸、3−メチル−2−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、デカン酸メチル、エライジン酸メチル、ヘキサン酸メチル、3−メチルチオ−プロパン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、パルミチン酸メチル、2−メチルプロパン酸、3−メチルチオプロパン酸、ミリスチン酸、ノナン酸、オクタン酸(オクトイック酸)、オレイン酸、パルミチン酸、カリウム、スコポレチン、ウンデカン酸、(Z,Z)−2,5−ウンデカジエン−1−オール、およびボミホール;(根部から)アントラキノン、アスペルロシド(ルビクロン酸)、ダムナカンタール、グリコシド、モリンダジオール、モリンジン、モリンドン、粘液状物質、ノル−ダムナカンタール、ルビアジン、ルビアジン・モノメチルエーテル、レジン、ソランジジオール、ステロール、およびトリヒドロキシメチルアントラキノン−モノメチルエーテル;(根部樹皮から)アリザリン、クロロルビン、グリコシド(ペントース、ヘキソース)、モリンダジオール、モリンダニグリン、モリンジン、モリンドン、樹脂状物、ルビアジン・モノメチルエーテル、およびソランジジオール;(木部から)アントラガロール−2,3−ジメチルエーテル;(組織培養物から)ダムナカンタール、ルシジン、ルシジン−3−プリメベロシド、およびモリンドン−6ベータ−プリメベロシド;および(植物から)アリザリン、アリザリン−アルファ−メチルエーテル、アントラキノン、アスペルロシド、ヘキサン酸、モリンダジオール、モリンドン、モリンドゲニン、オクタン酸、およびウルソール酸。
【0043】
本発明はモリンダ・シトリフォリア植物の全部位を単独で、または互いに組合わせて、または他の成分と組合わせて利用することを企図する。上記に掲げたモリンダ・シトリフォリア植物の部位は該植物の完全な部位のリストではなく、単なる例示である。従って、モリンダ・シトリフォリア植物の一部の部位は上に記載されていないが(例えば、果実からの種子、果実の果皮、樹皮または植物)、本発明は該植物のすべての部位を使用することを企図する。
【0044】
成分、組成または抽出物は、葉部、幹、種子および/または根部などのモリンダ・シトリフォリア植物のいずれの部位からも得ることができる。本発明の好適な態様において、抽出物は葉部、幹、種子および/または根部から原材料を先ず細かく刻むことにより得られる。次に、抽出法を利用し、対象成分を単離する。対象成分の抽出は、原料成分を選択した溶媒と接触させることにより実施し得る。本発明の一態様においては、適切な温度での熱水抽出法を利用し、所望成分の単離を確かなものとする。例えば、5対1の重量比で水を原材料に加え、95℃に加熱する。他の溶媒、例えば、有機溶媒または水と有機溶媒との混合物などを抽出に利用し得る。有機溶媒は、好ましくは、エタノール、メタノールおよびヘキサンからなる群より選択する。さらに、通常のオートクレーブ装置を用いる蒸気圧および加熱工程を適用し得る。さらに、セルロース水解酵素を用いる処理工程を上記工程に加え得る。不溶性組成を濾過により除去した後、要すれば、葉部、幹、種子および/または根部から得た抽出物から、溶媒を除去し、本発明の抽出物を得る。この抽出物は低温殺菌し、要すれば、濃縮または乾燥する。乾燥は通常のスプレー乾燥または凍結乾燥により実施し得る。この抽出物は冷却または凍結条件下に保存し得る。
【0045】
さらに、油は種子から抽出し得る。油は、種子を乾燥し、粉砕し、圧搾することにより入手し得る。さらに油は、ヘキサン、エタノール、水、他の水性溶媒、または他の有機溶媒からなる群より選択される溶媒を利用して、種子塊残渣から抽出することができる。この油はトリグリセリド形状の脂肪酸、例えば、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などを含有する。
【0046】
最近、上記のように、モリンダ・シトリフォリアを含む製品の使用から由来する、多くの健康上の有益性が見出されている。モリンダ・シトリフォリアの有益性の一つは、ゼロニンを単離、産生する能力において見出される。ゼロニンは植物、動物および微生物の事実上すべての健常細胞に存在する。たとえモリンダ・シトリフォリアが無視し得る量の遊離のゼロニンを有するだけとしても、プロゼロニンと呼ばれる相当量のゼロニン前駆体を含んでいる。さらに、モリンダ・シトリフォリアは酵素プロキセロナーゼの不活性な形状を含み、これがプロゼロニンからゼロニンを放出する。標題“ノニの薬理学的に活性な成分”とする報文(R,M. Heinicke; ハワイ大学)は、モリンダ・シトリフォリアがプロゼロニンとプロキセロナーゼの構築ブロックであるため、“ゼロニンの単離に使用するための最良の原材料”であると述べている。
【0047】
ゼロニンはタンパク質分子の形状と柔軟性を保護、維持して、それらの分子が細胞壁を通過し得るようにし、健常組織の形成に使用され得るようにする。これらの栄養が細胞内に入らなければ、細胞はその役割を効率的に果たすことができない。ゼロニンは細胞膜の細孔が拡張するのを助ける。この拡張はペプチドの大きな鎖(アミノ酸またはたんぱく質)が細胞に入るのを可能とする。もしこれらの鎖が使用されないならば、それらは廃棄物となる。さらに、プロゼロニンから作られるゼロニンは、栄養物が良好に吸収されるように、細孔を拡張する助けとなる。その多くの有益性のために、モリンダ・シトリフォリアは逸話に富む多くの作用を提供することが知られている。
【0048】
本明細書にて使用する場合、モリンダ・シトリフォリア果汁との用語は、ヤエヤマアオキまたはモリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.)の果実から加工処理した果汁を含む製品をいう。一態様において、モリンダ・シトリフォリア果汁は、フランス領ポリネシアの純果汁ピューレから再構成した果汁を包含する。少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる組成物または製剤も他の成分を含有し得る。さらなる態様において、モリンダ・シトリフォリア果汁は、乾燥もしくは粉末化したモリンダ・シトリフォリアから加工処理するものではない。
【0049】
2.製剤と投与方法
本発明の組成物は、経口投与用組成物、静脈内用溶液、および他の製品または組成物などの多様な組成物のいずれにも製剤化することができる。本明細書にすでに示したように、該組成物は様々な成分を含み得る。
【0050】
経口投与用組成物は、例えば、液剤、飲料、錠剤、ロゼンジ、水性もしくは油状懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、シロップまたはエリキシルなどの形状を取り得る。経口用途を企図する組成物は、技術上既知の方法に従って調製可能であり、かかる組成物は甘味剤、芳香剤、着色剤および保存剤などの1種以上の薬剤を含有し得る。それらは1種以上のさらなる成分、例えば、ビタミンおよびミネラルなどを含有し得る。錠剤は錠剤の製造に適する非毒性の医薬的に許容し得る添加剤と混合した1種以上のモリンダ・シトリフォリア抽出物を含む。これらの添加剤は、例えば、不活性の賦形剤、顆粒化剤と崩壊剤、結合剤、および滑沢剤であり得る。錠剤は被覆しなくともよいし、あるいは既知技法により被覆して、胃腸管での崩壊および吸収を遅延させ、それによって長期にわたる持続作用を提供することができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を採用し得る。
【0051】
水性懸濁液は水性懸濁液の製造に適する添加剤と混合してモリンダ・シトリフォリア抽出物を含む。かかる添加剤の例は、限定されるものではないが、懸濁剤、例えば、ナトリウム・カルボキシメチル−セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴムである;分散剤または湿潤剤は天然産のホスファチド、例えば、レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン−オキシエタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタンである。
【0052】
代表的な甘味剤は、限定されるものではないが、トウモロコシ、甜菜糖、サトウキビ、ジャガイモ、タピオカ、または他のデンプン含有起原由来の天然の砂糖であって、化学的または酵素的に、結晶性塊、粉末、および/またはシロップなどである。さらに、甘味剤は人工の高密度甘味剤からもなり、そのいくつかはアスパルテーム、スクラロース、ステビア、サッカリンなどである。甘味剤の濃度は処方の0〜50重量パーセント、より好ましくは、約1〜5重量パーセントである。
【0053】
代表的な芳香剤は、限定されるものではないが、矯味に寄与する人工的および/または天然の芳香剤または成分である。天然の芳香剤は、限定されるものではないが、他の果実および野菜類である。芳香剤の濃度は、例えば、処方の0ないし15重量パーセントの範囲である。着色剤は食品用の人工または天然の着色剤であり、その濃度は処方の0ないし10重量パーセントの範囲である。
【0054】
代表的な栄養成分は、ビタミン、ミネラル、微量元素、ハーブ、植物抽出物、生物活性化学物質および化合物であり、その濃度は0ないし10重量パーセントである。繊維組成物に添加し得るビタミンの例は、限定されるものではないが、ビタミンA、B1ないしB12、C、D、E、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどである。繊維組成物に添加し得るミネラルおよび微量元素の例は、限定されるものではないが、カルシウム、クロム、銅、コバルト、ホウ素、マグネシウム、鉄、セレン、マンガン、モリブデン、カリウム、ヨウ素、亜鉛、リンなどである。ハーブおよび植物抽出物は、限定されるものではないが、アルファルファ、ハチ花粉、クロレラ粉末、ドンクアイ(DongQuai)粉末、エキナセア(Ecchinacea)(ムラサキバレンギク)根、ギンコビローバ(GingkoBiloba)抽出物、スギナ、ヤエヤマアオキ、しいたけ、ラセン藻、ブドウ種子抽出物などである。代表的な生物活性化学物質は、限定されるものではないが、カフェイン、エフェドリン、L−カルニチン、クレアチニン、リコペンなどである。
【0055】
本発明の成分には、技術上既知の、または使用されている1種以上の担体試薬(例えば水)をも含み得る。他の成分の例は、限定されるものではないが、人工芳香剤、他の天然果汁または果汁濃縮物、例えば、天然グレープジュース濃縮物または天然ブルーベリージュース濃縮物などである。本発明の組成物に利用する成分は、哺乳動物の体内に取り込まれて安全であるものである。
【0056】
好適には、本発明は不所望の副作用を引き起こす有意な傾向のないモリンダ・シトリフォリア含有製剤による糖尿病についての方法を提供する。
【0057】
本発明は、ヤエヤマアオキ植物由来の1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品で製剤化した機能食品組成物または処理物を提供することにより、悪影響のあるコレステロールレベルを処置し、LDLコレステロールレベルを低下させ、またHMG−CoA還元酵素を阻害するためのユニークな製剤およびその製剤を投与する方法を特徴とする。モリンダ・シトリフォリア製品を患者のインビボ処置に適する種々の担体または機能食品組成物に組み込む。例えば、機能食品製剤は経口的に摂取するか、静脈内注射もしくは給餌システムを介して導入するか、または適切であり、指示のある場合には内部移行させることもできる。
【0058】
本発明の機能食品組成物は、約0.01ないし100重量パーセントの重量、好ましくは0.01ないし95重量パーセントの重量で存在する加工処理した1種以上のモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる。製剤態様の数例をを以下に提供する。しかし、これらは当業者が加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる他の製剤または組成物をも認識するようにした、単なる説明のためのものである。
【0059】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、既存の糖尿病を処置および緩和するための、ならびに将来糖尿病を発症する可能性を減少させるための有効成分であるか、またはクエルセチン、ルチン、スコポレチン、オクトアン酸、カリウム、ビタミンC、テルペノイド、アルカロイド、アントラキノン、例えば、ノルダムナカンタール、モリンドン、ルビアンジン、B−シトステロール、カロテン、ビタミンA、フラボングリコシド、リノール酸、アリザリン、アミノ酸、アクビン、L−アスペルロシド、カプロン酸、カプリル酸、ウルソール酸、および推定プロゼロニン、その他の1種以上の有効成分を含有する。有効成分は水性溶媒または有機溶媒、例えば、種々のアルコールまたはアルコールに基づく溶液(メタノール、エタノール、および酢酸エチルなど)、および他のアルコールに基づく誘導体などを利用し、技術上既知の方法により抽出し得る。有効成分クエルセチンとルチンは、総製剤または組成物の0.01〜10パーセントの範囲の重量で存在する。これらの量はさらにより強力な濃度に濃縮することが可能であり、10〜100パーセントの範囲の量で存在するようにし得る。
【0060】
モリンダ・シトリフォリアを含有してなる機能食品組成物は、技術上既知の手段を用いて調製し得る。さらに、機能食品組成物は経口的に消費することがもっともあり得ることなので、甘味剤、芳香剤、着色剤、保存剤、および他の指示された医薬からなる群より選択される1種以上の薬剤を含有し得る。
【0061】
本発明はさらに機能食品組成物または製剤化した処置剤を提供することにより、コレステロールレベルに影響を与え、LDLコレステロールレベルを低下させ、またHMG−CoA還元酵素を阻害するための1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる機能食品組成物を投与する方法を特徴とする。機能食品を投与する方法、または糖尿病を処置する方法は、(a)約0.01ないし95重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品をその一部として含有してなる機能食品組成物であって、その組成物が水または精製水などの担体と他の天然または人工成分をも含有する組成物を製剤化する工程;(b)該機能食品組成物を体内に導入し、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が十分に吸収されるようにする工程;(c)上記工程を必要な回数繰り返し、コレステロールレベルに有効な影響を与え、LDLコレステロールレベルを低下させ、HMG−CoA還元酵素を阻害し、および/または腸管上皮を通過する脂肪酸の吸収を低下させるために、患者の体内に加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の有効量を提供する工程を含む。
【0062】
機能食品組成物を体内に導入する工程は、該組成物を経口的に摂取する工程の1つである。機能食品を経口的に摂取することは、機能食品組成物が液状、ゲル状、固体、または該組成物が体内で迅速に消化濃縮され得る何らかの他のタイプとして製剤化し得ることを意味する。機能食品組成物の投与工程では、最高濃度の機能食品組成物が、また取分け加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が患者の体内に取り込まれ、吸収されるような有効な様式で実施すべきであることに留意することが重要である。一態様において、機能食品組成物は、機能食品組成物として茶匙1杯ないし2オンス、好ましくは2オンスを採って毎日2時間ごとに、または少なくとも1日2回投与する。さらに、機能食品組成物は空腹時に服用するべきであり、このことは飲食物の消費の少なくとも2時間前の時間内であることを意味する。これに次いで、機能食品組成物は体内の組織に十分に吸収させる。勿論、当業者であれば消費量と使用頻度は個々に変わり得ることを認めるであろう。例えば、本発明は各投与に対して10オンスまでの投与を企図している。
【0063】
本発明のもう一つの方法では、コレステロールレベルが過剰となっている人は、製剤1を朝の空腹時に少なくとも1オンス、および夜の就寝時直前の空腹時に少なくとも1オンス服用する。本発明のもう一つの方法では、コレステロール過剰と診断された人またはその経験のある人は、製剤2を少なくとも1オンス、1日2回服用する。さらに、機能食品組成物を投与する工程では、該組成物を静脈内ポンプにより体内に注入することも含み得る。
【0064】
以下の組成物または製剤は、本発明が企図する好適な態様の幾つかの代表である。
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
3.リポタンパク質レベルに対する正の効果
カンチメトリックス・リポプリント・システムLDLサブフラクション(Quantimetrix Lipoprint System LDL Subfraction)装置で評価した場合、典型的なリポプリント・プロフィルは、電気泳動アッセイによると、1本のVLDLバンド、3本の中間バンド、7本までのLDLバンド、および1本のHDLバンドからなる。大型のLDLは表現型Aの個体で優勢であるが、一方、表現型Bの個体は小型のLDLが優先している。表現型Aは最も共通しており、一方、表現型Bはしばしば他のリポタンパク質異常性と共存しており、著しいことは、血漿トリグリセリドが上昇し、HDLコレステロールが低いことである。いくつかの症例対照遡及調査によると、より異常な表現型Bが冠状動脈疾患のリスクを上昇させることを示唆しており、また大規模予測研究では、表現型Bが冠状動脈疾患のリスク上昇と関連のあることを矛盾なく示している。
【0067】
実施された研究は、本発明を支持して、本発明に従い加工処理したモリンダ・シトリフォリアを含有する機能食品の投与は、リポタンパク質プロフィルを改善することによって心臓の保護作用を有することを示した。実施例1参照。具体的には、本発明の組成物を投与すると、総コレステロールレベルが低下し、LDLレベルが低下し、HDLレベルが上昇する。留意すべきことは、本発明に開示した機能食品の投与が、喫煙者の心臓死に対するリスクファクターであり得るLDLの有害部分を選択的に低下させ得ることである。喫煙に特異的なDNA付加物と現在の喫煙者の他のバイオマーカーもまた影響を受け得る。かれらのリポタンパク質プロフィルの表現型を改変し、LDLの有害部分を低下させ、HDLを上昇させることにより、本発明で権利請求した機能食品は、有意な予防的有益性を提供する。従って、本発明の態様は、LDLが喫煙者の心臓発作のリスクマーカーであり得ることから、喫煙者のLDLを選択的に低下させることも含め、幅広い応用性をもつ。
【0068】
4.HMG−CoA還元酵素阻害
コレステロール低下化合物および薬物が市場で使用される以前、一般的にはそれらは先ずHMG−CoA還元酵素に対して試験され、次いでマウスで、そして高コレステロールレベルとなっている患者において試験を受けた。本明細書の実施例2および3により説明するように、本発明の態様ではHMG−CoA還元酵素に対して試験した。具体的に、実施例2および3は、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の濃縮物(“TNJ”は蒸発濃縮物、および“TNCONC”は凍結濃縮物である)が、インビボでコレステロールレベルに対して正の効果を有し得ることを確認した2つのインビトロの研究結果について説明する。濃度パーセントは試験した特定濃縮物の濃度強度をいう;すなわち、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品(そこから濃縮物を得た)に相対的な濃度強度である。特記すべきは、インビボでの研究は未だ実施されていないが、これらは高コレステロールレベル用に飼育したマウスを種々濃度のTNJおよびTNCONCに接触させることにより実施し得る。さらに、本発明は高コレステロールレベルに罹患する患者に本発明の機能食品を投与する研究を利用することを企図する。
【0069】
実施例で分かることは、1%TNCONCが実質的に10%TNJと同じ効力をもつということである。凍結濃縮により得られるモリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物を含む組成物は、HMG−CoA還元酵素の阻害により効果的であると期待される;その理由は凍結濃縮の特有の方法は、TNCONCがTNJよりも強力であることを確実にするからである。TNJで使用する蒸発濃縮法と違って、TNCONCで使用する凍結濃縮法では熱を使用しない;それ故、モリンダ・シトリフォリア果実に存在する揮発性物質および他の天然化合物がそのまま豊富に保存される。本発明はTNCONC(またはその生物活性フラクション)を、コレステロールレベルを低下させるために、および/または特別の病気もしくは疾患を処置するために、特別に使用することのできる薬物の形状に、または他の天然の特定の製品に組み込むことを企図する。
【0070】
5.リパーゼ阻害
殆どの脂質はトリアシルグリセロールの形で摂取されるが、腸管上皮を通過し吸収されるためには脂肪酸に分解されなければならない。リパーゼはトリアシルグリセロールを遊離の脂肪酸とモノアシルグリセロールに消化する。胃内壁から分泌される胃リパーゼは中性付近で最適の活性となるpH値をもち、従って、胃の強力な酸性環境では実質的に不活性であると思われる。この酵素は幼児の消化にとってより重要であることが示唆される;その理由は、幼児期の胃のpHが成長した後よりもかなり弱い酸性であるからである。成人での殆どの脂質消化は小腸の上部ループで起こり、膵臓が分泌するリパーゼがそれを実施する。これらの消化産物はミセルによって腸内上皮に搬送され、そこで細胞膜を通過して吸収される。トリアシルグリセロールの分解を担うリパーゼを阻害すると、腸内上皮を通過する脂肪酸の吸収が低下する。脂肪酸の吸収の低下は血中コレステロールレベルを低下させることが分かっている。実施例4を参照。
【0071】
特に断りのない限り、本明細書またはいずれかの請求項もしくは図面に出てくる成分量、反応条件等々を表す数値は、すべての場合に「約」という用語によって改変し得ると理解すべきである。従って、反する指摘のない限り、本明細書に述べられた数値パラメータは、本発明が得ようとする所望の性質により変わり得る近似値である。最低限でも、各数値パラメータは報告された有意な数字の数に照らして、また通常の丸め手法を適用することにより、解釈すべきである。
【0072】
本発明の幅広い範囲を述べる数値範囲およびパラメータが近似値であることにかかわらず、特定の例に示した数値はできるだけ正確に報告されたものである。しかし、いずれの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必ず生じるある種の誤差を本来含んでいる。
【0073】
本発明の例示的態様を本明細書に記載したが、本発明は本明細書に記載した様々な好適な態様に限定されるものではなく、本明細書の開示に基づいて当業者が認識するであろう修飾、省略、組合せ、適合、および/または変更を有するいずれもの、またすべての態様を含む。請求項における制限は、請求項に用いられている文言に基づいて広く解釈すべきであり、また本明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、実施例は非排他的と解釈すべきである。例えば、本開示において、用語「好ましくは」は、「好ましくはあるが、制限されるものではない」ことを意味すると解釈すべきである。本発明はその精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化することができる。記載された態様はあらゆる点で説明とのみ考えるべきであり、制限と考えるべきではない。
【実施例】
【0074】
研究の結論として、本明細書に記載の機能食品の投与が、モリンダ・シトリフォリアL.を利用して生体内のリポタンパク質プロフィルを改善すること、LDLレベルを低下させること、HDLレベルを上昇させること、脂肪酸の腸内上皮の通過吸収を低下させ得るリパーゼを阻害すること、そしてHMG−CoA還元酵素を阻害することが証明された。
【0075】
実施例1
モリンダ・シトリフォリア果汁がリポタンパク質のプロフィルを改善し得るかを判定するために研究を実施した。カンチメトリックス・リポプリント・システムLDLサブフラクション装置を用いて、リポタンパク質フラクションおよび血漿中VLDLからLDLまでのサブフラクションについてのリポタンパク質コレステロールを測定した。モリンダ・シトリフォリア果汁についての無作為二重盲検偽薬対照臨床治験を1ヶ月間実施した。被験者には2オンスのモリンダ・シトリフォリア果汁、取分け、タヒチアンノニ(TAHITIAN NONI)(登録商標)ブランドの果汁を1日2回、プラシーボは1日2回、30日間補給した。総血中コレステロール、VLDL、LDL、HDL,およびリポタンパク質のプロフィルを治験前後で測定した。プラシーボ群では総コレステロール、VLDL、HDL、およびLDLサブフラクションに対して効果がなかった。タヒチアンノニ(登録商標)果汁群における総コレステロール、総LDLは1ヶ月の臨床治験の後、それぞれ6パーセント低下した。タヒチアンノニ(登録商標)果汁群におけるHDLは16パーセントまで上昇した。LDLのサブフラクション3および4は、それぞれ30パーセントおよび57パーセント低下した。タヒチアンノニ(登録商標)群におけるリポタンパク質のプロフィルは移動し(その粒径が増加)、リポタンパク質の表現型はタヒチアンノニ(登録商標)群で変化した。当初、表現型Bであった個体の25パーセントがA型に変わった。表現型Bの25パーセントがIに変わり、I型の50%がA型に変わった。コレステロール/HDLの比は18パーセント低下し、LDL/HDLの比は、22パーセント低下した。これらの結果は、タヒチアンノニ(登録商標)果汁が、リポタンパク質プロフィルを改善し、総コレステロール、LDLを低下させ、HDLを上昇させることにより、心臓防御作用を示す。特記すべきは、タヒチアンノニ(登録商標)果汁が、喫煙者の心臓疾患のリスクマーカーであり得るLDLの「サブフラクション3および4」の有害部分を選択的に低下させ得ることである。現在の喫煙者の喫煙特異的DNA付加物および他のバイオマーカーも影響を受け得る。そのリポタンパク質プロフィルの表現型を改変し、LDLの有害部分を低下させ、またHDLを上昇させることにより、タヒチアンノニ(登録商標)果汁は有意な予防的有益性を提供する。
【0076】
実施例2
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の活性を酵素アッセイにより評価するための研究を実施した。実施した研究において、10%濃度のTNJはHMG−CoA還元酵素活性を57%阻害した;この場合、「TNJ」はモリンダ・シトリフォリア果汁の蒸発濃縮物である。この研究で採用した方法は、信頼性と再現性を最大とするために、科学文献から改作したものである。対照基準は得られる結果の有効性を確実なものとするために各アッセイの不可欠要素として実施した。生化学的アッセイの結果は特異的結合または活性のパーセント阻害として提示する。有意な応答は生化学的アッセイについて50%阻害または刺激である。一次アッセイの場合、有意な応答をもつ最低濃度のみをアッセイ判定基準により判定した。適切な場合には、有意な判定基準に合致する最低用量/濃度をもつ二次アッセイ結果を示すか、または不活性ならば、有意な判定基準に合致しなかった最高の用量/濃度を示す。
【0077】
実施例3
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の活性を酵素アッセイにより評価するための研究を実施した。この研究で採用した方法は、信頼性と再現性を最大とするために、科学文献から改作したものである。対照基準は得られる結果の有効性を確実なものとするために各アッセイの不可欠要素として実施した。生化学的アッセイの結果は特異的結合または活性のパーセント阻害として提示する。有意な応答は生化学的アッセイについて50%阻害または刺激である。一次アッセイの場合、有意な応答をもつ最低濃度のみをアッセイ判定基準により判定した。適切な場合には、有意な判定基準に合致する最低用量/濃度をもつ二次アッセイ結果を示すか、または不活性ならば、有意な判定基準に合致しなかった最高の用量/濃度を示す。加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品のアッセイに利用した製品には「TNCONC」を含める;このものは本発明に従って加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁の凍結濃縮物である。実施したアッセイにおいて、TNCONCの1%溶液はHMG−CoA還元酵素活性を58%阻害し、TNCONCの5%溶液はHMG−CoA還元酵素活性を94%阻害し、TNCONCの10%溶液はHMG−CoA還元酵素活性を96%阻害した。
【0078】
実施例4
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の活性をインビトロ酵素アッセイにより評価するための研究を実施した。この研究で採用した方法は、信頼性と再現性を最大とするために、科学文献から改作したものである。対照基準は得られる結果の有効性を確実なものとするために各アッセイの不可欠要素として実施した。生化学的アッセイの結果は特異的結合または活性のパーセント阻害として提示する。有意な応答は生化学的アッセイについて50%阻害または刺激である。一次アッセイの場合、有意な応答をもつ最低濃度のみをアッセイ判定基準により判定した。適切な場合には、有意な判定基準に合致する最低用量/濃度をもつ二次アッセイ結果を示すか、または不活性ならば、有意な判定基準に合致しなかった最高の用量/濃度を示す。加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、蒸発濃縮物である「TNCMP1」である。実施したアッセイにおいて、1%TNCMP1溶液はリパーゼ酵素活性を11%阻害し、5%TNCMP1溶液はリパーゼ酵素活性を83%阻害した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物のリポタンパク質プロフィルの改善のために改良した製剤であって、約0.1ないし99パーセントの重量で存在する少なくとも1種のモリンダ・シトリフォリア(Morinda citrifolia)製品を含有してなる製剤。
【請求項2】
前記モリンダ・シトリフォリア製品を担体媒体と共に用いる請求項1記載の製剤。
【請求項3】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、モリンダ・シトリフォリアの葉部抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する葉の熱水抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア葉部のエタノール抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア葉部の水蒸気蒸留抽出物、モリンダ・シトリフォリア果汁、モリンダ・シトリフォリア抽出物、モリンダ・シトリフォリア食物繊維、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ・ジュース、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ、モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ・ジュース濃縮物、凍結濃縮モリンダ・シトリフォリア果汁、およびモリンダ・シトリフォリア果汁の蒸発濃縮物からなる群から選択される加工処理モリンダ・シトリフォリアを含有してなる請求項1記載の製剤。
【請求項4】
クエルセチン、ルチン、スコポレチン、オクトアン酸、カリウム、ビタミンC、テルペノイド、アルカロイド、アントラキノン、ノルダムナカンタール、モリンドン、ルビアンジン、B−シトステロール、カロテン、ビタミンA、フラボングリコシド、リノール酸、アリザリン、アミノ酸、アクビン、L−アスペルロシド、カプロン酸、カプリル酸、ウルソール酸、および推定プロゼロニンからなる群より選択される少なくとも1種の有効成分を含有してなる請求項1記載の製剤。
【請求項5】
前記製剤が、経口、静脈内、および全身的からなる群から選択される少なくとも1つの方法により患者に投与するものである請求項1記載の製剤。
【請求項6】
さらに、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品、食物サプリメント、食餌サプリメント、他の果汁、他の天然成分、天然香味料、人口香味料、天然甘味剤、人口甘味剤、天然着色剤、および人口着色剤からなる群より選択される少なくとも1種の他の成分を含有してなる請求項1記載の製剤。
【請求項7】
約0.1ないし99パーセントの重量で存在する少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有してなる製剤であって、該製剤が、HMG−CoA還元酵素を阻害すること、低密度リポタンパク質レベルを低下させること、高密度リポタンパク質レベルを上昇させること、喫煙誘発心臓疾患から予防的処置により防御すること、および腸管上皮を通過する脂肪酸の吸収を低下させることからなる群より選択される方法により、哺乳動物に影響を与えるために改良した製剤。
【請求項8】
哺乳動物におけるリポタンパク質のプロフィルを改善する方法であって、約0.1ないし99パーセントの重量で存在する少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有する製剤を投与する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
該製剤2オンスを1日2回投与することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記モリンダ・シトリフォリア製品を担体媒体と共に投与することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、モリンダ・シトリフォリアの葉部抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する葉の熱水抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア葉部のエタノール抽出物、約0.1ないし50パーセントの重量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア葉部の水蒸気蒸留抽出物、モリンダ・シトリフォリア果汁、モリンダ・シトリフォリア抽出物、モリンダ・シトリフォリア食物繊維、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ・ジュース、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ、モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物、モリンダ・シトリフォリア・ピューレ・ジュース濃縮物、凍結濃縮モリンダ・シトリフォリア果汁、およびモリンダ・シトリフォリア果汁の蒸発濃縮物からなる群から選択される加工処理モリンダ・シトリフォリアを含有してなることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項12】
該製剤がクエルセチン、ルチン、スコポレチン、オクトアン酸、カリウム、ビタミンC、テルペノイド、アルカロイド、アントラキノン、ノルダムナカンタール、モリンドン、ルビアンジン、B−シトステロール、カロテン、ビタミンA、フラボングリコシド、リノール酸、アリザリン、アミノ酸、アクビン、L−アスペルロシド、カプロン酸、カプリル酸、ウルソール酸、および推定プロゼロニンからなる群より選択される少なくとも1種の有効成分を含有してなることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項13】
該製剤がさらに、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品、食物サプリメント、食餌サプリメント、他の果汁、他の天然成分、天然香味料、人口香味料、天然甘味剤、人口甘味剤、天然着色剤、および人口着色剤からなる群より選択される少なくとも1種の他の成分を含有してなることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項14】
さらに、リポタンパク質プロフィルとその関連する症状を改善するために設計されたもう一つの投薬と同時に前記製剤を投与する工程を含み、前記製剤が前記投薬の有効性を増大するものであることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項15】
前記製剤を空腹時毎日、1日少なくとも2回、茶さじ約1杯ないし2オンスの量で投与することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項16】
約0.1ないし99パーセントの重量で存在する少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含有する製剤を投与することを含む哺乳動物の処置方法であって、該製剤が、HMG−CoA還元酵素を阻害すること、低密度リポタンパク質レベルを低下させること、高密度リポタンパク質レベルを上昇させること、喫煙誘発心臓疾患から予防的処置により防御すること、および腸管上皮を通過する脂肪酸の吸収を低下させることからなる群より選択される方法により、哺乳動物に影響を与えるために改良したものであることを特徴とする方法。


【公表番号】特表2007−517910(P2007−517910A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549612(P2006−549612)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/001158
【国際公開番号】WO2005/069844
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(505359388)
【出願人】(506242979)
【出願人】(506242980)
【出願人】(506242991)
【出願人】(506243002)
【Fターム(参考)】